説明

ナビゲーションシステム、経路探索サーバ、経路探索方法および端末装置ならびにナビゲーション装置

【課題】出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行うナビゲーションシステムにおいて、経由地を通過したか否かを正しく判定できるようにする。
【解決手段】経由地仮想ライン設定手段36と、通過判定手段33と、を備え、経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから道路に戻る構成である場合、経由地仮想ライン設定手段36は、道路側の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、第1ポイントと第2ポイントを結び、経由地であるエリアを区分する線分を経由地仮想ラインとして設定し、通過判定手段33は、車両が経由地仮想ラインを通過したか否かによって経由地の通過を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して案内する車両に搭載可能なナビゲーションシステムに関するものであり、特に、経路探索条件として、出発地と目的地に加え、経由地を設定して、出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行う際に、設定された経由地を車両が通過したか否かを正しく判定できるようにしたナビゲーションシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から自動車の運転者に出発地から目的地までの最適な経路を案内する車載用のナビゲーション装置が提供されている。従来のナビゲーション装置は、地図データを記録したCD−ROM又はICカード等の地図データ記憶装置と、ディスプレイ装置と、ジャイロ、GPS(Global Positioning System)及び車速センサ等の車両の現在位置及び現在方位を検出する車両移動検出装置等を有し、車両の現在位置を含む地図データを地図データ記憶装置から読み出し、該地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイ装置上に描画する。また、車両位置マーク(ロケーション)をディスプレイ画面の地図画像に重ね合わせて表示し、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定し車両位置マークを移動させたりして、車両が現在どこを走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0003】
通常、このような車載用ナビゲーション装置には、運転者が所望の目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるようにした経路案内機能が搭載されている。この経路案内機能によれば、地図データを用いて出発地から目的地までを結ぶ最もコストが小さい経路をダイクストラ法等を用いたシミュレーション計算を行って経路探索し、その探索した経路を案内経路として記憶しておき、走行中、地図画像上に案内経路を他の道路とは色を変えて太く描画して画面表示したり、車両が案内経路上の進路を変更すべき交差点に一定距離内に近づいたときに、地図画像上の進路を変更すべき交差点に進路を示す矢印を描画して画面表示したりすることで目的地までの最適な経路を運転者が簡単に把握できるようにしている。
【0004】
上記の車載用のナビゲーション装置は、経路探索機能や地図データを持つスタンドアロン型のナビゲーション装置であるが、このようなナビゲーション装置はナビゲーションに必要な全ての機能を備えている必要があり、装置が大型化し価格も高いものとなっていた。近年の通信、情報処理技術の発展により車載用のナビゲーション装置にネットワークを介した通信機能を付加し経路探索サーバとデータ通信して案内経路データや地図データを取得するいわゆる通信型のナビゲーションシステムも普及してきており、車載、携帯兼用のナビゲーション装置も提供されている。更には、歩行者用のナビゲーションシステムとして携帯電話をナビゲーション端末としたシステムも実用化されている。携帯電話をナビゲーション端末としたシステムであっても、助手席に乗車した操作者が経路探索して運転者を案内する、助手席ナビとして用いることができる。
【0005】
一般的なナビゲーション装置、通信ナビゲーションシステムに使用される経路探索装置、経路探索方法は、例えば、下記の特許文献1(特開2001−165681号公報)に開示されている。このナビゲーションシステムは、携帯ナビゲーション端末から出発地と目的地の情報を情報配信サーバに送り、情報配信サーバで道路網や交通網のデータから探索条件に合致した経路を探索して案内するように構成されている。探索条件としては、出発地から目的地までの移動手段、例えば、徒歩、自動車、鉄道と徒歩の併用などがあり、これを探索条件の1つとして経路探索する。
【0006】
情報配信サーバは、地図データの道路(経路)をその結節点、屈曲点の位置をノードとし、各ノードを結ぶ経路をリンクとし、全てのリンクのコスト情報(距離や所要時間)をデータベースとして備えている。そして、情報配信サーバは、データベースを参照して、出発地のノードから目的地のノードに至るリンクを順次探索し、リンクのコスト情報が最小となるノード、リンクをたどって案内経路とすることによって最短の経路を携帯ナビゲーション端末に案内することができる。このような経路探索の手法としてはラベル確定法あるいはダイクストラ法と言われる手法が用いられる。上記特許文献1には、このダイクストラ法を用いた経路探索方法も開示されている。
【0007】
経路探索して得た出発地から目的地までの経路のうち、経路の累計コスト(距離または時間)が最小となる経路が最適な案内経路として決定され、案内経路データが作成される。案内経路データには、最適経路のデータの他に地図データ、ガイダンスデータが含まれ、案内経路データは必要に応じて案内データ記憶手段から読み出され表示手段に表示される。一般的には、ナビゲーション装置が有するGPS受信機を用いて測位したナビゲーション装置の現在位置を含む一定の縮尺、一定の範囲の地図に、案内経路と、ナビゲーション装置の現在位置を示すマークを重ね合わせ、該現在位置マークが表示画面の中心になるように表示する。
【0008】
GPS受信機を用いて測位した位置情報には誤差が含まれるため、現在位置が案内経路からずれている場合には現在位置を案内経路上に補正するルートマッチング処理や地図上の最も近い道路上に補正するマップマッチング処理が行われる。また、案内経路データに交差点などのガイダンスポイントが設定され、そのガイダンスポイントにおけるガイダンスとして音声ガイド(例えば、「この先、300m交差点です。左折して下さい」などの音声メッセージ)のデータが付加されている場合は、スピーカを介して音声メッセージを再生出力して利用者をガイドする。
【0009】
ところで、車載用のナビゲーション装置においては、移動速度が早く、運転操作を伴っているため、案内経路を走行中に案内経路上のガイダンスポイントで正しくガイダンスどおりの行動をとれないことがある。例えば、右折のガイダンスが行われたノード(ガイダンスポイント)の手前のノードで右折をしてしまったり、ガイダンスポイントを見過ごして通過してしまうこともある。ガイダンスポイントを見過ごして通過してしまった場合には、運転者の心理としては案内された経路に戻ろうとする意識が働き、通過したガイダンスポイントの先にある交差点ノードで先のガイダンスに従って右折をして案内経路に戻ろうとする運転操作を行ったりする。
【0010】
このような状態になると車両が案内経路からはずれた(逸脱した)ことになり、目的地までの最適経路を新たに探索して案内する必要が生じる。このため一般的な車載用ナビゲーション装置においては、端末装置の利用者がマニュアル操作(手動操作)によるリルート処理(手動リルート)を起動し、所望の地点において新たな経路を再探索することができる。また、手動リルートに対して、自動リルート(オートリルート)機能を設定することもできる。オートリルート機能が設定された場合、車両が目的地や経由地までの案内経路から逸脱したことを検出した場合に、車両の現在位置(案内経路でない道路を走行している現在の車両位置)を出発点とし、当初の目的地までの最適経路を自動的に再探索することができる。
【0011】
通常、経路探索は所望の出発地と目的地を経路探索条件として設定し、両地点間の最適経路を探索するものであるが、目的地に到達するまでの間に所望の特定地点を経由地として設定する場合もある。例えば、目的地までの間の観光スポットを経由地として設定したり、高速道路を走行して目的地まで移動する場合に所望のサービスエリアやパーキングエリアを経由地として設定したりすることがある。この場合は出発地から指定された経由地を経由し目的地に至る最適経路が探索される。
【0012】
経路探索条件として経由地の設定がある場合、ナビゲーションシステムは指定された経由地を端末装置が通過したか否かを判定し、未通過の経由地がある場合に案内経路から逸脱してリルート処理を行う場合には現在位置から未通過の経由地までの経路を再探索することになる。設定された経由地を通過したかを判定するナビゲーション装置は、例えば、下記の特許文献2(特許第2824214号公報)に開示されている。
【0013】
この特許文献2に開示されたナビゲーション装置は、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にある場合に経由地を通過したと判断し、あるいは、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にあるか、車両の現在位置が経由地の所定距離範囲内に近づいたかのいずれか一方に当たる場合に、経由地を通過したと判断するようにしている。
【0014】
また、利用者が経由地への立ち寄りをキャンセルした場合には、未通過の経由地までの経路を再探索しても無駄な処理になるばかりでなく、リルート処理の結果として得られた新たな経路を案内しても利用者の意図と異なる経路案内になってしまう。このような問題点を解消するため、例えば、下記の特許文献3(特開2000−193478号公報)には、運転者が意図的に特定点への経由を取り止めた場合に於いても運転者の意図に沿った経路誘導が可能なナビゲーション装置の発明が開示されている。この特許文献3に開示されたナビゲーション装置においては、車両位置が未通過の経由地から離れていく事が判定された際は、経由地を通過済みとみなして上記リルート設定手段による経路設定を実行するように構成されている。
【0015】
また、このナビゲーション装置においては、車両位置が未通過の経由地から離れていく事が判定され、経由地を通過済みとみなした場合、音声出力部および表示部に「次の特定点への経由をキャンセルしますか?」のメッセージを出力し、キャンセル操作がされたか否かにより、未通過の経由地への立ち寄りの意志の有無を判別してリルート処理するように構成されている。
【0016】
ナビゲーション装置には、上記のような自動リルート処理(オートリルート)の他、所定の周期で定期的にリルート処理を行う定期リルート機能を設定できる場合もある。この機能は、例えば、定期的に更新される道路交通情報を用いて渋滞状況を加味した新たな最適経路を再探索するために用いられる。このようなナビゲーション装置は、例えば、下記の特許文献4(特開2006−242703号公報)に開示されている。
【0017】
すなわち、上記の特許文献4に開示されたナビゲーションシステムは、現在位置を検出する位置検出手段と、第1案内手段と、第2案内手段と、第1判別手段と、第2判別手段と、を備え、第1判別手段が、位置検出手段が検出した現在位置が案内経路からはずれて所定の第1半径のエリアを超えたことを判別すると、第1案内手段が案内経路からはずれたことを案内し、第2判別手段が、位置検出手段が検出した現在位置が案内経路から外れて所定の第2半径のエリアを超えたことを判別すると、第2案内手段がリルート処理を開始することを案内し、経路探索手段がリルート処理を開始するように構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2001−165681号公報
【特許文献2】特許第2824214号公報
【特許文献3】特開2000−193478号公報
【特許文献4】特開2006−242703号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
前述したように、特定の経由地を設定した経路探索、経路案内においては、設定された経由地を通過していないと判断された場合には、現在位置から未通過の経由地までのリルート処理が行われ、目的地までの経路案内が適切に行われなくなるという問題点が生ずる。すなわち、経由地を通過したにもかかわらず未通過と判定された場合には、リルート処理によって通過した筈の経由地に戻るような経路が探索されてしまうことになり、円滑に目的地までの経路案内が行われなくなってしまう。
【0020】
しかしながら、上記特許文献2に開示されたナビゲーション装置における経由地通過判定では、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にある場合に経由地を通過したと判断し、あるいは、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にあるか、車両の現在位置が経由地の所定距離範囲内に近づいたかのいずれか一方に当たる場合に、経由地を通過したと判断するものであるから、厳密な判定とはならず、通過しているにもかかわらず未通過と判定されてしまう場合がある。
【0021】
例えば、高速道路のサービスエリアや観光地の大きな駐車場などでは、設定した経由地の緯度、経度が特定の地点(ポイント)であるのに対して実際の経由地はある広さを持ったエリアであるため、上記従来技術のように経由地の所定範囲内に近づいたか否かで経由地判定を行うと、車両が経由地を含むエリア内の所定距離範囲の外を走行した場合には経由地判定が行われないことになる。また、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にあるか否かで経由地判定を行うと、誘導経路に車両が復帰しない場合にはいつまでも経由地判定が行われないという問題点が生じる。
【0022】
本願の発明者は上記の問題点を解消すべく種々検討を重ねた結果、経由地が、ある面積を持ったエリアであり、経路である道路の入口ノードから経由地であるエリアに至り、経由地であるエリアからの出口ノードで前記道路に合流する構成である場合、経由地を点で表すことなく、道路と経由地であるエリアを横切る直線(経由地仮想ライン)で表し、この経由地仮想ラインを車両が通過したか否かを判定すれば、正しく経由地の通過を判定できることに想到して本発明を完成するに至ったものである。
【0023】
すなわち、本発明は、上記の問題点を解決することを課題とし、設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して案内する車両に搭載可能なナビゲーションシステムにおいて、経路探索条件として、出発地と目的地に加え、経由地を設定して、出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行う際に、設定された経由地を車両が通過したか否かを正しく判定できるようにしたナビゲーションシステを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーションシステムであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーションシステムにおいて、
前記ナビゲーションシステムは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする。
【0025】
本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする。
【0026】
本願の請求項3にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする。
【0027】
本願の請求項4にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする。
【0028】
本願の請求項5にかかる発明は、請求項1にかかるナビゲーションシステムにおいて、前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする。
【0029】
本願の請求項6にかかる発明は、請求項1ないし請求項5の何れかにかかるナビゲーションシステムにおいて、前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする。
【0030】
また、本願の請求項7にかかる発明は、
ネットワークを介して接続される端末装置によって設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内する経路探索サーバであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して前記端末装置に案内する経路探索サーバにおいて、
前記経路探索サーバは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする。
【0031】
本願の請求項8にかかる発明は、請求項7にかかる経路探索サーバにおいて、前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする。
【0032】
本願の請求項9にかかる発明は、請求項7にかかる経路探索サーバにおいて、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする。
【0033】
本願の請求項10にかかる発明は、請求項7にかかる経路探索サーバにおいて、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする。
【0034】
本願の請求項11にかかる発明は、請求項7にかかる経路探索サーバにおいて、前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする。
【0035】
本願の請求項12にかかる発明は、請求項7ないし請求項11の何れかにかかる経路探索サーバにおいて、前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする。
【0036】
また、本願の請求項13にかかる発明は、
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーションシステムであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーションシステムにおける経路探索方法において、
前記ナビゲーションシステムは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする。
【0037】
本願の請求項14にかかる発明は、請求項13にかかる経路探索方法において、前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする。
【0038】
本願の請求項15にかかる発明は、請求項13にかかる経路探索方法において、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする。
【0039】
本願の請求項16にかかる発明は、請求項13にかかる経路探索方法において、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする。
【0040】
本願の請求項17にかかる発明は、請求項13にかかる経路探索方法において、前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする。
【0041】
本願の請求項18にかかる発明は、請求項13ないし請求項17の何れかにかかる経路探索方法において、前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする。
【0042】
また、本願の請求項19にかかる発明は、
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内する経路探索サーバであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して前記端末装置に案内する経路探索サーバにネットワークを介して接続される端末装置おいて、
前記経路探索サーバは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする経路探索サーバであって、
前記端末装置は、出発地と目的地を設定して経路探索要求を生成する際、所望の経由地を設定する手段を有することを特徴とする。
【0043】
本願の請求項20にかかる発明は、請求項19にかかる端末装置において、前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を前記端末装置の表示手段に表示させ、前記端末装置は、前記選択画面に基づいて、再探索の地点を選択することを特徴とする。
【0044】
また、本願の請求項21にかかる発明は、
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーション装置であって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション装置は、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする。
【0045】
本願の請求項22にかかる発明は、請求項21にかかるナビゲーション装置において、前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする。
【0046】
本願の請求項23にかかる発明は、請求項21にかかるナビゲーション装置において、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする。
【0047】
本願の請求項24にかかる発明は、請求項21にかかるナビゲーション装置において、前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする。
【0048】
本願の請求項25にかかる発明は、請求項21にかかるナビゲーション装置において、前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする。
【0049】
本願の請求項26にかかる発明は、請求項21ないし請求項25の何れかにかかるナビゲーション装置において、前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0050】
本発明によれば、経路探索条件として、出発地と目的地に加え、経由地を設定して、出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行う際に、設定された経由地を車両が通過したか否かを正しく判定することができるようになる。
【0051】
すなわち、本願の請求項1にかかる発明においては、ナビゲーションシステムは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行う。
【0052】
かかる構成によれば、経由地を点で表すことなく、道路と経由地であるエリアを横切る直線(線分:経由地仮想ライン)で表し、この経由地仮想ラインを車両が通過したか否かで経由地通過を判定するから、経路探索条件として、出発地と目的地に加え、経由地を設定して、出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行う際に、設定された経由地を車両が通過したか否かを正しく判定することができるようになる。
【0053】
本願の請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とする。かかる構成によれば、経由地であるエリアの中央付近を通る経由地仮想ラインを設定することができ、経由地の通過を正しく判定することができるようになる。
【0054】
本願の請求項3にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とする。かかる構成によれば、経由地を示す地点位置は、経由地がある面積をもったエリアである場合はそのエリアの中央や中央付近に位置する施設建物の位置に設定されるから、経由地であるエリアの中央付近を通る経由地仮想ラインを設定することができ、経由地の通過を正しく判定することができるようになる。
【0055】
本願の請求項4にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とする。かかる構成によれば、経由地であるエリアの中央付近を通る経由地仮想ラインを設定することができ、経由地の通過を正しく判定することができるようになる。
【0056】
本願の請求項5にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とする。かかる構成によれば、経由地仮想ラインは、経由地であるエリアを超えて、該エリアを区分し、且つ、経路である道路以外の道路と交わることがないから、経由地の通過を正しく判定することができるようになる。
【0057】
本願の請求項6にかかる発明においては、請求項1ないし請求項5の何れかにかかる発明において、通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させる。
【0058】
かかる構成によれば、利用者が経由地をキャンセルして(意図的に経由地を通過しないで)目的地に向かうようなケースがあっても、オートリルート処理を実行する前に、経由地をキャンセルしたか否かの問い合わせ画面を表示して、再探索の地点を選択させるから、経由地のキャンセルによる無駄なリルート処理の発生を抑制できるようになる。
【0059】
また、請求項7ないし請求項12にかかる発明においては、請求項1ないし請求項6にかかるナビゲーションシステムを構成する経路探索サーバを提供することができ、請求項13ないし請求項18にかかる発明においては、請求項1ないし請求項6にかかるナビゲーションシステムを実現する経路探索方法を提供することができるようになる。また、請求項19、請求項20にかかる発明においては、請求項1ないし請求項6にかかるナビゲーションシステムを構成する端末装置を提供することができるようになる。また、請求項21ないし請求項16にかかる発明よおいては、請求項1ないし請求項6にかかるナビゲーションシステムを適用したスタンドアロンタイプのナビゲーション装置を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの構成を示すシステム構成図である。
【図2】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】端末装置において経路探索条件を入力するための入力画面の1例を示す画面構成図である。
【図4】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムにおける経由地の通過判定の方法を説明するための概念図である。
【図5】経路探索用ネットワークデータを用いた経路探索の概念を説明するための模式図である。
【図6】本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムにおける経由地通過判定処理を含む経路案内の手順を示すフローチャートである。
【図7】リルート条件の選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0061】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するためのナビゲーションシステムを例示するものであって、本発明をこのナビゲーションシステムに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のナビゲーションシステムにも等しく適用し得るものである。
【実施例】
【0062】
図1は、本発明にかかるナビゲーションシステム10の構成を示すシステム構成図である。図1に示すようにナビゲーションシステム10は、ネットワーク12を介して接続される端末装置20と経路探索サーバ30を備えて構成されている。このナビゲーションシステム10は、各種カテゴリに属するPOIの所在地やサービス内容などの詳細情報を提供するPOI情報配信サーバ50、道路の渋滞状況や事故、工事の状況などの道路交通情報を提供する道路交通情報配信サーバ51などを備えて構成されている。
【0063】
経路探索サーバ30はPOI情報配信サーバ50や道路交通情報配信サーバ51からネットワーク12を経由して必要なデータを取得して自身のデータベースに追加することができる。また、同様にしてPOI情報配信サーバ50や道路交通情報配信サーバ51に検索要求を送信して所望の検索結果を取得することもできる。
【0064】
本発明にかかるナビゲーションシステム10は、上記の構成に限られるものではなく、経路探索サーバ30はナビゲーションサービス機能とともにPOI所在場所の地図を配信する地図配信サーバの機能を有していてもよい。また、端末装置20も携帯電話を用いることができ、またPDAや音楽プレイヤーや携帯ゲーム機などの携帯機器、あるいは、パーソナルコンピュータ(PC)であってもよい。また、通信型のナビゲーションシステムに限らず、スタンドアロンで動作する車載用のナビゲーションシステム、車載、携帯兼用のナビゲーションシステムであってもよい。
【0065】
道路交通情報配信サーバ51は道路に設置された監視端末により一定の時間間隔で道路の交通量を検出し、道路ごとの渋滞度を示す道路交通情報を作成する。従って道路交通情報は一定の時間ごとに更新される。VICS(登録商標)の場合、5分ごとに最新の道路交通情報に更新される。道路交通情報はFM放送を通じて放送される他、経路探索サーバ30からアクセスされ最新データが要求されると、最新の道路交通情報を配信する。
【0066】
図1に示す経路探索サーバ30は、地図データベース34、経路探索用ネットワークデータベース35、道路交通情報データベース37を備え、端末装置20から経路探索要求があると、経路探索用ネットワークデータベース35を参照して経路探索する。そして経路探索の結果により得た案内経路(推奨経路)を端末装置20に送信する一般的なナビゲーション機能を有している。また、端末装置20から所望の地点やPOIを指定して地図データの取得要求があると、地図データベース34を参照して該当する地図データを読み出して端末装置20に配信する。
【0067】
また、経路探索サーバ30は道路交通情報が更新されるタイミングになると道路交通情報配信サーバ51にアクセスして最新の道路交通情報を取得して道路交通情報データベース37のデータを更新する。そして、端末装置20から経路再探索要求(以下、リルート要求という)があると、経路探索サーバ30は道路交通情報データベース37に蓄積された道路交通情報(渋滞情報)により経路探索用ネットワークデータベース35に蓄積された道路ネットワークデータのリンクコストを変更して再度経路探索を行う。
【0068】
端末装置20は、通常の経路探索要求を行うモードの他、前述のように手動リルートまたはオートリルート、定期リルートの設定を行うことができる。例えば、交通渋滞による影響を懸念する場合には、経路探索サーバ30から案内された案内経路を走行中、一定の時間ごとに経路探索サーバ30にリルート要求を送信する定期ルートチェックの設定ができる。この定期ルートチェックのリルート処理においては、予め定められた時間間隔で経路探索サーバ30にリルート要求が送信される。
【0069】
また、端末装置20は、経路探索条件として出発地、目的地に加えて特定の経由地を設定して経路探索サーバ30に経路探索要求することができる。経由地を設定した経路探索要求に対して経路探索サーバ30が当該経由地を経由して目的地に至る経路を探索し、端末装置20に対して経路案内をしている間にリルート処理の条件が成立すると、車両の現在位置から未通過の経由地までの経路を探索するリルート処理が行われる。
【0070】
先に述べたように、高速道路のサービスエリアや観光地の大きな駐車場などでは、設定した経由地の緯度、経度が特定の地点(ポイント)であるのに対して実際の経由地はある広さを持ったエリアであるため、上記従来技術のように経由地の所定範囲内に近づいたか否かで経由地判定を行うと、車両が経由地を含むエリア内の所定距離範囲の外を走行した場合には経由地判定が行われないことになる。また、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にあるか否かで経由地判定を行うと、誘導経路に車両が復帰しない場合にはいつまでも経由地判定が行われないという問題点が生じる。
【0071】
本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムにおいては、設定された経由地が、ある面積を持ったエリアであり、経路である道路の入口ノードから経由地であるエリアに至り、経由地であるエリアからの出口ノードで前記道路に合流する構成である場合、経由地を点で表すことなく、道路と経由地であるエリアを横切る直線(経由地仮想ラインというんいこととする)で表し、この経由地仮想ラインを車両が通過したか否かを判定する。これにより、経由地の通過判定を正しく行うことができるようになる。
【0072】
以下、具体例に基づいて本発明を説明するが、その前に本発明にかかるシステムの詳細な構成を説明する。図2は、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムの詳細な構成を示すブロック図である。
【0073】
端末装置20は、ナビゲーションサービスを受けることができる端末であり、制御手段201、通信手段21、GPS受信手段22、経路再探索要求手段23、条件設定手段24、案内経路データ記憶手段25、表示手段26、操作入力手段27を備えて構成される。
【0074】
端末装置20において、制御手段201は、図示してはいないがRAM、ROM、プロセッサを有するマイクロプロセッサであり、ROMに格納された制御プログラムにより各部の動作を制御する。通信手段21はネットワーク12を介して経路探索サーバ30などと通信データを送受信するための通信インターフェースである。
【0075】
GPS受信手段22はGPS衛星からの信号を受信して現在位置を緯度・経度で算出する。操作入力手段27は、キー、ダイヤル等からなり、端末装置20を操作するための入力を行い、また、出発地、目的地などの入力機能としても用いられる。表示手段26は液晶表示パネル等からなり、経路探索サーバ30から配信(送信)された案内経路や推奨経路あるいは地図の表示に使用されるものである。また、表示手段26はメニュー画面を表示し端末装置20を操作するための入力手段としても機能する。
【0076】
経路探索サーバ30から端末装置20に送信される案内経路、推奨経路などの案内データは地図データとともに案内経路データ記憶手段25に記憶され、案内経路データ記憶手段25に記憶された案内経路などの案内データや地図データは、必要に応じて読み出され、表示手段26に表示される。
【0077】
端末装置20は、条件設定手段24により経路探索の条件として、出発地、目的地に加え、任意の複数または1つの特定地点を経由地として設定することができる。図3は、端末装置20における経路探索条件を入力するための入力画面の1例を示す画面構成図である。
【0078】
図3に示す経路探索条件入力画面300には、出発地入力欄302、目的地入力303、経由地入力欄304、時刻条件入力欄305、リルート設定欄306、探索開始ボタン307が設けられている。リルート設定欄306により手動リルート、または、オートリルートあるいは定期リルートを設定することができる。定期リルートが設定されている場合、端末装置20は一定の時間間隔で経路探索サーバ30にリルート要求を送信する。
【0079】
また、オートリルートが設定されている場合は、端末装置20の位置が案内経路から一定量ずれた場合に経路探索サーバ30にリルート要求を送信する。また、端末装置20の利用者が任意の地点においてリルートを所望する場合には利用者の操作によりリルート要求を経路探索サーバ30に送信することができる。経路再探索要求手段23は、図示していないが、案内経路から端末装置20の現在位置が所定の距離範囲を超えて逸脱したことを検出する経路逸脱判別手段を含んでおり、オートリルートが設定されている場合には経路逸脱判別手段が端末装置20の経路逸脱を判別すると、経路探索サーバ30に経路再探索要求を送信する。
【0080】
また、定期リルートが設定されている場合、経路再探索要求手段23は予め設定された一定の時間間隔で経路探索サーバ30に経路再探索要求を送信する。すなわち、経路再探索要求手段23は以上のようにリルート設定に基づいてリルート条件が成立すると経路探索サーバ30にリルート要求を送信するものである。ここでは、リルート設定欄306においてオートリルートが設定されているものとして以下の説明を進める。
【0081】
出発地と目的地、経由地の設定は、出発地入力欄302、目的地入力欄303、経由地入力欄304に住所や電話番号あるいは駅名称、ビル名称などの地点名称、緯度・経度などを入力して設定する。すなわち、この入力欄は、原則としてフリーワード入力が可能であるが、住所、電話番号、POI(Point of Interest)の名称などで設定することできる。ここでは、経由地設定欄304において「ZZサービスエリア」が設定された例を示している。
【0082】
また、プルダウンボタンを操作して、これまでに端末装置20に登録した経路探索履歴や登録地点を呼び出して設定することもできる。時刻条件入力欄305には出発日時や目的地到着日時などの時刻条件を入力する。時刻条件の設定が必要ない場合には設定を省略することができる。必要な条件設定を終え、探索開始ボタン307を操作すると、経路探索要求手段23により経路探索サーバ30に送信される。
【0083】
一方、経路探索サーバ30は、制御手段301、通信手段31、案内データ編集手段32、通過判定手段33、地図データベース34、経路探索用ネットワークデータベース35、経由地仮想ライン設定手段36、道路交通情報データベース37、探索要求記憶手段38、経路探索手段39、リルート探索手段391を備えて構成される。
【0084】
経路探索サーバ30は、図1において述べたように、地図データを蓄積した地図データベース34、経路探索用の道路ネットワークデータを蓄積した経路探索用ネットワークデータベース35、渋滞情報を含む道路交通情報を蓄積する道路交通情報データベース37を備えている。経路探索サーバ30が徒歩や公共交通機関を利用した経路を探索して端末装置20に案内する機能を有する場合、経路探索用ネットワークデータベース35には更に、徒歩専用のネットワークデータ、交通機関の運行時刻表データに基づく交通ネットワークデータを蓄積しておく。
【0085】
経路探索サーバ30は、端末装置20から経路探索要求があると、これを探索要求記憶手段38に一時記憶する。そして経路探索手段39は、探索要求記憶手段38に記憶した経路探索要求に従って経路探索用ネットワークデータベース35を参照して出発地から目的地までの複数の候補経路を探索する。経路探索要求が通常の経路探索の要求である場合、経路探索の結果得られた案内経路のデータを地図データベース34から読み出した地図データとともに端末装置20に送信する。この経路探索の方法は通常のナビゲーションシステムにおける経路探索サーバと同様の方法である。
【0086】
経路探索の結果得られた案内経路のデータは、地図データとともに端末装置20に送信される。地図データは端末装置20の現在位置を含む所定範囲の単位地図データ(緯度・経度で所定の大きさのエリアに区分された地図データ)が地図データベース34から読み出される。案内データ編集手段32は、地図データや案内経路のデータを端末装置20に送信するための案内情報(データ)に編集する。
【0087】
また、経路探索サーバ30は、前述したように、道路交通情報配信サーバ51(図1参照)に一定の間隔でアクセスして、所定の周期で更新される道路交通情報を取得して道路交通情報データベース37に蓄積した道路交通情報を更新する。道路交通情報には各道路の渋滞度などの渋滞情報や事故情報、道路工事の情報等が含まれている。経路探索サーバ30は、更新された道路交通情報の渋滞度などに基づいて経路探索用ネットワークデータベース35のリンクコストデータを調整することにより常に最新の道路交通状況を反映した経路探索を行うことができる。
【0088】
端末装置20は、定期リルートモードを設定しておけば、経路探索サーバ30から受信した案内経路のデータに従って案内を受けて移動中に、定期的に経路探索サーバ30にリルート要求が送信され、渋滞状況を反映した新たな経路があるか否かを知ることができる。また、オートリルートを設定しておけば、経路外れが検出された時点で経路探索サーバ30にリルート要求(経路再探索要求)を送信することができる。勿論、通常のナビゲーションモードにおいて利用者がリルート要求操作を行うことにより経路探索サーバ30にリルート要求を送信することもできる。
【0089】
リルート探索手段391は基本的には経路探索手段39と同様に経路探索用ネットワークデータ35を参照した経路探索する機能を有するものであるが、未通過の経由地があればその経由地までの経路を再探索し、未通過の経由地がなければ、最終目的地までの経路を再探索する。その際、経路探索サーバ30は、更新された道路交通情報の渋滞度などに基づいて経路探索用ネットワークデータベース35のリンクコストデータを調整することにより常に最新の道路交通状況を反映した経路探索を行うことができる。従って、経路探索手段39とリルート探索手段391のそれぞれを独立に備えている必要はなく、一方が両方を兼ねるように構成することも可能である。
【0090】
経由地仮想ライン設定手段36は、経由地設定された経由地が、ある面積を持ったエリアであり、経路である道路の入口ノードから経由地であるエリアに至り、経由地であるエリアからの出口ノードで前記道路に合流する構成である場合、経由地を点で表すことなく、道路と経由地であるエリアを横切る直線(経由地仮想ライン)を設定する。図4は、経由地仮想ラインの設定の方法を模式図である。
【0091】
図4において、道路50は、経路探索手段39によって探索された、出発地Sから経由地4Aを経て目的地Gに至る経路(最適経路)である。設定された経由地4Aは、ある程度の面積をもつエリアであり、経由地を設定する際の地点情報は、該エリアを代表する施設などの所在位置情報(緯度、経度の情報)である。道路50からエリア4Aからエリア4Aには分岐ノードN411(エリア4Aの入口ノード)から入り、道路50にはエリア4Aから合流ノードN412(エリア4Aの出口ノード)から戻る構成であり、他には分岐ノード、合流ノードがない構成である。このような構成の経由地は、高速道路のサービスエリア、大型施設の駐車場、観光地などの大規模駐車場などによくある。
【0092】
エリア4A内は分岐ノードN411からエリア4Aに入るリンクL21、エリア4Aから合流ノードに至るリンクL23、リンクL21の端点ノードN21とリンクL23の端点ノードN22との間を結ぶリンクL22から構成されているが、リンクL21とリンクL23の間を繋ぐリンクL22は代表的なものであり、一般的にサービスエリア内や駐車場内(エリア4A内)においては、リンクL21とリンクL23の間を繋ぐリンクは、リンクL22以外にも複数存在することもある。同様に、図4においては、分岐ノードN411から合流ノードN412までの経路(道路50)側のリンクはL11に示す1つのリンクで表されているが、この間に複数のノード、リンクが存在する場合もある。
【0093】
参照符号VLは、このような構成の経由地に対して、経由地仮想ライン設定手段36が設定する経由地仮想ラインを示している。図4に示すように経由地仮想ラインVLは、経由地であるエリア4Aを車両が通過したか否かを検出するための仮想的な検出ラインであり、経路である道路と経由地であるエリアを横切る仮想的な直線である。この経由地仮想ラインVLは、次のようにして設定される。
【0094】
先ず、経由地仮想ライン設定手段36は、道路50側の分岐ノードN411から合流ノードN412に至るリンク(またはリンク群)を第1のリンク(またはリンク群)とし、第1リンク(またはリンク群)を所定の割合で按分する所定の地点を第1ポイントP1とする。第1ポイントP1は、例えば、中点とすることができるが、厳密に中点である必要はなく多少のずれがあってもよい。次いで、分岐ノードN411から合流ノードN412に至るエリア4A側の第2のリンク(またはリンク群)についても、第1ポイントと同様に、第2リンク(またはリンク群)を所定の割合で按分する所定の地点を第2ポイントP2とする。第2ポイントP2も、第2リンク(またはリンク群)の中点でよいが、厳密に中点である必要はなく多少のずれがあっても差し支えない。
【0095】
第1ポイントP1と第2ポイントP2が算出されると、経由地仮想ライン設定手段36は、第1ポイントP1と第2ポイントP2を結び、エリア4Aを横切る直線(エリア4AAを区分する線分)を算出する。この線分の端点は、エリア4Aの範囲を超えて、道路50の近傍に存在する他の道路51、52と交差しない位置まで延長して決定する。このようにして設定した直線は、ある面積をもった経由地であるエリアを第1リンク(またはリンク群)から第2リンク(またはリンク群)に向かって完全に区分するラインになる。
【0096】
従って、車両がエリア4A内のどこを通過しても、この直線を横切るように通過することになるから、車両の経由地の通過を正しく判定することができる。すなわち、この直線は、特定の緯度、経度で表され、ある面積をもった経由地を線分で表すものであるから、本発明においてはこの直線を経由地仮想ラインVLと称する。通過判定手段33は、端末装置20(車両)が経由地を通過したか否かを判定するものであり、車両の現在位置を検出し、現在位置(車両)が経由地仮想ラインVLを入口ノードN411から出口ノードN412に向かって経由地仮想ラインVLを通過したか否かを検出する。これによって車両が経由地を通過したか否か、すなわち、経由地に立ち寄ったか否かを正しく判定することができるようになる。このようにして経由地仮想ラインVLを設定して通過判定を行う方法によれば、複雑な構造の経由地(例えば、淡路サービスエリア)であっても、通過判定を正しく行うことができる。
【0097】
なお、第2ポイントP2は、他の方法によって設定することもできる。例えば、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードN411から合流ノードN412に至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群(リンクL21〜リンクL23)の上にある場合は、経由地を示す地点位置を第2がポイントP2とすることができる。
【0098】
また、経由地を示す地点位置が第2のリンクまたはリンク群(リンクL21〜リンクL23)の上にない場合は、前述した第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を第2ポイントP2とするか、または、経由地を示す地点位置に最も近い第2のリンクまたはリンク群上の位置をP2とすることもできる。一般に経由地を示す地点位置は、経由地がある面積をもったエリアである場合はそのエリアの中央や中央付近に位置する施設建物の位置に設定されるから、このようにすれば、経由地であるエリアの中央付近を通る経由地仮想ラインを設定することができるから、経由地の通過を正しく判定することができるようになる。
【0099】
ここで、通過判定手段33が車両の経由地通過(経由地仮想ライン通過)を検出できない時には、リルート探索手段391は、車両の現在位置から当該経由地までの経路を再探索して案内する。経由地である地点が特定の緯度、経度で表され、ある面積をもったエリアであるような場合、そのエリアの通過、不通過を判定するためには、例えば、エリアの境界線データを保有しておき、車両が境界線を通過したか否かを判定する構成とすることも考えられるが、そのような構成では、該当する経由地であるエリアについて全て境界線データを収集して蓄積しておく必要があり、現実的な方法とは言い難い。本発明によれば、そのようなデータを蓄積する必要はなく、経由地仮想ラインを設定することで境界線データを持つのと同等の通過判定が可能になる。
【0100】
経路探索用ネットワークデータベース35には、徒歩や自動車による移動経路を探索するための道路ネットワークデータと公共交通機関を利用した移動経路を探索するための交通ネットワークデータが蓄積されている。経路探索手段39は、この経路探索用ネットワークデータベース35を参照して、徒歩や自動車による経路あるいは徒歩と交通機関を併用した経路を探索する。
【0101】
道路ネットワークデータは、以下のように構成されている。例えば、道路が図5に示すように道路A、B、Cからなる場合、道路A、B、Cの端点、交差点、屈曲点などをノードとし、各ノード間を結ぶ道路を有向性のリンクで表し、ノードデータ(ノードの緯度・経度)、リンクデータ(リンク番号)と各リンクのリンクコスト(リンクの距離またはリンクを走行するのに必要な所要時間)をデータとしたリンクコストデータとで構成される。
【0102】
すなわち、図5において、Nn(○印)、Nm(◎印)がノードを示し、Nm(◎印)は道路の交差点を示している。各ノード間を結ぶ有向性のリンクを矢印線(実線、点線、2点鎖線)で示している。リンクは、道路の上り、下りそれぞれの方向を向いたリンクが存在するが、図5では図示を簡略化するため矢印の向きのリンクのみを図示している。
【0103】
このような道路ネットワークのデータを経路探索用のデータベースとして経路探索を行う場合、出発地のノードから目的地のノードまで連結されたリンクをたどりそのリンクコストを累積し、累積リンクコストの最少になる経路を探索して案内する。すなわち、図5において出発地をノードAX、目的地をノードCYとして経路探索を行う場合、ノードAXから道路Aを走行して2つ目の交差点で右折して道路Cに入りノードCYにいたるリンクを順次たどりリンクコストを累積し、リンクコストの累積値が最少になる経路を探索して案内する。
【0104】
図5ではノードAXからノードCYに至る他の経路は図示されていないが、実際にはそのような経路が他にも存在するため、ノードAXからノードCYに至ることが可能な複数の経路を同様にして探索し、それらの経路のうちリンクコストが最少になる経路を最適経路として決定するものである。この手法は、例えば、ダイクストラ法と呼ばれる周知の手法によって行われる。
【0105】
また、端末装置20が歩行用に用いられる場合には、交通機関を用いた経路区間を含む経路探索ができるように、経路探索用ネットワークデータベース35に交通ネットワークデータを備えることが好ましい。交通ネットワークのデータは、各交通路線を道路のように扱い、交通路線の各駅をノードとし、各駅間を結ぶ区間をリンクとするものであるが、道路ネットワークのデータとリンクデータが異なる。交通ネットワークのデータにおけるリンクは、交通機関の時刻表データによって定まる各電車やバスなどの移動手段の個々がリンクを構成する。従って、交通ネットワークのデータにおけるリンクのデータは、端点のノードである駅を出発する出発時刻と、他の端点のノードである駅に到着する時刻が定まっており、出発時刻と到着時刻との差である所要時間がリンクコストとなる。
【0106】
次に、本発明の実施例にかかるナビゲーションシステムにおける処理手順を説明する。図6は、本発明にかかる経由地通過判定処理を含む経路案内の手順を示すフローチャートである。ステップS101で、端末装置20において出発地、経由地、目的地等の経路探索条件が設定され、ステップS102でオートリルートが設定される(図3参照)。端末装置20で設定された前述の経路探索条件は経路探索要求として経路探索サーバ30に送られる。
【0107】
端末装置20からの経路探索要求を受信すると、経路探索サーバ30はステップS103の処理で、経路探索手段39が出発地から経由地を通って目的地に至る最適経路を探索する。経路が探索されると、案内経路データ編集手段32は経路および案内データ(ガイダンスデータ)を編集し、端末装置20に送信し、ステップS104で経路案内を開始する。
【0108】
一方、経由地仮想ライン設定手段36は、設定された経由地について、ステップS105の処理で、図4を参照して説明した手順によって、経由地仮想ラインを設定する。端末装置20(車両)が経由地に接近すると、通過判定手段33は、ステップS106で、車両の現在位置を調べ、経由地仮想ラインを通過したか否かを判定する。この判定は、図4を参照して詳細に説明したとおりである。ステップS106の判定処理で、経由地を通過していないと判定されると、ステップS107でリルート探索手段391は現在位置から当該未通過の経由地に至る最適経路を再探索して端末装置20に案内する。
【0109】
ステップS106の判定処理で、経由地を通過したと判定されると、ステップS108の処理で通過判定手段33は、他に未通過の経由地が残っているか否かを判定し、経由地が他にもあると判定した場合にはステップS106の通過判定処理に戻る。未通過の経由地が他に残っていなければ、ステップS109の処理で端末装置20の現在位置に基づいて車両が目的地に到着したか否かが判定される。目的地への到着が判定されない場合はステップS109の判定処理を繰り返し、目的地到着が判定されるとステップS110で経路探索サーバ30は経路案内を終了し、全ての処理が終了する。
【0110】
なお、ステップS106の判定処理で、経由地を通過していないと判定された時、オートリルート処理によって、車両の現在位置から当該未通過の経由地に至る最適経路を再探索して端末装置20に案内してもよいが、利用者が経由地をキャンセルして(意図的に経由地を通過しないで)目的地に向かう可能性も考慮される。従って、経由地の通過が検出されない時、オートリルート処理を実行する前に、経由地をキャンセルしたか否かの問い合わせ画面を表示し、経由地のキャンセルがない場合にリルート処理に進むようにしてもよい。
【0111】
図7は、経由地が未通過である場合に表示する選択問合わせ画面400の構成を示す図である。この選択問合わせ画面400には現在地(十字カーソル位置)を出発地としてリルート処理するメッセージとともに選択項目として「(1)目的地へリルートする、(2)次経由地へリルートする、(3)リルートしない」の3つの選択肢401が表示される。
【0112】
この選択問合わせ画面400において、「(1)目的地へリルートする」が選択操作されると、経路再探索要求手段23(図2参照)は、通過が判定できなかった経由地がスキップされたものとし、リルート処理の対象地点を最終の目的地としたリルート要求を送信する。また、「(2)次経由地へリルートする」が選択操作されると、経路再探索要求手段23は、通過が判定できなかった経由地がスキップされたものとし、リルート処理の対象地点を次の経由地としたリルート要求を経路探索サーバ30に送信する。「(3)リルートしない」が選択されると、経路再探索要求手段23はリルート要求を送信しない。
【0113】
経路探索サーバ30はこのリルート要求を受信すると、リルート探索手段391によりリルートの対象地点を経由地または目的地とした新たな経路を再探索する。再探索の結果、新たな経路が探索されると経路探索サーバ30はこの経路のデータを端末装置20に送信する。端末装置20は、新たな経路を受信すると案内経路データ記憶手段25に記憶し、これを読み出して表示手段26に表示する。このようにすれば、経由地のキャンセルによる無駄なリルート処理の発生を抑制することができる。
【0114】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、経由地を点で表すことなく、道路と経由地であるエリアを横切る直線(経由地仮想ライン)で表し、この経由地仮想ラインを車両が通過したか否かで経由地通過を判定するから、経路探索条件として、出発地と目的地に加え、経由地を設定して、出発地から経由地を経由して目的地に至る最適経路を探索して目的地までの経路案内を行う際に、設定された経由地を車両が通過したか否かを正しく判定することができるようになる。
【0115】
すなわち、経由地の所定範囲内に近づいたか否かで経由地判定を行うと、車両が経由地を含むエリア内の所定距離範囲の外を走行した場合には経由地判定が行われないことになり、また、車両の現在位置が経由地から目的地までの誘導経路上にあるか否かで経由地判定を行うと、誘導経路に車両が復帰しない場合にはいつまでも経由地判定が行われないという不都合を解消することができる。
また、システム、装置の各機能要素の分散・統合の具体的形態は上記説明した実施形態のものに限られず、その全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明によれば、無駄なリルート処理が抑制できるため、経路探索サーバのリルート処理の負荷を軽減でき、また、端末装置と経路探索サーバ間の通信負荷を軽減することができ、特に通信型のナビゲーションシステムに効果的に適用し得る。
【符号の説明】
【0117】
10・・・・ナビゲーションシステム
12・・・・ネットワーク
20・・・・端末装置
201・・・制御手段
21・・・・通信手段
22・・・・GPS受信手段
23・・・・経路再探索要求手段
24・・・・条件設定手段
25・・・・案内経路データ記憶手段
26・・・・表示手段
27・・・・操作入力手段
30・・・・経路探索サーバ
301・・・制御手段
31・・・・通信手段
32・・・・案内データ編集手段
33・・・・通過判定手段
34・・・・地図データベース
35・・・・経路探索用ネットワークデータベース
36・・・・経由地仮想ライン設定手段
37・・・・道路交通情報データベース
38・・・・探索要求記憶手段
39・・・・経路探索手段
391・・・リルート探索手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーションシステムであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーションシステムにおいて、
前記ナビゲーションシステムは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とするナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーションシステム。
【請求項6】
前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のナビゲーションシステム。
【請求項7】
ネットワークを介して接続される端末装置によって設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内する経路探索サーバであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して前記端末装置に案内する経路探索サーバにおいて、
前記経路探索サーバは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする経路探索サーバ。
【請求項8】
前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする請求項7に記載の経路探索サーバ。
【請求項9】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする請求項7に記載の経路探索サーバ。
【請求項10】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする請求項7に記載の経路探索サーバ。
【請求項11】
前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする請求項7に記載の経路探索サーバ。
【請求項12】
前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする請求項7ないし請求項11の何れか1項に記載の経路探索サーバ。
【請求項13】
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーションシステムであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーションシステムにおける経路探索方法において、
前記ナビゲーションシステムは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする経路探索方法。
【請求項14】
前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする請求項13に記載の経路探索方法。
【請求項15】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする請求項13に記載の経路探索方法。
【請求項16】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする請求項13に記載の経路探索方法。
【請求項17】
前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする請求項13に記載の経路探索方法。
【請求項18】
前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする請求項13ないし請求項17の何れか1項に記載の経路探索方法。
【請求項19】
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内する経路探索サーバであって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して前記端末装置に案内する経路探索サーバにネットワークを介して接続される端末装置おいて、
前記経路探索サーバは、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とする経路探索サーバであって、
前記端末装置は、出発地と目的地を設定して経路探索要求を生成する際、所望の経由地を設定する手段を有することを特徴とする端末装置。
【請求項20】
前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を前記端末装置の表示手段に表示させ、前記端末装置は、前記選択画面に基づいて、再探索の地点を選択することを特徴とする請求項19に記載の端末装置。
【請求項21】
設定された出発地から目的地までの最適経路を探索して経路案内するナビゲーション装置であって、経路探索条件として経由地が設定された場合は、出発地から経由地を経て目的地に至る最適経路を探索し、経路案内において該経由地の通過を判定し、通過が判定されない時には、現在位置から該経由地までの経路を再探索して案内するナビゲーション装置において、
前記ナビゲーション装置は、経由地仮想ライン設定手段と、通過判定手段と、を備え、前記経由地が、経路である道路から分岐ノードを経て経由地であるエリアに入り、合流ノードによって経由地であるエリアから前記道路に戻る構成である場合、前記経由地仮想ライン設定手段は、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群における所定の位置を第1ポイントとし、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群における所定の位置を第2ポイントとし、前記第1ポイントと第2ポイントを結び、前記経由地であるエリアを区分する線分であって、その端点を経由地であるエリアを超えて延長した経由地仮想ラインを設定し、前記通過判定手段は、車両の現在位置に基づいて、車両が前記経由地仮想ラインを通過したか否かを検出して前記経由地の通過判定を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項22】
前記第1ポイントは、前記分岐ノードから合流ノードに至る道路の第1のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置とすることを特徴とする請求項21に記載のナビゲーション装置。
【請求項23】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にある場合は、前記経由地を示す地点位置とすることを特徴とする請求項21に記載のナビゲーション装置。
【請求項24】
前記第2ポイントは、経由地を示す地点位置が前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の上にない場合は、前記分岐ノードから合流ノードに至る経由地であるエリア内の第2のリンクまたはリンク群の距離の中点を含む所定の距離範囲内の位置、または、前記経由地を示す地点位置に最も近い前記第2のリンクまたはリンク群上の位置とすることを特徴とする請求項21に記載のナビゲーション装置。
【請求項25】
前記経由地仮想ラインの端点は、前記経由地であるエリアを超えて、前記経路である道路以外の他の道路のリンクと交差しない位置とすることを特徴とする請求項21に記載のナビゲーション装置。
【請求項26】
前記通過判定手段が、車両が経由地を通過していないと判定した場合、現在位置から該経由地までの経路を再探索するに際して、経路再探索の対象地点を選択するための選択画面を表示手段に表示させ、再探索の地点を選択させるようにしたことを特徴とする請求項21ないし請求項25の何れか1項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−21914(P2011−21914A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−165087(P2009−165087)
【出願日】平成21年7月13日(2009.7.13)
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】