説明

パルス幅変調回路およびスイッチングアンプ

【課題】 2つの出力素子の入力が共にハイレベルになり、発振動作が停止することを防止するパルス幅変調回路を提供すること。
【解決手段】 パルス幅変調回路は、インバータ回路INV1およびINV2に供給される電源電圧VBが所定電圧以上であることが検出手段23によって検出されると、レベル制御手段24がインバータ回路INV2の入力を制御することにより、電源電圧VBの立ち上がり時間に影響されることなく、確実に発振動作を開始させることができる。レベル制御手段24は、トランジスタQ4を有し、電源電圧VBが所定電圧になるまでは、トランジスタQ4がオン状態であり、ローレベルの信号を供給し、電源電圧VBが所定電圧になると、トランジスタQ4がオフ状態になり、発振動作が開始する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パルス幅変調回路に関し、詳細には、マルチバイブレータを備えるパルス幅変調回路に関する。
【背景技術】
【0002】
図6は従来のパルス幅変調回路60を示す回路図である。パルス幅変調回路60は、コンデンサC1、C2をトランジスタQ2、Q1のコレクタ電流によって充放電することにより、インバータ回路INV1、INV2からハイレベルまたはローレベルの2つのレベルを有するパルスを出力する。そして、トランジスタQ1に入力信号であるオーディオ信号inを入力し、定電流からのトランジスタQ1、Q2のコレクタ電流の分配比を制御し、コンデンサC1、C2の充電時間を制御することによって、出力パルスのパルス幅を変調する。その結果、パルス幅変調回路60は、インバータ回路INV1、INV2からそれぞれPWM(パルス幅変調)信号を出力する。
【0003】
パルス幅変調回路60は、インバータ回路INV1、INV2の入力が、一方がハイレベルであり、他方がローレベルである場合に、発振動作(一方がハイレベルを出力する時に、他方がローレベルを出力する動作を繰り返すことをいう)を継続し、PWM信号を出力することができる。しかし、インバータ回路INV1、INV2の入力が共にハイレベルになると、コンデンサC1、C2の両方が充電された状態になり、発振動作が停止し、PWM信号を出力できなくなるという問題がある。
【0004】
特に、パルス幅変調回路60の起動時において、トランジスタQ1、Q2のコレクタ電流を生成する電源VAの立ち上がり(定常状態になるまでの時間)よりも、インバータ回路INV1、INV2に電圧を供給する電源VBの立ち上がりが遅い場合に、インバータ回路INV1、INV2の入力が共にハイレベルになる。これは次の理由による。図7にインバータ回路INV1(INV2も同様)の内部構成を示す。電源VBがインバータ回路INV1の動作開始電圧に達するまでは、MOSFET71、72はオンオフ動作しない。そのため、パルス幅変調回路60の起動直後は、インバータ回路INV1の出力P点は高抵抗状態であるので、トランジスタQ1のコレクタ電流はコンデンサC2には流れず、ダイオードD2を介して電源VBに流れる。もし電源VBの立ち上がりが早ければ、コンデンサC2が充電されていない状態で、インバータ回路INV1のMOSFET72が急速にオン状態(低抵抗状態)になるので、インバータ回路INV1がローレベルを出力し、インバータ回路INV2の入力をローレベルに反転させる。このことはインバータ回路INV2についても同様のことが言えるが、実際には回路諸定数のばらつきによって何れか早い方によって発振動作に移行することになる。
【0005】
しかし、電源VBの立ち上がりが遅い場合は、インバータ回路INV1は電源電圧VBがMOSFET72の閾値電圧を越えた時点から徐々に電流が流れ始め(抵抗値が徐々に減少していく)、コンデンサC2の充電が開始される。この時、インバータ回路INV1の出力はトランジスタQ1のコレクタ電流によるコンデンサC2の充電速度よりもゆっくりとローレベルに移行するので、インバータ回路INV2の入力をローレベルに反転させることができず、そのままコンデンサC2の満充電に至ることになる。インバータ回路INV2およびコンデンサC1についても同様であり、インバータ回路INV1、INV2の入力が共にハイレベル、出力が共にローレベルという安定状態に入り、発振動作に移行しなくなる。
【0006】
この問題を解決するために図8に示すパルス幅変調回路80が提案されている。このパルス幅変調回路80は、抵抗R11、R12およびトランジスタQ10を有する起動回路72を備える。抵抗R11、R12によって電圧VB−VCが分圧されて、分圧された電圧がトランジスタQ10のベースに与えられる。電源VBが十分に立ち上がった際に、トランジスタQ10がオン状態になり、その結果、定電流回路62が動作を開始する。従って、電源VBが十分に立ち上がる前に、定電流回路62からの電流によってコンデンサC1、C2が充電されることを防止でき、インバータ回路INV1、INV2の入力が共にハイレベルになることを防止できる。
【0007】
しかし、このパルス幅変調回路80によると、電源VBが十分に立ち上がるまで定電流回路62の動作を停止させているが、電源VBの立ち上がりが遅い場合には、トランジスタQ1、Q2、ダイオードD1、D2の漏れ電流によってコンデンサC1、C2が充電されてしまい、インバータ回路INV1、INV2の入力が共にハイレベルになり、発振動作が開始しないという問題がある。
【特許文献1】特開2003−249846号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、2つの出力素子の入力が共にローレベルまたは共にハイレベルになり、発振動作が停止することを防止するパルス幅変調回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の好ましい実施形態によるパルス幅変調回路は、第1の電流と第2の電流とによりコンデンサが充電されて、第1の出力素子および第2の出力素子からパルスを出力するパルス発生手段と、入力信号に基づいて、該第1の電流と該第2の電流との分配比を制御して、該第1の電流および該第2の電流による充電時間を制御することにより、該パルスのパルス幅を制御する変調手段と、該第1の出力素子および該第2の出力素子に供給される電源電圧が、所定電圧以上であることを検出する検出手段と、該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該第1の出力素子および該第2の出力素子が発振動作を開始するよう、該第1の出力素子または該第2の出力素子の一方の入力レベルを制御するレベル制御手段とを備える。
【0010】
好ましい実施形態においては、上記レベル制御手段は、上記電源電圧が上記所定電圧以上であることを上記検出手段が検出するまでは、該一方の出力素子の入力に、該他方の出力素子の入力レベルと異なるレベルの信号を供給し、該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該一方の出力素子の入力への該信号の供給を停止する。
【0011】
好ましい実施形態においては、上記レベル制御手段は、上記検出手段による検出に基づいてオンオフ動作するスイッチ素子を有し、該スイッチ素子がオン状態になることにより、前記一方の出力素子の入力に上記信号を供給し、該スイッチ素子がオフ状態になることにより、該一方の出力素子の入力への該信号の供給を停止する。
【0012】
好ましい実施形態においては、上記スイッチ素子は、上記一方の出力素子の入力と、上記異なるレベルの電圧を供給する第2の電源電圧との間に接続されている。
【0013】
好ましい実施形態においては、上記レベル制御手段は、上記電源電圧が上記所定電圧以上であることを上記検出手段が検出した場合に、上記第1の出力素子または上記第2の出力素子の入力レベルを一方のレベルから他方のレベルに反転させる。
【0014】
好ましい実施形態においては、上記第1の出力素子および上記第2の出力素子の各々が、第1入力および第2入力を有する。該第1の出力素子の第1入力は、上記第2の電流により充電される第1のコンデンサに接続され、該第2の出力素子の第1入力が、上記第1の電流により充電される第2のコンデンサに接続されている。該第1の出力素子の第2入力には上記他方のレベルの信号が常に入力されている。上記レベル制御手段は、上記電源電圧が上記所定電圧以上であることを上記検出手段が検出するまでは、該第2の出力素子の第2入力に前記一方のレベルの信号を供給し、該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該第2の出力素子の第2入力に該他方のレベルの信号を供給する。
【0015】
好ましい実施形態においては、上記レベル制御手段は、上記検出手段による検出に基づいてオンオフ動作するスイッチ素子を有し、該スイッチ素子のオン状態/オフ状態が切り替わることにより、上記第2の出力素子の第2入力に供給される信号が、上記一方のレベルと上記他方のレベルとの間で切り替わる。
【0016】
好ましい実施形態においては、上記検出手段は、上記電源電圧と上記第2の電源電圧との間に接続された第1抵抗および第2抵抗と、該第1抵抗と該第2抵抗との接続点に接続された第2のスイッチ素子とを有し、該第1抵抗および該第2抵抗の各抵抗値が、前記所定電圧に基づいて設定されている。
【0017】
好ましい実施形態においては、上記所定電圧は、上記第1の出力素子および上記第2の出力素子の動作開始電圧以上の電圧である。
【0018】
本発明の別の局面においては、スイッチングアンプが提供され得る。このスイッチングアンプは、上記のパルス幅変調回路と、該パルス幅変調回路からの第1のPWM信号に応答してオン状態またはオフ状態になる第3のスイッチ素子と、該パルス幅変調回路からの第2のPWM信号に応答してオン状態またはオフ状態になる第4のスイッチ素子とを有するスイッチング出力回路とを備える。
【0019】
以下、本発明の作用について説明する。
レベル制御手段は、電源電圧が所定電圧以上であることを検出手段が検出した場合に、第1および第2の出力素子が発振動作を開始するように、第1の出力素子または第2の出力素子の(どちらか一方の)入力レベルを制御する。入力レベルを制御するとは、例えば、電源電圧(第1の出力素子および第2の出力素子に供給される電源電圧)が所定電圧になるまでは、一方(例えば、第1)の出力素子の入力に他方(例えば、第2)の出力素子の入力レベル(例えば、ハイレベル)と異なるレベル(例えば、ローレベル)を供給しておき、電源電圧が所定電圧以上になると、第1の出力素子の入力に当該ローレベルの信号の供給を停止することである。これにより、第1の出力素子の入力および第2の出力素子の入力が互いに異なるレベルの状態(すなわち、安定ではない状態)で、第1の出力素子の入力へのローレベルの信号の供給が停止されるので、この状態から第1の出力素子および第2の出力素子が発振動作を開始することができる。具体的には、第1の出力素子に接続されているコンデンサは、電源電圧の立ち上がりが遅い場合であっても、第1の出力素子の入力にローレベルの信号が供給されていた結果、充電されていない。従って、第1の出力素子の入力へのローレベルの信号の供給が停止された際に、当該コンデンサの充電が開始され、発振動作が開始される。
【0020】
さらに、入力レベルを制御するとは、例えば、電源電圧が所定電圧になるまでは、第2の出力素子の第2入力に一方のレベル(例えば、ローレベル)の信号を供給しておき、電源電圧が所定電圧以上になると、第2の出力素子の第2入力をローレベルから他方のレベル(例えば、ハイレベル)に反転させることである。これにより、第2の出力素子の出力はハイレベルからローレベルに反転し、その結果、第1の出力素子の第1入力がハイレベルからローレベルに反転する。第1の出力素子の第1入力には第1のコンデンサが接続されているので、第1の出力素子の第1入力がローレベルになることにより、第1のコンデンサが充電開始する。その結果、第1の出力素子および第2の出力素子の発振動作が開始される。この場合、第1および第2のコンデンサが満充電の状態であっても、第2の出力素子の第2入力のレベルをローレベルからハイレベルに反転させることにより、第1の出力素子および第2の出力素子の発振動作が開始するので、電源の立ち上がり時間や、漏れ電流等に影響されることなく、確実に発振動作を開始することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のパルス幅変調回路は、第1の出力素子および第2の出力素子に供給される電源電圧が所定電圧以上であることが検出されると、レベル制御手段が一方の出力素子の入力レベルを制御することにより、電源電圧の立ち上がり時間に影響されることなく、確実に発振動作を開始させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。まず、図1を参照して、本発明のパルス幅変調回路20が適用されるスイッチングアンプの概略構成を説明する。スイッチングアンプ10は、パルス幅変調回路20、ドライバ11、スイッチング出力回路12、LPF(Low Pass Filter)13および負帰還回路14を備える。
【0023】
パルス幅変調回路20は、入力信号をパルス幅変調して第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2を生成する。第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2は、通常、一方がハイレベルの信号である場合に他方がローレベルの信号である。ドライバ11は、第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2が入力され、電源電圧に基づいて、後述のスイッチ素子を駆動するための駆動信号DRV1およびDRV2を出力する。
【0024】
スイッチング出力回路12は、第1の電源(例えば正の電源+VD)と第2の電源(例えば負の電源−VD)との間に接続され、駆動信号に応答して正の電源+VDまたは負の電源−VDを出力する。スイッチング出力回路12は、スイッチ素子(例えば、MOSFET)15、16を有する。
【0025】
LPF13は、スイッチング出力回路12の出力端とスイッチングアンプ10の出力端との間に接続され、高周波成分を除去して、スピーカー等の負荷に出力する。LPF13は、コイル17およびコンデンサ18を有する。負帰還回路14は、スイッチング出力回路12の出力端とパルス幅変調回路20の入力との間に接続され、スイッチング出力回路12の出力に含まれる信号の歪み成分を低減する。
【0026】
図2は、パルス幅変調回路20の概略構成を説明する回路図である。パルス幅変調回路20は、パルス発生手段21、変調手段22、検出手段23およびレベル制御手段24を備える。パルス発生手段21および変調手段22は、無安定マルチバイブレータを使用したPWM回路を構成する。検出手段23およびレベル制御手段24は、当該PWM回路の起動回路を構成する。
【0027】
パルス発生手段21は、後述する第1の電流I1および第2の電流I2により、コンデンサC1、C2に電荷を充電し、第1の出力素子および第2の出力素子からハイレベルまたはローレベルの2つのレベルを有するパルスを出力する。第1の出力素子、第2の出力素子は、本例では、インバータ回路INV1、INV2である。インバータ回路INV1、INV2の内部構成は図7の通りであり、入力が所定の閾値以上になるとローレベルの信号を出力し、入力が所定の閾値未満になるとハイレベルの信号を出力する。インバータ回路INV1、INV2は、発振動作(一方がハイレベルを出力する時に、他方がローレベルを出力する動作を繰り返すことをいう)を実行することにより、それぞれパルスを出力する。
【0028】
パルス発生手段21は、インバータ回路INV1、INV2、コンデンサC1、C2、ダイオードD1、D2を含み、コンデンサC1、C2の充電時間に対応した幅のパルスを出力する。インバータ回路INV1およびINV2は、図7に示す通り、出力パルスのハイレベルに略対応する電源VBおよびローレベルに略対応する電源(または接地電位)VCに接続されている。
【0029】
変調手段22は、入力信号(例えば、オーディオ信号)inに基づいて第1の電流I1と第2電流I2との分配比を制御することにより、インバータ回路INV1、INV2の出力パルスのパルス幅を変化させる。変調手段22は、定電流回路25、トランジスタQ1、Q2、抵抗R1、R2を有する。定電流回路25は、電源VAに接続され、定電流Iを発生させる。第1の電流I1はトランジスタQ1のコレクタ電流であり、第2の電流I2はトランジスタQ2のコレクタ電流であり、第1の電流I1と第2の電流I2との和は、定電流回路25で発生される定電流Iに等しい。すなわち、第1の電流I1と第2の電流I2とは、定電流Iから分配されている。トランジスタQ1のベースに入力信号inが与えられることにより、第1の電流I1と第2電流I2との分配比が制御される。その結果、コンデンサC1およびC2の充電時間が制御され、インバータ回路INV1、INV2の出力パルスのパルス幅を変化させることができる。
【0030】
検出手段23は、インバータ回路INV1、INV2に供給される電源電圧VBが所定電圧VB’以上であることを検出する。検出手段23による検出結果は、レベル制御手段24に与えられ、レベル制御手段24が当該検出結果に基づいてインバータ回路INV2の入力レベルを制御する。
【0031】
ここで、所定電圧VB’は、レベル制御手段24がインバータ回路INV2の入力レベルを制御するタイミングを決定する電圧であり、好ましくは、インバータ回路INV1、INV2の動作開始電圧以上の電圧である。電源電圧VBがインバータ回路INV1、INV2の動作開始電圧以上になった時に、後述するトランジスタQ4をオフ状態にすることにより、インバータ回路INV1、INV2の発振動作を確実に開始させることができるからである。つまり、電源電圧VBがインバータ回路INV1、INV2の動作開始電圧未満であるときに、トランジスタQ4をオフ状態にしてしまうと、インバータ回路INV1、INV2が動作開始する前に、コンデンサC1、C2が満充電状態になり、インバータ回路INV1、INV2の両入力がハイレベルになり、発振動作が停止してしまう可能性があるからである。
【0032】
好ましくは(本実施形態では)、所定電圧VB’は、電源電圧VBが十分に立ち上がった略定常状態における電圧であり、電源電圧VBの定常状態における電圧(最大値)の70〜95%の電圧である。所定電圧VB’をこの電圧よりも大きく設定すると、電源電圧VBが何らかの原因で最大値まで上昇しない場合に、トランジスタQ4がオフ状態にならず、インバータ回路INV1、INV2の発振動作を開始できない可能性がある。一方、所定電圧VB’をこの電圧よりも小さく設定した場合にも、インバータ回路INV1、INV2は発振動作を停止してしまう可能性がある。つまり、電源電圧VBが低い状態では、MOSFET72が高抵抗状態にあり、電源VCに流れる電流が少ないので、コンデンサC2の充電時間が非常に遅く、その結果、インバータ回路INV2の出力、すなわちインバータ回路INV1の入力がローレベルにならず、インバータ回路INV1、INV2の両入力がハイレベルになり、発振動作が停止してしまう。代表的には、電源電圧VBが5Vである場合に、所定電圧は4Vに設定される。
【0033】
検出手段23は、抵抗R3、R4、トランジスタQ3を有する。抵抗R3は一端が電源VBに、他端が抵抗R4の一端に接続されている。抵抗R4の他端は電源VCに接続されている。トランジスタQ3のエミッタは電源VCに接続され、コレクタは抵抗R5を介して電源VBに接続され、かつ、レベル制御手段24に接続されている。トランジスタQ3のベースは抵抗R3と抵抗R4との接続点に接続され、電圧VB−VCを抵抗R3、R4で分圧した電圧が供給される。つまり、トランジスタQ3は、電源電圧VBが所定電圧VB’になったときに、オン状態になる。抵抗R3、R4の各値は、所定電圧VB’を決定するものであり、下記式で表される値に設定されている。ここで、Vth(Q3)は、トランジスタQ3の閾値電圧である。
【数1】

【0034】
レベル制御手段24は、電源電圧VBが所定電圧VB’になったことを検出手段23が検出した場合に、インバータ回路INV1、INV2が発振動作を開始するように、インバータ回路INV1またはINV2のどちらか(本例では、インバータ回路INV2)の入力レベルを制御する。入力レベルを制御するとは、インバータ回路INV1、INV2の両入力(両出力)を異なる状態に移行させることである。本実施形態では、電源電圧VBが所定電圧VB’になったことが検出されるまでは、レベル制御手段24は、インバータ回路INV2の入力に接続された状態になり、インバータ回路INV2の入力にローレベルの信号を供給する。その結果、レベル制御手段24は、インバータ回路INV1の入力がハイレベル、インバータ回路INV2の入力がローレベルという状態を維持させる。一方、電源電圧VBが所定電圧VB’になったことが検出されると、レベル制御手段24は、インバータ回路INV2の入力と切り離されて、インバータ回路INV2の入力へのローレベルの信号の供給を停止する。従って、インバータ回路INV1の入力がハイレベル、インバータ回路INV2の入力がローレベルという状態から、コンデンサC2が第1の電流I1によって充電開始され、インバータ回路INV1、INV2の発振動作が開始する。
【0035】
レベル制御手段24は、スイッチ素子(本例では、バイポーラトランジスタ、以下単にトランジスタとする)Q4および抵抗R5を有する。トランジスタQ4は、ベースがトランジスタQ3のコレクタと抵抗R5との間に接続され、エミッタが電源VCに接続され、コレクタがインバータ回路INV2の入力に接続されている。電源電圧VBが所定電圧VB’になるまではトランジスタQ4がオン状態であり、インバータ回路INV2の入力は、電源VCに接続された状態で、ローレベルの信号が入力されている。一方、電源電圧VBが所定電圧VB’になると、トランジスタQ4がオフ状態になるので、インバータ回路INV2へのローレベル信号の供給が停止される。従って、発振動作開始後に、レベル制御手段24がインバータ回路INV2の入力にローレベルの信号を与えることがないので、インバータ回路INV1、INV2の発振動作を阻害することはない。
【0036】
以上の構成を有するパルス幅変調回路20について、図3を参照してその動作を説明する。図3の各波形は、図2の各点の波形に対応している。なお、電源電圧VA、VBは電源電圧VCを基準にしてVA−VC、VB−VBとして表している。図3に示すとおり、パルス幅変調回路20の起動時において、電源VBの立ち上がりは、電源VAの立ち上がりよりも遅いものとする。電源オン時(時刻t0)から時刻t2までは、電源電圧VBがインバータ回路INV1、INV2の動作開始電圧に達していない。時刻t2から時刻t3までは、電源VBがインバータ回路INV1、INV2の動作開始電圧に達しているが、所定電圧VB’に達していない。
【0037】
まず、インバータ回路INV1の入力は、時刻t0〜t3まで、電源電圧VB(ハイレベル、ここで、ハイレベルとは電源電圧VBに等しい電圧のことを言う)に略等しい(B点)。コンデンサC1は、第2の電流I2によって充電され、満充電状態になっている。
【0038】
ここで、時刻t3までは、電源VBが所定電圧VB’未満であるので、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧は閾値電圧以上になっておらず、トランジスタQ3はオフ状態である。そのため、トランジスタQ4のベースに電源電圧VBが供給されているが、時刻t1までは、ベース−エミッタ間電圧が閾値電圧未満であり、トランジスタQ4はオフ状態である。そのため、コンデンサC2は第1の電流I1によって充電され、インバータ回路INV2の入力はハイレベルになっている(A点)。時刻t1になると、トランジスタQ4のベース−エミッタ間電圧が閾値電圧以上になり、トランジスタQ4がオン状態になる。従って、インバータ回路INV2の入力が電源VCに接続された状態になり、ローレベルの信号が供給される(A点)。これにより、コンデンサC2に充電されている電圧が放電される。また、第1の電流I1はトランジスタQ4を介して電源VCへと流れるので、コンデンサC2は充電されない。その結果、時刻t3において電源電圧VBが所定電圧VB’になったことが検出されるまで、インバータ回路INV1の入力Bがハイレベル、インバータ回路INV2の入力Aがローレベルの状態が維持される。
【0039】
時刻t3において、電源電圧VBが所定電圧VB’になると(つまり、VB−VCが図3のQ3オン電圧になると)、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧が閾値電圧以上になり、トランジスタQ3がオン状態になる。その結果、トランジスタQ4のベースはトランジスタQ3を介して電源VCに接続された状態になるので、トランジスタQ4はオフ状態になる。トランジスタQ4がオフ状態になると、インバータ回路INV2の入力が電源VCに対して開放された状態になり、ローレベルの信号の供給が停止される。その結果、インバータ回路INV1の入力(B点)がハイレベル、インバータ回路INV2の入力(A点)がローレベルの状態から、コンデンサC2が第1の電流I1によって充電開始されて、発振動作が開始する。以下、発振動作について説明する。
【0040】
第2の電流I2はダイオードD1を通して電源VBに流れる。一方、第1の電流I1はコンデンサC2へと流れ、コンデンサC2を充電する。コンデンサC2が充電されることにより、A点の電位は徐々に上昇していく(t3〜t4)。t4において、インバータ回路INV2の入力(A点)がインバータ回路INV2の閾値以上になると、インバータ回路INV2の出力(D点)がローレベルに反転する。インバータ回路INV2の出力がローレベルになると、コンデンサC1が放電し、コンデンサC1を介してインバータ回路INV2の出力に接続されているインバータ回路INV1の入力(B点)がローレベルになり、インバータ回路INV1の出力(C点)がハイレベルに反転する。インバータ回路INV1の出力がハイレベルに反転すると、インバータ回路INV2の入力(A点)がハイレベルになる。この後、第2の電流I2によってコンデンサC1が充電されることによって、上記と逆の動作が行われる(t4〜t5)。なお、コンデンサC2の充電によりインバータ回路INV2の入力がローレベルから閾値まで達する時間は第1の電流Iの大きさによって制御される。この動作を繰り返すことにより、インバータ回路INV1、INV2からはハイレベルまたはローレベルのパルスを交互に出力する。
【0041】
以上のように、電源電圧VBが所定電圧VB’になった時点で、トランジスタQ4をオフ状態にし、インバータ回路INV2の入力へのローレベルの信号の供給を停止する。従って、この時点でコンデンサC2は充電されていないので、トランジスタQ4をオフ状態にした時点から、コンデンサC2の充電が開始され、インバータ回路INV1、INV2の発振動作を開始することができる。従って、電源VBの立ち上がり時間によらず、確実に発振動作を開始することができる。仮に、トランジスタQ1、Q2、ダイオードD1、D2の漏れ電流が生じても、トランジスタQ4を介して、電源VCに流れるので、コンデンサC2は充電されず、その結果、発振動作が停止することはない。
【0042】
次に、本発明の別の好ましい実施形態によるパルス幅変調回路40について図4を参照して説明するが、先の実施形態と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。本実施形態では、第1の出力素子、第2の出力素子は、NAND回路N1、N2である。NAND回路N1は、第1入力in1がコンデンサC1、ダイオードD1およびトランジスタQ2のコレクタに接続され、第2入力in2が抵抗R6を介して電源VBに接続されている。そのため、NAND回路N1の第2入力in2には常にハイレベルの信号が入力されており、NAND回路N1はインバータ回路INV1と同じ動作を実行する。一方、NAND回路N2は、第1入力in3がコンデンサC2、ダイオードD2およびトランジスタQ1のコレクタに接続され、第2入力in4がレベル制御手段44に接続されている。
【0043】
レベル制御手段44は、電源電圧VBが所定電圧VB’になったことを検出手段23が検出した場合に、NAND回路N1、N2のどちらか(本例では、NAND回路N2)の第2入力をローレベルからハイレベルに反転させて、NAND回路N1、N2の発振動作を開始させる。レベル制御手段44は、スイッチ素子(本例では、バイポーラトランジスタ、以下単にトランジスタとする)Q7および抵抗R7、R41、R42を有する。トランジスタQ7は、ベースが抵抗R42を介してトランジスタQ3のコレクタに接続され、エミッタが電源VBに接続され、コレクタが抵抗R7を介して電源VCに接続され、かつ、NAND回路N2の第2入力in4に接続されている。電源電圧VBが所定電圧VB’になるまではトランジスタQ7がオフ状態であり、NAND回路N2の第2入力in4は電源VCに接続された状態であり、ローレベルの信号が入力されている。一方、電源電圧VBが所定電圧VB’であることが検出されると、トランジスタQ7がオン状態になるので、NAND回路N2の第2入力in4は電源VBに接続された状態になり、ハイレベルの信号が入力される。
【0044】
以上の構成を有するパルス幅変調回路40についてその動作を図5を参照して説明する。電源オン時(時刻t0)から時刻t1までは、電源電圧VBがNAND回路N1、N2の動作開始電圧に達しておらず、時刻t2までは電源電圧VBが所定電圧VB’に達していない。時刻t2までの間、コンデンサC1、C2は、第1の電流I1、第2の電流I2によって充電され満充電状態になっており、NAND回路N1の第1入力in1、NAND回路N2の第1入力in3は、電源電圧VB(ハイレベル)に略等しくなっている(A点、B点)。
【0045】
ここで、時刻t2までは、電源電圧VBは所定電圧VB’に達していないので、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧は閾値電圧以上になっておらず、トランジスタQ3はオフ状態である。従って、トランジスタQ7のベースに電源電圧VCが供給されず、トランジスタQ7はオフ状態になっている。そのため、NAND回路N2の第2入力in4は、抵抗R7を介して電源VCに接続された状態であり、ローレベルの信号が入力されている(F点)。
【0046】
時刻t2において、電源VBが所定電圧VB’になると、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧が閾値電圧以上になり、トランジスタQ3がオン状態になる。その結果、トランジスタQ7のベースはトランジスタQ3を介して電源VCに接続された状態になるので、ベース−エミッタ間電圧が閾値電圧以下になり、トランジスタQ7はオン状態になる。そのため、NAND回路N2の第2入力in4が電源VBに接続された状態になり、ハイレベルの信号が入力され、入力がローレベルからハイレベルに反転する(F点)。NAND回路N2の第2入力in4がハイレベルに反転すると、NAND回路N2の出力がローレベルに反転するので(C点)、コンデンサC1が放電され、かつ、コンデンサC1を介してNAND回路N2の出力に接続されているNAND回路N1の第1入力in1もローレベルに反転する(A点)。その結果、NAND回路N1の第1入力in1がローレベル、NAND回路N2の第1入力in2がハイレベルの状態になって、コンデンサC1が第2の電流I2によって充電開始することにより、発振動作が開始される。以下、発振動作の詳細を説明する。
【0047】
第1の電流I1はダイオードD2を介して電源VBに流れる。一方、第2の電流I2がコンデンサC1に流れて、コンデンサC1が充電されることにより、A点の電位がt2からt3にかけて徐々に上昇する。時刻t3になると、A点の電位がNAND回路N1の閾値電圧以上になり、NAND回路N1の出力がハイレベルからローレベルに反転する(D点)。D点がローレベルに反転すると、コンデンサC2が急速に放電され、NAND回路N2の第1入力in3もローレベルに反転し(B点)、NAND回路N2の出力がハイレベルに反転し(C点)、NAND回路N1の第1入力in1がハイレベルになる(A点)。この後、第1の電流I1によってコンデンサC2が充電されることによって、上記と逆の動作が行われる(t3〜t4)。この動作を繰り返すことにより、NAND回路N1、N2からはハイレベルおよびローレベルの2つのレベルを有するパルスを交互に出力する。
【0048】
以上のように、電源電圧VBが所定電圧VB’になると、NAND回路N2の第2入力in4をローレベルからハイレベルに反転させることにより、NAND回路N2の出力およびNAND回路N1の第1入力in1をローレベルに反転させることができ、NAND回路N1、N2の発振動作を開始させることができる。従って、コンデンサC1、C2が満充電の状態であっても、NAND回路N2の第2入力をハイレベルに反転させることにより、発振動作が開始されるので、電源VBの立ち上がり時間およびトランジスタQ1、Q2、ダイオードD1、D2の漏れ電流に影響を受けることなく、確実に発振動作を開始させることができる。また、図2の構成ではトランジスタQ4の寄生容量によって第1の電流および第2の電流が同じ大きさの場合のコンデンサC1、C2の充電時間に差が生じて、変調度に誤差が生じる可能性があるが、本実施形態ではトランジスタQ7が接続されている第2入力in4には第1の電流I1、第2の電流I2によって充電されるコンデンサが接続されていないので、トランジスタQ7の寄生容量によって変調度に誤差が生じることはない。
【0049】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。例えば、第1および第2の出力素子は、トランジスタ等のスイッチ素子でもよい。さらに、第1の出力素子および第2の出力素子の入力が共にローレベルのときに発振が停止する構成にも、本発明が適用される。つまり、本実施形態のハイレベルとローレベルとを入れ替えた場合にも適用され得る。さらに、NAND回路の代わりにAND回路とインバータ回路との組合せであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、例えばオーディオ用のスイッチングアンプに用いられるパルス幅変調回路として特に好適に採用され得る。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるスイッチングアンプを示す概略ブロック図である。
【図2】本発明の好ましい実施形態によるパルス幅変調回路を示す概略回路図である。
【図3】図2のパルス幅変調回路の動作を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の別の好ましい実施形態によるパルス幅変調回路を示す概略回路図である。
【図5】図4のパルス幅変調回路の動作を示すタイムチャートである。
【図6】従来のパルス幅変調回路を示す概略回路図である。
【図7】インバータ回路の内部構成を示す概略回路図である。
【図8】従来の別のパルス幅変調回路を示す概略回路図である。
【符号の説明】
【0052】
20 パルス幅変調回路
21 パルス発生手段
22 変調手段
23 検出手段
24 レベル制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電流と第2の電流とによりコンデンサが充電されて、第1の出力素子および第2の出力素子からパルスを出力するパルス発生手段と、
入力信号に基づいて、該第1の電流と該第2の電流との分配比を制御して、該第1の電流および該第2の電流による充電時間を制御することにより、該パルスのパルス幅を制御する変調手段と、
該第1の出力素子および該第2の出力素子に供給される電源電圧が、所定電圧以上であることを検出する検出手段と、
該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該第1の出力素子および該第2の出力素子が発振動作を開始するよう、該第1の出力素子または該第2の出力素子の一方の入力レベルを制御するレベル制御手段とを備える、パルス幅変調回路。
【請求項2】
前記レベル制御手段が、
前記電源電圧が前記所定電圧以上であることを前記検出手段が検出するまでは、該一方の出力素子の入力に、該他方の出力素子の入力レベルと異なるレベルの信号を供給し、
該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該一方の出力素子の入力への該信号の供給を停止する、請求項1に記載のパルス幅変調回路。
【請求項3】
前記レベル制御手段が、前記検出手段による検出に基づいてオンオフ動作するスイッチ素子を有し、
該スイッチ素子がオン状態になることにより、前記一方の出力素子の入力に前記信号を供給し、
該スイッチ素子がオフ状態になることにより、該一方の出力素子の入力への該信号の供給を停止する、請求項2に記載のパルス幅変調回路。
【請求項4】
前記スイッチ素子が、前記一方の出力素子の入力と、前記異なるレベルの電圧を供給する第2の電源電圧との間に接続されている、請求項3に記載のパルス幅変調回路。
【請求項5】
前記レベル制御手段が、
前記電源電圧が前記所定電圧以上であることを前記検出手段が検出した場合に、前記第1の出力素子または前記第2の出力素子の入力レベルを一方のレベルから他方のレベルに反転させる、請求項1に記載のパルス幅変調回路。
【請求項6】
前記第1の出力素子および前記第2の出力素子の各々が、第1入力および第2入力を有し、
該第1の出力素子の第1入力が、前記第2の電流により充電される第1のコンデンサに接続され、
該第2の出力素子の第1入力が、前記第1の電流により充電される第2のコンデンサに接続され、
該第1の出力素子の第2入力には前記他方のレベルの信号が常に入力されており、
前記レベル制御手段が、前記電源電圧が前記所定電圧以上であることを前記検出手段が検出するまでは、該第2の出力素子の第2入力に前記一方のレベルの信号を供給し、該電源電圧が該所定電圧以上であることを該検出手段が検出した場合に、該第2の出力素子の第2入力に該他方のレベルの信号を供給する、請求項5に記載のパルス幅変調回路。
【請求項7】
前記レベル制御手段が、前記検出手段による検出に基づいてオンオフ動作するスイッチ素子を有し、
該スイッチ素子のオン状態/オフ状態が切り替わることにより、前記第2の出力素子の第2入力に供給される信号が、前記一方のレベルと前記他方のレベルとの間で切り替わる、請求項6に記載のパルス幅変調回路。
【請求項8】
前記検出手段が、前記電源電圧と前記第2の電源電圧との間に接続された第1抵抗および第2抵抗と、該第1抵抗と該第2抵抗との接続点に接続された第2のスイッチ素子とを有し、
該第1抵抗および該第2抵抗の各抵抗値が、前記所定電圧に基づいて設定されている、請求項1〜7のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
【請求項9】
前記所定電圧が、前記第1の出力素子および前記第2の出力素子の動作開始電圧以上の電圧である、請求項1〜8のいずれかに記載のパルス幅変調回路。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のパルス幅変調回路と、
該パルス幅変調回路からの第1のPWM信号に応答してオン状態またはオフ状態になる第3のスイッチ素子と、該パルス幅変調回路からの第2のPWM信号に応答してオン状態またはオフ状態になる第4のスイッチ素子とを有するスイッチング出力回路とを備える、スイッチングアンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−28455(P2007−28455A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−210687(P2005−210687)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】