説明

ナビゲーション装置及びナビゲーションサーバ

【課題】よりグレードの高い外部サービスを利用するメリットをユーザに効果的に伝える「ナビゲーション装置及びナビゲーションサーバ」を提供する。
【解決手段】有料チャネルに加入していないときに、無料チャネルで受信した交通情報と有料チャネルで受信した交通情報との差分が所定レベル以上であれば、試供画面(c)を短期間表示する。試供画面は、左の子画面に無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を現在位置と共に地図画像上に描画した案内画像600を表示させ、右の子画面に、有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を現在位置と共に地図画像上に描画した案内画像620を表示させたものとする。また、この比較画面の右の子画面には、たとえば、「XXチャネル(有料チャネル名)に加入すると、こちらの地図がご利用頂けます。」といった有料チャネル加入を勧奨するメッセージ621も表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経路案内を行うナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、外部の交通情報提供サービスを利用して取得した交通情報を利用しながら、周辺の交通状況の案内や経路設定を行うナビゲーション装置(たとえば、特許文献1)や、外部のナビゲーションサービスを利用して地図データや経路を取得して、現在位置や経路を地図上で案内するナビゲーション装置(たとえば、特許文献2)が知られている(たとえば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開-345409号公報
【特許文献2】特開-16497号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
さて、以上のようなナビゲーション装置が利用する当該外部のサービスに、料金毎のグレードが設定されている場合がある。このような場合、通常、より高いグレードのサービスは、より利用料金が高く、よりサービスの内容の充実したサービスとなっている。
そして、このような場合に、高グレードのサービスを利用することができない、低グレードのサービスを利用しているナビゲーションのユーザに対して、高グレードのサービスを利用したメリットを伝えることが難しいという問題がある。
そこで、本発明は、よりグレードの高いサービスを利用するメリットを、当該サービスをナビゲーション装置を介して利用するユーザに効果的に伝えることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題達成のために、本発明は、ユーザに外部のサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供するナビゲーション装置に、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、ユーザに外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供し、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入している場合に、ユーザに外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供するナビゲーション情報提供部と、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報と外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報との差分が所定レベル以上である場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報と、外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報との比較を表す比較情報を提供する比較情報提供部とを備えたものである。ここで、前記比較情報提供部は、外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を表した比較画面を表示することにより、前記比較情報を提供するものとしてもよい。
【0006】
また、このようなナビゲーション装置において、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報を主要道の渋滞区間を表す交通情報とし、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報は主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報とし、前記ナビゲーション情報提供部を、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入している場合に、外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第2の案内画像を表示するものとし、前記比較情報提供部を、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間の数と、外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間の数とが所定レベル以上異なっている場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間と、外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間との比較を表す比較情報を提供するものとしてもよい。また、この場合には、前記比較情報提供部を、前記第1の案内画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表した比較画像を表示することにより、前記比較情報を提供するものとしてもよい。
【0007】
または、このようなナビゲーション装置において、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報を主要道の渋滞区間を表す交通情報とし、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報を主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報とし、前記ナビゲーション情報提供部を、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を考慮して算出した目的までの経路である第1の経路を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入している場合に、外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を考慮して算出した目的までの経路である第2の経路を地図上に表した第2の案内画像を表示するものとし、前記比較情報提供部を、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していないときに、前記第1の経路と第2の経路とに差がある場合に、前記第1の経路と前記第2の経路との比較を表す比較情報を提供するものとしてもよい。また、この場合には、前記比較情報提供部を、前記第1の案内画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表した比較画像を表示することにより、前記比較情報を提供するものとしてもよい。また、このときには、前記比較情報提供部は、前記第2の経路の前記第1の経路と異なる部分を強調して表した形態で前記第2の案内画像を表示するようにしてもよい。
【0008】
ここで、以上の各ナビゲーション装置において、前記外部の低グレードのサービスは、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料放送であってよく、前記外部の高グレードのサービスは、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料放送であってよい。
【0009】
また、前記課題達成のために、本発明は、ナビゲーション装置に情報を提供するナビゲーションサーバに、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、当該ナビゲーション装置から情報を要求された事項についての簡易な情報を提供し、外部の高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、当該ナビゲーション装置から情報を要求された事項についての詳細な情報を提供する情報提供部と、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に提供する前記簡易な情報と、当該簡易な情報と同じ事項についての前記詳細な情報との差分が所定レベル以上である場合に、当該簡易な情報と詳細な情報とを比較するための比較情報を当該ナビゲーション装置に提供する比較情報提供部とを備えたものである。ここで、このようなナビゲーションサーバは、前記比較情報提供部において、前記比較情報として、前記簡易な情報と詳細な情報とを提供するようにしてもよい。また、このようなナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置には、前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記簡易な情報と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記詳細な情報を表示する比較情報表示部を備えることが好ましい。
【0010】
また、このようなナビゲーションサーバは、前記情報提供部を、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、前記簡易な情報として、第1の地図に基づいて算出された当該ナビゲーション装置から指定された目的地までの経路を表す第1経路情報を提供し、高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、前記詳細な情報として、前記第1の地図よりも詳細な地図である第2の地図に基づいて算出された当該ナビゲーション装置から指定された目的地までの経路を表す第2経路情報を提供するものとし、前記比較情報提供部を、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路に差がある場合に、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路との比較を表す前記比較情報を提供するものとしてもよい。また、この場合、前記比較情報提供部において、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報とを含む情報を前記比較情報として提供するものとしてもよい。また、このようなナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置には、前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記第1経路情報が表す経路を地図上に表した第1経路画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2経路情報が表す経路を地図上に表した第2経路画像を表示する比較情報表示部を設けることが好ましい。
【0011】
または、以上のようなナビゲーションサーバは、前記情報提供部を、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、前記簡易な情報として、複数の地点の情報が登録された第1の地点データベースから探索した、当該ナビゲーション装置から指定された検索条件にマッチする地点の数を表す第1地点数を提供し、高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、前記詳細な情報として、前記第1の地点データベースよりも多くの地点の情報が登録された第2の地点データベースから探索した、当該ナビゲーション装置から指定された検索条件にマッチする地点の数を表す第2地点数を提供するものとし、前記比較情報提供部を、前記第1地点数と前記第2地点数とが所定レベル以上異なっている場合に、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路との比較を表す前記比較情報を提供するものとしてもよい。また、この場合に、前記比較情報提供部において、前記第1地点数と前記第2地点数とを含む情報を前記比較情報として提供するようにしてもよい。また、このようなナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置には、前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記第1地点数と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2地点数を表示する比較情報表示部を設けることが好ましい。
【0012】
以上のようなナビゲーション装置やナビゲーションサーバによれば、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置のユーザに、低グレードのサービスを利用して得られる情報と外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報とに所定の差がある場合に、低グレードのサービスを利用した場合と、高グレードのサービスを利用した場合の比較を表す比較情報をユーザに提示することができるので、よりグレードの高い外部サービスを利用するメリットを効果的に伝えることができる。
【0013】
また、併せて本発明は、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料の交通情報放送と、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料の交通情報放送を受信するナビゲーション装置であって、ユーザが有料の交通情報放送に加入していない場合に、無料の交通情報放送で受信した交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが有料の交通情報放送に加入している場合に、有料の交通情報放送で受信した交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第2の案内画像を表示するナビゲーション情報提供部と、ユーザが有料の交通情報放送に加入していない場合において、有料の交通情報放送の初回の受信の際に、前記第1の案内画像と共に、有料の交通情報放送に加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表示する比較情報提供部とを備えたナビゲーション装置を提供する。
【0014】
このようなナビゲーション装置によれば、新たに有料の交通情報放送の利用が可能となったときに、その旨と、当該有料交通情報放送を利用したメリットをユーザ伝えることができるようになる。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明によれば、よりグレードの高いサービスを利用するメリットを、当該サービスをナビゲーション装置を介して利用するユーザに効果的に伝えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るサービスデータ提供処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るナビゲーション装置の表示例を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るナビゲーションシステムの表示例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る有料チャネル情報試供処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態に係るルート探索処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係るナビゲーションシステムの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について説明する。
まず、第1の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
図示するように、ナビゲーションシステムは、各自動車に搭載されるナビゲーション装置1と、ナビゲーション装置1が移動体通信網2と移動体通信網2に接続したインターネット等のWAN3とを介してアクセス可能なナビゲーションサービスサーバ4とを含んで構成される。
また、ナビゲーション装置1は、入力装置11、表示装置12、GPS受信機13、ナビゲーションクライアント14、移動体通信網2に接続するための移動体通信網インタフェース15とを備えている。
また、ナビゲーションサービスサーバ4は、サービスデータ提供部41、ユーザ管理テーブル42、ノーマルサービスデータ生成部43、プレミアムサービスデータ生成部44、地図データベース45、地点データベース46とを備えている。そして、ユーザ管理テーブル42には、ナビゲーションサービスサーバ4を利用する各ユーザのユーザIDと、プレミアム会員(P)/ノーマル会員(N)の会員種別が登録されている。
【0018】
このような構成において、ナビゲーションサーバ4のサービスデータ提供部41は、ナビゲーション装置1のナビゲーションクライアント14からのサービス要求を受け取ると、当該サービス要求に従ったサービスデータの生成をノーマルサービスデータ生成部43と、プレミアムサービスデータ生成部44に指示する。
【0019】
ここで、ナビゲーションクライアント14からのサービス要求としては、たとえば、ナビゲーション装置1のGPS受信機13で算定されたナビゲーション装置1の現在位置の周辺などを指定範囲とする地図データの送付要求や、ユーザから入力装置11を介して設定された目的地と現在位置とを指定した、当該現在位置から目的地までの経路を表すルートデータの送付要求や、ユーザから入力装置11を介して入力された検索キー(たとえば、地点の名称や地点の種別や地点の位置する地域や、これらの組み合わせなど)にマッチする地点の検索要求などがある。
【0020】
さて、ノーマルサービスデータ生成部43は、サービスデータ提供部41から、サービス要求に従ったサービスデータの生成を指示されたならば、指示されたサービスデータをノーマルサービスデータとして生成し、サービスデータ提供部41に出力する。また、プレミアムサービスデータ生成部44は、サービスデータ提供部41から、サービス要求に従ったサービスデータの生成を指示されたならば、指示されたサービスデータをプレミアムサービスデータとして生成し、サービスデータ提供部41に出力する。
【0021】
すなわち、ノーマルサービスデータ生成部43は、サービス要求が、指定範囲の地図データの送付要求であれば、地図データベース45に格納されているノーマルサービス用の地図データから、指定範囲の地図データを抽出してノーマルサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。また、プレミアムサービスデータ生成部44は、サービス要求が、指定範囲の地図データの送付要求であれば、地図データベース45に格納されているプレミアムサービス用の地図データから、指定範囲の地図データを抽出してプレミアムサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。
【0022】
ここで、地図データベース45に格納されているノーマルサービス用の地図データとプレミアムサービス用の地図データの違いは、プレミアムサービス用の地図データの方がノーマルサービス用の地図データよりも詳細な地図を表す地図データである点となっている。すなわち、たとえば、ノーマルサービス用の地図データには細街路のデータは含まれていないが、プレミアムサービス用の地図データには細街路のデータも含まれている。
【0023】
また、ノーマルサービスデータ生成部43は、サービス要求が、ルートデータの送付要求であれば、地図データベース45に格納されているノーマルサービス用の地図データに基づいて、指定された現在位置から目的地までの経路を探索し、探索した経路を表すルートデータをノーマルサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。また、プレミアムサービスデータ生成部44は、サービス要求が、ルートデータの送付要求であれば、地図データベース45に格納されているプレミアムサービス用の地図データに基づいて、指定された現在位置から目的地までの経路を探索し、探索した経路を表すルートデータをプレミアムサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。
【0024】
また、ノーマルサービスデータ生成部43は、サービス要求が、地点の検索要求であれば、地点データベース46に格納されているノーマルサービス用の地点データから、検索キーにマッチする地点を探索し、探索した地点の地点数をノーマルサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。また、プレミアムサービスデータ生成部44は、サービス要求が、サービス要求が、地点の検索要求であれば、地点データベース46に格納されているプレミアムサービス用の地点データから、検索キーにマッチする地点を探索し、探索した地点の地点数をプレミアムサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。
【0025】
ここで、地点データベース46に格納されているノーマルサービス用の地点データとプレミアムサービス用の地点データの違いは、プレミアムサービス用の地点データの方がノーマルサービス用の地図データよりも多くの地点を表す地点データである点となっている。すなわち、たとえば、ノーマルサービス用の地点データには主要地点の名称や位置や種別を表すデータのみが含まれ、プレミアムサービス用の地点データには、主要地点のデータに加え、主要地点以外の各種地点の名称や位置や種別のデータが含まれる。
【0026】
また、ノーマルサービスデータ生成部43は、サービス要求が、検索地点の地点データ要求であれば、地点データベース46に格納されている、サービス要求発行元のナビゲーション装置1からの地点の検索要求に応えて最後に検索した地点の地点データをノーマルサービス用の地点データから抽出しノーマルサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。また、プレミアムサービスデータ生成部44は、サービス要求が、検索地点の地点データ要求であれば、地点データベース46に格納されている、サービス要求発行元のナビゲーション装置1からの地点の検索要求に応えて最後に検索した地点の地点データをプレミアムサービス用の地点データから抽出しプレミアムサービスデータとしてサービスデータ提供部41に出力する。
【0027】
さて、次に、サービスデータ提供部41は、このようにしてノーマルサービスデータ生成部43とプレミアムサービスデータ生成部44とからノーマルサービスデータとプレミアムサービスデータとを取得したならば、図2に示すサービスデータ提供処理を行って、サービス要求元のナビゲーション装置1にサービスデータを、WAN3、移動体通信網2を介して送信する。
【0028】
図2に示すようにサービスデータ提供処理では、まず、サービス要求の発行元のナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員であるかどうかをユーザ管理テーブル42を参照して判定し(ステップ202)、プレミアム会員であればプレミアムサービスデータをサービスデータとしてナビゲーション装置1に出力して(ステップ204)処理を終了する。
【0029】
一方、当該ユーザがプレミアム会員でなければ、サービス要求の発行元のナビゲーション装置1に、前回、後述するプレミアム勧奨データを提供してから所定期間(たとえば、1週間)経過しているかどうか判定し(ステップ206)、経過していなければ、ノーマルサービスデータをサービスデータとしてナビゲーション装置1に送信して(ステップ212)処理を終了する。
【0030】
また、後述するプレミアム勧奨データを提供してから所定期間(たとえば、1週間)経過していれば(ステップ206)、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとの情報内容の差分が所定基準以上であるかどうかを調べる(ステップ208)。
ここで、当該所定基準は、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとが、ルートデータの送付要求であるサービス要求に応答して生成されたルートデータであれば、両ルートデータが表す経路が異なるものである場合に、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとの情報内容の差分が所定基準以上であるとするものとする。
【0031】
また、当該所定基準は、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとが、地点の検索要求であるサービス要求に応答して生成された地点数であれば、プレミアムサービスデータが表す地点数とノーマルサービスデータが表す地点数との比率が所定値(たとえば、プレミアムサービスデータが表す地点数:ノーマルサービスデータが表す地点数=3:2)以下である場合や、プレミアムサービスデータが表す地点数とノーマルサービスデータが表す地点数との差が所定数(たとえば、10)以上である場合に、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとの情報内容の差分が所定基準以上であるとするものとする。
【0032】
そして、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとの情報内容の差分が所定基準以上であれば(ステップ208)、ノーマルサービスデータをサービスデータとして送信すると共に、プレミアムサービスデータをプレミアム勧奨データとしてナビゲーション装置1に送信して(ステップ210)処理を終了する。ただし、プレミアムサービスデータがルートデータである場合には、当該ルートデータが表す経路周辺の地図データを、プレミアムサービスデータ生成部44を介して、地図データベース45に格納されているプレミアムサービス用の地図データから取得し、取得した地図データもプレミアム勧奨データに含めるようにする。
【0033】
一方、プレミアムサービスデータとノーマルサービスデータとの情報内容の差分が所定基準以上でなければ(ステップ208)、ノーマルサービスデータをサービスデータとしてナビゲーション装置1に送信して(ステップ212)処理を終了する。
次にナビゲーション装置1のナビゲーションクライアント14は、以下の処理を行う。
すなわち、ナビゲーションクライアント14は、GPS受信機13で算出される現在位置が変化する度に、現在位置周辺の地図データを既に取得しているかどうかを調べ、取得していない場合には、当該取得していない範囲を指定範囲とする地図データの送付要求をサービス要求としてナビゲーションサーバに送信することにより、ナビゲーションサーバから提供されるサービスデータとして当該地図データを取得する。
【0034】
また、ナビゲーションクライアント14は、ユーザからの目的地の設定を受けつけ、ナビゲーションサーバに現在位置と目的地とを指定したルートデータの送付要求をサービス要求としてナビゲーションサーバに送信することにより、ナビゲーションサーバから提供されるサービスデータとして、現在位置から目的地までの経路のルートデータを取得する。
【0035】
また、ナビゲーションクライアント14は、当該ナビゲーション装置1のユーザがナビゲーションサーバから取得した、現在位置周辺の地図を表す地図画像上に、現在位置を表す現在位置マークと、ルートデータが表す経路の地図画像が表す地図内の部分を表すルート図形とを表す案内画像を生成し表示装置12に表示する。また、目的地が地図画像が表す地図内に含まれる場合には、地図画像上に目的地を表す目的地マークも表示する。
【0036】
結果、ナビゲーション装置1のユーザが、ナビゲーションサーバのプレミアム会員となっていないときには、図3aに示すように、細街路を含まない簡易化された地図を表す地図画像301上に現在位置を表す現在位置マーク302と目的地までの経路を表すルート図形303と目的地を表す目的地マーク304を表した案内画像300が表示装置12に表示される。
【0037】
一方、ナビゲーション装置1のユーザが、ナビゲーションサーバのプレミアム会員となっているときには、たとえば、図3bに示すように、細街路を含む詳細な地図を表す地図画像311上に現在位置を表す現在位置マーク312と目的地までの経路を表すルート図形313と目的地を表す目的地マーク314とを表した案内画像310が表示装置12に表示される。
【0038】
ここで、本実施形態では、ユーザが、ナビゲーションサーバのプレミアム会員となっているか否かによって、ユーザに対して案内される経路は異なったものとなる。すなわち、たとえば、目的地が細街路に面した位置にある場合に、ナビゲーションサーバのプレミアム会員となっているときには、図3bに示すように細街路を用いた経路まで案内されるのに対して、ナビゲーションサーバのプレミアム会員となっていない場合には、細街路手前の位置までしか経路が案内されない。
【0039】
次に、ナビゲーションクライアント14は、ナビゲーションサーバから、ルートデータの送付要求の応答としてサービスデータとプレミアム勧奨データを受信したときには、以下の動作を行う。なお、プレミアム勧奨データは、ナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員でない場合にのみ受信されるものであり、ナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員でない場合にナビゲーションサーバから受信するサービスデータは、全てノーマルサービスデータとなる。
【0040】
すなわち、ルートデータの送付要求の応答としてサービスデータとプレミアム勧奨データを受信したときには、ナビゲーションクライアント14は、図3cに示すように、表示装置12の表示画面を左右に二つの子画面に分割し、左の子画面にサービスデータとして取得した地図データとルートデータに基づく案内画像300を表示し、右の子画面には、プレミアム勧奨データとして受信した地図データとルートデータに基づく比較画像320を表示する比較表示を行う。
【0041】
ここで、図示するように、比較画像320は、ユーザがプレミアム会員である場合に表示される図3bの案内画像310相当のものとなっている。また、この比較画像320上には、たとえば、「プレミアム会員になると、こちらのルートがご利用頂けます」といったプレミアム会員登録を勧奨するメッセージ321も表示する。
【0042】
なお、比較画像320においては、プレミアム勧奨データに含まれるルートデータが表すルート上の、ノーマルサービスデータとして取得したルートデータが表すルートと異なる区間に対応するルート図形313の部分を強調表示するようにしてもよい。
さて、ナビゲーションクライアント14は、図3cに示すような比較表示を所定期間(たとえば、5秒)行ったならば、図3aの通常の案内画像表示に復帰する。
次に、ナビゲーションクライアント14は、入力装置11を介してユーザから地点検索を要求されたならば、適当な検索メニューを表示装置12に表示して、検索キーの指定を受け付け、検索キーを指定した地点の検索要求をナビゲーションサーバに送信することにより、サービスデータとして検索キーにマッチする地点の地点数を取得し、図4a、bに示すように、取得した地点数401、411の表示を含めたヒット数提示画面を表示装置12に表示する。ここで、図4aは、ナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員でない場合のヒット数提示画面を、図4bは、ナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員である場合のヒット数提示画面を示している。図示するように、通常、ナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員である場合の方が、検索キーにマッチする地点として探索される地点の地点数は多くなる。
【0043】
また、ナビゲーション装置1は、地点の検索要求の応答としてサービスデータとプレミアム勧奨データを受信したときには、図4cに示すように、ヒット数提示画面中に、プレミアム勧奨データが表す地点数421を、プレミアム会員になるとヒットする件数を表すメッセージ422の一部として、サービスデータとして取得した地点数401と共に表示する。ここで、プレミアム勧奨データが表す地点数421は、ユーザがプレミアム会員である場合に表示される図4bの地点数411相当のものとなっている。
【0044】
また、ヒット数提示画面には、一覧表示ボタン431と終了ボタン432が設けられている。
そして、一覧表示ボタン431が操作された場合には、ナビゲーションサーバに検索地点の地点データ要求を送信して地点データを取得する。ナビゲーションサーバのサービスデータ提供部41は、検索地点の地点データ要求を受信したならば、検索地点の地点データ要求発行元のナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員でなければ、ノーマルサービスデータ生成部43を介して、ノーマルサービスデータ生成部43が、当該ナビゲーション装置1からの最近の地点検索要求に応答して地点データベース46から探索した各地点の地点データを取得し、ナビゲーション装置1に送信する。また、検索地点の地点データ要求発行元のナビゲーション装置1のユーザがプレミアム会員であればプレミアムサービスデータ生成部44を介して、プレミアムサービスデータ生成部44が、当該ナビゲーション装置1からの最近の地点検索要求に応答して地点データベース46から探索した各地点の地点データを取得し、ナビゲーション装置1に送信する。
【0045】
一方、ナビゲーションクライアント14は、このようにして、検索地点の地点データ要求の応答として取得した地点データが表す地点の一覧を表示すると共に、一覧中からの目的地としての設定を受け付ける。そして、設定した目的地と現在位置とを指定したルートデータの送付要求をナビゲーションサーバに送信し、ヒット数提示画面の表示を消去し、前述した案内画像の表示に戻る。
【0046】
一方、終了ボタン432が操作された場合、ナビゲーションクライアント14は、ヒット数提示画面の表示を消去し、前述した案内画像の表示に戻る。
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5に、本第2実施形態に係るナビゲーションシステムの構成を示す。
図5に示すように、本実施形態に係るナビゲーションシステム5は、各々車両に搭載されるものであり、放送局6から、交通情報を受信する受信機51、操作部52、表示部53、ナビゲーション部54を備えている。
また、ナビゲーション部54は、制御部541、交通情報メモリ542、地図データを記憶した地図データ記憶部543、案内画像生成部544、現在位置算出部545、ルート探索部546を備えている。
このような構成において、受信機51は、ナビゲーション部54が後述するように算出する現在位置が含まれる地域/国内の放送局から放送される無料チャネルの交通情報と、有料チャネルの交通情報を受信する。なお、各放送局の属する地域/国内、各放送局の放送している各チャネルの有料/無料などのチャネル種別等の情報は、各放送局から放送される。
そして、受信機51が、受信した交通情報は交通情報メモリ542に格納される。ここで、有料チャネルの交通情報は、無料チャネルの交通情報よりも詳細な交通情報となっている。すなわち、たとえば、無料チャネルの交通情報は、国道などの主要道の渋滞区間のみを表すのに対して、有料チャネルの交通情報は、国道などの主要道に加え、県道、私道などの、その他の道路の渋滞区間をも表している。
【0047】
一方、ナビゲーション部54において、現在位置算出部545は、GPS受信機や、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや、車速パルスセンサなどである車速センサなどの、車両の各種状態を検出するセンサを備えている。そして、現在位置算出部545は、センサやGPS受信機の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部543から読み出した地図データが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定する処理を繰り返し行う。
【0048】
また、制御部541は、ユーザから操作部52を介して目的地の設定を受付け、後述するルート探索処理を行って、目的地に到る経路を誘導ルートとして設定する。
そして、案内画像生成部544は、現在位置と、その時点で設定されている地図の表示縮尺に従って制御部541が算定した現在位置周辺の地理的範囲である地図表示範囲の地図画像を、地図データ記憶部543に記憶された地図データに基づいて描画する。また、案内画像生成部544は、現在位置や誘導ルートや目的地を表す図形と渋滞区間を表す渋滞図形を、地図画像上に描画して、案内画像を生成し表示部53に表示する。
【0049】
ここで、案内画像生成部544は、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者である場合には、交通情報メモリ542に格納されている有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を地図画像上に描画し、ナビゲーションシステム5が有料チャネルの加入者でない場合には、交通情報メモリ542に格納されている無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を地図画像上に描画する。なお、ナビゲーションシステム5が有料チャネルの加入者であるかどうかは、現在、受信機51が受信している有料チャネルへの加入時に放送事業者より加入者に提供される所定の受信キーが、ユーザによって制御部541に登録されているかどうかに応じて判断する。
【0050】
図6a、bは、このようにして生成された、誘導ルートが設定されていないときの案内画像を表すものであり、図6aがナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者でない場合の案内画像を、図6bがナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者である場合の案内画像を表している。図示するように、図6aの案内画像600と、図6bの案内画像610は、共に、同じ現在位置周辺の地図画像601と、現在位置を表す現在位置マーク602とを含むものとなるが、有料チャネルの加入者でない場合の案内画像600では、矢印形状の渋滞図形603によって表される渋滞区間が主要道の渋滞区間のみであるのに対して、有料チャネルの加入者である場合の案内画像610では、渋滞図形613によって渋滞区間が詳細に、主要道のみならず、それ以外の道路についても詳細に表されている。
【0051】
さて、このような構成において制御部541は、以下に示す有料チャネル情報試供処理を行う。
図7に、有料チャネル情報試供処理の手順を示す。
図示するように、この有料チャネル情報試供処理では、まず、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者であるかどうかを調べ(ステップ702)、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者であれば処理を終了する。
一方、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者でなければ、現在位置が属する地域/国が変化して、受信機51が新たな地域/国内の放送局の有料チャネルの交通情報を受信したかどうかを調べ(ステップ704)、新たな地域/国内の放送局の有料チャネルの交通情報を受信していればステップ710に進む。
【0052】
一方、新たな地域/国内の放送局の有料チャネルの交通情報を受信していなければ、後述する試供画面を前回表示してから所定期間(たとえば、1週間)経過しているかどうかを調べ(ステップ706)、経過していなければステップ702に戻る。そして、前回、試供画面を前回表示してから所定期間している場合には、さらに、交通情報メモリ542に格納されている無料チャネルで受信した交通情報と有料チャネルで受信した交通情報との差分が所定レベル以上であるかどうかを調べ(ステップ708)、所定レベル以上でなければステップ702に戻る。ここで、ステップ708では、無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞などの交通事象(渋滞区間等)の数と、有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞などの交通事象の数とに、所定値(たとえば、10)以上の差がある場合に、無料チャネルで受信した交通情報と有料チャネルで受信した交通情報との差分が所定レベル以上であるとする。
【0053】
一方、無料チャネルで受信した交通情報と有料チャネルで受信した交通情報との差分が所定レベル以上である場合には、ステップ710に進む。
そして、このようにして、ステップ704またはステップ708からステップ710に進んだならば、図6cに示すような試供画面を所定期間(たとえば、5秒)表示する。ここで、試供画面は、表示装置12の表示画面を左右に二つの子画面に分割し、案内画像生成部544に、左の子画面に無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を、現在位置や誘導ルートや目的地を表す図形と共に地図画像上に描画した案内画像600を表示させ、右の子画面に、有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間を、現在位置や誘導ルートや目的地を表す図形と共に地図画像上に描画した試供画像620を表示させたものである。また、この比較画面の右の子画面には、たとえば、「XXチャネル(有料チャネル名)に加入すると、こちらの地図がご利用頂けます。」といった有料チャネル加入を勧奨するメッセージ621も表示する。
【0054】
ここで、試供画面の左の小画面に表示される案内画像600は、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者でない場合に表示される図6aに示す案内画像600と同じものであり、試供画面の右の小画面に表示される試供画像620は、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者である場合に表示される図6bに示す案内画像610と同じものである。
【0055】
以上、有料チャネル情報試供処理について説明した。
次に、制御部541が行う前述したルート探索処理について説明する。
図8に、このルート探索処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者であるかどうかを調べ(ステップ802)、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者であれば、ルート探索部546にメモリに格納されている有料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索を指示する(ステップ804)、
有料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索を指示されたルート探索部546は、必要地理的範囲の地図データを地図データ記憶部543から読み出し、現在位置から目的地までの走行時間が最小コストの経路を、有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートとして探索する。ここで、有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートの探索において、走行時間の算出にあたっては、有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞の走行時間への影響を考慮する。
【0056】
そして、探索されたルートを、図9bに示すように探索されたルート周辺の地図を表す地図画像901上に、現在位置を表す現在位置マーク902と探索された有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを表すルート図形913と目的地を表す目的地マーク904と有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間915とを表したルート提示画像910を案内画像部に生成させ表示部53に表示する(ステップ806)。また、ルート提示画像910上には、設定ボタン921とキャンセルボタン922を表示する
そして、キャンセルボタン922が表示されたならば(ステップ808)、ルート提示画像910の表示を消去しルート探索処理を終了する。また、設定ボタン921が操作されたならば(ステップ810)、有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを誘導ルートに設定し(ステップ812)、ルート提示画像910の表示を消去してルート探索処理を終了する。
【0057】
一方、ステップ802において、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者でないと判定された場合には、ルート探索部546に、メモリに格納されている有料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索と、メモリに格納されている無料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索とを指示する(ステップ814)、
有料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索と、無料チャネルで受信した交通情報を考慮した、現在位置から目的地までのルート探索とを指示されたルート探索部546は、必要地理的範囲の地図データを地図データ記憶部543から読み出し、有料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞の走行時間への影響を考慮しつつ、現在位置から目的地までの走行時間が最小コストの経路を、有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートとして探索する。また、ルート探索部546は、必要地理的範囲の地図データを地図データ記憶部543から読み出し、無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞の走行時間への影響を考慮しつつ、現在位置から目的地までの走行時間が最小コストの経路を、無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートとして探索する。
【0058】
そして、制御部541は、このようにして二つのルートを探索したならば、探索した二つのルートに差があるかどうかを調べ(ステップ816)、差がなければ、図9aに示すように、探索された二つのルートのうちの、無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートの周辺の地図を表す地図画像901上に現在位置を表す現在位置マーク902と無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを表すルート図形903と目的地を表す目的地マーク904と無料チャネルで受信した交通情報が表す渋滞区間905とを表したルート提示画像900を案内画像部に生成させ表示部53に表示する(ステップ818)。また、ルート提示画像900上には、設定ボタン921とキャンセルボタン922を表示する。
【0059】
そして、キャンセルボタン922が表示されたならば(ステップ820)、ルート提示画像900の表示を消去し、ルート探索処理を終了する。また、設定ボタン921が操作されたならば(ステップ822)、無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを誘導ルートに設定し(ステップ824)、ルート提示画像900の表示を消去してルート探索処理を終了する。
【0060】
一方、ステップ816において探索した二つのルートに差があると判定された場合には、図9cに示すようにルート比較画面を表示部53に表示する(ステップ826)。
ここで、ルート比較画面は、表示装置12の表示画面を左右に二つの子画面に分割し、案内画像生成部544に、左の子画面に無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを表したルート提示画像900を表示させ、右の子画面に無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを表したルート提示画像930を表示させる。また、このルート比較画面の左の子画面には、設定ボタン921とキャンセルボタン922を表示し、このルート比較画面の右の子画面には、たとえば、「XXチャネル(有料チャネル名)に加入すると、このようにルートが設定できます」といった有料チャネル加入を勧奨するメッセージ931も表示する。
【0061】
ここで、ルート比較画面の左の小画面に表示されるルート提示画像900は、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者でない場合に表示される図9aに示すルート提示画像900と同じものであり、ルート比較画面の右の小画面に表示されるルート提示画像930は、ナビゲーションシステム5のユーザが有料チャネルの加入者である場合に表示される図9bに示すルート提示画像910と同じものである。なお、このようなルート比較画面においては、ルート比較画面の右の小画面のルート提示画像930において、有料チャネルで受信した交通情報を考慮したルート上の、無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートと異なる区間に対応するルート図形913の部分を強調表示するようにしてもよい。
【0062】
そして、キャンセルボタン922が表示されたならば(ステップ820)、ルート比較画面の表示を消去しルート探索処理を終了する。また、設定ボタン921が操作されたならば(ステップ822)、無料チャネルで受信した交通情報を考慮したルートを誘導ルートに設定し(ステップ824)、ルート比較画面の表示を消去してルート探索処理を終了する。
【0063】
以上、ルート探索処理について説明した。
以上、本発明の第2実施形態について説明した。
以上のように、本発明の各実施形態によれば、高グレードの有料サービスに加入していないナビゲーション装置のユーザに、低グレードの無料サービスを利用して得られる情報と高グレードのサービスを利用して得られる情報との差が所定レベル以上である場合に、低グレードのサービスを利用した場合と、高グレードのサービスを利用した場合の比較を提示することができるので、よりグレードの高い外部サービスを利用するメリットを、効果的に伝えることができる。
【符号の説明】
【0064】
1…ナビゲーション装置、2…移動体通信網、3…WAN、4…ナビゲーションサービスサーバ、5…ナビゲーションシステム、11…入力装置、12…表示装置、13…GPS受信機、14…ナビゲーションクライアント、15…移動体通信網インタフェース、41…サービスデータ提供部、42…ユーザ管理テーブル、43…ノーマルサービスデータ生成部、44…プレミアムサービスデータ生成部、45…地図データベース、46…地点データベース、51…受信機、52…操作部、53…表示部、54…ナビゲーション部、541…制御部、542…交通情報メモリ、543…地図データ記憶部、544…案内画像生成部、545…現在位置算出部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに外部のサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供するナビゲーション装置であって、
ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、ユーザに外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供し、ユーザが外部の高グレードのサービスに加入している場合に、ユーザに外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を提供するナビゲーション情報提供部と、
ユーザが外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報と外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報との差分が所定レベル以上である場合に、外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報と、外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報との比較を表す比較情報を提供する比較情報提供部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記比較情報提供部は、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報に基づいたナビゲーション情報を表した比較画面を表示することにより、前記比較情報を提供することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報は主要道の渋滞区間を表す交通情報であり、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報は主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報であり、
前記ナビゲーション情報提供部は、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入している場合に、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第2の案内画像を表示し、
前記比較情報提供部は、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間の数と、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間の数とが所定レベル以上異なっている場合に、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間と、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間との比較を表す比較情報を提供することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項3記載のナビゲーション装置であって、
前記比較情報提供部は、前記第1の案内画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表した比較画像を表示することにより、前記比較情報を提供することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項3記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスは、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料放送であり、前記外部の高グレードのサービスは、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料放送であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項4記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスは、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料放送であり、前記外部の高グレードのサービスは、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料放送であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる情報は主要道の渋滞区間を表す交通情報であり、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる情報は主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報であり、
前記ナビゲーション情報提供部は、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入していない場合に、前記外部の低グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を考慮して算出した目的までの経路である第1の経路を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入している場合に、前記外部の高グレードのサービスを利用して得られる交通情報が表す渋滞区間を考慮して算出した目的までの経路である第2の経路を地図上に表した第2の案内画像を表示し、
前記比較情報提供部は、ユーザが前記外部の高グレードのサービスに加入していないときに、前記第1の経路と前記第2の経路とに差がある場合に、前記第1の経路と前記第2の経路との比較を表す比較情報を提供することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項8】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
前記比較情報提供部は、前記第1の案内画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表した比較画像を表示することにより、前記比較情報を提供することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項9】
請求項8記載のナビゲーション装置であって、
前記比較情報提供部は、前記第2の経路の前記第1の経路と異なる部分を強調して表した形態で前記第2の案内画像を表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項10】
請求項7記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスは、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料放送であり、前記外部の高グレードのサービスは、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料放送であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項11】
請求項8記載のナビゲーション装置であって、
前記外部の低グレードのサービスは、主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料放送であり、前記外部の高グレードのサービスは、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料放送であることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
ナビゲーション装置に情報を提供するナビゲーションサーバであって、
高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、当該ナビゲーション装置から情報を要求された事項についての簡易な情報を提供し、高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、当該ナビゲーション装置から情報を要求された事項についての詳細な情報を提供する情報提供部と、
高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に提供する前記簡易な情報と、当該簡易な情報と同じ事項についての前記詳細な情報との差分が所定レベル以上である場合に、当該簡易な情報と当該詳細な情報とを比較するための比較情報を当該ナビゲーション装置に提供する比較情報提供部とを有することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項13】
請求項12記載のナビゲーションサーバであって、
前記比較情報提供部は、前記比較情報として、前記簡易な情報と前記詳細な情報とを提供することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項14】
請求項12記載のナビゲーションサーバであって、
前記情報提供部は、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、前記簡易な情報として、第1の地図に基づいて算出された当該ナビゲーション装置から指定された目的地までの経路を表す第1経路情報を提供し、高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、前記詳細な情報として、前記第1の地図よりも詳細な地図である第2の地図に基づいて算出された当該ナビゲーション装置から指定された目的地までの経路を表す第2経路情報を提供し、
前記比較情報提供部は、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路に差がある場合に、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路との比較を表す前記比較情報を提供することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項15】
請求項14記載のナビゲーションサーバであって、
前記比較情報提供部は、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報とを含む情報を前記比較情報として提供することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項16】
請求項12記載のナビゲーションサーバであって、
前記情報提供部は、高グレードのサービスに加入していないナビゲーション装置に、前記簡易な情報として、複数の地点の情報が登録された第1の地点データベースから探索した、当該ナビゲーション装置から指定された検索条件にマッチする地点の数を表す第1地点数を提供し、高グレードのサービスに加入しているナビゲーション装置に、前記詳細な情報として、前記第1の地点データベースよりも多くの地点の情報が登録された第2の地点データベースから探索した、当該ナビゲーション装置から指定された検索条件にマッチする地点の数を表す第2地点数を提供し、
前記比較情報提供部は、前記第1地点数と前記第2地点数とが所定レベル以上異なっている場合に、前記第1経路情報が表す経路と前記第2経路情報が表す経路との比較を表す前記比較情報を提供することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項17】
請求項16記載のナビゲーションサーバであって、
前記比較情報提供部は、前記第1地点数と前記第2地点数とを含む情報を前記比較情報として提供することを特徴とするナビゲーションサーバ。
【請求項18】
請求項13記載のナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記簡易な情報と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記詳細な情報を表示する比較情報表示部を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項19】
請求項15記載のナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記第1経路情報が表す経路を地図上に表した第1経路画像と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2経路情報が表す経路を地図上に表した第2経路画像を表示する比較情報表示部を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項20】
請求項17記載のナビゲーションサーバのサービスを利用するナビゲーション装置であって、
前記ナビゲーションサーバから前記比較情報を提供されたときに、前記第1地点数と共に、高グレードのサービスに加入した場合に利用できる情報として、前記第2地点数を表示する比較情報表示部を有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項21】
主要道の渋滞区間を表す交通情報を放送する無料の交通情報放送と、主要道の渋滞区間と主要道以外の他の道路の渋滞区間とを表す交通情報を放送する有料の交通情報放送を受信するナビゲーション装置であって、
ユーザが前記有料の交通情報放送に加入していない場合に、前記無料の交通情報放送で受信した交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第1の案内画像を表示し、ユーザが前記有料の交通情報放送に加入している場合に、当該有料の交通情報放送で受信した交通情報が表す渋滞区間を地図上に表した第2の案内画像を表示するナビゲーション情報提供部と、
ユーザが前記有料の交通情報放送に加入していない場合において、前記有料の交通情報放送の初回の受信の際に、前記第1の案内画像と共に、前記有料の交通情報放送に加入した場合に利用できる情報として、前記第2の案内画像を表示する比較情報提供部とを有することを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−261802(P2010−261802A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112635(P2009−112635)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】