説明

ツール分析装置及び方法

本発明は、例えばマシンツールで使用される、ツール(50)を分析する装置及び方法に関する。ツール検出器(5)には、光送信器(12)および光受信器(34)が含まれる。ツール(50)は、光送信器(12)からの光ビーム(20)と交差するように送られるとき、光受信器からの信号を変化させる。回路(32)には、光受信器からの信号を処理し、信号が予め定めた条件に従う場合に限って出力を生成するデジタル信号プロセッサが含まれる。予め定めた条件は、例えば、光受信器からの信号に特有の形状、このような信号が連続することから導出される値の変化、あるいは光受信器からの連続する信号の極小値または極大値の変化などとすることができるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マシンツールとの使用時においてツールの分析に使用可能な装置および方法に関し、特にツールの位置を判定することに関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0002】
ツールの位置を決定するツールセッティング装置は、ブレークビームシステム(break beam system)を使用するものが知られている。たとえば、特許文献1には、光送信器および光受信器を有する1つのシステムが詳細に記載されている。光送信器は光ビームを作成し、光受信器は、光ビームの遮りが検出されたとき信号を生成する回路を有する。光ビームの遮りが予め定めたレベル、たとえば50%であるとき、トリガを生成するため、光受信器からの信号強度が低下される。この生成されたトリガは、ツールが光ビームパスにあるとき生成される。
【0003】
歯付切削ツール(toothed cutting tool)の切削径を見つけるため、歯付切削ツールを回転させなければならない。通常、歯付切削ツールは、歯が少なくとも2つあり、一方の歯を他方の歯より高くすることができ、その場合、この一方の歯の描く径は、他方の歯より大きい。この歯付切削ツールが光ビームパスと交差するように送られると、高い方の歯がこの光ビームを遮ることができるので、トリガの繰り返しが変化することになる。たとえば、仮に1500rpmで回転するツールが、毎分6mmずつこの光ビームに向かって移動する場合には、1回転当たり0.004mm(=6/1500)ずつ送られることになる。そこで、このトリガの繰り返し精度は、4ミクロン程度である。というのは、高い方の歯は、この1回転当たりの送り量で送られる場合、常にこの光ビームを遮ることができるからである。このように1回転ごとに送るため、この歯付切削ツールを光ビームに向けて移動できる速度は、制限され、検出速度が低速である。この検出速度は、マシンツールを素早く動作させるため、最大にする必要があるが、繰り返し精度も最大にする必要があり、送り速度は低速にする必要がある。
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1050368号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
検出速度を高速にする周知の方法としては、この歯付切削ツールをツールセッティング装置に向かって素早く移動させ、検出したら後戻りさせ、ついで、ゆっくり移動させて、ツールの位置を判定する方法がある。この手順によれば、多少の時間を節約できるが、まだ時間がかかる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、光送信器および光受信器を含むマシンツールで使用されるツール分析装置であって、前記光受信器は、使用中に、前記光送信器からの光を受光し、受光された光の光量を示す信号を生成し、本ツール分析装置は、さらに、前記光受信器によって生成された信号を表す数値を有するデータを供給するコンバータを含み、そのデータを処理するプロセッサであって、前記データが予め定めた条件に従うときに出力を生成するプロセッサも備えたツール分析装置を提供する。
【0007】
このプロセッサは、アルゴリズムに従ってデータを処理するように動作するデジタル信号プロセッサ(DSP)とすることができる。
【0008】
本発明の第2の態様は、マシンツールで使用されるツール分析装置の光受信器に入社される光から生じるアナログ信号を処理する方法であって、前記アナログ信号を、該アナログ信号を表す数値形式を有するデータに変換するステップと、アルゴリズムに従って前記データを処理するステップとを備えた方法を提供する。
【0009】
本発明に係る方法は、さらに、データが予め定めた条件に従うとき前記アルゴリズムによって指示されたときに出力信号を生成するステップを備えるのが好ましい。
【0010】
本発明に係る方法は、DSPを使用して、データを処理し、アルゴリズムがDSPにおいて実行されるのが好ましい。
【0011】
これら態様によれば、予め定めた条件は、たとえば、ツールの歯が、光受信器に入射される光に瞬間的に入り出るようにする方法で、あるいは予め定めたパターンに従う一連のそのような事象で、光受信器に入射される光が変更されるときに獲得することができるデータとすることができる。このパターンは、このような光の光量の変動、またはこれらの変動の大きさの定義可能な変化、たとえば、ある変動から次の変動までの大きさの減少、またはその大きさの極大値とそれに続く極小値とそれに続くもう1つの極大値とすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1はブレークビーム型ツール検出器5を示す。このツール検出器5は、マシンコントローラ56と、ツール50と、ツールホルダ52と、可能であれば自動ツール交換装置54とを有するコンピュータ制御マシンツール(通常、CNCといわれる)で使用するのに適している。
【0014】
ツール検出器5には、光送信器10にあるレーザ光送信器12(この例では赤外線光が使用される)と、光受信器30にある受光部34と、光送信器および光受信器が取り付けられる基部40と、が含まれる。使用時に、光ビーム20が作成される。この光ビーム20はツール50によって遮ることができる。追加の回路32も、受光部34からの信号を処理するのに使用される。この回路32は同図においては光受信器30内にあるが、この回路32の一部または全てを、このツール検出器5から離れた位置に、例えばPCインターフェースカードとして、配置することができる。図2はこの回路32を詳細に示す。フォトダイオードを受光部34として使用することができる。フォトダイオードからのアナログ信号は、増幅器31で増幅され、アナログデジタル変換器(A−D)33によってサンプリングされる。サンプリングレートは、約45KHzであるが、この値に限定されるものではない。サンプルは、デジタル信号プロセッサ(DPS)によって要求され、このDPSは、各ループにおいて、サンプルを要求するアルゴリズムを継続的にループして実行する。このDSPは、並列処理が可能であるから、そのタスクを非常に素早く実行する。使用されるアルゴリズムは、図3に示されたステップを実行し、リセットすることができる。実際には、バックグラウンドノイズがあり、このノイズがDSPによってサンプリングされる。光ビームが、たとえばツールによって遮られるとき、受光部34からの信号が変化し、したがって、サンプリングされる。このアルゴリズムによれば、データが予め定めた条件に従うとき、出力が供給される。
【0015】
ツールが検出され前に、較正ピンが検出器によって検出される。この較正ピンは、この例では、検出されるツールとサイズが同じであり、CNCで動作するプログラムによって、約4mm/秒の送り速度で、光ビーム20と交差するように送り込まれる。この較正ピンは、回転可能であってもよいし回転できなくてもよい。光受信器の出力は、図4に図示された曲線と同様の曲線となる。このグラフは、時間に対する電圧Vで、光受信器の出力を示す。直線nは、光ビームが遮られていないときの光受信器の出力の公称最大電圧を表す。較正ピンが光ビームと交差するように送られたとき、回折に起因する発振が、出力Vに現れる。光受信器に入射される光が減少していくので、電圧が曲線cに沿って降下し、最終的に、0に至る。特に、pにおいて、電圧が上昇が顕著であるが、これは、光ビームが遮られ始めるとき、見られる。この較正中において、電圧がDSPによって処理され、受光部34の出力がアナログからデジタルに変換される。この曲線は、DSPのメモリにデジタル表現としてストアされる。以下、これを較正曲線cという。複数の曲線をストアすることができる。
【0016】
ツール50が、回転しながら、較正ピンとほぼ同一の送り速度で光ビームと交差するように送られるとき、ツール50の複数の歯は、光ビームの一部を一時的に遮るから、図5に示すように、これらの歯によって、受光部34からの信号に電圧変位sが現れる。図5においては、電圧変位sの極大値および極小値が、おおむね較正曲線c上にある。図5の例は理想的なものであり、実際には干渉またはノイズが非常に多い。しかし、図示の電圧変位sはノイズにかかわらずに存在する。図を簡略にするため、図示した電圧変位sは少ないが、実際には、これより多い。というのは、このツールは、例示されたものよりはるかに高速に回転しているから、この例よりも多く光ビームを遮ることになる。現れる電圧変位sも、おおむね較正曲線cの上にある極小値および極大値を有する。
【0017】
電圧変位sの波形はツールの種類によって異なるが、波形が異なっても、電圧変位sの極小値および極大値は較正曲線cの上にある。
【0018】
電圧のセットの他の例を図6に示す。図6の例は、一方の歯が他方の歯より高い2つの歯を有する切削ツールが、光ビームと交差するように送られたときの電圧の例である。この例では、2組の電圧変位sおよび電圧変位s′が生成され、電圧変位s′は電圧変位sより遅れている。電圧変位sの極小値および極大値が較正曲線c上にあり、電圧変位s′極小値および極大値が較正曲線c′上にある。
【0019】
電圧のセットの他の例を図7に示す。図7は電圧変位sとともに冷却材滴等dを示す。冷却材滴等dは、機械の冷却材または削り屑などの材料によって光ビーム20が遮られたとき生じる。これらスプリアス信号dは、パターンまたは曲線に従っておらず、ランダムに生じる。
【0020】
図5、図6、および図7においては、バックグランドノイズ信号およびスプリアス信号dは無視してあり、電圧変位sがDSPによって処理される。
【0021】
本発明の本実施形態では、光受信器からの電圧信号が、図2の回路を使用して条件付けられる。信号増幅器31はアナログ信号を増幅し、A−D33に渡す。この例のA−Dは、96KHzサンプルレートで動作することができるが、図3に示されているように、各サンプルを収集するため、下流のDSP35によって駆動される。ひとたび処理されると、例えばトリガスイッチ37として出力をアクティベートするため、サンプリングされた信号を使用して、例えば見つかったツールの縁を示すことができる。
【0022】
この例では、予め定めた条件は、光ビームがツールによって遮られるときに得られるデータである。
【0023】
デジタル化された信号の処理は、このDSPによって種々の方法により行うことができる。このDSPは非常に高速で、データをリアルタイムに処理し、応答時間が小さいので、このDSPはこのような処理を行うのに理想的な装置である。
【0024】
サンプリングされたデータを処理する方法の1つとしては、多項式、例えば図4の較正曲線cの3次式を導出することと、この装置を使用して獲得された電圧変位sの極小値および極大値を、許容範囲内で、図4の較正曲線cにあてはめること、が含まれる。仮に、較正曲線cにあてはまる4つの(これより多くても可能)極小値および極大値が、予め定めた時間間隔において、識別された場合には、このDSPは、スイッチ37にトリガ信号を送ることにより、24vスキップ信号をマシンコントローラ56に供給することができる。マシンコントローラ56は、24vスキップ信号を使用して、当該ツールの縁の位置を判定し、これによって、その有効切削パスを判定することができる。
【0025】
あるいはまた、極小値を当該線上の点として使用することによって、近似の直線または多項式を生成することができる。較正曲線は必要でないが、閾値を事前に決定することができ、計算によって、この直線または多項式曲線がその閾値を横切った(または外挿されたときに横切った)とき、トリガ信号を生成することができる。この線の生成に必要な計算は、やはり、このDSPにより行うことができる。推定される閾値交差点の精度は、最小数を超える数の点が使用された場合に、改善される。極小値または極大値を決定するため、傾斜法を使用することができ、この傾斜法により閾値を決定することができる。必要であれば、閾値交差を予測するため、増分pを使用することができる。
【0026】
滴のような、光ビームの妨害物のため、上述の技法の使用中において、誤った読みを生じる。これら誤った読みを無視できる方法として種々の方法がある。これら方法の1つとしては、受光部34からの周期的に変位する電圧を探し、もう1つの電圧が期待される時点の前後の時間間隔を開ける方法がある。この時間間隔において、信号のデジタル化を行う。その時間間隔において滴が生じる可能性は、比較的小さい。
【0027】
滴等を拒絶するもう1つの方法としては、バンド(band)外の電圧極小値および電圧極大値を拒絶する方法がある。このバンド内においては、次の連続する値が、予め定めた曲線上にくることが期待される。
【0028】
サンプリングされたデータを処理する上述の例は、回転しないツールまたは回転するツールを検出するために用いることができる。回転しているドリル等が、軸上の光ビームと交差するように送られたとき、回転していないように見えるが、上述した回転しないツールまたは回転するツールの検出には、これらドリルの長さを検出することが含まれる。
【0029】
回転するツールの縁からサンプリングされたデータを処理するもう1つの方法としては、顕著な特性を有する電圧を探す方法がある。このような電圧の例を図8に詳細に示す。ある信号にあっては、切削ツールの歯が光ビームを遮るときの電圧は、光学効果によって特有の形状をしている。この形状は、回転する部分が光ビームに入り出る時に発生する。この特有の形状は、DSPにおいてアルゴリズムによって検出することができる。このアルゴリズムによれば、比較的大きい振幅の極大値hと、それに続く比較的大きい振幅の極小値sと、それに続くもう1つの比較的大きい振幅の極大値hと、を探すことになる。この電圧の極小値と、後続の類似する電圧の極小値とを、歯の縁の変位として識別することができ、したがって、多項式にあてはめることができる曲線を形成するのに使用することができる。この方法においては、較正曲線は必要でない。
【0030】
上述した特有の形状は、極小−極大−極小か、又は説明した極大−極小−極大とすることができる。
【0031】
回転するツールを検出するときに滴を拒絶する方法の1つは、期待される特有の特性、すなわち、例えば図8に示された、極小−極大−極小または極大−極小−極大のいずれかを有しない電圧を無視する方法である。
【0032】
ツールの位置判定に関する上述した技法は、ツールが光ビームを遮るときに発生する電圧変位sの極小値および極大値の計算に依存する。使用できる極小値または極大値のいずれかの側の点からの曲線の0傾斜部分を推定する、多数の既知の技法がある。
【0033】
図9は、図1に図示したようなツール検出器の出力からサンプリングされた実際の信号のグラフを示す。このグラフにおいては、V軸上の正方形の1つが、1Vを表し、時間軸上の正方形の1つが、約25msecを表す。
【0034】
較正ピンが光ビームと交差するように送られたときの特性は、図4に示すような特性曲線cになる。公称電圧nは5.5Vであり、光受信器の出力電圧は、光ビームが完全に遮られたとき、0まで低下する。
【0035】
図10は、ツール検出器の出力からサンプリングされた実際の信号のグラフを示す。このグラフの信号は、回転するツール(12mm二枚刃エンドミル(slot drill))が光ビームと交差するように送られ、2つの刃が光ビームを遮るとき、生成される。このグラフの正方形は、1Vで、約120msecを表す。このグラフにおいては、図9の曲線cを近似する曲線cを重ね合わせてある。
【0036】
曲線c上の点F11からF14までのデータプロットの通常の種々の形状を、それぞれ、図11から図14までに、詳細に示す。図11〜14のグラフにおいては、それぞれ、1つの正方形が、0.5Vで、約5msecを表す。図12においては、光ビームが遮られて生成された信号は、まだ、発振フェーズ(phase)にあり、その形状が極小−極大−極小になっている。図12では、波の間の谷が、極大値になり、その形状が、極小、極大、極小、極大、極小になっている。図13では、その中央の谷がより大きくなっている。図14では、谷が、他の信号より大きい。図14の信号は、上述した極大−極小−極大の信号であり、認識でき、他のスプリアス信号から区別できる特有の形状をしている。
【0037】
例えば、ツールの回転軸に沿った光ビームと交差するように送られたツール、例えば刃先から先にこの光ビームと交差するように送られるドリルは、その特性が特性曲線「c」となる。
【0038】
そこで、DSPにおいてアルゴリズムによって検出される電圧は、ツールが光ビームと交差するように送られたとき、展開されることがわかる。上述したように、サンプリングされたデータを使用してトリガ点を判定する多数の方法がある。
【0039】
図8の極大−極小−極大の信号は、ツールが光ビームと交差しながら送られていくにつれて、変化する。極大−極小−極大の極大ピークの間の時間tは、ツールが光ビームと交差しながら移動するにつれて長くなる。時間tは、図5においては、t1、t2、t3、t4、t5などと示してある。このように時間が長くなる(または、ツールが光ビームから出る場合には、短くなる)ことは、DSPによって判定することができ、ツールの光ビームに対する位置を判定するのに使用することができる。そこで、図8の認識可能な極大−極小−極大の信号に対して、ある時間tが経過したとき、トリガ閾値をセットすることができる。仮に、当該ツールが送られたとき、時間tの増加の割合が判定されたる場合には、光ビームに対するツールの既知の速度を用いて、ツールの幾何形状などの他のツールの特性を判定することが可能である。仮に、当該ツールの所定の送りのための時間tが変化したことが判定された場合には、一定のツール角速度を用いて、ツールの直径を判定することができる。
【0040】
当該ツールが光ビームを遮りながら送られていくとき、当該ツールが回転していない場合であっても、図4〜14に示された曲線cは図示したように特有の形状になる、ことが分かっている。そこで、このような形状は、DSPにおいて、アルゴリズムによって、例えば、漸進的な極小値(図8のs)を判定することによって、検出することができる。較正曲線(図4のc)を、ツール分析前に生成することは、必須ではない。というのは、この曲線が、極小値の認識可能なパスに従うからである。
【0041】
そこで、受光部34から導出されたデータが、光ビーム20内にあるツールを表す予め定めた条件に従う、方法としては、数多くの方法がある。例えば、
複数の繰り返される信号、例えば、特性プロファイルを有する極大、極小、極大を繰り返す;
曲線cの形状を、較正曲線に従った形状にするか、又は予測される形状にすることができる。;
時間t(図8)が、ツールの位置の予測を行えるように変化する可能性がある;又は
連続するピークh(図8)が現れる。
【0042】
本実施形態においては、DSPを使用する例を説明したが、多数の代替例がある。デジタル化された信号の処理は、例えばフィールドプログラマブルゲートアレイ、ASIC(application-specific integrated circuit)、又は、汎用マイクロプロセッサ、例えばPICまたはPCベースのシステムを使用して、実行することができる。
【0043】
このツール検出器はブレークビーム型の例であるが、反射型とすることができる。
【0044】
ツールのすべてのエッジ、側面または端を検出することができる。通常、検出されるエッジの較正曲線が生成されることになるが、このような曲線は、エッジ検出に必須ではない。
【0045】
図示のグラフは、一般に、光受信器の出力電圧を示すが、任意の他の変数を使用することができる。電圧等は、著しく小さいツールを検出する場合や、光ビームの一部だけが遮られる場合には、完全に0まで低下しないことがある。
【0046】
ツールが光ビームから出る時と、ツールが光ビームに入る時に、検出を行うことができる。このような情況においては、上述した効果と逆の効果が得られる。検出されるツールその他のアイテム(item)は、検出するため、回転する必要はない。
【0047】
上述したが、電圧の極小値または極大値か、又は変数の極小値または極大値を、曲線にあてはめるか、単純に線をプロットするのに使用することができる。どちらの場合においても、電圧(など)閾値と同等のトリガ点をセットすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】ブレークビーム型ツール検出器と、関連する構成要素とを示す図である。
【図2】図1のブレークビーム型ツール検出器の要素を示す概略図である。
【図3】本発明と共に使用されるアルゴリズムを示す流れ図である。
【図4】図1の検出器の使用中に生成される信号を表す単純化されたグラフを示す図である。
【図5】図1の検出器の使用中に生成される信号を表す単純化されたグラフである。
【図6】
【図7】図1の検出器の使用中に生成される信号を表す単純化されたグラフである。
【図8】図1の検出器の使用中に生成される信号を表す単純化されたグラフである。
【図9】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。
【図10】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。
【図11】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。
【図12】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。
【図13】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。
【図14】図1のタイプの検出器の使用中に得られる光受信器の実際の出力と時間のグラフを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光送信器および光受信器を備えたマシンツール上で使用するためのツール分析装置であって、
前記光受信器は、使用時において、前記光送信器からの光を受光し、受光された光の光量を表す信号を生成し、
本ツール分析装置は、さらに、前記光受信器により生成された信号を表す数値を有するデータを供給するコンバータと、該データを処理するプロセッサであって、前記データが予め定めた条件に従うとき出力を生成するプロセッサとを備えたことを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度が、1回以上強くなり、その後、弱くなり、再び、強くなることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度が、連続して強くなり、該光の輝度の最小値が、前記プロセッサにより期待されるタイプの曲線に実質的に従うことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度の強弱の間の時間の変化を表すデータであることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器において、前記光送信器の期待するレベルを超えるレベルで受光された光の輝度の増加を表すデータであることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれかにおいて、前記プロセッサは、アルゴリズムに従って前記データを継続的に処理するように動作するデジタル信号プロセッサであることを特徴とする装置。
【請求項7】
マシンツール上で使用されるツール分析装置の光受信器に入射される光信号を表すアナログ信号を処理する方法であって、
前記アナログ信号を、前記信号を表す数値形式を有するデータに変換するステップと、
アルゴリズムに従って前記データを処理するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項7において、データが予め定めた条件に従うとき、前記アルゴリズムによって指示されたとき、出力信号を生成するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項8において、前記予め定めた条件は、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度が、1回以上強くなり、その後、弱くなり、再び、強くなることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項8において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度が、連続して強くなり、該光の輝度の最小値が、前記プロセッサにより期待されるタイプの曲線に実質的に従うことを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項8において、前記予め定めた条件は、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器により受光された光の輝度の強弱の間の時間の変化を表すデータであることを特徴とする方法。
【請求項12】
請求項8において、前記予め定めた条件は、前記光送信器からの光であって前記光受信器において、前記光送信器の期待するレベルを超えるレベルで受光された光の輝度の増加を表すデータであることを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2006−510495(P2006−510495A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−561640(P2004−561640)
【出願日】平成15年12月18日(2003.12.18)
【国際出願番号】PCT/GB2003/005538
【国際公開番号】WO2004/056528
【国際公開日】平成16年7月8日(2004.7.8)
【出願人】(391002306)レニショウ パブリック リミテッド カンパニー (166)
【氏名又は名称原語表記】RENISHAW PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】