説明

ハンズフリー装置

【課題】 自動車運転時等にモバイル電話機を使用する際に有効なハンズフリー機器を開示する。
【解決手段】 モバイル電話機1のマスター端子1aとハンズフリー機器2を電気的に接続するデータ入出力端子2aまたはモバイル電話機1のイヤホンマイク音声信号入出力端子1bに接続する3極ないし4極プラグ3a及びマイクロホン2d及びスピーカ2c及びイヤホンマイク音声信号出入力端子2eを有する。ハンズフリー機器2のスピーカ2cから通話相手の音声が発生され使用者以外の第三者に通話を聞かれると困る場合イヤホンマイク3を差し込み使用して不具合を解消する。ハンズフリー機器とモバイル電話機の電気的な接続にイヤホンマイク音声入出力端子1bを使用時もマスター端子を使用の場合と同様にモバイル電話機の通話中を認識して省電力を実現出来る。さらに4極プラグを用いた場合使用者自信のボタン操作無しに着信等の操作が出来る。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車運転時等にモバイル電話機を使用する際に有効なハンズフリー機器を開示する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車運転時或いは料理中等手の離せない状況下においてモバイル電話機を使用するときハンズフリー機器を接続することにより両手を自由にして通話することが出来る。但しこの場合ハンズフリー機器におけるスピーカから通話相手の音声が発生されるため使用者以外の第三者に通話を聞かれる恐れがある。また、電話の着信の待ち受け時にハンズフリー機器を接続した場合常に動作できる状態を保っているため余分に電力を消費してしまう。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案におけるハンズリー機器(図1及び図4)はモバイル電話機1のマスター端子1aとハンズフリー機器2を電気的に接続するデータ入出力端子2a及びマイクロホン2d及びスピーカ2c及びイヤホンマイク音声信号出入力端子2eを有する。データ入出力端子2aは送話音声信号出力端子2b 1及び受話音声信号入力端子2b 2をイヤホンマイク音声信号入出力端子2eはマイク音声信号入力端子2e 1及びイヤホン音声信号出力端子2e 2をそれぞれ具備する。概ハンズリー機器にイヤホンマイク3におけるイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれていない場合マイクロホン2dより入力された使用者の音声が伝送回路2f 1を通して送話音声信号出力端子2a 1より出力されモバイル電話機1において通話相手に送信され、通話相手の音声はモバイル電話機1より受話音声信号入力端子2a 2へ入力され伝送回路2f 2を通してスピーカ2cより聞く事が出来きる。概ハンズリー機器にイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれたときイヤホンマイク3におけるマイクロホン3bにおいて入力された使用者の音声がマイク音声入力端子2e 1より入力され伝送回路2f 3を通して送話音声信号出力端子2a 1より出力されモバイル電話機1において通話相手に送信され、通話相手の音声はモバイル電話機1より受話音声信号入力端子2a 2へ入力され伝送回路2f 4を通してイヤホン音声出力端子2e 2より出力され概イヤホンマイクにおけるイヤホン3cからの音声発生に伝送スイッチング回路2g 1及び2g 2において切り替わる。
【0004】このため例えば自動車の運転中に助手席に人が乗っていて通話相手の音声を助手席の人に聞かれては困る場合イヤホンマイクを本ハンズフリー機器に差し込み装着することにより通話相手の音声を他人に聞かれることなくハンズフリーを実現し会話することが出来る。
【0005】伝送スイッチング回路を図3の様に設定することにより図4における伝送回路2f 1と2f 3及び2f 2と2f 4をそれぞれ共通化出来る。
【0006】また各伝送回路における信号の増幅率を伝送回路毎に設定を変えることによりイヤホンマイク使用時には使用者の音声以外は通話相手側に聞きにくくして、ハンズフリー機器におけるマイク及びスピーカの使用時には周りの人も通話に参加できるよう設定することも可能である。
【0007】イヤホンマイク3におけるイヤホンマイクプラグ3aがハンズフリーに差し込まれている事をハンズフリー機器2が認知する方法としてハンズフリー機器2のマイク音声信号入力端子2e 1における電圧が概ハンズフリー機器にイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれている場合といない場合において異なる値をとることによりイヤホンマイクの有無を認知する。
【0008】イヤホンマイクにおけるマイクロホンは通常コンデンサーマイクが用いられ動作させるためにはバイアス電源電圧Vcc及びプルアップ抵抗Rが必要である。イヤホンマイク音声信号出入力端子2eはマイク音声信号入力端子2e 1とイヤホン音声信号出力端子2e 2、グランド端子2e 3で構成されイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれていない場合マイク音声信号入力端子2e 1とグランド端子2e 3は開放されている。このためA点の電位は伝送回路の入力インピーダンスを十分大きくした場合ほぼVccと等しくなる。イヤホンマイクを差し込んだ場合A点の電位はバイアス電源電圧Vccをプルアップ抵抗Rとコンデンサマイクロフォン自体のインピーダンスによって分圧した値となる。このためイヤホンマイクプラグ3a挿入前と後のA点における電位の中間値にスレッシュホールド電圧を設けコンパレータで判定することによりイヤホンマイクの有無を判別できる。
【0009】ハンズフリー機器2とモバイル電話機1をマスター端子で接続する場合、通話中か否か或いはボタンを押しているといったモバイル電話機1の状態はマスター端子におけるシリアル通信端子を使用し機器間で通信することによりハンズフリー機器が認知することが出来る。しかしモバイル電話機1とハンズフリー機器2の接続にイヤホンマイク音声信号出入力端子1bを使用する場合通常モバイル電話機1の状態を把握することは出来ない。ハンズフリー機器2に電源が入っている場合は使用者が操作を加えない限り常に動作していなければならずその間電力を消費してしまう。
【0010】けれども最低限ハンズフリー機器を使用する際に必要となる情報はモバイル電話機が通話中か否か或いは使用者がボタンを押して通話しようとしているか判断すれば十分である。最近のモバイル機器は省電力を考慮した設計となっているためモバイル電話機の場合着信以降の通話中にマイク音声信号入力端子1b 1にバイアス電圧がかかるものが大半である。そのためハンズリー機器2とモバイル電話機1との接続にイヤホンマイク音声信号出入力端子1bを使用する場合、接続されたイヤホンプラグ2bにおける送話音声信号出力端子2b 1に或一定値以上のバイアス電圧がかかっている時概モバイル電話は使用中であると判断する。このアルゴリズムを用いると電話の待ち受け時には送話音声信号出力端子2b1の電圧を監視する最低限の回路のみを動作させモバイル電話機において着信或いは発信から通話状態に移行する際にスピーカアンプ等の本体回路を動作させれば余分に電力を消費させ無くてすむ。
【0011】通常モバイル電話機1におけるイヤホンマイク音声信号出入力端子1bはマイク音声信号入力端子1b 1、スピーカ音声信号出力端子1b 2、グランド端子1b 3の3極端子である。しかしモバイル電話機のメーカーによってはさらに着信、発信等の操作端子を加えて4極端子4aのものも有る。この場合通常の操作は図5に示すイヤホンマイク4に装備されたスイッチ4bによって行っている。ハンズフリー機器に4極プラグ4aを用いて前述のアルゴリズムを用いることにより人がスイッチ4bを操作すること無しに自動で着信、通話終了の操作を行うことが出来る。
【00012】
【使用例】二輪車等で使用されるヘッドセットでの本ハンズフリー機器使用例を図7に示す。図6はモバイル電話機が待機の状態から着信が有り通話中となり通話が終了したときのマイク音声信号出力端子2b 1におけるB点の電圧の変化を表したものである。ハンズフリー機器5は二輪車の運転時等に有効なヘッドセット5dを有する。なお5aはヘッドホンスピーカ、5bはフレキマイクである。ハンズリー機器は4極プラグ5cで携帯電話に接続されB点の電圧を監視する。電圧が予め設定された或一定値以下の場合電話機は通話待機時と判断し監視を続ける。そして一定値を超えた電圧が現れた場合モバイル電話に着信があったものと判断しアンプ等本体回路をアクティブにし操作端子をハンズフリー機器2のトランジスタ回路等で操作pすることによりモバイル電話機1を通話状態にする。通話中もB点の電圧の監視を続け一定値以下になった場合操作端子を操作qすることにより電話を待ち受け状態に戻し本体回路の動作を停止する。この場合携帯電話のボタンを押す必要が無いため、運転中など完全に両手がふさがれ操作に危険が伴う場合に大変有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における構成1。(モバイル電話機との接続にマスター端子を使用)
【図2】本発明における構成2。(モバイル電話機との接続にイヤホンマイク音声信号出入力端子を使用)
【図3】ハンズフリー機器回路構成1。
【図4】ハンズフリー機器回路構成2。
【図5】4極プラグ付属イヤホンマイク。
【図6】B点電圧の変化グラフ。
【図7】本発明の使用例。
【符号の説明】
1 モバイル機器
1a マスター端子(データ入出力端子)
1b イヤホンマイク音声信号入出力端子
2 ハンズフリー機器
2a データ入出力端子
2a 1 送話音声信号出力端子
2a 2 受話音声信号入力端子
2b イヤホンマイクプラグ
2c スピーカ
2d マイク
2e イヤホンマイク音声信号入出力端子
2e 1 マイク音声信号入力端子
2e 2 スピーカ音声信号出力端子
3 イヤホンマイク (3極)
4 イヤホンマイク (4極)
5 ヘッドセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】モバイル電話機1のマスター端子1aとハンズフリー機器2を電気的に接続するデータ入出力端子2a及びマイクロホン2d及びスピーカ2c及びイヤホンマイク音声信号出入力端子2eを有するハンズリー機器において(図1及び図4)、概ハンズリー機器にイヤホンマイク3におけるイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれていない場合マイクロホン2dより入力された使用者の音声が伝送回路2f 1を通して送話音声信号出力端子2a 1より出力されモバイル電話機1において通話相手に送信され、通話相手の音声はモバイル電話機1より受話音声信号入力端子2a 2へ入力され伝送回路2f 2を通してスピーカ2cより聞く事が出来きる。概ハンズリー機器にイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれたときイヤホンマイク3におけるマイクロホン3bにおいて入力された使用者の音声がマイク音声信号入力端子2e 1より入力され伝送回路2f 3を通して送話音声信号出力端子2a 1より出力されモバイル電話機1において通話相手に送信され、通話相手の音声はモバイル電話機1より受話音声信号入力端子2a 2へ入力され伝送回路2f 4を通してイヤホン音声出力端子2e 2より出力され概イヤホンマイクにおけるイヤホン3cからの音声発生に伝送スイッチング回路2g 1及び2g 2において切り替わるハンズフリー機器。
【請求項2】モバイル電話機1におけるマイク音声信号入力端子1b 1及びイヤホン音声信号出力端子1b 2にハンズフリー機器2における送話音声信号出力端子2b1及び受話音声信号入力端子2b 2を電気的に接続する請求項1におけるハンズフリー機器。
【請求項3】ハンズフリー機器2のマイク音声信号入力端子2e 1における電圧が概ハンズフリー機器にイヤホンマイク3におけるイヤホンマイクプラグ3aが差し込まれている場合といない場合において異なる値をとることによりイヤホンマイクの有無を認知する請求項1及び2におけるハンズフリー機器。
【請求項4】モバイル電話機1のマイク音声信号入力端子1b 1と電気的に接続されたハンズフリー機器2における送話音声信号出力端子2b 1に或一定値以上の電圧がモバイル電話機1より出力されている状態において概モバイル電話は使用中であると判断するハンズフリー機器。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【公開番号】特開2000−349892(P2000−349892A)
【公開日】平成12年12月15日(2000.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−197943
【出願日】平成11年6月8日(1999.6.8)
【出願人】(591126231)株式会社ダイフレックス (2)
【Fターム(参考)】