説明

ハイブリッド通信ネットワークにおけるネットワークアドレスを取り出す方法およびシステム

複合ネットワークは、パーティAとパーティBのユーザ機器との間で異なる種類の複数のネットワークによる同時接続を提供できる。回線交換による呼と1つ以上のパケット交換セションとを含む通信セションが、同じユーザ機器に関して、異なる種類のネットワーク上で同時展開されてもよい。回線交換の呼とパケット交換のセションとは相関していてもよい。回線交換による呼の相手のパケット交換アドレスを取り出すことに関して、パケット交換ネットワークアドレスの取り出しが、回線交換ネットワークによる回線交換プロトコルにより開始される。アドレス取り出し要求は、ネットワークアドレス要求を遂行する呼の相手またはネットワークノードに向けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に固定通信システム、無線通信システム、または複合ネットワークと称されるパケット交換・回線交換アーキテクチャを有するハイブリッド通信システムなどの通信システムに関する。特に、本発明により、複合ネットワークに接続しているユーザ機器のアドレス指定情報および端末能力を取り出す方法を容易にするものである。
【背景技術】
【0002】
固定ネットワークや、特に、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、または、全球規模の移動体通信システム(UMTS)などの移動体ネットワークは絶えず進化している。現在のGSM/GPRS及びUMTSのネットワークは、回線交換(CS)接続とパケット交換(PS)接続の両方を提供する。広範な種類のデータを伝送する端末能力を有するPSエンド・ツー・エンド接続は、画像、音楽およびビデオの転送などのマルチメディアサービスの提供に使用される。CS接続は、信頼性が高く且つ規定されたサービス品質(QoS)をもつ1つ以上の信頼できるネットワークノードにより、2つのユーザ機器間に信頼できるリンクを提供する。
【0003】
1台以上のユーザ機器または端末に異なる種類の2つ以上のリンクが確立される複合ネットワークは、ユーザ機器にCS接続とPS接続の両方を展開する能力があり、それによって、PSセションと称されるPS通信セションとCSによる呼と称されるCS通信セションとを介してそのアクティビティを実行するサービスを可能にする。
【0004】
このサービスの組み合わせの形態から利益に関して言えば、ユーザ機器には、CSによる呼とPSセションを同時に扱える能力が必要とされる。UMTS用のマルチ無線アクセスベアラ(RAB)端末機器とGSM/GPRSネットワーク用のデュアル転送モード(DTM)端末機器とは利用可能であろう。これらの種類の端末機器は、CS接続とPS接続の同時接続を可能にする機能を提供している。
【0005】
現在のところ、会話音声はPSベアラによりエンドユーザに配信できない。それは、運用中の無線アクセスネットワークの能力が不十分なためであり、それゆえ、既存のCSベアラが会話音声を配信するために使用されている。将来は、PSベアラを単独で、会話音声とマルチメディアのために使用することはたぶん可能である。それでもやはり、現在のDTM端末と将来のUMTS端末とは、CS接続とPS接続の同時接続サポートを行うでだろう。
【0006】
同時接続を使用して、ここでパーティAと称すパーティは、インターネットを閲覧する(PSセションを確立する)一方、ここでパーティBと称する別の相手とCSネットワークを介して音声通話で話し合う。しかしながら、同時性とは、CSによる進行中の呼が進行中のPSセションと相関しているということを必ずしも意味しない。
【0007】
これと対照的に、パーティBとCSによる呼が進行中のパーティAが、天気について話し合いながら、家の外の雪がいかに美しく見えるかを示す画像を送信するとき、PSセションで転送される画像と進行中のCSによる呼とは、パーティAの視点からは相関している。そうはいうものの、PSセションは、相関しないウェブ閲覧セションと機能的に同一であるように確立できる。
【0008】
前述のパーティAが、CSによる呼により、CSネットワークに関する電話帳からパーティBの名前を使用し、パーティBに電話をかけると仮定しよう。パーティBと話し合いながら、パーティAがパーティBに写真を送る必要があるとき、パーティAは、その写真を転送するため自分の“PS電話帳”を閲覧しなければならない。PSセションが、進行中のCSによる呼とは完全に独立にパーティBと確立される。この例では、ユーザインタフェース間、またはネットワーク構成要素間でやりとりがない。即ち、その相関関係は、ユーザの頭の中で生じるのである。
【0009】
前述の例では、もしパーティAがパーティBに、即ち、CS電話帳からパーティBに写真を送信する可能性があれば望ましいだろう。パーティAは、電話帳を閲覧する必要から解放されるように、“CSによる呼の相手に写真を送信する”ことを選択する可能性もつべきである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ネットワーク内にあるサービスと、端末或はユーザ機器のクライアントソフトウェアとの内の少なくともいずれかが、CSによる呼とPSセションとの間の関係に気づくようになる(或は、気づかされる)とき、CSによる呼とPSセションとは、そのサービスの観点からは相関関係になり、それゆえ提供されるサービスは、複合サービスとして言及される。その複合サービス、特に、前述の例における重要な課題は、アドレス指定、即ち、“パーティBの電話機、端末、或はユーザ機器のPSドメイン部分のアドレスの取得方法”である。
【0011】
もう1つの課題は、パーティAがパーティBに写真を送信するとき、パーティAは、パーティBの端末またはユーザ機器にその写真が実際に到達して欲しいとも望む点である。加えて、パーティBがパーティAのPSセションに基づくメッセージを実際に受信できる端末或はユーザ機器を持っていることも、パーティAは知るべきである。即ち、パーティAはパーティBの端末能力をどのように知るか?という点である。
【0012】
パーティAに可能な限りの最高のユーザ体験を与えるために、パーティBと通信するための種々の可能性の利用可能性についてパーティAに通知するパーティAの端末のグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)で一定のアイコンが明るくできる(または現れさえする)ほうがよい。例えば、パーティBがDTM端末を持っている場合、“写真メッセージング”アイコンが、パーティAの端末上で明るくなるほうがよい。
【0013】
解決されるべき課題は、(1)パーティAとパーティBとの間でCSによる呼が確立されるとき、或は、確立された後に、パーティBのPSセション・アドレス指定情報とパーティBの端末或はユーザ機器(“CSによる呼の相手”の端末)のPSセション端末能力とを、パーティAはどのように取得することができるか?という点と、(2)パーティAのPSセション・アドレス指定情報とパーティAの端末或はユーザ機器のPSセション端末能力とを、パーティBはどのように取得することができるか?という点である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の目的は、CSネットワークと少なくとも1つのPSネットワークからなる異なる種類の複数のネットワークを有する複合通信ネットワークにおいて、CSによる呼の相手のユーザ機器のPSドメインに基づくネットワークアドレスとPSドメインの端末能力を取り出す方法を提供することである。ここで、CSによる呼は確立されていて、そのCSによる呼とこれから確立されるPSセションとは相関する。
【0015】
本発明の別の目的はさらに、1台以上の機器として実現されるユーザ機器を提供することである。ここで、各機器はネットワーク接続によりCSネットワークと1つ以上のPSネットワークへの接続を有し、そのユーザ機器は、提示された方法に従って前述のアドレスと能力の取り出しを実行するように構成されている。
【0016】
この目的は、ユーザ機器により実行されるる方法により、本発明により達成される。その方法では、PSネットワークアドレスは、CSネットワークと1つ以上のPSネットワークとを備える通信システム内で、CSによる呼の相手のユーザ機器から取り出され、そのユーザ機器は同じCSネットワークと同じPSネットワークとの両方に接続されていて、各接続はネットワークアドレスと関係している。CSによる呼の相手のユーザ機器のPSネットワークアドレスは、CSネットワークを介して、或は、PSネットワークを介して、CSによる呼の相手のユーザ機器へ要求され、CSによる呼の相手のユーザ機器から取り出される。
【0017】
その要求はCSによる呼の相手のユーザ機器により受信され、PSネットワークアドレスが調べられ、要求したユーザ機器に返信される。その代わりに、ネットワークサービスが、CSによる呼の相手のユーザ機器のPSネットワークアドレスを要求されることもある。
【0018】
PSドメインでパーティBに着呼するためには、パーティBはPSドメインで登録されていなければならない。提示された解決策には、様々なレベルのアドレス指定が関与している。インターネットプロトコル(IP)レイヤでパーティBのユーザ機器に着呼するためには、パーティBのIPアドレスが必要である。パーティBのユーザ機器とセション開始プロトコル(SIP)セションを開始するためには、SIPセキュア[SIPs、インターネット技術標準化委員会(IETF)、RFC3261 ch.19.1]ユニファイド・リソース・アイデンティファイア(URI:Unified Resource Identifier)が必要である。SIPサービスのためには、例えば、プレゼンス(presence)、サービス識別子、及びプレゼンスURIが必要である。本文書では、これらの様々な識別子は、集合的にPSドメイン識別子として言及する。各レベルでの登録が必要となるかもしれない。
【0019】
本発明は、パーティAのユーザ機器からネットワークサービス或はパーティBのユーザ機器に対して所望のネットワークアドレスとパーティBのユーザ機器の端末能力に関して問合せすることにより、PSネットワークアドレスのようなPSドメイン識別子とUEの端末能力を取り出すという課題に対する解決策を提供している。本発明は、以下の2つの問い合わせのどちらかを活用する。即ち、
CSドメインの方法を用いてユーザ機器が開始する問合せと、
PSドメインの方法を用いてユーザ機器が開始する問合せと
である。
【0020】
CSドメインの方法では、パーティBのアドレスを取り出すために、パーティAのユーザ機器は、ネットワーク内のサービス、或は、ピア端末或はユーザ機器に問合せすることに関して、CSネットワークを介してCSドメインの方法、とりわけ、非構造化付加サービスデータメカニズム[USSD、3Gパートナーシッププロジェクト(3GPP)TS 23.090]を活用する。
【0021】
PSドメインの方法では、パーティBのアドレスを取り出すために、端末は、PSネットワークを介してPSドメインの方法を使用し、例えば、ネットワーク内のエンティティ(例えば、現存するサーバ)に向けてSIPメッセージを送信する。
【0022】
一旦、パーティBの適切なPSドメイン識別子(例えば、PSドメイン・ネットワーク・アドレス)が取り出されたなら、UE端末能力を交換することに関して、PSネットワークを介して、パーティBに直接連絡できる。
【0023】
パーティBのユーザ機器あてに様々なレイヤでアドレス指定することができるので、ネットワーク運用者は、この目的のためにはSIP URIシグナリングを使用するのが有益である。その理由は、SIP URIシグナリングにより、端末能力のパラメータの交換を制御したり、影響を及ぼすことが可能になるからである。SIP URIを使用するときは、SIP OPTIONS法が端末能力を交換するために使用される。
【0024】
本発明に従うこれらの実施例について、添付図面を参照して更に詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の範囲を限定することなく、本発明を完全に理解してもらうために、複合ネットワーク環境で展開される移動体通信システムの現在のGSM/UMTSを実現する背景とその範囲内で、本発明は提示される。しかしながら、本発明は、複合ネットワークを備えるどんな通信システムにも展開できる。
【0026】
図1は、異なるネットワークタイプのいくつかのネットワーク11、12、13を有する複合ネットワーク10を模式的に図示したものである。その複合ネットワークには、第1のユーザ機器(UE)1と第2のUE2とが、ネットワーク11、12、13のすべてか、或は少なくとも2つに接続している。ネットワーク11、12、13への物理的な接続を提供することに関して、UE1、2は、前述のネットワーク11、12、13に対するネットワークインタフェース1A、1B、1C、2A、2B、2Cを有し、これらネットワークインタフェース夫々は、ネットワークアドレスと関係している。
【0027】
本発明の説明のために、ネットワーク11はCSネットワークタイプのネットワークであり、ネットワーク12、13はPSネットワークタイプのネットワークであると勝手に仮定しておく。本発明の中では、CSによる呼は、ベアラとして、DTAP、ISUP、DSS1を使用すると仮定する。他の種類のベアラを使用してもよい。
【0028】
本発明は、パーティBのUE1の所望のアドレスや端末能力に関して、パーティAのUEからパーティBのUE1或はネットワーク・サービス・ノード31、32、33、34、35に問合せすることにより、パーティBのUE1のPSドメインアドレスとPSドメイン端末能力とを取り出すという課題に対して解決策を提供するものである。その解決策は、以下の2つの異なる種類の問合せのどちらか1つを使用する。即ち、
a)CSドメインの方法を使用したUE1、2が開始する問合せと、
b)PSドメインの方法を使用したUE1、2が開始する問合せとである。
【0029】
a)に関する付加的事項
CSドメインをベースにしたアドレス取り出し方法では、パーティBのUE1のPSドメインアドレスを取り出すために、パーティAのUE2が、ネットワーク内のサービスノード31、32、33、34、35、或はピアUE1のいずれかに問合せすることに関して、CSネットワークを介したCSドメインの方法、特に、非構造化付加サービスデータメカニズム[USSD、3GPP TS 23.090]を活用する。
【0030】
本発明が提供するのは、CSドメインの発呼側であるパーティAのUE2が、CSドメインの着呼側であるパーティBのUE1のPS識別子を取り出するため、端末が開始する非構造化付加サービスデータメカニズム[USSD、3GPP TS 23.090]を発生させることである。アドレスなどの着呼側のPS識別子を受信すると、発呼側のパーティAのUE2は、UE1の端末能力を取得するため、着呼側のパーティBのUE1に直接、問合せする。パーティAのUE2の端末能力しだいでは、パーティBのUE1の適切な端末能力の存在が、発呼側パーティAのUE2のグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)上に強調表示される。パーティBは、パーティAのUE2の端末能力を取り出すのと同じ方法を活用してもよい。
【0031】
USSDメカニズムにより、移動機などのUE1、2のユーザと公衆陸上移動通信網(PLMN)の運用者が規定するアプリケーションは、UE1、2と中間に介在するネットワークエンティティに対してトランスペアレントであるように通信することができる。
【0032】
UEとネットワークエンティティでのUSSDの取り扱いを規定する3GPP TS 23.090によれば、USSDメカニズムは、下記の方法でUE1、2のユーザにより適用される。
【0033】
UE1、2は、CSネットワーク11にUSSDリクエストをいつでも開始することができる。UE1、2のパーティA或はパーティB、或はUE1、2で動作しているアプリケーションがアドレス取り出しを要求するとき、UE1、2はUSSDメカニズムを利用することを決定し、UE1、2は、CSネットワーク11へのトランザクションをセットアップし、移動体通信交換局(MSC)にその要求を送信し、応答を待ち合わせる。UE1、2が応答を受信すると、UE1、2はパーティA或はパーティBへの応答に含まれている情報を表示するか、或はUE1、2で動作しているアプリケーションにその情報を中継する。
【0034】
MSCがホーム公衆陸上移動通信網(HPLMN)サービスコードを含むUSSD要求を受信すると、MSCは、在圏ロケーションレジスタ(VLR)へのトランザクションをセットアップし、そのVLRにUSSD要求を変更しないまま転送する。VLRがHPLMNサービスコードを含むUSSD要求を受信し、UE1、2がHPLMNにいないときに、VLRはHLRへのトランザクションをセットアップし、USSD要求を変更しないまま転送する。
【0035】
MSCがローカルサービスコードを含むUSSD要求を受信するとき、MSCとVLRはUSSD要求を局所的に処理する。そのUSSD要求がHLRに中継されるとき、MSCとVLRは、更なるUSSD要求或はそのトランザクションに対する応答に対して(いずれかの方向において)トランスペアレントであり、いかなる動作もせずにUSSD要求やその応答をMSとHLRとの間で通過させる。1つのトランザクションが解放されるとき(MS−MSC/VLR或はMSC/VLR−HLR)、MSC/VLRは他のトランザクションも同様に解放する。
【0036】
MSC或はVLRが、USSD要求で使用されるアルファベットをサポートしない場合には、MSC或はVLRは、VLR或はHLRへのトランザクションを夫々セットアップし、HPLMNサービスコードを受信するときと同じようにUSSD要求を変更しないまま転送する。
【0037】
3GPP TS 23.090によれば、HLRはUSSD要求を転送するか、或は、USSD要求を局所的に処理する。USSDアプリケーションのロケーション、性質、コンテンツは、規定により、サービスプロバイダおよびネットワークオペレータに依存するが、一般に以下のことを含む。即ち、
−シグナリングチャネルと音声チャネルとの内、少なくともいずれかの設定或は
解放と、
−別のネットワークエンティティにUSSD要求を(変更せずに或は変更して)
渡すことと、
−別のネットワークエンティティに異なるUSSD要求を渡すことと、
−UE1、2からの更なる情報を(1回以上)要求することとの内、
少なくともいずれかである。
【0038】
USSD要求処理完了時、ネットワークエンティティはUSSD要求に応答するものとし、それからトランザクションを解放するものとする。
【0039】
USSDにより補助されたPS識別子アドレス取り出しは、以下の2つの方法のどちらかで実施される。即ち、
−パーティAのUE2がパーティBのUE1にUSSD要求を送信することと、
−パーティAのUE2がネットワークサービスにUSSD要求を送信することである。
【0040】
パーティBのUE1のPS識別子を取り出す第1の方法において、パーティAのUE2がCSネットワークを介してパーティBのUE1に宛てられたUSSD要求を送信して、パーティBのUE1のPSドメイン識別子を要求する。この第1の方法では、パーティAのUE2は、パーティBのUE1のインターネットプロトコル(IP)アドレスについて尋ねるUSSD要求を組み立てる。パーティAのUE2が在圏公衆陸上移動通信網(VPLMN)にいるなら、USSD要求はVLRにより受信され、パーティAのHPLMN内のパーティAのHLRに送信される。USSD要求のサービスコードの分析時、パーティBのUE1のPSドメイン識別子を要求されていることが検出される。HLRは、パーティBのUE1に第2回目のUSSD要求を開始する。パーティBのUE1に向けた第2回目のUSSD要求は、パーティBのHLRを通過してもよい。パーティBのUE1のアプリケーションはUSSD要求をデコードし、パーティAのUE2にパーティBのUE1のPS端末部分の要求されたPSドメイン識別子を返信する。パーティBからの応答は、パーティBのHLRとパーティAのHLRを通過してもよい。
【0041】
パーティBのUE1がセション開始プロトコル(SIP)のユニファイド・リソース・アイデンティファイア(URI:Unified Resource Identifier)を使って応答すると、続いてパーティAのUE2は、パーティBのSIP URIを用いてパーティBのUE1に“SIP OPTIONS”メッセージを送信し、パーティBのUE1の端末能力を尋ねる。パーティBのUE1の端末能力に従って、パーティAのUE2のグラフィカル・インタフェース上には一定のアイコンが強調表示される。パーティBのUE1の端末能力について取り出された情報に基づいて、写真メッセージング機能が動作可能になるなら、パーティAのUE2はパーティBのUE1に写真を送信する。
【0042】
USSDにより補助されたアドレス取り出しの第1の方法では、端末アプリケーションがパーティAのUE2とパーティBのUE1にロードされ動作する必要がある。その端末アプリケーションは、USSD問合せの送信と処理、及びUSSD応答を生成することができる。例えば、パーティAのUE2とパーティBのUE1に組み込まれているこれらのアプリケーションは、独自仕様かまたは標準化されたものである。ただし、標準化されている方が、相互運用問題を避けるために好ましい。
【0043】
パーティBのUE1が、CSネットワーク11を介してUSSDシグナリングを使用して確認応答を送信し、PSドメイン識別子を送信するためにまったく異なるプロトコルを使用するのは1つの選択肢である。別の選択肢とは、パーティBのUE1で受信した着信USSD要求がパーティAのUE2のIPアドレスを搬送し、従って、パーティBのUE1は、以後の通信にこのPSドメインネットワークアドレス情報を直接使用することである。
【0044】
USSDにより補助されたアドレスを取り出す第2の方法では、パーティAのUE2がネットワークベースのサービスに宛てられたUSSDメッセージを送信する。このサービスは、ルックアップデータベースサーバ34或はプロキシサーバ35として実現され、パーティAのUE2に向けてUSSD応答を返信する。先に提示した、USSDにより補助されたアドレスを取り出す第1の方法との違いは、パーティBのUE1にUSSDメッセージを中継する代わりに、HLRがパーティAに応答を送信することである。VLRまたは在圏GPRSサポートノード(SGSN)[3GPP TS 23.078 v6.1.0 ch.11.3.6.1.2]から情報を取得するために、随時質問(ATI、Any Time Interrogation)[3GPP TS 23.078 v6.1.0 ch.11.3.3.1.2]を使用することができるHLRを介して、加入者の“状態(state)”が利用可能になる。それにより、加入者(ここではパーティB)が、HLRへのUSSD要求で、国際移動電話加入者ID(IMSI)或はMSISDN(移動体統合サービスデジタル通信網)番号のどちらかにより識別される。特に、加入者の“PSドメイン加入者状態”と“パケットデータプロトコル(PDP)コンテキスト情報リスト”についての情報が取得される。このリストには、加入者のIPアドレス、この場合には、PSネットワーク12、13に接続されたパーティBのUE1のIPアドレスも含んでいる。
【0045】
要求されたPSドメイン識別子によっては、HLRは、適切なデータベース(例えばプレゼンスサーバ)を維持する他のネットワークエンティティ21、22、31、32、33、34、35にも連絡する。ネットワークノード21、22、32、33は、UE1、2のネットワークアドレスを取り出すように構成されている。ノード21、22はネットワーク11、12内に含まれ、ノード32、33は、ネットワーク11、12、13の外部に位置している。ネットワークノード31は、E.164番号サーバ[ENUM ネットワークワーキンググループRFC(Request for Comments)3761]であり、ネットワークノード34は、ルックアップデータベースサーバ34であり、ネットワークノード35はプロキシサーバ35である。ネットワークノード21、22、31、32、33、34、35は、関係する接続部21A、22A、31A、32A、33A、33B、34A、34B、35A、35B、35Cを用いてネットワーク11、12、13に接続されている。
【0046】
USSDにより補助されるアドレス取り出し第2の方法でも、応答はCSドメインUSSDシグナリングに基づいているか、または応答を配信する別のプロトコルを使用する。
【0047】
これらの提示されたCSドメインベースのUSSDにより補助されるアドレス取り出し方法は両方とも、パーティAのUE2の視点からは同一であるが、パーティBのUE1の視点からは異なっている。これらの2つのCSドメイン方法は、ネットワークの視点からも異なっている。その理由は、USSDにより補助される第1のアドレス取り出し方法では、ネットワークはUSSDメッセージを中継しているだけであるが、USSDにより補助される第2のアドレス取り出し方法では、そのサービスは、ルックアップデータベースサーバ34またはプロキシサーバ35としてネットワークノードで実現される。プロキシサーバ35は、USSDメッセージを傍受し、それを処理し、措置する。パーティBのUE1に向かうアクセスネットワーク(GSM/UMTS)の無線資源は、第2の方法では消費されておらず、有利な点と見なされる。
【0048】
b)に関する付加的事項
PSドメインベースのアドレス取り出し方法では、パーティBのUE1のPSドメインアドレスを取り出すことに関して、パーティAのUE2は、適切なデータベース(例えば、プレゼンスサーバ、ルックアップサーバ、プロキシサーバ)を維持するネットワークノード21、22、31、32、33、34、35などのネットワークのエンティティに向けて、例えば、SIPメッセージを用いて、PSネットワークを介したPSドメイン方法を活用する。
【0049】
パーティAのUE2は、パーティBのPSドメインアドレスを(IPもSIP URIも)もっていないので、パーティBのUE1に、パーティAのUE2は直接連絡することはできない。パーティAのUE2とCSによる呼が現在進行中のパーティBのUE1に関する情報は、パーティAのUE2が利用可能なCSドメインネットワークアドレスを備えている。このCSドメインネットワークアドレスは、とりわけ、着呼側パーティBのUE1の電話番号、MSISDN、或はIMSIもよい。
【0050】
パーティAのUE2はネットワークサービスに問合せする。そこでは、パーティAのUE2は、ネットワークサービスにパーティBのUE1の電話番号(或は、IMSIやMSISDN)を提供する。このサービスは、E.164番号サーバ31[ENUM ネットワークワーキンググループ RFC3761]を使用し実現される。
【0051】
上記のCSドメインベースとPSドメインベースのアドレス取り出し方法は両方とも、UE1、2のユーザの介在なしで、バックグラウンドで実行される。本発明を展開することにより、パーティAのUE2は、パーティAのUE2の端末グラフィカル能力次第で、CSによる呼のセットアップ後、数秒でパーティAのGUI上にアイコンが現れる。
【0052】
本発明を実施することで、通話相手のUE1、2のPSドメインアドレス(例えば、IPアドレス)を取得するために、パーティAのUE2またはパーティBのUE1のどちらかが、CSによる進行中の呼の間に、通話相手のUE1、2またはネットワークノード21、22、31、32、33、34、35に問合せすることに関して、USSDメカニズムを開始する。
【0053】
本発明は、通話相手のUEのPSドメインアドレスおよび端末能力を取り出すための効率的で進歩性に富んだ方法を提供する。ユーザのUE1、2の表示部に、通話相手のUE1、2の端末能力を表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】ユーザ機器やネットワークノードを接続した複合ネットワークの概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるタイプのネットワークである2つ以上のネットワーク(11,12,13)を有した通信システム内で第1のユーザ機器(1)のネットワークアドレスを取り出す方法であって、
前記2つ以上のネットワーク(11,12,13)は少なくとも前記第1のユーザ機器(1)に接続されており、前記第1のユーザ機器は前記2つ以上のネットワークに対して夫々がネットワークアドレスに関連した複数の接続部(1A,1B,1C)をもち、
前記方法は、
第1のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して、前記第1のユーザ機器(1)の前記第1のタイプとは異なる第2のタイプのネットワークのアドレスを取り出す要求を送信する工程と、
前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスに関する情報を含む返答を受信する工程とを有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記返答は前記第1のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して受信されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記返答は前記第2のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して受信されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記返答は第3のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して受信されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1のユーザ機器(1)が接続されるのと少なくとも同じネットワーク(11,12,13)に接続された第2のユーザ機器(2)により、前記要求が送信され、前記返答が受信されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1のユーザ機器(1)が接続されるネットワーク(11,12)の内の少なくとも1つに接続されるか、或は含まれるネットワークノード(21,22,31,32,33,34,35)により、前記要求が送信され、前記返答が受信されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のユーザ機器(1)に対して、前記要求が送信され、前記第1のユーザ機器(1)から前記返答が受信されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ネットワークノード(34)に対して、前記要求が送信され、前記ネットワークノード(34)から前記返答が受信され、
前記ネットワークノード(34)は、前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスを調べ、前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスで返答するルックアップサーバとして構成されることを特徴とする請求項6又は7に記載の方法。
【請求項9】
前記ネットワークノード(35)に対して、前記要求が送信され、前記ネットワークノード(35)から前記返答が受信され、
前記ネットワークノード(35)は、前記第1のユーザ機器(1)に対して前記要求を転送し、前記第1のユーザ機器(1)からの返答を受信することができるプロキシサーバとして構成されることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1或は第2のユーザ機器(1,2)は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部(1A,1B,1C,2A,2B,2C)をもつ端末を有し、
前記接続部各々は、デュアル転送モード(DTM)端末、汎欧州デジタル移動電話方式−汎用パケット無線サービス(GSM−GPRS)端末、全球規模の移動体通信システム−マルチ無線アクセスベアラ(UMTS−マルチRAB)端末のようなネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1或は第2のユーザ機器(1,2)は、2つ以上の端末を有し、
前記2つ以上の端末各々は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部(1A,1B,1C,2A,2B,2C)をもち、
前記接続部各々はネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項5乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記端末は、音声、オーディオ、ビデオ、電子メール、テキストメッセージ、或はデータのような通信セションを、電話、ハンドセット、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)端末、改良型移動体電話サービス(AMPS)或はデジタルAMPS(D−AMPS)端末、改良型デジタルコードレス電話(DECT)端末、Bluetooth(登録商標)端末、全球規模の移動体通信システム(UMTS)端末、ビデオ端末、パーソナルコンピュータ(PC)、或は、ワークステーションのような機器により展開可能であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記端末(1,2)は前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)への有線接続部と前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)の無線接続部とを有することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記ネットワーク(11,12,13)と前記関係するネットワークアドレスとは、回線交換(CS)ネットワークタイプのもの、或は、パケット交換(PS)ネットワークタイプのものであることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記CSタイプのネットワークを介して前記要求が送信されるか、或は、非構造化付加サービスデータ(USSD)プロトコルメッセージのようなCSプロトコルに従って前記返答が受信されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記PSタイプのネットワークを介して前記要求が送信されるか、或は、セション開始プロトコル(SIP)プロトコルメッセージのようなPSプロトコルに従って前記返答が受信されることを特徴とする請求項14又は15に記載の方法。
【請求項17】
前記ネットワークアドレスは、移動体統合サービスデジタル通信網(MSISDN)番号、公衆交換電話網(PSTN)番号、仮想私設網(VPN)私設番号、或は国際電気通信連合(ITU)勧告E.164に準拠した番号のような電話加入者番号のようなCSネットワークアドレスであることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
前記ネットワークアドレスは、SIPのユニフォーム・リソース・インジケータ(URI)のようなPSネットワーク識別子或は番号、イーサネット(登録商標)MACアドレスのような構内ネットワーク(LAN)のメディアアドレス制御(MAC)層アドレス、或はインターネットプロトコル(IP)アドレスのようなPSネットワークアドレスであることを特徴とする請求項14乃至17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
異なるタイプのネットワークである2つ以上のネットワーク(11,12,13)を有した通信システム内で第1のユーザ機器(1)のネットワークアドレスを取り出す方法であって、
前記2つ以上のネットワーク(11,12,13)は少なくとも前記第1のユーザ機器(1)に接続されており、前記第1のユーザ機器は前記2つ以上のネットワークに対して夫々がネットワークアドレスに関連した複数の接続部(1A,1B,1C)をもち、
前記方法は、
第1のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して、前記第1のユーザ機器(1)の前記第1のタイプとは異なる第2のタイプのネットワークのアドレスを取り出す要求を受信する工程と、
前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスを調べる工程と、
前記第1のユーザ機器(1)の前記調べられたネットワークアドレスを含む返答を送信する工程とを有することを特徴とする方法。
【請求項20】
前記調べられた1つ以上の第1のユーザ機器のネットワークアドレスをもつ返答は、前記第1のタイプのネットワーク(11,12,13)、前記第2のタイプのネットワーク(11)、或は、第3のタイプのネットワーク(13)を介して受信されることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第1のユーザ機器(1)が接続されるのと少なくとも同じネットワーク(11,12,13)に接続されるか、或は含まれる第2のユーザ機器(2)或はネットワークノード(21,22,31,32,33)から前記要求が受信され、前記第2のユーザ機器(2)或はネットワークノード(21,22,31,32,33)に対して前記返答が送信されることを特徴とする請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記調べる工程は、前記要求されたネットワークアドレスを保持するデータベースへの問合せと、前記要求されたネットワークアドレスを送ること或は前記ユーザ機器(1)に対して前記要求を転送が可能なアプリケーションとの対話と、前記要求されたネットワークアドレスを受信することを含むことを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記第1或は第2のユーザ機器(1,2)は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもつ端末を有し、
前記接続部各々は、デュアル転送モード(DTM)端末、汎欧州デジタル移動電話方式−汎用パケット無線サービス(GSM−GPRS)端末、全球規模の移動体通信システム−マルチ無線アクセスベアラ(UMTS−マルチRAB)端末のようなネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記第1或は第2のユーザ機器(1,2)は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもつ端末を有し、
前記接続部各々は、デュアル転送モード(DTM)端末のようなネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記第1或は第2のユーザ機器(1,2)は、2つ以上の端末を有し、
前記2つ以上の端末各々は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもち、
前記接続部各々はネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記端末は、音声、オーディオ、ビデオ、電子メール、テキストメッセージ、或はデータのような通信セションを、電話、ハンドセット、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)端末、改良型移動体電話サービス(AMPS)或はデジタルAMPS(D−AMPS)端末、改良型デジタルコードレス電話(DECT)端末、Bluetooth(登録商標)端末、全球規模の移動体通信システム(UMTS)端末、ビデオ端末、パーソナルコンピュータ(PC)、或は、ワークステーションのような機器により展開可能であることを特徴とする請求項23乃至25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記端末(1,2)は前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)への有線接続部と前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)の無線接続部とを有することを特徴とする請求項23乃至26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
前記ネットワーク(11,12,13)と前記関係するネットワークアドレスとは、回線交換(CS)ネットワークタイプのもの、或は、パケット交換(PS)ネットワークタイプである異なるネットワークタイプのものであることを特徴とする請求項19乃至27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
前記CSタイプのネットワークを介して前記要求が受信されるか、或は、非構造化付加サービスデータ(USSD)プロトコルメッセージのようなCSプロトコルに従って前記返答が送信されることを特徴とする請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記PSタイプのネットワークを介して前記要求が受信されるか、或は、セション開始プロトコル(SIP)プロトコルメッセージのようなPSプロトコルに従って前記返答が送信されることを特徴とする請求項28又は29に記載の方法。
【請求項31】
前記ネットワークアドレスは、移動体統合サービスデジタル通信網(MSISDN)番号、公衆交換電話網(PSTN)番号、或は仮想私設網(VPN)私設番号のような電話加入者番号、或は国際電気通信連合(ITU)勧告E.164に準拠した番号のようなCSネットワークアドレスであることを特徴とする請求項28乃至30のいずれか1項に記載の方法。
【請求項32】
前記ネットワークアドレスは、SIPのユニフォーム・リソース・インジケータ(URI)のようなPSネットワーク識別子或は番号、イーサネット(登録商標)MACアドレスのような構内ネットワーク(LAN)のメディアアドレス制御(MAC)層アドレス、或はインターネットプロトコル(IP)アドレスのようなPSネットワークアドレスであることを特徴とする請求項28乃至31のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
異なるタイプのネットワークである2つ以上のネットワーク(11,12,13)を有した通信システムにおいて動作し、第1のユーザ機器(1)のネットワークアドレスを取り出すように構成されたネットワーク装置(2,21,22,31,32,33)であって、
前記ネットワーク(11,12,13)は少なくとも前記第1のユーザ機器(1)に接続されており、前記第1のユーザ機器は前記2つ以上のネットワークに対して夫々がネットワークアドレスに関連した複数の接続部(1A,1B,1C)をもち、
前記ネットワーク装置は前記ネットワーク(11,12,13)の少なくとも1つに接続され、少なくとも1つの接続部(2A,2B,2C,21A,22A,31A,32A,33A,33B)により前記第1のユーザ機器(1)に共通接続され、
前記ネットワーク装置は、
前記接続部(2A,2B,2C,21A,22A,31A,32A,33A,33B)を代表するネットワークインタフェースと協働して、第1のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して、前記第1のユーザ機器(1)の前記第1のタイプとは異なる第2のタイプのネットワークのアドレスを取り出す要求を送信し、
前記接続部(2A,2B,2C,21A,22A,31A,32A,33A,33B)と同じ或は別の接続により、前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスに関する情報を含む返答を受信する入出力ユニットを有することを特徴とするネットワーク装置。
【請求項34】
メモリ手段が備えられた処理ユニットは前記要求を生成し、前記返答を処理することを特徴とする請求項33に記載のネットワーク装置。
【請求項35】
前記ネットワーク装置は、第2のユーザ機器(2)或はネットワークノード(21,22,31,32,33)により代表されることを特徴とする請求項33又は34に記載のネットワーク装置。
【請求項36】
前記第2のユーザ機器(2)は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもつ端末を有し、
前記接続部各々は、デュアル転送モード(DTM)端末、汎欧州デジタル移動電話方式−汎用パケット無線サービス(GSM−GPRS)端末、或は全球規模の移動体通信システム−マルチ無線アクセスベアラ(UMTS−マルチRAB)端末のようなネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項35に記載のネットワーク装置。
【請求項37】
前記第2のユーザ機器(1,2)は、2つ以上の端末を有し、
前記2つ以上の端末各々は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもち、
前記接続部各々はネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項35又は36に記載のネットワーク装置。
【請求項38】
前記端末(2)は、音声、オーディオ、ビデオ、電子メール、テキストメッセージ、或はデータのような通信セションを、電話、ハンドセット、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)端末、改良型移動体電話サービス(AMPS)或はデジタルAMPS(D−AMPS)端末、改良型デジタルコードレス電話(DECT)端末、Bluetooth(登録商標)端末、全球規模の移動体通信システム(UMTS)端末、ビデオ端末、パーソナルコンピュータ(PC)、或は、ワークステーションのような機器により展開可能であることを特徴とする請求項36又は37に記載のネットワーク装置。
【請求項39】
前記端末(2)は前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)への有線接続部と前記1つ以上のネットワーク(11,12,13)の無線接続部とを有することを特徴とする請求項36乃至38のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項40】
前記ネットワーク(11,12,13)と関係するネットワークアドレスとは、回線交換(CS)ネットワークタイプとパケット交換(PS)ネットワークタイプとの内、少なくともいずれかであるような異なるネットワークタイプのものであることを特徴とする請求項33乃至39のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項41】
異なるタイプのネットワークである2つ以上のネットワーク(11,12,13)を有した通信システムに含まれ、第1のユーザ機器(1)のネットワークアドレスを提供するように構成されたネットワーク装置(1,34,35)であって、
前記2つ以上のネットワーク(11,12,13)は少なくとも前記第1のユーザ機器(1)に接続されており、前記第1のユーザ機器は前記2つ以上のネットワークに対して夫々がネットワークアドレスに関連した複数の接続部(1A,1B,1C)をもち、
前記ネットワーク装置は、少なくとも1つの接続部(1A,1B,1C,34A,34B,35A,35B,35B)により前記2つ以上のネットワークに接続されており、
前記ネットワーク装置は、
第1のタイプのネットワーク(11,12,13)を介して、前記第1のユーザ機器(1)の前記第1のタイプとは異なる第2のタイプのネットワークのアドレスを取り出す要求を受信し、
前記第1のユーザ機器(1)の前記要求したネットワークアドレスを調べ、
前記第1のユーザ機器(1)の前記調べられたネットワークアドレスを含む返答を送信する処理ユニット及び入出力(I/O)ユニットを有することを特徴とするネットワーク装置。
【請求項42】
メモリ手段が備えられた前記処理ユニットは、前記入出力(I/O)ユニットを通過した前記要求を処理し、前記要求されたネットワークアドレスを調べ、前記調べた結果を前記入出力(I/O)ユニットに提供することを特徴とする請求項41に記載のネットワーク装置。
【請求項43】
前記ネットワーク装置は、第1のユーザ機器(1)或はネットワークノード(34,35)により代表されることを特徴とする請求項41又は42に記載のネットワーク装置。
【請求項44】
前記ネットワークノード(34)は、前記第1のユーザ機器(1)に対するネットワークアドレスが格納されたルックアップデータベースとして構成されることを特徴とする請求項43に記載のネットワーク装置。
【請求項45】
前記ネットワークノード(35)は、前記要求を前記第1のユーザ機器(1)に対して転送し、前記第1のユーザ機器(1)からの返答を受信することができるプロキシサーバとして構成されることを特徴とする請求項43又は44に記載のネットワーク装置。
【請求項46】
前記第1のユーザ機器(1)は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもつ端末を有し、
前記接続部各々は、デュアル転送モード(DTM)端末、汎欧州デジタル移動電話方式−汎用パケット無線サービス(GSM−GPRS)端末、或は、全球規模の移動体通信システム−マルチ無線アクセスベアラ(UMTS−マルチRAB)端末のようなネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項43乃至45のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項47】
前記第1のユーザ機器(1)は、2つ以上の端末を有し、
前記2つ以上の端末各々は、各接続されたネットワーク(11,12,13)に対する少なくとも1つの接続部をもち、
前記接続部各々はネットワークアドレスをもっていることを特徴とする請求項43乃至46のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項48】
前記端末は、音声、オーディオ、ビデオ、或はデータのような通信セションを、電話、ハンドセット、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)端末、改良型移動体電話サービス(AMPS)或はデジタルAMPS(D−AMPS)端末、改良型デジタルコードレス電話(DECT)端末、Bluetooth(登録商標)端末、全球規模の移動体通信システム(UMTS)端末、ビデオ端末、パーソナルコンピュータ(PC)、或は、ワークステーションのような機器により展開可能であることを特徴とすることを特徴とする請求項46又は47に記載のネットワーク装置。
【請求項49】
前記端末(1)は前記ネットワーク(11,12,13)の少なくとも1つへの有線接続部と前記ネットワーク(11,12,13)の少なくとも1つへの無線接続部とを有することを特徴とする請求項46乃至48のいずれか1項に記載のネットワーク装置。
【請求項50】
前記ネットワーク(11,12,13)と関係するネットワークアドレスとは、回線交換(CS)ネットワークタイプとパケット交換(PS)ネットワークタイプとの内、少なくともいずれかであるような異なるネットワークタイプのものであることを特徴とする請求項41乃至49のいずれか1項に記載のネットワーク装置。

【図1】
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【公表番号】特表2008−508752(P2008−508752A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522974(P2007−522974)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/007834
【国際公開番号】WO2006/010525
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】