説明

バルブカバーアセンブリおよび構築する方法

シリンダブロックと封止係合するためのバルブカバーアセンブリは、カバー部と、レールと、カバー部とレールとが互いに離隔した関係を維持するようにカバー部とレールとが成形された、モールド・イン・プレース(molded-in-place)成形の弾性ブリッジとを含む。レールは、レールのシール面と同一平面である硬質の取り付け底面を提供する、外方向に張り出した取り付けフランジを有する。シールは、シール面と硬質の取り付け底面とがシリンダブロックと係合される際に、シリンダブロックに対する圧縮のために、取り外されかつ非圧縮状態のときのレールのシール面に依存し、これによってバルブカバーアセンブリとシリンダブロックとの間の流体密封シールが確立する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連の出願との相互参照
この出願は、2007年6月27日に出願された米国仮出願連続番号60/946,436の利益を主張し、全体として引用によりここに援用される。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、一般的に内燃機関のためのカバーに関し、より特定的には、シリンダヘッドに取り付けられるカバーに関する。
【背景技術】
【0003】
2.関連技術
自動車および他の内燃機関の適用例のためのバルブカバーは、典型的には、ダイキャスト合金、金属プレス加工、または成形された厚肉の熱硬化樹脂あるいは熱可塑性プラスチック材料で作られる。カバーは、そのカバーが結合されるエンジンのシリンダヘッド上にボルトで固定され得るような、間隔のあいた一連のボルト穴を伴って形成された外周フランジを典型的に有する。相対的に背の高いガスケットが、典型的に、カバーのフランジとシリンダヘッドとの間に配置され、そしてカバーがヘッドに固定される際に、ガスケットが圧縮されてシールを形成する。そのため、バルブカバーは、ヘッドとの間に挟まれたガスケットによって、本質的にヘッド上に浮いている。このサンドイッチ構造のタイプは、長期間の使用後は、たとえば温度変化や振動および負荷などによって、ボルトが相対的に緩む可能性があり、したがって、結果として漏洩が発生し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オール金属製のバルブカバーは一般的であるが、費用がかかり、かつ重量が重くなる。厚肉のオールプラスチック製のバルブカバーは、費用を安く抑えることができ、かつ重量の減少に寄与することができるが、しばしば、構造的かつ寸法的な安定性の要件は、プラスチック材料によって与えられる利益が、追加された肉厚によって起こる製品のかさ高さおよび空間の要求によって相殺されるような大きな肉厚を必要とする。オールプラスチック製のバルブカバーは、また、シールやガスケットを適切にクランプして漏洩を防止するために、オール金属製のバルブカバーと比較してより多くの締結材を必要とする。そのため、金属製のバルブカバーと比べて、隣り合ったボルト穴間のスパンが減少するとともに締結材の数が増加し、バルブカバーアセンブリの費用および重量が増加する。オールプラスチック製のバルブカバーの費用をさらに増加することとしては、ボルトの締め付け過ぎを防ぐためのボルトアイソレータの組み込みがある。
【0005】
バルブカバーが一般的に遭遇する他の知られた問題点としては、ノイズ、振動および耳障りな音(noise vibration and harshness:NVH)の発生である。そのため、これらのカバーのNVHを低減するために、継続的な取り組みが行なわれている。いくつかの知られた実行例としては、カバー部とカバーのフランジ部との間に弾性ブリッジを形成することが含まれるが、これらの取り組みは、製造および修理の両面において、相対的に高コストな製品となる結果をもたらす。そのため、MVHの問題を解決することに加えて、カバーの製造に関連した費用および使用時のカバーの修理費用を低減するための取り組みも、継続的に行なわれている。これらの問題にかかわらず、修理においてカバー全体を取り替えることがしばしば必要とされ、これによってエンドユーザに相対的に高い費用を転嫁し、結果として無駄使いとなるおそれがある。たとえば、ある知られた構造として、弾性
ブリッジはシールと一体の材料として構築され、したがって、シールが不良となった場合には、カバー全体を取り替えることが必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の要約
シリンダブロックと封止係合されるためのバルブカバーアセンブリは、外周縁を有するカバー部と、上方向に延びるフランジを有するレールと、カバー部の縁およびレールのフランジをモールドしたモールド・イン・プレース成形の(molded-in-place)弾性ブリッジとを含む。レールは、シリンダブロックに対して直接隣接する流体密封シールを確立するための剛体のシール面を有する。弾性ブリッジは、カバーアセンブリ内のノイズおよび振動の生成および伝播を排除する。凹型の溝は、弾性ブリッジから切り離された材料として与えられるシールを受けるためのレールのシール面から上方向に延びている。取り付けフランジは、凹型の溝から外方向に配置される。取り付けフランジは、それを貫通して延びるボルト開口部を有し、実質的に中実である。取り付けフランジは、レールのシール面と同一平面上の硬質の取り付け底面を有する。シールは、シール面と硬質の取り付け底面とがシリンダブロックと係合される際に、シリンダブロックに対する弾性圧縮のために、取り外されかつ非圧縮状態のときのレールのシール面に依存し、これによってバルブカバーアセンブリとシリンダブロックとの間で、信頼性の高い流体密封シールを確立する。
【0007】
本発明の他の側面によれば、バルブカバーアセンブリの構築方法が提供される。本方法は、壊れやすいタブによってレールに取り付けられたカバー部を有する一体の材料として、カバー部およびレールを成形することが含まれる。さらに、モールドキャビティ内にこの一体の材料を設置し、弾性材料をモールドキャビティ内に注入して、カバーとレールとが互いに離隔した関係で結合される弾性ブリッジを成形する。さらに、射出成形プロセス中に、カバー部とレールとを結合する壊れやすいタブが切り離される。
【0008】
本構築方法のさらに他の側面によれば、レール内の凹型の溝を形成するステップが提供され得る。さらに、溝内にシールを配置するステップが提供されてもよく、シールはプレスインプレースシール(press-in-place seal)として提供され得る。
【0009】
本構築方法のさらに他の側面によれば、シールはブリッジとは異なった材料として提供され得る。
【0010】
本構築方法のまたさらに他の側面によれば、凹型の溝およびシールは、シリンダブロックに対してバルブカバーアセンブリをクランプする際に、溝内に空洞部を提供するように形成され得る。
【0011】
本構築方法のさらに他の側面によれば、レールの外周の選択された場所において凹型の溝から横方向に外側に延びる硬質の取り付けフランジを有するレールを形成するステップを提供し得る。取り付けフランジは、それを貫通して延びるボルト開口部の形成を除いては、レール材料の中実部材として形成され得る。そのため、取り付けフランジは、ボルト締結時にレールを変形させることなく、シリンダブロックに対して直接隣接してクランプ力を供給する。
【0012】
図面の簡単な説明
本発明の、これらおよび他の側面、特徴および利点は、以下に示される、現在の好ましい実施例およびベストモードについての詳細な説明、添付の特許請求の範囲および付随の図面に関して検討されるときに、より容易に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】シリンダブロック上に分解された状態で示される、本発明の現在の好ましい1つの実施例によって構築されたバルブカバーアセンブリの部分的透視断面図である。
【図1A】シリンダブロック上に組み立てられた状態で示される、図1同様の図である。
【図2】本発明の1つの側面によるバルブカバーアセンブリのカバー部の部分平面図である。
【図3】カバー部に取り付けられた弾性ブリッジを示す、図2の線3−3にほぼ沿った断面図である。
【図4】本発明の他の側面によるバルブカバーアセンブリのカバー部の部分平面図である。
【図4A】図4の線4A−4Aにほぼ沿った断面図である。
【図5】本発明の1つの側面によるバルブカバーアセンブリのレールの部分透視断面図である。
【図5A】図5の線5A−5Aにほぼ沿った断面図である。
【図6】本発明の他の側面による、レールおよびその上にオーバーモールドされた(over-molded)ブリッジの部分的断面図である。
【図7】本発明の他の側面による、さらに他のバルブカバーアセンブリの部分的透視断面図である。
【図8】ブリッジを成形させる前の、図7のバルブカバーアセンブリの部分的透視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
現在の好ましい実施例の詳細な説明
図面のより詳細を参照して、図1(分解された)および図1A(組み立てられた)は、シリンダブロック11と封止係合された、本発明の現在の好ましい1つの実施例によって構築された10において一般的に示されるバルブカバーアセンブリを示す。バルブカバーアセンブリ10は、カバー部12と、カバー部とレール14がモールド・イン・プレース成形の(molded-in-place)弾性ブリッジによって互いに結合された、以降レール14として参照する、分離された取り付けフランジまたは取り付けレールとを有する。ブリッジ16は、カバー部12をレール14から完全に隔絶し、NVHがバルブカバーアセンブリ10内に伝達および/または生成されることを抑制する。
【0015】
カバー部12はドーム型としてもよく、ここでは、一例としてそしてこれに限定されることなく、概して槽状の構造を提供する細長い形状として表わされる。カバー部12は、好ましくは、成形可能なプラスチック材料で構築され、熱可塑性プラスチックおよび熱硬化樹脂が含まれる。カバー部12は、対向端18の間に縦方向に広がり、かつ対向端20の間に横方向に広がっており、自由周辺端部22において終端となる。現在の好ましい1つの構造においては、外側に延びる縁部24を形成するように、端部22は対向端18および20から横方向に外側に延びている。縁部24は、周囲に連続した形状としてもよく、またそうでない場合には、凹部や、貫通開口部26(図2および3)や、外側に延びる突起や、縁部24の内側に延びるギャップ30によって互いに横方向に離隔した指部28(図4)などを有して構築されてもよい。
【0016】
レール14は、図5に表わされるように、たとえばアルミニウムのような金属材料で構築され得るが、もし必要であれば、硬質のプラスチック材料によっても構築することができる。レール14は、一例としてそしてこれに限定されることなく、ここでは、上方向に延びる周辺フランジ34の端部において、上方向に延びる周辺自由右端32を有するように表わされる。フランジ34は、途切れのない周囲に連続した形状としてもよく、またそうでない場合には、上方向に延び、かつ横方向に離隔した指部(fingers)や、ギャップ38および/または凹部によって互いに離隔した突起36を有するように構築されてもよ
い。さらに、フランジ34は、一例としてそしてこれに限定されることなく、ここでは突起36として表わされるが、貫通開口部40を有するように形成され得る。
【0017】
レール14は、シリンダブロック11上の取り付け面43と直接係合する硬質の取り付けシールを確立するための、周辺フランジ34に付随する下部シール面42を有する。シール面42は、ここでは、概してU字形状の凹型溝46によって互いに離隔した、周辺に延びる一対の内脚部44および外脚部45の自由端において形成されるように示される。溝46は、フランジ34内の上方向に延びており、その中にシール48を受けるようなサイズとなっており、横方向に離隔したシール面42がシリンダブロック11と係合されるときに、図1Aに示されるように、シール48が少なくとも部分的に弾性的に圧縮されて、レール14について流体密閉シールを形成する。したがって、取り付けられておらず、かつ非圧縮状態の時には、図1に示されるように、シール48はシール面42に依存する。さらに、圧縮された際には、シール48は、溝46内で液体密封シールの形成を強化するために、シール48の片方の周辺空洞部、またはシール48の対向する空洞部49を与えるような大きさにされる。シール48は、好ましくは、シール48がレール14から独立して組み立てられるような、プレスインプレースシールとして提供される。これによって、修理の際に、全体のカバーアセンブリ10を取り替えることなく、シール48を直ちに取り替えることができる。
【0018】
レール14は、レール14の周囲の選択された領域における外脚部45から横方向に外側に延びる取り付けフランジ50を有する。取り付けフランジ50は、好ましくは、それを貫通して延びるボルト開口部52を除いて、レール14と結合した、中実かつレール材料と一体の部材として形成される。そのため、取り付けフランジ50は、ボルト(図示せず)を締め付けている間のレール14の変形を考慮することなく、シリンダブロック11に対する適切なクランプ力を提供することができる。もし必要であれば、締め付けの際のレール14の変形をさらに確実に防止するために、金属製の圧縮インサート54をボルト開口部52の中に設置することができる。ボルト開口部52は、横方向に離隔され、溝46に対して外側に位置する取り付けフランジ50の厚み方向に延びており、開口部52が溝46までは延びていないことによって、シール48から距離を開けて配置され、かつシール48と接触することが防止されており、これによってシール48のシール性能に悪影響を及ぼさない。さらに、取り付けフランジ50は、ボルトの締結の際に、シリンダヘッド11と直接係合される、硬質で剛体の取り付け底面56を有している。そのため、取り付け面56は、脚部44,45によって与えられるシール面42とほぼ同一平面上となる。したがって、ボルトが特定のトルクで締結される際に、過圧縮や圧縮不足となることなく、取り付け面56がシリンダヘッド11とクランプされ係合されるように、シール48が所望の限界まで圧縮されることが保障される。取り付けフランジ50は中実部材なので、より大きなボルトスパン(隣接するボルト間距離)とすることが可能であり、したがってカバーアセンブリ10は、従来のオールプラスチック製のカバーに必要とされるよりも少ない締結材で取り付けることができる。また、カバーアセンブリ10は、同等のオールプラスチック製のカバーと比較して、寸法上の安定性およびクリープ抵抗性が改善される。さらに、硬質のシリンダブロック面43と直接接触する硬質の取り付け面56の隣接が与えられ、バルブカバーアセンブリ10をシリンダブロック11に固定するボルトは、その間に柔らかいガスケット層を有する適用例よりも緩みにくくなる。
【0019】
NVHブリッジ16は、モールド・イン・プレース成形されて、カバー部12の縁部24をレール14のフランジ34に結合する。ブリッジ16は、振動およびノイズの生成および/または伝達を防止するために、カバー部がレール14と離隔した関係を維持する。そして、レール14およびカバー部12は、互いに分離された要素として構築され、レール14およびカバー部12は、射出成形機のモールドキャビティ(図示せず)内に、個別に設置される。製造プロセスは、引き続き、一例としてそしてこれに限定されるゴムのよ
うな弾性材料をモールドキャビティ内に注入することによってブリッジ16を形成し、これによってカバー部12とレール14を結合する。縁部24およびフランジ34の構造によって、図3,図4Aおよび図5Aに示されるように、弾性材料は、それぞれの指部28,36について、およびギャップ30,38の中を流れることができ、そうすると指部28,36はブリッジ16に埋め込まれ、および/または溝の中や開口部26,40を通過してブリッジ16、カバー部12およびレール14間において機械的係止(メカニカルロック)を形成し、これによって恒久的にブリッジ16、カバー部12およびレール14が結合されかつ係止される。ブリッジ16と、カバー部およびレール14との結合を、化学的にかつ機械的にさらに容易にするために、たとえば成形、加工および化学的エッチングプロセスなどによって、縁部24および/またはフランジ34の表面が粗くされる。
【0020】
図6には、本発明の他の側面に従うバルブカバーアセンブリ10の一部が示されており、上述と同様の特徴を認識するために100だけオフセットした参照番号が用いられる。アセンブリ110は、弾性ブリッジ116を介してレール114に取り付けられたカバー部(図示せず)を有する。レール114は、上述のものとほぼ同様に構築され、したがって、フランジ134に開口部および/または指部(図示せず)を有してもよく、または、フランジ134およびレール114の残りの外表面は、その上にブリッジ116の弾性材料が結合しやすくなるように、粗い外表面を有してもよい。さらに、レール114は、上述のように、プレスインプレースシール(図示せず)を受けるために、周辺に延びる溝146によって横方向に互いに離隔した脚部144,145を形成してもよい。しかしながら、上述の実施例とは対照的に、ブリッジ116はレール114上にオーバーモールドされ、実質的にレール114の外表面全体を覆っている。そのため、もしレール114が金属製であれば、レール114の外表面の酸化が防止される。
【0021】
図7には、本発明の他の側面に従って構築されたバルブカバーアセンブリ210が示され、上述の第1の実施例と同様の特徴を認識するために200だけオフセットした参照番号が用いられる。バルブカバーアセンブリ210は、カバー部212と、レール214と、カバー部212とレール214とを結合する弾性ブリッジ216とを有する。しかしながら、上述の実施例とは違って、カバー部212およびレール214は両方ともプラスチック材料で構築される。現在の好ましい1つの構造においては、一例としてそしてこれに限定されることなく、カバー部212およびレール214は、壊れやすいタブ70(図8)によって互いに当初から連結された一体の材料として、同一のプラスチック材料で、単一の成形プロセスによって形成される。成形された、一体のカバー−レールサブアセンブリは、次に、一体としてモールドキャビティ内に搬送および設置され、これによってハンドリング、および製造プロセスが簡素化される。モールドキャビティ内に設置されると、製造プロセスは、カバー部214の縁部224およびレール214の間でブリッジ216を形成するために、引き続いてモールドキャビティ内に弾性材料が注入される。射出成形プロセス中に、壊れやすいタブ70は壊されて実質的に消失し、これによって、弾性ブリッジ216の結合材料を除いては、カバー部212とレール214が完全に分離される。
【0022】
さらに、成形プロセス中に、シール248はブリッジ216と同じ弾性材料、または要望があれば異なる弾性材料を用いて溝246と成形されてもよい。シール248は、成形されるが、ブリッジ216と分離され、切り離されたままとすることができる。もしくは、シール248を成形によって固定するよりはむしろ、シール248は予め成形されたシールとして提供され、ブリッジ216の成形後に溝246内に設置されてもよい。溝246は、ここでは単一の外脚部245によって成形されるように示されているが、上述のように、横方向に離隔した一対の脚部を有するように成形されてもよい。
【0023】
明らかなように、上述の教示から、本発明の多くの修正および変更が可能である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲の範囲内において、特定的に説明されたもの以
外で実行されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリンダブロックと封止係合されるためのバルブカバーアセンブリであって、
外周縁を有するカバー部と、
上方向に延びる外周フランジ、前記フランジに依存しシリンダブロックと係合するための硬質のシール面、前記シール面から上方向に延びる凹型の溝、および前記凹型の溝から外方向に離隔した取り付けフランジを有するレールとを備え、
前記取り付けフランジは、それを貫通して延びるボルト開口部を伴った実質的に中実体であり、かつ前記シール面と同一平面上にある硬質の取り付け底面を有し、
前記バルブカバーアセンブリは、
前記縁を前記フランジに結合するとともに、前記カバーを前記レールと離隔した関係に維持するモールド・イン・プレース成形の弾性ブリッジと、
前記凹型の溝の中に、前記ブリッジから分離した材料として設置されるシールとをさらに備え、
前記シールは、前記シール面と前記硬質の取り付け底面とがシリンダブロックと係合される際に、シリンダブロックに対する圧縮のために、取り外されかつ非圧縮状態のときの前記シール面に依存する、バルブカバーアセンブリ。
【請求項2】
前記凹型の溝は、外周の内脚部および外周の外脚部を提供し、
前記内脚部および外脚部は、前記シール面を与える前記内脚部および外脚部の各々を有する前記凹型の溝によって互いに離隔される、請求項1に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項3】
前記取り付けフランジは、前記外脚部から外方向に延びる、請求項2に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項4】
前記ボルト開口部は、前記凹型の溝から外方向に離隔される、請求項3に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項5】
前記取り付けフランジは、
シリンダブロックと係合するように構成された取り付け面を有し、
前記取り付け面は、前記シール面と同一平面上である、請求項4に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項6】
空洞部は、前記シール面と前記硬質の取り付け底面とがシリンダブロックと係合される際に、前記シールと前記脚部の一方との間に与えられる、請求項2に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項7】
前記空洞部は、前記シールと前記脚部の両方との間に与えられる、請求項6に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項8】
前記外周縁または前記外周フランジの一方は、前記弾性ブリッジと前記外周縁または前記外周フランジの一方との間で、それを通して機械的係止を与える前記弾性ブリッジを受ける貫通開口部を有する、請求項1に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項9】
前記外周縁または前記外周フランジの一方は、ギャップによって互いに離隔した外側に延びる突起を有し、
前記突起は、前記弾性ブリッジの中に埋め込まれ、
前記弾性ブリッジは、前記ギャップの中に受けられる、請求項8に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項10】
前記外周縁および前記外周フランジは、前記弾性ブリッジおよび前記外周縁の間、ならびに前記弾性ブリッジおよび前記外周フランジの間で、それを通して機械的係止を与える前記弾性ブリッジを受ける貫通開口部を有する、請求項1に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項11】
前記外周縁および前記外周フランジは、ギャップによって互いに離隔した外側に延びる突起を有し、
前記貫通開口部は、少なくとも前記突起のいくつかを通過して延び、
前記突起は、前記弾性ブリッジの中に埋め込まれ、
前記弾性ブリッジは、前記ギャップの中に受けられる、請求項10に記載のバルブカバーアセンブリ。
【請求項12】
バルブカバーアセンブリを構築する方法であって、
一体の材料として、カバー部とシリンダブロックに対して液体密封シールを確立するためのシール面を有するレールとを成形するステップと、
モールドキャビティの中に一体の材料を設置するステップと、
モールドキャビティ内に弾性材料を注入するとともに、カバーおよびレールの間に延び、かつカバー部とレールとを結合しさらにカバー部とレールがアセンブリとして互いに離隔した関係を維持する弾性ブリッジによってカバー部をレールから完全に分離する弾性ブリッジを成形するステップとを備える、方法。
【請求項13】
成形するステップ中に、カバー部をレールに結合する壊れやすいタブを形成するステップをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
注入するステップ中に、壊れやすいタブを、カバー部とレールとの結合から切り離すステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
成形するステップ中に、シール面の中にで上方向に延び、横方向に離隔した脚部を与える溝を成形するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
溝の中にシールを設置するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
溝から外側に延びる取り付け面を有する、複数の取り付けフランジを成形するステップをさらに含み、
前記取り付け面は、シール面と同一平面上にある、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
外周フランジを貫通して延びる開口部によって、シール面から上方向に延びる外周フランジを成形するとともに、ブリッジとレールとの間で機械的係止を形成するために開口部を通って流れるように弾性材料を注入するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
外周縁を貫通して延びる複数の開口部を有するカバー上に外周縁を成形するとともに、ブリッジとレールとの間で機械的係止を形成するために、縁を通って流れるように開口部に弾性材料を注入するステップとをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
シリンダブロックと封止係合されるためのバルブカバーアセンブリであって、
複数の貫通開口部を伴った外周縁を有するドーム形状のカバー部と、
複数の貫通開口部を伴い上方向に延びる周辺フランジ、シリンダブロックと封止係合するために前記フランジに依存する剛体で実質的に平面のシール面、前記シール面から上方
向に延びる凹型の溝、および前記凹型の溝から外方向に離隔した複数の取り付けフランジを有するレールとを備え、
前記取り付けフランジは、
前記溝に対して外側に離隔した関係にあるボルトを受けるために、貫通して延びるボルト開口部と、
前記シール面と同一平面上にあり、剛体で実質的に平面の取り付け底面とを有し、
前記バルブカバーアセンブリは、
前記カバーと前記レールとの間に延び、前記カバーを前記レールと離隔した関係に維持する弾性ブリッジをさらに備え、
前記弾性ブリッジは、前記開口部を通して前記縁および前記フランジの中に成形されて、前記縁および前記フランジに対して機械的係止を形成し、
前記バルブカバーアセンブリは、
前記ブリッジとは分離された材料として前記凹型の溝の中に設置されるシールをさらに備え、
前記シールは、前記シール面および前記取り付け底面がシリンダブロックと係合される際に、シリンダブロックに対する圧縮のために、取り外されかつ非圧縮状態のときの前記シール面に依存する、バルブカバーアセンブリ。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−531958(P2010−531958A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515166(P2010−515166)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2008/068495
【国際公開番号】WO2009/003154
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】