説明

ナビゲーション装置

【課題】概略の駐車料金と使用可能紙幣を利用者に知らせる駐車料金情報システムを提供する。
【解決手段】本発明のナビゲーション装置は、車載用又は歩行用に切り換えて使用することができるナビゲーション装置であって、電子地図データが記憶された地図データ記憶手段と、現在位置を検出する現在位置検出手段と、前記現在位置検出手段で検出された現在位置から目的地までの経路を探索する経路探索手段と、駐車場の料金データを記憶する駐車料金データ記憶手段と、使用可能貨幣記憶手段と、駐車時間を算出する手段と、前記駐車時間と駐車料金に基づき算出する駐車料金算出手段と、前記駐車料金算出手段より算出された駐車料金を表示する駐車料金表示手段と、前記使用可能貨幣を表示する手段を備えて構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載時及び歩行時でも使用可能なナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のナビゲーション装置は、使用者が車両に搭載して目的地までの経路を探索して経路案内を行ったり、使用者が歩行する際に歩行用経路案内を行うことができるナビゲーション装置が知られている。また経路案内以外にも駐車料金の表示を行うものが現れている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−14473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、駐車場料金を認識して料金支払いをしようとしても、大型紙幣が使用できずに困惑する場面が多々あり、事前に知りたいという要望があったが従来の発明ではこの要望に対応できないという課題があった。
【0005】
そこで本発明は、車で駐車場に到着後、ナビゲーション装置が自動で駐車時間を計測し、出庫時に駐車料金と使用可能貨幣を表示させることができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のナビゲーション装置は、経路案内することができるナビゲーション装置であって、電子地図データが記憶された地図データ記憶手段と、現在位置を検出する現在位置検出手段と、駐車場の料金データを記憶する駐車場料金データ記憶手段と、前記駐車場において使用可能な紙幣の情報を記憶する使用可能紙幣情報記憶手段と、前記駐車場の滞在時間から駐車場料金を算出する前記駐車料金算出手段と前記駐車料金算出手段により算出された前記駐車場料金に対応した前記使用可能紙幣を表示する駐車料金表示手段を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明のナビゲーション装置の駐車場料金データ記憶手段は、長期駐車料金、深夜割引駐車料金、時間帯割引の少なくともいずれかひとつ以上の料金を記憶していることを特徴とする。
【0008】
本発明のナビゲーション装置は、経路案内することができるナビゲーション装置であって、電子地図データと前記地図データに関連付けされた駐車場の料金データ及び前記駐車場において使用可能な紙幣の情報が記憶された地図データ記憶手段と、現在位置を検出する現在位置検出手段と、駐車場の料金データを記憶する駐車場料金データ記憶手段と、前記駐車場の滞在時間から駐車場料金を算出する前記駐車料金算出手段と、前記駐車料金算出手段により算出された前記駐車場料金に対応した前記使用可能紙幣を表示する駐車料金表示手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のナビゲーション装置によれば、運転者に対して支払い前に駐車料金と使用可能紙幣を知らせることができるので、駐車場から出庫する前にあらかじめ駐車料金の支払い
の際に使用できる紙幣がわかるので、利用者が駐車料金の支払いをスムーズに行うことができる。
また、本発明のナビゲーション装置により、支払い機での精算において、あらかじめ使用できる紙幣がわかるので、持ち合わせの紙幣が対応していない場合には、出庫前に準備をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施に関わるナビゲーション装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の動作を示すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に本発明の第1の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施に関わるナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように第1の実施の形態における本発明のナビゲーション装置1は、現在位置検出部2と、車両信号部3と、電源部4と、道路交通情報受信部5と、マイコン部6、記憶部7と、ROM部8と、RAM部9と、表示部10と、音声出力部11と、操作部12と、外部機器接続部13とが接続されて構成されている。
【0012】
ここで現在位置検出部2は、GPS受信部及び自立航法ユニットを備えて構成されており、GPSは、GPS(Global Positioning System)に代表される測位システムに収容される人工衛星からの電波を受信して、移動体の現在位置を示す位置情報を出力することができるように構成されている。さらに、自立航法ユニットは、GPSが受信できない場合に備えて、加速度センサ及び角速度センサを含んでおり、それらから検出された移動体(車両又は人)の加速度及び角速度を表す加速度情報及び角速度情報を出力することができるように構成されている。
【0013】
車両信号部3は、車両からのスピード信号とパーキング信号とイルミ情報とリバースの信号を入力できるように構成されている。
【0014】
電源部4は、車両からの電源(+B信号ならびACC)信号を入力できるように構成させている。
【0015】
道路交通情報受信部5は、電波による通信を行う送受信部を含み、外部から渋滞情報を取得することができるように構成され、例えば、VICS(登録商標)情報や外部ネットワーク(インターネット)、渋滞情報を有する交通情報サーバから情報を取得することができるように構成されている。
【0016】
マイコン部6は、現在位置検出部2、車両信号部3、電源部4、道路交通情報受信部5からの信号を入力して、記憶部7から地図データの取得、自車位置の演算、表示領域の決定、表示領域内のランドマーク抽出、経路の案内、経路案内のタイミング処理、OSDの表示形態等、これらの諸々の処理を、ROM部8と記憶部7に記憶されたプログラムに基づいて処理を行うことができるように構成されている。また、マイコン部6は、処理に応じて記憶部7より必要な地図データを入力、合成処理し、表示部10へ出力することができるように構成されている。さらに、音声案内を実施するために音声出力部11へ入出力をすることができるように構成されている。さらに、ユーザー操作を実施するための操作部12から入力された項目に対して信号処理をすることができるように構成されている。
【0017】
記憶部7は、一般的にはHDD(ハードディスクドライブ)に代表される記録媒体であり、この記憶媒体にはナビゲーションに必要な地図データ、前記地図データに関連付けされた駐車場の料金データ及び前記駐車場において使用可能な紙幣の情報が記憶されており
、マイコン部6からの要求に応じてデータを読み出してRAM部9に転送することができるように構成されている。なお、HDD以外の他の記憶媒体としては、CD−ROM、DVD−ROM、メモリーカード等のROMなどが挙げられる。なお地図データとしては、歩行者用地図データや車用地図データが保存されている。
駐車場情報は、駐車場名に対して経度位置情報を付与しており、駐車場情報(駐車料金単価および各種割引情報)および使用可能紙幣情報は、駐車場名に対して関連つけて記憶されている。使用可能紙幣情報とは、例えば1000円札しか使用出来ない場合、1000円札には使用可能情報を付与し、2000円札、5000円札、10000円札には使用付加の情報を付与している。
【0018】
ROM部8は、本発明のナビゲーション装置1の動作を規定するコンピュータプログラムが保存されている。
【0019】
RAM部9は、本発明のナビゲーション装置1の構成各部から転送されてくる情報を格納することができると共に必要に応じて情報を消去することができるように構成されている。
【0020】
表示部10は、ナビゲーション装置1における地図や推奨経路を表示することができるように構成されており、具体的には液晶ディスプレイなどで構成されている。なお、表示部10は操作部12と一体の構成とし、表示部10に表示された情報や項目をタッチパネルで選択することで入力操作を行うことができるタッチパネル式表示部として構成することができる。
【0021】
音声出力部11は、経路案内時における案内音声やナビゲーション装置1に搭載されているオーディオ機能から音楽などを出力することができるように構成されている。例えば、音声出力部11はスピーカで構成されている。
【0022】
操作部12は、ナビゲーション装置1に対して使用者の操作やデータ入力のために使うことができるように構成されており、例えば、表示部10に操作部12を設けて構成したタッチパネルやリモートコントローラのようなものを用いることができる。
【0023】
外部機器接続部13は、本発明のナビゲーション装置1と外部機器との接続することができるように構成されている。例えば、携帯型オーディオやSD(登録商標)やUSBやDVD等がある。
【0024】
次に本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置1における駐車料金を算出して駐車料金の表示及び使用可能な紙幣の表示についてフローを用いて詳細に説明する。図2は、本発明の動作を示すフロー図である。
【0025】
図2に示すように本発明のナビゲーション装置1は、現在位置検出部2で現在地の位置検出を実施する(S1)。S1で取得した位置情報より、最も近い駐車場の地図データを記憶部7より取得する(S2)。S1で取得した位置情報とS2で取得した駐車場位置情報が一致するかをマイコン部6で判断し、駐車場にいるか否かを判断する(S3)。S3において駐車場にいるとマイコン部が判断すると(S3、YES)、マイコン部6は入庫時間の計測開始と入庫時間を記憶部7に情報を記憶する(S4)。また、S3において駐車上にいないとマイコン部6が判断すると(S3、NO)、処理を終了する。S4でマイコン部6が入庫時間の計測開始と入庫時間を記憶部7に記憶したあと、車両信号部3よりACCがOFFされたか否かをマイコン部6が判断をする(S5)。S5においてACCがOFFされたとマイコン部6が判断すると(S5、YES)、マイコン部6は時間計測を継続する(S6)。また、ACCがOFFされてないとマイコン部6が判断すると(S
5、NO)、S1へ移行する。また、S6においてマイコン部6は時間計測を継続している状態で、車両信号部3よりACCがONされたか否かをマイコン部6が判断をする(S7)。S7においてACCがONしたとマイコン部6が判断すると(S7、YES)、マイコン部6は時間計測終了と終了時間を取得する(S8)。また、S7においてACCがONされていないとマイコン部6が判断すると(S7、NO)、S6へ移行し、時間計測を継続する。S8でマイコン部6が時間計測終了と終了時間を取得したあと、記憶部7より駐車料金情報(長期駐車料金、深夜割引駐車料金、時間帯駐車料金)と仕様可能紙幣データを取得する(S9)。S9で駐車料金情報と仕様可能紙幣データを取得した後、マイコン部6が駐車時間から駐車料金を算出する(S10)。そして、S10で算出した駐車料金と使用可能紙幣を表示部10及び音声出力部11で出力する(S11)。
【0026】
このように構成された本発明のナビゲーション装置によれば、駐車場に車両が駐車したときに入庫時間の計測開始と入庫時間を行い、再度ACCがONされたと判断されると、駐車料金の計算を行うと共に使用可能な紙幣を表示するようにしているので、駐車場から出庫するまえに、駐車料金と使用できる紙幣を把握することができる。
【0027】
また、本発明は、前記した実施の形態だけに限定されるものではなく、種々の変更を行っても同様の効果を得ることができる。例えば、本発明の実施の形態において、記憶部7に電子地図データ、駐車場の料金データ、使用可能紙幣情報が保存されているとしたが、本発明を限定するものではなく、個々に電子地図データ記憶部、駐車場の料金データ記憶部、使用可能紙幣情報記憶部を備える構成にしても同様の効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明に係るナビゲーション装置は、自動車やオートバイ等の移動体のナビゲーション装置等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0029】
1 ナビゲーション装置
2 現在位置検出部
3 車両信号部
4 電源部
5 道路交通情報受信部
6 マイコン部
7 記憶部
8 ROM部
9 RAM部
10 表示部
11 音声出力部
12 操作部
13 外部機器接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路案内することができるナビゲーション装置であって、
電子地図データが記憶された地図データ記憶手段と、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
駐車場の料金データを記憶する駐車場料金データ記憶手段と、
前記駐車場において使用可能な紙幣の情報を記憶する使用可能紙幣情報記憶手段と、
前記駐車場の滞在時間から駐車場料金を算出する前記駐車料金算出手段と、
前記駐車料金算出手段により算出された前記駐車場料金に対応した前記使用可能紙幣を表示する駐車料金表示手段を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
前記駐車場料金データ記憶手段は、長期駐車料金、深夜割引駐車料金、時間帯割引の少なくともいずれかひとつ以上の料金を記憶していることを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
経路案内することができるナビゲーション装置であって、
電子地図データと前記地図データに関連付けされた駐車場の料金データ及び前記駐車場において使用可能な紙幣の情報が記憶された地図データ記憶手段と、
現在位置を検出する現在位置検出手段と、
駐車場の料金データを記憶する駐車場料金データ記憶手段と、
前記駐車場の滞在時間から駐車場料金を算出する前記駐車料金算出手段と、
前記駐車料金算出手段により算出された前記駐車場料金に対応した前記使用可能紙幣を表示する駐車料金表示手段を備えたことを特徴とするナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−202800(P2012−202800A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−67249(P2011−67249)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】