説明

ファイバー共焦点蛍光撮像用の高空間分解能及び高感度小型光学ヘッド

【課題】
【解決手段】本発明は、レーザービームによって走査される可撓性光ファイバーのビームの遠位端部を備えた小型化された光学ヘッドに関するものであり、前記光学ヘッドは、試料に接触して、前記試料を共焦点で励起するように設計されており、この光学ヘッドは、球面収差を補正する手段及びフォーカシング手段から構成されている。本発明によれば、フォーカシング手段は、光学ヘッドの遠位端部に配置された球面レンズ又は半球レンズ(L5)に係わる高い収斂性を有する第一のレンズ(L4)と、曲率が光ファイバービームの瞳孔の中心に実質的に合わせられ、この瞳孔が、横収色状態と軸方収色状態とが一致する正確な位置に配置された単一の収束レンズ軸上色収差及び横色収差を補正する手段とを含み、この収束レンズは、複レンズ(L3)の形態で第二の収束レンズ(L3a)合体している。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可撓性光ファイバーの束の遠位端部を装備するために設けられる小型光学ヘッドに関するもので、この光学ヘッドは、分析面に接触して配置され、ファイバー束によって伝送される励起信号をヘッドの接触面に対して様々な深さの所に位置する励起焦点にフォーカスさせるようになっている。また、光学ヘッドは、表面下(sub−surface)の励起焦点からの戻り放出信号が特に検出手段やその信号を分析及びデジタル処理するための手段に向けられるようにするために、その信号をサンプルするようになっている。
【0002】
関連する適用分野は、共焦点特性を有する表面下分析装置の分野であり、その伝送される信号は、特に、使用される励起源及び検知手段に応じて、撮像及び/又は分光学の分野で使用することができる。共焦点の特徴は、励起信号と戻り放出信号とを伝送するのに同じファイバーを使用することと、ファイバーの空間的な寸法が非常に低減されていることとに起因する。これら適用分野は、例えば皮膚科学分野における外部からの、または、光ファイバー束及び光学ヘッドが導入される内視鏡操作チャネルの助けを借りて内部でアクセス可能な、ヒト及び動物に関する原位置生物学的分析(in−situ biological analyses)の分野である。また、これら適用分野は、生体外で試料に関して実施される細胞分析の分野でもある。更に、光学ヘッドは、製造された装置の内部を分析するためにも用いることができる。
【0003】
この場合に関係する医療分野は、消化器科,呼吸器科,産婦人科,泌尿器科,耳鼻咽喉科(ORL),皮膚科,眼科,循環器科及び神経科である。
【0004】
光ファイバー束の近位端側に備えられた信号の分析及び処理手段は、ユーザーが解明することのできる画像又はグラフの復元を可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
国際公開WO 03/056379号公報には、イメージガイドの遠位端を装備するために設計された小型光学ヘッドが開示されている。この光学ヘッドは、一側でイメージガイドの遠位端部が挿入され、他側で光学フォーカシング手段が挿入された、円形断面の光学素子ホルダーチューブから構成されている。光学手段は、追加の焦点面に配列されたレンズを含んでいる。これらのレンズは、イメージガイドの出力部で発生する迷い反射光を最小限に抑え、戻り結合のレベルを最適化させ、ヘッド組立て体による透過を最適化させることにより、信号対ノイズ比を最適化させるように配置されている。本発明の目的は、良好な画質を提供する、特に蛍光システム用の光学ヘッドを提供することにある。
【0006】
A.R.Rouse,A.Kano,J.A.Udovich,S.M.Kroto及びA.F.Gmitro著のApplied Optics、2004年第43巻第31号、5763〜5771ページ「Design and demonstration of a miniature catheter for a confocal microendoscope」も知られている。この文献は、イメージガイドの遠位部に配置された光学ヘッドについて記載している。この光学ヘッドは、以下の特徴を有している。
ごく僅かの差しか生ぜず、大きな横分解能が確保されることを許容しない、倍率=1.6と、
組織の蛍光からの光子の集光に不利で、そのような光学的解決では高い感度が得られない、組織に関する開口数=0.46と、
ヘッドの直径=3mmと、
内視鏡の操作チャネルを通る通路と共用できる、ヘッドの長さ=13mmと、
比較的複雑な光学的デザインを有する光学ヘッドにとってかなり大きな値である、ポイント軸分解能(point axial resolution)=10μmと、
複雑な光学的デザインを有する光ヘッドにとってかなりの値である、(例えば、全イメージ視野の)平面軸分解能(planar axial resolution)=25μmと、
このタイプの光学ヘッドに関してかなり減少させられる(degraded)、横分解能(lateral resolution)=3μm。
【0007】
従来の光学ヘッドは、高分解能及び高感度を有する光学ヘッドとして位置付けられる光学性能値を有していない。更に、Rouse等の著に係る上記文献は、直線ごとの走査システムについて記述しており、イメージガイドを構成する光ファイバーの各ファイバーに順々に光ビームを注入する点ごとの走査システムについては記述していない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、特に生体内レーザー走査によるファーバー共焦点蛍光イメージングにおいて、光学的に高性能な、即ち高分解能(横分解能及び軸方向分解能)及び高感度を有する小型光学ヘッドを提案することにより従来の光学ヘッドの欠陥を克服することある。小型化させても、特に、イメージガイド(光ファイバーの束)と光学ヘッドを含む組立て体を内視鏡の操作チャネルに挿入できるものでなければならず、又は小動物への侵襲性を最小限に抑えるものでなければならない。光学的な高性能の必要性は、極めて良好な分解能と極めて良好な高感度で、小さな対象(細胞膜,樹状突起,細胞小器官等)を検知するという要望に由来する。こうして、組織内のより深い所に位置する物体をより容易に検知することが可能になる。
【0009】
本発明の別の目的は、特にリアルタイムな獲得のために適合された高性能なヘッドを提案することにある。
【0010】
前述の目的の少なくとも一つは、レーザービームによって走査される可撓性光ファイバーの束の遠位端部を装備するように意図された小型光学ヘッドによって達成され、この光学ヘッドは、試料に接触して、共焦点態様で試料を励起するように設計され、この光学ヘッドは、球面収差を補正する手段とフォーカシング手段とを含んでいる。本発明に依れば、このフォーカシング手段は、少なくとも、光学ヘッドの遠位端部に配置された球面又は半球レンズ又は半球レンズと組み合わされた第一の強い収束レンズと、単一の発散レンズを備えた、軸上色収差及び横色収差(axial and lateral chromatism)を補正する手段を有している。この発散レンズの曲率は、光ファイバー束の瞳孔の中心に略合わせられ、横色消し状態(lateral achromatization conditions)が軸上色消し状態(axial achromatization conditions)と一致するように、瞳孔から適切な距離をおいて配置され、この発散レンズは、第二の収束レンズとダブレット形態で組み合わされている。これらの状態は、軸上収差と横収差との最適な均衡が取れるように決定される。
【0011】
更に正確には、球面収差の補正手段は、コマ収差及び非点収差も補正する。
【0012】
光ファイバーの束は、毎秒少なくとも12画像を獲得するように、レーザービームによってリアルタイムで走査することが有益である。
【0013】
本発明による光学ヘッドでは、好ましくは0.8より大きい値の開口数によって、波面とイメージングの品質性能が、補正のためのメニスカスの追加を要せずに得られ、本発明のように配置された単一の発散レンズは、非常に優れた性能を獲得することを可能にする。一般に、開口数は、0.6より上の値が大きい値とみなされる。大きな値の開口数は、高感度を獲得することを可能にする。第一に、閉じ込められた励起量の発光ファイバーからの励起ビームによるフォーカシングを可能にし、これは、焦点でのエネルギー密度を最大化し、試料又は細胞の励起を最適化する。例えば、試料の中で等方的に発光される蛍光光子の数を最大限集めることを可能にする。例えば、1枚のレンズ、又は、例えば、端部に球面レンズ又は半球上レンズを有する強度な一連の収束レンズの如き、非常に小さい曲率半径を有する一連の収束レンズを使用することにより、0.8より大きい開口数を獲得できる。半球レンズは、直径を極めて小さくできるという利点を有しており、操作者又は分析される対象に固有の動きを最小限に抑えながら良好な試料への接触を確実にし、分析面からの信号が全くなくなるように、良好な屈折率を適用できる。
【0014】
更に、本発明による光学ヘッドは、強度な倍率を有している。光学ヘッドの倍率は、以下の値の関係から計算される。
−収差を補正するように機能する第1の光学ブロックの開口数。この光学ブロックの機能の一つは、光ファイバーの開口数を適用することである。この値は0.3〜0.32である。
−組織側での第二のフォーカシング光学ブロックの開口数(>0.8)。この光学ブロックの主たる機能は、組織の中にビームをフォーカスすることである。
【0015】
このように、本発明による倍率の値は、2.5〜4である。この値は、在来技術で使用される他の光学ヘッドよりも、より良好な空間分解能を達成することを可能にする。分解能に影響を与えるこの主な利点は、光学ヘッドが光学的に収差のない場合に効果的である。
【0016】
更に正確には、球面収差を補正する手段は、第三の収束レンズを含み、第一及び第三の収束レンズの厚みは、光学ヘッドの前記収束レンズの収束ヂオプタで累積される球面収差を補正できるように決定される。
【0017】
第三の収束レンズの厚みもまた、第二の収束レンズの瞳孔のイメージングを可能にし、収差を最小限に抑えられるように決定されることが有益である。
【0018】
本発明の実施形態に依れば、厚み、曲率半径(又は光学パワー)及びこの第三のレンズ(L2)の性質は、前記光ファイバーの束に可能な限り近くに位置する面で、瞳孔のイメージングを可能にするように適合される。ファイバーの出力に可能な限り近くでの瞳孔のイメージングは、瞳孔の面での小さいサイズの像を可能にするため、光学ヘッドの直径も小さくすることができ、最小限の小型化に寄与する。
【0019】
好ましくは、第三のレンズのガラスは、必要な色収差補正のパワーを最小限に抑えるのに充分に小さい収斂性と、球面収差及びコマ収差の影響を制限するのに充分に高い屈折率とによって決定される。例えば「フリント」タイプのガラスを使用できる。
【0020】
本発明の有益な特徴に依れば、前記複レンズは、瞳孔の面に設置され、特に非点収差における小さい収差という特徴を有している。第二の収束レンズの充分な厚みは、横の収色状態と、軸方の収色状態が一致するように、発散レンズを瞳孔から適切な距離をおいた位置に保つように決定される。更に、発散レンズの反り又は曲率は、発散レンズの出力部での非点収差を最小限に抑えるため、瞳孔の中心に合わせられ、瞳孔は、視界の全ての点を離れるビームに共通の面(必ずしも平面でない)である。一般に、光の伝搬方向の観点からすれば、励起時に、光はファイバーを離れる。従って視界はビームそのものである。従って視界の点は、ファイバーそのものである。然しながら、集光の観点からすれば、試料から戻される時の視界が、観察視界である。
【0021】
更に、複レンズは、収束レンズの色収差を補正するため、反射率の差は小さいが、色分散の差が大きい一対のレンズを含んでいる。複レンズのガラスには、複レンズの二つのレンズ間の界面で発生する幾何収差項を最小限に抑えるため、小さい屈折率の偏差を有しているが、強度な色分散の差を有している一対のガラスを選択できる。こうして得られた複レンズは、収束要素の色収差を補正するために、軸上色収差によって過剰補正される。一例として、小さい屈折率の差を有し、大きい収斂性の差を有するガラスの組み合わせ、レンズ1(LAK21,nd=1.6405,Vd=60.1)及びレンズ2(SF6,nd=1.8052,Vd=25.4)を使用できる。
【0022】
第一の収束レンズ及び第三の収束レンズには、夫々、小さい半径を有するレンズ及び大きい半径を有するレンズを使用でき、前記大きい径は、平凸レンズを得るために平面にすることができる。
【0023】
本発明に依れば、瞳孔の像を除去するために、イメージングされる視界における球面レンズ又は半球レンズによって生成される非点収差を最小化するのに充分な距離をとって、第1の収束レンズは設計され、配置される。
【0024】
本発明によるヘッドの光学品質は、高空間分解能の画像の獲得を可能にするパラメータによって表される。この画像品質は、回折限界に非常に近いものである。WFE(wave front error(波面誤差))は、視界の中心部で約λ/15であり、視界の縁部でλ/10である。これらのWFE値は、以下を低減させる可能性のある、過剰な光学収差の発生を防ぐことを可能にする。
【0025】
1.サークルドエネルギー(circled energy)によって評価される横分解能。定義により、直径φの一地点を分解するには、最低でもエネルギーの50%がこの直径に含まれていなければならない。高分解能プローブでは、エネルギーの50%が、ミクロン値域の直径に含まれていなければならない。この場合、横分解能を制限するのは光学ヘッドではなく、イメージガイドを構成する複数のファイバーのコア間の距離である。横分解能は、コア間の距離を光学ヘッドの倍率で除算することによって得られる。即ち、本発明に依るプローブでは、1.5μmより少ない横分解能が得られ、これは、在来技術のシステムをはるかに凌ぐものである。
【0026】
2.画像開口数の関数であり、且つ球面収差の出現によって低減され得る軸分解能。例えば高分解能の共焦点蛍光画像を確保するには、好ましくは、軸分解能は、5μmより小さい値である。高感度を達成するために、大きな開口数を使用するならば、即ち、収差を誘発する著しく大きな視界角によって示される小さい曲率半径を有する収束レンズを使用するならば、非横分解能であっても軸分解能であっても、常に良好な分解能を達成するために、横分解能を低下させるコマ収差及び非点収差、及び軸分解能を低下させる球面収差の如き収差の補正を可能にする補正レンズで構成された光学セット(イメージガイドとフォーカシング光学セットとの間に位置する)を上流に配置する。
【0027】
本発明に依れば、半球レンズは、球レンズで製造することができ、平坦な出力面は、平面研磨機の研磨によって得られる。
【0028】
半球レンズの厚みは、光学ヘッドの規定の前面面積を獲得するために、調整可能である。更に、半球レンズの軸方の位置は、換言すると、それ(第1の収束レンズ)の前にあるレンズと、半球レンズとの間のエアーの厚みは、前記前面面積のための光学ヘッドの光学的性能(軸分解能及び横分解能等)を最適化するために、前記半球レンズ(L5)の厚みに従って決定される。
【0029】
本発明に依る光学ヘッドは、更に、光ファイバー束の出力部で発生する迷光反射光を除去するための平坦な面を有するプレートを含んでいることが有益である。
【0030】
本発明に依れば、試料から発生し、光学ヘッドによって集められる信号は、蛍光信号であっても反射光信号であってもよい。蛍光モードで画像を獲得するためには、光学ヘッドは、450nm〜800nmのスペクトル帯域内で、色収差のないものである。このように広いスペクトル帯域での収色性は、分光学及びマルチマーキングでの使用も可能にする。この光学ヘッドは、光学ヘッドの広い作動スペクトル帯域に含まれる近赤外線で作動するため、反射光イメージングでの使用とも互換性がある。
【0031】
組織の試料採取に関しては、本発明による光学ヘッドは、ミクロン値域での良好な点像分布関数(point spread function(PSF))又は焦点を得ることを可能にする。更に、画像分解能が標準的なプローブよりも良好となる光学倍率を有している。本発明によるこのような試料採取は、より良好な分解能を有する画像の獲得を可能にする。
【0032】
本発明による光学ヘッドは、特に以下の性能値の達成を可能にする。
−毎秒複数の画像、毎秒少なくとも12画像をリアルタイムで迅速に獲得するレーザー走査
−直径が2〜4.5mmで、ヘッド長が10〜27mmである適正な小型化
−非常に良好な軸分解能(<5μm)及び横分解能(<1.5μm)を有する共焦点ヘッド
−蛍光光子を集めるために、細胞側での開口数が>0.8である高感度性
【0033】
本発明の特に顕著な点は、両立させるのが困難な基準、即ち、リアルタイムでのレーザー走査による獲得と高感度性との両立を可能にしていることである。同様に、高分解能でありながら、適正な小型化(大きな開口数)も実現している。
【0034】
本発明のその他の利点及び特徴は、本発明を何ら限定するものではない実施形態の詳しい説明及び添付の図面を精査することにより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
茲で、可撓性光ファイバー束の遠位端を装備するために設けられる小型オプトメカニカルヘッド(miniaturized opto−mechanical head)について説明する。このヘッドは、分析表面に接触して配置され、分析表面下の所定の深さに励起ビームの焦点を合わせすることを可能にすると共に励起体積と同じ体積から発生する蛍光信号を最大限集めることを可能にする(共焦点特性)光学手段を含んでいる。
【0036】
一般に、オプトメカニカルヘッドは、アクロマチック組立て体(achromaticassembly)を構成して高分解能の共焦点蛍光画像を獲得するのに必要な良好な光学的品質を担保しつつ、分析表面の照射を可能にする複数の光学素子(屈折性、回折性又はインデックス−グラディエント)の組み合わせ体と、機械的組立て体とによって構成されている。
機械的組立て体は、1.光学素子が公称位置から逸れないようにすることによって、光学的品質、即ち、結果的に空間分解能の低下を招く可能性のある収差を誘発しないように、非常に厳密な中心合わせと非常に厳密なチルト公差で光学素子を維持且つ整列させることを可能にすると共に、2.オプトメカニカルヘッドのイメージガイドへの接続を可能にさせる。
【0037】
この機械的組立て体は、例えば、ステンレス鋼316Lのような生体適合性金属材料から作ることができ、イメージガイドの縁部でファイバーによって表されるビームをブロックしない最小限の厚みを持って作ることができる。本発明に依る光学ヘッドが小さいスペースを必要とするため、光学素子を支持する機械部品は、最小限(300μmより少ない)の「スキン(skin)」厚み(内径と外径の差)を有している。更に、感度及び空間分解能に直接影響する光学的品質を低下させないように、ヘッドは、数ミクロンのセンタリング公差とチルト公差を持って組み立てられている。これは、例えば光学ベンチ上でのレンズの調節を必要とする。
【0038】
より詳しくは、図1は、本発明による光学ヘッドの光学素子の組立て体の簡略的に示している。この装置は、2.5の倍率を有する、図2に示したように小型ヘッドが製造されることを可能にする。
【0039】
図1に図示したように、光学組立て体は、ダブレット3,収束レンズ4及び半球収束レンズ5を含むフォーカシング光学セットによって構成されている。この光学組立て体は、更に、収束レンズ2によって象徴されるアップストリームの補正レンズを含んでいる。フォーカシング光学セットの役割は、励起ビームを、表面下分析面に位置する励起焦点にフォーカスすることである。一例として挙げると、2.5に等しい倍率、即ち0.8の組織側の開口数を有するこの光学セットは、N−LAK21とN−SF6ガラスのアクロマチックダブレット3と、SK16ガラスの両凸レンズ4と、BK7ガラスの半球レンズによって構成され、分析表面に対する優れたフォーカシング及び良好な接触を可能にさせる。
【0040】
この実施例では、フォーカシング光学セットによって誘発される収差の補正を可能にする補正光学セットは、SK16ガラスの両凸レンズ2によって構成されている。この補正光学セットは、少なくとも三つの機能を有している。第一の機能は、励起の方向の下流に配置されるその他のレンズが引き起こす球面収差を補償することの可能な球面収差を作り出すことであり、これは、特に、かなりの厚みを有するガラスをレンズL2に使用することによって達成され、この利点は、下流に配置されるレンズの収差を補正するために新たなレンズを追加する必要がないという点である。第二の機能は、第三のレンズL2のガラスが、必要なクロマチック補正力を最低限に抑えるのに充分小さい収斂性と、球面収差及びコマ収差の影響を制限するのに充分に高い屈折率によって決定されていることである。第三の機能は、小さいサイズの瞳孔、即ち光学ヘッドの小さい径を獲得するために、これらの光ファイバーに可能な限り近い瞳孔面で、光ファイバーの瞳孔をイメージングすることである。
【0041】
一般に、二つの光学及び補正フォーカシングセットは、フォーカシング及び収差の補正を同時に行うが、フォーカシングではフォーカシング光学セットが主導的に機能し、一方収差の補正では、補正光学セットが主導的に機能する。更に正確には、フォーカシング光学セットでは、収差は影響を受けることがなく、フォーカシング光学セットの収差を補正するように収差が計算された、光学補正セットが作られている。
【0042】
光学系のガラスは、広いスペクトル帯域[488nm;700nm]に亘って光学系をアクロマチックにさせて、蛍光イメージングでの使用と両立させることができるように選択されている。
【0043】
BK7又はK10ガラスから作られた、平坦で平行な面を有するプレート1の役割は、イメージガイドを構成する複数のコアのインデックスと、ガラスBK7のインデックスとの間で整合したインデックスを作り出すことにより、また、ガラス−エア反射光を焦点外の面へシフトすることにより、イメージガイド(図2中の素子6)の出力部で発生する迷い反射光を除去することである。更に、位置(焦点外の面)を選択し、カーブを選択し及び最適な反射防止処理を選択することにより、他のレンズから発生し得る迷い反射光を最小限に抑えることを可能にする。これは、リフレクタンスイメージングのフレームワーク内でこの小型ヘッドを使用する時に、分析試料からの有益な信号が干渉されないことを可能にする。
【0044】
図1は、イメージガイドから発生する励起ビームの光路長を図示したものであり、励起ビームの一つは光学系の光軸に中心合わせされ、他の二つは、システムの光軸に対する視界の縁部で中央部にある光ファイバーから出現している。
【0045】
ヘッドから出現するビームは、表面下の分析面に位置する励起焦点に収束する。試料によって再発光される蛍光(又は反射光)信号は、主に、光学照射ファイバーで再結合される前に、同じ光路を逆方向に辿る。
【0046】
異なるレンズの詳細な特性(曲率半径、厚み、整合公差等)を、第一の実施例のプレートと共に、以下の表1に示した。

(表1)

注:(1)表面の凹凸=+/−0.2ラムダ
(2)許容インデックスの公差=+/−1.10−3

(3)アッベ数公差=+/−0.5
【0047】
この実施例は、非常に良好な光学的品質、即ち高空間分解能及び高感度を獲得することを可能にする。その性能は、以下の通りである。
・倍率=2.5。
・画像開口数=水中で0.8。
回折限界に極めて近い画像品質。波面誤差(WFE)は、視界の中心部ではλ/15で、488nm〜700nmの波長全域亘る視界の縁部ではλ/10である。この非常に良好な画像品質は、励起ファイバーにおける良好な戻り結合率(90%)を確実にさせる。
・サークルドエネルギー:評価予測できる横分解能を可能にする。この実施例の場合、対象地点から発生するエネルギーの50%は、視界の中心部では直径0.5μm,及び視界の縁部では直径1μmに含まれている。この場合、横分解能を制限するのは光学ヘッドではなく、イメージガイドを構成する複数のファイバーのコア間の距離である。横分解能は、コア間の距離を光学ヘッドの倍率で除算することによって得られ、即ち横光学分解能は、1.3μmである。
・軸分解能:3〜5μm。
・軸上色収差:[488nm;700nm]間で2μm。これは、軸分解能より小さいため、蛍光フラックスの損失を最小限に抑制する。
・横色収差:[488nm;700nm]間で<0.5μm。これは、倍率によって除算された二つのファイバー間の距離より小さいため、励起に使用されるファイバーは、集光のファイバーと同じである。
・前面面積:表面が平坦な最後のレンズは、分析面に接触して配置されるため、これは、最後のジオプターと焦点間の距離であり、組織の観察距離に対応する。この実施例では、これは30μm+/−10μmに等しい。光学ヘッドのこの性能値を保持しながら、最後のレンズL5の厚みのみを変更することにより、異なる前面面積の値を得ることができる。表1に詳述した実施例から始めると、前面面積の10μmの増加は、レンズL5の幾何学的厚みの約10μmの減少と引き替えに得られる。
・視界(field of view):視界は、光学システムの倍率による除算によって得られるイメージガイドの有用な総直径として定義され、即ちこの場合、視野の直径は、240μmである。
・透過:これは、帯域[488nm;700nm]に亘る最適な反射防止処理を使用することにより、約95%である。
【0048】
図1の光学手段は、図2に示す通り、光学ホルダーチューブに統合されて光学ヘッドを形成する。図2に示す機械組立て体は、以下のもので構成される。
−イメージガイド6が、シリカフェルール8の末端部と共に挿入される第一の肩部と、光学素子2及び光学素子3が挿入される第二の肩部とを有する、直径4.2mm及び長さ22.7mmの金属製チューブ。チューブの内径の公差H6(−0,+8μm)は、上記の表1に示した仕様と協働する光学素子3の心合わせ及び傾斜の達成を可能にする。
−外径の公差が(−4,−9μm)である機械的桟。5μmの同軸性と垂直性は、光学素子2の心合わせ及び傾斜位置決めを確実にする。
−残りの光学組立て体と共に、レンズ4及びレンズ5の配置を可能にする機械部品10。内径の公差H6(−0,+8μm)及びチューブ外径の公差g5(−4,−9μm)は、肩部上で支持されるレンズ4の心合わせを可能にし、接着によって確実に固定される。レンズ5の配置傾斜の公差を順守するために、レンズ5は、その平面上のオートコリメーションによって、ベンチ上で調節される。
−スレッドが、イメージガイドのチューブ内部で生成されるものと同一である金属製支持部7は、光学機械ヘッドにシリカフェルール8を備えたイメージガイドの組立てを可能にする。これらの機械部品は、ステンレス鋼316L(生体適合性物質)で製造される。
【0049】
この実施例で示す光学機械ヘッドの寸法は、直径が4.2mm,固定部の長さが27mmであり、この寸法は、容易な操作を可能にし、侵襲を最低限に抑えるのに充分に小型であり、分析表面との接触によるイメージングの場合には、全く侵襲性がない。
【0050】
図3に、倍率が4の小型ヘッドの光学図を示す。
【0051】
この第二の実施例は、第一の実施例よりも更に寸法が小さく、内視鏡の操作チャネルに挿入することによって生体内(in vivo)で使用できる利点を有している。更に、倍率4(例えば水浸で開口数1.2)は、以下を獲得することを可能にする。
−約1μmのより良好な空間分解能(横及び軸方)
−より大きい画像開口数(水浸で1.2の開口数)に連係するより良好な感度。
【0052】
より小さい空間が要求されながら、より大きい開口数で作動するため、この解決策はさらに複雑であり、演繹すると、大きい開口数で使用することと反駁する。多数のレンズを使用することにより、要求された性能値を達成すると同時に、良好な開口数での照射を実施するために、フォーカシングセットへビームを進行させることを可能にする。
【0053】
図3に示す光学ヘッドは、9枚のレンズと平坦で平行な面を有するプレート11を含む光学組立て体によって構成される。この光学組立て体は二つのセットに分けられる。
−フォーカシングセットは、分析表面に対する優れたフォーカシングと良好な接触を可能にするため、BK7及びSF6ガラスの収色性複レンズ17,BK7ガラスの平凸レンズ、BK7ガラスの両凸レンズ19、及びBK7ガラスの半球レンズ10によって構成される。
−フォーカシング光学セットが誘発する収差の補正を可能にする補正光学セットは、SF6ガラスの両凹レンズ12,BK7ガラスの両凸レンズ13,SF6ガラスの両凹レンズ14,SF6の平凹レンズ15,及びBK7の平凹レンズ16によって構成される。ヘッドが非常に大きい開口数、単一の視野を有しながら、より小さい空間を要するため、この補正光学セットは遙かに複雑である。
【0054】
光学システムのガラスには、広いスペクトル帯域[488nm;700nm]でシステムが収色性となり、蛍光によるイメージングの使用と両立できるものを選択する。
【0055】
前述の実施例と同様に、BK7で製造された平坦で平行な面を有するプレートの役割は、イメージガイドを構成するコアの屈折率と、BK7の屈折率とを一致させる屈折率を生成し、ガラス−エアの反射光を焦点外の面へシフトすることによって、イメージガイドの出力部に存在する反射光の迷光を除去することである。更に、曲部及び最適な反射防止処理の位置(焦点外の面)の選択は、他のレンズから発生し得る反射光の迷光を最小限に抑えることを可能にする。これは、この小型ヘッドが反射光イメージングの枠組み内で使用されるときに、分析表面から発生する有益な信号が干渉を受けないことを可能にする。
【0056】
図3は、イメージガイドから発生する励起ビームの光学経路長を図示したものであり、一つは、システムの光軸の中心に位置し、他の二つは、システムの光軸に相対して、視界の縁部で、中央部にある光ファイバーから発生するものである。
【0057】
プレートから出現するビームは、表面下の分析面の位置する励起焦点へ収束する。試料によって再発光される蛍光(又は反射光)信号は、主に光照射ファイバーに再結合されるまで、同じ光学経路を反対方向へ辿る。
【0058】
この第二の実施例の、様々なレンズの詳細な特性(曲率半径、厚み等)をプレートと共に、下記の表2に示す。
【0059】
この実施例は、非常に良好な光学品質、即ち高空間分解能及び高感度の達成を可能にする。この性能値を以下に示す。
−倍率=4
−画像開口数=水浸で1.2
−回折限界に極めて近い画像品質。波面誤差(WFE)は、488nm〜700nmの波長全帯域において視界の中央部でλ/30,視界の縁部でλ/15である。極めて高い画像の品質は、90%より大きい励起ファイバーの戻り時結合率を確実にする。
−サークルドエネルギー:この実施例では、対象地点から発生するエネルギーの50%は、視界の中心部の径0.34μm,及び視野の縁部の径0.52μmに含まれている。
−軸分解能:約2μm
−軸上色収差:[488nm;700nm]内で1.2μm.これは軸分解能よりも小さいため、蛍光フラックスの損失を最低限に抑える。
−横色収差:0.1μm.
−前面面積:これは30μm+/−10μmに等しい。前述の実施例のように、この実施例は、固定の前面面積又は観察距離で光学ヘッドを使用する。
−視野:この場合、直径150μmを有している。
−透過:レンズの数を考慮に入れると、帯域[488nm;700nm]内での最適な反射防止処理の使用により、約80%である。
−光学直径:2mm
−光学長:8.6mm
【0060】
これらの寸法は、ほとんどの内視鏡の操作チャネルの寸法とこの解決策を協働させることを可能にする。

(表2)

【0061】
本発明による光学ヘッドは、二つの軸線に沿って感度の最適化を可能にする色収差補正を提供する。
1.横色収差の補正
プローブが接続される装置の検知器の前に位置するフィルタリングの孔を介して、空間的にフィルタリングされる隣接のファイバーではなく、試料を照射する機能を果たす光ファイバー内を蛍光信号が戻ってくる時に、蛍光信号が結合されるためにこの補正は必要である。これ故、横色収差は、コア間の距離を光学ヘッドの倍率で除算した値よりも小さい。
2.軸上色収差の補正
蛍光光子は、照射ビームの位置Zとは異なる位置Zから発生し、照射ファイバーによってこうしてフィルタリングされるため、光学ヘッドの軸上色収差の存在は、光照射ファイバー内の戻り時の結合によって感度を喪失すると、直接出現する可能性がある。この感度の喪失を防ぐために、軸上色収差は、軸分解能より小さい。
【0062】
光学ヘッドは、更に、最適な透過及び迷光反射光の最小化を可能にする。光学ヘッドの高感度は、また、励起波長の外横向の透過、及び蛍光波長の戻り時の透過の最適化にも関与し、これは、複数のレンズから構成される複雑な光学的解決策を使用する解決策にとって、一層重要である。この目的のために、各レンズは、作動波長で、最適な反射防止処理(R<0.5%)を有している。更に、各レンズは、焦点外の面に配置され、励起ファイバー外の励起長で反射される信号の除去を可能にする曲率を有している。レンズによって反射される信号の結合レートは、観察試料からの信号が、反射信号によって干渉されるのを防止するため、ファイバーの出力信号に相対して、10−5より小さい。この最後の点は、反射光イメージング画像の枠組みにおいて、何よりも必要不可欠である。
【0063】
小型化に関して、寸法の必要条件は、適用する分野によって変化する。二つの例における違いを以下に示す。
1.接触によるイメージング又は低減された侵襲性(腹腔鏡検査等)が必要とされる、小動物又はヒトの生体外(ex−vivo)又は生体内(in−vivo)細胞イメージング。この必要条件は、それでもなお、操作を容易にするため、最低限の寸法(顕微鏡レンズの寸法より小さい)、具体的には直径が5mmより小さく、ヘッドの固定部の長さが27mmより小さい寸法を要求している。
2.内視鏡を使用した小動物又はヒトの生体内イメージング。この必要条件は、プローブが挿入される内視鏡の操作チャネルの寸法と協働できる寸法を要求している。直径が2.8mmより小さく、ヘッドの固定部の長さが15mmより小さいプローブは、ほとんどの内視鏡(胃カメラ、結腸鏡等)の操作チャネルと協働する。
【0064】
一般に、本発明に依り製造されるプローブは、数多くの品質を有している:
【0065】
高感度:
これらのプローブは、蛍光信号の集光を良好に保ちながら、深部で作動することが可能である。実際に、試料側での非常に高い開口数、及び収差を補正する光学器の組立て体により、これらのプローブは、相当量のエネルギー密度で試料の励起を可能にし、更に、戻される蛍光光子を最大限集光することを可能にする。
【0066】
高空間分解能:
光学倍率と、視野の中心部及び縁部における収差を補正する光学器組み立て体の存在は、ミクロン値域でのPSF(「point spread function」(点像分布関数))による組織の照射を可能にする。
【0067】
球面収差を補正する光学器の使用と組み合わせた大きな画像開口数は、数ミクロンの厚みの断層面(planigraphic plane)での試料の照射を可能にし、プローブで非常に良好な軸分解能の画像(共焦点断層面性能(confocal planigraphic plane capacity)を獲得することを可能にする。従って、これらの新規性のあるプローブは、例えば15〜20μmの値に達するグリンプローブ(Grins probes)とは異なり、5μmより小さい遙かに良好な軸分解能を有している。
【0068】
収色性:
蛍光作動に内在する色収差の問題は、特殊なガラスの使用により全面的に検討されている。この分野における幾つかの技術的基盤に基づいて構成されたグリングラスを使用するプローブでは、これらの色収差の影響を補正することができず、励起面及び蛍光発光面は空間的にシフトされ、光ファイバー内の戻り時の結合で損失が発生するため、感度の損失を意味する。
【0069】
小型:これらのプローブは、生体内への適用に必要であり、特に内視鏡の操作チャネルへの挿入が可能な、かなり小型化されたものと協働するように設計されている。
【0070】
もちろん、本発明は、上述の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲に記載の本発明の要旨を逸脱しない範囲で、これらの実施例に多くの変更を加えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明に依る、倍率2.5を有する小型ヘッドの光学素子を示す簡略図である。
【図2】図1の光学ヘッドのオプトメカニカル素子を示す簡略図である。
【図3】本発明に依る、倍率4を有する小型ヘッドの光学素子を示す簡略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザービームによって走査される可撓性光ファイバーの束の遠位端部を備えた小型光学ヘッドであって、前記光学ヘッドは、試料に接触し、共焦点で前記試料を励起することを目的とし、この光学ヘッドは、球面収差を補正する手段及びフォーカシング手段を含んでおり、フォーカシング手段が、
−光学ヘッドの遠位端部に配置された球面レンズ又は半球レンズ(L5)と組み合わされた少なくとも第1の強度な収束レンズ(L4)と、
−曲率が光ファイバーの束の瞳孔の中心に実質的に合わせられ、横収色状態が軸方収色状態と一致するように、この瞳孔から正確な距離に配置される単一の収束レンズ(3b)を備えている軸上色収差及び横色収差を補正する手段とを含み、
この収束レンズは、複レンズ(L3)の形態で第二の収束レンズ(L3a)と組み合わされることを特徴とする小型光学ヘッド。
【請求項2】
球面収差を補正する手段は、第三の収束レンズ(L2)を含み、第1(L4)収束レンズ及び第三(L2)収束レンズの厚みが、収束ジオプターの集積球面収差を補正するように決定されることを特徴とする、請求項1に記載の光学ヘッド。
【請求項3】
第三の収束レンズ(L2)の厚みもまた、第二の収束レンズ(L3)の瞳孔をイメージングするように決定されることを特徴とする、請求項2に記載の光学ヘッド。
【請求項4】
球面収差を補正する手段は、第三の収束レンズ(L2)を含み、この第三のレンズ(L2)の厚み、曲率半径及び性質は、前記光ファイバーの束に可能な限り接近して位置する面の瞳孔をイメージングするように、適合されることを特徴とする、請求項1に記載の光学ヘッド。
【請求項5】
第三のレンズ(L2)のガラスは、必要な色収差補正力を最小限に抑えるのに充分に小さい収斂性、及び球面収差及びコマ収差の影響を制限するのに充分に大きい屈折率によって決定されることを特徴とする、請求項2〜4の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項6】
前記複レンズ(L3)は、瞳孔面に配置されることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項7】
前記複レンズ(L3)は、収束レンズの色収差補正を補うために、屈折率の差は小さいが、色分散の差は大きい一対のグラスを含むことを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項8】
0.8より大きい開口数を獲得するように発散レンズが曲線状にされることを特徴とする、請求項1〜7の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項9】
第1の(L4)収束レンズ及び第三の(L2)収束レンズは、夫々、小さい半径及び大きい半径を有するレンズから獲得され、前記大きい半径は、平凸レンズを獲得するために平坦にされていることを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項10】
撮像される視界で球面レンズ又は半球レンズ(L5)によって生成される非点収差を最小限に抑えて、瞳孔の像を除去できるように、第1の収束レンズ(L4)が設計され、充分に離れて配置されていることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項11】
半球レンズ(L5)は、球で生成され、平坦な出力面は、面の研磨機による研磨によって獲得されることを特徴とする、請求項1〜10の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項12】
光学ヘッドの規定の前面面積を獲得するために、半球レンズ(L5)の厚みが調整されることを特徴とする、請求項1〜11の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項13】
前記前面面積の光学ヘッドの光学性能を最適化するために、半球レンズ(L5)の厚みに応じて、前記半球レンズ(L5)の軸線位置が決定されることを特徴とする、請求項12に記載の光学ヘッド。
【請求項14】
光ファイバーの束の出力部で発生する迷光反射光を除去するための平坦な面を有するプレート(L1)を更に含むことを特徴とする、請求項1〜13の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項15】
試料から発生し、光学ヘッドによって集められる信号が蛍光信号であることを特徴とする、請求項1〜14の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項16】
試料から発生し、光学ヘッドによって集められる信号が反射光信号であることを特徴とする、請求項1〜14の何れか一項に記載の光学ヘッド。
【請求項17】
毎秒少なくとも12画像を獲得するために、光ファイバーの束がレーザービームによってリアルタイムに走査されることを特徴とする、請求項1〜16の何れか一項に記載の光学ヘッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−536366(P2009−536366A)
【公表日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508415(P2009−508415)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/FR2007/000723
【国際公開番号】WO2007/128909
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(506250745)マウナ キア テクノロジーズ (6)
【Fターム(参考)】