説明

フコース、ジメチルスルホン及び/又はアセチルグルコサミンを有する肥大性瘢痕の治療用組成物

本発明は、医薬品及び/又は化粧品及び/又は医療手段の形状で、特に、線維硬化過程を阻止し、皮膚の生体力学的特性を改良し、皮膚の瘢痕形成への収縮を阻害する、肥大性瘢痕及び/又はケロイドの予防及び治療に使用する組成物に関する。該組成物は、活性成分としてフコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)、ジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンから選択される少なくとも1つの活性成分を含有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、瘢痕化過程だけでなく、真皮の生体力学的特徴(例えば、弾力性や伸展性など)を改良し、瘢痕化への収縮を抑えて、硬化線維化過程を妨げ、傷跡及び既に形成されたケロイドの肥厚化を阻害する、化粧品用だけでなく、医薬的用途及び医療手段形状の新規な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚溶液の継続的な損失に対する生体の生理的応答は、連続・関連する事象の複雑な機構により特徴付けられるが、近年になってやっと、そのほとんどが完全に明らかにされつつある。
【0003】
各創傷の治癒は、創傷の種類、急性であるか慢性であるか及び組織の損失の実体にかかわらず、それぞれを区分することのできない、時間を追って重なる段階を経て進行する。
【0004】
組織の修復とは、可溶性伝達物質、細胞外マトリックス、血液や実質細胞が関与する動的、相互作用的な、生体に起こる通常の過程である。
【0005】
生理的組織修復の過程は、従来より3段階に細分される。
1.炎症段階(0乃至3日)
2.増殖段階(3乃至24日)
3.成熟又は上皮形成段階(6〜10日乃至12〜24ヶ月)
【0006】
第1段階はさらに、凝固及び炎症の段階に細分することができる。
【0007】
肥大性瘢痕及びケロイドは、ヒアルロン酸量の減少およびコラーゲン線維の異常沈着(コラーゲン肥大)を特徴とする、過剰な線維芽細胞生合成反応である。ヒアルロン酸は、グルクロン酸及びアセチルグルコサミン酸単位の繰り返しにより構成される、グリコサミノグリカン類(GAS類)化学族に属する糖類のポリマーである。そのような高分子は、皮膚マトリックスの再構成を調整し、細胞と組織間の栄養交換を制御し、細胞移動、増殖及び分化を決定する特定の機能を実行する、それぞれの組織に豊富に存在する。
【0008】
ヒアルロン酸の表皮及び真皮でのレベルに注目したところ、この高分子多糖は、角化細胞及び線維芽細胞の両者で合成される。
【0009】
ヒアルロン酸は、酵素(ヒアルロニダーゼ酵素)により急速に解重合され、その皮膚内での半減期は数日である。
【0010】
ヒアルロン酸はまた、フリーラジカルによっても解重合される。フリーラジカルは、皮膚内にどのような方法で形成されたものであっても、ヒアルロン酸分子を攻撃し、より小さいフラグメントに分割することができる。解重合の結果、酵素による場合と酸化による場合のいずれにおいても、直接的な結果としてヒアルロン酸の分子量が低下し、水分を保つポリマーの容量が減少する。この過程は、弾力性が低下している組織の体積増加に集約される結果となる、コラーゲン線維の質の低下により特徴づけされる、皮膚の粘弾性パラメーターの巨視的低下と細胞外マトリックスの組織化の低下をもたらす。
【0011】
ヒアルロン酸は、線維硬化組織の形成を阻止し、一部の線維芽細胞におけるコラーゲンの生合成を調節することができる。
【0012】
肥大性瘢痕及び/又はケロイドの形成における異常反応に基づき、慢性炎症状態が明らかにされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記を考慮して発明されたものであり、その目的は、可溶性コラーゲンを形成し、皮膚の肥厚を妨げ、ヒアルロン酸の生合成を促進し、炎症過程を妨げることによって、瘢痕形成の生理機能に対して直接かつ同時に干渉する可能性を有する、医薬品又は化粧品組成物又は医療手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
より正確には、本発明は、フコース(及び/又はFROPs)を単独及び/又はジメチルスルホンとの組み合わせを、必ずではないが主としてアセチルグルコサミンと組み合わせて上述の適応に対して使用する組成物を提案する。
【0015】
実際には、フコース(及び/又はFROPs)は、そのままで肥大性瘢痕及び/又はケロイドの形成を防ぎ、既に形成されている瘢痕及び/又はケロイドを小さくするために使用してもよい。
【0016】
フコース(及び/又はFROPs)は、アセチルグルコサミンのみと組み合わせて使用することもできる。
【0017】
フコース(及び/又はFROPs)は、ジメチルスルホンのみと組み合わせて使用することもできる。
【0018】
ジメチルスルホン及びフコースは、アセチルグルコサミンと組み合わせて使用することができる。
【0019】
本発明の組成物は、損傷を受けていない又は損傷している皮膚に適用しても、錠剤、カプセル剤、ドロップ剤又は筋肉注射、静脈注射、関節注射、皮内注射剤などの医薬品形状の内用薬として使用してもよい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
驚くべきことに、フコース(及び/又はFROPs)はジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンの各々と個々に又は両者と一緒に使用することにより、瘢痕形成過程を著しく低下させることが見出された。他の作用の中でも、ジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンとのフコース(及び/又はFROPs)の使用は、同時にヒアルロン酸の生合成の刺激物質としても作用し、酸化及び酵素による解重合の両者を抑制することができる。
【0021】
フコース(及び/又はFROPs)は、グリコサミノグリカン(ヒアルロン酸を含む)の産生、更にヒアルロニダーゼ酵素(ヒアルロン酸の解重合を担う酵素)を阻害することができるヘパリン硫酸塩の産生を特異的に刺激し、細胞外マトリックスの再構成を助け、トロポコラーゲンの産生を刺激する。
【0022】
強い抗炎症作用を示すジメチルスルホンは、生体異物によるアレルギー反応を抑制し、紫外線照射による有害な作用から角化細胞及び線維芽細胞の両者を保護することができ、サイトカインであるインターロイキン1‐αの作用を抑制する。
【0023】
ジメチルスルホン及びフコース(及び/又はFROPs)は、著しい酸化防止及び抗フリーリベラル活性を有する。
【0024】
アセチルグルコサミンもまた、著しい抗炎症及び抗フリーラジカル活性を有し、更に(ヒアルロン酸の中で)グリコサミノグリカンを構成する2分子の1つを形成し、多糖の生合成の刺激剤のように作用し、同じ生合成の生化学的前駆体としての活性を示す。アセチルグルコサミンはまた、有効な抗酸化剤としても作用することができ、フリーラジカルに仲介されるヒアルロン酸の解重合を阻害する。
【0025】
本発明では、フコース(及び/又はFROPs)は、左旋性及び右旋性型の両者、ラセミ体混合物、シス及びトランス型の両者で使用することができる。さらに、フコース(及び/又はFROPs)、ジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンは、それらの間で別々に組み合わせてよく、異なる重量比で使用することができる。
【0026】
フコース(及び/又はFROPs)が単独で使用される重量比は、0.01%〜90%でよい。好ましくは、使用される投与形態及び医薬品及び/又は化粧品又は一般的の意味での化学物理的形状に依存して、フコースは重量比として0.2%〜30%で使用することができる。更に好ましくは、フコース(及び/又はFROPs)の量は0.5%〜10%でよい。
【0027】
フコース(及び/又はFROPs)をジメチルスルホンと共に使用する場合には、フコースの重量比は0.01%〜90%でよく、ジメチルスルホンの重量比は0.1%〜90%である。好ましくは、使用される投与形態及び医薬品及び/又は化粧品又は一般的の意味での化学物理的形状に依存して、ジメチルスルホンが0.5%〜50%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.2%〜30%の重量比でよい。
【0028】
更に精密には、ジメチルスルホンが1%〜20%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.5%〜10%の重量比で使用される。
【0029】
フコース(及び/又はFROPs)をアセチルグルコサミンと共に使用する場合には、フコースの重量比は0.01%〜90%でよく、アセチルグルコサミンの重量比は0.01%〜90%である。好ましくは、使用される投与形態及び医薬品及び/又は化粧品又は一般的の意味での化学物理的形状に依存して、アセチルグルコサミンが0.5%〜30%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.2%〜30%の重量比で使用される。
【0030】
更に精密には、アセチルグルコサミンが2%〜10%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.5%〜10%の重量比で使用される。
【0031】
ジメチルスルホンをアセチルグルコサミンと共に使用する場合には、ジメチルスルホンの重量比は0.1%〜90%でよく、アセチルグルコサミンの重量比は0.01%〜90%である。好ましくは、使用される投与形態及び医薬品及び/又は化粧品の形状に依存して、アセチルグルコサミンが0.5%〜30%の重量比で使用される場合、ジメチルスルホンは0.5%〜50%の重量比で使用される。
【0032】
更に精密には、アセチルグルコサミンが2%〜10%の重量比で使用される場合、ジメチルスルホンは1%〜20%の重量比で使用される。
【0033】
フコース(及び/又はFROPs)をジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンと共に使用する場合には、フコースの重量比は0.01%〜90%でよく、ジメチルスルホンの重量比は0.1%〜90%、アセチルグルコサミンの重量比は0.01%〜90%である。
【0034】
好ましくは、使用される投与形態及び医薬品及び/又は化粧品の形状に依存して、ジメチルスルホンが0.5%〜50%の重量比で使用され、アセチルグルコサミンが0.5%〜30%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.2%〜30%の重量比で使用される。
【0035】
更に精密には、ジメチルスルホンが1%〜20%の重量比で使用され、アセチルグルコサミンが2%〜10%の重量比で使用される場合、フコース(及び/又はFROPs)は0.5%〜10%の重量比で使用される。
【実施例】
【0036】
調合1
筋肉注射、皮内注射及び/又は皮下注射用バイアル
【0037】
【表1】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを加え、温度を一定に保ちながら振盪を続け、溶液が透明になったら殺菌処理する。
【0038】
調合2
筋肉注射、皮内注射及び/又は皮下注射用バイアル
【0039】
【表2】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを加え、温度を一定に保ちながらアセチルグルコサミンを加えて振盪を続け、溶液が透明になったら殺菌処理する。
【0040】
調合3
筋肉注射、皮内注射及び/又は皮下注射用バイアル
【0041】
【表3】


調合方法:35℃で振盪しながら水にアセチルグルコサミンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを加え、温度を一定に保ちながら振盪を続け、溶液が透明になったら殺菌処理する。
【0042】
調合4
単相溶液
【0043】
【表4】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらアセチルグルコサミンとフコースを加え、温度を一定に保ちながら振盪を続け、溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪を続ける。
【0044】
調合5
単相溶液
【0045】
【表5】


調合方法:35℃で振盪しながら水にアセチルグルコサミンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを加え、温度を一定に保ちながら振盪を続ける。
【0046】
溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪を続ける。
【0047】
調合6
単相溶液
【0048】
【表6】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらアセチルグルコサミンを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪を続ける。
【0049】
溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪を続ける。
【0050】
調合7
単相ゲル
【0051】
【表7】



調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらアセチルグルコサミンとフコースを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪を続ける。溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪を続ける。
【0052】
得られた溶液にジメチルイソソルビドを混合し、溶液が透明になったらキサンチンガムを分散し、振盪を続けて中間粘度の透明なゲルを得る。
【0053】
調合8
単相ゲル
【0054】
【表8】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらアセチルグルコサミンを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪を続ける。溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪を続ける。
【0055】
得られた溶液にジメチルイソソルビドを混合し、溶液が透明になったらキサンチンガムを分散し、振盪を続けて中間粘度の透明なゲルを得る。
【0056】
調合9
単相ゲル
【0057】
【表9】


調合方法:35℃で振盪しながら水にアセチルグルコサミンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪を続ける。溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを加え、振盪を続ける。
【0058】
得られた溶液にジメチルイソソルビドを混合し、溶液が透明になったらキサンチンガムを分散し、振盪を続けて中間粘度の透明なゲルを得る。
【0059】
調合10
単相ゲル
【0060】
【表10】


調合方法:35℃で振盪しながら水にジメチルスルホンを溶解し、溶液が透明になったらフコースを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪し続ける。溶液が透明になったらプロピレングリコールとグリセロールを混合し、振盪し続ける。
【0061】
得られた溶液にジメチルイソソルビドを混合し、溶液が透明になったらキサンチンガムを分散し、振盪を続けて中間粘度の透明なゲルを得る。
【0062】
調合11
水中油型エマルジョン
【0063】
【表11】


調合方法:容器にポリオキシエチレン‐2‐ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン‐21‐ステアリルエーテル、オクタン酸/デカン酸トリグリセリド及び2‐ヒドロキシエチルパルミチン酸を入れ、振盪しながら80℃に加熱する。水にフコースを溶解し、35℃に加熱し、振盪する。別の容器に水を秤量し、振盪しながらエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム塩を溶解する。溶液が透明になったら、振盪しながら植物性グリセロール、プロピレングリコール及び防腐剤を混合する。
【0064】
先に調製した透明な溶液にキサンチンガムを分散させる。
【0065】
均質な分散液になるまで80℃で振盪する。
【0066】
各相をタービンを使って混合し、80℃まで温度を上げた後、40℃に冷却し、タービンを使用して振盪しながらフコースを含有する相を添加する。得られたエマルジョンを25℃まで冷却する。
【0067】
調合12
水中油型エマルジョン
【0068】
【表12】


調合方法:容器にポリオキシエチレン‐2‐ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン‐21‐ステアリルエーテル、オクタン酸/デカン酸トリグリセリド及び2‐ヒドロキシエチルパルミチン酸を入れ、振盪しながら80℃に加熱する。水にジメチルスルホンを溶解し、35℃に加熱し、振盪する。溶液が透明になったらフコースを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪し続ける。別の容器に水を秤量し、振盪しながらエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム塩を溶解する。溶液が透明になったら、振盪しながら植物性グリセロール、プロピレングリコール及び防腐剤を混合する。
【0069】
先に調製した透明な溶液にキサンチンガムを分散させる。
【0070】
均質な分散液になるまで80℃で振盪する。
【0071】
各相をタービンを使って混合し、80℃まで温度を上げた後、40℃に冷却し、タービンを使用して振盪しながらフコース及びジメチルスルホンを含有する相を添加する。得られたエマルジョンを25℃まで冷却する。
【0072】
調合13
水中油型エマルジョン
【0073】
【表13】


調合方法:容器にポリオキシエチレン‐2‐ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン‐21‐ステアリルエーテル、オクタン酸/デカン酸トリグリセリド及び2‐ヒドロキシエチルパルミチン酸を入れ、振盪しながら80℃に加熱する。水にフコースを溶解し、35℃に加熱し、振盪する。溶液が透明になったらアセチルグルコサミンを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪し続ける。別の容器に水を秤量し、振盪しながらエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム塩を溶解する。溶液が透明になったら、振盪しながら植物性グリセロール、プロピレングリコール及び防腐剤を混合する。
【0074】
先に調製した透明な溶液にキサンチンガムを分散させる。
【0075】
均質な分散液になるまで80℃で振盪する。
【0076】
各相をタービンを使って混合し、80℃まで温度を上げた後、40℃に冷却し、タービンを使用して振盪しながらフコース及びアセチルグルコサミンを含有する相を添加する。得られたエマルジョンを25℃まで冷却する。
【0077】
調合14
水中油型エマルジョン
【0078】
【表14】


調合方法:容器にポリオキシエチレン‐2‐ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン‐21‐ステアリルエーテル、オクタン酸/デカン酸トリグリセリド及び2‐ヒドロキシエチルパルミチン酸を入れ、振盪しながら80℃に加熱する。水にジメチルスルホンを溶解し、35℃に加熱し、振盪する。溶液が透明になったらフコースを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪し続ける。溶液が透明になったらアセチルグルコサミンを溶解し、温度を一定に保ちながら振盪し続ける。別の容器に水を秤量し、振盪しながらエチレンジアミン四酢酸2ナトリウム塩を溶解する。溶液が透明になったら、振盪しながら植物性グリセロール、プロピレングリコール及び防腐剤を混合する。
【0079】
先に調製した透明な溶液にキサンチンガムを分散させる。
【0080】
均質な分散液になるまで80℃で振盪する。
【0081】
各相をタービンを使って混合し、80℃まで温度を上げた後、40℃に冷却し、タービンを使用して振盪しながらフコース、ジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンを含有する相を添加する。得られたエマルジョンを25℃まで冷却する。
【0082】
調合15
錠剤
【0083】
【表15】


調合方法:原料を特定の順番でミキサーに装填し、所定時間混合した後、得られた組成物を予備圧縮する。予備圧縮された組成物を圧縮機に供給して錠剤に成形し、適当な装置を使って被覆できるようにする。
【0084】
調合16
【0085】
【表16】


錠剤
調合方法:原料を特定の順番でミキサーに装填し、所定時間混合した後、得られた組成物を予備圧縮する。予備圧縮された組成物を圧縮機に供給して錠剤に成形し、適当な装置を使って被覆できるようにする。
【0086】
調合17
錠剤
調合方法:原料を特定の順番でミキサーに装填し、所定時間混合した後、得られた組成物を予備圧縮する。予備圧縮された組成物を圧縮機に供給して錠剤に成形し、適当な装置を使って被覆できるようにする。
【0087】
【表17】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬品及び/又は化粧品用途及び/又は医療手段の形状で、特に、線維硬化過程を阻止して皮膚の生体力学的な特性を改良し、瘢痕形成への収縮を阻害し、肥大性瘢痕及び/又はケロイドの予防及び治療に使用する組成物であって、活性成分としてフコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)、ジメチルスルホン及びアセチルグルコサミンから選択される少なくとも1つの活性成分を含有することを特徴とする組成物。
【請求項2】
フコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)を重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.5%〜10%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
フコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)を重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.5%〜10%、ジメチルスルホンを重量比で0.1%〜90%、好ましくは1%〜20%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
フコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)を重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.5%〜10%、アセチルグルコサミンを重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.2%〜10%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
アセチルグルコサミンを重量比で0.01%〜90%、好ましくは2%〜10%、ジメチルスルホンを重量比で0.1%〜90%、好ましくは1%〜20%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
フコース(及び/又はフコースに富む多糖‐FROPs)を重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.5%〜10%、アセチルグルコサミンを重量比で0.01%〜90%、好ましくは0.2%〜10%、ジメチルスルホンを重量比で0.1%〜90%、好ましくは0.1%〜20%含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
ヒアルロン酸の生合成を刺激し、ヒアルロン酸の酸化的及び酵素的分解を阻害する、請求項2〜6のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項8】
皮膚の美的特徴を改良する、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物の使用。
【請求項9】
錠剤、カプセル剤、ドロップ剤又は筋肉注射、静脈注射、関節注射、皮内注射剤などの形状若しくはエマルジョン、水中油型エマルジョン、シリコンエマルジョン、単相ゲル、サブミセル二相ゲル、単相溶液、粉末などの形状での、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2011−503173(P2011−503173A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−533723(P2010−533723)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際出願番号】PCT/IT2008/000675
【国際公開番号】WO2009/063522
【国際公開日】平成21年5月22日(2009.5.22)
【出願人】(505069258)
【Fターム(参考)】