説明

トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ

【課題】耐オフセット性、定着分離性に優れ、かつ感光体へのフィルミングの問題も無いフルカラー対応可能なトナーを提供する。
【解決手段】少なくとも、着色剤、ワックス(離型剤)、及び結着樹脂を含み、結着樹脂を溶解または膨潤するために用いる有機溶媒に浸漬し、遠心分離した際に浮遊する前記ワックスの粒子の平均粒径Dw(μm)が、トナー個数平均粒径Dt(μm)と、下記式(1)を満たすトナーを提供する。
(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dt・・・(1)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、熱ロール定着方式やベルト定着方式等の、いわゆる接触加熱定着方式が広く採用されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
これら接触加熱定着方式においては、転写紙上にトナー像を定着させる場合に転写紙上のトナー像に接触加熱定着装置の加熱部材の表面を接触させて定着を行うために加熱部材にトナー像の一部が付着したり溶融したトナーが転移したりして次工程の転写紙に付着して画像ノイズを生じる現象(オフセット現象)を防止することが重要である。
また更には、熱ローラや定着ベルト等のトナー像に接触する部材に溶融したトナーと一緒に紙が巻き付くこと(定着分離性)も防止しなければばらない。
【0003】
上述したようなオフセット現象を防止するための技術として、トナー中に低分子量ポリプロピレン等のワックスを含有させる技術が提案されている。
しかし、この技術をフルカラー画像形成装置用のトナーに適用すると、感光体に対するフィルミング等の新たな問題が生じていた。
【0004】
また、近年フルカラー画像形成装置の小型化への要望が高まってきているが、そのためには、現像装置を小型化することが必須である。
これは、フルカラー画像形成装置においては、シアン現像剤、イエロー現像剤、マゼンタ現像剤、及びブラック現像剤をそれぞれ収容した4つの現像装置が必要とされるためである。
このような現像装置を小型化するためには、トナーとキャリアとを攪拌させる機構等が必要ない、いわゆる非磁性一成分現像装置を適用することが有利である。
しかしながら、非磁性一成分現像装置を適用すると、現像剤担持部材や現像剤規制部材にトナー固着が発生しやすくなってしまうという問題があった。そしてこの問題は、特に透光性を必要とし定着時にシャープメルトな特性を示すバインダー樹脂を用いたフルカラー用トナーを適用すると顕著である。
【0005】
【特許文献1】特許第3195362号公報
【特許文献2】特開2002−116574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述した従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、オフセット現象の防止、定着分離性の防止を図り、透光性に優れ、かつ感光体へのフィルミングの問題も解決を図ったフルカラー対応可能な非磁性トナーを提供することを目的とする。
また、更には、非磁性一成分現像方式に用いた際に、現像剤担持部材や現像剤規制部材に対するトナー固着の問題を解消した非磁性トナーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明においては、少なくとも、着色剤、ワックス(離型剤)、及び結着樹脂を含むトナーであって、前記結着樹脂を溶解または膨潤するための有機溶媒に浸漬し、遠心分離した際に、浮遊する前記ワックスの粒子の平均粒径Dw(μm)が、トナー個数平均粒径Dt(μm)と、下記式(1)を満たすことを特徴とするトナーを提供する。
(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dt・・・(1)
【0008】
請求項2の発明においては、前記結着樹脂が、少なくともポリエステル骨格を有する樹脂を含有していることとした請求項1に記載のトナーを提供する。
【0009】
請求項3の発明においては、前記ポリエステル骨格を有する樹脂が、ポリエステル系樹脂であることとした請求項2に記載のトナーを提供する。
【0010】
請求項4の発明においては、前記ポリエステル骨格を有する樹脂は、ポリエステル骨格とスチレン共重合体骨格とを有するハイブリッド樹脂であることとした請求項2に記載のトナーを提供する。
【0011】
請求項5の発明においては、前記ワックス粒子の粒径分布が2つ以上のピークを有することとした請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナーを提供する。
【0012】
請求項6の発明においては、有機溶媒中に、少なくともポリエステル系樹脂、着色剤、及び離型剤を、溶解又は分散させ、その後当該溶解物又は分散物を、水系媒体中に分散させて着色粒子を形成させる工程を少なくとも含む製造方法によって製造されたものである請求項1乃至5のいずれか一項に記載のトナーを提供する。
【0013】
請求項7の発明においては、非磁性一成分現像用トナーであることとした請求項1乃至6のいずれか一項に記載のトナーを提供する。
【0014】
請求項8の発明においては、少なくとも請求項1乃至7のいずれか一項のトナーと、キャリアとを含む二成分現像剤を提供する。
【0015】
請求項9の発明においては、少なくともトナーを具備する画像形成装置であって、前記トナーが、前記請求項7の発明に係る非磁性一成分現像用トナーであることとした画像形成装置を提供する。
【0016】
請求項10の発明においては、多色画像を形成する機能を備えていることとした請求項9に記載の画像形成装置を提供する。
【0017】
請求項11の発明においては、無端型の中間転写手段を具備していることとした請求項9又は10に記載の画像形成装置を提供する。
【0018】
請求項12の発明においては、感光体、中間転写手段を具備しており、前記感光体又は/及び前記中間転写手段に対する残存トナークリーニング手段として、ブレードを設けないこととした請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置を提供する。
【0019】
請求項13の発明においては、ブレードクリーニング手段を具備していることとした請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置を提供する。
【0020】
請求項14の発明においては、定着手段として加熱装置を備えるローラを具備していることとした請求項9乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置を提供する。
【0021】
請求項15の発明においては、定着手段として加熱装置を備えるベルトを具備していることとした請求項9乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置を提供する。
【0022】
請求項16の発明においては、定着手段が、オイル塗布を必要としないオイルレス定着手段であることとした請求項9乃至15のいずれか一項に記載の画像形成装置を提供する。
【0023】
請求項17の発明においては、トナーとして前記請求項1乃至7のいずれか一項に記載された静電荷像現像用トナーが充填されていることを特徴とするトナー容器を提供する。
【0024】
請求項18の発明においては、前記請求項8に記載の非磁性二成分現像剤が充填されているトナー容器を提供する。
【0025】
請求項19の発明においては、感光体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化してトナー像を形成させ、当該トナー像を、転写材に転写させることにより画像を形成する画像形成装置に用いられ、前記画像形成装置から着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、前記感光体、当該感光体を帯電させる帯電手段、前記感光体上に静電潜像を形成させる潜像形成手段、前記トナー像を転写させる転写手段、及び前記転写材にトナー像が転写された後に前記感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段のうちから選ばれる少なくとも1つの手段が、前記感光体上に形成された前記静電潜像のトナー像を形成させる現像手段と一体に支持されており、トナーとして前記請求項1乃至7のいずれか一項の静電荷現像用トナーが充填されていることとしたプロセスカートリッジを提供する。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、構成ワックス粒子の平均粒径Dw(μm)と、トナー個数平均粒径Dt(μm)との間に、(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dtの関係が満たされるように特定したことにより、定着分離性、耐オフセット性の向上が図られた。
なお、ワックス粒子の平均粒径Dwが、上記範囲を越えて大きいものとすると、トナー粒子中で不均一に含有されることとなり、帯電性がばらつき、地汚れの悪化や、感光体へのフィルミングが生じたりするという不具合が発生することが確認された。
一方、ワックス粒子の平均粒径Dwが、上記範囲を越えて小さいものとすると、定着時にトナー表面への染み出しが不充分となり、オフセット現象を起こしたり、分離できなくなったりするという問題が発生することが確認された。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明のトナーは、少なくとも着色剤、ワックス(離型剤)、及び結着樹脂を含有するものである。
【0028】
結着樹脂はポリエステル樹脂が主成分であるものとする。
ポリエステル樹脂の種類としては特に制限なく、少なくともポリエステル樹脂骨格を有する樹脂であればいかなるものでも使用することができる。
また、複数種のポリエステル樹脂を混合して使用しても良い。また、例えばポリエステル骨格とスチレン−アクリル骨格の双方を有する樹脂を使用してもよい。
具体的なポリエステル樹脂としては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合物が挙げられる。
【0029】
また、ポリエステル樹脂としては、未変性のもの、変性したもののいずれも適用でき、例えばイソシアネート等の官能基により末端変性をしたものを使用できる。
また、未架橋のポリエステルや、架橋性を有するポリエステルも使用できる。
水系媒体中で造粒する際には、有機溶剤に可溶であることが望ましいので、非架橋のものであることが望ましい。但し、末端変性ポリエステルを用いることで、例えば、末端にイソシアネート変性したようなポリエステルを用いることで、造粒前は非架橋であり、造粒中や造粒後に変性部分が反応し、トナー内では架橋性ポリエステルを形成するようなものを用いることもできる。
【0030】
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。
【0031】
ワックス(離型剤)としては、公知のものがいずれも使用できる。
例えばポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等)、長鎖炭化水素(パラフィンワックス、サゾールワックスなど)、カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど)、ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等)、ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミド等)、ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミド等)、及びジアルキルケトン(ジステアリルケトン等)等が挙げられる。
【0032】
その他、適宜帯電制御剤、外添剤、クリーニング助剤等を添加してもよい。
【0033】
本発明のトナーの製造方法を説明する。
トナーは、有機溶媒中に少なくともポリエステル樹脂、着色剤、及びワックス(離型剤)を溶解又は分散させ、その後、該溶解物又は分散物を水系媒体中に分散させ粒子を造粒する工程により作製できる。
【0034】
本発明のトナーは、結着樹脂を溶解または膨潤するために用いる有機溶媒に浸漬し、遠心分離したとき、浮遊してくる前記ワックスの粒子の平均粒径Dw(μm)と、トナー個数平均粒径Dt(μm)とが、下記式(1)を満たすことに特徴を有している。
(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dt・・・(1)
【0035】
トナー粒子径(コールター)の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。
以下に測定方法について詳述する。
まず、電解水溶液中に分散剤として界面活性剤を加える。
更に測定試料を固形分にして加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で分散処理を行い、アパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
得られた分布から、トナーの重量平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。
【0036】
ワックス(離型剤)の粒径測定方法について説明する。
トナーに含有されるワックス粒子の粒径分布は、トナーをクロロホルム等のバインダー樹脂を溶解する有機溶剤に溶解して遠心分離し、浮遊してくるワックス粒子を集めてその電子顕微鏡写真を取り、この写真画像から測定する。
【0037】
ワックスの粒子の平均粒径Dw(μm)と、トナー個数平均粒径Dt(μm)とが、上記式(1)を満たすようにしたことにより、非磁性一成分系現像剤、及び多成分系現像剤のいずれにおいても、定着分離性、感光体フィルミング、ブレード固着等の各種特性に関して、いずれも実用上充分に良好な状態を確保することができることが確かめられた。
【0038】
本発明のトナーは、従来公知の画像形成装置に適用できる。
単色画像表示用であってもよく、多色画像を形成する機能を備えているものであってもよい。
また、構造中に無端型の中間転写手段を具備しているものであってもよい。
感光体又は/及び中間転写手段に対する残存トナークリーニング手段としては、ブレード型のものであってもよいし、その他の構造を有するものであってもよい。
また、定着手段は、加熱装置を備えるローラを具備するものであってもよいし、加熱装置を備えるベルトを具備するものであってもよい。
上記定着手段は、オイル塗布を必要としないオイルレスタイプのものであってもよい。
【0039】
本発明トナー、あるいはこれを主成分とする現像剤は、各種トナー容器に充填して各種画像形成装置に供される。
【0040】
本発明のトナー、あるいは現像剤は、例えば図1に示すような構成のプロセスカートリッジ100を備えた画像形成装置に使用することができる。
本発明においては、感光体、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
【0041】
図1に示すプロセスカートリッジ100は、感光体101、帯電手段102、現像手段103、クリーニング手段104を備えている。
動作を説明すると、感光体101が所定の周速度で回転駆動される。感光体101は回転過程において、帯電手段102によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体101の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段103によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体101と転写手段との間に感光体101の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。
像転写を受けた転写材は、感光体101面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)又は印刷物(プリント)として装置外へプリントアウトされる。
像転写後の感光体101の表面は、クリーニング手段104によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
【実施例】
【0042】
以下、本発明の具体的な実施例、及び比較例を挙げて説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
なお、記載中、「部」とあるのはすべて質量部を意味する。
【0043】
<ポリエステルの合成>
(ポリエステル1)
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備える反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を553部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物を196部、テレフタル酸を220部、アジピン酸を45部、及びジブチルチンオキサイドを2部を入れ、常圧230℃で8時間反応させ、更に、10〜15mmHgの減圧下で5時聞反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃常圧条件下で2時間反応させ、(ポリエステル1)を作製した。
(ポリエステル1)は、数平均分子量2200、重量平均分子量5600、Tg43℃、酸価13であった。
【0044】
<ビニル系樹脂微粒子の合成>
(ビニル系樹脂微粒子V−1)
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備える反応容器中に、ドデシル硫酸ナトリウムを1.6部、イオン交換水を492部を入れ、80℃に加熱した後、重合開始剤としてKPS(過硫酸カリウム)2.5部をイオン交換水100部に溶解したものを加え、15分経過後にモノマー組成としてスチレンモノマー152部、ブチルアクリレート38部、メタクリル酸10部、分子量調整剤としてNOM(n−オクチルメルカプタン)3.5部の混合液を90分かけて滴下し、その後更に60分間80℃に保った。
その後冷却し、(ビニル系樹脂微粒子V−1)の分散液を得た。
このビニル系樹脂の微粒子の平均粒径は50nmであった。
分散液を少量シャーレに取り、分散媒を蒸発させて得た固形物を測定したところ、数平均分子量11000、重量平均分子量18000、Tg65℃であった。
【0045】
(ビニル系共重合樹脂微粒子V−2〜V−7)
下記表1の製造樹脂一覧に示すように、モノマー組成、分子量調整剤及び重合開始剤を変更し、上記(ビニル系樹脂微粒子V−1)の合成と同様に行った。
尚、ビニル系樹脂微粒子V−1〜V−7のモノマー組成及び物性を、下記表1の製造樹脂一覧にまとめた。
【0046】
【表1】

【0047】
<プレポリマーの合成>
冷却管、撹拌機、及び窒索導入管を備えた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物を682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物を81部、テレフタル酸を283部、無水トリメリット酸を22部、及びジブチルチンオキサイドを2部を入れ、常圧230℃の条件下で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させ、(中間体ポリエステル1)を得た。
上記のようにして作製した(中間体ポリエステ1)は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管を備える反応容器中に、上述のようにして作製した(中間体ポリエステル1)411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ、100℃で5時間反応させ、(プレポリマー1)を得た。
(プレポリマー1)の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
【0048】
<マスターバッチの合成>
カーボンブラック(キャボット社製 リーガル400R)40部、結着樹脂:ポリエステル樹脂(三洋化成RS−801 酸価10、Mw20000、Tg64℃)60部、水30部を、ヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。
この混合物を、ロール表面温度130℃に設定した2本ロールを用いて45分間混練し、パルベライザーで1mmφの大きさに粉砕し、(マスターバッチ1)を得た。
【0049】
〔実施例1〕
<顔料・WAX分散液(油相)の作製>
撹拌棒、及び温度計をセットした容器に、上記(ポリエステル1)543.5部、融点68℃のパラフィンワックス150部、WDA(ポリエチレングラフトWax分散助剤)を225部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。
次に、この容器中に(マスターバッチ1)500部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し(原料溶解液1)を得た。
(原料溶解液1)1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。
次に、(ポリエステル1)の65%酢酸エチル溶液655部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、(顔料・WAX分散液1)を得た。
(顔料・WAX分散液1)の固形分濃度(130℃、30分)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
【0050】
<水相の調製>
イオン交換水968部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の25wt%水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)150部、酢酸エチル98部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを(水相1)とする。
【0051】
<乳化工程>
(顔料・WAX分散液1)を976部、アミン類としてイソホロンジアミンを2.6部、TKホモミキサー(特殊機化製)を用いて5000rpmで1分間混合した。
その後、(プレポリマー1)88部を加え、TKホモミキサー(特殊機化製)を用いて、5000rpmにて1分間混合した。
その後、(水相1)1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数8000〜13000rpmで調整しながら20分間混合し、(乳化スラリー1)を得た。
【0052】
<脱溶剤>
撹拌機、及び温度計をセットした容器に、(乳化スラリー1)を投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、(分散スラリー1)を得た。
【0053】
<微粒子付着工程>
前記(分散スラリー1)に、(ビニル系樹脂微粒子V−1)の分散液を固形分比で、1:0.15になるように加え、73℃まで30分かけて加熱した。
イオン交換水100部に塩化マグネシウム6水和物100部を溶解した液を少量ずつ加えながら73℃に保ち、4時間後塩酸水溶液を加えてpH5に調整した。
その後80℃に加熱した。2時間後冷却し、(分散スラリー1−2)を得た。
【0054】
〔実施例2〜4〕
下記表2に、トナー構成を示す。
これに示されているように、上述した実施例1のWax量、WDA、1次粒子径を、それぞれ変更し、その他は実施例1と同様にして実施例2〜4の現像剤を得た。
【0055】
〔比較例1〜4〕
下記表2に示されているように、上述した実施例1のWax量、WDA、1次粒子径を、それぞれ変更し、その他は実施例1と同様にして比較例1〜4の現像剤を得た。
【0056】
上記実施例1〜4、比較例1〜4の現像剤について、ワックス粒子の平均粒径Dw(μm)と、トナー個数平均粒径Dt(μm)とを測定した。
【0057】
(トナー粒子径(コールター))
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。
以下に測定方法について詳述する。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。
更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
得られた分布から、トナーの重量平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;、2.52〜3.17μm未満、3.17〜4.00μm未満、4.00〜5.04μm未満、5.04〜6.35μm未満、6.35〜8.00μm未満、8.00〜10.08μm未満、10.08〜12.70μm未満、12.70〜16.00μm未満、16.00〜20.20μm未満、20.20〜25.40μm未満、25.40〜32.00μm未満、32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
【0058】
(ワックス粒径測定)
トナーに含有されるワックス粒子の粒径分布は、トナーをクロロホルム等のバインダー樹脂を溶解する有機溶剤に溶解して遠心分離し、浮遊してくるワックス粒子を集めてその電子顕微鏡写真を取り、この写真画像から測定する。
具体的には、走査型電子顕微鏡写真を用いてイメージアナライザー(ルーゼックス5000:日本レギュレーター社製)にワックス粒子の写真画像を入力し粒径分布を計算する。
【0059】
次に、上記実施例1〜4、比較例1〜4のトナーを用いて下記に示す評価を行った。
【0060】
<2成分評価手法>
(定着分離性の評価)
外添処理を行ったトナー7部を、IPSIO Color8000用キャリア93部を混合し現像剤とした。
この現像剤をIPSIO Color8000に装填して、A4縦通紙で先端3mmに幅36mmのべた帯画像(付着量9g/m2)を印字した未定着画像を作製した。
この未定着画像を以下の定着装置を用いて、130℃〜190℃の範囲で10℃刻みの定着温度で定着させ、分離可能/非オフセット温度域を求めた。
当該温度域は、加熱ローラからの紙の分離が良好に行われ、オフセット現象が発生せず、かつ容易に画像はがれが起きない定着温度範囲をいう。
使用ペーパー及び通紙方向は、分離性に不利な45g/m2紙のY目の縦通紙で行った。
定着装置周速は120mm/secであった。
【0061】
定着装置は、図2に示すようなフッ素系表層剤構成のソフトローラタイプのものを適用した。
詳細には、加熱ローラ11は外径40mmで、アルミ芯金13上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層14、及びPFA(四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)表層15を有しており、アルミ芯金内部にヒーター16を備えている。
加圧ローラ12は外径40mmで、アルミ芯金17上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層18、及びPFA表層19を有している。
なお、未定着画像20が印字されたペーパー21は図中の矢印のように通紙される。
【0062】
定着分離性の評価基準を下記に示す。
○:分離可能/非オフセット温度域が50℃以上であった。△:分離可能/非オフセット温度域が30℃以上50℃未満であった。×:分離可能/非オフセット温度域が30℃未満であった。
【0063】
(フィルミング評価)
外添処理を行ったトナー7部を、IPSIO Color8000(リコー製商品名)用キャリア93部を混合し現像剤とした。
この現像剤をIPSIO Color8000に装填して、画像面積率12%、文字画像パターンを用いて1000枚の連続プリントを行った。
その後、現像剤の一部を取り出し、続けて10万枚の連続プリント試験を行った。使用開始前、1000枚プリント後、連続プリント終了時のそれぞれ感光体及び中間転写体ベルト上を目視で観察評価した。
判断基準を下記に示す。
○:感光体上および中間転写体上にはフィルミングの発生がなく、全く問題なかった。
△:感光体上および中間転写体上、どちらか片方でフィルミングの発生が見られたが、複写画像上には見えず、実用上問題なかった。
×:感光体上および/または中間転写体上にフィルミングの発生があり、画像上でも確認でき、実用上問題があった。
【0064】
<1成分評価手法>
(定着分離性の評価)
外添処理を行ったトナー(現像剤)をipsio CX2500(リコー製商品名)を用いて、A4縦通紙で先端3mmに幅36mmのべた帯画像(付着量9g/m2)を印字した未定着画像を作製した。
この未定着画像を、以下の定着装置を用いて、130℃〜190℃の範囲で10℃刻みの定着温度で定着させ、分離可能/非オフセット温度域を求めた。
当該温度域は、加熱ローラからの紙の分離が良好に行われ、オフセット現象が発生せず、かつ容易に画像はがれが起きない定着温度範囲をいう。
使用ペーパー及び通紙方向は、分離性に不利な45g/m2紙のY目の縦通紙で行った。
定着装置周速は120mm/secであった。
定着装置としては、図2に示すようなフッ素系表層剤構成のソフトローラタイプのものを適用した。
詳細には、加熱ローラ11は、外径40mmで、アルミ芯金13上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層14及びPFA(四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)表層15を有しており、アルミ芯金内部にヒーター16を備えている。
加圧ローラ12は、外径40mmで、アルミ芯金17上にシリコーンゴムからなる厚さ1.5mmの弾性体層18及びPFA表層19を有している。なお、未定着画像20が印字されたペーパー21は図のように通紙される。
【0065】
評価基準を下記に示す。
○:分離可能/非オフセット温度域が50℃以上であった。
△:分離可能/非オフセット温度域が30℃以上50℃未満であった。
×:分離可能/非オフセット温度域が30℃未満であった。
【0066】
(フィルミング評価)
外添処理を行ったトナー(現像剤)をリコー製ipsio CX2500を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で連続印字した。
N/N環境下の2000枚連続印字後(耐久後)に、感光体及び中間転写体ベルト上を目視で観察評価した。
判断基準は以下の通りである。
○:感光体上および中間転写体上にはフィルミングの発生がなく、全く問題なかった。
△::感光体上および中間転写体上、どちらか片方でフィルミングの発生が見られたが、複写画像上には見えず、実用上問題なかった。
×:感光体上および/または中間転写体上にフィルミングの発生があり、画像上でも確認でき、実用上問題があった。
【0067】
(耐ストレス性評価<ブレード固着評価>)
外添処理を行ったトナー(現像剤)を、ipsio CX2500(リコー製商品名)を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で連続印字した。N/N環境下の50枚および2000枚連続印字後(耐久後)に、ベタ画像をプリントする。また、現像器を分解し、規制ブレード上のトナーを吹き、ブレード上の固着を目視評価した。
耐ストレス性評価基準<ブレード固着評価>
○:固着なし。
△:ブレード上に若干の固着はあるが、画像には出ない。
×:固着による画像ノイズがある。
【0068】
実施例1〜4、比較例1〜4の各評価結果を下記表2に示す。
【0069】
【表2】

【0070】
表2に示すように、ワックス粒子の平均粒径Dw(μm)とトナー個数平均粒径Dt(μm)との間に、下記式(1)を満たす実施例においては、評価全般において実用上充分に良好な結果が得られた。
(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dt・・・(1)
特に、ワックス粒子の粒径分布において二つのピークを有する実施例3、4においては、定着分離性、及び耐オフセット性の両立を確実に実現することができた。
一方、ワックス粒子の平均粒径Dw(μm)とトナー個数平均粒径Dt(μm)との間に、上記式(1)の関係を満たさない比較例1〜4においては、実用上良好な評価が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】プロセスカートリッジの概略構成図を示す。
【図2】定着装置の概略構成図を示す。
【符号の説明】
【0072】
11 加熱ローラ
12 加圧ローラ
13 アルミ芯金
14 弾性体層
15 PFA表層
16 ヒーター
17 アルミ芯金
18 弾性体層
19 PFA表層
20 未定着画像
21 ペーパー
100 プロセスカートリッジ
101 感光体
102 帯電手段
103 現像手段
104 クリーニング手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、着色剤、ワックス(離型剤)、及び結着樹脂を含むトナーであって、
前記結着樹脂を溶解または膨潤するための有機溶媒に浸漬し、遠心分離した際に、浮遊する前記ワックスの粒子の平均粒径Dw(μm)が、トナー個数平均粒径Dt(μm)と、下記式(1)を満たすことを特徴とするトナー。
(1/3)Dt≦ Dw≦(2/3)Dt・・・(1)
【請求項2】
前記結着樹脂が、少なくともポリエステル骨格を有する樹脂を含有していることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記ポリエステル骨格を有する樹脂が、ポリエステル系樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
【請求項4】
前記ポリエステル骨格を有する樹脂は、ポリエステル骨格とスチレン共重合体骨格とを有するハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項2に記載のトナー。
【請求項5】
前記ワックス粒子の粒径分布が2つ以上のピークを有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項6】
有機溶媒中に、少なくともポリエステル系樹脂、着色剤、及び離型剤を、溶解又は分散させ、その後当該溶解物又は分散物を、水系媒体中に分散させて着色粒子を形成させる工程を少なくとも含む製造方法によって製造されたものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項7】
非磁性一成分現像用トナーであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のトナー。
【請求項8】
少なくとも請求項1乃至7のいずれか一項のトナーと、キャリアとを含むことを特徴とする二成分現像剤。
【請求項9】
少なくともトナーを具備する画像形成装置であって、
前記トナーが、前記請求項7に記載の非磁性一成分現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
多色画像を形成する機能を備えていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
無端型の中間転写手段を具備していることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
感光体、中間転写手段を具備しており、前記感光体又は/及び前記中間転写手段に対する残存トナークリーニング手段として、ブレードを設けないことを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
ブレードクリーニング手段を具備していることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
定着手段として加熱装置を備えるローラを具備していることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
定着手段として加熱装置を備えるベルトを具備していることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
定着手段が、オイル塗布を必要としないオイルレス定着手段であることを特徴とする請求項9乃至15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項17】
トナーとして前記請求項1乃至7のいずれか一項に記載された静電荷像現像用トナーが充填されていることを特徴とするトナー容器。
【請求項18】
前記請求項8に記載の非磁性二成分現像剤が充填されていることを特徴とするトナー容器。
【請求項19】
感光体上に形成された静電潜像にトナーを転移させて可視化してトナー像を形成させ、当該トナー像を、転写材に転写させることにより画像を形成する画像形成装置に用いられ、前記画像形成装置から着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、
前記感光体、当該感光体を帯電させる帯電手段、前記感光体上に静電潜像を形成させる潜像形成手段、前記トナー像を転写させる転写手段、及び前記転写材にトナー像が転写された後に前記感光体上に残留したトナーを除去するクリーニング手段のうちから選ばれる少なくとも1つの手段が、前記感光体上に形成された前記静電潜像のトナー像を形成させる現像手段と一体に支持されており、
トナーとして前記請求項1乃至7のいずれか一項に記載された静電荷現像用トナーが充填されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−206431(P2007−206431A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25871(P2006−25871)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】