説明

トラック用リヤサスペンション

【課題】リーフスプリングの折損を簡単な構成で検出することを可能にしつつ、リーフスプリング折損の早期発見が図れるトラック用リヤサスペンションを提供する。
【解決手段】車体フレーム11にリーフスプリング45を介して車軸13が弾性自在に支持され、リーフスプリング45は、車体フレーム11に両端を支持されたメインスプリング23と、このメインスプリング23が荷重を受けて所定量撓んだときに荷重を受けるヘルパースプリング26とから構成され、このヘルパースプリング26が車体に設けられたヘルパーブラケット27,27に当接又は離間可能に支持されるトラック用リヤサスペンション20において、ヘルパーブラケット27は、ヘルパースプリング26に押圧されて荷重を検出する圧電素子68が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラック用リヤサスペンションの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のトラック用リヤサスペンションとして、荷重変換素子を利用して積載重量計測を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1の図1によれば、懸架装置3を構成するばね部材としてのリーフスプリング4は、その両端が図示せぬ車体フレームに取付けられ、リーフスプリング4に連結金具5で車軸2が取付けられている。
【0004】
特許文献1の図3(A),(B)によれば、連結金具5には、リーフスプリング4の下面に沿うように取付板11が取付けられ、この取付板11とリーフスプリング4の下面との間に荷重変換素子としての圧電素子12が設けられている。
【0005】
トラックの荷台に荷物が積載されると、特許文献1の図3(B)に示すように、リーフスプリング4の中央部が上方に撓み、これに応じて取付板11とリーフスプリング4の下面との間の圧電素子12に作用する圧縮荷重も大きくなり、その圧縮荷重に応じた電圧が出力される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−290680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の圧電素子12によって、例えば、リーフスプリング4に車軸側から過負荷が作用した場合のリーフスプリング4の折損を検出することが可能である。
リーフスプリング4が折損すれば、リーフスプリング4で受ける荷重が変化し、これが圧電素子12の出力電圧変化として検出される。
【0008】
また、従来のトラック用リヤサスペンションとして、本明細書の図6に示すように、リーフスプリングをメインスプリングとヘルパースプリングとから構成したものが知られている。
【0009】
図6において、リーフスプリング100は、車軸101を支持するメインスプリング102と、このメインスプリング102の上部に一体的に取付けられたヘルパースプリング103とからなる。なお、符号110は車体フレーム、111は車軸101に取付けられた車輪である。
【0010】
メインスプリング102が車軸101側からより大きな上向きの荷重を受けて上方に移動したときに、ヘルパースプリング103も共に移動し、ヘルパースプリング103は、その両端部が車体側に取付けられたヘルパーブラケット105,106に当たる。この結果、リーフスプリング100全体のばね定数が増し、より大きな荷重を支えることが可能になる。
【0011】
メインスプリング102に上記した特許文献1の圧電素子12を設けた場合も同様に、メインスプリング102の折損が圧電素子12で検出可能である。
しかし、以上に説明したような圧電素子をリーフスプリングに設ける技術では、トラックが走行中は、常にリーフスプリングが上下に振動し変位するため、この振動や変位で圧電素子が脱落しないように圧電素子のリーフスプリング側のへの取付けを締結部材等でより強固に行う必要がある。また、圧電素子の取付けに取付板を用いたり、取付板を連結金具へ溶接するなど、取付けが容易ではなく、コストが嵩む。
【0012】
更に、特許文献1の技術では、リーフスプリングが折損すれば、すぐに走行不能になる可能性が高いが、図6に示した従来技術では、メインスプリング102が折損しても、ヘルパースプリング103がヘルパーブラケット105,106に引っ掛かり、メインスプリング102側に設けられた圧電素子12での電圧変化が現れないことも考えられる。この場合には、メインスプリング102が折損した状態で走行が継続されることになり、その走行の途中で走行不能に陥ることも考えられる。
【0013】
そこで、本発明の目的は、リーフスプリングの折損を簡単な構成で検出することを可能にしつつ、リーフスプリング折損の早期発見が図れるトラック用リヤサスペンションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、車体フレームにリーフスプリングを介して車軸が弾性自在に支持され、リーフスプリングは、車体フレームに両端を支持されたメインスプリングと、このメインスプリングが荷重を受けて所定量撓んだときに荷重を受けるヘルパースプリングとから構成され、このヘルパースプリングが車体に設けられたヘルパーブラケットに当接又は離間可能に支持されるトラック用リヤサスペンションにおいて、ヘルパーブラケットに、ヘルパースプリングに押圧されて荷重を検出する荷重検出素子が設けられているトラック用リヤサスペンションが提供される。
【0015】
メインスプリングが荷台等から荷重を受けて上方へ所定量撓むと、これに伴ってヘルパースプリングが上方へ移動し、ヘルパースプリングがヘルパーブラケットに当たり、荷台等の荷重を受ける。この結果、荷重検出素子にはその荷重に応じた検出信号が発生する。
【0016】
例えば、メインスプリングに過荷重が作用してメインスプリングが折損すると、荷台等からの荷重はヘルパースプリングだけで受けて車軸に伝わることになり、ヘルパーブラケット側には、メインスプリングが折損する前の荷重よりも大きな荷重が作用する。従って、荷重変換素子にはその荷重変化により検出信号が発生するため、メインスプリングの折損をその直後に迅速に検出することが可能になる。
【0017】
荷重検出素子は、車体側に設けられたヘルパーブラケットに設けられるため、すなわち、車軸側と車体側との間にリーフスプリングが介在することで車軸側から車体側へ伝わる振動が減衰され、走行中でもヘルパーブラケットが取り付けられている部分は、車軸やリーフスプリング自体と比較して振動や変位が小さい部位であるため、ヘルパーブラケットへの荷重検出素子の取付け構造を簡易な構造にすることができ、コストを低減することができる。
【0018】
また、本発明のトラック用リヤサスペンションでは、荷重検出素子は、好ましくは、ヘルパースプリングに押圧されて発電する圧電素子である。
圧電素子により、荷重変化は電圧変化の信号として検出される。更に、荷重検出素子は、ヘルパースプリングに押圧されて発電する圧電素子なので、外部電源を必要とせずに電圧変化を検出信号として取り出すことができる。
【0019】
更に、好ましくは、圧電素子は、ヘルパーブラケットにおけるヘルパースプリングとの当接位置に取付けられたラバーに埋め込まれている。
圧電素子はラバーで覆われ、保護されるため、圧電素子が土埃、雨水等に晒されたり、圧電素子に飛び石が当たる心配がなく、環境変化に対する劣化が低減される。
【発明の効果】
【0020】
本発明のトラック用リヤサスペンションでは、ヘルパーブラケットに、ヘルパースプリングに押圧されて荷重を検出する荷重検出素子が設けられているので、メインスプリングが折損したときに、ヘルパーブラケットに設けた荷重検出素子によってメインスプリングの折損をその直後に迅速に検出することができる。
この結果、メインスプリング折損を早期に発見することができるとともに、ヘルパースプリングによって、走行不能状態を回避することができる。
【0021】
また、荷重検出素子を車体側のヘルパーブラケットに設けるため、車軸やリーフスプリング自体と比較して振動や変位が小さい部位であるため、ヘルパーブラケットへの荷重検出素子の取付け構造を簡易な構造にすることができ、コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るトラック用リヤサスペンションを示す側面図である。
【図2】本発明に係るヘルパーブラケット及び検出体を示す斜視図である。
【図3】本発明に係るトラック用リヤサスペンションの作用を示す作用図である。
【図4】本発明に係る圧電素子の発生電圧特性を示すグラフである。
【図5】本発明に係るリーフスプリング折損検出方法を示すフローチャートである。
【図6】従来のトラック用リヤサスペンションを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
【0024】
図1に示すように、トラックの車輪10を懸架するトラック用リヤサスペンション20は、トラックの車体フレーム11に取付けられたフロントブラケット21及びリヤブラケット組立体22と、これらのフロントブラケット21及びリヤブラケット組立体22に連結された板ばねからなるメインスプリング23と、このメインスプリング23の上部に締結部材25で一体的に取付けられたヘルパースプリング26と、このヘルパースプリング26が上方に移動したときにヘルパースプリング26の両端部の上方への移動を規制する一対のヘルパーブラケット27,27と、メインスプリング23の折損を検出する折損検出装置32とからなる。
【0025】
締結部材25は、メインスプリング23及びヘルパースプリング26に掛けられた一対のUボルト24,24と、アクスルハウジング14を支持するとともにUボルト24,24が通されたアクスルハウジング支持部材31と、Uボルト24,24のそれぞれの先端にねじ込まれたナット33とからなる。
アクスルハウジング14の内部には車軸13が回転自在に収納され、車軸13の両端部にハブ(不図示)が取付けられ、これらのハブにそれぞれ車輪10が取付けられている。
【0026】
フロントブラケット21は、車体フレーム11の側面に複数のボルトで取付けられ、フロントブラケット21の下端部に備えるフロント支軸35にメインスプリング23の前端部23a(巻かれて筒状に形成されている部分)が揺動自在に連結されている。
【0027】
リヤブラケット組立体22は、車体フレーム11の側面に複数のボルトで取付けられたリヤブラケット本体37と、このリヤブラケット本体37の中央部に設けられたリヤ支軸38に上端部が揺動自在に連結されるとともに下端部に設けられたロアピン41にメインスプリング23の後端部23bが揺動自在に連結されたリンク部材42とからなる。
【0028】
メインスプリング23及びヘルパースプリング26はそれぞれ、複数の鋼板製板ばねが重ね合わされた部材であり、所定のばね定数に設定され、これらのメインスプリング23とヘルパースプリング26とは、リーフスプリング45を構成する部材である。
【0029】
このような二段式のリーフスプリング45は、荷台に荷物を積んでいない空車時と荷台に荷物を積んだ積載時での変動の大きい荷重に対応するために採用され、軽負荷時はメインスプリング23のみ作用し、重負荷時はメインスプリング23及びヘルパースプリング26の両方が作用して荷重を支える。
【0030】
ヘルパーブラケット27は、ヘルパースプリング26と当たる部分(後で詳述する検出体62)に圧電素子が設けられている。
圧電素子は、ヘルパースプリング26がヘルパーブラケット27に当たることで、圧縮されて発電する。
【0031】
折損検出装置32は、圧電素子、コントローラ51及びコーションランプ52からなり、コントローラ51は、圧電素子の発電による発生電圧に基づいて、例えばトラックの運転席近傍に設けられたコーションランプ52を点灯或いは点滅させる制御手段である。
コーションランプ52が点灯又は点滅すれば、トラックの運転者は、メインスプリング23が折損したことに気づき、トラックを直ちに停止させることが可能になる。
【0032】
図2(a)に示すように、ヘルパーブラケット27は、ブラケット本体61と、このブラケット本体61に取付けられた検出体62とからなる。
ブラケット本体61は、車体フレーム11(図1参照)に取付けられるベース板64と、このベース板64の側面上部に取付けられた断面コ字形状の側方突出部材65とからなり、この側方突出部材65の下面に検出体62が取付けられている。
ここで、複数の符号64aは車体フレーム11にヘルパーブラケット27を取付けるボルトを通すボルト挿通穴、64bは補強のためにベース板64の中央部に縦に設けられた補強リブである。
【0033】
側方突出部材65は、底壁65aと、この底壁65aから曲げ成形された対向する一対の側壁65b,65cとからなり、底壁65aに検出体62を取付けるための2つのボルト挿通穴(不図示)が開けられている。
【0034】
図2(b)に示すように、検出体62は、平板状のアッパプレート67と、このアッパプレート67の下面に貼り付けられたラバー71と、このラバー71に埋め込まれた圧電素子68と、アッパプレート67の上面に取付けられた一対のボルト72,72とからなる。
【0035】
圧電素子68はラバー71に埋め込まれているため、ラバー71で圧電素子68を保護することができ、圧電素子68が土埃、雨水等に晒されたり、圧電素子68に飛び石が当たる心配がない。
【0036】
ボルト72,72は、図2(a)で説明した底壁65aのボルト挿通穴にそれぞれ挿入され、ボルト72,72の先端にそれぞれナット73がねじ込まれることで、底壁65aに検出体62が取付けられる。
【0037】
以上に述べたトラック用リヤサスペンション20の作用を次に説明する。
図1の状態からトラックの荷台に重負荷が作用すると、図3に示すように、車体フレーム11に対して車軸13が白抜き矢印で示すように相対的に上方に移動し、メインスプリング23の中央部が上方に撓み、ヘルパースプリング26が上方へ移動し、ヘルパースプリング26の両端部がヘルパーブラケット27に当たる。
この結果、重負荷に対してメインスプリング23及びヘルパースプリング26の両方が作用し、リーフスプリング45全体のばね定数が増大して重負荷を支える。
【0038】
このときのヘルパーブラケット27,27に組み込まれた圧電素子の発生電圧の変化が図4に示されている。
図4の縦軸は圧電素子の発生電圧V、横軸は時間Tを表している。
時間T=0から時間T1までの間は軽負荷状態であり、メインスプリングのみ作用している。このときの発生電圧はV=0である。
【0039】
時間T1から時間T2の間は重負荷状態であり、図3に示したような、メインスプリング23及びヘルパースプリング26の両方が作用している。このときの発生電圧Vは、路面からの振動等の伝達により変動している。このときの発生電圧Vの平均電圧をV1とする。
【0040】
例えば、時間T2において、走行中のトラックのメインスプリングが折損すると、負荷の大部分はヘルパースプリングで受けることになるため、ヘルパースプリングが圧電素子を押圧する押圧荷重がより一層大きくなるので、圧電素子の発生電圧Vはその平均電圧がV2まで大きくなる。この平均電圧V2は、コーションランプを点灯又は点滅させるための発生電圧しきい値V3を越えており、更に、平均電圧V2が発生電圧しきい値V3を越えた状態での継続時間Tcが時間しきい値δよりも長くなると、コーションランプが点灯又は点滅し、運転者にメインスプリングが折損したことを知らせる。
【0041】
図5のフローチャートを参照して、メインスプリングの折損検出方法を説明する。なお、S1、S2、…はステップ番号を示している。
ステップS1では、ヘルパースプリングがヘルパーブラケットに接触したか判断する。
ヘルパースプリングが接触しない(NO)場合は、再度ステップS1に進む。
ヘルパースプリングが接触した(YES)場合は、ステップS2に進む。
【0042】
ステップS2では、圧電素子が発電する。
ステップS3では、発生電圧Vが、発生電圧しきい値Vstより大きいかどうか判断する。
V≦Vstである(NO)場合は、再度ステップS2に進む。
V>Vstである(YES)場合は、ステップS4に進む。
【0043】
ステップS4では、タイマをONにする。このとき、V>Vstとなっている継続時間はTc=0である。
ステップS5では、継続時間Tcが、時間しきい値Tstより大きいかどうか判断する。
Tc≦Tstである(NO)場合は、再度ステップS2に進む。
Tc>Tstである(YES)場合は、ステップS6に進む。
ステップS6では、コーションランプを点灯又は点滅させる。
【0044】
以上の図1、図3〜図5に示したように、本発明は、車体フレーム11にリーフスプリング45を介して車軸13が弾性自在に支持され、リーフスプリング45は、車体フレーム11に両端を支持されたメインスプリング23と、このメインスプリング23が荷台等から荷重を受けて所定量撓んだときに荷重を受けるヘルパースプリング26とから構成され、このヘルパースプリング26が車体に設けられたヘルパーブラケット27,27に当接又は離間可能に支持されるトラック用リヤサスペンション20において、ヘルパーブラケット27は、ヘルパースプリング26に押圧されて荷重を検出する荷重検出素子としての圧電素子68が設けられている。
【0045】
好ましくは、荷重検出素子は、ヘルパースプリング26に押圧されて発電する圧電素子68であり、圧電素子68は、ヘルパーブラケット27におけるヘルパースプリング26との当接位置に取付けられたラバー71に埋め込まれている。
【0046】
上記したように、ヘルパーブラケット27に、ヘルパースプリング26に押圧されて荷重を検出する圧電素子68が設けられているので、メインスプリング23が折損したときに、圧電素子68によってメインスプリング23の折損をその直後に検出することができる。従って、メインスプリング23の折損を早期に発見することができ、トラックの走行不能状態を回避することができる。
【0047】
また、圧電素子68を車体フレーム11側のヘルパーブラケット27に設けられることで、すなわち、走行中でもヘルパーブラケット27が取り付けられている部分は、アクスルハウジング14やリーフスプリング45と比較して振動や変位が小さい部位に設けられることで、圧電素子68の取付けを簡易な構造にすることができ、コストを低減することができる。
【0048】
更に、ヘルパースプリング26がヘルパーブラケット27に当たったことを圧電素子68で検知することが可能なので、車両積載荷重によるリヤサスペンション20への負荷を定量的に把握することができ、車両積載荷重の調整を容易に行うことができる。これによって、過積載を防止することができ、過積載による燃費の悪化を防ぐことができる。
【0049】
圧電素子68は圧縮荷重により発電するため、外部電源を必要とせずに電圧変化を検出信号として出力することができ、このことからもメインスプリング23の折損検出のためのコストを低減することができる。
また、トラック用リヤサスペンション20には、一対の圧電素子68,68が用いられるため、メインスプリング26の折損検出の信頼性を向上させることができる。
【0050】
尚、本発明では、荷重変換素子として、圧電素子を用いたが、これに限らず、例えば、ストレインゲージ等の抵抗素子を、図2(a)に示した側方突出部材65に貼り付けるなどして用いてもよい。
【0051】
また、本発明の圧電素子は、基本として圧電体を2枚の電極で挟んだ素子であり、圧電体に加えられた力を電圧に変換する、或いは電圧を力に変換する、圧電効果を利用した受動素子である。
【0052】
圧電体としては、水晶(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)(KNaC)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、リチウムテトラボレート(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、窒化アルミニウム、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好適である。
【0053】
更に、図2(b)に示した実施形態では、圧電素子68が埋め込まれたラバー71をアッパプレート67の下面に貼り付けたが、これに限らず、アッパプレート67の下面に圧電素子68を取付け、この圧電素子68を覆うようにラバー71をアッパプレート67の下面に貼付けてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、リーフスプリングを備えるリヤサスペンションに好適である。
【符号の説明】
【0055】
11 車体フレーム
13 車軸
20 トラック用リヤサスペンション
23 メインスプリング
26 ヘルパースプリング
27 ヘルパーブラケット
32 折損検出装置
45 リーフスプリング
62 検出体
68 荷重検出素子(圧電素子)
71 ラバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体フレームにリーフスプリングを介して車軸が弾性自在に支持され、前記リーフスプリングが、前記車体フレーム側に両端を支持されたメインスプリングと、このメインスプリングが荷重を受けて所定量撓んだときに前記荷重を受けるヘルパースプリングとから構成され、このヘルパースプリングが前記車体フレームに設けられたヘルパーブラケットに当接又は離間可能に支持されるトラック用リヤサスペンションにおいて、
前記ヘルパーブラケットに、前記ヘルパースプリングに押圧されて前記荷重を検出する荷重検出素子が設けられていることを特徴とするトラック用リヤサスペンション。
【請求項2】
前記荷重検出素子は、前記ヘルパースプリングに押圧されて発電する圧電素子であることを特徴とする請求項1記載のトラック用リヤサスペンション。
【請求項3】
前記圧電素子は、前記ヘルパーブラケットにおける前記ヘルパースプリングとの当接位置に取付けられたラバーに埋め込まれていることを特徴とする請求項2記載のトラック用リヤサスペンション。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−131406(P2012−131406A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286097(P2010−286097)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(598051819)ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【氏名又は名称原語表記】Daimler AG
【住所又は居所原語表記】Mercedesstrasse 137,70327 Stuttgart,Deutschland
【Fターム(参考)】