説明

データ管理システム、データ管理方法、データ管理プログラム及び許可証

【課題】 より確実に許可証を管理してセキュリティを向上させることのできるデータ管理システム、データ管理方法、データ管理プログラム及び許可証を提供する。
【解決手段】 社員証10には、メモリ130を備えたICチップ13と、リライタブル表示領域150とが設けられている。メモリ130には、社員識別子、所属識別子、アプリケーション及び有効期限等に関するデータが記録されている。プリンタは、社員証10を発行する場合には、社員データ記憶部に記憶されたデータを記録形式データ記憶部に基づいて、リライタブル表示領域150に表示する表示項目かメモリ130に記憶する記憶項目かを特定した上で取得し、社員証10に記録する。これにより、使用済みの社員証10のリライタブル表示領域150の情報を書き換えて、新たな社員の社員証10とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば社員証など、制限された場所の出入りを管理するために用いられる許可証、及びこの許可証に関するデータを管理するデータ管理システム、データ管理方法及びデータ管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、クレジットカードや定期券など、携帯可能な情報記録媒体として様々なカードが利用されている。これらのカードにおいては、目視可能に情報を記録した表示部と、情報を電子データとして記憶した記憶手段とを備えているものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に記載の技術では、情報を記憶させた記憶部と、記憶部内の一部の情報を欠落させてカードに表示させた面とを備えたカードを用いる。このカードの使用時には、その面に表示されていない欠落した情報をカード所持者に問い合わせ、この結果と、記憶部内の情報とを照合することによって、カードの所有者本人であることを認証する。これにより、カードの偽造がされ難く、また本人が所持していることを簡単に確認できる。
【特許文献1】特開平10−124642号公報(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本人性を確かめることができるカードであっても、大量に発行したのでは、制限された場所への出入りなどの管理が十分にできない場合がある。例えば、退職した元社員や臨時社員であった者の古い社員証が、流出した場合、なりすましの可能性が生じてくる。従って、許可証を、より確実に管理することが求められていた。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、より確実に許可証を管理してセキュリティを向上させることのできるデータ管理システム、データ管理方法、データ管理プログラム及び許可証を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理システムであって、前記制御手段が、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行手段を備えたことを要旨とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデータ管理システムにおいて、前記制御手段が、前記許可証のデータメモリに記憶されたデータに基づいて、前記表示部に表示される情報の更新を行なう表示更新手段を更に備えたことを要旨とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデータ管理システムにおいて、前記許可証のデータメモリには、この許可証の許可対象者を特定するための識別子データが記録されており、前記制御手段が、前記データメモリから前記識別子データを含むデータを取得する取得手段と、取得した識別子データに基づいて前記許可対象者データ記録手段に
記録されている前記許可対象者に関するデータを取得し、このデータと、前記データメモリに記録されているデータとを比較する比較手段と、比較した結果、対応する項目の内容が相違する場合には、前記許可対象者データ記録手段から取得したデータに基づいて、前記データメモリに記録されているデータを更新する更新手段とを更に備えたことを要旨とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデータ管理システムにおいて、前記制御手段は、前記許可対象者データ記録手段に記録されているデータを、前記許可証に記録させる形式に関する記録形式データを記憶した形式データ記録手段に接続されており、前記更新手段は、前記形式データ記録手段に記録されている前記記録形式データに従った形式で、前記許可対象者データ記録手段に記録されているデータを前記許可証に記録してデータを更新することを要旨とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理方法であって、前記制御手段が、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行段階を実行することを要旨とする。
【0011】
請求項6に記載の発明は、可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理プログラムであって、前記制御手段を、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行手段として機能させることを要旨とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、情報が可視的に表示される表示部と、データを記憶するデータメモリとを備えた許可証であって、前記データメモリには、この許可証の許可対象者に関するデータが記録され、前記表示部には、前記データメモリにより特定された情報が書換可能な状態で表示されることを要旨とする。
【0013】
(作用)
請求項1、5又は6に記載の発明によれば、許可証の表示部に表示された許可対象者に関する情報を書き換えることができるので、既に許可証として使用されなくなったものを、別の許可対象者に対する許可証として用いることができる。このため、使用済みの許可証を再利用することができるので、コストを低減することができる。また、許可証として使用されていない媒体の数を減らすことができるため、許可証としての使用が終了した媒体を用いて、なりすましが行われる可能性を低減することができる。このため、許可証をより確実に管理して、セキュリティ性を向上させることができる。
【0014】
請求項2又は7に記載の発明によれば、許可証のデータメモリに記憶されたデータに基づいて、表示部に表示されるデータが更新表示される。このため、表示部の情報とデータメモリに記憶された情報とに相違があっても、セキュリティレベルの高いデータメモリに基づいて表示部のデータを更新することができるので、セキュリティ性を向上させることができる。また、例えば、データメモリに記録されたデータを表示部に表示することがで
きるので、データメモリのデータの更新に応じて、表示部の内容も更新することができる。従って、表示部を目視することにより、データメモリに記憶されたデータを把握することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、許可対象者データ記録手段に記録されたデータに基づいて、許可証のデータメモリのデータを更新する。このため、許可対象者に関するデータが変更になった場合には、許可対象者データ記録手段のデータを変更することにより、許可証のデータメモリのデータを更新することができる。従って、許可対象者データ記録手段によって、許可対象者に関するデータを一元管理することができるので、効率よくデータの管理を行なうことができる。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、記録形式データに基づいて、許可対象者データ記録手段に記録されているデータを許可証に記録する。ここで、記録形式データとは、例えば、表示部に表示される表示項目であるとか、データメモリにデータとして記憶される記憶項目であるとか、許可証において記録する範囲など、情報を記録する形式についてのデータをいう。このため、すべての許可証のデータについて、そのデータの項目に応じた記録方式を管理することができ、その時々の状況に応じてセキュリティレベルの変更を行なうことができる。従って、セキュリティを確保しながら利便性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、より確実に許可証を管理してセキュリティを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した実施形態を、図1〜図5に従って説明する。本実施形態では、社内への入退を許可された許可対象者として社員であることを証明するための社員証に適用した場合を想定する。
【0019】
図1に示すように、本実施形態の社員証10は、薄板矩形形状をしたリライタブルカードにより構成されている。このリライタブルカードは、プラスチック等で構成される基材層から構成され、この基体から一表面方向に向かって熱可逆性フィルムで構成された記録層、保護層などを含む積層構造により構成されている。なお、以下で説明するように、記録層が表面側に設けられている場合と、裏面側に設けられている場合とがあり、雇用形態によって使い分ける。また、このリライタブルカードは、ある程度の強度特性を有し、繰り返し使用することができる。
【0020】
社員証10の表面110には、その社員の顔画像及び氏名が表示されている。また、正社員の社員証10の場合には、その裏面120に、リライタブル表示領域150が設けられており、このリライタブル表示領域150には、その正社員の所属や使用可能なアプリケーション等に関するデータが表示されている。
【0021】
なお、臨時社員の社員証10には、図示しないが、表面110にリライタブル表示領域150が設けられており、このリライタブル表示領域150に、臨時社員の顔画像、氏名及び所属等に関する情報が表示されている。
【0022】
社員証10の表面110又は裏面120の一部に設けられたリライタブル表示領域150は、書換可能な表示部である。このリライタブル表示領域150は、熱可逆性(Thermo-Chromic)フィルム等の可逆性感熱記録媒体により構成される。本実施形態の熱可逆性フィルムは、記録層にロイコ染料と顕色剤を含んでおり、リライタブル特性を実現する。す
なわち、発色は、消色状態から融点以上(例えば約180℃)に加熱し、ロイコ染料と顕色剤とが混合した溶融状態から急冷することによって行なう。この場合、染料と顕色剤が結合したまま凝集し、ある程度規則的に集合した状態を形成して発色状態が固定される。一方、消色は、発色状態を溶融しない温度(例えば120〜160℃)に再加熱することにより行なう。この場合、発色の集合状態が崩れ、顕色剤が単独で結晶化して相分離することによって消色状態になる。
【0023】
また、社員証10の裏面120には、データメモリとしてのメモリ130を備えたICチップ13が設けられている。メモリ130には、社員識別子、所属識別子、アプリケーションプログラム及び有効期限等に関するデータが記録されている。
【0024】
社員識別子データ領域には、社員を特定するための識別子データが記録されている。
所属識別子データ領域には、社員の所属を特定するための識別子データが記録されている。
【0025】
アプリケーションプログラムデータ領域には、この社員証10を用いて使用できるアプリケーションを特定するデータや、このアプリケーションプログラムを用いるときのその社員に関するデータが記録される。このICチップ13は演算機能を有し、そのためのアプリケーションプログラムをこのアプリケーションデータ領域に格納することができる。具体的には、社内における精算システムに関するアプリケーションプログラムや、この社員の決済予定の金額などに関するデータが記録されている。
【0026】
有効期限データ領域には、この社員証を使用できる有効期限に関するデータが記録されている。この有効期限は、臨時社員等の雇用期間に対応した期限である。
上述した社員証10のリライタブル表示領域150における表示は、図2に示すプリンタ30を用いて書換可能となる。プリンタ30は、制御手段としての制御部、ICチップ通信部、可逆印刷手段としての可逆印刷処理部及びネットワーク通信部を備える。制御部は、CPU、RAM及びROM等を有し、各機能部(ICチップ接続部、可逆印刷処理部及びネットワーク通信部)を制御する。そして、制御部は、図1のメモリ130に対してデータの読み書きを行ない、リライタブル表示領域150に印刷を行ない、ネットワークNを介して、後述する管理サーバ50とデータの送受信を行なう。
【0027】
ICチップ通信部は、ICチップ13との間で、接触方式によるデータの送受信を行なう。
可逆印刷処理部は、社員証10のリライタブル表示領域150への印刷や、この領域に可逆表示された表示の消去を行なう。具体的には、上述した加熱処理を実行することにより、染料の発色や消去を行なう。
ネットワーク通信部は、ネットワークNに接続され、このネットワークNを介して管理サーバ50とデータの送受信を行なう。
【0028】
このプリンタ30にネットワークNを介して接続されている管理サーバ50は、社員証10に関するデータの管理を行なうサーバである。この管理サーバ50は、管理コンピュータ51を有している。管理コンピュータ51は、CPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(発行段階、表示更新段階、取得段階、比較段階及び更新段階等を含む処理)を行なう。そして、このためのデータ管理プログラムを実行することにより、管理コンピュータ51は、発行手段、表示更新手段、取得手段、比較手段及び更新手段等として機能する。
【0029】
発行手段は、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新
たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する。表示更新手段は、前記許可証のデータメモリに記憶されたデータに基づいて、前記表示部に表示される情報の更新を行なう。取得手段は、前記データメモリから前記識別子データを含むデータを取得する。比較手段は、取得した識別子データに基づいて前記許可対象者データ記録手段に記録されている前記許可対象者に関するデータを取得し、このデータと、前記データメモリに記録されているデータとを比較する。更新手段は、比較した結果、対応する項目の内容が相違する場合には、前記許可対象者データ記録手段から取得したデータに基づいて、前記データメモリに記録されているデータを更新する。
【0030】
更に、管理コンピュータ51は、許可対象者データ記録手段としての社員データ記憶部52及び形式データ記録手段としての記録形式データ記憶部53に接続されている。
社員データ記憶部52には、図3に示すように、社員に関する社員データ520が記憶されている。社員データ520は、許可対象者データに対応し、新たに社員が雇用されると記録される。この社員データ520は、社員識別子、所属、氏名、雇用形態識別子、顔画像及び有効期限に関するデータを含んで構成されている。
【0031】
社員識別子データ領域には、社員を特定するための識別子に関するデータが記録される。
所属データ領域には、この社員の所属に関するデータが記録される。この所属データには、例えば、所属する事業者や部署などに関するデータが含まれる。
【0032】
氏名データ領域には、この社員の氏名に関するデータが記録される。
雇用形態識別子データ領域には、社員の雇用形態(正社員、臨時社員等)を特定するためのデータが記録される。
【0033】
顔画像データ領域には、この社員の顔のデジタル画像データが記録される。
有効期限データ領域には、この社員の雇用期間に関するデータが記録される。本実施形態では、臨時社員の場合には、このデータ領域に雇用契約に応じた終了期限が記録されている。また、正社員の場合には、このデータ領域には、退社することが決定している場合にのみ、退社予定日に関するデータが記録される。
【0034】
一方、記録形式データ記憶部53には、図4に示すように、記録形式データ530が記録されている。この記録形式データ530は、社員データ520においてデータを記録する形式に関するデータである。本実施形態において、この形式には、社員証10のリライタブル表示領域150に「表示」することにより記録する形式と、メモリ130に「記憶」されるデータにより記録する形式とがある。なお、本実施形態では、メモリ130に記憶される項目のすべてが、リライタブル表示領域150に表示される項目とは限らない。一方、リライタブル表示領域150に「表示」される項目は、すべてメモリ130に記録される項目とする。この記録形式データ530は、会社によって記録形式が決定された場合に設定される。この記録形式データ530は、雇用形態識別子、表示項目及び記憶項目に関するデータを含んで構成されている。
【0035】
雇用形態識別子データ領域には、社員の雇用形態(正社員、臨時社員等)を特定するためのデータが記録される。
表示項目データ領域には、社員データ520のうち、リライタブル表示領域150に表示させる項目を特定するためのデータが記録される。すなわち、この表示項目データを介して、社員データ520の項目のうち、社員証10のリライタブル表示領域150に表示させる項目を特定することができる。具体的には、所属やアプリケーション等に関するデータであり、臨時社員の場合には、更に、社員の顔画像や氏名等に関するデータである。
【0036】
記憶項目データ領域には、社員データ520のうち、社員証10のメモリ130に記憶させる項目を特定するためのデータが記録されている。すなわち、この記憶項目データを介して、社員データ520の項目のうち、社員証10のメモリ130に記憶させるデータの項目を特定することができる。具体的には、社員識別子、所属識別子及び有効期限等に関するデータである。
【0037】
なお、管理サーバ50は、ネットワークNを介して、図示しないコンピュータ端末に接続されている。このコンピュータ端末は、キーボードやマウスの入力手段及びディスプレイなどの表示手段を備える。このコンピュータ端末は、これら入力手段や表示手段を用いて、社員データ520及び記録形式データ530のデータ等の入力、削除又は更新などを行なう。
【0038】
次に、上記のように構成された管理サーバ50等を用いて、社員証10に関するデータを管理する処理手順を、社員証発行処理及び社員証更新処理の順に説明する。
(社員証発行処理)
まず、社員に対して新たに社員証10を発行する社員証発行処理について説明する。
【0039】
管理サーバ50には、許可対象者である発行対象社員に関するデータが社員データ記憶部52に登録される。具体的には、発行対象社員の氏名、所属及び雇用形態識別子に関するデータがコンピュータ端末を介して入力される。また、このデータには、デジタルカメラ等により撮影されてデータ化された発行対象社員の顔画像データが添付される。なお、臨時社員の場合には、その社員の雇用期間に対応する有効期限に関するデータも入力される。そして、コンピュータ端末は、発行対象社員の登録依頼を、ネットワークを介して管理サーバ50に送信する。なお、この登録依頼は、入力された発行対象社員に関するデータを含む。
【0040】
管理サーバ50の管理コンピュータ51は、受信した登録依頼データに基づいて、社員データ記憶部52に社員データ520を生成する。そして、管理コンピュータ51は、受信した社員に関するデータに、社員識別子を付与し、これらを社員データ520として記録する。
【0041】
次に、管理サーバ50は、プリンタ30に対して、登録した社員データ520に基づいて社員証10を発行するための発行指示を送信する。ここで、管理サーバ50の管理コンピュータ51は、以下の処理により発行指示を生成する。まず、管理コンピュータ51は、記録形式データ530に記録されたデータに基づいて、社員データ520の各項目のうち、表示させる項目に関するデータとメモリに記憶させる項目に関するデータとを特定する。
【0042】
そして、管理コンピュータ51は、その社員データ520の各項目に対して、記録形式を特定するフラグを付与する。この記録形式を特定するフラグには、社員証10に表示させるデータを示す表示フラグや、メモリ130に記憶させるデータを示す記憶フラグがある。そして、管理コンピュータ51は、項目毎に各フラグが付された社員データ520を含む発行指示を、プリンタ30に送信する。
【0043】
そして、管理サーバ50から発行指示を受信したプリンタ30は、表示フラグが付与された項目の内容を示すデータを抽出し、これらデータを可逆印刷データに変換する。
このとき、リライタブルカードの挿入が指示され、プリンタ30にリライタブルカードが挿入される。なお、社員証10として既に使用されたことのあるリライタブルカードを再利用することも可能である。ただし、正社員用の社員証10を発行する場合には、ICチップ13を設けた裏面120にリライタブル表示領域150があるリライタブルカード
を挿入する。一方、臨時社員用の社員証10を発行する場合には、ICチップ13のない表面110にリライタブル表示領域150が設けられたリライタブルカードを挿入する。
【0044】
そして、プリンタ30の制御部は、挿入されたリライタブルカードにおいて印刷を行なうリライタブル表示領域150を特定する。そして、先に変換した可逆印刷データを用いて、可逆印刷処理部によりリライタブルカードのリライタブル表示領域150に可逆印刷を実行する。具体的には、まず、リライタブルカードのリライタブル表示領域150に表示されている可逆表示を消去する。そして、可逆表示を消去したリライタブル表示領域150に、新たに社員証10を発行する社員に関して、表示フラグが付与された項目のデータ表示を印刷する。これにより、リライタブルカードのリライタブル表示領域150には、社員の所属や、臨時社員の顔画像及び氏名等が表示される。
【0045】
更に、プリンタ30の制御部は、管理サーバ50から受信したデータのうちで記憶フラグが付されたデータを、ICチップ通信部によりICチップ13のメモリ130に記録する。以上により、リライタブルカードを用いて社員証10の社員証発行処理が終了する。
【0046】
(社員証更新処理)
次に、発行した社員証10のデータを更新する場合の社員証更新処理について、図5を用いて説明する。この処理は、例えば、社員が所属する部署の変更や、臨時社員の雇用期間に対応する有効期限の変更があり、社員データ記憶部52に記録された社員データ520が更新された場合に行われる。
【0047】
まず、データの更新を行なう社員証10をプリンタ30に挿入する(ステップS1−1)。これにより、プリンタ30の制御部は、ICチップ通信部により、挿入された社員証10のICチップ13と通信を行なう。これにより、プリンタ30は、社員証10のICチップ13のメモリ130からデータを読み取る(ステップS1−2)。このとき、プリンタ30は、メモリ130に記録されている社員識別子、所属識別子及びアプリケーションプログラム等に関するデータを読み取る。また、臨時社員の場合には、更に有効期限等に関するデータを読み取る。
【0048】
次に、プリンタ30は、挿入された社員証10の社員に関する社員データ520を管理サーバ50から取得する(ステップS1−3)。具体的には、プリンタ30は、社員証10のメモリ130から読み取った社員識別子データを管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の管理コンピュータ51は、受信した社員識別子データが記録された社員データ520を社員データ記憶部52から抽出する。そして、管理コンピュータ51は、抽出した社員データ520に基づいて、その社員の雇用形態識別子を特定し、その雇用形態識別子に対応する記録形式データ530を記録形式データ記憶部53から抽出する。
【0049】
更に、管理コンピュータ51は、この記録形式データ530に基づいて、抽出した社員データ520の各項目内容に、表示フラグや記憶フラグを付与する。そして、管理コンピュータ51は、これらのフラグを付加した社員データ520を、プリンタ30に送信する。これにより、プリンタ30は、挿入された社員証10の社員に関する社員データ520を取得する。
【0050】
次に、プリンタ30は、社員証10に記録されたデータと、受信した社員データ520との同一性を判断する(ステップS1−4)。具体的には、プリンタ30は、ICチップ13のメモリ130から読み取った内容と、管理サーバ50から取得した社員データ520の内容とを項目毎に比較する。
【0051】
ここで、内容が一致していない項目がある場合(ステップS1−4において「NO」の
場合)には、プリンタ30は、メモリ130に記憶されたデータの更新を行なう(ステップS1−5)。具体的には、プリンタ30は、内容が異なる項目のメモリ130のデータを、管理サーバ50から取得したデータに書き換える。
【0052】
次に、プリンタ30は、リライタブル表示領域150に表示した表示内容に変更があるか否かを判断する(ステップS1−6)。具体的には、プリンタ30は、ステップS1−4において、内容が一致していない項目に対して、表示フラグが付与されているか否かを判断する。ここで、内容が一致していないと判断した項目に、表示フラグが付されている場合には、表示内容を変更する必要がある。そして、表示内容に変更がある場合(ステップS1−6において「YES」の場合)には、プリンタ30は、メモリ130において変更した内容及びアプリケーションを表示する範囲を、書換予定領域として特定する(ステップS1−7)。ここで、書換予定領域とは、プリンタ30が、これから書き換えを実行する範囲として予定している領域である。
【0053】
一方、内容データがすべて一致している場合(ステップS1−4において「YES」の場合)及び表示内容に変更がない場合(ステップS1−6において「NO」の場合)には、アプリケーションを表示する範囲のみを書換予定領域として特定する(ステップS1−8)。
【0054】
次に、プリンタ30は、ステップS1−7、S1−8で特定した書換予定領域に対応する社員証10の書換領域を特定する(ステップS1−9)。例えば、アプリケーションを表示する範囲を書換予定領域に特定した場合には、正社員の社員証10であれば、裏面120におけるアプリケーションの表示部分、臨時社員の社員証10であれば、表面110におけるアプリケーションの表示部分を、書換領域として特定する。
【0055】
そして、プリンタ30は、社員証10の特定した書換領域に対して可逆印刷を行なう(ステップS1−10)。ここで、プリンタ30は、印刷するデータに基づいて可逆印刷データを生成し、この可逆印刷データに従って可逆印刷処理部を用いて、特定したリライタブル表示領域150に、可逆印刷を実行する。具体的には、まず、プリンタ30は、社員証10のリライタブル表示領域150に表示されていた可逆表示(アプリケーションの表示、変更する内容がある場合にはそれに対応する内容の表示)を消去する。そして、削除したリライタブル表示領域150に、アプリケーションの表示、変更した内容がある場合にはその変更した内容の表示に関するデータを印刷する。これにより、社員証10のリライタブル表示領域150には、変更された項目の内容とアプリケーションとに関する表示が更新されて表示される。以上により、社員証10の社員証更新処理が終了する。
【0056】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態においては、社員証発行処理において、管理コンピュータ51は、社員データ520を記録すると、プリンタ30に対してデータを送信する。プリンタ30は、管理サーバ50から社員データ520を受信すると、記録フラグが付加されたデータを、可逆印刷処理部を用いて、使用済みのリライタブルカードのリライタブル表示領域150に可逆印刷する。更に、プリンタ30は、管理サーバ50から受信したデータのうちで、記憶フラグが付加されたデータを、ICチップ通信部を介してICチップ13のメモリ130に記録する。これにより、社員情報を表示し、社員に関するデータを格納した社員証10を発行することができる。
【0057】
・ 本実施形態においては、社員証10に用いるリライタブルカードは、リライタブル表示領域150やICチップ13を備える。従って、これにより、社員証10のリライタブル表示領域150に表示された情報を書き換え、メモリ130に記憶したデータを書き換えるので、社員証10として使用済みとなったリライタブルカードを別の社員の社員証
10として利用することができる。このため、リライタブルカードを再利用することができるので、コストを低減することができる。また、リライタブルカードの再利用により、社員証10として使用されていないリライタブルカードの数を抑制できるので、社員証10をより確実に管理して、セキュリティを向上させることができる。
【0058】
・ 本実施形態においては、社員証更新処理において、プリンタ30は、メモリ130に記憶されているアプリケーションプログラムを表示する範囲を含む領域を書換予定領域に特定して(ステップS1−7、S1−8)、書き換えを行なう。このため、メモリ130に記憶されたデータをリライタブル表示領域150に表示させることができる。通常、メモリ130に記憶されたデータは、改竄を困難にするために暗号化等を行なうことができるので、このICチップ13により情報を一元管理することが可能になり、セキュリティを向上させることができる。
【0059】
更に、メモリ130に記録されたデータは、リライタブル表示領域150に表示されるので、社員証10のメモリ130に記憶されたアプリケーションプログラムに関する情報を、視覚的に確認することができる。従って、メモリ130に記録されているデータを容易に把握することができる。
【0060】
・ 本実施形態においては、社員証更新処理において、プリンタ30は、挿入された社員証10のメモリ130からデータを読み取り(ステップS1−2)、読み取った社員識別子データに基づいてその社員に関する社員データ520を、管理サーバ50から取得する(ステップS1−3)。次に、プリンタ30は、各項目の内容が一致しない場合(ステップS1−4において「NO」の場合)には、メモリ130に記憶されたデータの更新を行ない(ステップS1−5)、リライタブル表示領域150に表示した表示内容に変更があるか否かを判断する(ステップS1−6)。そして、プリンタ30は、表示内容の変更の有無に応じた書換予定領域を特定し(ステップS1−7,S1−8)、それに対応する社員証10の書換領域に対して可逆印刷を行なう(ステップS1−10)。このため、社員データ記憶部52に記録された社員データ520に基づいて社員証10のリライタブル表示領域150に表示された情報やメモリ130のデータを更新することができる。よって、社員証10を保有する社員の所属の変更に応じて、同じリライタブルカードを活かしながら、迅速に社員証10の表示を変更することができる。従って、社員証10の表示を速やかに変更することができるため、現状に合わせて正確な情報を表示することができる。
【0061】
・ 本実施形態においては、社員証登録処理において、管理コンピュータ51は、記録形式データ530に基づいて、社員データ520の各項目の内容を、表示項目であるか記憶項目であるかを特定する。そして、管理コンピュータ51は、その社員データ520の各項目の内容に、表示フラグや記憶フラグを付加し、プリンタ30に送信する。プリンタ30は、表示フラグのデータを抽出し、可逆印刷データに変換して、社員証10のリライタブル表示領域150に可逆印刷を実行する。また、プリンタ30の制御部は、管理サーバ50から受信したデータのうちで、記憶フラグが付されたデータをICチップ13のメモリ130に記録する。これにより、すべての社員証10のデータについて、そのデータの項目に応じて、表示や記録するかという記録方式を一括で管理することができる。
【0062】
更に、社員証更新処理において、管理コンピュータ51は、抽出した記録形式データ530に基づいて、抽出した社員データ520の各項目の内容に、表示フラグや記憶フラグを付加してプリンタ30に送信する。プリンタ30は、各項目の内容が一致するか否かを判断し(ステップS1−4)、この結果、内容が一致しない項目がある場合(ステップS1−4において「NO」の場合)には、メモリ130に記憶されたデータの更新を行なう(ステップS1−5)。そして、プリンタ30は、表示内容の変更の有無に応じた書換予
定領域を特定し(ステップS1−7,S1−8)、それに対応する社員証10の書換領域に対して可逆印刷を行なう(ステップS1−10)。この場合にも、記録形式データ530を用いて記録方式を一括で管理することができる。
【0063】
・ 本実施形態においては、社員証10には、臨時社員の場合、リライタブル表示領域150に顔画像及び氏名、所属等に関する情報が表示される。このため、臨時社員の場合であっても、顔画像が表示されているので、社員か否かがより明確に把握できる。従って、セキュリティ性を更に向上させることができる。
【0064】
・ 本実施形態においては、社員証10には、臨時社員の場合、メモリ130には、雇用終了期間に対応する有効期限に関するデータが記録される。この有効期限に関するデータを用いることにより、雇用が終了して有効期限が過ぎた後には、その社員証10の使用を制限することができる。従って、セキュリティを向上させることができる。
【0065】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、社員証10のリライタブル表示領域150は、熱可逆性フィルム等の可逆性感熱記録媒体により構成するが、リライタブル表示領域150の構成はこれに限られるものではない。例えば、電気的や光学的に目視情報を書換可能な表示媒体であってもよい。
【0066】
○ 上記実施形態では、社員証10は、表面110又は裏面120の片面にリライタブル表示領域150が設けられたリライタブルカードを用いた。これに代えて、両面にリライタブル表示領域150が設けられたリライタブルカードを用いてもよい。
【0067】
○ 上記実施形態では、管理サーバ50は、メモリ130に記録した社員識別子に基づいて社員データ520を特定した。社員を特定する識別子データは、社員識別子に限られない。例えば、社員証10に固有なカード識別子を用いてもよい。この場合、社員データ520に、その社員が使用する社員証10のカード識別子を記録しておく。そして、プリンタ30から取得したカード識別子に基づいて、管理サーバ50は、その社員の社員データ520を特定してもよい。
【0068】
○ 上記実施形態では、メモリ130のアプリケーションプログラムデータ領域には、例えば、社内における精算システムに関するアプリケーションプログラムを記録した。これに限らず、アプリケーションデータ領域には、他のアプリケーションプログラムを記録してもよい。例えば、入退室の制限された場所に入るために開錠するための電子錠に関するアプリケーションプログラム等をメモリ130に記憶させてもよい。
【0069】
○ 上記実施形態では、記録形式データ記憶部53に、社員証10に対しての記録形式データ530を記録した。この記録形式データ530は、これらに限定されるものはない。例えば、記録形式データ530に、情報の重要度に応じて表示の可否や表示形式を特定する対応テーブルを記録させてもよい。例えば、重要度の高い情報については、メモリ130にのみ記憶させ、リライタブル表示領域150への表示不許可や、裏面に記録する場合には、文字を暗号化して表示させる形式を用いる。一方、重要度が中程度の情報については、メモリ130に記憶させ、表面には暗号化して表示させたり、裏面には概略のみ表示させたり、修飾や編集して表示させる形式を用いる。また、重要度の低い情報の場合には、表面にそのまま表示させたり、裏面に詳細内容を表示させる形式を用いる。そして、社員証10に記録する情報に、重要度を付与しておく。そして、記録形式データ530に記録された対応テーブルを用いて、重要度に応じて記録形式を決定する。これにより、データの重要度に応じて、セキュリティの確保をしながら、社員証10のデータを社員が容易に把握できるようにすることができる。なお、例えば、入退室の制限された場所を特定
する情報を、この社員証10を保有する社員にしか分からないような形式で裏面に表示させてもよい。具体的には、社員のみが知っている情報を利用して、入退室の制限された場所の識別情報を暗号化する。この場合も、メモリ130に記憶されている電子錠に対応する暗号化識別情報をリライタブル表示領域150に表示する。これにより、電子錠をメモリ130に記録させている状況下においても、セキュリティを向上させることができる。
【0070】
○ 上記実施形態では、プリンタ30を管理サーバ50に接続したが、接続形態はこれに限らず、コンピュータ端末を介在させて、プリンタ30と管理サーバ50とを接続させてもよい。この場合、上記実施形態ではプリンタ30において実行した社員証発行処理や社員証更新処理をコンピュータ端末で行なう。これにより、プリンタ30における処理負荷を軽減することができる。
【0071】
○ 上記実施形態では、許可証を社員証に適用して説明したが、これに限られず、例えば、学生証、会員証や入退室証など、制限された場所の出入りを管理するための許可証に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】社員証の表裏とICチップのメモリの内容を説明する説明図。
【図2】社員証管理システムの概略構成図。
【図3】社員データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】記録形式データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】社員証更新処理の処理手順を説明するための流れ図。
【符号の説明】
【0073】
10…社員証、52…許可対象者データ記録手段としての社員データ記憶部、53…形式データ記録手段としての記録形式データ記憶部、130…データメモリとしてのメモリ、150…表示部としてのリライタブル表示領域、530…記録形式データ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理システムであって、
前記制御手段が、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行手段を備えたことを特徴とするデータ管理システム。
【請求項2】
前記制御手段が、前記許可証のデータメモリに記憶されたデータに基づいて、前記表示部に表示される情報の更新を行なう表示更新手段を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータ管理システム。
【請求項3】
前記許可証のデータメモリには、この許可証の許可対象者を特定するための識別子データが記録されており、
前記制御手段が、
前記データメモリから前記識別子データを含むデータを取得する取得手段と、
取得した識別子データに基づいて前記許可対象者データ記録手段に記録されている前記許可対象者に関するデータを取得し、このデータと、前記データメモリに記録されているデータとを比較する比較手段と、
比較した結果、対応する項目の内容が相違する場合には、前記許可対象者データ記録手段から取得したデータに基づいて、前記データメモリに記録されているデータを更新する更新手段と
を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ管理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記許可対象者データ記録手段に記録されているデータを、前記許可証に記録させる形式に関する記録形式データを記憶した形式データ記録手段に接続されており、
前記更新手段は、前記形式データ記録手段に記録されている前記記録形式データに従った形式で、前記許可対象者データ記録手段に記録されているデータを前記許可証に記録してデータを更新することを特徴とする請求項3に記載のデータ管理システム。
【請求項5】
可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理方法であって、
前記制御手段が、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行段階を実行することを特徴とするデータ管理方法。
【請求項6】
可視的に情報が表示される表示部及びデータメモリを備えた許可証の前記表示部に可逆印刷を行なう可逆印刷手段と、前記許可証の許可対象者に関する情報をデータとして記憶する許可対象者データ記録手段とに接続される制御手段を用いて、前記許可証の許可対象者に関するデータを管理するためのデータ管理プログラムであって、
前記制御手段を、前記許可証の許可対象者データ記録手段に新たな許可対象者が登録された場合には、前記可逆印刷手段を用いて、前記表示部の表示を削除し、この表示部に前記新たな許可対象者に関する情報を表示させた許可証を発行する発行手段として機能させ
ることを特徴とするデータ管理プログラム。
【請求項7】
情報が可視的に表示される表示部と、データを記憶するデータメモリとを備えた許可証であって、
前記データメモリには、この許可証の許可対象者に関するデータが記録され、
前記表示部には、前記データメモリにより特定された情報が書換可能な状態で表示されることを特徴とする許可証。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−79834(P2007−79834A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−265742(P2005−265742)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】