説明

ナビゲーション装置

【課題】車両用にナビゲーションアプリケーションを別途設けることなく、携帯電話のナビゲーションアプリケーションに車載要件を付加することが可能なナビゲーション装置を提供すること。
【解決手段】携帯通信端末側ナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択する選択手段32と、選択手段32によって選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行う車両側経路案内手段30とを備える構成とする。これにより、携帯通信端末10側ナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択し、選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行うことができる。従って、車両用にナビゲーションアプリを別途設けることなく、携帯電話のナビゲーションアプリに車載要件(安全性、信頼性)を付加することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末のナビゲーション機能を利用した車載ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ナビゲーション機能を有する携帯電話から情報を受信して、経路誘導を行う車載のナビゲーション装置がある(例えば、特許文献1参照)。このナビゲーション装置は、車内に設置された電話機ホルダに携帯電話が装着されているときに、携帯電話から出力されるナビゲーション音声や文字データを受信して、スピーカを駆動して案内音声信号を出力するものである。また、特許文献2に記載のナビゲーションシステムは、車両の計器パネル内に設けられた補助表示手段に、ナビゲーション画面に表示されるものとは異なる簡易的な矢印画像を表示するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−26111号公報
【特許文献2】特開2005−172564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、携帯電話のナビゲーション機能は、歩行時の利用を前提しているため、車両用のナビゲーションとしては、不充分であった。そこで、簡素な構成で、携帯通信端末のナビゲーション機能を有効活用できる車載器が求められている。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、車両用にナビゲーションアプリケーションを別途設けることなく、携帯電話のナビゲーションアプリケーションに車載要件を付加することが可能なナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によるナビゲーション装置は、携帯通信端末側ナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択する選択手段と、選択手段によって選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行う車両側経路案内手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明のナビゲーション装置では、携帯通信端末側ナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択し、選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行うことができる。これにより、車両用にナビゲーションアプリケーション(以下、「ナビゲーションアプリ」という。)を別途設けることなく、携帯電話のナビゲーションアプリに車載要件(安全性、信頼性)を付加することができる。
【0008】
近年、地図案内システムとしてカーナビゲーションシステムが普及しているが、高価であるなどの理由によりカーナビゲーションシステムを購入しない自動車ユーザも少なくない。一方、携帯電話のナビゲーションアプリも普及しており、これを自動車に適用すれば、車載のナビゲーションシステムを搭載していない自動車ユーザでも地図案内利用することができる。
【0009】
また、車両側経路案内手段は、走行情報として、自車両の車速情報、又はパーキングブレーキの状態を表すパーキングブレーキ情報を取得し、取得した走行情報に基づいて、経路案内を報知する報知態様を変更することが好ましい。例えば、自車両が、判定閾値よりも高速走行している場合に、画像表示を用いた経路案内を中止するように、報知態様を変更してもよい。また、パーキングブレーキ情報に基づいて自車両の停止状態を判定し、自車両が停止状態である場合に、操作者の操作入力に応じて画像表示を変更するようにしてもよい。
【0010】
また、選択手段によって選択された経路案内情報に基づいて、報知する画像情報を生成する画像情報生成手段と、画像情報生成手段によって生成された画像情報を表示する表示手段と、を更に備え、車両側経路案内手段は、経路案内情報よりも優先度の高い表示要求が有るか否かを判定し、優先度に応じて表示手段による画像表示を変更することが好適である。
【0011】
運転者は、運転中に携帯電話の画面を見ることはできない。また、携帯電話の画面は小さく、携帯電話がキャッシュしている地図情報も携帯電話の画面に合わせたものであるので、そのまま車両用の表示手段に適用するのは不適切である。そこで、選択手段によって、携帯電話のナビゲーション機能で利用される情報の中から、地図情報を除く経路案内情報を選択し、運転手に知らせる情報(例えば「100m先を右折」など)を抽出する。本発明のナビゲーション装置によれば、画像情報生成手段は、抽出された情報に基づいて、運転者に報知する画像情報(例えば右折を示す矢印)を生成し、生成された画像情報を車載の表示手段に表示することが可能となる。
【0012】
また、操作者によって操作される操作入力手段を更に備え、車両側経路案内手段は、走行情報に基づいて、操作入力手段による操作の有効、無効を判断する構成としてもよい。例えば、操作入力手段として車載のタッチディスプレイを備え、携帯電話のナビゲーション機能の連携操作を可能な装置において、自車両の走行時には、操作入力を不可にするなどの制御を加えることができる。これにより、車載器として、利便性や安全性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のナビゲーション装置によれば、車両用にナビゲーションアプリを別途設けることなく、携帯電話のナビゲーションアプリに車載要件を付加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係るカーナビゲーションシステムを示すブロック構成図である。
【図2】携帯電話における制御処理を示すフローチャートである。
【図3】車載ナビゲーション装置における制御処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明によるカーナビゲーションシステムの好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0016】
図1に示すカーナビゲーションシステム1は、目的地までの誘導経路を探索して経路案内を行うものであり、ナビゲーション機能を備えた携帯電話10、及び車載機であるナビゲーション装置(以下、「車載ナビゲーション装置」という。)20によって構成される。携帯電話10は、ナビゲーションアプリ11、GPS(Global Positioning System)12、通信部13を備える。携帯電話10は、通信ネットワークに接続可能であり、例えば、経路案内に有用な情報を配信するセンターサーバ(不図示)と通信可能な構成とされている。
【0017】
ナビゲーションアプリ11は、ユーザの操作入力に基づいて目的地を設定する機能、自己位置から目的地までの誘導経路を探索する機能、探索された誘導経路に基づいて経路案内を行う機能などを実現するものである。GPS12は、GPS衛星からの信号を受信して、現在位置を検出するものである。また、携帯電話10は、地図情報を記憶する記憶手段を備える。携帯電話10は、例えばセンターサーバと通信し、地図情報、交通情報など取得してもよい。なお、携帯電話10を利用したナビゲーション機能は、無線通信によりセンターサーバと連携することで実現してもよく、携帯電話10で完結してもよい。また、携帯電話10のナビゲーション機能で利用される情報としては、現在地の位置情報、設定された目的地の位置情報、目的地までの誘導経路に関する情報、地図情報などがある。
【0018】
通信部13は、車載ナビゲーション装置20との通信を可能とする制御部である。通信部13は、車載ナビゲーション装置20から出力された情報を受信する機能を有すると共に、車載ナビゲーション装置20へ情報を送信する機能を有する。
【0019】
車載ナビゲーション装置20は、GW−ECU(Electronic Control Unit)30、及びディスプレイ40を備える。GW−ECU30は、他の車載ECU50と車載LAN(例えばCAN、Flexray)などを用いて通信可能な構成とされている。車載ECU50としては、車両の運転支援を行う運転支援ECU、エンジン制御を行うエンジンECUなどが挙げられる。車載ECU50は、各種センサ51と接続され、車両の走行状態を検出することができる。各種センサ51としては、自車速を検出する車輪速センサ、パーキングブレーキの作動状態を検出するパーキングブレーキセンサなどが挙げられる。すなわち、GW−ECU30は、車載ECU50及び車載LANを介して、車両の走行状態を検出することができる。
【0020】
GW−ECU30は、マルチメディアからの情報や車載LANを通じて入力される情報などを統合的に扱う車載GW機能を有する。車載GW機能を有するECUは、単体のECUとして存在しても良いし、他のECUに取り込まれていても良い。GW−ECU30は、通信部31、フィルター部32、画像・音声生成部33、ルーティング部34、コマンド変換部35を備える。
【0021】
通信部31は、携帯電話10との通信を可能とする制御部である。携帯電話10と車載ナビゲーション装置20との間の通信機能は、有線通信でも無線通信でもよい。例えば、BluetoothやWiFi、USBなどを用いた通信が挙げられる。通信部31は、携帯電話10から出力された情報を受信する機能を有すると共に、携帯電話10へ情報を送信する機能を有する。
【0022】
フィルター部32は、携帯電話10から受信した情報の中から必要な情報を抜き出すフィルタリング機能を実現するものである。フィルター部32は、携帯電話10のナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択する本発明の選択手段として機能する。
【0023】
画像・音声生成部33は、運転者に報知する情報を運転者に適した画像、音声に変換する機能を実現する。画像・音声生成部33は、フィルター部32によって選択された経路案内情報に基づいて、報知する画像情報を生成する本発明の画像情報生成手段として機能する。また、画像・音声生成部33は、車載ECU50からの表示要求に応じた画像を表示するための画像情報を生成してもよい。画像・音声生成部33によって生成された画像情報、音声情報は、ディスプレイ40に送信される。
【0024】
ルーティング部34は、情報をあて先まで届けるためのルーティング機能を実現するものである。ルーティング部34は、画像・音声生成部33によって生成された画像情報、音声情報をあて先であるディスプレイ40へ送信する。また、ルーティング部34は、車載ECU50から表示要求された情報をあて先であるディスプレイ40へ送信する。また、ルーティング部34は、ディスプレイ40から受信した操作信号をあて先であるコマンド変換部35へ送信する。また、ルーティング部34は、携帯電話10から受信した経路案内に関する情報、現在地の位置情報などを車載ECU50へ送信してもよい。
【0025】
コマンド変換部35は、ディスプレイ40から操作信号に応じて、ナビゲーションアプリ11への指令信号を生成する機能を実現する。
【0026】
ディスプレイ40は、表示制御部41、操作制御部42、表示部43を備える。表示部43は、画像を表示する部分である。また、表示部43は、操作者によって操作されるタッチパネル(操作入力部)として機能する。
【0027】
表示制御部41は、GW−ECUの画像・音声生成部33から受信した画像情報に基づいて、表示部43における表示を制御する表示制御手段として機能する。なお、表示制御手段は、GW−ECU30に設けられていてもよい。
【0028】
表示制御部41は、表示の優先順位に応じて、表示部43に表示する画像表示を制御する。表示制御部41は、自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を表示する表示態様を変更する。表示制御部41は、自車両の車速が判定閾値以上である場合には、画像表示を停止する。また、表示制御部41は、携帯電話10のナビアプリ11を操作するための操作画面を、表示部43に表示する制御を行う。
【0029】
操作制御部42は、タッチパネルにおける入力操作を検出し、検出された操作信号をGW−ECU30へ送信する機能を実現する。例えば、タッチパネルによる入力操作を検出したときに、車速パルスやパーキングブレーキ信号により自車両が走行状態であると検知した場合には、携帯電話10のナビゲーションアプリ11に操作信号を送信しない構成とする。
【0030】
次に、運転者に報知される案内情報について説明する。車載ナビゲーション装置20では、携帯電話10のナビゲーションアプリ11から送信された経路情報を受信し、受信した経路情報から必要な情報だけを抽出し運転者に適した情報に加工して報知する。画像・音声生成部33は、携帯電話10から受信した情報に基づいて、案内情報に含まれる矢印画像44、区間距離表示画像45を、ディスプレイに表示させるための画像情報を生成する。矢印画像44は、目的地へ誘導するための右折、左折などに関する情報を矢印を用いて示す画像である。また、区間距離表示画像45は、自車両の現在位置から、例えば、矢印画像45によって指示された右折、左折などを行う交差点までの距離を示す画像表示である。なお、運転者に報知される案内情報をスピーカなどの音声出力手段を用いて、運転者に報知してもよい。音声出力手段は、例えば、「100m先、右折です」、「次の信号を右折です」と音声出力する。音声出力による案内情報の報知は、画像表示と共に実施されてもよく、画像表示を行わず単独で実施されてもよい。
【0031】
次に、携帯電話10における制御処理について図2を参照して説明する。なお、図2では、ステップをSと略記する。携帯電話10では、まず、車載ナビゲーション装置20のGW−ECU30と通信接続しているか否かを判定する(S1)。GW−ECU30と通信接続されていない場合には、ステップ1の処理を繰り返し、GW−ECU30と通信接続されている場合には、ステップ2に進む。
【0032】
続くステップ2では、ナビゲーション機能の起動要求があるか否かを判定する。携帯電話10では、車載ナビゲーション装置20から受信した信号に基づいて、ナビゲーションアプリ11の起動要求があるか否かを判定する。ナビゲーションアプリ11の起動要求がない場合には、起動要求を待ち、起動要求があれば、ステップ3に進む。なお、運転者は、携帯電話10の操作ボタンを直接操作することで、ナビゲーションアプリ11を起動させることも可能である。この場合には、携帯電話10における操作入力に基づいて、ナビゲーションアプリ11の起動要求があるか否かを判定し、起動要求があれば、ステップ3に進む。
【0033】
次に、ステップ3では、起動要求に応じてナビゲーションアプリ11を起動する。ナビゲーションアプリ11が起動されると、携帯電話10はナビゲーションモードになり、GW−ECU30と通信で連携する連携モードが選択される。ナビゲーションアプリ11は、運転者による操作入力に応じて、目的地設定、目的地までの経路探索を実施し、経路案内情報を生成する。また、ナビゲーションアプリ11は、GPS12から受信した信号に基づいて、現在地の位置情報を取得する。
【0034】
続くステップ4では、ナビゲーションアプリ11は、現在地の位置情報、目的地までの誘導経路に関する経路情報を、通信部13を介して、車載ナビゲーション装置20のGW−ECU30へ送信する。車載表示(ディスプレイ40)との連携モードが選択された場合、携帯電話10は、経路情報(目的地までの右左折や区間距離の情報)を車載GW(GW−ECU30)へ逐次送信する。例えば、地図情報は、GW−ECU30へ送信しない。
【0035】
次に、車載ナビゲーション装置20における制御処理について図3を参照して説明する。なお、図3では、ステップをSと略記する。まず、車載ナビゲーション装置20のGW−ECU30では、位置情報、経路情報を受信したか否かを判定する(S11)。携帯電話10から出力された位置情報、経路情報を受信していない場合には、ステップ11の処理を繰り返し、位置情報、経路情報を受信した場合には、ステップ12に進む。
【0036】
続くステップ12では、経路上1km以内における右左折情報を抽出する。GW−ECU30のフィルター部32は、受信した位置情報、経路情報に基づいて、自車両の現在地から経路上1km以内の交差点での右左折情報を抽出する。
【0037】
次に、GW−ECU30は、ステップ13に進み、矢印画像、案内音声を生成する。GW−ECU30の画像・音声生成部33は、フィルター部32によって抽出された情報に基づいて、矢印画像44、区間距離表示45を表示させるための画像情報、案内音声を出力するための音声情報を生成する。
【0038】
続くステップ14では、GW−ECU30は、他のECUらの表示要求があるか否かの判定を行う。例えば、車載ECU50からの表示要求があった場合には、ステップ15に進み、表示要求がなかった場合には、ステップ17に進む。ステップ15では、GW−ECU30は、ナビゲーション機能に係る表示よりも、優先順位の高い表示要求がある場合にはステップ16に進み、ナビゲーション機能に係る表示よりも、優先順位の高い表示がない場合にはステップ17に進む。なお、ステップ14における処理は、GW−ECU30のルーティング部34で実施してもよく、ディスプレイ40の制御部において、優先順位に応じた表示を行うようにしてもよい。例えば、車載ECU50から出力される表示要求に関する情報には、ナビゲーション機能によりも優先順位が高いものであるか否かを判定するための情報が含まれている。
【0039】
ステップ16では、GW−ECU30は、ナビゲーション機能よりも優先順位が高い表示画像情報をディスプレイ40へ送信する。ステップ17では、GW−ECU30は、ナビゲーション機能に関する情報である画像情報、音声情報をディスプレイ40に送信する。ディスプレイ40では、受信した画像情報に応じて、画像を表示する。また、ディスプレイ40のスピーカは、受信した音声情報に応じて、音声を出力する。
【0040】
このようなカーナビゲーションシステム1では、携帯電話10のナビゲーションアプリ11で利用される情報の中から経路案内情報を選択し、選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行うことができる。これにより、車両用にナビゲーションアプリを別途設けることなく、携帯電話10のナビゲーションアプリ11に車載要件(安全性、信頼性)を付加することができる。
【0041】
車載ナビゲーション装置20では、走行情報として、自車両の車速情報、又はパーキングブレーキの状態を表すパーキングブレーキ情報を取得し、取得した走行情報に基づいて、経路案内を報知する報知態様を変更することができる。例えば、自車両が、判定閾値よりも高速走行している場合に、画像表示を用いた経路案内を中止するように、報知態様を変更することが可能である。また、パーキングブレーキ情報に基づいて自車両の停止状態を判定し、自車両が停止状態である場合に、操作者の操作入力に応じて画像表示を変更するようにしてもよい。
【0042】
また、車載ナビゲーション装置20は、フィルター部32によって選択された経路案内情報に基づいて、報知する画像情報を生成する画像・音声生成部33、当該画像・音声生成部33によって生成された画像情報を表示するディスプレイ40を備え、経路案内情報よりも優先度の高い表示要求が有るか否かを判定し、優先度に応じてディスプレイ40による画像表示を変更することができる。
【0043】
また、車載ナビゲーション装置20は、運転者によって操作されるタッチパネルとして機能するディスプレイ40を備え、自車両の走行情報に基づいて、タッチパネルによる操作の有効、無効を制御することができる。具体的には、自車両の走行時には、操作入力を不可にするなどの制御を加えることができるので、車載機器としての利便性や安全性を向上させることができる。
【0044】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態では、携帯通信端末として携帯電話を例示しているが、その他の通信端末のナビゲーションアプリを利用するカーナビゲーションシステムとしてもよい。
【0045】
また、上記実施形態では、経路案内情報を選択するフィルター部32が車載ナビゲーション装置20側に設けられている構成としているが、携帯電話10にフィルター部が設けられていてもよい。また、上記実施形態では、画像・音声生成部33がGW−ECU30に設けられている構成としているが、ディスプレイ40に画像・音声生成部が設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1…カーナビゲーションシステム、10…携帯電話(携帯通信端末)、11…ナビゲーションアプリ、12…GPS、13…通信部、20…車載ナビゲーション装置(車両側経路案内手段)、30…GW−ECU、31…通信部、32…フィルター部(選択手段)、33…画像・音声生成部(画像情報生成手段)、34…ルーティング部、35…コマンド変換部、40…ディスプレイ、41…表示制御部、42…操作制御部、43…表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯通信端末側ナビゲーション機能で利用される情報の中から経路案内情報を選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された経路案内情報、及び自車両の走行状態を表す走行情報に基づいて経路案内を行う車両側経路案内手段とを備えることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記車両側経路案内手段は、前記走行情報として、自車両の車速情報、又はパーキングブレーキの状態を表すパーキングブレーキ情報を取得し、取得した前記走行情報に基づいて、経路案内を報知する報知態様を変更することを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
前記選択手段によって選択された経路案内情報に基づいて、報知する画像情報を生成する画像情報生成手段と、
前記画像情報生成手段によって生成された画像情報を表示する表示手段と、を更に備え、
前記車両側経路案内手段は、前記経路案内情報よりも優先度の高い表示要求が有るか否かを判定し、優先度に応じて前記表示手段による画像表示を変更することを特徴とする請求項1又は2記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
操作者によって操作される操作入力手段を更に備え、
前記車両側経路案内手段は、前記走行情報に基づいて、前記操作入力手段による操作の有効、無効を判断することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−122848(P2011−122848A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278594(P2009−278594)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】