説明

ナビゲーション装置及び地点登録表示方法

【課題】地点の登録を容易に行える「ナビゲーション装置及び地点登録表示方法」を提供する。
【解決手段】ナビゲーション装置100の制御部16は、検索条件受付ウインドウ(a)で受け付けた検索条件マッチするプリセット地点レコードを地図データより検索し、地点選択ウインドウ830(b)に地点名称のリスト形式611で表示し、プリセット地点レコードの選択を受け付ける。そして、新規ユーザ設定地点レコードを生成し、選択されたプリセット地点レコードに登録されている地点種別と、地点固有情報(座標、地点名称、住所、電話番号、その他情報)をコピーする。また、新規ユーザ設定地点レコードのユーザ設定地点の地図上の表示に用いるアイコンとして、地点種別に従って定まるアイコン図形を登録する(c)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置において、ユーザから指定された地点を登録する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション装置において、ユーザから指定された地点を登録する技術としては、ナビゲーション装置が保持する地図データが表す地図上で、ユーザから地点の指定と、当該地点の表示に用いるマークの指定を受け付け、指定された地点をユーザ設定地点として指定されたマークと関連づけて登録すると共に、以降、適宜、登録されているユーザ設定地点を地図上に、当該ユーザ設定地点と関連づけて登録されているマークによって表示する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
また、一般に、ナビゲーション装置が保持する地図データには、ユーザが興味を持つと推定される多くの地点をプリセット地点として、当該プリセット地点の表示に用いる当該地点の種別を表すマークと関連づけて、または、マークと関連づけずに登録したプリセット地点データが予め含まれていることが多い。そして、このようなプリセット地点データは、プリセット地点のうちから所望の地点を選択して目的地などとして設定したり、特定の種別のプリセット地点を、当該プリセット地点に関連づけられているマークを用いて地図上に表示するためなどに用いられている。
【特許文献1】特開平1-162111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1の技術によれば、ユーザは自分で指定したユーザ設定地点の表示に、当該地点の種類に応じたマークを用いたい場合には、ユーザ設定地点の登録時に一々ユーザ自身が、そのマーク選択して設定する煩雑な操作を行う必要がある。
また、前述した予め地図データに含まれているプリセット地点データに含まれる地点のうちから所望の地点を、ユーザが選択して、ユーザ設定地点として登録できるようにすることが考えられるが、このようにした場合には、以下の問題が生じる。
すなわち、ユーザがユーザ設定地点として選択したプリセット地点を、地図上に当該プリセット地点に関連づけられているマークによって表示する場合に、併せてユーザ設定地点を当該ユーザ設定地点に関連づけられているマークによって表示するようにすると、同じ地点について二つのマークが重複して表示されてしまうことになる。一方、このような場合に、ユーザ設定地点を表示しないようにすると、地図上にマークが表示されているプリセット地点のうちのいずれが、過去にユーザ設定地点として選択登録した地点であるのかを判別できなくなってしまう。
【0005】
そこで、本発明は、ナビゲーション装置において、ユーザが、地点の登録を容易に行えるようにすることを課題とする。また、併せて、本発明は、予め登録されている地点を、ユーザが設定した地点との関係を識別可能に、地図上に表示することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題達成のために、本発明は、それぞれ予め選定された地点である複数のプリセット地点の各々について設けられた、当該プリセット地点の種別を表すプリセット地点種別と当該プリセット地点の座標を表すプリセット地点座標とを少なくとも含むプリセット地点情報を含む地図データに基づいて地図を表示するナビゲーション装置に、ユーザによって設定された地点であるユーザ設定地点の座標を表すユーザ設定地点座標と、当該ユーザ設定地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形を定義するユーザ設定地点マーク定義情報とを少なくとも含むユーザ設定地点情報を、各ユーザ設定地点について記憶した記憶手段と、前記プリセット地点情報が示すプリセット地点のうちから、ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付ける地点選択受付手段と、前記地点選択受付手段が選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標をユーザ設定地点座標として含み、前記選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別に応じて定まる図形を定義するユーザ設定地点マーク定義情報とを含むユーザ設定地点情報を、前記選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成し、前記記憶手段に登録するユーザ設定地点登録手段と、前記ユーザ設定地点を地図上に表示する場合に、前記記憶手段に登録されている前記ユーザ設定地点情報のユーザ設定地点マーク定義情報が定義する図形を、当該ユーザ設定地点マーク情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示する地点表示手段とを備えたものである。
【0007】
このようなナビゲーション装置によれば、ユーザは、予め設定されているプリセット地点のうちから所望の地点を選択してユーザ設定地点として登録することができる。また、この登録の際に、選択したプリセット地点の種別に応じた図形が、当該ユーザ設定地点を地図上で表すマークに用いる図形として自動的に設定される。したがって、ユーザのユーザ設定地点の登録作業が容易化される。
【0008】
ここで、このようなナビゲーション装置は、前記地点選択受付手段において、ユーザから指定された条件にマッチするプリセット地点を前記プリセット地点情報に基づいて検索してユーザに対して提示し、提示したプリセット地点の内から、前記ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付けるようにしてもよい。また、前記地点選択受付手段において、ユーザから地図上での地点の指定を受け付け、指定を受け付けた地点周辺のプリセット地点座標を持つプリセット地点を前記プリセット地点情報に基づいて検索してユーザに対して提示し、提示したプリセット地点の内から、前記ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付けるようにしてもよい。
【0009】
また、このようなナビゲーション装置は、前記地図データが、前記プリセット地点種別と、プリセット地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形との対応を定義したプリセット地点マーク定義データを含むものである場合には、前記ユーザ設定地点登録手段において、前記地点選択受付手段が受け付けたプリセット地点と、当該プリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成して前記記憶手段にユーザ設定地点情報を登録したユーザ設定地点との対応を示す対応情報を前記記憶手段に記憶するようにすると共に、前記地点表示手段において、前記プリセット地点を表示する場合に、前記記憶手段の対応情報を参照し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形を、前記プリセット地点情報のプリセット地点座標が示す前記地図上の位置に表示し、ユーザ設定地点に対応しているプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形とは異なる図形を、当該プリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標または当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示するようにすることが好ましい。また、この場合において、前記地点表示手段は、前記プリセット地点を地図上に表示する場合に、ユーザ設定地点に対応しているプリセット地点については、当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点マーク定義情報が定義する図形を前記異なる図形として用い、当該図形を、当該プリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標または当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示するようにしてもよい。
【0010】
このようにすることにより、同じ地点がユーザ設定地点としても登録されているプリセット地点について、当該プリセット地点がユーザ設定地点としても登録さされていることをユーザが直ちに把握できるようになる。
また、ナビゲーション装置は、前記地図データが、前記プリセット地点種別と、プリセット地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形との対応を定義したプリセット地点マーク定義データを含むときには、前記ユーザ設定地点登録手段において、前記地点選択受付手段が受け付けたプリセット地点と、当該プリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成して前記記憶手段にユーザ設定地点情報を登録したユーザ設定地点との対応を示す対応情報を前記記憶手段に記憶するようにすると共に、前記地点表示手段において、前記プリセット地点とユーザ設定地点の双方を地図上で表示する場合に、前記記憶手段の対応情報を参照し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形を、前記プリセット地点情報のプリセット地点座標が示す前記地図上の位置に表示し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点の地図上への表示を行わないようにすることが好ましい。
【0011】
このように、同じ地点がユーザ設定地点としてもプリセット地点としても登録されている地点については、ユーザ設定地点についてのみマークを地図上に表示することにより、このような地点について複数のマークが重複して地図上に表示されてしまうことを抑止することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明によれば、ナビゲーション装置において、ユーザが、地点の登録を容易に行えるようにすることができる。また、予め登録されている地点を、ユーザが設定した地点との関係を識別可能に、地図上に表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示す。
図示するように、ナビゲーション装置100は、制御装置1と、操作部2と、表示装置3と、車両状態センサ4と、GPS受信機5とを備えて構成される。ここで、ここで、車両状態センサ4は、角加速度センサや地磁気センサなどである方位センサや車速パルスセンサなどである車速センサなどの車両状態を検出するセンサ群である。
【0014】
そして、制御装置1は、地図を表す地図データを記憶したDVDドライブやHDDなどの記憶装置である地図データ記憶部11、現在状態算出部12、操作部2や表示装置3を用いたユーザとの間の入出力を制御するGUI制御部13、ルート探索部14、メモリ15、制御部16、案内画像生成部17とを有する。
【0015】
但し、以上の制御装置1は、ハードウエア的には、マイクロプロセッサや、メモリや、その他のグラフィックプロセッサやジオメトリックプロセッサ等の周辺デバイスを有する一般的な構成を備えたCPU回路であって良く、この場合、以上に示した制御装置1の各部は、マイクロプロセッサが予め用意されたプログラムを実行することにより具現化するプロセスとして実現されるものであって良い。また、この場合、このようなプログラムは、記録媒体や適当な通信路を介して、制御装置1に提供されるものであって良い。
【0016】
次に、図2に地図データ記憶部11に記憶される地図データの内容を示す。
ここで、地図データは、所定の地理的区域毎に図葉と呼ばれる単位で管理されており、図葉の地理的区域またはこれを分割した区域毎に対応して設けられたユニットを含む。そして、各ユニットは、対応する地理的区域またはこれを分割した区域の地図を表現するものである。
【0017】
そして、図2に示すように、地図データは、各ユニットと図葉や対応区域との関係や、地図データの製作日時などを記述した管理データ、地図を表す基本地図データ、路線データ、各種地図構成要素の描画に共用される描画データをまとめた描画リソースデータとを含んで構成される。
【0018】
そして、基本地図データは、前述したユニット毎のユニットデータと、各ユニットデータと図葉や対応区域との関係を記述したユニット管理データを含む。そして、各ユニットデータはユニット内の道路ネットワークを表す道路ユニットと、ユニット内の表示地図を規定する描画ユニットと、プリセット地点データとを有する。
【0019】
ここで、道路ユニットでは、道路を直線であるリンクの集合として表現しており、この各リンクの端点がノードである。そして、道路ユニットは、これらリンクやノードの座標、リンクの属する路線などの各種属性を規定するものである。
次に、描画ユニットは、地形図形や道路図形や建物図形などの地図の表示要素や、建物名称や道路名称や交差点名称などの地図上に表示する各文字列などを規定するものである。
そして、プリセット地点データは、地図データの制作者によって予め選定されて地図データに含められた地点であるプリセット地点を表すデータであり、各プリセット地点に対応して設けられたプリセット地点レコードを有する。そして、各プリセット地点レコードには、プリセット地点の識別子となるプリセット地点番号、プリセット地点のガソリンスタンド、駅、ラーメン店などの種別を表す地点種別と、プリセット地点の固有の情報を表す地点固有情報が格納される。また、この地点固有情報には、プリセット地点の座標、プリセット地点の名称を表す地点名称、プリセット地点の住所、プリセット地点の電話番号や、その他の情報が含められている。
【0020】
次に、地図データ含まれる路線データは、各道路毎に設けられた路線レコードを有し、各路線レコードには、道路の識別子である路線番号や、各道路の高速道路、国道、県道などの路線種別や、各道路の道路名称が記述される。
そして、描画リソースデータには、プリセット地点を地図上で表示するために用いるアイコンのデータであるプリセット地点用アイコンデータと、後述するユーザ設定地点を地図上で表示するために用いるアイコンのデータであるユーザ設定地点用アイコンデータを含む。
【0021】
そして、プリセット地点用アイコンデータは、プリセット地点を地図上で表示するためにアイコンとして用いる図形であるアイコン図形毎に設けられたプリセット地点用アイコンレコードを有し、各プリセット地点用アイコンレコードには、そのアイコン図形の識別子である図形番号、そのアイコン図形を地点の表示に用いるプリセット地点の地点種別を示す対応プリセット地点種別、そのアイコン図形の図形データであるアイコン図形データとが格納されている。
【0022】
また、ユーザ設定地点用アイコンデータは、ユーザ設定地点を地図上で表示するためにアイコンとして用いる図形であるアイコン図形毎に設けられたユーザ設定地点用アイコンレコードを有し、各ユーザ設定地点用アイコンレコードには、そのアイコン図形の識別子である図形番号、そのアイコン図形を地点の表示に用いるアイコン図形としてディフォルトに設定するユーザ設定地点の地点種別を示すディフォルトユーザ設定地点種別、そのアイコン図形の図形データであるアイコン図形データとが格納されている。なお、本実施形態では、後述するようにユーザ設定地点に対しても地点種別を設定する。
【0023】
ここで、本実施形態では、プリセット地点とユーザ設定地点とは、その地点種別が同じであっても異なるアイコン図形を用いる。すなわち、たとえば、地点種別がラーメン店であるプリセット地点については図中201のアイコン図形を当該プリセット地点の地図上の表示に用い、地点種別がラーメン店であるユーザ設定地点については図中202のアイコン図形を当該ユーザ設定地点の地図上の表示に用いる。なお、図示するように、ある地点種別のユーザ設定地点について用いるアイコン図形は、これと同じ地点種別のプリセット地点について用いるアイコン図形と共通のシンボルを、より強調的に表現した図形とすることが好ましい。たとえば、図示した例では、地点種別がラーメン店であるユーザ設定地点について用いるアイコン図形202は、地点種別がラーメン店であるプリセット地点について用いるアイコン図形201に含まれるシンボル(ラーメンどんぶりと湯気の組み合わせ)を、枠線と背景色を付加することにより強調的に表現したものとなっている。
【0024】
次に、本実施形態において、制御装置1のメモリ15には、ユーザ設定地点保存領域が設けられており、このユーザ設定地点保存領域には、ユーザが設定したユーザ設定地点のデータが登録される。すなわち、メモリ15には、ユーザ設定地点毎に設けられたユーザ設定地点レコードが格納される。そして、各ユーザ設定地点レコードには、ユーザ設定地点の識別子となるユーザ設定地点番号、対応プリセット地点番号、ユーザ設定地点のガソリンスタンド、駅、ラーメン店などの種別を表す地点種別、使用アイコン図形番号、ユーザ設定地点の固有の情報を表す地点固有情報が格納される。
【0025】
ここで、対応プリセット地点番号は、ユーザ設定地点が、プリセット地点としても登録されている地点について設定された場合に設定されるものであり、この対応プリセット地点番号には、ユーザ設定地点と同じ地点であるプリセット地点のプリセット地点レコードのプリセット地点番号が設定される。また、使用アイコン図形番号は、ユーザ設定地点を地図上で表示するために用いるアイコン図形のアイコン図形データを格納したユーザ設定地点用アイコンレコードの図形番号が設定される。また、地点固有情報には、プリセット地点レコードの地点固有情報と同様に、ユーザ設定地点の座標、ユーザ設定地点の名称を表す地点名称、ユーザ設定地点の住所、ユーザ設定地点の電話番号や、その他の情報が含められている。
【0026】
なお、ユーザ設定地点の設定、登録動作の詳細について後述する。
さて、このような構成において、制御装置1の現在状態算出部12は、以下の処理を繰り返し行う。
すなわち、現在状態算出部12は、車両状態センサ4やGPS受信機5の出力から推定される現在位置に対して、地図データ記憶部11から読み出した地図データの基本地図の道路ユニットが示す前回決定した現在位置の周辺の地図とのマップマッチング処理などを施して、現在位置として最も確からしい座標と、現在の進行方向として最も確からしい方向とを、それぞれ現在位置、現在進行方位として決定し、メモリ15に設定する。
【0027】
また、制御部16は、ユーザの目的地設定要求に応じて、ユーザから操作部2、GUI制御部13を介して目的地の設定を受付け、これをメモリ15にセットする。そして、目的地までの推奨ルートをルート探索部14に探索させる。ルート探索部14は、必要地理的範囲の道路ユニットのデータを地図データ記憶部11から読み出し、メモリ15に設定されている現在位置から目的地までの最小コストの経路を、距離最小などの所定のコストモデルに基づいて推奨ルートとして算出し、算出した推奨ルートの経路データを、メモリ15にセットする。
【0028】
また、制御部16は、メモリ15にセットされた現在位置が目的地近傍となったならば、目的地到着と判定し、メモリ15にセットされている目的地と推奨ルートをクリアする処理も行う。
そして、案内画像生成部17は、メモリ15にセットされた現在位置もしくはユーザがカーソルで指定したポイントと、その時点で設定されている地図の表示縮尺に従って制御部16が算定した地図表示範囲の地図画像を、地図データ記録部に記憶された地図データの描画ユニットに基づいて描画する。また、描画した地図画像上に、メモリ15にセットされている現在位置や推奨ルートや目的地や、プリセット地点を表すアイコンやユーザ設定地点を表すアイコンを描画した案内画像を生成し表示装置3に表示する。ここで、案内画像生成部17は、プリセット地点を表すアイコンやユーザ設定地点を表すアイコンについては、後述するアイコン描画処理によって、その描画を行う。
【0029】
図4aは、このようにして表示装置3に表示される案内画像400の例を示すものであり、図示した例では、現在位置を基準に地図の表示範囲が定められている。また、案内画像400は、現在位置周辺の地図画像401上に、現在位置を表す現在位置マーク402や、プリセット地点を表すアイコン411などが表されたものとなっている。なお、推奨ルートが設定されている場合には、案内画像400において、地図表示範囲内の推奨ルートを表すルート図形403が地図画像401上に表され、さらに、表示範囲内に目的地が含まれる場合には、目的地を表す目的地マークも地図画像401上に表されることになる。
【0030】
以下、このようなナビゲーション装置100における、ユーザ設定地点の設定、登録動作について説明する。
まず、制御部16は、図4aに示した案内画像400を表示している状態において、地点検索ボタン421をGUI制御を介して、案内画像400上に表示する。そして、地点検索ボタン421が、操作部2を介してユーザによって操作されたならば、ユーザが指定した条件に従って、プリセット地点を検索する地点検索登録処理を実行する。
【0031】
図5に、この地点検索登録処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、図6aに示す検索条件受付ウインドウをGUI制御部13を介して表示装置3に表示し、プリセット地点の検索条件の受け付ける(ステップ502)。ここで、プリセット地点の検索条件としては、図示するように、入力ボックス601-604によって、地点種別、地点名称、住所、電話番号などの項目うちの任意数の項目についての条件を受け付ける。
【0032】
そして、検索条件ウインドウに設けた取消ボタン605が操作されたならば(ステップ504)、そのまま検索条件受付ウインドウを閉じて処理を終了する。一方、検索条件ウインドウに設けた検索ボタン606が操作されたならば(ステップ506)、検索条件受付ウインドウを閉じ、地図データから、検索条件ウインドウで受け付けた検索条件にマッチするプリセット地点レコードを検索する(ステップ508)。そして、索条件受付ウインドウを閉じ、図6bに示す地点選択ウインドウを表示して、地点選択ウインドウ中に検索した各プリセット地点レコードの地点名称のリスト611を表示する(ステップ510)。
【0033】
次に、プリセット地点の地点名称のリスト611上における地点名称の選択を受付ける(ステップ512)。なお、リスト611上でいずれかの地点名称が選択されたならば、制御部16は、地点選択ウインドウに設けた選択地点参照エリア615に、当該選択された地点名称に対応するプリセット地点レコードの座標周辺の地図を表示し、当該地図上で当該座標を仮マーク616で示す処理も行う。
【0034】
さて、地点選択ウインドウ表示後に、地点選択ウインドウに設けた取消ボタン612が操作された場合には(ステップ514)、そのまま地点選択ウインドウを閉じて処理を終了する。
一方、リスト611上でいずれかの地点名称が選択されている状態で、地点選択ウインドウに設けた目的地に設定ボタン613が操作された場合には(ステップ516)、選択されている地点名称に対応するプリセット地点レコードに格納されている座標を目的地としてメモリ15に設定し(ステップ536)、地点選択ウインドウを閉じて処理を終了する。
【0035】
また、リスト611上でいずれかの地点名称が選択されている状態で、地点選択ウインドウに設けた登録ボタン614が操作された場合には(ステップ518)、地点選択ウインドウを閉じて、メモリ15上に確保したワーク領域に新規ユーザ設定地点レコードを生成する(ステップ520)。そして、新規ユーザ設定地点レコードの対応プリセット地点番号に、リスト611上で選択されている地点名称に対応するプリセット地点レコードのプリセット地点番号を登録する(ステップ522)。また、新規ユーザ設定地点レコードの地点種別と、地点固有情報(座標、地点名称、住所、電話番号、その他情報)に、リスト611上で選択されている地点名称に対応するプリセット地点レコードの地点種別と、地点固有情報をコピーする(ステップ524)。
【0036】
また、新規ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形番号に、新規ユーザ設定地点レコードの地点種別、すなわち、リスト611上で選択されたプリセット地点の地点種別が、ディフォルトユーザ設定地点種別として登録されているユーザ設定地点用アイコンレコードの図形番号を設定する(ステップ526)。
【0037】
そして、以上のように各項目を設定した新規ユーザ設定地点レコードの内容を、図6cに示すユーザ設定地点レコード編集ウインドウに表示し、その編集を受け付ける(ステップ528)すなわち、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウ表示開始時に、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウに設けた、地点名称、地点種別、住所、電話番号、その他情報などの各項目の入力ボックス621-625に、新規ユーザ設定地点レコードの対応する項目の値を自動入力する。また、使用アイコン選択ボックス626に、新規ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形に設定された図形番号を持つユーザ設定地点用アイコンレコードのアイコン図形データが示すアイコン図形を表示する。
【0038】
そして、各入力ボックスで各項目の値が変更されたならば、当該変更を新規ユーザ設定地点レコードの対応する項目の値に反映する。また、使用アイコン選択ボックス626の横に設けた変更ボタン627が操作されたならば、図6dに示す、各ユーザ設定地点用アイコンレコードに格納されているアイコン図形データが示すアイコン図形の一覧を表示して、その内から、ユーザ設定地点の地図上での表示に用いるアイコン図形の選択を受け付けて、選択を受け付けたアイコン図形に対応するアイコン図形レコードの図形番号を、新規ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形番号に設定すると共に、使用アイコン選択ボックス626に選択を受け付けたアイコン図形を表示する。
【0039】
さて、このようなユーザ設定地点レコード編集ウインドウ表示後に、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウに設けた取消ボタン628が操作されたならば(ステップ530)、そのまま新規ユーザ設定地点レコードを廃棄して、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じ処理を終了する。一方、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウに設けたOKボタン629が操作されたならば(ステップ532)、メモリ15のワーク領域に格納されている新規ユーザ設定地点レコードを、メモリ15のユーザ設定地点保存領域に移動することにより正規登録し(ステップ534)、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じ処理を終了する。
【0040】
以上、地点検索登録処理について説明した。
なお、以上の地点検索登録処理は、ステップ528-532を排して、ユーザのユーザ設定地点レコードの編集を受け付けることなく、メモリ15のワーク領域に格納されている新規ユーザ設定地点レコードを、メモリ15のユーザ設定地点保存領域に移動することにより正規登録するようにしてもよい。
【0041】
さて、制御部16は、図4aに示した案内画像400を表示している状態において、操作部2に所定の操作が行われたならば、図8に示すカーソル801を表示し、地図画像401上の位置の指定を受け付ける。また、ユーザ操作に応じて、地図表示範囲のスクロールや、地図表示縮尺の変更及びこれに伴う地図表示範囲の変更などを行う。また、制御部16は、案内画像400の上に、目的地設定ボタン811、地点登録ボタン812、ナビボタン813をGUI制御部13を介して表示する。そして、目的地設定ボタン811が操作されたならば、カーソル801の位置に対応する地図画像401が表す地図上の地点を目的地としてメモリ15の設定し、カーソル801を消去して、図4a案内画像の表示状態に戻る。また、ナビボタン813が操作された場合には、そのままカーソル801を消去して、図4a案内画像の表示状態に戻る。
【0042】
一方、地点登録ボタン812が操作された場合には、カーソル801の位置に対応する地図画像401が表す地図上の地点をカーソル指定地点として、その座標を取得してカーソル801を消去し、以下の指定地点登録処理を実行する。
図7に、この指定地点登録処理の手順を示す。
図示するようにこの処理では、まず、図8bに示すように、カーソル指定地点に対応する地図画像401上の地点に仮マーク821を表示する(ステップ702)。そして、カーソル指定地点周辺の座標を持つプリセット地点レコードを検索する(ステップ704)。そして、図8cに示す地点選択ウインドウ830を表示して、地点選択ウインドウ830に検索した各プリセット地点レコードの地点名称のリストを表示し(ステップ706)、プリセット地点の地点名称のリスト上における地点名称の選択を受付ける(ステップ708)。また、案内画像400上に表示するボタンを、自分で設定ボタン831と決定ボタン832とナビボタン813に変更する。
【0043】
そして、ナビボタン813が操作された場合には(ステップ710)、そのまま地点選択ウインドウ830を消去して、図4a案内画像の表示状態に戻る。また、図8dに示すように、地点選択ウインドウ830のリスト上でいずれかの地点名称が選択されている状態で、決定ボタン832が設定されたならば(ステップ714)、地点選択ウインドウ830を閉じ、ステップ716以降の処理に進む。ステップ716以降の処理は、地点検索登録処理のステップ520からの処理と同じである。
【0044】
すなわち、ワーク領域に新規ユーザ設定地点レコードを生成し(ステップ716)、新規ユーザ設定地点レコードの対応プリセット地点番号に、地点選択ウインドウ830のリスト上で選択されている地点名称に対応するプリセット地点レコードのプリセット地点番号を登録し(ステップ718)、新規ユーザ設定地点レコードの地点種別と地点固有情報(座標、地点名称、住所、電話番号、その他情報)に、地点選択ウインドウ830のリスト上で選択されている地点名称に対応するプリセット地点レコードの地点種別と地点固有情報をコピーする(ステップ720)。また、新規ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形番号に、新規ユーザ設定地点レコードの地点種別、すなわち、地点選択ウインドウ830のリスト上で選択されたプリセット地点の地点種別が、ディフォルトユーザ設定地点種別として登録されているユーザ設定地点用アイコンレコードの図形番号を設定する(ステップ722)。そして、図6cに示すユーザ設定地点レコード編集ウインドウを表示し、以上のように各項目を設定した新規ユーザ設定地点レコードの内容の編集を受け付ける(ステップ724)。また、取消ボタン628が操作されたならば(ステップ726)、そのまま新規ユーザ設定地点レコードを廃棄して、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じて処理を終了して図4aの案内画像400の表示に戻る。一方、OKボタン629が操作されたならば(ステップ728)、メモリ15のワーク領域に格納されている新規ユーザ設定地点レコードを、メモリ15のユーザ設定地点保存領域に移動することにより正規登録し(ステップ730)、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じ処理を終了し、図4aの案内画像400の表示に戻る。
【0045】
一方、図8cの地点選択ウインドウ830を表示している状態で、自分で設定ボタン831が操作されたならば(ステップ712)、地点選択ウインドウ830を閉じ、ワーク領域に新規ユーザ設定地点レコードを生成する(ステップ732)。そして、新規ユーザ設定地点レコードの地点固有情報の座標に、カーソル指定地点の座標を設定する(ステップ724)。そして、ステップ724以降の処理に進み、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを表示して、以上のように座標の項目のみが設定されている新規ユーザ設定地点レコードの内容の編集を受け付け、取消ボタン628が操作されたならば(ステップ726)、そのまま新規ユーザ設定地点レコードを廃棄して、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じ処理を終了し、OKボタン629が操作されたならば(ステップ728)、メモリ15のワーク領域に格納されている新規ユーザ設定地点レコードを、メモリ15のユーザ設定地点保存領域に移動することにより正規登録し(ステップ730)、ユーザ設定地点レコード編集ウインドウを閉じ処理を終了し、図4aの案内画像400の表示に戻る。
【0046】
以上、制御部16が行う指定地点登録処理について説明した。
次に、前述した案内画像400の生成時に案内画像生成部17が、プリセット地点を表すアイコンやユーザ設定地点を表すアイコンを地図画像401上に描画するために行う後アイコン描画処理について説明する。
図9に、このアイコン描画処理の手順を示す。
図示するように、この処理では、まず、地図表示範囲内の座標と、表示対象地点種別の地点種別を持つユーザ設定地点レコードを表示対象ユーザ設定地点レコードとして抽出する(ステップ902)。ここで、表示対象地点種別とは、ユーザのナビゲーション装置100の設定に従って予め定まる、地図画像401上にアイコンを表示する地点の種別である。
【0047】
次に、抽出した各ユーザ設定地点レコードに登録されている対応プリセット地点番号を非表示プリセット地点番号として設定する(ステップ904)。そして、地図表示範囲内の座標と、表示対象地点種別の地点種別を持つプリセット地点レコードを表示対象プリセット地点レコードとして抽出する(ステップ906)。次に、非表示プリセット地点番号をプリセット地点番号として持つプリセット地点レコードを、表示対象プリセット地点レコードから除外する(ステップ908)。
【0048】
そして、各表示対象プリセット地点レコードの座標に対応する地図画像401上の位置に、プリセット地点レコードの地点種別が対応プリセット地点種別して登録されているプリセット地点用アイコンレコードのアイコン図形データが示すアイコン図形を描画する(ステップ910)。また、各表示対象ユーザ設定地点レコードの座標に対応する地図画像401上の位置に、ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形番号が図形番号として登録されているユーザ設定地点用アイコンレコードのアイコン図形データが示すアイコン図形を描画する(ステップ912)。
【0049】
そして、ステップ902からの処理に戻る。
ここで、ユーザ設定地点が設定されていない場合に、表示対象地点種別としてラーメン店が設定されているときに図4aのように地点種別がラーメン店であるプリセット地点のアイコン411が表示されているものとする。
そして、このプリセット地点のうちの、アイコン411aに対応するプリセット地点が、前述した地点検索登録処理または指定地点登録処理で選択されてユーザ設定地点としても登録されたものとする。
【0050】
すると、この場合には、以上のアイコン描画処理によって、案内画像400の表示は、図4bに示すように、選択されてユーザ設定地点として登録されたプリセット地点のアイコン411aに代えて、地点種別がラーメン店であることを表すユーザ設定地点のアイコン図形によるアイコン412が表示されることになる。したがって、このプリセット地点としてもユーザ設定地点としても登録されているラーメン店について、複数のアイコンが表示されてしまうことが抑止される。
また、ユーザは、案内画像400の表示より、アイコン412で示される地点が、過去に自分がユーザ設定地点として設定したラーメン店であることを直ちに知ることができる。
なお、以上では、ユーザ設定地点としてもプリセット地点としても登録されている地点地点については、地図画像401上に表示するアイコンとして、当該地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点レコードで示されるアイコン図形を表示するようにしたが、このような地点については、地図画像401上に表示するアイコンとして、別途設けた、地点種別と共にユーザ設定地点としてもプリセット地点としても登録されている地点であることを表す他のアイコン図形を表示するようにしてもよい。
【0051】
ところで、特定の表示対象種別の地点種別を持つユーザ設定地点のアイコンのみを表示するような設定をユーザに許容する場合には、以上のアイコン描画処理において、このような設定がされているときには、単に、表示対象種別を地点種別として持つユーザ設定地点レコードについてのみ、ユーザ設定地点レコードの使用アイコン図形番号が図形番号として登録されているユーザ設定地点用アイコンレコードのアイコン図形データが示すアイコン図形を描画するように行えばよい。
【0052】
一方、特定の表示対象種別の地点種別を持つユーザ設定地点のアイコンのみを表示するような設定をユーザに許容する場合には、以上のアイコン描画処理を行うようにすればよい。
または、この場合には、以上のアイコン描画処理において、表示対象種別の地点種別を持つプリセット地点レコードのうち、ユーザ設定地点として登録されていないプリセット地点のプリセット地点レコード(プリセット地点レコードのプリセット地点番号が、いずれのユーザ設定地点レコードにも対応プリセット地点番号として登録されていないプリセット地点レコード)については、プリセット地点レコードの座標に対応する地図画像401上の位置に、プリセット地点レコードの地点種別が対応プリセット地点種別して登録されているプリセット地点用アイコンレコードのアイコン図形データが示すアイコン図形を描画し、ユーザ設定地点としても登録されている地点であるプリセット地点のプリセット地点レコード(プリセット地点レコードのプリセット地点番号が、いずれかのユーザ設定地点レコードに対応プリセット地点番号として登録されているプリセット地点レコード)については、地図画像401上に表示するアイコンとして、別途設けた、地点種別と共にユーザ設定地点としても登録されているプリセット地点であることを表す他のアイコン図形を表示するようにしてもよい。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、ユーザは、予め設定されているプリセット地点のうちから所望の地点を選択してユーザ設定地点として登録することができる。また、この登録の際に、選択したプリセット地点の地点種別や地点名称や地点座標その他の情報がユーザ設定地点に自動的に継承されると共に、継承した地点種別に応じた図形が、当該ユーザ設定地点を地図上で表すアイコンに用いる図形として自動的に設定される。したがって、ユーザのユーザ設定地点の登録作業が容易化される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置が保持する地図データを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置がメモリに保持するデータを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るナビゲーション装置の表示画面例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る地点検索登録処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態に係る地点検索登録処理で用いるGUIを示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る指定地点登録処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態に係る指定地点登録処理で用いるGUIを示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係るアイコン描画処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0055】
1…制御装置、2…操作部、3…表示装置、4…車両状態センサ、5…GPS受信機、11…地図データ記憶部、12…現在状態算出部、13…GUI制御部、14…ルート探索部、15…メモリ、16…制御部、17…案内画像生成部、100…ナビゲーション装置、400…案内画像、401…地図画像、402…現在位置マーク、403…ルート図形。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載され、保持した地図データに基づいて地図を表示するナビゲーション装置であって、
前記地図データは、それぞれ予め選定された地点である複数のプリセット地点の各々について設けられた、当該プリセット地点の種別を表すプリセット地点種別と当該プリセット地点の座標を表すプリセット地点座標とを少なくとも含むプリセット地点情報を含み、
当該ナビゲーション装置は、
ユーザによって設定された地点であるユーザ設定地点の座標を表すユーザ設定地点座標と、当該ユーザ設定地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形を定義するユーザ設定地点マーク定義情報とを少なくとも含むユーザ設定地点情報を、各ユーザ設定地点について記憶した記憶手段と、
前記プリセット地点情報が示すプリセット地点のうちから、ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付ける地点選択受付手段と、
前記地点選択受付手段が選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標をユーザ設定地点座標として含み、前記選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別に応じて定まる図形を定義するユーザ設定地点マーク定義情報とを含むユーザ設定地点情報を、前記選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成し、前記記憶手段に登録するユーザ設定地点登録手段と、
前記ユーザ設定地点を地図上に表示する場合に、前記記憶手段に登録されている前記ユーザ設定地点情報のユーザ設定地点マーク定義情報が定義する図形を、当該ユーザ設定地点マーク情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示する地点表示手段とを有することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記地点選択受付手段は、ユーザから指定された条件にマッチするプリセット地点を前記プリセット地点情報に基づいて検索してユーザに対して提示し、提示したプリセット地点の内から、前記ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付けることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1記載のナビゲーション装置であって、
前記地点選択受付手段は、ユーザから地図上での地点の指定を受け付け、指定を受け付けた地点周辺のプリセット地点座標を持つプリセット地点を前記プリセット地点情報に基づいて検索してユーザに対して提示し、提示したプリセット地点の内から、前記ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付けることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1、2または3記載のナビゲーション装置であって、
前記地図データは、前記プリセット地点種別と、プリセット地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形との対応を定義したプリセット地点マーク定義データを含み、
前記ユーザ設定地点登録手段は、前記地点選択受付手段が受け付けたプリセット地点と、当該プリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成して前記記憶手段にユーザ設定地点情報を登録したユーザ設定地点との対応を示す対応情報を前記記憶手段に記憶し、
前記地点表示手段は、前記プリセット地点を地図上で表示する場合に、前記記憶手段の対応情報を参照し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形を、前記プリセット地点情報のプリセット地点座標が示す前記地図上の位置に表示し、ユーザ設定地点に対応しているプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形とは異なる図形を、当該プリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標または当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項5】
請求項4記載のナビゲーション装置であって、
前記地点表示手段は、前記プリセット地点を地図上で表示する場合に、ユーザ設定地点に対応しているプリセット地点については、当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点マーク定義情報が定義する図形を前記異なる図形として用い、当該図形を、当該プリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標または当該プリセット地点に対応するユーザ設定地点のユーザ設定地点情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示することを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項6】
請求項1、2または3記載のナビゲーション装置であって、
前記地図データは、前記プリセット地点種別と、プリセット地点を地図上で表示するためのマークとして用いる図形との対応を定義したプリセット地点マーク定義データを含み、
前記ユーザ設定地点登録手段は、前記地点選択受付手段が受け付けたプリセット地点と、当該プリセット地点のプリセット地点情報に基づいて生成して前記記憶手段にユーザ設定地点情報を登録したユーザ設定地点との対応を示す対応情報を前記記憶手段に記憶し、
前記地点表示手段は、前記プリセット地点とユーザ設定地点の双方を地図上で表示する場合に、前記記憶手段の対応情報を参照し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別との対応が前記プリセット地点マーク定義データによって定義されている図形を、前記プリセット地点情報のプリセット地点座標が示す前記地図上の位置に表示し、ユーザ設定地点に対応していないプリセット地点については、当該プリセット地点の地図上への表示を行わないことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項7】
地図データに基づいて地図を表示する地図表示装置において、ユーザが選択した地点をユーザ設定地点として登録し、登録したユーザ設定地点を前記地図上に表示する地点登録表示方法であって、
前記地図データに含まれる、それぞれ予め選定された地点である複数のプリセット地点の各々について設けられた、当該プリセット地点の種別を表すプリセット地点種別と当該プリセット地点の座標を表すプリセット地点座標とを少なくとも含むプリセット地点情報が示すプリセット地点のうちから、ユーザ設定地点として設定する地点の選択を受け付けるステップと、
選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報が示すプリセット地点座標をユーザ設定地点座標として含み、選択を受け付けたプリセット地点のプリセット地点情報のプリセット地点種別に応じて定まる図形を定義するユーザ設定地点マーク定義情報とを含むユーザ設定地点情報を登録するステップと、
登録されている前記ユーザ設定地点情報のユーザ設定地点マーク定義情報が定義する図形を、当該ユーザ設定地点マーク情報のユーザ設定地点座標が示す前記地図上の位置に表示するステップとを有することを特徴とする地点登録表示方法。

【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−53018(P2006−53018A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−234294(P2004−234294)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】