説明

トリアリール/複素環式芳香族カンナビノイド及びその使用

式(I)のカンナビノイド誘導体。


(ここで、Xは、


から選択することができ、Yは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環から選択することができ、R及びRは、それぞれ独立して、H、OH、アルキル、アルコキシ、−S−R、−NH−R及び−O(OC)−Rから選択することができ、R、R、R、R及びRは、独立して、水素及びアルキルから選択でき、Wは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環から選択することができる)化合物から選択される化合物、それらの塩及びプロドラッグ。
【図面】なし

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、カンナビノイドアナログ、特にカンナビノイドレセプターに結合親和性を示す新規で改善されたカンナビノイド、そのようなアナログを使用する医薬品及び生理的作用を提供するためにそのようなアナログの治療有効量の投与及び/又は使用方法に関する。
【0002】
この出願は、2007年3月2日に出願された出願番号60/892,740の優先権を享有し、全趣旨を参照することによりここに取り込む。
【背景技術】
【0003】
標準的なカンナビノイド、デルタ−9−テトラヒドロカンナビノール(Δ−THC)は、インドタイマ(Cannabis sativa)から抽出された主な活性成分である。カンナビノイドの作用は、特定の高親和性レセプターに相互作用するために起こる。現在、2つのカンナビノイドレセプターが特徴づけられている。CB1:哺乳類の脳及び末梢組織におけるいくつかの他の部位で見出された中枢レセプター及びCB2:主に免疫システムに関連する細胞で見出された末梢レセプターである。さらに、最近、GPR55オーファンレセプターがカンナビノイド型リガンドと結合することが報告されており、それが、第3レセプターサブタイプとして報告されている。CB1レセプターは、標準的なカンナビノイドに関連して、精神活性作用を媒介すると考えられている。これらのレセプターのの特徴付けは、例えば、アゴニストWIN55212−2及びCP55940等の特定の合成リガンド開発によって可能となっている。
【0004】
カンナビノイドレセプターでの作用に加え、Δ−THC等のカンナビノイドは、細胞膜にも作用し、それによって、例えば、眠気、モノアミンオキシダーゼ機能障害及び非レセプター媒介脳機能の障害等の好ましからざる副作用をもたらす。いくつかのカンナビノイドの常習性及び精神作用特性は、それらの治療価値を制限する傾向がある。
【0005】
カンナビノイドの薬理的作用は、例えば、中枢神経系、心血管系、免疫系及び/又は内分泌系等の種々の領域に関係する。より詳しくは、CB1又はCB2カンナビノイド及び潜在的にGPR55レセプターのいずれかに親和性を有する化合物は、中枢神経系及び免疫調節物質に;胸腺障害;嘔吐;骨格筋弛緩;種々のタイプの神経障害;記憶障害;運動障害;片頭痛;多発性硬化症;喘息;癲癇;緑内障に;制癌性の化学療法に;虚血及び苦悶に;起立性低血圧に及び心不全に作用する薬剤として有効であることが報告されている。
【0006】
いくつかの二及び三環式カンナビノイドはMakriyannisらの米国特許第7,057,076号に記載されているが、これらは本発明の化合物と構造的に異なる。Makriyannisは、2以上の化合物に対する結合親和性の範囲を確認しているが、CB−1及びCB−2レセプターの双方での個々の化合物の結合データを示すいかなるサポートデータも提供されていない。従って、一方のレセプターに対する化合物が、本当に他方のレセプターに対して選択性があるか、判断することは困難である。
また、治療目的に用いて、CB−1レセプター及び/又はCB−2レセプターに媒介される症状又は障害の治療に影響を与えることができる化合物を特定することがいまだ必要である。
【発明の概要】
【0007】
前述を考慮して、カンナビノイド化合物、組成物及び/又は関連した方法の範囲を提供することが本発明の目的であり、それによって、上で概説されたそれらを含む先行技術の種々の不足及び欠点を解消する。本発明の1以上の観点が、特定の他の目的に合致しながら、本発明の他の1以上の観点が、特定の目的に合致することができることは、当業者に十分理解されるであろう。本発明の全ての観点に対して、全てのその点において、各々の目的は、等しくあてはまらないかもしれない。そのように、以下の目的は、本発明のいずれかの観点について、択一的に捉えることができる。
【0008】
本発明の目的は、ヒトの細胞及び組織において見出されたカンナビノイド及び関連レセプターに対する親和性を示すカンナビノイド化合物の1以上の分類を特定することである。
【0009】
本発明の他の目的は、直接的な治療用途のために、カンナビノイドレセプターに選択性を示す化合物を特定することである。
【0010】
本発明の他の目的、特徴、利点及び長所は、この概要と特定の具体化の以下の記載から明らかであり、種々のカンナビノイド化合物と関連した治療方法についての知識がある当業者にとって、容易に明らかになろう。そのような目的、特徴、利益及び利点は、単独又はここに取り入れられる引用を考慮して、ここに記載された実施例、データ、数字及びすべての理にかなった結論を考慮して、上記から明らかである。
【0011】
限定されることなく、本発明の第1の観点は、式(I)の化合物から選択される化合物に関するものとすることができる。

ここで、Xは、

から選択することができる。
Yは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環基から選択することができ、それらの置換基は、本発明を認識する当業者によって理解されるものであり、この中の他のところに記載されたそれらを含むが限定されない。
及びRは、独立して、H、OH、アルキル、アルコキシ、−S−R、−NH−R及び−O(OC)−Rから選択することができる。
、R、R、R及びRは、独立して、ハロゲン及びアルキルであり、
Wは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環基から選択することができ、それらの置換基は、本発明を認識する当業者によって理解されるものであり、この中の他のところに記載されたそれらを含むが限定されない。
【0012】
本発明の第2の観点は、本発明の第1の観点の化合物の塩に関するものとすることができる。
本発明の第3の観点は、本発明の第1の観点の化合物のプロドラックに関するものとすることができる。
本発明の第4の観点は、本発明の第1の観点の化合物、それらの塩及び/又はプロトコルドラッグと、医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物に関するものとすることができる。
【0013】
本発明の第5の観点は、カンナビノイドレセプターの活性を改変する方法に関するものとすることができる。そのような方法は、カンナビノイド又は関連レセプター、それらの塩及び/又はプロドラッグに活性を有する、本発明の第1の観点の化合物又はここに開示された他の化合物のいずれかの化合物を準備し、及び細胞及び/又は細胞のカンナビノイドレセプターと、そのような化合物とを接触させる方法を含む。以下に示すように、そのような接触は、細胞のカンナビノイドレセプターの活性を少なくとも一部を改変するために、十分な少なくとも一部とすることができる。
【0014】
本発明の第6の観点は、カンオビノイドレセプター媒介症状を治療する方法に関するものとすることができる。そのような方法は、カンナビノイド又は関連レセプター、それらの塩及び/又はプロドラッグに活性を有する、本発明の第1の観点の化合物又はここに開示された他の化合物のいずれかの化合物を準備し、そのような化合物、塩及び/又はプロドラッグを、カンナビノイドレセプター媒介症状を治療するために少なくとも部分的に有効となる量で患者に投与することを含む。本発明のこの観点は、CB1及び/又はCB2(又はその関連)レセプターの活性亢進あるいはCB1及び/又はCB2(又は関連)レセプターの不活性又は活性低下のいずれかによって媒介される病状を治療又は予防するためのCB1又は関連レセプターのアゴニスト、CB1又は関連レセプターのアンタゴニスト、CB2又は関連レセプターのアゴニスト及び/あるいはCB2又は関連レセプターのアンタゴニストの使用に関するものとすることができる。
【0015】
本発明の第7の観点は、本発明の第1の観点の化合物の製造方法に関するものとすることができる。そのような方法は、式(II)の中間体を、式(I)の化合物を形成するために有効な酸性条件下で処理することを含むことができる。

ここで、Xはカルボニル基である。そのような化合物は、アルキル化剤との処理によって、カルボニルからgem-ジメチル基への相互変換によって製造することができる。
【0016】
本発明の第8の観点は、式

の化合物から選択される化合物に関するものとすることができる。
ここで、Yは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル、置換チオフェニル、ピリジニル及び置換ピリジニルから選択することができる。そのような置換基は、ハロ、アルキル及びアルコキシ基から選択することができる。
及びRは、独立して、H、ヒドロキシ、アルキル及びアルコキシ基から選択することができる。
Xは、カルボニル及びヒドロキシメチレン基から選択することができる。
Wは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル、置換チオフェニル基から選択することができる。それらの置換基は、本発明を認識する当業者によって理解されるものであり、この中の他のところに記載されたそれらを含むが限定されない。
【0017】
ある実施形態では、Yは、フェニル及び置換フェニルから選択することができ、置換基は、クロロ、メチル及びメトキシ基から選択することができる。このような実施形態では、Wは、フェニル基及び任意にYは、ジクロロフェニル基とすることができる。
【0018】
限定されることなく、本発明の第9の観点は、がんの治療方法に関するものとすることができる。そのような方法は、カンナビノイドレセプター(ガン細胞の腫瘍の細胞)を含むガン細胞を準備し、式

(ここで、Yは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル及び置換チオフェニルから選択することができる。置換基は、ハロ、アルキル及びアルキル基から選択することができる。
及びRは、独立して、H、ヒドロキシ、アルキル及びアルコキシ基から選択することができる。
Xは、カルボニル、ジメチルメチレン及びヒドロキシメチレン基から選択することができる。
Wは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル及び置換チオフェニルから選択することができる。それらの置換基は、本発明を認識する当業者によって理解されるものであり、この中の他のところに記載されたそれらを含むが限定されない。)
で表される化合物から選択されたカンナビノイド化合物、この化合物の塩及びプロドラッグならびにそれらの組み合わせと、そのような化合物をそのような腫瘍の細胞の死滅を誘発するのに少なくとも十分な量で、そのような腫瘍とを接触させることを含むことができる。
【0019】
一実施形態では、Y及びWは、独立して、フェニル及び置換フェニル基から選択することができ、置換基は、クロロ、ヒドロキシ及びメトキシ基から選択することができる。
一実施形態では、R及びRは、独立して、水素、ヒドロキシ及びメトキシ基から選択することができる。
一実施形態では、R及びRの少なくとも1つは、メトキシ以外の基とすることができる。
ここの他に記載されたそれらに限定されることなく、Xは、カルボニルとすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の第1の観点は、式(I)の化合物に関する。

ここで、Xは、

から選択することができる。
Yは、任意に置換アリール及び芳香族複素環、
及びRは、それぞれ独立して、H、OH、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、−S−R、−NH−R及び−O(OC)−Rから選択することができる。
、R、R、R及びRは、独立して、ハロゲン、メチル又はエチルであり、
Wは、任意に置換アリール又は芳香族複素環である。
【0021】
立体化学に限定されることなく、好ましくは、Xは限定されることなく、

を含む。
好ましいRは、限定されることなく、H、OH、OCH及びOCHCHである。
好ましいRは、限定されることなく、H、OH、OCH及びOCHCHである。
好ましいYは、モノ、ジ及びトリ置換フェニル、ピリジニル、ピラゾリル、フラニル、チオフェニル、インドリル、イソキノリニル、キノリニル、ピリミジニル及びチオアニソリルを含む。
【0022】
Yの例は、限定されることなく、2-アセトアセドフェニル、3-アセトアセドフェニル、4-アセトアセドフェニル、3-アセトキシ-4-メトキシフェニル、4-アセトキシ-4-メトキシフェニル、4-アセトキシフェニル、3-アセトキシフェニル、5-アセチル-2-クロロフェニル、4-アセチル-3-フルオロフェニル、5-アセチル-2-フルオロフェニル、2-アセチルフェニル、3-アセチルフェニル、4-アセチルフェニル、3-アミノカルボニルフェニル、4-アミノカルボニルフェニル、2-アミノ-5-クロロフェニル、4-アミノ-3-メトキシフェニル、2-アミノ-5-メチルフェニル、2-アミノ-4-メチルフェニル、5-アミノ-2-メチルフェニル、4-アミノ-2-メチルフェニル、4-アミノ-3-ニトロフェニル、4-アミノ-3-ニトロフェニル、3-アミノフェニル、2-アミノフェニル、4-アミノフェニル、4-ベンゾイルオキシ-2-フルオロフェニル、4-ベンジルオキシ-3-フルオロフェニル、3-ベンジルオキシ-4-メトキシフェニル、2-ベンジルオキシフェニル、3-ベンジルオキシフェニル、4-ベンジルオキシフェニル、2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、4-ブロモアニリノ、4-ブロモ-2,5-ジメチルフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-6-フルオロフェニル、2-ブロモメチルフェニル、3-ブロモメチルフェニル、4-ブロモメチルフェニル、4-ブロモフェノール、4-ブロモフェニル、4-n-ブチルベンゼン、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル、4-イゾブチルフェニル、4-tert-ブチルフェニル、4-カルボキシ-3-フルオロフェニル、2-カルボキシフェニル、3-カルボキシフェニル、4-カルボキシフェニル、2-クロロ-4-カルボキシフェニル、2-クロロ-5-カルボキシフェニル、3-クロロ-4-カルボキシフェニル、4-クロロ-2-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-クロロ-5-ホルミルフェニル、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニル、3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル、2-クロロ-5-メトキシフェニル、3-クロロ-5-メトキシフェニル、2-クロロ-4-メチルフェニル、2-クロロ-5-メチルフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-4-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル、3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル、4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル、4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル、3-シアノ-4-フルオロフェニル、2-シアノメトキシフェニル、4-シアノメトキシフェニル、3-シアノメトキシフェニル、2-シアノフェニル-3-シアノフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、3-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル、4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル、2,4-ジメトキシフェニル、2,5-ジメトキシフェニル、2,6-ジメトキシフェニル、3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル、2,3-ジメトキシフェニル、3,4-ジメトキシフェニル、3,5−ジメチルピラゾール-4-イル、2-エトキシカルボニルフェニル、3-エトキシカルボニルフェニル、4-エトキシカルボニルフェニル、4-エチルベンゼン、3-フルオロ-4-ホルミルフェニル、4-フロロ-3-ホルミルフェニル、5-フルオロ-2-メトキシカルボニルフェニル、2-フロロ-5-メトキシフェニル、3-フロロ-4-メトキフェニル、2-フロロ-5-メチルフェニル、4-フロロ-2-メチルフェニル、2-フロロフェニル、3-フロロフェニル-4-フロロフェニル、2-フロロ-4-トリフルオロメチルフェニル、3-ホルミル-4-メトキシフェニル、2-ホルミル-5-メトキシフェニル、5-ホルミル-2-メトキシフェニル、2-ホルミルフェニル、3-ホルミルフェニル、4-ホルミルフェニル、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-4-フェニル、3-ヒドロキシ-4-エトキシカルボニルフェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル、3-(ヒドロキシメチル)フェニル、4-(ヒドロキシメチル)フェニル、4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル、2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシフェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-イソプロピルオキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、2-メトキシカルボニルフェニル、3-メトキシカルボニルフェニル、4-メトキシカルボニルフェニル、3-メトキシ-4-メトキシカルボニルフェニル、4-メトキシ-3-ニトロフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、4-(N-メチルアミノ)フェニル、3-メトキシカルボニル-5-ニトロフェニル、4-メトキシカルボニル-3-エトキシフェニル、2-メトキシ-5-メチルフェニル、3,4-メチレンジオキシフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-メチルスルファニルフェニル、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(トリフルオロメトキシ)フェニル、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、4-tトリフルオロメチルフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、3,4,5-トリフルオロフェニル、2-アセトアミドピリジン-5-イル、2-アミノ-5-ヨードピリジン、5-(3-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル、5-(4-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル、2-アミノピリジン-5-イル、1,4-ベンゾジオキサン-6-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンゾ-4-ヨード-1H-ピラゾール、ベンジルオキシピリジン-5-イル、2-ベンジルオキシピリジン-5-イル、5-ブロモ-2-アミノピリジン、2-ブロモ-3-クロロピリジン-4-イル、2-ブロモ-3-メチルピリジン-5-イル、2-ブロモピリジン-5-イル、3-ブロモピリジン-5-イル、1-tert-ブロキシカルボニルインドール-5-イル、1-tert-ブトキシカボニル-4-1H-ピラゾール、1-iso-ブチル-1H-ピラゾール-4-イル、2-クロロ-3-フルオロピリジン-4-イル、2-クロロ-6-イソプロピルピリジン-3-イル、2-クロロピリジン-4-イル、2-クロロピリジン-5-イル、2,6-ジクロロピリジン-3-イル、2,6-ジメトキシ-5-ピリジン、2,4-ジメトキシ-5-ピリジン、3,5-ジメチル-4-ヨード-1H-ピラゾール、2-エトキシピリジン-3-イル、2-フルオロ-3-メチルピリジン-5-イル、2-フルオロ-3-ピリジン、2-フルオロピリジン-5-イル、5-ホルミルチオフェン-2-イル、フラン-2-イル、フラン-3-イル、2-ヒドロキシピリジン-5-イル、インドール-5-イル、4-インドピラゾール、tert-ブチル-4-インドピラゾール-1-カルボキシレート、イソキノリン-4-イル、2-メトキシ-5-ピリジン、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4-、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4-、2-メトキシピリジン-3-イル、2-メトキシピリジン-5-イル、1-メチルインドール-5-イル、1-メチル-4-ヨード-1H-ピラゾール、1-メチル-4-1H-ピラゾール、3-メチル-2-ピリジン、5-メチルピリジン-2-イル-、5-メチルピリジン-3-イル、1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル、ピラゾール-4-イル、4-ピリジン、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、キノリン-3-イル、キノリン-8-イル、2-チオアニソール、4-チオアニソール、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル及び1,3,5−トリメチル-1H-ピラゾール-4-イルを含む。
好ましいWは、限定されることなく、以下の置換基(a)〜(n)で表されるものを含む。
【0023】
(a)

ここで、限定されることなく、RからR12は、それぞれ独立して、水素原子、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メタンスルホニルアミノ、メチレンジオキシ、メチルスルファニル、スルファモイル及び/又はスルホニルアミノから選択することができる。
【0024】
(b)

ここで、限定されることなく、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、 n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、及び
置換基Xへの結合が2位である場合、R13及びR14は、4、5及び/又は6位のいずれの組み合わせにおいて配置していてもよく、
置換基Xへの結合が3位である場合、R13及びR14は、5及び/又は6位において配置しており、
置換基Xへの結合が4位である場合、R13及びR14は、2及び/又は6位において配置している、から選択することができる。
【0025】
(c)

ここで、限定されることなく、R15は、水素、フルオロ、クロロ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、フェニル又はアリール、及び
置換基Xへの結合が2位である場合、R15は、4及び/又は5位のいずれの組み合わせにおいて配置していてもよく、
置換基Xへの結合が3位である場合、R15は、5位において配置している、から選択することができる。
【0026】
(d)

ここで、限定されることなく、R16及びR17は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル及びシアノから選択することができる。
【0027】
(e)

ここで、限定されることなく、R18は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、フェニル又はアリールから選択することができる。
【0028】
(f)

ここで、限定されることなく、R19は、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル又はヒロドロキシから選択することができる。
【0029】
(g)

ここで、限定されることなく、R20及びR21は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル及び分岐鎖フェニルから選択することができる。
【0030】
(h)

ここで、限定されることなく、R22からR23は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、分岐鎖フェニル及びシアノから選択することができる。
【0031】
(i)

ここで、限定されることなく、R24は水素とすることができる。
【0032】
(j)

ここで、限定されることなく、R23及びR26は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、分岐鎖フェニル、n−ヘキシル、分岐鎖ヘキシル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、フェニル及びアリールから選択することができる。
【0033】
(k)

ここで、限定されることなく、R27及びR28は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル及びシアノから選択することができる。
【0034】
(l)


ここで、限定されることなく、R30及びR31は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル及びシアノから選択することができる。
【0035】
(m)

ここで、限定されることなく、R31及びR32は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル及びシアノから選択することができる。
【0036】
(n)

ここで、限定されることなく、R33及びR34は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アセチル、トリフルオロメチル、メチル、エチル及びシアノから選択することができる。
【0037】
本発明の化合物は、既知の中間化合物との既知のカップリング反応を用いて、本発明の新規な化合物を製造するために、製造することができる。
【0038】
式(II)の中間化合物を製造する場合、式(I)の化合物を形成するために有効な酸性条件下、この中間体を反応(又は処理する)することができる。

ここで、Xは、以下の式(IIa)に示すように、カルボニル基である。

また、式(IIa)の他のX置換体へのカルボニルの相互変換も、意図されている。
【0039】
例えば、適当なアルキル化剤での処理は、カルボニル基をgem-ジメチル基に置き換えることができる。アルキル化剤としては、限定されることなく、四塩化チタンとの組み合わせにおけるジアルキル亜鉛化合物が挙げられる(米国特許7,169,942 号、Moore,IIら参照、全趣旨を参照することによりここに取り込む)
【0040】
イミン誘導体は、式(IIa)のカルボニル化合物から、標準的な製法を用いて、適当な置換モノアルキルアミンとの反応によって、製造することができる。これらの化合物から、2級アミン誘導体を、接触水素化によって製造することもできる。
【0041】
硫黄含有誘導体は、フルオロ置換ビアリール環系及び適当な置換芳香族又は芳香族複素環チオール誘導体との間の芳香性求核置換によって製造することができる。


HBr又は他のハロゲン化剤を利用した、式(II)のアルキルハライドへの変換は、-SH、NH-R誘導体への代替経路ならびに-CH2-CN及び-CNアナログを製造するための経路を提供する。イソチオシアナートは、1級アミンから直接合成され、チオホスゲンとの反応によって、ハライドを合成することができる。
【0042】
W基のフロント側へのカップリングは、式(II)の中間体を形成するために有効な条件下、式(III)の中間体と臭化アリールマグネシウム(W−臭化マグネシウム塩)との反応(又は処理)によって行うことができる。


条件は、限定されることなく、標準的なグリニャール条件を利用することが挙げられ、試薬をアルキルハライドから直接製造するか、アルキル−リチウム、続いてジメチルマグネシウムの添加を利用して予備活性化する(米国特許第7,169,942号、Moore, IIら、全趣旨を参照することによりここに取り込む)。
【0043】
W前駆体は、公知のいずれかの方法によって製造することができ、入手可能な試薬及び原料によってのみ限定される。
例えば、W位に導入するために要求される2,4-、2,3,4-、2,4,6-、2,3,4,5,6-置換ピリジンの合成は、米国特許第7,087,755号、Cefaloらに記載されている(全趣旨を参照することによりここに取り込む)。従って、置換体は、メタル化ピリジン中間体(ジアルキルカーボネート、ウレア、ホルムアミド、アミド、カルボン酸エステル、モノ及びジハロアルキル、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素等のハロゲン、金属塩、スルホン、スルホニル、アルデヒド、ケトン類、無水物、亜硝酸塩を含む求電子剤と反応した)を用いて行うことができる。
【0044】
あるいは、ブロモ−アルキル−チオフェン前駆体の製造は、Mikiらの"Synthesis and GC-MS Analysis of Alkylthiophenes," Nippon Kagaku Kaishi (1):79-85 (1993)、Sice, "Preparation and Reactions of 2-methoxythiophene," J. Am. Chemical Soc. 75:3697-700 (1953)、Binderらの"Thiophene as a Structural Element of Physiologically Active Compounds. VII: Substituted cis-octahydrothieno[2,3-c]quinolines," Archiv der Pharmazie (Weinheim, Germany) 314(3) (1981)、Gronowitzの"On the Reaction of Methoxide Ion with Bromoiodothiophenes," J. Heterocyclic Chem. 17(1):171-4 (1980)(それぞれの全趣旨を参照することによりここに取り込む)に記載されている。
【0045】
ニトリルアナログ前駆体は、Fournariらの"Heterocyclics. XIII: Synthesis of Substituted Bromothiophenes," Bulletin de la Societe Chimique de France (11):4115-20 (1967)(全趣旨を参照することによりここに取り込む)の方法によって製造することができる。
【0046】
アセチル及び関連ケト誘導体は、Roquesらの"Bromination of 3-acetylfuran and -thiophene in the Presence of Excess Aluminum Chloride," Bulletin de la Societe Chimique de France 9-10(Pt. 2):2334 (1975)、Emersonらの"Some 2-acetylthiophene Derivatives and Related Acetophenone Analogs," J. Org. Chem. 13:722-8 (1948)、Gol'dfarbらの"Action of Bromine on 2-acetothienone in the Presence of Excess Aluminum Bromide," Doklady Akademii Nauk SSSR 128:536-9 (1959)(全趣旨を参照することによりここに取り込む)によって製造することができる。
【0047】
モノ、ジ及びトリハロゲンアナログ中間体の合成は、Christiansenらの"Nuclear Magnetic Resonance of Aromatic Heterocyclics. II. Hydrogen and Fluorine-19 Spectra of Four Difluorothiophenes, 5-bromo-2,3-difluorothiophene, 3-bromo-2,5-difluorothiophene and 2,3,5-trifluorothiophene," Arkiv foer Kemi 30(55):561-82 (1969)、Steinkopf及びKohlerの"Thiophene series. XXXVIII. Chlorine Derivatives of Thiophene and the Limited Usefulness of Mixed Melting Points with the Isomeric Thiophene Derivatives," Ann. 532:250-82 (1937)(全趣旨を参照することによりここに取り込む)に記載の方法によって行うことができる。
【0048】
市販の入手可能な複素環式ハライドも、Wでの以下の官能基を生成するために選択することができる。2-オキサゾール、4-オキサゾール、4-オキサゾール、3-イゾキサゾール、4-イゾキサゾール、5-イゾキサゾール、3-イゾチアゾール、4-イゾチアゾール、5-イゾチアゾール、2-チアゾール、4-チアゾール、5-チアゾール、4-(1,2,3-チオジアゾール)、3-ピリダジン、4-ピリダジン、2-ピリミジン、4-ピリミジン、5-ピリミジン及び6-ピリミジン。これらのW基のためのカップリング反応は、標準的なグリニャール反応条件下で行うことができる。
【0049】
Y基の化合物のバックサイドへのカップリングは、式(IV)の中間体をY−B(OH)と、式(III)の中間体を形成するために有効な条件下で処理することによって行うことができる。

【0050】
Y基前駆体は、ボロン酸誘導体であり、それらの多くは、市販により入手可能であるか、合成手法並びに入手可能な試薬及び原料によってのみ限定される。Y基ボロン酸としては、限定されることなく、以下のY基を有するものが挙げられる。2-アセトアミドフェニル、3-アセトアミドフェニル、4-アセトアミドフェニル、3-アセトキシ-4-メトキシフェニル、4-アセトキシ-4-メトキシフェニル、4-アセトキシフェニル、3-アセトキシフェニル、5-アセチル-2-クロロフェニル、4-アセチル-3-フルオロフェニル、5-アセチル-2-フルオロフェニル、2-アセチルフェニル、3-アセチルフェニル、4-アセチルフェニル、3-アミノカルボニルフェニル、4-アミノカルボニルフェニル、2-アミノ-5-クロロフェニル、4-アミノ-3-メトキシフェニル、2-アミノ-5-メチルフェニル、2-アミノ-4-メチルフェニル、5-アミノ-2-メチルフェニル、4-アミノ-2-メチルフェニル、4-アミノ-3-ニトロフェニル、4-アミノ-3-ニトロフェニル、3-アミノフェニル、2-アミノフェニル、4-アミノフェニル、4-ベンジルオキシ-2-フルオロフェニル、4-ベンジルオキシ-3-フルオロフェニル、3-ベンジルオキシ-4-メトキシフェニル、2-ベンジルオキシフェニル、3-ベンジルオキシフェニル、4-ベンジルオキシフェニル、2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル、4-ブロモアニリノ、4-ブロモ-2,5-ジメチルフェニル、2-ブロモ-5-フルオロフェニル、2-ブロモ-6-フルオロフェニル、2-ブロモメチルフェニル、3-ブロモメチルフェニル、4-ブロモメチルフェニル、4-ブロモフェノール、4-ブロモフェニル、4-n-ブチルベンゼン、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル、4-イソブチルフェニル、4-tert-ブチルフェニル、4-カルボキシ-3-フルオロフェニル、2-カルボキシフェニル、3-カルボキシフェニル、4-カルボキシフェニル、2-クロロ-4-カルボキシフェニル、2-クロロ-5-カルボキシフェニル、3-クロロ-4-カルボキシフェニル、4-クロロ-2-フルオロフェニル、2-クロロ-4-フルオロフェニル、2-クロロ-5-ホルミルフェニル、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニル、3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル、2-クロロ-5-メトキシフェニル、3-クロロ-5-メトキシフェニル、2-クロロ-4-メチルフェニル、2-クロロ-5-メチルフェニル、2-クロロフェニル、3-クロロフェニル、4-クロロフェニル、2-クロロ-4-トリフルオロメチルフェニル、2-クロロ-5-トリフルオロメトキシフェニル、3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル、4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル、4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル、3-シアノ-4-フルオロフェニル、2-シアノメトキシフェニル、4-シアノメトキシフェニル、3-シアノメトキシフェニル、2-シアノフェニル-3-シアノフェニル、2,4-ジクロロフェニル、3,4-ジクロロフェニル、3,5-ジクロロフェニル、3-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル、4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル、2,3-ジフルオロフェニル、2,4-ジフルオロフェニル、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル、2,4-ジメトキシフェニル、2,5-ジメトキシフェニル、2,6-ジメトキシフェニル、3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル、2,3-ジメチルフェニル, 3,4-ジメトキシフェニル、3,5-ジメチルピラゾール-4-イル、2-エトキシカルボニルフェニル、3-エトキシカルボニルフェニル、4-エトキシカルボニルフェニル、4-エチルベンゼン、3-フルオロ-4-ホルミルフェニル、4-フルオロ-3-ホルミルフェニル、5-フルオロ-2-メトキシカルボニルフェニル、2-フルオロ-5-メトキシフェニル、3-フルオロ-4-メトキシフェニル、2-フルオロ-5-メチルフェニル、4-フルオロ-2-メチルフェニル、2-フルオロフェニル、3-フルオロフェニル-4-フルオロフェニル、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル、3-ホルミル-4-メトキシフェニル、2-ホルミル-5-メトキシフェニル、5-ホルミル-2-メトキシフェニル、2-ホルミルフェニル、3-ホルミルフェニル、4-ホルミルフェニル、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-4-フェニル、3-ヒドロキシ-4-エトキシカルボニルフェニル、4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル、3-(ヒドロキシメチル)フェニル、4-(ヒドロキシメチル)フェニル、4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル、2-ヒドロキシフェニル、3-ヒドロキシフェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-イソプロピルオキシフェニル、4-イソプロピルフェニル、2-メトキシカルボニルフェニル、3-メトキシカルボニルフェニル、4-メトキシカルボニルフェニル、3-メトキシ-4-メトキシカルボニルフェニル、4-メトキシ-3-ニトロフェニル、2-メトキシフェニル、3-メトキシフェニル、4-メトキシフェニル、4-(N-メチルアミノ)フェニル、3-メトキシカルボニル-5-ニトロフェニル、4-メトキシカルボニル-3-エトキシフェニル、2-メトキシ-5-メチルフェニル、3,4-メチレンジオキシフェニル、2-メチルフェニル、3-メチルフェニル、4-メチルフェニル、2-メチルスルファニルフェニル、2-ニトロフェニル、3-ニトロフェニル、4-ニトロフェニル、2-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-(トリフルオロメトキシ)フェニル、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル、3-トリフルオロメチルフェニル、2-トリフルオロメチルフェニル、4-トリフルオロメチルフェニル、2,3,4-トリフルオロフェニル、3,4,5-トリフルオロフェニル、2-アセトアミドピリジン-5-イル、2-アミノ-5-ヨードピリジン、5-(3-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル、5-(4-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル、2-アミノピリジン-5-イル、1,4-ベンゾジオキサン-6-イル、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル、1-ベンジル-4-ヨード-1H-ピラゾール、ベンジルオキシピリジン-5-イル、2-ベンジルオキシピリジン-5-イル、5-ブロモ-2-アミノピリジン、2-ブロモ-3-クロロピリジン-4-イル、2-ブロモ-3-メチルピリジン-5-イル、2-ブロモピリジン-5-イル、3-ブロモピリジン-5-イル、1-tert-ブトキシカルボニルインドール-5-イル、1-tert-ブトキシカルボニル-4-1H-ピラゾール、1-iso-ブチル-1H-ピラゾール-4-イル、2-クロロ-3-フルオロピリジン-4-イル、2-クロロ-6-イソプロピルピリジン-3-イル、2-クロロピリジン-4-イル、2-クロロピリジン-5-イル、2,6-ジクロロピリジン-3-イル、2,6-ジメトキシ-5-ピリジン、2,4-ジメトキシ-5-ピリジン、3,5-ジメチル-4-ヨード-1H-ピラゾール、2-エトキシピリジン-3-イル、2-フルオロ-3-メチルピリジン-5-イル、2-フルオロ-3-ピリジン、2-フルオロピリジン-5-イル、5-ホルミルチオフェン-2-イル、フラン-2-イル、フラン-3-イル、2-ヒドロキシピリジン-5-イル、インドール-5-イル、4-ヨードピラゾール、tert-ブチル-4-ヨードピラゾール-1-カルボキシレート、イソキノリン-4-イル、2-メトキシ-5-ピリジン、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4、2-メトキシピリジン-3-イル、2-メトキシピリミジン-5-イル、1-メチルインドール-5-イル、1-メチル-4-ヨード-1H-ピラゾール、1-メチル-4-1H-ピラゾール、3-メチル-2-ピリジン、5-メチルピリジン-2-イル、5-メチルピリジン-3-イル、1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル、ピラゾール-4-イル、4-ピリジン、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル、ピリミジン-5-イル、キノリン-3-イル、キノリン-8-イル、2-チオアニソール、4-チオアニソール、チオフェン-2-イル、チオフェン-3-イル又は1,3,5-トリメチル-1H-ピラゾール-4-イル。
【0051】
さらに、適切に置換された市販で入手可能なハロ、アミノ及び/又はニトロフェニル系から出発する官能基の相互変換は、広範囲にカバーされる(March, Advanced Organic Chemistry, Reactions, Mechanisms, and Structures, 5th Ed. (2001)参照、全趣旨を参照することによりここに取り込む)。
【0052】
本発明の化合物は、中性の化合物の形態又は塩の形態とすることができる。薬学的に許容できる塩類は、遊離アミノ基又は遊離カルボキシル基を有して製造されたものが挙げられる。典型的なアミノ塩類は、限定されることなく、塩化水素、臭化水素、リン酸、酢酸、シュウ酸、酒石酸酸等を含む。典型的なカルボキシル塩類は、限定されることなく、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、水酸化鉄(III)、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2-エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカイン等を含む。式(I)の構造は、有効な窒素(つまり、N複素環において)を含むでいてもよく、アミノ塩も製造することができる。適当な塩類は、公知の方法に従って製造することができる。
【0053】
さらに、本発明は、式(I)の化合物のプロドラッグの使用に関する。プロドラッグは不活性化合物であり、投与された場合、活性型に変換される(Medicinal Chemistry: Principles and Practice, ISBN 0-85186-494-5, F. D. King (ed.), p. 215 (1994)参照)。
プロドラッグの例は、限定されることなく、米国特許第6,008,383号(Elsohly)に記載されたタイプのエステル類(THCのエステル類を記載している)及び米国特許第7,109,216号(Kruse)に記載されたようなヒドロキシ誘導基(第1及び第2級)又はアミン誘導基(複素環カンナビノイドアミノ又はヒドロキシプロドラッグ)が挙げられ、それぞれ、全趣旨を参照することによりここに取り込む。これらのプロドラッグの設計及び製造は、上述した文献に十分記載されている。好ましいアミノ又はヒドロキシ誘導プロドラッグは、アミジン、エナミン、マンニッヒ塩基、ヒドロキシルメチレン誘導体、O−(アシルオキシメチレンカルバメート)誘導体、カルバメート、エステル、アミド及びエナミノンを含む誘導基を包含するものが挙げられる。THCエステルは、優れた溶解性プロファイルを有すると考えられているため、特に好ましい。
【0054】
本発明及びさらなる観点は、カンナビノイドレセプターの活性の改変及び/又はカンナビノイドレセプター媒介症状、疾病又は障害を治療するための、式(I)の化合物、それらの塩及び/又はプロドラッグの使用に関する。
【0055】
その関連で、本発明は、さらに、1以上の式(I)の化合物、それらの塩及び/又はプロドラッグならびに薬学的に許容される担体を含む組成物に関する。
【0056】
本発明のいずれの化合物、組成物及び/又は方法、それらの部位、成分及び/又は工程に関しても、上述したそれらの置換基及び官能基のいずれかを含む、いずれかからなる、いずれかを実質的に含むことができる。そのような化合物又はそれらの部位/置換基のそれぞれは、組成的に区別可能であり、特徴的に対比され、個別に及び他と分離して本発明に関連して、実行することができる。従って、本発明の化合物、組成物及び/又は方法は、ここに記載されたように、記載、引用又は推論されているか否かにかかわらず、1つのいずれかの化合物、部位及び/又は置換基がなくても、ここに、特に開示、引用又は推論されていなくても、実行又は利用することができる。
【0057】
そのような1以上の化合物、それらの塩及び/又はプロドラッグは、投与の意図する目的を達成するために有効量で存在させることができる。個々の必要性は変化するが、各化合物の有効量の最適範囲は、当業者によって適宜決定される。投与されたそのような1以上の化合物、塩及び/又はプロドラッグの量は、患者及び投与経路によって変化させ、いずれの有効量であってもよい。典型的な用量は、1日あたり3回まで、約0.01から約100mg/体重kgであり、約0.01から約1.0mg/体重のkgであることがより好ましい。本発明及び化合物の投与のための治療の投薬計画は、当業者によって容易に決定することができる。投与された化合物の量は、所望の作用を達成するために、1日あたり約0.01から約20mg/体重kgの有効量の単位用量で与えるために広範囲にわたって変化させることができる。単一用量は、約1mgから約1000mg/用量であることが好ましい。
薬学的に許容される担体は、適当なアジュバント、担体、賦形剤、安定剤、それらの組み合わせを含み、医薬組成物は、錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液又は乳化液等の固体又は液体の形態とすることができる。典型的には、組成物は、活性化合物、塩又はプロドラッグを、約0.01から約99%、好ましくは約20から約75%と、アジュバント、担体及び/又は賦形剤とを含むであろう。
【0058】
経口の治療投与のために、活性化合物、塩又はプロドラッグは、賦形剤に取り込まれていてもよく、錠剤、カプセル、エリキシル、懸濁剤、シロップ等の形態で用いることができる。
【0059】
固体の単位用量形態(例えば、錠剤又はカプセル)は、従来のタイプであってもよい。例えば、化合物は、1以上の滑剤及び/又は不活性なフィラー(例えば、ラクトース、蔗糖又はコーンスターチ等)と組み合わせられていてもよい。他の実施形態では、これらの化合物は、従来の錠剤基材(例えば、ラクトース、蔗糖又はコーンスターチ等)を、アカシア、コーンスターチ又はゼラチン等のバインダー、崩壊剤(例えば、コーンスターチ、ジャガイモ澱粉又はアルギン酸等)及び滑剤(ステアリン酸又はステアリン酸マグネシウム等)と組み合わせて、錠剤化される。
【0060】
経口液体用量は、コーンシロップ、サッカリン、アスパルテーム等のような甘味料、天然又は合成の矯味矯臭剤、任意に1以上の染料に加えて、水又はアルコールを主成分とする担体を含むことができる。
【0061】
注射可能な使用に適する形態は、無菌の注射可能な分散又はマイクロエマルジョンの即座の準備のために、コロイド分散体、マイクロエマルジョン及び無菌粉末を含む。全ての場合において、容易に注射可能に存在する程度に無菌で、流動する形態でなければならない。それは製造及び保管の条件下で安定でなければならず、微生物(例えば、バクテリア及び菌類)の汚染作用に対して保護されなければならない。活性化合物の溶液又は懸濁液は、ヒドロキシプロピルセルロース等の界面活性剤を十分に混ぜ合わせられる水中で製造することができる。分散剤は、グリセロール、液体ポリエチレングリコール中及び油中でのそれらの混合物によって製造することができる。説明に有用な油としては、石油、動物、野菜又は合成由来の、例えば、落花生油、大豆油又は鉱油等が挙げられる。一般に、予備処方として、水、生理食塩水、ブドウ糖及び関連した糖の水溶液、グリコール(例えば、プロピレングリコール又はポリエチレングリコール等)を、マイクロエマルジョンと組み合わせて利用することができる。保管及び使用の通常の条件下で、これらの製剤は、微生物の成長を防ぐために、防腐剤を含有する。
【0062】
エアゾールとしての使用のために、溶液又は懸濁液の形態の本発明の化合物が、適当な推進剤(例えば、従来のアジュバントを伴うプロパン、ブタン又はイソブタンのような炭化水素推進体)と共に、加圧したエアゾール容器にパッケージすることができる。本発明の材料は、ネブライザー又はスプレーで、例えば、非加圧形態で投与することができる。
【0063】
経皮デリバリー装置を用いることもでき、米国特許出願第20060257463号(Elsohly)に記載の経皮デリバリーが例示される。全趣旨を参照することによりここに取り込む。
【0064】
有効な治療によって、本発明の化合物又は組成物は、経口、局所、経皮、非経口、皮下、
静注、筋肉内、腹膜内に、鼻腔内滴下、腔内又は膀胱内滴下、眼球内、動脈内、病巣内又は鼻、喉及び気管支等の粘膜への適用によって、投与することができる。
【0065】
本発明の好ましい組成物の一例は、以下の成分を含むマイクロエマルジョン製剤である。


本発明の化合物は、マイクロエマルジョン製剤に、上述したような種々の濃度/用量で導入することができる。試験では、1mg/用量(0.1w/w%)が用いられている。
【0066】
本発明の他の好ましい組成物は、以下の成分を有する製剤である。水素化大豆ホスファチジルコリン(HSPC、50 mol %)、コレステロール(45 mol %)及びジステアリルホスファチジルエタノールアミン-PEG2000複合体(DSPE-PEG2000、5 mol %)。本発明の化合物は、リポソーム製剤に、上述したような種々の濃度/用量で導入することができる。
【0067】
本発明の化合物が、CB−1及び/又はCB−2レセプター(又は関連GPR55レセプター)と結合して、それらのレセプター(例えば、カンナビノイドレセプター)のアゴニスト又はアンタゴニストのいずれかとして作用するため、本発明の化合物は、これらのレセプターの一方又は双方の活性を改変するのに用いることができる。本発明のこの方法は、本発明の化合物を細胞及び/又は細胞のカンナビノイドレセプターに接触させることによって行われ、そのような接触は、細胞のカンナビノイドレセプターの活性を少なくとも部分的に改変するために少なくとも部分的に十分である。
【0068】
カンナビノイドレセプターを有する細胞は、エクスビボ(つまり、アゴニスト又はアンタゴニストとして化合物の活性を同定するアッセイを行うために)又はインビトロ(つまり、カンナビノイドレセプター媒介症状を治療又は予防するために)のいずれに配置されていてもよい。CB−1レセプターは、中枢神経系(例えば、脳)、心臓、血管内皮、子宮、精巣、輸精管、小腸又は膀胱で発現されることが証明されている。CB−2レセプターは、脾臓及び種々の血液細胞(例えば、白血球、B細胞及び大食細胞)で発現されることが証明されている。本発明のこの観点において作用を受けた細胞は、上述した細胞のひとつ又は上述した組織のいずれかに存在したものとすることができる。
【0069】
他に対して1つのカンナビノイドレセプターに対して選択的である化合物を用いることが望ましいかもしれない。CB−1レセプターに対して選択的な化合物は、好ましくは、少なくとも約4:1、より好ましくは少なくとも10:1、最も好ましくは少なくとも20:1であるKi比[CB1/CB2]を示す。CB−2レセプターに対して選択的な化合物は、好ましくは、少なくとも約4:1、より好ましくは少なくとも10:1、最も好ましくは少なくとも20:1であるKi比[CB1/CB2]を示す。
カンナビノイド及びカンナビノイド模倣体は、いくつかの疾病又は障害の治療に関連していることが示されている。
【0070】
発明の材料の生理的及び治療的長所は、以下の文献(全趣旨を参照することによりここに取り込む)のさらなる記載において認めることができる。Arnoneらの"Selective Inhibition of Sucrose and Ethanol Intake by SR141716, an Antagonist of Central Cannabinoid (CB1) Receptors," Psychopharmacal 132:104-106 (1997); Colomboらの"Appetite Suppression and Weight Loss After the Cannabinoid Antagonist SR141716," Life Sci. 63-PL13-PL117 (1998); Simiandらの"SR141716, "A CB1 Cannabinoid Receptor Antagonist, Selectively Reduces Sweet Food Intake in Marmoset," Behav. Pharmacol 9:179-181 (1998); Brotchieの"Adjuncts to Dopamine Replacement: A Pragmatic Approach to Reducing the Problem of Dyskinesia in Parkinson's Disease," Mov. Disord. 13:871-876 (1998); Terranovaらの"Improvement of Memory in Rodents by the Selective CB1 Cannabinoid Receptor Antagonist SR141716," Psycho-pharmacol 126:165-172 (1996); Hampsonらの"Cannabidiol and (+31)Δ9 Tetrahydrocannabinol are Neuroprotective Antioxidants," Proc. Natl Acad Sci. USA 9S:8268-8273 (1998); Buckleyらの"Immunomodulation by Cannabinoids is Absent in Mice Deficient for the Cannabinoid CB2 Receptor," Eur. J Pharmacol 396:141-149 (2000); Morganの Therapeutic Uses of Cannabis, Harwood Academic Publishers, Amsterdam (1997); Joy らのMarijuana and Medicine: Assessing the Science Base, National Academy Press, Wash., D.C., USA (1999); Shen及びThayerの"Cannabinoid Receptor Agonists Protect Cultured Rat Hippocampal Neurons from Excitotoxicity," Mol. Pharmacol 54:459-462 (1996); DePetrocellisらの"The Endogenous Cannabinoid Anandamide Inhibits Human Breast Cancer Cell Proliferation," Proc Natl. Acad. Sci USA 95:8375-8380 (1998); Greenの"Marijuana Smoking vs. Cannabinoids for Glaucoma Therapy," Arch. Ophibalmol. 433-437 (Feb. 1998); Hemming及びYellowleesの"Effective Treatment of Tourette's Syndrome with Marijuana," J. Psychopharmacol. 7:389-391 (1993); Muller-Vahlらの"Treatment of Tourette's Syndrome with Δ9-tetrahydrocannabinol," Am. J. Psychiat. 156-195 (1999); Muller-Vahlらの"Cannabis in Movement Disorders," Porsch. Kompicmentarmed 6(suppl. 3):23-27 (1999); Consroeらの"The Perceived Effects of Smoked Cannabis on Patients with Multiple Sclerosis," Eur. Neurol. 38:44-48 (1997); Pinnegan-Ling及びMustyの"Marinol and Phantom Limb Pain: A Case Study," Proc Inv. Cannabinoid Rea. Sec. 53 (1994); Brenneisenらの"The Effect of Orally and Rectally Administered Δ9-tetrahydrocannabinol on Spasticity: A Pilot Study with 2 Patients," Int. J. Clin Pharmacol Ther. 34:446-452 (1996); Martynらの"Nabilone in the treatment of multiple sclerosis. Lancet (1995) 345:579. Maurerらの"Δ9-tetrahydrocannabinol Shows Antispastic and Analgesic Effects in a Single Case Double-blind Trial," Eur. Arch. Psychiat. Clin. Neurosci. Z40:1-4 (1990); Herzbergらの"The Analgesic Effects of R(+) WIN55,212-2 Mesylate, a High Affinity Cannabinoid Agonist in a Rare Model of Neuropathic Pain," Neurosci. Letts. 221:157-160 (1997); Richardsonらの"Cannabinoids Reduce Dryperalgesia and Inflammation via Interaction with Peripheral CB1 Receptors," Pain 75:111-119 (1998); Ricardsonらの"Antihyperalgesic Effects of a Spinal Cannabinoids," Eur. J. Pharmacol. 346:145-153 (1998); Calignanoらの"Control of Pain Initiation by Endogenous Cannabinoids," Nature 394:277-291 (1998); Wagnerらの"Mesenteric Vasodilation Mediated by Endothelia Anandamide Receptors," Hypertension 33:429-434 (1999); Schuelらの"Cannabinoid Receptors in Human Sperm," Mol. Biol. Cell. 8:325a (1997)。
【0071】
ここに記載された本発明のアナログ及び生理的に許容できるそれらの塩類は、疼痛、末梢性、緑内障、癲癇、がん化学療法に伴う吐き気、エイズ消耗性症候群、ガン(例えば、皮膚T細胞リンパ腫、気管支肺形成異常、脳ガン、骨ガン、口唇ガン、口腔ガン、食道ガン、胃がん、肝がん、膀胱ガン、すい臓ガン、卵巣ガン、子宮頸がん、肺がん、乳がん、皮膚がん、大腸がん、腸ガン及び前立腺ガン等)、神経変性病気(例えば、老人性痴呆症、多発性硬化症、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病及びアルツハイマー病等)の治療、食欲亢進又は食物摂取障害(例えば、過食症、食欲不振、悪液質、肥満、タイプII真性糖尿病(インスリン非依存性真性糖尿病)等)、精神分裂症、癲癇、パニック発作、強迫性障害、双極性障害、レイノー病、胸腺疾患、低血圧、不眠症の治療又は予防、生殖能の低減、トゥレット症候群のような運動機能と結びついた疾患の予防又は低減、炎症性疾患又は症状(例えば、腎臓虚血、心筋梗塞、脳卒中、脳虚血、腎炎、肝炎、糸球体腎炎、原因不明の線維化性肺胞炎、アトピー性皮膚炎、脈管炎、硬皮症等)の予防又は低減、免疫調節性疾患又は症状(例えば、慢性関節リウマチ、全身エリテマトーデス、網膜病気、骨粗鬆症、骨パジェット病、乾癬、移植拒否、アレルギー、季節性アレルギー性鼻炎、クローン病、炎症性腸疾患等)の軽減、記憶抑制、末梢性血管拡張及び呼吸器疾患(例えば、敗血症、ショック、類肉腫症、特発性肺線維症、可逆気道閉塞、成人呼吸窮迫症候群、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気管支炎等)の治療のための有用な生理的作用を提供するために治療的に有効量で投与された場合、高い可能性がある。米国特許公開第20050137173号、Makriyannis;米国特許公開第20060100228号、Shankarら;及び米国特許公開第20070021398号、Torrensら参照(全趣旨を参照することによりここに取り込む)。
【0072】
このように、生理的作用(すなわち、カンナビノイドレセプター媒介症状を治療すること)を提供する個人又は動物に対して、本発明のもう1つの観点は、本発明の化合物及び/又は生理学的に許容されるそれらの塩の治療的有効量の投与である。
【0073】
従って、そのような方法は、ここに記載された種類の化合物を提供し、そのような化合物は、カンナビノイドレセプターで活性を示し、そのような化合物を、カンナビノイドレセプターを含む細胞に接触させ、及び/又はそのような化合物を、カンナビノイドレセプター媒介疾患を治療するために少なくとも部分的に有効量で、患者に投与することを含むことができる。そのようなカンナビノイドレセプターは、ここに記載された、あるいは、本発明を認識する当業者によって理解又は実行されるレセプターである。
【0074】
CB−1及びCB−2レセプターにおける本発明の化合物の活性は、インビトロ及びインビボモデルのいずれを用いてもアッセイすることができる。そのようなモデルのいくつかは公知であり、限定されることなく、癲癇モデル(Wallaceらの"The Endogenous Cannabinoid System Regulates Seizure Frequency and Duration in a Model of Temporal Lobe Epilepsy," J Pharmacol Exp Ther. 307(1):129-37 (2003))、多発性硬化症/ハンチントン舞踏病モデル(Docagneらの"Excitotoxicity in a Chronic Model of Multiple Sclerosis: Neuroprotective Effects of Cannabinoids through CB1 and CB2 Receptor Activation," Mol Cell Neurosci. (2007) (アブストラクトの予備公開がウェブサイトで入手可能))、アルツハイマー病モデル(Ramirez etらの"Prevention of Alzheimer's Disease Pathology by Cannabinoids: Neuroprotection Mediated by Blockade of Microglial Activation," J Neurosci. 25(8):1904-13 (2005))、パーキンソン病モデル(Lastres-Beckerらの"Cannabinoids Provide Neuroprotection Against 6-Hydroxydopamine Toxicity in vivo and in vitro: Relevance to Parkinson's Disease," Neurobiol Dis. 19(1-2):96-107 (2005))及び喘息/COPDモデル(Lunnらの"A Novel Cannabinoid Peripheral Cannabinoid Receptor-selective Inverse Agonist Blocks Leukocyte Recruitment in vivo," J Pharmacol Exp Ther. 316(2):780-8 (2006))、脳卒中/虚血性脳疾患モデル(Biegon及びJosephの"Development of HU-211 as a Neuroprotectant for Ischemic Brain Damage," Neurol Res. 17(4):275-80 (1995))、グリオーマ癌モデル(Duntschらの"Safety and Efficacy of a Novel Cannabinoid Chemotherapeutic, KM-233, for the Treatment of High-grade Glioma," J Neurooncol. 77(2):143-52 (2006))、転移性癌モデル(Portellaらの"Inhibitory Effects of Cannabinoid CB1 Receptor Stimulation on Tumor Growth and Metastatic Spreading: Actions on Signals Involved in Angiogenesis and Metastasis," FASEB J. 17(12):1771-3 (2003))及び骨粗しょう症モデル(Idrisらの"Regulation of Bone Mass, Bone Loss and Osteoclast Activity by Cannabinoid Receptors," Nat Med. 11(7):774-9 (2005))が挙げられる。上記の各モデル及びジャーナル文献は、全趣旨を参照することによりここに取り込む。疾患の他のいずれかの動物モデルは、公知であるか、ここで開発されており、上述した症状に対する本発明の化合物の有効性を証明するために用いることができる。
【0075】
上述した各治療方法の実施形態に対して、経口、局所、経皮、非経口、皮下、静脈内、筋肉内、腹膜内に、静脈内点滴、腹腔内又は膀胱内点滴、眼内点滴、動脈内、皮膚病変内又は粘膜への塗布によって投与することができる。
【0076】
従って、本発明のさらなる観点は、カンナビノイドレセプターの活性を改変する方法に関する。その方法は、創造力または他のいずれかの化合物もカンナビノイドレセプターで活動をすることをここに明らかにした本発明の第1の観点の化合物又はカンナビノイドレセプターに活性を有するここで開示した他のいずれかの化合物を提供し、その化合物を細胞のカンナビノイドレセプターに接触させることを含み、よって、その接触は、細胞におけるカンナビノイドレセプターの活性を改変することができる。細胞は、インビボ(上述した治療処置において)、エクスビボ又はインビトロの細胞系とすることができる。
【0077】
カンナビノイド及び関連レセプターの活性は、本発明の化合物の1以上の有効量でそのようなレセプターに接触させることにより、あるいは、そのような化合物の1以上の有効量でそのようなレセプターを含む細胞に接触させることにより、作用及び/又は改変することができる。接触は、インビボ又はインビトロのいずれでもよい。従って、当業者によって理解されるように、「接触」は、カンナビノイド及び/又は関連レセプターと1以上の化合物とを、化合物がレセプター活性に結合するか、あるいはレセプター活性を改変及び/又は作用するために組み合わせることを意味する。1以上のそのような化合物のレセプター活性を改変及び/又は作用させるための有効量は、経験的に、以下に示されたように、決定することができ、そのような決定は、当該分野の技術範囲内である。
【0078】
上記の治療方法又はカンナビノイドレセプターの活性を改変する方法の各々のために、カンナビノイドレセプターは、CB1レセプター又はCB2レセプターのいずれかとすることができる。好ましくは、CB1レセプターの活性を調整するのに用いられる化合物は、CB1レセプターに対して選択性であり、より好ましくは約10倍以上の選択性を有する。同様に、好ましくは、CB2レセプターの活性を調整するのに用いられる化合物は、CB2レセプターに対して選択性であり、より好ましくは約10倍以上の選択性を有する。
【0079】
CB2レセプターの活性を調整することができる化合物としては、限定されることなく、(3',5'-ジクロロ-2,6-ジヒドロキシビフェニルl-4-イル)(フェニル)メタノン(化合物28)、(3',5'-ジクロロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシビフェニル-4-イル)(フェニル)メタノン(化合物29)、(3',5'-ジクロロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシビフェニルl-4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(化合物30)、(3',5'-ジクロロ-2,6-ジヒドロキシビフェニル-4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(化合物31)、3'-メチル-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物39)、3'-メチル-4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-ビフェニル-2,6-ジオール(化合物40)、3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール(化合物41)又は3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物42)が挙げられる。
【0080】
CB1レセプターの活性を調整することができる化合物としては、限定されることなく、3'-メチル-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール(化合物43)、3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール(化合物44)又は3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物45)が挙げられる。
【実施例】
【0081】
以下の非限定的な実施例及びデータは本発明の化合物、組成物及び方法に関して、いろいろな面及び特徴を例示し、カンナビノイドレセプターによって媒介される症状を治療するためにそのような化合物の使用を含む。先行技術と比較すると、本発明の化合物、組成物及び方法は、意外で、予想外で、それらと対照的な結果及びデータを提供する。本発明の有用性がそのいくつかの化合物及び部位及び/又はそれらの置換基の使用によって例示される一方、相当する結果がいろいろな他の化合物、部位及び/又はそれらの置換基ならびに病状によって得られることは、当業者によってよく理解されており、そのことは本発明の範囲に相応している。
【0082】
実施例1:トリアリールカンナビノイドの合成
トリアリール化合物のコアの合成のために、バニリン(1)又はシリンジアルデヒド(2)の双方を、トリフルオロメチルメタンスルホン酸を用いて活性化し、中間体3及び4を得た(スキーム4.1)。次いで、これらの中間体を、トルエン及び水中のトリフェニルテトラキスパラジウム及び炭酸カリウムの存在下、種々のボロン酸とともに、マイクロウェーブ補助スズキカップリング反応に付した(スキーム4.2)。120℃にて15分間、100Wで照射して反応させた。得られたアルデヒド5〜8を、乾燥THF中、フェニル臭化マグネシウム又はチオフェン−2−イル臭化マグネシウムで還流し、アルコール9〜16を得、その後、酸化して各ケトン17〜24を得た(スキーム4.3)。続いて、ケトンを、無水DCM中、BBrを用いて脱保護し、最終化合物25〜31を得た。また、ケトン17〜24を、乾燥DCM中、−78℃で、ジメチル亜鉛及び塩化チタンを用いてジメチル化して、化合物32〜38を得た。次いで、中間体32〜38を、BBrを用いて脱保護し、最終化合物39〜45を得た(スキーム4.4及び4.5)。結合親和性試験を先に公開したプロトコールを用いて行った。
【0083】
スキーム4.1(a)トリフルオロメチル酢酸無水物、乾燥DCM、−78℃

【0084】
スキーム4.2(b)テトラキストリフェニルPd(0)、K2CO3、トルエン、水、MW:100W、15分間、120℃

【0085】
スキーム4.3(c)アリールマグネシウムブロマイド、乾燥THF、1N−HCl、(d)PCC、乾燥DCM、16時間

【0086】
スキーム4.4(e)BBr、乾燥DCM、−78℃、12時間

【0087】
スキーム4.5(a)MeZn、TiCl、乾燥DCM、−78℃、
(b)BBr、乾燥DCM、−78℃、12時間

【0088】
上記によれば、本発明の化合物は、入手可能な試薬及び原料によってのみ限定される。例えば、本発明の化合物は、表1aで示されるそれらに限定されないが、種々のタイプのY、R、R及びX置換基を含むことができる。そのような化合物は、上述したように製造することができ、対応するボロン酸(例えば、Y−B(OH))で活性化されたアルデヒド(例えば、中間体3及び4)の反応によって、そのようなY置換基を提供する。同様に、そ粗のような化合物は、表1bで示されるそれらを含むが、これに限定されず、種々のタイプのW置換基を含むことができる。そのような化合物は、上述したように製造することができ、対応するグリニャール試薬(例えば、W−MgBr)で2環アルデヒド(例えば、中間体5〜8)の反応によって、そのようなW置換基を提供する。置換基Xの同定は、結果として生じるアルコール(例えば、カルボニル、イミン、アミン)の化学によってのみ、上述したように限定される。従って、限定されず、説明の目的のために、本発明の化合物は、置換基Yのどのような組合せを含んでいてもよく、そのようなX及びWが、表1a及び1bで示される。
【0089】
【表1a】

【0090】
【表1b】


【0091】
合成
全ての化合物を、Sigma Aldrich又はFisher Scientific Inc.から得た。無水物の溶液を、水素化カルシウム又は金属ナトリウム及びベンゾフェノンのいずれかで蒸留することによって得た。最終化合物及び中間体を、フラッシュカラムカートリッジを備えたSP1バイオテージシステムでのカラムクロマトグラフィを用いて精製した。NMR、スペクトルを、Bruker 300(登録商標)又はVarian 500 Inova(登録商標)NMRで得た。最終生成物のHPLC分析を、2分離溶媒系、アセトニトリル/水(0.1%TFA)及びメタノール/アセトニトリルを用いて傾斜溶離液によって行った。逆相C-18 NOVA-PAKカラム、WATERS社製、直径3.9×150mmをHPLC分析に用いた。
【0092】
トリフルオロ-メタンスルホン酸4-ホルミル-2, 6-ジメトキシ-フェニルエステル(3)
バニリン(1) (2g, 35.44 mM)を乾燥DCM中に溶解し、−78℃に冷却し、次いでトリフリック(triflic)無水物(1当量)及び塩基、2, 6-ルチジン(1当量)をさらに滴下した。次いで、反応物を、1時間RTで攪拌した。反応混合物を、Na2CO3溶液で洗浄し、次いで、水及び塩水で洗浄し、有機層を蒸発させ、油状物質を得た。それを、溶液系として40% EtOAc/ヘキサンを用いて、フラッシュクロマトグラフィによって精製し、3 (48.3%) (Rf = 0.45 40% EtOAc/ヘキサン)を得た。
【0093】
トリフルオロ-メタンスルホン酸4-ホルミル-2-ヒドロキシ-6-メトキシ-フェニルエステル(4)
シリンジアルデヒド(2)(1 g, 5.49 mM)を3と同様の方法で反応させて、トリフラート4を得た。
収率: 52.4% 油状物質(Rf = 0.52; 40% EtOAc/ ヘキサン)
【0094】
2-メトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-カルボアルデヒド(5)
トリフラート3 を、トルエンに溶解し、続いてフェニルボロン酸、テトラキス(トリフェニルホスフィン)Pd、炭酸カリウム及び水を、攪拌バーを備えたマイクロ波管に入れた。チューブを密封し、反応を120℃にて、15分間、100Wで、マイクロ波シンセサイザ中で行った。反応完了後、反応混合物をDCMに溶解し、重炭酸ナトリウム、水及び塩水で洗浄した。生成物から、10% EtOAc/ ヘキサンを溶媒系として用いて、透明な粘稠性の油状物質を単離した。
収率 = 73.0% (Rf = 0.27;10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ10.01 (s, 1H), 7.53 (d, J = 15.00 Hz, 1H), 7.51(d, J = 15.00 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 10.00 Hz, 1H), 7.34 (s, 3H), 7.21 (d, J = 7.0, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.41 s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 249.2 ([M+23])
【0095】
2, 6-ジメトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-カルボアルデヒド(6)
トリフラート4を、5と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いて固体として単離した。
収率 = 69.7% (Rf = 0.56; 20% EtOAc/ ヘキサン)
MS: m/z (ESI, pos.) = 279.7 ([M+23])
【0096】
3',5'-ジクロロ-2-メトキシビフェニル4-カルボアルデヒド(7)
トリフラート3を7と同様の方法により反応させた。生成物を、溶媒系として10% EtOAc/ ヘキサンを用いて固体として単離した。
収率 = 73% (Rf = 0.53; 10% EtOAc/ ヘキサン),
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ10.04 (s, 1H), 7.54 (d, J = 6.00 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.48(s, 1H), 7.45 (t, J = 3.9 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 4.00 Hz, 3H), 3.93 (s, 3H), 1.56 (s, 3H),
MS: m/z (ESI, pos.) = 303.1 ([M+23])
【0097】
3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシビフェニル4-カルボアルデヒド(8)
トリフラート4を8と同様の方法により反応させた。生成物を、溶媒系として10% EtOAc/ ヘキサンを用いて固体として単離した。
収率 = 68.5% (Rf = 0.57; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ10.04 (s, 1H), 7.54 (d, J = 6.00 Hz, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.48(s, 1H), 7.45 (t, J = 3.9 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 4.00 Hz, 3H), 3.93 (s, 3H), 1.56 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 333.6 ([M+23])
【0098】
(2-メトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノール(9)
アルデヒド5を乾燥THFに溶解し、−20℃に冷却した。次いで、フェニル臭化マグネシウム(1.2 eq, 1.651 mM)を反応に加え、反応物をさらに2時間攪拌した。TLCでの測定による反応完了後、反応混合物を0.1 N HClでクエンチし、次いで、飽和重炭酸ナトリウム溶液及び塩水で洗浄した。有機層を蒸発させ、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、白色固体を得た。
収率 = 78.0% (Rf = 0.48; 20% EtOAc/ ヘキサン )
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ10.01 (s, 1H), 7.53 (d, J = 15.00 Hz, 1H), 7.51(d, J = 15.00 Hz, 1H), 7.49 (d, J = 10.00 Hz, 1H), 7.34 (s, 3H), 7.21 (d, J = 7.0, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.41 s, 3H),
MS: m/z (ESI, pos.) = 327.8 ([M+23])
【0099】
(2-メトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノール(10)
アルデヒド5を乾燥THFに溶解し、−20℃に冷却した。次いで、チオフェン-2-イル臭化マグネシウム(1.2 eq, 1.651 mM)を反応に加え、反応物をさらに2時間攪拌した。TLCでの測定による反応完了後、反応混合物を0.1 N HClでクエンチし、次いで、飽和重炭酸ナトリウム溶液及び塩水で洗浄した。次いで、有機層を蒸発させ、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製し、白色固体を得た。
収率 = 82.4% (Rf = 0.26; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.31 (d, J = 2 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 4.00 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.50 Hz, 2H), 6.99 (m, J = 9.50 Hz, 2H), 6.75 (s, 2H), 6.08 (d, J = 4.00, 1H), 3.73 (s, 3H), 2.37 (s, 3H),
MS: m/z (ESI, pos.) = 333.5 ([M+23])
【0100】
(2, 6-ジメトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノール(11)
アルデヒド6を、9と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体を得た。
収率 = 89.4% (Rf = 0.24; 20% EtOAc/ ヘキサン)
MS: m/z (ESI, pos.) = 357.5 ([M+23])
【0101】
(2,6-ジメトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノール(12)
アルデヒド6を、10と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体を得た。
収率 = 70.0% (Rf = 0.20; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.31 (d, J = 2 Hz, 1H), 7.29 (d, J = 4.00 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 9.50 Hz, 2H), 6.99 (m, J = 9.50 Hz, 2H), 6.75 (s, 2H), 6.08 (d, J = 4.00, 1H), 3.73 (s, 6H), 2.37 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 327.8 ([M+23])
【0102】
(3',5'-ジクロロ-2-メトキシビフェニル4-イル)(フェニル)メタノール(13)
アルデヒド7を、9と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体を得た。
収率 = 79.2% (Rf = 0.27; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.42 (d, J = 10.00 Hz, 2 Hz), 7.38 (d, J = 15.00 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 10.00, Hz, 2H), 7.29 (m, J = 24.00 Hz, 2H), 7.06 (s, 1H), 7.01 (s, 1H), 5.88 (s, 1H), 3.81 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 382.8 ([M+23])
【0103】
(3',5'-ジクロロ-2-メトキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル) メタノール(15)
アルデヒド7を、10と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体を得た。
収率 = 80.8% (Rf = 0.29; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, δ7.32 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.29 (t, J = 6.0 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 2 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 4.0 Hz, 2H), 6.98 (s, 2H), 6.08 (d, J = 4.Hz, 1H), 3.74 (s, 3H); IR: 1602 cm-1, 1255 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 388.0 ([M+23])
【0104】
(3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノール(16)
アルデヒド8を、10と同様の方法で反応させた。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィによって精製して、白色固体を得た。
収率 = 78.0% (Rf = 0.28; 20% EtOAc/ ヘキサン )
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.32 (t, J = 6.00 Hz, 1 Hz), 7.29 (t, J = 6.00 Hz, 1H), 7.22 (d, J = 4.00, Hz, 2H), 6.99 (d, J = 4.00 Hz, 2H), 6.74 (s, 2H), 6.08 (d, J = 4.00 Hz, 1H), 3.74 (s, 6H); IR: 1582 cm-1, 1235 cm-1;
MS: m/z (ESI, pos.) = 387.2 ([M+23])
【0105】
(2-メトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノン(17)
アルコール9を8mlのDCM中で溶解し、その後、PCC(4当量、2.63 mM)及びセライトを加え、反応混合物を8時間攪拌し、その後、エーテルで希釈し、続いて、重炭酸溶液及び塩水で洗浄した。有機層を分離し、減圧下、乾燥した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付し、生成物として、白色固体を得た。
収率 = 90.5% (Rf = 0.57; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.86 (d, J = 10.00 Hz,1H), 7.84 (d, J = 15.00 Hz, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.52 (s, 1H), 7.50 (s, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.38 (d, J = 10.00, 1H), 7.36 (d, J = 9.5 Hz, 2H), 7.33 (t, J = 15.5 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 7.5, 1H), 3.86\ (s, 3H), 2.41 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 325.3 ([M+23])
【0106】
(2-メトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(18)
アルコール10を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付して、透明な油状物質を単離した。
収率 = 93.74% (Rf = 0.53),
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.778 (d, J = 4.50 Hz,1H), 7.759 (d, J = 4.50 Hz, 1H), 7.339(t, J = 10.00 Hz, 1H), 7.208 (t, J = 8.5 Hz 1H), 7.175 (t, J = 9.50 Hz, 1H), 7.156 (s, 2H), 3.788 (s, 3H), 2.404 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 325.3 ([M+23])
【0107】
(2,6-ジメトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノン(19)
アルコール11を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付して、透明な油状物質を単離した。
収率 = 89.25% (Rf = 0.56; 20% EtOAc/ ヘキサン),
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.32 (d, J = 15.00 Hz,2H), 7.29 (d, J = 3.5 Hz 2H), 7.36 (s, 2H), 7.25 (s, 1H), 7.21(s, 1H), 7.19 (d, J = 1.5,2H), 7.11 (d, J = 7.5, 1H), 6.91 (m, 1H), 6.79 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 1.72 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 339.4 ([M+23])
【0108】
(2,6-ジメトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(20)
アルコール12を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 93.7% (Rf = 0.46; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.77 (d, J = 4.50 Hz,1H), 7.75 (d, J = 4.50 Hz, 1H), 7.33 (t, J = 10.00 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 8.5 Hz 1H), 7.17 (t, J = 9.50 Hz, 1H), 7.15 (s, 2H), 3.78 (s, 6H), 2.40 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 361.2 ([M+23])
【0109】
(3',5'-ジクロロ-2-メトキシビフェニル4-イル)(フェニル)メタノン(21)
アルコール13を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 88.48% (Rf = 0.42; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.85 (d, J = 8.00 Hz,2H), 7.62 (m, J = 15.00 Hz 1H), 7.50 (m, J = 29.5, 3H), 7.45 (d, J = 1.5, 2H), 7.41 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 8.00, 2H), 3.89 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 380.4 ([M+23])
【0110】
(3',5'-ジクロロ-2-メトキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(22)
アルコール14を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 74.3% (Rf = 0.46; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.76 (t, J = 9.5 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 4.00 Hz, 1H), 7.24 (d, J = 2.00 Hz, 2H), 7.21 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.12 (s, 2H), 3.80 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 386.2 ([M+23])
【0111】
(3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシビフェニル4-イル)(フェニル)メタノン(23)
アルコール15を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 79.25% (Rf = 0.46; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 300 MHz Varian, CDCl3, δ 7.85 (d, J = 17.7 Hz, 2H), 7.63 (t, J = 20.00 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 23.00 Hz, 3H), 6.95 (d, J = 10.0 Hz, 2H), 6.71 (d, J = 11.00 Hz, 1H), 3.86 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 402.3 ([M+23])
【0112】
(3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(24)
アルコール16を、17と同様の方法で酸化した。生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュてカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 83.5% (Rf = 0.43)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.766 (t, J = 9.5 Hz, 2H), 7.341 (t, J = 4.00 Hz, 1H), 7.245 (d, J = 2.00 Hz, 2H), 7.210 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.1250 (s, 2H), 3.805 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 416.2 ([M+23])
【0113】
(2-ヒドロキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)(フェニル)メタノン(25)
ケトン17を乾燥DCMに溶解し、得られた溶液を-78℃に冷却した。次いで、BBr3 (1.5当量、0.49 mM) を滴加、反応混合物を室温に放置して暖め、さらに12時間攪拌した。反応の完了さをTLCで測定した後、反応混合物をメタノールで希釈し、次いで重炭酸ナトリウム及び塩水で洗浄した。反応性生物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いてカラムクロマトグラフィクロマトグラフィに付した。
収率 = 46.5% (Rf = 0.31; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 300 MHz Varian, CDCl3δ 7.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.59 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.5Hz, 1H), 7.47 (m, 2H), 7.43 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 7.38 (s, 1H), 7.34 (s, 2H), 7.27 (m, 1H), 2.46 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 325.5 ([M+23])
HPLC 保持時間: 11.246 分及び10.804 分
純度 97.92%
【0114】
(2,6-ジヒドロキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノン(26)
ケトン18を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 53.1% (Rf = 0.24; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 300 MHz Varian, CDCl3, δ 7.88 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 7.59 (t, J = 7.2 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 7.5Hz, 1H), 7.47 (m, 2H), 7.43 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 7.38 (s, 1H), 7.34 (s, 2H), 7.27 (m, 1H), 2.46 (s, 3H)
IR: 1637 cm-1, 1568 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 327.0([M+23])
HPLC 保持時間: 12.423 分及び11.150 分
純度 99.59%
【0115】
(2-ヒドロキシ-6-メトキシ-3'-メチル-ビフェニル4-イル)-フェニル-メタノン(27)
ケトン19を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 39.0% (Rf = 0.40; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.87 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 1.5Hz, 1H), 7.59 (m, 1H), 7.49 (t, J = 15.5 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 15.0 Hz, 1H), 7.25 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.19 (d, J = 10.5Hz, 2H), 7.07 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.02 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 5.21 (s, 1H), 3.78 (s, 1H), 2.42 ( s, 1H);
IR: 1632 cm-1, 1560 cm-1, 1257 cm-1, 1020 cm-1; IR: 2915, 1640, 1571, 1219 cm-1;
MS: m/z (ESI, pos.) = ([M+23])
HPLC 保持時間: 12.725 分及び10.885 分
純度 100%
【0116】
(3',5'-ジクロロ-2,6-ジヒドロキシビフェニル4-イル)(フェニル)メタノン(28)
ケトン20を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 32.2% (Rf = 0.45; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.84 (m, J = 12.0 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 10.0Hz, 3H), 7.50 (m, J = 19.5 Hz, 3H), 7.42 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.00 Hz, 1H), 6.98 (s, 2H)
IR: 1727 cm-1, 1571 cm-1, 1037 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 382.0([M+23])
HPLC 保持時間: 14.173 分及び12.661 分
純度 98.68%
【0117】
(3',5'-ジクロロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシビフェニル4-イル)(フェニル)メタノン(29)
ケトン21を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 29.1% (Rf = 0.27; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.85 (m, J = 9.5 Hz, 2H), 7.61 (t, J = 15.0Hz, 1H), 7.51 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 7.41 (d, J = 5.50 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.00 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 5.36 (s, 1H), 3.78 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 382.0([M+23])
HPLC 保持時間: 9.904 分及び8.362 分
純度 88.58%
【0118】
(3',5'-ジクロロ-2-ヒドロキシ-6-メトキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(30)
ケトン21を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 22.2% (Rf = 0.31; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ 7.76 (m, J = 5.0 Hz, 2H), 7.42 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.19 (t, J = 8.50 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 1.00 Hz, 1H), 7.04 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 5.08 (s, 1H), 3.81 (s, 3H)
IR: 1637 cm-1, 1573 cm-1, 1512 cm-1, 1252 cm-1, 1099 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 402.0([M+23])
HPLC 保持時間: 15.260 分及び13.313 分
純度 100%
【0119】
(3',5'-ジクロロ-2,6-ジヒドロキシビフェニル4-イル)(チオフェン-2-イル)メタノン(31)
ケトン24を、25と同様の方法で脱保護した。次いで、生成物を、溶媒系として20% EtOAc/ ヘキサンを用いたカラムクロマトグラフィに付した。
収率 = 37.7% (Rf = 0.47; 20% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.76 (m, J = 7.5 Hz, 2H), 7.48 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.19 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 7.06 (s, 2H),
MS: m/z (ESI, pos.) = 388.2 ([M+23])
HPLC 保持時間: 12.084 分
純度 100%
【0120】
2-メトキシ-3'-メチル-4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-ビフェニル(32)
4 mlの乾燥DCMを-78℃に冷却し、次いで、最初にTiCl4 (6当量、2.96 mM)を、次いで、(CH3)2Zn (6当量、2.96 mM)を加えた。反応混合物をさらに10分間攪拌し、続いて、乾燥DCM中のケトン17を滴加した。反応混合物を約12時間RTにて攪拌し、次いでそれを氷でクエンチし、DMCで希釈し、飽和重炭酸塩、塩水及び水で洗浄した。有機層を採取し、減圧下で蒸発させ、生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 37.5% (Rf = 0.56; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.31 (d, J = 1.5 Hz, 2H), 7.29 (s, 2H), 7.28 (s, 2H), 7.26 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 15.5 Hz, 2H), 7.11 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.91 (m, J = 9.5, 1H), 6.79 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 3.68 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 1.72 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 339.4 ([M+23])
【0121】
2-(2-(2-メトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)プロパン-2-イル)チオフェン(33)
ケトン18を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 63.7% (Rf = 0.43; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.44 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.20 (t, J = 19.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 6.93 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.54 (s, 2H), 3.82 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 345.5 ([M+23])
【0122】
2,6-ジメトキシ-3'-メチル-4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-ビフェニル(34)
ケトン19を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 67.19% (Rf = 0.48)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.317 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.300 (m, J = 7.5 Hz, 3H), 7.261(m, 2H), 7.198 (m, 1H), 7.434 (d, J = 6.3 Hz, 2H), 7.158 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 7.133 (s, 1H), 7.111 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 3.628 (s, 6H), 1.728 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 369.2([M+23])
【0123】
-(2-(2,6-ジメトキシ-3'-メチルビフェニル4-イル)プロパン-2-イル)チオフェン(35)
ケトン20を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 68.3% (Rf = 0.48; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.27 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.12 (t, J = 24.0 Hz, 3H), 6.94 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 6.58 (s, 2H), 3.67 (s, 6H), 1.82 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 375.4 ([M+23])
【0124】
3',5'-ジクロロ-2-メトキシ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル(36)
ケトン21を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 65.7% (Rf = 0.46; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.54 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 7.401 (d, J = 15.0 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 25.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.19 (m, J = 15.0 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.52 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.38 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 6.11 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 3.70 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 394.3 ([M+23])
【0125】
3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル(37)
ケトン22を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 49.5% (Rf = 0.49; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.54 (d, J = 14.0 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 15.0 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 25.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.19 (m, J = 15.0 Hz, 2H), 6.92 (d, J = 9.5 Hz, 1H), 6.80 (s, 1H), 6.52 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 6.38 (t, J = 4.5 Hz, 1H), 6.11 (d, J = 3.5 Hz, 1H), 3.70 (s, 3H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 394.3 ([M+23])
【0126】
2-(2-(3',5'-ジクロロ-2,6-ジメトキシビフェニル-4-イル)プロパン-2-イル)チオフェン(38)
ケトン23を、32と同様の方法でジメチル化した。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 46.3% (Rf = 0.38; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.27 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.24 (s, 1H), 7.22 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 9.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 6.56 (s, 2H), 3.67 (s, 6H), 1.51 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 430.3 ([M+23])
【0127】
3'-メチル-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル2-オール(39)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで精製した。
収率 = 43.7% (Rf = 0.22; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.35 (t, J = 15.00 Hz, 1H), 7.29 (s, 2H), 7.28 (s, 2H), 7.26 (m, J = 9.0 Hz, 3H), 7.19 (d, J = 6 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.82 (d, J = 10.0 Hz, 1H), 5.18 (s, 1H), 1.70 (s, 6H)
IR: 3374 cm-1, 3054 cm-1, 1637 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 325.18 ([M+23])
HPLC 保持時間: 13.313 分及び12.395 分
純度 94.73%
【0128】
3'-メチル-4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-ビフェニル-2,6-ジオール(40)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 64.7% (Rf = 0.12; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.44 (m, J = 15.00 Hz, 1H), 7.30 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.28 (s, 1H), 7.28 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 7.19 (s, 1H), 7.18 (s, 1H), 6.46 (m, J = 8.5 Hz, 1H), 4.78 (s, 2H), 2.41 (s, 3H), 1.67 (s, 6H)
IR: 2966 cm-1, 1631 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 341.5 ([M+23])
HPLC 保持時間: 14.923 分及び15.675分
純度 96.09%
【0129】
3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル2,6-ジオール(41)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 46.6% (Rf = 0.24; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.40 (d, J = 1.5 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.20 (m, J = 7.5 Hz, 3H), 7.12 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.84 (s, 1H), 1.69 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 380.7 ([M+23])
HPLC 保持時間: 13.397 分及び12.054 分
純度 97.1%
【0130】
3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル2-オール(42)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 40.9% (Rf = 0.27; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.40 (d, J = 1.5 Hz, 2H), 7.34 (t, J = 3.5 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 6.0 Hz, 2H), 7.20 (m, J = 7.5 Hz, 3H), 7.12 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.84 (s, 1H), 1.69 (s, 6H); MS: m/z (ESI, pos.) = 380.7 ([M+23])
HPLC 保持時間: 12.392 分及び14.668 分
純度 93.33%
【0131】
3'-メチル-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル2,6-ジオール(43)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 43.7% (Rf = 0.22; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.44 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 7.28 (s, 1H), 7.20 (t, J = 19.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 6.5 Hz, 1H), 6.93 (t, J = 8.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 6.54 (s, 2H), 4.82 (s, 2H), 1.76 (s, 6H)
IR: 2968 cm-1, 1629 cm-1, 1517 cm-1
MS: m/z (ESI, pos.) = 349.6 ([M+23])
HPLC 保持時間: 14.151 分及び10.885 分
純度 95.01%
【0132】
3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル2,6-ジオール(44)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 43.7% (Rf = 0.20; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.43 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 7.34 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 6.50 (s, 2H), 6.44 (s, 2H), 1.78 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 402.7 ([M+23])
HPLC 保持時間: 12.648 分及び11.267 分
純度 100%
【0133】
3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル2-オール(45)
ケトン17〜24の脱保護に対して要求されたのと同様の方法を採用して脱保護を行った。生成物を、10% EtOAc/ ヘキサンを用いたフラッシュクロマトグラフィで、透明油状物質として精製した。
収率 = 43.7% (Rf = 0.25; 10% EtOAc/ ヘキサン)
1H NMR, 500 MHz Varian, CDCl3, δ7.36 (t, J = 4.0 Hz, 1H), 7.26 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 6.94 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 6.87 (d, J = 5.0 Hz, 1H), 6.58 (s, 1H), 6.47 (s, 1H), 3.66 (s, 1H), 1.78 (s, 6H)
MS: m/z (ESI, pos.) = 386.5 ([M+23])
HPLC 保持時間: 13.384 分及び10.804 分
純度 98.54%
【0134】
実施例2:レセプター結合アッセイ
ヒトCB1レセプターをトランスフェクトしたHEK293細胞からの細胞膜及びヒトCB2レセプターをトランスフェクションしたCHO-K1細胞からの細胞膜を、Perkin-Elmer Life Sciences, Inc.から購入した。120 Ci/mmolの比活性を有する[3H]CP 55,940を、Perkin-Elmer Life Sciences, Inc.から得た。他の全ての化学物質及び試薬を、Sigma-Aldrichから得た。1.2 μの孔径を有するガラスファイバーフィルター(親水性、GFCフィルター)でフィットさせた、Millipore, Inc.から得た96ウェルプレートでアッセイを行った。フィルターを、0.05%ポリエチレンイミン溶液に含浸し、アッセイを行う前に脱イオン水で5回洗浄した。96ウェル減圧マニホルド(Millipore Inc.)でろ過を行い、フィルターを、実験終了時に、シンチレーションバイアル中にピペット先端で打ち抜き、バイアルに、5 mlシンチレーションカクテルエコライト(+)(Fisher Scientific)を充填した。Beckmann Scintillation Counter model LS6500でカウントした。薬物溶液をDMSOで調製し、放射リガンドをエタノールに溶解した。
【0135】
インキュベーショバッファ:50 mM TRIS-HCl、5mM MgCl2、2.5 mM EDTA、0.5 mg/ml 脂肪酸フリーウシ血清アルブミン、pH 7.4
CB1レセプターの結合プロトコル:8 μgのメンブレン (20 μl 、1:8 希釈のインキュベーションバッファ)を、総量200 μl中の5 μlの薬物溶液(10-4M〜10-12M)及び5 μlの5.4 nM [3H]CP 55,940で、30℃にて90分間インキュベートした。非特異結合を、10 μM WIN55,212-2 (Ki = 4.4 1)を用いて測定した。メンブレンをろ過し、フィルターを、0.2 mlの氷冷インキュベーションバッファで7回洗浄し、減圧下、風乾した。
【0136】
CB2レセプターの結合プロトコル:15.3 μgのメンブレン (20 μl 、1:20 希釈のインキュベーションバッファ)を、総量200 μ中の5 μlの薬物溶液(10-4M〜10-12M)及び5 μlの10 nM [3H]CP 55,940で、30℃にて90分間インキュベートした。非特異結合を、10 μM WIN55,212-2(Ki = 4.4 nM)を用いて測定した。メンブレンをろ過し、フィルターを、0.2 mlの氷冷インキュベーションバッファで7回洗浄し、減圧下、風乾した。
【0137】
データ蓄積及び統計分析:薬物濃度を10-4Mから10-12Mの範囲で変化させて、各実験をトリプリケートで行い、個々のモルIC50値を、GraphPad Prismを用いて測定した。各薬物の対応するKi値を、Cheng and Prusoff equation (Cheng及びPrusoff, Biochem. Pharmacol. 22:3099 (1973)、全趣旨を参照することによりここに取り込む)を用いて測定した。最終データをn 3 3実験のKi ± S.E.M.として表わした。
【0138】
【表2a】

【0139】
【表2b】

【0140】
【表2c】

【0141】
実施例3:A549細胞系におけるトリアリールカンナビノイドの 抗炎症活性
ヒト肺腺癌細胞系A549(歯槽タイプII上皮様)細胞(ATCC、Manassas、VA)を、10%の熱不活性胎児の子牛血清、2mMのL-グルタミン、100のU/mlペニシリン及び100g/mlのストレプトマイシンが添加されたDMEMからなる成長メディアで維持した。
ソウル国立大学のY.S. Kim博士から、プラスミドpNF-κB-SEAP-NPTの提供を受けた。このプラスミドは、κB反応成分と結合した分泌アルカリホスファターゼ(SEAP)リポーター遺伝子を含む。活性化と同時に、NF-κBは核に転位し、転写活性化を引き起こしているκB反応成分に結合する。この活性化は、SEAPリポーターを生成させ、それが測定される細胞培養上澄に分泌される。プラスミドのネオマイシンホスホトランスフェラーゼ(NPT)領域は、抗G-418に対する耐性を与える。
【0142】
A549細胞は、メーカーのプロトコルに従って、GeneJammer Transfection Reagent(ストラタジーン、ラホーヤ、CA)を用いたpNF-κB-SEAP-NPTを、安定にトランスフェクトした。G-418(500g/ml)を、トランスフェクトの24時間後に添加し、NF-κBの安定なトランスフェクトを選択した。耐性コロニーを、500g/mlG-418が添加された成長メディアで選択及び維持した。
【0143】
先の実験は、A549細胞が、炎症誘発性転写制御因子(NF-κB)の活性化によって炎症誘発性サイトカインTNF-αに応答することを示した。この作用は、10ng/mLのTNF-αで認められた最大作用に依存する用量である。抗炎症活性を有する化合物は、NF-κBのこの活性化を阻害するために用いることができる。
【0144】
処理の1日前に、トランスフェクト細胞を、1%のFCSを含む1mLのDMEMで、6×104細胞/ウェルにて、24ウェル培養プレートに接種した。処理の日に、メディアを吸引した。PBS洗浄の後、1%のFCS、10ng/mLのTNF-α及び種々の濃度の試験化合物を含有する1mLメディアを添加した。細胞培養上澄を、18時間目に収集した。SEAP生成を、Great EscAPe(商標)化学ルミネセンスキット(Clontech、マウンテンビュー、CA)を用いて、50 μLの上澄で測定した。簡単に言うと、内因性アルカリ燐酸塩を不活性化するために、サンプルを、30分間、65℃でインキュベートした。アッセイバッファでの5分間の平衡後、化学発光サブストレート及びエンハンサーを添加した。化学ルミネセンスを、10分後に測定した。高レベルの化学ルミネセンスが、SEAP生産の増加によって生じ、NF-κB活性と一致する。TNF-αのためのNF-κB活性を阻害することができる化合物は、細胞をTNF-α及び試験化合物で処理したもの対TNF-αのみで細胞を処理した場合で、化学ルミネセンス値の減少によって測定される。
【0145】
処理の1日前に、A549細胞を、1%のFCSを含む1mLのDMEMで、6×104細胞/ウェルにて、24ウェル培養プレートに接種した。処理の日に、メディアを吸引した。PBS洗浄の後、1%のFCS、10ng/mLのTNF-α及び種々の濃度の試験化合物を含有する1mLメディアを添加した。サンプルを、18時間目に収集し、直ちに分析の日まで−80℃に移した。
【0146】
IL-6及びCXCL-8のレベルを、Luminex(登録商標)200システムで対をなすMultiplex Bead Immunoassay Kit(Biosource、Camarillo、CA)を用いて、細胞培養上澄で測定した。標準液を、50%のメディア(それらサンプルと同じマトリクス中に存在するように、50%緩衝液)で、連続希釈によって調製した。標準液及びサンプルを、IL-6及びCXCL-8に特異的な捕獲抗体で被覆されたビーズを含む溶液と混合した。各々の捕獲抗体は、既知の内部蛍光で、特定のビーズ母集団に結合する。Luminexシステムは、同じウェル中の複数の分析物の検出を可能にするビーズの内部蛍光を区別することができる。捕獲抗体でタンパク質の複合体形成を可能にするために一晩インキュベートした後、ウェルを洗浄し、ビーズをアッセイバッファに再懸濁した。IL-6及びCXCL-8に特有のビオチン化されたリポーター抗体を添加し、1.5時間インキュベートした。非結合抗体を、洗浄することによって除去し、Streptavidin-Phycoerythrin(PE)を添加し、30分間インキュベートした。ストレプトアビジンは、リポーター抗体においてビオチンと結合する。非結合試薬を除去し、サンプルを、Luminexシステムによって分析した。このシステムは、ビーズ及びPEの内部の染料を励起することができるフローサイトメトリーシステム及びレーザー装置を利用する。その機器は、異なる内部蛍光を有するビーズから信号を分離し、タンパク質−抗体相互作用によって、これらのビーズに結合したPEから蛍光強度を測定する。この蛍光強度は、各ウェルにおけるサイトカインごとに100ビーズのメジアンとして報告される。未知値から標準曲線に蛍光強度をフィッティングすることによって、濃度を補間した。
【0147】
TNF-αで処理しない細胞と比較した場合、炎症誘発性サイトカインTNF-αで処理した細胞は、IL-6及びCXCL-8の生産を増やす。抗炎症性化合物で処理した細胞は、TNF-αの炎症作用をブロックし、TNF-αで処理しない細胞に類似したIL-6及びCXCL-8レベルを産生する。
【0148】

【0149】
実施例4:Paw Edema Model におけるCB1及びCB2リガンドのインビボ使用
オリーブ油に溶解したトリアリールカンナビノイド化合物を、C57BL/6Jマウス(生後6〜8週間目)に、10ml/kgで経口投与し、1時間後に、左後肢へのカラゲナン(1%溶液50μl)を足底内注射した。薬剤投与後4時間目(つまり、カラゲナン注射3時間後)に、体重負荷及びPaw容量へのカラビナン誘発変化における本発明のカンナビノイド誘導体及び賦形剤の作用を、プレチスモメータ(Ugo Basile)でアッセイした。
【0150】
実施例5:CB1及びCB2リガンドを用いた骨質量の調節に対するインビボモデル
CNR2遺伝子(CB2-/-mice)の欠損マウスを、野生型C57BL/6Jマウスへ10世代異種交配して、類似遺伝子型C57BL/6J CB2-/-株を発生させることができる。OVX誘発骨損失におけるCB2シグナリングの作用を、それらの高い大腿骨の骨密度(相当量の骨損失が起こる)に起因して骨損失の実質的な量を表すことができるため、正常なC3Hマウス(ハーラン、イスラエル)で分析する。雌性C57BL/6Jにおける低い小柱骨体積密度のため、これらの動物のOVX誘発骨損失の絶対量は小さく、大きなサンプルが、統計的有意性をもたらすために要求される。さらに、OVX C57BL/6Jマウスにおけるカルセイン(calcein)標識パケットの数は、小柱コンパートメントで骨形成パラメータの計算に対して、あまりに小さいことが多い。
【0151】
本発明のトリアリールCB1又はCB2リガンドを、溶液(1mgの用量)で、1日1回、OVX及び対照マウスの腹膜内に注射する。骨形成を調査するために新しく作られた骨を、報告された全ての動物において、蛍光色素カルセイン(Sigma)によって非常に厳密にラベルした(犠牲前4日及び1日に、腹膜内注入(15mg/Kg))。8-10匹のマウス群(8-11又は51週齢)を、各実験に用いる。
【0152】
実施例6:マウス急性肺障害(ALI)モデルでの抗炎症活性アッセイ用インビボモデル
動物を、3つの異なるグループに無作為分類する。通常の生理食塩水対照(グループ1、n = 6)、LPS+薬賦形剤(グループ2、n = 5)又はLPS + CB1又はCB2リガンド(グループ3、n = 6)。1cmの前面正中線頸部切開を、気管を露出させるために、深麻酔(ケタミン:キシラジン=100:10 mg/kg)のもとに行った。27Gのインシュリン注射器を使って、動物に、LPS(16μg/g体重)又は通常の生理食塩水(0.9%塩化ナトリウム)のいずれかを、気管内(i.t.)注入(50μL)した。切開を、4-0シルク縫合糸で閉じ、そのマウスを回復まで、暖められたケージに入れた。グループ2及び3の動物に、LPS投与後6時間で、本発明のトリアリールCB1又はCB2リガンドあるいは賦形剤のみのいずれかを腹腔内(i.p.)注入した。動物は、気管支肺胞洗浄(BAL)液体及び肺の収集のために、LPS投与後24時間で殺した。気管に20Gの注射器でカニューレ挿入し、無菌PBS(1mL)で3回BALを行った。回収されたBAL液体を、400g、10分間、4℃にて遠心分離し、上澄を80℃で保存する。総炎症細胞数を、フローサイトメトリーによって測定する。マウスアルブミンレベルを、バイオラドタンパク質分析評価キット(Bio-Rad Laboratories, Hercules, CA)を使用して測定する。
【0153】
サイトカイン/ケモカイン測定:BAL流体サンプルにおける種々のサイトカイン/ケモカインの濃度を、Luminex(登録商標)200システム(限定されないが、TNF-アルファ、IL-1beta、IL-6、IL-8、IL-10及びMCP-1を含む)で対をなすBeadlight(登録商標)マルチプレックスサイトカイン分析キット(Upstate, Charlottesville, VA)を用いて、メーカーのプロトコルに従って測定する。
【0154】
ミエロペルオキシダーゼ活性アッセイ:肺ミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性(好中性蓄積の指標)を、メーカーの指示(Cytostore Inc., Calgary, Alberta, Canada)に従って、MPO活性アッセイキットを用いて測定する。簡単に説明すると、凍結肺を秤量し、臭化ヘキサデシルトリ−メチルアンモニウム(HTAB)バッファ(脱イオン水中0.5%のHTAB)でホモジナイズする。ホモジネートをボルテックスし、2分間、15,000gで遠心分離する。上澄のアリコート(20μL)を、リン酸カリウムバッファ、0.0005%H2O2及び0.0167%o-ジアニシジン(dianisidine)二塩化水素化物を含有するアッセイバッファ(200μL)とともに、96穴プレート中で混合する。上澄に対して、96穴マルチモード検出器(DTX 880、ベックマンクールター、フラートン、CA)で、30秒間にわたる450nmの吸光度の運動測定値によって、MPO活性を分析する。その結果を、肺重量に対して調節し、MPO単位/mg肺重量として示す。
【0155】
ALIの形態学的評価:肺を、i.t後24時間で切除する。
形態学的試験のためのLPS点滴注入:肺を、24時間室温で中性リン酸緩衝ホルマリン(10%)のi.t.点滴注入によって固定する。肺を、ヘマトキシリン及びエオシンで組織切片化及び染色した後、パラフィン中に埋設する。資格を有する獣医病理学者によって、盲検的な方法で組織学的試験を行う。
【0156】
実施例7:初代ラットタイプII肺上皮細胞での抗炎症活性評価
雄のスピローグ-ドーリーラットを、フェノバルビタールで麻酔し、全採血で殺し、それらの肺を切除する。気管にカテーテルを挿入し、肺脈管構造を、循環細胞を除去するために、肺動脈によって溶液IIでかん流した(140mMのNaCl、5mMのKCl、2.5mMのNa2HPO4、10mMのHEPES、1.3mMのMgSO4及び2.0mMのCaCl2、pH 7.4)。空腔を、溶液I(140mMのNaCl、5mMのKCl、2.5mMのNa2HPO4、6mMのブドウ糖、0.2mMのEGTA及び10mMのHEPES、pH 7.4)で、非上皮細胞を除去するために洗浄する。エラスターゼ(溶液IIの4.3 units/mL、Worthington Biochemical Corporation, Lakewood, NJ)を、空腔に注入し、10分間、37℃でインキュベートする。これを繰り返し、大きな気道及び心臓を摘出する。残りの肺組織を、4つの肺につき5mlのFBS及び250mLの250g/mlDNAse(Sigma)で細分化する。細分化した肺を、ガーゼ、次いでニトロセルロースメンブレムによってろ過し、細胞懸濁液を採取する。懸濁液を遠心分離し、AT II培養メディウム[10%の熱不活性FBS(HyClone, Logan, UT)、4mMのグルタミン、1%のペンシリン/ストレプトマイシン(pen/strep)及び0.25MのアンホテリシンB(Sigma)によるDMEM]で再懸濁し、IgGで被覆された未処置のペトリ皿上にプレート化する。そのプレートを、大食細胞のような非上皮細胞をIgGと結合させるために、1時間インキュベートする。プレートを、「パン」して、非特異的に結合した細胞を開放し、プールし、カウントする。培養プレートを、AT II培養メディウム中3×106/ウェルで合流するために接種した細胞とともに、32.3g/mLのヒトフィブロネクチン(Roche Life Sciences, Indianapolis, IN)で被覆する。実験を、隔離の後、2日目に行う。AT II細胞を、薄板状体のナイルレッド(Sigma)染料を使用して同定した。細胞の>90%で、2日目においてナイルレッド陽性であった。細胞を、新鮮なAT II培養メディウム中で一晩血清飢餓させ、続いて、本発明のトリアリールCB1又はCB2リガンドの存在又は非存在下で、10ng/mLの組み換え型ラットTNF-α(Biosource, Camarillo, CA)を含有するメディアで18時間インキュベートする。18時間の時点で、サンプルを採取し、上述したように、サイトカイン/キモカイン分析まで、-80℃で保存する。
【0157】
実施例8:ネズミ歯槽大食細胞における抗炎症活性の評価
ATCCから得られたネズミ歯槽大食細胞細胞(MHS)を、1%のペニシリン−ストレプトマイシン及び5%熱不活性胎児ウシ血清を添加したL-グルタミンを含有するCellgro RPMI 1640メディウム中で、37℃にて5%のCO2に維持する。細胞を、一晩、Costar 24ウェル細胞培養プレート上で、5×105でプレート化する。細胞を、リポ多糖類(LPS; 100 ng)及び本発明のトリアリールCB1又はCB2リガンドあるいは賦形剤のいずれかで処理する。0、2、6及び24時間の時点で、サンプルを採取し、上述したように、サイトカイン/キモカイン分析まで-80℃で保存する。
【0158】
実施例9:抗がん活性評価
化合物の代表グループ(以下に示す)を、以下に記載した方法論を用いて、ヒト肺(DMS-135及びH69AR)、前立腺(DU 145)、結腸直腸(HCT-15)及び膵臓(BxPC-3)ガン細胞系に対する抗ガン活性に対して試験し、その結果を表3に示す。
【0159】

【表3】

【0160】
ヒトガン細胞DU-145、DMS-135、H69AR、HCT-15及びBxPC-3(American Type Culture Collection, ATCC)を、供給元の指示に従って、添加メディウム中で培養した。示されるように、細胞ラインを、示された添加メディウムアの100μlの総量中で70%の集密度にて、96穴平底プレートでプレート化し、接着させるために、37℃で一晩インキュベートした。培養を、大量の薬剤とともに接種し、細胞死を、BioTek Synergy 2 Multidetection Microplate Readerを用いて18時間目に分析した。各時点での培養における生存細胞の割合を、未処理の対照細胞での状態ごとのWST-8分析評価(Pojindo Molecular Technologies)から450nmでの吸光値を比較することによって計算した。
【0161】
実施例9での方法論を拡張して、本発明は、中枢神経系のガン生長を治療すること及び/又はそのような成長の範囲内で細胞死を誘発するために用いることもできる。本発明によれば、上で議論されたものに限定されず、ここに記載されたタイプの種々のカンナビノイド化合物が、人間の神経膠腫及び/又は脳ガンを治療するための方法と関連した用いることができる。そのような実施形態の例示によって、細胞死及び/又は観察された関連作用を伴って、ヒトの脳(例えば限定されないがU-87及びT-98)ガンに接触及び/又は治療するために、本発明の1以上の化合物を、上述したように、提供し、用いることができる。
【0162】
本発明は、説明の目的のために詳述したが、そのような詳細は、単にその目的のためであるのみであると理解され、以下のクレームにおいて規定するように、改変は、発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者によってもたすことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】



(ここで、Xは、

から選択することができ、
Yは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環から選択することができ、
及びRは、それぞれ独立して、H、OH、アルキル、アルコキシ、−S−R、−NH−R及び−O(OC)−Rから選択することができ、
、R、R、R及びRは、独立して、水素及びアルキルから選択でき、
Wは、アリール、置換アリール、芳香族複素環及び置換芳香族複素環から選択することができる)
の化合物から選択される化合物、それらの塩及びプロドラッグ。
【請求項2】
Wは、

(ここで、R〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピポキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、 n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、シアノ、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、メタンスルホニルアミノ、メチレンジオキシ、メチルスルファニル、スルファモイル及びスルホニルアミノから選択される)
である請求項1の化合物。
【請求項3】
Wは、

(ここで、R13及びR14は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピオキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル及びシアノから選択される)
である請求項1の化合物。
【請求項4】
Wは、


(ここで、R15及びR16は、それぞれ独立して、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、アミノ、アセチル、アセトアミド、アセトキシ、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロピオキシ、ブトキシ、トリフルオロメトキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、カルボキシ、ホルミル、ヒドロキシメチル、ヒドロキシ、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル及びシアノから選択される)
である請求項1の化合物。
【請求項5】
Wは、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、3-イゾキサゾリル、4-イゾキサゾリル、5-イゾキサゾリル、4-(1,2,3-チオジアゾリル)、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、2-ピリミダジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル及び6-ピリミジニルから選択される請求項1の化合物。
【請求項6】
Yは、2-アセトアミドフェニル-、3-アセトアミドフェニル-、4-アセトアミドフェニル-、3-アセトキシ-4-メトキシフェニル-、4-アセトキシ-4-メトキシフェニル-、4-アセトキシフェニル-、3-アセトキシフェニル-、5-アセチル-2-クロロフェニル-、4-アセチル-3-フルオロフェニル-、5-アセチル-2-フルオロフェニル-、2-アセチルフェニル-、3-アセチルフェニル-、4-アセチルフェニル-、3-アミノカルボニルフェニル-、4-アミノカルボニルフェニル-、2-アミノ-5-クロロフェニル-、4-アミノ-3-メトキシフェニル-、2-アミノ-5-メチルフェニル-、2-アミノ-4-メチルフェニル-、5-アミノ-2-メチルフェニル-、4-アミノ-2-メチルフェニル-、4-アミノ-3-ニトロフェニル-、4-アミノ-3-ニトロフェニル-、3-アミノフェニル-、2-アミノフェニル-、4-アミノフェニル-、4-ベンジルオキシ-2-フルオロフェニル-、4-ベンジルオキシ-3-フルオロフェニル-、3-ベンジルオキシ-4-メトキシフェニル-、2-ベンジルオキシフェニル-、3-ベンジルオキシフェニル-、4-ベンジルオキシフェニル-、2,4-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル-、4-ブロモアニリノ-、4-ブロモ-2,5-ジメチルフェニル-、2-ブロモ-5-フルオロフェニル-、2-ブロモ-6-フルオロフェニル-、2-ブロモメチルフェニル-、3-ブロモメチルフェニル-、4-ブロモメチルフェニル-、4-ブロモフェノール-、4-ブロモフェニル-、4-n-ブチルベンゼン-、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル-、2-(tert-ブチルカルボニルアミノ)フェニル-、4-イソブチルフェニル-、4-tert-ブチルフェニル-、4-カルボキシ-3-フルオロフェニル-、2-カルボキシフェニル-、3-カルボキシフェニル-、4-カルボキシフェニル-、2-クロロ-4-カルボキシフェニル-、2-クロロ-5-カルボキシフェニル-、3-クロロ-4-カルボキシフェニル-、4-クロロ-2-フルオロフェニル-、2-クロロ-4-フルオロフェニル-、2-クロロ-5-ホルミルフェニル-、2-クロロ-5-ヒドロキシメチルフェニル-、3-クロロ-4-ヒドロキシ-5-メトキシフェニル-、2-クロロ-5-メトキシフェニル-、3-クロロ-5-メトキシフェニル-、2-クロロ-4-メチルフェニル-、2-クロロ-5-メチルフェニル-、2-クロロフェニル-、3-クロロフェニル-、4-クロロフェニル-、2-クロロ-4-トリフルオロメチルフェニル-、2-クロロ-5-トリフルオロメトキシフェニル-、3-クロロ-5-トリフルオロメチルフェニル-、4-クロロ-3-トリフルオロメチルフェニル-、4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル-、3-シアノ-4-フルオロフェニル-、2-シアノメトキシフェニル-、4-シアノメトキシフェニル-、3-シアノメトキシフェニル-、2-シアノフェニル-3-シアノフェニル-、2,4-ジクロロフェニル-、3,4-ジクロロフェニル-、3,5-ジクロロフェニル-、3-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル-、4-(N,N-ジエチルアミノカルボニル)フェニル-、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-、2,3-ジフルオロフェニル-、2,4-ジフルオロフェニル-、3,5-ジフルオロ-2-メトキシフェニル-、2,4-ジメトキシフェニル-、2,5-ジメトキシフェニル-、2,6-ジメトキシフェニル-、3,5-ジメチルイソキサゾール-4-イル-、3,5-ジメチル-4-メトキシフェニル-、2,3-ジメチルフェニル-、3,4-ジメトキシフェニル-、3,5-ジメチルピラゾール-4-イル-、2-エトキシカルボニルフェニル-、3-エトキシカルボニルフェニル-、4-エトキシカルボニルフェニル-、4-エチルベンゼン-、3-フルオロ-4-ホルミルフェニル-、4-フルオロ-3-ホルミルフェニル-、5-フルオロ-2-メトキシカルボニルフェニル-、2-フルオロ-5-メトキシフェニル-、3-フルオロ-4-メトキシフェニル-、2-フルオロ-5-メチルフェニル-、4-フルオロ-2-メチルフェニル-、2-フルオロフェニル-、3-フルオロフェニル-4-フルオロフェニル-、2-フルオロ-4-トリフルオロメチルフェニル-、3-ホルミル-4-メトキシフェニル-、2-ホルミル-5-メトキシフェニル-、5-ホルミル-2-メトキシフェニル-、2-ホルミルフェニル-、3-ホルミルフェニル-、4-ホルミルフェニル-、4-ヒドロキシ-3,5-ジメチル-4-フェニル-、3-ヒドロキシ-4-エトキシカルボニルフェニル-、4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル-、3-(ヒドロキシメチル)フェニル-、4-(ヒドロキシメチル)フェニル-、4-ヒドロキシ-3-ニトロフェニル-、2-ヒドロキシフェニル-、3-ヒドロキシフェニル-、4-ヒドロキシフェニル-、4-イソプロピルオキシフェニル-、4-イソプロピルフェニル-、2-メトキシカルボニルフェニル-、3-メトキシカルボニルフェニル-、4-メトキシカルボニルフェニル-、3-メトキシ-4-メトキシカルボニルフェニル-、4-メトキシ-3-ニトロフェニル-、2-メトキシフェニル-、3-メトキシフェニル-、4-メトキシフェニル-、4-(N-メチルアミノ)フェニル-、3-メトキシカルボニル-5-ニトロフェニル-、4-メトキシカルボニル-3-エトキシフェニル-、2-メトキシ-5-メチルフェニル-、3,4-メチレンジオキシフェニル-、2-メチルフェニル-、3-メチルフェニル-、4-メチルフェニル-、2-メチルスルファニルフェニル-、2-ニトロフェニル-、3-ニトロフェニル-、4-ニトロフェニル-、2-(トリフルオロメトキシ)フェニル-、3-(トリフルオロメトキシ)フェニル-、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル-、3-トリフルオロメチルフェニル-、2-トリフルオロメチルフェニル-、4-トリフルオロメチルフェニル-、2,3,4-トリフルオロフェニル-、3,4,5-トリフルオロフェニル-、2-アセトアミドピリジン-5-イル-、2-アミノ-5-ヨードピリジン-、5-(3-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル-、5-(4-アミノフェニル)フラン-2-カルボン酸メチルエステル-、2-アミノピリジン-5-イル-、1,4-ベンソジオキサン-6-イル-、1-ベンジル-1H-ピラゾール-4-イル-、1-ベンジル-4-ヨード-1H-ピラゾール-、ベンジルオキシピリジン-5-イル-、2-ベンジルオキシピリジン-5-イル-、5-ブロモ-2-アミノピリジン-、2-ブロモ-3-クロロピリジン-4-イル-、2-ブロモ-3-メチルピリジン-5-イル-、2-ブロモピリジン-5-イル-、3-ブロモピリジン-5-イル-、1-tert-ブトキシカルボニルインドール-5-イル-、1-tert-ブトキシカルボニル-4-1H-ピラゾール-、1-iso-ブチル-1H-ピラゾール-4-イル-、2-クロロ-3-フルオロピリジン-4-イル-、2-クロロ-6-イソプロピルピリジン-3-イル-、2-クロロピリジン-4-イル-、2-クロロピリジン-5-イル-、2,6-ジクロロピリジン-3-イル-、2,6-ジメトキシ-5-ピリジン-、2,4-ジメトキシル-5-ピリジン-、3,5-ジメチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-、2-エトキシピリジン-3-イル-、2-フルオロ-3-メチルピリジン-5-イル-、2-フルオロ-3-ピリジン-、2-フルオロピリジン-5-イル-、5-ホルミルチオフェン-2-イル-、フラン-2-イル-、フラン-3-イル-、2-ヒドロキシピリジン-5-イル-、インドール-5-イル-、4-ヨードピラゾール-、tert-ブチル-4-ヨードピラゾール-1-カルボキシレート、イソキノリン-4-イル-、2-メトキシl-5-ピリジン-、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4-、1-(3-メチルブチル)-1H-ピラゾール-4-、2-メトキシピリジン-3-イル-、2-メトキシピリミジン-5-イル-、1-メチルインドール-5-イル-、1-メチル-4-ヨード-1H-ピラゾール-、1-メチル-4-1H-ピラゾール-、3-メチル-2-ピリジン-、5-メチルピリジン-2-イル-、5-メチルピリジン-3-イル-、1-プロピル-1H-ピラゾール-4-イル-、ピラゾール-4-イル-、4-ピリジン-、ピリジン-3-イル-、ピリジン-4-イル-、ピリミジン(pyrimindine)-5-イル-、キノリン-3-イル-、キノリン-8-イル-、2-チオアニソール-、4-チオアニソール-、チオフェン-2-イル-、チオフェン-3-イル及び1,3,5-トリメチル-1H-ピラゾール-4-イルから選択される請求項1の化合物。
【請求項7】
Xが、−C(=O)−及び−C(=S)−から選択される請求項1の化合物。
【請求項8】
Xが、


(ここで、R4がH及びアルキルから選択される)
から選択され、該化合物はR立体異性体、S立体異性体及びこれらの異性体のラセミ混合物である請求項1の化合物。
【請求項9】
Xが、

(ここで、R3がメチル及びエチルから選択される)
から選択される請求項1の化合物。
【請求項10】
R1及びR2は、独立して水素原子、水酸基及びアルコキシから選択される請求項1の化合物。
【請求項11】
請求項1の化合物及び化合物の組み合わせから選択される化合物と、
医薬的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項12】
単一投与量が約1mg〜約1000mgの化合物を含む請求項11の医薬組成物。
【請求項13】
請求項1の化合物及び3'-メチル-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物39)、3'-メチル-4-(1-メチル-1-フェニル-エチル)-ビフェニル-2,6-ジオール(化合物40)、3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール(化合物41)、3',5'-ジクロロ-4-(2-フェニルプロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物42)、3'-メチル-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール (化合物43)、3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2,6-ジオール(化合物44)及び3',5'-ジクロロ-4-(2-(チオフェン-2-イル)プロパン-2-イル)ビフェニル-2-オール(化合物45)又はそれらの塩、プロドラッグ並びにそれら化合物、塩及びプロドラッグの組み合わせ、カンナビノイドでの活性を示す化合物から選択される化合物を準備し、
少なくとも部分的に有効な化合物量を患者に投与し、カンナビノイドレセプター媒介症状を治療することを含むカンナビノイドレセプター媒介症状の治療方法。
【請求項14】
化合物がCB1レセプター、CB2レセプター及びそれらレセプターの組み合わせから選択されるレセプターのリガンドである請求項13の方法。
【請求項15】
カンナビノイドレセプター媒介症状が、急性及び慢性の 感染性及び非感染性の炎症、ガン、免疫抑制症、虚血性組織障害及びそれらの症状の組み合わせから選択される請求項14の方法。
【請求項16】
化合物が、CB1レセプターに対するトリアリール誘導体発現選択性である請求項14の方法。
【請求項17】
化合物が、CB2レセプターに対するトリアリール誘導体発現選択性である請求項14の方法。
【請求項18】


(ここで、Yは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル、置換チオフェニル、ピリジニル、置換ピリジニルから選択することができ、置換基は、ハロ、アルキル及びアルキル基から選択することができ、
及びRは、独立して、H、ヒドロキシ、アルキル及びアルコキシから選択することができ、
Xは、カルボニル及びヒドロキシメチレン基から選択することができ、
Wは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル、置換チオフェニルから選択することができる)
の化合物、それらの塩及びプロドラッグから選択されるカンナビノイド化合物。
【請求項19】
Yは、フェニル及び置換フェニルから選択され、該置換基は、クロロ、メチル及びメトキシ基から選択される請求項18の化合物。
【請求項20】
Wは、フェニル基である請求項18の化合物。
【請求項21】
Yは、ジクロロフェニル基である請求項20の化合物。
【請求項22】
カンナビノイドレセプターを含むガン細胞、該ガン細胞の腫瘍細胞を準備し、


(ここで、Yは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル及び置換チオフェニルから選択することができ、該置換基は、ハロ、アルキル及びアルキル基から選択することができ、
及びRは、独立して、H、ヒドロキシ、アルキル及びアルコキシから選択することができ、
Xは、カルボニル、ジメチルメチレン及びヒドロキシメチレン基から選択することができ、
Wは、フェニル、置換フェニル、チオフェニル、置換チオフェニルから選択することができる)
の化合物、それらの塩及びプロドラッグならびにそれらの組み合わせから選択されたカンナビノイド化合物と、該腫瘍細胞の死滅を誘発するのに少なくとも十分な量で、該腫瘍を接触させることを含むガンの治療方法。
【請求項23】
Y及びWは、独立して、フェニル、置換フェニル基から選択され、該置換基はクロロ、ヒドロキシ及びメトキシ基から選択される請求項22の方法。
【請求項24】
及びRは、独立して、水素、水酸基及びアルコキシから選択され、ただし、R及びRの少なくとも1つは、メトキシではない請求項23の方法。
【請求項25】
Xがカルボニル基である請求項24の方法。

【公表番号】特表2010−520863(P2010−520863A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−551754(P2009−551754)
【出願日】平成20年3月3日(2008.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/002784
【国際公開番号】WO2008/109027
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(507301165)ザ ユニバーシティー オブ テネシー リサーチ ファウンデーション (5)
【Fターム(参考)】