説明

データ更新装置及びデータ更新方法

【課題】 ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新可能にする。
【解決手段】 複数の区画を持つ不揮発メモリ102に記憶されたデータを更新する際、アクセス区画記憶部107は、不揮発メモリ102中のどの区画にアクセスしたかを検出しアクセス区画情報として記憶する。書換え指示部109は、その区画のデータを更新するための書換え用データの取得を指示し、ダウンロード部111により書換え用データをダウンロードして、書込み部113により書換え用データを未使用区画に書き込む。筺体閉操作検出部108により携帯端末101の筐体を閉じる操作が検出されると、区画切替え部114は、書換え前の区画から書換え用データが書込まれた区画へと不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行うことで、データを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末等に格納されたソフトウェアプログラム等のデータを更新するデータ更新装置及びデータ更新方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のデータ更新装置及び方法としては、例えば非特許文献1に示すものが実用化されている。図20及び図21は、前記非特許文献1に記載された従来のデータ更新装置及び方法を示すものであり、図20は従来のデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図21は従来のデータ更新方法の手順を示すフローチャートである。以下に非特許文献1に示されるデータ更新装置及び方法を説明する。
【0003】
図20に示すように、端末2001は通信路2090を介してサーバ2071と接続されている。この端末2001において、データ記憶手段である不揮発メモリ2002内の区画1(2003a)〜区画4(2003d)のデータを書換えるものとする。端末2001には、書換え指示部2004、受信部2005、ダウンロード部2006、書換え部2008、書換え用データ記憶部2009が設けられる。サーバ2071には、書換え用データを記憶するデータ記憶部2072、送信部2073が設けられる。
【0004】
まず、端末2001を使用するユーザ151は、操作スイッチ等からなる書換え指示部2004を用いて、書換え用データのダウンロードと書換えを指示する。次に、書換え指示部2004は、ユーザの指示に対応してダウンロード部2006に書換え用データのダウンロード要求を送信する。この要求を受けて、ダウンロード部2006は、受信部2005を用いて、サーバ2071のデータ記憶部2072に記憶された書換え用データを通信路2090を介してサーバ2071からダウンロードする。次に、ダウンロード部2006は、取得した書換え用データ2007を端末2001内の書換え用データ記憶部2009に一時的に格納する。そして書換え部2008は、不揮発メモリ2002内のデータを、書換え用データ2007を用いて書換える。
【0005】
すなわち、図21に示すように、端末2001は、書換え指示部2004における書換え指示操作の検出を待ち(S2101)、ユーザ151によって書換え指示がなされると(S2102)、ダウンロード部2006で書換え用データをダウンロードし(S2103)、書換え部2008によって不揮発メモリ2002のデータ全体を書換える(S2104)。
【0006】
上記のようなデータ更新装置及び方法を携帯端末に適用する場合、ソフトウェアプログラム(以下、単に「ソフトウェア」と記載する)のバグ修正の書換えなどでは、例えば30分程度などの多くの時間がかかり、ユーザにとって不便である。また、ユーザが使う機能は、携帯端末の動作プログラム全体から見れば限定されていることが多く、使用頻度の少ないソフトウェアの修正まで毎回行うのは時間の無駄であるので、必要な機能のソフトウェアの修正だけを行うことが好ましい。
【0007】
そこで、更新するデータがソフトウェアである場合に、ソフトウェアをダウンロードする際に、すべてのソフトウェアをダウンロードするのではなく、ユーザの選択に従って一部のモジュールの更新のみを行うものがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この場合、更新するモジュールをユーザ自身が選択する必要がある。
【0008】
また、データの書換えの実行や書換え用データをダウンロードするタイミングは、ユーザが書換え対象のデータを利用していないときに行う必要がある。更新するソフトウェアの機能を使用している場合など、ユーザが書換え対象のデータを利用している場合は、そのデータの利用を終了した後にデータ書換えを行うことになる。書換え用データをダウンロードするタイミングに関しては、非特許文献1に示されるように、ダウンロードする時刻をユーザが予約する方式などが提案、実用化されている。このようなデータの書換えの実行や書換え用データのダウンロードのタイミングについて、ユーザが時刻を予約するような方法では、時刻設定をする操作が煩雑である。
【0009】
ところで、携帯電話端末では、現在、折り畳み型の筐体を持つものが主流であるが、電子機器において筐体の開閉を検知してなんらかの動作を行う技術については既知である(例えば、特許文献2参照)。また、最近では、携帯電話端末において筐体の開閉動作に応じて起動するカメラを切替えるものなどが実用化されている。このような携帯端末の筐体操作に関して、データ更新動作との関連付けを考慮したものが従来は無かった。
【0010】
【特許文献1】特開平11−98474号公報
【特許文献2】特開昭56−146199号公報
【非特許文献1】星誠司、武市真知、細川篤司、森山光一、鷹見忠雄、「無線通信を利用した移動機ソフトウェアの不具合修正」、電子情報通信学会総合大会、2003年、B6−208
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、前記従来の構成では、第一の課題として、特許文献1のように、データ更新の際に一部のデータ(モジュール)のみを書換える場合、更新するデータの選択をユーザに行わせるために、ユーザ自身がそのデータを使う可能性を判断する必要があり、データ更新に手間がかかるという課題を有していた。
【0012】
また、第二の課題として、データ更新のタイミングに関して、非特許文献1のように、ユーザが指定したあるいはサーバに指定された時間帯を予約し、データの更新を行う場合、ユーザはデータ更新が行われる時刻を避けて当該機器を利用しなければならない。また、サーバが更新時刻を決定する場合には、ユーザが機器を利用しようとした際にデータ更新が行われる可能性があり、ユーザの利用が中断され、利便性を損なうという課題を有していた。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能なデータ更新装置及びデータ更新方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明のデータ更新装置は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、前記書換え用データを用いて前記記憶手段における対応区画のデータを更新するデータ更新手段とを備えるものである。
【0015】
これにより、記憶手段におけるアクセスのあった区画のデータを自動的に更新することができるため、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる。
【0016】
また、本発明のデータ更新装置は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、前記筐体の閉状態を検出した際に前記記憶手段におけるデータの更新を行うデータ更新手段とを備えるものである。これは、上記のデータ更新装置であって、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段を備え、前記データ更新手段は、前記筐体の閉状態を検出した際に前記記憶手段におけるデータの更新を行うものに対応する。
【0017】
これにより、端末の筐体が閉じられた際に、所定のデータを更新することができるので、ユーザの機器使用に支障をきたすことなくデータの更新が可能となり、利便性を向上できる。
【0018】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記書換え用データ取得手段は、前記アクセス区画検出手段によって前記記憶手段へのアクセスが検出された際に、前記書換え用データの取得を開始するものとする。
【0019】
これにより、記憶手段中の特定の区間にアクセスがあった場合に書換え用データの取得が開始されるので、データ更新を行う時間を短縮できる。
【0020】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記データ更新手段は、前記書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行う区画切替え手段とを備えるものとする。
【0021】
これにより、更新対象のデータをバックアップする必要が無く、データ書き換え中に障害が発生しても、データ更新のやり直しや元のデータへの復帰が容易に可能である。
【0022】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、前記筐体の閉状態を検出した際に、前記筺体を閉じた状態で視認可能な位置にデータ更新に関する情報を表示するデータ更新情報表示手段と、前記情報の表示に応じてなされるデータ更新指示を入力するデータ更新指示入力手段とを備え、前記データ更新手段は、前記データ更新指示があった際に前記記憶手段におけるデータの更新を行うものとする。
【0023】
これにより、端末の筺体を閉じた際にデータ書換えの有無などのデータ更新に関する情報を表示して、ユーザにデータ更新の有無等を通知して確認させることができ、ユーザの指示に応じてデータの更新を実行することが可能となる。
【0024】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記アクセスがあった区画中のデータ更新の可否に関する書換え可否の設定情報を記憶するデータ更新可否設定手段を備え、前記データ更新手段は、前記書換え可否の設定情報に基づき、書換え許可の場合にデータの更新を行うものとする。
【0025】
これにより、初期設定やユーザの設定等により、データ更新を行うか否かを設定することができ、この設定情報に基づいてデータ更新の可否を判断し、実行することが可能となる。
【0026】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記アクセス区画検出手段は、前記端末の動作を司るオペレーションシステムにおけるソフトウェア起動のためのシステムコールによって、特定の区画へのアクセスを検出するものとする。
【0027】
これにより、ソフトウェア起動のために記憶手段内のデータにアクセスがあった場合に、どの区画にアクセスしたかを検出でき、記憶手段中のどの区画のデータの利用があったかの情報を取得できる。
【0028】
また、本発明は、上記のデータ更新装置であって、前記アクセス区画検出手段は、前記端末の動作を司るオペレーションシステムにおけるファイル操作のためのシステムコールによって、特定の区画へのアクセスを検出するものとする。
【0029】
これにより、ファイルオープンのためのファイルアクセス開始など、ファイル操作のために記憶手段内のデータにアクセスがあった場合に、どの区画にアクセスしたかを検出でき、記憶手段中のどの区画のデータの利用があったかの情報を取得できる。
【0030】
また、本発明のデータ更新装置は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、前記書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、前記筐体の閉状態を検出した際に、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段とを備えるものである。
【0031】
これにより、記憶手段におけるアクセスのあった区画について、書換え用データを取得し、この書換え用データに基づく更新後のデータを未使用区間に書込み、筺体が閉じられた際に記憶手段の区間を切替えることで、データの更新がなされる。このため、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる。
【0032】
また、本発明のデータ更新装置は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、前記筐体の閉状態を検出した際に、前記取得した書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、前記筐体の閉状態の後に、前記筐体が開かれたことを検出する筺体開状態検出手段と、前記筐体の開状態を検出した際に、前記筺体を閉じた状態で視認可能な位置にデータ更新に関する情報を表示するデータ更新情報表示手段と、前記情報の表示に応じてなされるデータ更新指示を入力するデータ更新指示入力手段と、前記データ更新指示があった際に、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段とを備えるものである。
【0033】
これにより、記憶手段におけるアクセスのあった区画について、書換え用データを取得し、筺体が閉じられた際に書換え用データに基づく更新後のデータを未使用区間に書込み、その後筐体が開かれた際にデータ書換えの有無などのデータ更新に関する情報を表示してユーザに通知し、データ更新の指示があった際に記憶手段の区間を切替えることで、データの更新がなされる。このため、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる。
【0034】
また、本発明のデータ更新装置は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、前記筐体の閉状態を検出した際に、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、前記取得した書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段とを備えるものである。
【0035】
これにより、記憶手段におけるアクセスのあった区画について、筺体が閉じられた際に書換え用データを取得し、この書換え用データに基づく更新後のデータを未使用区間に書込み、記憶手段の区間を切替えることで、データの更新がなされる。このため、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる。
【0036】
本発明のデータ更新方法は、データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新方法であって、前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出ステップと、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得ステップと、前記書換え用データを用いて前記記憶手段における対応区画のデータを更新するデータ更新ステップとを有するものである。
【0037】
これにより、記憶手段におけるアクセスのあった区画のデータを自動的に更新することができるため、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能なデータ更新装置及びデータ更新方法を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本実施形態では、携帯電話端末などの携帯端末において適用したデータ更新装置の構成例を示す。ここでは、データ更新として、携帯端末の所定の機能を実現するソフトウェアプログラム(以下、単に「ソフトウェア」と記載する)のデータ書換えについて主に説明するが、一般のデータの書換えについても含まれる。
【0040】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図である。
【0041】
本実施形態のデータ更新装置は、携帯端末101と、この携帯端末101に通信路190を介して接続されるサーバ171とにおいて構成される。携帯端末101には、ソフトウェアを格納するデータ記憶手段である不揮発メモリ102が設けられる。不揮発メモリ102は、データの格納領域が区画1(103a)〜区画4(103d)の複数の区画(パーティションと称する場合もある)に区分されている。この区画1(103a)〜区画4(103d)にソフトウェアが分割して記憶されている。この携帯端末101は、例えばUNIX(登録商標)などの所定のオペレーティングシステム(OS)104上で動作するもので、OS104上のアプリケーションプログラムによって各機能が実現される。アプリケーションプログラムには、種々の機能を実現する他アプリケーション105、各アプリケーションを切替えて起動するラウンチャ106等が含まれる。この携帯端末101は、詳細は図示しないが、開閉可能な折り畳み型の筐体を有して構成されるものとする。なお、筐体構造は、折り畳み型のものに限らず、スライド型、回転型など、開閉可能なものであればどのような構成にも適用可能である。
【0042】
また、携帯端末101は、機能ブロックとして、アクセス区画記憶部107、筺体閉操作検出部108、書換え指示部109、受信部110、ダウンロード部111、書込み部113、区画切替え部114が設けられる。この携帯端末101は、ユーザ151が各種操作を行って使用される。一方、書換え用データを提供するサーバ171には、書換え用データを記憶するデータ記憶部172、書換え用データを送信する送信部173が設けられる。これらの携帯端末101とサーバ171との間は、通信路191を介して有線または無線による通信が行われ、データがやり取りされる。
【0043】
OS104は、不揮発メモリ102の各区画103a〜103d内のソフトウェアへのアクセスを検出する機能を持ち、アプリケーション等によりアクセスした区画をアクセス区画記憶部107へ通知する。図1では、他アプリケーション105またはラウンチャ106により、区画3(103c)内のソフトウェアにアクセスした状態を模式的に示している。他アプリケーション105は、当該機能の実行時に区画3(103c)内のソフトウェアの起動をOS104に要求するものである。ラウンチャ106は、選択機能の実行時に区画3(103c)内のソフトウェアの起動をOS104に要求するものである。この場合、OS104はソフトウェア起動のためのシステムコールによって特定の区画へのアクセスを検出する。
【0044】
なお、図では他アプリケーション105及びラウンチャ106を不揮発メモリ102内のソフトウェアと別に記載しているが、これらの他アプリケーション105及びラウンチャ106が不揮発メモリ102の所定区画に格納されたソフトウェアに含まれる場合もある。
【0045】
アクセス区画記憶部107は、OS104より通知された不揮発メモリ102へのアクセス区画を記憶する。前記OS104及びアクセス区画記憶部107によりアクセス区画検出手段の機能が実現される。筺体閉操作検出部108は、筺体閉状態検出手段の機能を実現するもので、ユーザ151による携帯端末101の筺体を閉じる操作を検出して検出信号を出力する。書換え指示部109は、不揮発メモリ102中のアクセスされた区画内のソフトウェアに関する書換え用データのダウンロード及びデータ書換えを指示する。受信部110は、サーバ171から送られてきた書換え用データを受信する。ダウンロード部111は、書換え用データ取得手段の機能を実現するもので、受信部110に対して書換え用データのダウンロードを要求してダウンロード動作を行う。
【0046】
書込み部113は、書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。区画切替え部114は、書換え用データ112の書き込み完了後に、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。前記書込み部113は更新後データ書込み手段の機能を実現するもので、前記区画切替え部114は区画切替え手段の機能を実現するものであり、これらの書込み部113及び区画切替え部114によりデータ更新手段の機能が実現される。また、区画切替え部114には、書換え用データ112が書き込まれたかどうかを示す書換え有無情報と、どの区画に対する書換え用データが書き込まれたかを示す区画情報などが保持されている。サーバ171から取得した書換え用データ112は、一旦保持せずに不揮発メモリ102内の現在使用されていない区画に直接書き込むようにしてもよいし、書換え用データ記憶部115を設けて書換え用データ112を一時的に記憶するようにしてもよい。
【0047】
図2及び図3は第1の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。まず、図2を参照しながら、第1の実施形態におけるソフトウェア更新動作のうち、書換え用データをダウンロードするまでの手順を説明する。本実施形態では、所定のアプリケーションに対応する不揮発メモリ102内のソフトウェアへのアクセスを検出して、アクセスがあった不揮発メモリ102の区画を記憶し、その区画の書換え用データをダウンロードする。ここでは単純化のため、区画3(103c)内に格納されたソフトウェアにラウンチャ106がアクセスする場合(ソフトウェアを起動する場合)を示す。
【0048】
まず、ラウンチャ106が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたアプリケーションのソフトウェアにアクセスして当該ソフトウェアの起動を指示する(ステップS201)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS202)。なお、UNIX(登録商標)などのOSにおいては、アプリケーションを起動する際には、ソフトウェア起動のためのシステムコールとして、exec(アプリケーション実行)というシステムコールを用いる。OSは、このexecシステムコールの中で起動するアプリケーションへのパス、あるいはデバイスを調べることによって、どの区画にあるアプリケーションを起動するかを判定できる。なお、他のデバイスのioctlシステムコールなどに、起動されたアプリケーションの区画を出力することも可能である。
【0049】
次に、アクセス区画記憶部107は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS203)。そして、OS104は、区画3内のアプリケーションを起動する(ステップS204)。次に、書換え指示部109は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS205)。そして、書込み部113は、サーバ171からダウンロードした書換え用データ112を、現在使用していない区画4に書込む(ステップS206)。アプリケーションへのアクセス時の動作は以上で終了する。
【0050】
次に、図3を参照しながら、第1の実施形態におけるソフトウェア更新動作のうち、ダウンロードした書換え用データへの移行に関する手順を説明する。本実施形態では、ユーザ操作による携帯端末101の筐体の閉じる動作を検出し、この閉じる操作によって携帯端末101が使用されていない状態に移行したものとみなして、現在のデータから書換え用データへ移行することで、データの更新を行う。
【0051】
まず、筐体閉操作検出部108がユーザ151による携帯端末101の筺体を閉じる操作を検出しており、区間切替え部114は、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS301)。ユーザ151は、携帯端末101の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS302)。区間切替え部114は、筐体閉操作検出部108による筐体閉操作の検出を判断する(ステップS303)。
【0052】
筐体閉操作が検出された場合、区間切替え部114は、書換え用データ112が不揮発メモリ102の中の未使用区画に書込まれているか否かを判断する(ステップS304)。ステップS304にて書込まれていない場合はステップS301に戻る。書換え用データ112が書込まれている場合は、区間切替え部114は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、更新前のデータが記憶されている元の区画から、更新後の書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS305)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0053】
このように第1の実施形態によれば、不揮発メモリ102において実際にアクセスのあったソフトウェアが格納されている区画のみを更新することができ、かつ、ユーザ151が携帯端末101の筐体を閉じて携帯端末101の使用を終了した時点で即時に書換えを行うことができる。これにより、必要なデータのみを短時間で書換えて更新できるとともに、データ更新のタイミングとしては、ユーザが使用していないときに特別な操作の必要無しにデータの書換えが可能である。このとき、ユーザ側では、煩雑な判断や操作が必要とされず、通常のアプリケーションやラウンチャの操作と筐体の開閉操作とを行うだけで、しかもユーザの端末使用に支障の無いタイミングで、適切に所定のデータを更新することができる。
【0054】
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図5及び図6は第2の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0055】
上記第1の実施形態では、不揮発メモリの区画にアクセスした後、直ちに書換え用データのダウンロードを開始するようにしたが、第2の実施形態では、ユーザが筐体を閉じる操作をした時点で書換え用データのダウンロードを開始する。この場合は、筐体閉動作からデータ書換え完了までに第1の実施形態よりも長く時間がかかるため、再度筐体を開いた場合にデータのダウンロードや書換えが行われている可能性がある。しかし、次にユーザが筐体を閉じるまでの間は他の動作をしないので、アクセスした区画の書換え用データのダウンロードによる処理速度低下などが発生せず、快適に使えるという利点がある。
【0056】
第2の実施形態の携帯端末401において、書換え指示部409は、筺体閉操作検出部108によって筺体が閉じられたことを検出すると、ダウンロード部111に不揮発メモリ102中のアクセスされた区画内のソフトウェアに関する書換え用データのダウンロードを指示する。ダウンロード部111は、受信部110に対して書換え用データのダウンロードを要求してダウンロード動作を行う。書込み部113は、ダウンロードされた書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。区画切替え部414は、書換え用データ112の書き込み完了後に、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。
【0057】
次に、第2の実施形態におけるデータ更新の動作手順を説明する。図5に示すように、ラウンチャ106が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたアプリケーションのソフトウェアにアクセスして当該ソフトウェアの起動を指示する(ステップS501)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS502)。アクセス区画記憶部107は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS503)。そして、OS104は、区画3内のアプリケーションを起動する(ステップS504)。
【0058】
次に、図6に示すように、筐体閉操作検出部108は、ユーザ151による携帯端末401の筺体を閉じる操作を検出しており、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS601)。ユーザ151は、携帯端末401の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS602)。筐体閉操作検出部108は、筐体閉操作の検出を判断し(ステップS603)、筐体閉操作が検出された場合に書換え指示部409へ検出信号を出力する。
【0059】
書換え指示部409は、筺体閉操作が検出されるとアクセス区画記憶部107によってアクセス区画情報が記憶されているかどうかをチェックする(ステップS604)。アクセス区画情報が記憶されている場合は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS605)。そして、書込み部113は、サーバ171からダウンロードした書換え用データ112を、現在使用していない区画4に書込む(ステップS606)。次に、区間切替え部414は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、元の区画から新しい書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS607)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0060】
第2の実施形態によれば、不揮発メモリ102において実際にアクセスのあったソフトウェアが格納されている区画のみを更新することができ、かつ、ユーザ151が携帯端末101の筐体を閉じて携帯端末101の使用を終了した時点で書換え用データのダウンロード及びデータ書換えを行うことができる。これにより、必要なデータのみを短時間で書換えて更新できるとともに、データ更新のタイミングとしては、ユーザが使用していないときに特別な操作の必要無しにデータの書換えが可能である。また、ユーザが使用しているときには、データのダウンロード等を行わないので、処理速度の低下のおそれなども解消でき、快適に使用することができる。
【0061】
(第3の実施形態)
図7は本発明の第3の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図8及び図9は第3の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。ここでは、第1の実施形態と異なる部分のみ説明する。第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
上記第1及び第2の実施形態では、ソフトウェア起動のためのシステムコールの一種であるexecシステムコールによって不揮発メモリの所定区画へのアクセスを検出するものとしたが、第3の実施形態では、open(ファイルオープン)などのファイル操作のためのシステムコールに対して同様にアクセスを検出し、書換え用データのダウンロード及びデータ書換えを行う。この場合は、アプリケーションソフトウェアだけでなく、一般のデータへのアクセスがあった場合も書換えることができ、データ更新をより頻繁に行える。
【0063】
第3の実施形態の携帯端末701において、アクセス区画記憶部707は、他アプリケーション705によるファイル操作のシステムコールに基づきOS104より通知された不揮発メモリ102へのアクセス区画を記憶する。書換え指示部709は、第1の実施形態と同様、不揮発メモリ102内の所定区画に対するファイル操作のアクセスが検出された場合に、その区画の書換え用データのダウンロードを指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、書換え用データ112をダウンロードし、書込み部113は、ダウンロードされた書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。また、筺体閉操作検出部108によって筐体閉操作が検出されると、区画切替え部114は、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。
【0064】
次に、第3の実施形態におけるデータ更新の動作手順を説明する。図8に示すように、他アプリケーション705が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたデータ(ソフトウェアを含む)にアクセスして当該データのオープン等のファイル操作を指示する(ステップS801)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS802)。アクセス区画記憶部707は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS803)。そして、OS104は、区画3内のデータを参照する(ステップS804)。
【0065】
そして、書換え指示部709は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS805)。そして、書込み部113は、サーバ171からダウンロードした書換え用データ112を、現在使用していない区画4に書込む(ステップS806)。
【0066】
次に、図9に示すように、筐体閉操作検出部108がユーザ151による携帯端末101の筺体を閉じる操作を検出しており、区間切替え部114は、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS901)。ユーザ151は、携帯端末101の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS902)。区間切替え部114は、筐体閉操作検出部108による筐体閉操作の検出を判断する(ステップS903)。筐体閉操作が検出された場合、区間切替え部114は、書換え用データ112が不揮発メモリ102の中の未使用区画に書込まれているか否かを判断する(ステップS904)。書換え用データ112が書込まれている場合は、区間切替え部114は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、元の区画から新しい書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS905)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0067】
第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様、不揮発メモリ102において実際にアクセスのあったデータが格納されている区画のみを更新することができ、かつ、ユーザ151が携帯端末101の筐体を閉じて携帯端末101の使用を終了した時点で即時に書換えを行うことができる。
【0068】
(第4の実施形態)
図10は本発明の第4の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図11及び図12は第4の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。
【0069】
上記第1〜第3の実施形態では、データへのアクセス及び筐体の閉動作に基づいてデータ更新を自動的に行うものとしていたが、第4の実施形態では、携帯端末に設けた表示部等を用いて、データ更新の都度、データ更新に関する情報を表示してユーザに書換えの可否を確認し、携帯端末に設けた操作スイッチ等を用いてユーザが書き換えるか否かを選択可能とする。
【0070】
第4の実施形態の携帯端末1001は、液晶ディスプレイ等の表示手段を有して構成される書換え有無表示部1016と、操作スイッチ等の操作手段を有して構成される書換え可否指示部1017とを備えている。書換え有無表示部1016は、データ更新情報表示手段の機能を実現するもので、筺体を閉じた状態で筐体外部から視認可能な位置として、筐体背面に配置された背面液晶ディスプレイ等が用いられる。書換え可否指示部1017は、データ更新指示入力手段の機能を実現するもので、筺体を閉じた状態で筐体外部から操作可能な位置として、筐体側部に配置された側部操作スイッチ等が用いられる。
【0071】
書換え指示部1009は、第1の実施形態と同様、不揮発メモリ102内の所定区画に対するアクセスが検出された場合に、その区画の書換え用データのダウンロードを指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、書換え用データ112をダウンロードし、書込み部113は、ダウンロードされた書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。
【0072】
また、筺体閉操作検出部1008は筺体閉状態検出手段の機能を実現するものである。筺体閉操作検出部1008によって筐体閉操作が検出されると、書換え有無表示部1016はユーザに対して書換えの有無を確認するための表示を行い、書換え可否指示部1017はユーザからの書換え可否の操作を入力し、書換え許可の操作がなされた場合に操作信号を区画切替え部1014に出力する。区画切替え部1014は、書換え可否指示部1017からの指示を受けて、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。
【0073】
次に、第4の実施形態におけるデータ更新の動作手順を説明する。図11に示すように、ラウンチャ106が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたアプリケーションのソフトウェアにアクセスして当該ソフトウェアの起動を指示する(ステップS1101)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS1102)。アクセス区画記憶部107は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS1103)。そして、OS104は、区画3内のアプリケーションを起動する(ステップS1104)。
【0074】
そして、書換え指示部1109は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS1105)。そして、書込み部113は、サーバ171からダウンロードした書換え用データ112を、現在使用していない区画4に書込む(ステップS1106)。
【0075】
次に、図12に示すように、筐体閉操作検出部1008がユーザ151による携帯端末1001の筺体を閉じる操作を検出しており、書換え有無表示部1016は、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS1201)。ユーザ151は、携帯端末1001の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS1202)。書換え有無表示部1016は、筐体閉操作検出部1008による筐体閉操作の検出を判断する(ステップS1203)。筐体閉操作が検出された場合、書換え有無表示部1016は、書換え用データ112が不揮発メモリ102の中の未使用区画に書込まれているか否かを判断する(ステップS1204)。書換え用データ112が書込まれている場合は、書換え有無表示部1016は書換え区画が存在することを表示し、ユーザに知らせる(ステップS1205)。
【0076】
そして、ユーザ151が書換え可否指示部1017によって書換え許可または拒否の入力操作を行うと(ステップS1206)、その操作信号が区間切替え部1014に入力される。区間切替え部1014は、ユーザが書換えを指示したか否かを判断し(ステップS1207)、書換えを指示した場合は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、元の区画から新しい書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS1207)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0077】
このように、第4の実施形態では、第1の実施形態の作用効果に加え、携帯端末の筺体が閉じられた際に、データ更新を行うか否かをユーザに問い合わせて、ユーザの指示に基づいてデータ更新を行うことができる。
【0078】
(第5の実施形態)
図13は本発明の第5の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図14ないし図16は第5の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。
【0079】
第5の実施形態は、第4の実施形態の変形例であり、筺体閉操作が行われた際にデータ更新を自動的に行うか否かを設定できるようにしたものである。
【0080】
第5の実施形態の携帯端末1301は、書換え可否の設定情報を記憶する書換え可否設定記憶部1318を備える。書換え指示部1309は、第1の実施形態と同様、不揮発メモリ102内の所定区画に対するアクセスが検出された場合に、その区画の書換え用データのダウンロードを指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、書換え用データ112をダウンロードし、書込み部113は、ダウンロードされた書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。
【0081】
書換え可否設定記憶部1318は、データ更新可否設定手段の機能を実現するもので、ユーザからの書換え可否の設定操作を入力し、データ書換えを許可するか否かの設定情報を記憶しておく。筺体閉操作検出部108によって筐体閉操作が検出されると、区画切替え部1314は、書換え可否設定記憶部1318に記憶された設定情報を判定し、書換え許可が設定されている場合、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。なお、書換え可否の設定は、ユーザによる設定操作指示だけでなく、予め装置に書換え許可または禁止を設定しておいたり、通信等によって設定を行うことも可能である。
【0082】
次に、第5の実施形態におけるデータ更新の動作手順を説明する。図14に示すように、書換え可否設定記憶部1318は、書換え可否の設定操作を待つ(ステップS1401)。ユーザ151が操作スイッチ等を用いて書換え可否指示操作を行うと(ステップS1402)、書換え可否設定記憶部1318は書換え可否指示の有無を判断して(ステップS1403)、書換え可否指示がなされた場合に、書換え可否の設定情報を記憶する(ステップS1404)。
【0083】
そして、図15に示すように、ラウンチャ106が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたアプリケーションのソフトウェアにアクセスして当該ソフトウェアの起動を指示する(ステップS1501)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS1502)。アクセス区画記憶部107は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS1503)。そして、OS104は、区画3内のアプリケーションを起動する(ステップS1504)。
【0084】
次いで、書換え指示部1309は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS1505)。そして、書込み部113は、サーバ171からダウンロードした書換え用データ112を、現在使用していない区画4に書込む(ステップS1506)。
【0085】
次に、図16に示すように、筐体閉操作検出部108がユーザ151による携帯端末1301の筺体を閉じる操作を検出しており、区間切替え部1314は、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS1601)。ユーザ151は、携帯端末1301の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS1602)。区間切替え部1314は、筐体閉操作検出部108による筐体閉操作の検出を判断する(ステップS1603)。筐体閉操作が検出された場合、区間切替え部1314は、書換え用データ112が不揮発メモリ102の中の未使用区画に書込まれているか否かを判断する(ステップS1604)。書換え用データ112が書込まれている場合は、さらに書換え可否設定記憶部1318に書換え許可の設定情報が記憶されているかを判断する(ステップS1605)。書換え許可の設定情報が記憶されている場合は、区間切替え部1314は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、元の区画から新しい書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS1606)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0086】
このように、第5の実施形態では、第1の実施形態の作用効果に加え、ユーザの操作指示などによって設定された書換え可否の設定情報に基づき、携帯端末の筺体が閉じられた際に、この設定情報に応じてデータ更新を行うことができる。
【0087】
(第6の実施形態)
図17は本発明の第6の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図、図18及び図19は第6の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャートである。
【0088】
第6の実施形態は、不揮発メモリ内の所定区画に対してアクセスがなされたときに、その区画の書換え用データのダウンロードを行い、筐体閉動作が検出されたときにダウンロードした書換え用データを空き区画に書き込み、次に筐体開動作が検出されたときにデータ更新を行うか否かをユーザに問い合わせて、ユーザの指示に基づいてデータ更新を行うようにしたものである。
【0089】
第6の実施形態の携帯端末1701は、筐体背面に配置された背面液晶ディスプレイ等により構成される書換え有無表示部1716と、筐体側部に配置された操作スイッチ等により構成される書換え可否指示部1717と、筺体閉操作検出部1708と、筺体開操作検出部1719とを備えている。
【0090】
書換え指示部1709は、第1の実施形態と同様、不揮発メモリ102内の所定区画に対するアクセスが検出された場合に、その区画の書換え用データのダウンロードを指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、書換え用データ112をダウンロードし、書換え用データ記憶部115に保持しておく。
【0091】
また、筺体閉操作検出部1708は筺体閉状態検出手段の機能を実現するものである。筺体閉操作検出部1708によって筐体閉操作が検出されると、書込み部1713は、ダウンロードされた書換え用データ112を不揮発メモリ102の現在の空き区画である区画4(103d)に書き込む。そして、筺体開操作検出部1719は筺体開状態検出手段の機能を実現するものである。筺体開操作検出部1719によって筐体開操作が検出されると、書換え有無表示部1716はユーザに対して書換えの有無を確認するための表示を行い、書換え可否指示部1717はユーザからの書換え可否の操作を入力し、書換え許可の操作がなされた場合に操作信号を区画切替え部1714に出力する。区画切替え部1714は、書換え可否指示部1717からの指示を受けて、不揮発メモリ102における使用する区画の切替えを行い、データ更新したソフトウェアにアクセス可能とする。
【0092】
次に、第6の実施形態におけるデータ更新の動作手順を説明する。図18に示すように、ラウンチャ106が不揮発メモリ102の区画3(103c)内に格納されたアプリケーションのソフトウェアにアクセスして当該ソフトウェアの起動を指示する(ステップS1801)。そして、OS104が区画3へのアクセスを検出する(ステップS1802)。アクセス区画記憶部107は、アクセス区画情報として、区画3へのアクセスがあったことを示す情報を記憶する(ステップS1803)。そして、OS104は、区画3内のアプリケーションを起動する(ステップS1804)。
【0093】
そして、書換え指示部1709は、不揮発メモリ102内のアクセスされた区画(ここでは区画3)の書換え用データ112をダウンロードするよう、ダウンロード部111に指示する。この指示を受けて、ダウンロード部111は、受信部110を用いて、サーバ171のデータ記憶部172に記憶された書換え用データを通信路190を介してサーバ171からダウンロードする。(ステップS1805)。
【0094】
次に、図19に示すように、筐体閉操作検出部1708がユーザ151による携帯端末1701の筺体を閉じる操作を検出しており、書込み部1713は、筐体の閉じる操作が検出されるのを待つ(ステップS1901)。ユーザ151は、携帯端末1701の使用を終了した後、折り畳み型の筐体を閉じる(ステップS1902)。書込み部1713は、筐体閉操作検出部1708による筐体閉操作の検出を判断する(ステップS1903)。筐体閉操作が検出された場合、書込み部1713は、書換え用データ112がダウンロードされているか否かを判断する(ステップS1904)。書換え用データ112がダウンロードされている場合は、書込み部1713はその書換え用データ112を現在使用していない区画4に書込む(ステップS1905)。なお、変形例として、第1の実施形態等と同様に、筺体閉操作を待たずに、ダウンロードした書換え用データを区画4に書込むようにしてもよい。
【0095】
そして、筐体閉操作が行われた後に、筺体開操作検出部1719がユーザ151による携帯端末1701の筺体を開く操作を検出しており、書換え有無表示部1716は、筐体の開く操作が検出されるのを待つ(ステップS1906)。ユーザ151により再び折り畳み型の筐体を開く操作がなされると(ステップS1907)、書換え有無表示部1716は、筺体開操作検出部1719による筐体開操作の検出を判断する(ステップS1908)。筐体開操作が検出された場合、書換え有無表示部1716は、書換え用データ112が不揮発メモリ102の中の未使用区画に書込まれているか否かを判断し、書換え用データ112が書込まれている場合に書換え区画が存在することを表示し、ユーザに知らせる(ステップS1909)。
【0096】
そして、ユーザ151が書換え可否指示部1717によって書換え許可または拒否の入力操作を行うと(ステップS1910)、その操作信号が区間切替え部1714に入力される。区間切替え部1714は、ユーザが書換えを指示したか否かを判断し(ステップS1911)、書換えを指示した場合は、不揮発メモリ102における区画の切替えとして、元の区画から新しい書換え用データ112が書込まれた区画へ、ファイルシステムのマウントを切替える(ステップS1912)。上記の例では、区画3から区画4へマウントを変更することにより、区画3に格納されたソフトウェアが区画4に格納されたソフトウェアに切替えられ、結果としてソフトウェアが書換えられて更新されることになる。
【0097】
なお、他の変形例として、筐体を閉じた際に書換え用データを異なる区画に書き込み、元の区画のデータ内容を消去しないようにしておき、電源オフ後の再度の電源オン時にデータを書換えてよいか否かをユーザに確認してからデータ更新を実行することも可能である。この際に、ユーザが書換えを拒否した場合にはデータのロールバックを行い、書換え前の区画を使用することが考えられる。
【0098】
また、複数の区画のデータを書き換える場合には、1つ1つの区画についてのデータ更新を行うかどうかユーザに確認したり、データ書換え動作の度に確認を行うようにしてもよい。
【0099】
上記実施形態では、データ更新する際にダウンロードする書換え用データの内容については特に説明していないが、書換え用データの内容としては、1つ、あるいは複数の区画に書込むデータ全体とすることもできるし、あるいは、更新前の区画内データとの差異を抽出した差分データを書換え用データとすることもできる。この場合、更新前の区画のデータとダウンロードした差分データとから更新後の新データを生成して、空き区画に書き込んで新データに更新するようにすればよい。このような更新前データとの差異を抽出し、その差異のデータを元にデータを更新する方法については、以下の非特許文献2(WALTER F. TICHY, "The String-to-String Correction Problem with Block Moves", ACM Transactions on Computer Systems, Vol. 2, No. 4, November 1984)に記載されている。
【0100】
上述したように、本実施形態によれば、記憶手段の記憶領域のある区画にアクセスした際に、その区画内のデータの更新を行うことで、利用した実績のある必要なデータのみを短時間で書換えることができる。また、端末の筐体を閉じる動作によってデータ更新を行うことで、ユーザが使用していないときに支障なくデータを更新することができる。この際、ユーザ側で煩雑な判断や操作が必要無く、また、データ更新が終了するまで使用を待機するようなことも無いため、データ更新に伴う不具合の発生を防止でき、利便性を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、ユーザ側で煩雑な判断や操作を必要とせず、ユーザの機器使用に支障をきたすことなく所定のデータを更新することが可能となる効果を有し、携帯端末等に格納されたソフトウェアプログラム等のデータを更新するデータ更新装置及びデータ更新方法等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図2】第1の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図3】第1の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の第2の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図5】第2の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図6】第2の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図7】本発明の第3の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図8】第3の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図9】第3の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図10】本発明の第4の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図11】第4の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図12】第4の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図13】本発明の第5の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図14】第5の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図15】第5の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図16】第5の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図17】本発明の第6の実施形態に係るデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図18】第6の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図19】第6の実施形態におけるデータ更新装置の動作を示すフローチャート
【図20】従来のデータ更新装置の機能的構成を示すブロック図
【図21】従来のデータ更新方法の手順を示すフローチャート
【符号の説明】
【0103】
101,401,701,1001,1301,1701 携帯端末
102 不揮発メモリ
103a,103b,103c,103d 区画
104 OS
105,705 他アプリケーション
106 ラウンチャ
107,707 アクセス区画記憶部
108,408,1008,1708 筺体閉操作検出部
109,409,709,1009,1309,1709 書換え指示部
110 受信部
111 ダウンロード部
112 書換え用データ
113 書込み部
114,414,1014,1314,1714 区画切替え部
151 ユーザ
171 サーバ
190 通信路
1016,1716 書換え有無表示部
1017,1717 書換え可否指示部
1318 書換え可否設定記憶部
1719 筺体開操作検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、
前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、
前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、
前記書換え用データを用いて前記記憶手段における対応区画のデータを更新するデータ更新手段と
を備えるデータ更新装置。
【請求項2】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段を備え、
前記データ更新手段は、前記筐体の閉状態を検出した際に前記記憶手段におけるデータの更新を行うデータ更新装置。
【請求項3】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記書換え用データ取得手段は、前記アクセス区画検出手段によって前記記憶手段へのアクセスが検出された際に、前記書換え用データの取得を開始するデータ更新装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のデータ更新装置であって、
前記データ更新手段は、
前記書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、
元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行う区画切替え手段とを備えるデータ更新装置。
【請求項5】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、
前記筐体の閉状態を検出した際に、前記筺体を閉じた状態で視認可能な位置にデータ更新に関する情報を表示するデータ更新情報表示手段と、
前記情報の表示に応じてなされるデータ更新指示を入力するデータ更新指示入力手段とを備え、
前記データ更新手段は、前記データ更新指示があった際に前記記憶手段におけるデータの更新を行うデータ更新装置。
【請求項6】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記アクセスがあった区画中のデータ更新の可否に関する書換え可否の設定情報を記憶するデータ更新可否設定手段を備え、
前記データ更新手段は、前記書換え可否の設定情報に基づき、書換え許可の場合にデータの更新を行うデータ更新装置。
【請求項7】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記アクセス区画検出手段は、前記端末の動作を司るオペレーションシステムにおけるソフトウェア起動のためのシステムコールによって、特定の区画へのアクセスを検出するデータ更新装置。
【請求項8】
請求項1記載のデータ更新装置であって、
前記アクセス区画検出手段は、前記端末の動作を司るオペレーションシステムにおけるファイル操作のためのシステムコールによって、特定の区画へのアクセスを検出するデータ更新装置。
【請求項9】
データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、
前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、
前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、
前記書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、
前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、
前記筐体の閉状態を検出した際に、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段と
を備えるデータ更新装置。
【請求項10】
データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、
前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、
前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、
前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、
前記筐体の閉状態を検出した際に、前記取得した書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、
前記筐体の閉状態の後に、前記筐体が開かれたことを検出する筺体開状態検出手段と、
前記筐体の開状態を検出した際に、前記筺体を閉じた状態で視認可能な位置にデータ更新に関する情報を表示するデータ更新情報表示手段と、
前記情報の表示に応じてなされるデータ更新指示を入力するデータ更新指示入力手段と、
前記データ更新指示があった際に、元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段と
を備えるデータ更新装置。
【請求項11】
データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新装置であって、
前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出手段と、
前記端末において開閉可能な筐体を有する場合に、前記筐体が閉じられたことを検出する筺体閉状態検出手段と、
前記筐体の閉状態を検出した際に、前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得手段と、
前記取得した書換え用データに基づく対応区画の更新後のデータを、前記記憶手段における使用されていない区画に書込む更新後データ書込み手段と、
元の更新前のデータが記憶されている区画と前記更新後のデータが記憶された区画とを切替えることで、前記記憶手段における使用する区画の切替えを行って対応区画のデータを更新する区画切替え手段と
を備えるデータ更新装置。
【請求項12】
データ記憶領域として複数の区画を持つ記憶手段を備える端末のデータを更新するデータ更新方法であって、
前記記憶手段中のどの区画に対してアクセスがあったかを検出するアクセス区画検出ステップと、
前記アクセスがあった区画中のデータを更新するための書換え用データを取得する書換え用データ取得ステップと、
前記書換え用データを用いて前記記憶手段における対応区画のデータを更新するデータ更新ステップと
を有するデータ更新方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2007−65921(P2007−65921A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−250197(P2005−250197)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】