説明

フラッシュ用電源装置

【課題】電池電圧が下がってもフラッシュ点灯が行なえるとともに、フラッシュ点灯で大電流がLEDに流されてセット内の他の回路が誤動作を起こすのを回避できるLEDフラッシュ用電源装置を提供する。
【解決手段】電池を電源とし電池からの入力電圧を所定の電圧まで昇圧する第1の昇圧回路(20)と、該第1の昇圧回路から出力される電流により充電されるコンデンサ(40)と、該コンデンサの充電電圧を昇圧する第2の昇圧回路(30)とを設け、前記第2の昇圧回路の出力電流を発光素子(50)に流してフラッシュ点灯させるように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラッシュランプを点灯駆動するための直流電源装置に関し、例えば携帯電話機やディジタルカメラのフラッシュランプに使用されるW−LED(白色発光ダイオード)の駆動電流を供給する電源装置に利用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機やディジタルカメラ等の撮像機能を有する電子機器においては、夜間撮影や室内撮影の際あるいは逆光時に良好な撮影を可能にするためのフラッシュランプに、W−LEDを使用しているものがある。かかる撮像機能を有する電子機器は、一般に電池を電源とする一方、W−LEDのフラッシュ点灯には電池の電圧よりも高い電圧が必要とされるため、昇圧型のDC−DCコンバータやチャージポンプ回路などからなるフラッシュ駆動用電源を発生する電源装置に設けられている。
【0003】
なお、撮像装置におけるLEDフラッシュの駆動電源装置に関する発明としては、例えば特許文献1に記載されている発明がある。
【特許文献1】特開2005−93566号公報
【特許文献2】特開2007−97251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている発明においては、コンデンサにチャージした電荷を負荷駆動回路でLEDを通して引き抜くことでLEDをフラッシュ点灯させるようにしている。かかる駆動電源装置においては、フラッシュ点灯を行うとコンデンサの電圧が急速に低下するので、コンデンサの容量が充分に大きくないと連続したフラッシュ点灯が困難であるという課題がある。
【0005】
そこで、本発明者は、特許文献2に記載されているようなチャージポンプ回路を使用した電源装置で、LEDフラッシュの駆動用電源を発生することについて検討した。その結果、電池電圧をチャージポンプ回路の入力電圧とした場合、フラッシュ点灯時には1〜2Aの比較的に大きな電流を流す必要があるため、特に電池が消耗した状態でフラッシュ点灯を行うと、電源電圧を共通にするCPUなどセット内の他の回路に供給される電流が減少してしまい、誤動作を起こすおそれがあることが明らかとなった。
【0006】
そのため、撮像機能を備えた電子機器においては、電池電圧が下がったときにフラッシュ機能を無効にしたり、システムダウンしてユーザに電池交換を促す必要が生じる。その結果、フラッシュ点灯に必要なエネルギーが電池に残っているにもかかわらず、フラッシュ点灯ができなかったり、機器そのものが使用できなくなってしまうという課題がある。
【0007】
この発明は上記のような課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、電池を電源とするフラッシュ撮影機能を備えた電子機器において、連続フラッシュ点灯回数を増加させることができるLEDフラッシュ用電源装置を提供することにある。
【0008】
この発明の他の目的は、電池を電源とするフラッシュ撮影機能を備えた電子機器において、電池電圧が下がってもフラッシュ点灯が行なえるとともに、フラッシュ点灯で大電流がLEDに流された際にセット内の他の回路が誤動作を起こすのを回避できるLEDフラッシュ用電源装置を提供することにある。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、電池を電源とするフラッシュ撮影機能を備えた電子機器において、電池の残存エネルギーが非常に少なくなるまで使用することができ、それによって電池を有効に使用することができるLEDフラッシュ用電源装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するため、電池を電源とし電池からの入力電圧を所定の電圧まで昇圧する第1の昇圧回路と、該第1の昇圧回路から出力される電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサの充電電圧を昇圧する第2の昇圧回路と、を備え、前記第2の昇圧回路の出力電流を発光素子に流してフラッシュ点灯させるように構成したものである。
【0011】
上記のような構成によれば、放電によりコンデンサの電圧が下がっても第2の昇圧回路が昇圧して出力電流を発光素子に流してフラッシュ点灯させることができるため、連続フラッシュ点灯回数を増加させることができる。また、フラッシュ点灯していない間に第1の昇圧回路によってコンデンサを充電しておいて、フラッシュ点灯の際に第2の昇圧回路で発光に必要な電圧まで高めることで発光素子に電流を流してフラッシュ点灯させることができる。
【0012】
また、望ましくは、前記第2の昇圧回路は、前記第1の昇圧回路よりも瞬間的な出力電流値が大きく、前記第1の昇圧回路よりも昇圧前後の電位差が小さい昇圧回路とする。これにより、フラッシュ点灯に適した特性を有する電源装置が得られる。前記第1の昇圧回路は入力電圧を所定の電圧まで昇圧する回路とし、前記第2の昇圧回路は入力電圧を所定倍率で昇圧する回路としてもよい。
【0013】
ここで、前記第1の昇圧回路は、インダクタを有するDC−DCコンバータで構成することができる。また、前記コンデンサには、電気二重層コンデンサを使用するのがよい。電気二重層コンデンサは、小型大容量であるため携帯用電子機器に適しているとともに、入力電圧が低くなっても充放電できるため、電池の残存エネルギーがかなり少なくなるまで使用することができる。
【0014】
さらに、望ましくは、前記第2の昇圧回路は、複数の容量素子と、これらの容量素子の端子の接続点を切替え可能なスイッチ素子とを備え、前記複数の容量素子に充電された電荷を前記スイッチ素子で端子接続を切り替えて他の容量素子との間で再配分することで昇圧した電圧を発生するチャージポンプ回路とする。チャージポンプ回路は、入力電圧が低い場合にも対応できるため、第1の昇圧回路でコンデンサに蓄積したエネルギーを無駄なく使用することができるようになる。また、短時間に所望の電圧以上に昇圧することが可能であるので、連続フラッシュ点灯を実現するのが容易となる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に従うと、電池を電源とするフラッシュ撮影機能を備えた電子機器において、連続フラッシュ点灯回数を増加させることができるLEDフラッシュ用電源装置を実現できる。また、電池電圧が下がってもフラッシュ点灯が行なえるとともに、フラッシュ点灯で大電流がLEDに流された際にセット内の他の回路が誤動作を起こすのを回避できる。さらに、電池の残存エネルギーが非常に少なくなるまで使用することができ、それによって電池を有効に使用することができるLEDフラッシュ用電源装置を実現できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1は本発明を適用したLEDフラッシュ用電源装置の概略構成を示す。
【0018】
本発明のLEDフラッシュ用電源装置は、リチウムイオン電池のような直流電源10からの直流電圧を昇圧する前段昇圧回路20と、該前段昇圧回路20により昇圧された電圧V1をさらに昇圧する後段昇圧回路30と、上記前段昇圧回路20の出力端子と接地点との間に接続されたコンデンサ40とから構成され、後段昇圧回路30から出力される電流がフラッシュランプとしての発光素子50に流されることでフラッシュ点灯するように構成されている。
【0019】
特に限定されるものではないが、上記前段昇圧回路20と後段昇圧回路30は、一つの半導体チップ上に半導体集積回路(本明細書ではこれを電源用ICと称する)として形成され、コンデンサ40と発光素子50は、ディスクリート部品で構成され上記電源用ICに外付け素子として接続されている。
【0020】
上記コンデンサ40には、例えば5.5Vで0.5Fの電荷を蓄積することが可能なスーパーキャパシタと呼ばれる大容量電気二重層コンデンサが使用される。発光素子50には、例えば順方向電圧Vfが2V〜6Vで発光可能なW−LED(ホワイト発光ダイオード)が使用される。
【0021】
上記前段昇圧回路20は、リチウムイオン電池(10)から最大で0.5A(アンペア)の入力電流Iinを受けて、例えば5.5Vのような定電圧で0.25〜0.4Aの電流を出力可能に設計されている。前段昇圧回路20の出力電流を0.25〜0.4Aに規制することで入力電流を0.5A以下に抑え、電源を共通にするCPUなどセット内の他の回路への影響を少なくすることができる。このような昇圧回路は、例えば後述するようなスイッチングレギュレータ方式のDC−DCコンバータにより構成することができるが、それに限定されるものではない。
【0022】
上記後段昇圧回路30は、例えば2V〜5.5Vの入力電圧を比較的短い時間内に1.5倍の電圧に昇圧して数Aの出力電流Ioutを流すことができるように設計されている。このような昇圧回路は、例えば後述するような電荷再配分型のチャージポンプ回路により構成することができるが、それに限定されるものではない。
【0023】
上記前段昇圧回路20は電源が投入されている間ずっと動作させてもよいが、いつでもフラッシュ点灯可能にするためコンデンサ40を予め充電して待機するフラッシュモードが設定されている間のみ動作するように構成しても良い。一方、後段昇圧回路30はフラッシュ点灯時に動作するように構成することができる。
【0024】
図2には、上記前段昇圧回路20の一例が示されている。本実施形態の前段昇圧回路20は、直流電圧Vinが入力される電圧入力端子INと接地点との間に直列形態に接続されたコイル(インダクタ)L1およびNチャネルMOSFET(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)からなる駆動用トランジスタSW1、前記コイルL1とSW1との接続ノードと出力端子OUTとの間に接続された整流用のダイオードD1、駆動用トランジスタSW1をオン、オフ制御するスイッチング制御回路21によって、スイッチングレギュレータとして構成されている。そして、出力端子OUTと接地点との間に、出力電圧検出用のブリーダ抵抗R1,R2が直列に接続され、R1,R2により分圧された電圧がスイッチング制御回路21のフィードバック端子FBに印加されている。
【0025】
スイッチング制御回路21は、上記フィードバック端子FBの電圧VFBと参照電圧Vref1との電位差に応じた電圧を出力する誤差アンプ22と、該誤差アンプ22の出力に応じたPWMパルスを生成するPWM制御回路23と、該PWM制御回路23の出力に基づいて前記駆動用トランジスタSW1のオン、オフ駆動信号を生成する駆動回路24を有する。
【0026】
上記PWM制御回路23は、所定の周波数の三角波(鋸波を含む)を生成する波形生成回路や該波形生成回路により生成された三角波と誤差アンプ22の出力とを比較するコンパレータなどを備え、フィードバック電圧VFBに応じて電圧が高いときは出力のパルス幅を狭くしフィードバック電圧が低いときは出力のパルス幅を広くするような制御を行なう。PWMパルスの代わりにPFM(パルス周波数変調)パルスを生成する回路を用いても良い。
【0027】
上記後段昇圧回路30としては、例えば前段昇圧回路20で昇圧された電圧V1を入力電圧とし、該入力電圧をキャパシタに蓄積して、該キャパシタに接続されたスイッチトランジスタのオン、オフ状態を切り替えて他のキャパシタに電荷を転送もしくは分配することで昇圧した電圧を出力するチャージポンプ回路を使用することができる。そのようなチャージポンプ回路は公知であるので、詳しい回路構成の図示は省略する。
【0028】
このチャージポンプ回路は、例えば図3(A)のように、図示しないスイッチトランジスタのオン、オフ状態を適宜設定してキャパシタC1,C2が直列に接続された回路となり、入力端子VINの電圧によってそれぞれV1/2に充電される。その後、スイッチトランジスタのオン、オフ状態を切り替えて、等価的に図3(B)のように、キャパシタC1,C2が並列に、またC3がC1,C2と直列に接続された回路となり、C1,C2に充電されていた電荷が出力端子のキャパシタC3に分配される。また、キャパシタC1,C2の負電位側の端子が、昇圧電圧V1が印加されている入力端子VINに接続されて他方の端子の電位がブーストされる。その結果、出力端子VOUTに、V1の3/2すなわちV1の1.5倍の電圧が生じるように動作する。
【0029】
キャパシタC1〜C3の容量値が小さくても所定の時間内に上記のような動作を繰り返すことで所望の電流を出力することができる。また、キャパシタC3の容量が一回のフラッシュ点灯に必要な電荷を蓄積できる大きさであれば、出力端子VOUTの後ろにスイッチを設け、キャパシタC3に電荷を蓄積した後、スイッチをオンさせてW−LEDに電流を流すように構成することもできる。
【0030】
次に、図1のフラッシュ用電源装置の動作を、図4を用いて説明する。なお、ここでは、一例として、発光素子50としてVfが3.6VのW−LEDを使用し、2A(アンペア)の出力電流を流してW−LEDを2灯フラッシュ点灯させる場合を想定する。また、フラッシュ点灯させる前に、コンデンサC40は、前段昇圧回路20によって5.5V、0.5Fにフル充電されているものとする(図4のタイミングt1)。
【0031】
この状態で、後段昇圧回路であるチャージポンプ回路30を例えば0.25秒間動作させると、コンデンサ40の電荷がチャージポンプ回路30へ移されて2Aの出力電流がW−LEDに流れてフラッシュ点灯する。すると、コンデンサ40を放電する場合、C(容量)×V(電圧)=i(電流)×t(時間)の関係があるので、V=2A×0.25s÷0.5F=1Vより、コンデンサ40はその電圧が約1V低下して4.5Vになる(図4の期間T1)。しかし、前段昇圧回路20が動作を続けることによって、コンデンサ40が充電され電圧は再び上昇する(図4の期間T2)。
【0032】
ここで、連続フラッシュにおけるインターバルを例えば放電時間である0.25秒の4倍の1秒に設定したとすると、前段昇圧回路20の出力電流が0.4Aであれば、コンデンサ40を充電する場合、C(容量)×V(電圧)=i(電流)×t(時間)の関係があるので、V=0.4A×1s÷0.5F=0.8Vより、コンデンサ40の電圧が0.8V高くなるように充電することができる。これにより、コンデンサ40の電圧は、放電前の5.5Vよりも0.2V低い5.3Vまで回復する(図4のタイミングt2)。
【0033】
その後、再びフラッシュ点灯させると、コンデンサ40の電荷がチャージポンプ回路30に転送され、電圧は約1V低下して4.3Vになる(図4の期間T3)。そして、前段昇圧回路20が動作を続けることによって、コンデンサ40が充電され電圧は再び上昇して5.1Vまで回復する(図4の期間T4)。上記のような動作を続けて放電後のコンデンサ40の電圧がある程度まで下がると、次に1秒かけて前段昇圧回路20によってコンデンサ40を充電させたとしてもチャージポンプ回路30で2Aの出力電流を流すことができなくなり、所望のフラッシュ点灯が行なえなくなる。前記実施形態の電源装置によれば、上記条件で13回の連続フラッシュ点灯が可能である。ちなみに、図1において1.5倍昇圧を行う後段昇圧回路30を設けない電源装置では、可能な連続フラッシュ点灯は5回である。よって、本実施形態を適用することで大幅に連続フラッシュ点灯回数を増加させることができる。
【0034】
さらに、電池電圧を入力電圧とするチャージポンプ回路からなる昇圧回路のみで構成されたLEDフラッシュ用電源装置にあっては、上記のように2A(アンペア)のフラッシュ駆動電流をW−LEDに流そうとした場合、その電流はすべて電池から供給されるため、特に電池が消耗して電圧が下がった状態でフラッシュ点灯を行うと、電源電圧を共通にするCPUなどセット内の他の回路に供給される電流が減少して、誤動作を起こすおそれがある。しかるに、前記実施形態のフラッシュ用電源装置によれば、フラッシュ点灯に必要なエネルギーは、電池ではなくコンデンサ40から供給されるため、フラッシュ点灯により電源電圧を共通にするCPUなどセット内の他の回路に供給される電流が減少して誤動作を起こすのを回避することができる。
【0035】
また、昇圧回路を1段しか持たない電源装置では、フラッシュ点灯時の誤動作を回避するには、電池電圧が下がった場合にフラッシュ機能を無効にしたり、システムダウンしてユーザに電池交換を促す必要があるが、そのようにすると、フラッシュ点灯に必要なエネルギーが電池に残っているにもかかわらず、フラッシュ点灯ができなかったり、機器そのものが使用できなくなる。これに対し、前記実施形態のフラッシュ用電源装置を使用すれば、そのような不具合がなくなり、電池のエネルギーを充分に使いきって電池を有効に使用することができるという利点がある。
【0036】
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、後段昇圧回路30として図3を用いて説明したような電荷再配分型のチャージポンプ回路の代わりに、図2と同様な昇圧型のDC−DCコンバータやトランスを有するフライバック型のDC−DCコンバータを使用するようにしてもよい。また、前記実施形態においては、前段昇圧回路20と後段昇圧回路30とを1つのICとして構成すると説明したが、別のICとして構成するようにしても良い。
【0037】
さらに、前記実施形態においては、コンデンサ40として電気二重層コンデンサを使用しているが、大容量で比較的小型のコンデンサがあればそのようなものを使用することも可能である。ただし、現時点で、本発明者らが知る範囲では、フラッシュ撮影機能を備える携帯用電子機器に使用できるほど小型で大容量のコンデンサは電気二重層コンデンサである。
【0038】
また、前記実施形態においては、連続フラッシュ点灯回数の増加に重点をおいた設計であるため、前段昇圧回路20の出力電流を0.25A〜0.4Aとしたが、連続点灯回数がそれほど必要のないシステムでは、前段昇圧回路20の出力電流をもっと小さくする設計が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上の説明では、本発明をLEDフラッシュ用電源装置に適用した例を説明したが、本発明にそれに限定されるものではなく、短い時間に比較的大きな電流を出力したい機能を有する電子機器における電源装置に広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明を適用したLEDフラッシュ用電源装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】前段昇圧回路の一例を示す回路構成図である。
【図3】段昇圧回路の動作を示す電荷取り込み時の等価回路と昇圧動作時の等価回路を示す回路図である。
【図4】本発明を適用したLEDフラッシュ用電源装置における連続フラッシュ点灯時のコンデンサの電圧の変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0041】
10 電源(電池)
20 前段昇圧回路
30 後段昇圧回路
40 コンデンサ(電気二重層コンデンサ)
50 発光素子(W−LED)
21 スイッチング制御回路
22 誤差アンプ
23 PWM制御回路
24 駆動回路
L1 コイル(インダクタ)
C1 平滑容量
W−LED 白色発光ダイオード
SW1 コイル駆動用トランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池を電源とし電池からの入力電圧を所定の電圧まで昇圧する第1の昇圧回路と、該第1の昇圧回路から出力される電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサの充電電圧を昇圧する第2の昇圧回路と、を備え、前記第2の昇圧回路の出力電流を発光素子に流してフラッシュ点灯させるように構成したことを特徴とするフラッシュ用電源装置。
【請求項2】
前記第2の昇圧回路は、前記第1の昇圧回路よりも瞬間的な出力電流値が大きく、前記第1の昇圧回路よりも昇圧前後の電位差が小さい昇圧回路であることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュ用電源装置。
【請求項3】
前記第1の昇圧回路は入力電圧を所定の電圧まで昇圧する回路であり、前記第2の昇圧回路は入力電圧を所定倍率で昇圧する回路であることを特徴とする請求項1に記載のフラッシュ用電源装置。
【請求項4】
前記第1の昇圧回路はインダクタを有するDC−DCコンバータであることを特徴とする請求項2または3に記載のフラッシュ用電源装置。
【請求項5】
前記第2の昇圧回路は、複数の容量素子と、これらの容量素子の端子の接続点を切替え可能なスイッチ素子とを備え、前記複数の容量素子に充電された電荷を前記スイッチ素子で端子接続を切り替えて他の容量素子との間で再配分することで昇圧した電圧を発生するチャージポンプ回路であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のフラッシュ用電源装置。
【請求項6】
前記コンデンサは電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフラッシュ用電源装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−4691(P2010−4691A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−162758(P2008−162758)
【出願日】平成20年6月23日(2008.6.23)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】