説明

ナビゲーション用地図データ構造、ナビゲーション装置

【課題】道路データだけでなく音声データについても、記憶している地図データを部分的に更新することができるナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】(a)音声メッシュ20内において、交差点31〜34にそれぞれ対応する音声データファイルに、各々に固有のID番号として、ID=1、2、3および4をそれぞれ設定する。このID番号を参照情報として、道路上の位置に対応して音声データファイルのいずれかを指定することにより、各交差点に関連する内容の音声を出力する。(b)交差点35と36が追加された場合には新たな音声データファイルを追加し、それらにID=5および6を設定して、これらのID番号を新たな参照情報とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置に記憶されている地図データを更新する技術、およびその地図データ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
地図データをハードディスク(HDD)に記録した車載ナビゲーション装置の地図データを更新する方法が知られている(特許文献1)。また、車両が曲がるべき交差点付近に差し掛かったときに、たとえば「A交差点を右、横浜方面です」というように、交差点名や行き先方面などを音声案内することによって、進むべきルートをドライバーが把握し易くしたナビゲーション装置が広く知られている(たとえば、特許文献2)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−333323号公報
【特許文献2】特開2003−14485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常ナビゲーション装置において、道路形状などを表すための道路データが地図データには含まれており、この道路データはメッシュと呼ばれる一定範囲ごとに設定された地域単位で管理されている。したがって、特許文献1に開示される発明のように地図データを書き換える際、道路データについては、メッシュ単位で部分的に更新することができる。しかし、特許文献2に開示されるような音声案内を行うための音声データは、道路データのようにメッシュ単位では管理されておらず、部分的に更新することができない。そのため、道路データだけでなく音声データについても部分的に更新できるナビゲーション装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明によるナビゲーション用地図データ構造は、車両を設定された目的地まで案内するためのナビゲーション装置において使用される地図データ構造であって、道路形状を表すための道路データと、地図上に存在する交差点のうちのいずれかに関連する内容の音声を出力するための音声データファイルを複数集めて構成される音声データとを少なくとも含み、道路データには、道路上の位置に対応して音声データファイルのいずれかを指定するための参照情報が、予め定められた所定の地域範囲(音声メッシュ)内においてその内容が互いに重複しないように設定されているものである。
請求項2の発明は、請求項1のナビゲーション用地図データ構造において、参照情報とは、音声データファイルのそれぞれに対して予め音声メッシュ内で固有に定められたID番号であるとしたものである。
請求項3の発明は、請求項1のナビゲーション用地図データ構造において、参照情報とは、音声データファイルのそれぞれが対応している交差点の名称を表したテキスト情報であるとしたものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかのナビゲーション用地図データ構造において、道路データは、予め定められた所定の地域範囲(地図メッシュ)ごとに設定された複数の道路データファイルによって構成されており、地図メッシュと音声メッシュでは、その地域範囲が異なることとしたものである。
請求項5の発明によるナビゲーション装置は、請求項1〜4のいずれかのナビゲーション用地図データ構造を有する地図データを記憶し、その地図データ中の音声データを音声メッシュ単位で部分的に更新するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、道路データと、複数の音声データファイルを集めて構成される音声データとを含む地図データ構造において、道路データには、道路上の位置に対応して音声データファイルのいずれかを指定するための参照情報が、音声メッシュ内においてその内容が互いに重複しないように設定されていることとした。このようにしたので、その地図データを記憶しているナビゲーション装置において、道路データだけでなく音声データについても部分的に更新することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施形態による地図更新システムを図1に示す。このシステムは、車両100に搭載されているナビゲーション装置(車載機)1、通信端末2、移動体通信網3および更新地図データ配信センター4によって構成されている。ナビゲーション装置1と通信端末2が互いに接続されており、移動体通信網3と更新地図データ配信センター4が互いに接続されている。
【0008】
ナビゲーション装置1は、内部のHDD(ハードディスク)に記録されている地図データに基づいて、ユーザに設定された目的地までの推奨経路を探索し、その推奨経路に従って車両100を誘導することにより、目的地までユーザを案内する。なお、ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データは、更新地図データ配信センター4から送信される更新地図データによって、地域単位で部分的に更新することができる。
【0009】
通信端末2には携帯電話などが用いられており、指定された電話番号の発信先に対して電話発信を行うと共に、他の電話からの電話着信を受けることができる。携帯端末2において電話の発着信が行われる際には、携帯端末2と移動体通信網3が無線接続されて通話回線が確立される。これにより、ユーザは外部の電話との間で通話を行うことができるようになる。なお、ナビゲーション装置1はハンズフリー通話制御機能を有しており、携帯端末2における電話の発着信を制御すると共に、その通話履歴、すなわち発信先や着信元の電話番号の履歴を記録しておくことができる。
【0010】
さらに通信端末2は、上記の電話機能の他にデータ通信機能も有しており、ナビゲーション装置1からの出力データを更新地図データ配信センター4へ送信すると共に、更新地図データ配信センター4から送信されるデータをナビゲーション装置1へ出力することができる。その際、通信端末2はナビゲーション装置1の制御によって、移動体通信網3と無線接続される。通信端末2と移動体通信網3が無線接続されることにより、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立され、データの送受信が可能となる。
【0011】
なお、上記のように通話時やデータ通信時において通信端末2と移動体通信網3が無線接続される際には、不図示の無線基地局が用いられる。この無線基地局は、その周囲の所定の通信エリア内にある通信端末2と無線通信することが可能であり、全国各地に散在している。また、ナビゲーション装置1と通信端末2との接続には、ケーブル等による有線接続に限らず、たとえば赤外線などの無線接続を用いてもよい。
【0012】
ナビゲーション装置1のHDDに記憶されている地図データを更新する場合は、上記で説明した通信端末2のデータ通信機能を用いて、初めにナビゲーション装置1から更新地図データ配信センター4へ更新地図データの配信要求が送信される。すなわち、ナビゲーション装置1の制御によって通信端末2が移動体通信網3に無線接続され、ナビゲーション装置1と更新地図データ配信センター4の間で通信回線が確立される。この状態で、ナビゲーション装置1から通信端末2へ更新地図データの配信要求が出力され、通信端末2から更新地図データ配信センター4へと送信される。これにより、更新地図データの配信を更新地図データ配信センター4に要求する。
【0013】
更新地図データ配信センター4には、最新の地図データが記憶されている地図サーバが備えられている。上記のようにして、ナビゲーション装置1から更新地図データの配信要求が送信されると、更新地図データ配信センター4は、この地図サーバに記憶されている最新の地図データに基づいて、更新地図データを作成する。その際、予め所定の地域ごとに設定された更新単位エリアのうちユーザから指定されたエリアのみを更新対象として、その更新対象エリアについて更新地図データを作成する。作成された更新地図データは、更新地図データ配信センター4からナビゲーション装置1へ送信される。
【0014】
ナビゲーション装置1は、上記の更新地図データを更新地図データ配信センター4から受信すると、それを用いて、HDDに記録されている地図データを更新対象エリアについて部分的に更新する。このようにして、地図データの更新が行われる。
【0015】
ナビゲーション装置1の構成を図2に示す。ナビゲーション装置1は、制御回路11、ROM12、RAM13、現在地検出装置14、画像メモリ15、表示モニタ16、入力装置17、およびHDD18を有している。制御回路11には、通信端末2が接続されている。
【0016】
制御回路11は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路からなり、RAM13を作業エリアとしてROM12に格納された制御プログラムを実行することにより、各種の処理や制御を行う。ナビゲーション装置1は、この制御回路11の制御により、上記で説明したようにして、更新地図データ配信センター4に対して更新地図データの配信要求を送信し、それに応じて更新地図データ配信センター4から配信される更新地図データを受信して、HDD18の地図データを部分的に更新する。
【0017】
現在地検出装置14は、自車両の現在地を検出する装置であり、たとえば、自車両の進行方位を検出する振動ジャイロ14a、車速を検出する車速センサ14b、GPS衛星からのGPS信号を検出するGPSセンサ14c等からなる。ナビゲーション装置1は、この現在地検出装置14により検出された自車両の現在地に基づいて、推奨経路を探索するときの経路探索開始点を決定することができる。
【0018】
画像メモリ15は、表示モニタ16に表示するための画像データを一時的に格納する。この画像データは、地図を画像表示するための道路地図描画用データや各種の図形データ等からなり、制御回路11において、HDD18に記録されている地図データに基づいて作成される。この画像メモリ15に格納された画像データを用いて、自車位置周辺の地図などが表示モニタ16に表示される。
【0019】
入力装置17は、ユーザが目的地の設定などを行うための各種入力スイッチを有し、これは操作パネルやリモコンなどによって実現される。ユーザは、表示モニタ16に表示される画面指示に従って入力装置17を操作することにより、地名や地図上の位置を指定して目的地を設定し、その目的地までの経路探索をナビゲーション装置1に開始させることができる。また、地図データの更新要求も、この入力装置17の操作によって行われる。
【0020】
HDD18には、前述のように地図データが記録されている。すなわち、ナビゲーション装置1は、HDD18により地図データを記憶している。なお、ここではHDDを用いた例を説明しているが、他の書き換え可能な不揮発性の記録デバイス、たとえばDVD−RAM等の書き換え可能な記録ディスクや、フラッシュメモリなどをHDDに替えて用いてもよい。
【0021】
HDD18に記録されている地図データには、推奨経路を演算するために用いられる経路計算データや、交差点名称、道路名称など、推奨経路に従って自車両を目的地まで案内するために用いられる経路誘導データ、道路形状を表す道路データ、さらには海岸線や河川、鉄道、建物など、道路以外の地図形状を表す背景データなどが含まれている。また、POIの名称や位置、種類、電話番号などを表すPOIデータも、地図データの中に含まれている。
【0022】
道路データにおいて、道路区間を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、各道路は所定の道路区間ごとに設定された複数のリンクによって構成されている。なお、リンクによって設定される道路区間の長さは異なっており、リンクの長さは一定ではない。リンク同士を接続している点はノードと呼ばれ、このノードはそれぞれに位置情報(座標情報)を有している。また、リンク内にはノードとノードの間に形状補間点と呼ばれる点が設定されていることもある。形状補間点もノードと同じく、それぞれに位置情報(座標情報)を有している。このノードと形状補間点の位置情報によって、リンク形状、すなわち道路の形状が決定される。経路計算データには、上記の各リンクに対応して、自車両の通過所要時間を表すためのリンクコストと呼ばれる値が設定されている。
【0023】
前述のように入力装置17におけるユーザの操作によって目的地が設定されると、現在地検出装置14により検出された現在地を経路探索開始点として、設定された目的地までの経路演算が経路計算データに基づいて所定のアルゴリズムにより行われ、目的地までの経路が求められる。そして、求められた推奨経路付近の地図が表示モニタ16に表示され、推奨経路に従って右左折の指示などが適宜行われる。
【0024】
上記の経路誘導データの中には、交差点に関連する音声を出力するための音声データが含まれている。この音声データを用いて、地図上に存在する各交差点における交差点名称や道路名称、行き先方面の名称などがナビゲーション装置1において音声出力される。たとえば、推奨経路上を走行しているときに、次に曲がるべき交差点(誘導交差点)であるA交差点が所定距離以内に近づくと、そのA交差点について「次のA交差点を右に曲がり、国道16号線を横浜方面です」のような内容で音声が出力される。
【0025】
また、上記の道路データには、道路上の位置に対応して、各交差点に該当する部分を音声データの中から指定して参照するための情報(以下、参照情報という)が、交差点ごとに設定されている。この参照情報に従って音声データの該当する部分を参照することで、任意の交差点における交差点名称や道路名称、行き先方面の名称などをナビゲーション装置1において音声出力することができる。なお、音声出力の対象とされる交差点は自車位置や推奨経路によって決定され、たとえば次の誘導交差点などが対象とされる。以上説明したような音声データと道路データにより、車両の経路誘導に適した内容の音声が出力される。
【0026】
ここで従来の地図データでは、音声データのデータ量を低減するとともに、音声出力対象の交差点に対応する部分を音声データから素早く参照できるようにするため、地図上に存在する全国の交差点に関する音声データを1つのファイルにまとめていた。そして、その音声データファイルにおけるデータ格納位置を表したデータアドレスを参照情報に用いていた。そのため、従来の地図データにおいて音声データを書き換える場合には、全国の交差点についてまとめたその1つの音声データファイルを全て書き換える必要があった。したがって、地図データを地域単位で部分的に更新しても、音声データについては部分的に更新することができなかった。
【0027】
上記のような従来の状況を踏まえ、本発明では、音声データを部分的に更新できるようにするため、音声データを1つのファイルではなく、交差点ごとに異なる複数のファイル(以下、音声データファイルという)で構成している。すなわち音声データは、地図上に存在する交差点のうちのいずれかに関連する内容の音声を出力するための音声データファイルを複数集めて構成されている。そして、道路データにおける参照情報により、道路上の位置に対応してその音声データファイルのいずれかを指定することで、音声データの中から音声出力の対象とする交差点に該当する部分を参照する。こうして指定された音声データファイルに基づいて、ナビゲーション装置1において音声出力を行う。
【0028】
さらに本発明では、音声データは音声メッシュとして予め定められた所定の地域範囲ごとに管理されている。音声データを部分的に更新する際には、音声メッシュごとに音声データファイルを書き換えることによって、音声メッシュ単位で更新される。なお、道路データなどの地図データも地図メッシュとして予め定められた所定の地域範囲ごとに管理されており、この地図メッシュ単位で書き換えることができるようになっているが、音声メッシュと地図メッシュは必ずしも一致している必要はなく、その地域範囲が異なっていてもよい。
【0029】
上記のように音声データは地図メッシュごとに管理されているため、参照情報により道路上の位置に対応して音声データファイルのいずれかを指定する際には、音声メッシュを指定した上で、その音声メッシュ内に含まれる各交差点にそれぞれ対応する複数の音声データファイルの中からいずれかを選択する。そのため、参照情報は、音声メッシュ内において互いにその内容が重複しないように、音声メッシュ内の各交差点に対してそれぞれ設定されている。
【0030】
ここで、参照情報の具体的な内容について説明する。参照情報は、上記のように音声メッシュ内において重複しないように設定する必要があるため、各音声データファイルに固有の情報が用いられる。たとえば、各音声データファイルに対して音声メッシュ内で固有なID番号を予め設定しておくことで、このID番号を参照情報として用いることができる。その様子を、図3の例を用いて以下に説明する。
【0031】
図3(a)に示すように、音声メッシュ20内には、道路21と道路23の交差点31、道路22と道路23の交差点32、道路21と道路24の交差点33、および道路22と道路24の交差点34が存在している。これらの交差点31〜34にそれぞれ対応する音声データファイルには、各々に固有のID番号として、図に示すようにID=1、2、3および4がそれぞれ設定される。このID番号を参照情報とすることにより、音声データファイルを部分的に音声メッシュ20についてのみ更新した場合において、更新後にも正しい音声データファイルを参照することができる。たとえば、交差点33に対応する音声データファイルを「交差点A」から「交差点A’」に更新する場合、「交差点A’」を表す音声データファイルにも同じID番号、すなわちID=3を設定しておけば、更新後においても、参照情報から更新後の「交差点A’」を表す音声データファイルを参照することができる。
【0032】
また、図3(b)に示すように、道路データが更新されることによって新たに道路25が追加され、その道路25と道路23の交差点35と、道路25と道路24の交差点36とが追加された場合には、追加された交差点のそれぞれに対応して新たな音声データファイルが追加され、それらにID=5および6が設定される。このID番号を新たに参照情報として加えることにより、交差点35、36にそれぞれ対応する新たに追加された音声データファイルについても参照可能となる。
【0033】
なお、上記に説明したID番号に代えて、音声データファイルのそれぞれが対応している交差点の名称を表したテキスト情報を参照情報としてもよい。すなわち、交差点名称が「A交差点」であれば、その「A交差点」を表したテキスト情報を参照情報に用いる。交差点名称は一般に、ある一定の地域内では重複しないようにそれぞれ固有の名称が付けられていると考えられるため、このような方法でも音声メッシュ内において重複しないように参照情報を設定することができる。なお、この場合には、音声データファイルを更新してその交差点名称が変わったときには、上記のID番号を用いた場合とは異なり、地図データの参照情報も合わせて更新する必要がある。
【0034】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)道路データと、複数の音声データファイルを集めて構成される音声データとを含む地図データ構造において、道路データには、道路上の位置に対応して音声データファイルのいずれかを指定するための参照情報が、音声メッシュ内においてその内容が互いに重複しないように設定されていることとした。このようにしたので、その地図データを記憶しているナビゲーション装置において、道路データだけでなく音声データについても部分的に更新することができる。
【0035】
(2)参照情報を、音声データファイルのそれぞれに対して予め音声メッシュ内で固有に定められたID番号としたり、あるいは音声データファイルのそれぞれが対応している交差点の名称を表したテキスト情報としたりすることにより、音声メッシュ内において重複しないように参照情報を設定することができる。
【0036】
(3)地図メッシュと音声メッシュの地域範囲が異なるようにすれば、地図メッシュとは別に、その中で参照情報が重複しないようにするのに適切な範囲の音声メッシュを設定することができる。
【0037】
なお、上記の実施の形態では、道路上の位置に対応して音声データファイルを指定することにより、交差点に関連する内容の音声を出力する例を説明したが、交差点以外に関連する音声を出力してもよい。たとえば、推奨経路上にあるランドマーク等の名称や、現在走行中または地図上でユーザに指定された地点の道路名称などを、音声出力するようにしてもよい。道路上の位置に対応して、道路データの参照情報により複数の音声データファイルのうちのいずれかを指定し、指定した音声データファイルを用いて音声を出力するものである限り、本発明はどのようなものに対しても適用可能である。
【0038】
上記の実施形態では、ナビゲーション装置1のHDD18において記憶している地図データを、通信端末2および移動体通信網3を介して接続される更新地図データ配信センター4から配信される更新地図データを用いて更新する地図更新システムの例を説明したが、これはあくまで一例であって、本発明の特徴が損なわれない限り、各構成要素は上記実施の形態に限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施形態による地図更新システムを示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】各音声データファイルのID番号を参照情報として用いる様子を説明するための図である。
【符号の説明】
【0040】
1:ナビゲーション装置
2:通信端末
3:移動体通信網
4:更新地図データ配信センター
11:制御回路
12:ROM
13:RAM
14:現在地検出装置
15:画像メモリ
16:表示モニタ
17:入力装置
18:HDD
100:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を設定された目的地まで案内するためのナビゲーション装置において使用される地図データ構造であって、
道路形状を表すための道路データと、
地図上に存在する交差点のうちのいずれかに関連する内容の音声を出力するための音声データファイルを複数集めて構成される音声データとを少なくとも含み、
前記道路データには、道路上の位置に対応して前記音声データファイルのいずれかを指定するための参照情報が、予め定められた所定の地域範囲(音声メッシュ)内においてその内容が互いに重複しないように設定されていることを特徴とするナビゲーション用地図データ構造。
【請求項2】
請求項1のナビゲーション用地図データ構造において、
前記参照情報とは、前記音声データファイルのそれぞれに対して予め前記音声メッシュ内で固有に定められたID番号であることを特徴とするナビゲーション用地図データ構造。
【請求項3】
請求項1のナビゲーション用地図データ構造において、
前記参照情報とは、前記音声データファイルのそれぞれが対応している交差点の名称を表したテキスト情報であることを特徴とするナビゲーション用地図データ構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかのナビゲーション用地図データ構造において、
前記道路データは、予め定められた所定の地域範囲(地図メッシュ)ごとに設定された複数の道路データファイルによって構成されており、
前記地図メッシュと音声メッシュでは、その地域範囲が異なることを特徴とするナビゲーション用地図データ構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかのナビゲーション用地図データ構造を有する地図データを記憶し、その地図データ中の音声データを前記音声メッシュ単位で部分的に更新することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−153946(P2006−153946A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−340436(P2004−340436)
【出願日】平成16年11月25日(2004.11.25)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【出願人】(000003997)日産自動車株式会社 (16,386)
【Fターム(参考)】