説明

フルオランテンを基礎とする化合物及びその使用

本発明は、一般式(I)[式中、R、R、R及びaは、明細書に定義されるものであるが、但し、基R又はRの少なくとも1つは水素ではない]で示されるフルオランテン誘導体、その製造方法並びに、有機発光ダイオード(OLED)における発光体分子としてのフルオランテン誘導体の使用、本発明によるフルオランテン誘導体を発光体分子として含有する発光層、本発明による発光層を有するOLED並びに本発明によるOLEDを有する装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオランテン誘導体、その製造方法並びに、有機発光ダイオード(OLED)における発光体分子としてのフルオランテン誘導体の使用、本発明によるフルオランテン誘導体を発光体分子として含有する発光層、本発明による発光層を有するOLED並びに本発明によるOLEDを有する装置に関する。
【0002】
有機発光ダイオード(OLED)において、電流によって励起されたときに発光を示す材料の特性が用いられている。OLEDは、特にブラウン管及び液晶ディスプレイの代替として平面ディスプレイの製造のために関心が持たれている。
【0003】
電流による励起に際して発光を示す数多くの材料が提案されてきた。
【0004】
有機発光ダイオードについての概要は、例えばM. T. Bernius et al., Adv. Mat. 2000, 12, 1737に開示されている。使用される化合物に対する要求はこの場合に高く、そして公知の材料では、通常は課された全ての要求を満たすことに成功していない。
【0005】
US5,281,489号では、蛍光性材料として、とりわけ3,4−ベンゾフルオランテン又は非置換のフルオランテンのモノマーを有してよいOLEDが開示されている。しかしながら非置換のフルオランテンのモノマーは、OLEDにおいて優勢となる使用条件下にマイグレーションを起こすことがある。モノマーの非置換フルオランテンからなる層は不安定であり、その層からは短い寿命のダイオードが得られる。
【0006】
特定のフルオランテン誘導体の使用は、US2002/0022151号A1及びEP−A1138745号に開示されている。
【0007】
EP−A1138745号は、帯赤色光を放射するOLEDに関する。このOLEDは、フルオランテン骨格を有して、そのフルオランテン骨格が少なくとも1つのアミノ基又はアルケニル基で置換されている化合物を有する有機層を含む。詳細な説明によれば、かかる少なくとも5縮合の、有利には少なくとも6縮合の環を有するフルオランテン誘導体が好ましい。この化合物は長波長の発光を示すので、黄色ないし帯赤色の光を放射しうる。EP−A1138745号に開示されるフルオランテン誘導体は、有利にはフルオランテン誘導体の寿命の向上のためにアミノ基を有する。
【0008】
US2002/0022151号A1は、同様に、発光性材料として特定のフルオランテン化合物を有するOLEDに関する。このフルオランテン化合物は、少なくとも1つのジアリールアミノ基を有する。
【0009】
本発明の課題は、OLEDにおける発光体分子として適しており、長い寿命を有し、かつOLEDにおいて高効率である化合物を提供することである。
【0010】
前記課題は、一般式(I)
【0011】
【化1】

[式中、
、R、R及びaは、互いに無関係に以下の意味を有する:
、R及びRは、水素、直鎖状、分枝鎖状又は環状の、ハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換された又は置換されていないC〜C20−アルキル基(その際、フルオランテン骨格に直接結合されていないアルキル基の1つ以上の隣接していない炭素原子はSi、P、O又はSによって置換されていてよい)、直鎖状、分枝鎖状又は環状のC〜C20−アルキル基(前記基は、更にハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されている又は置換されていない、及び/又は前記基においてアルキル基の1つ以上の炭素原子はSi、P、O又はSによって置換されていてよい)、ハロゲン基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基又はC〜C14−アリール基で置換された又は置換されていないC〜C30−アリール基、又はアリール基に関して挙げられた置換基で置換された又は置換されていない少なくとも1つのN原子又はS原子を有するC〜C14−ヘテロアリール基、式
【0012】
【化2】

の基、式(E)−又は(Z)−CH=CH−C(式中、RはH又はCHである)の基、又はアクリロイル基もしくはメタクリロイル基、ビニルエーテル基、及び式
【0013】
【化3】

(式中、Yは−CH=CH、(E)−もしくは(Z)−CH=CH−C、アクリロイル、メタクリロイル、メチルスチリル、−O−CH=CH又はグリシジルを意味する)の基、縮合された芳香環、例えばナフタリン、アントラセン、ピレン、フェナントレン及びペリレン(前記基は1つ以上のハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されていてよい)であり、かつ
aは0〜3の整数であるが、但し、基R又はRの少なくとも1つは水素ではない]で示されるフルオランテン誘導体によって解決される。
【0014】
本発明によるフルオランテン誘導体は置換基を有し、該置換基はC−C単結合を介してフルオランテン骨格に結合されている。本発明によるフルオランテン誘導体は、意想外にも、OLEDでの発光層で長い寿命をもって使用するのに十分に安定である。更に、本発明による化合物は、OLEDで使用する場合に光酸化に対する非常に高い安定性の点で卓越している。
【0015】
、R及び/又はRは、直鎖状、分枝鎖状又は環状の、置換された又は置換されていない、C〜C20−、有利にはC〜C−、特に有利にはC〜C−アルキル基であってよい。これらのアルキル基は、非置換であるか、又はハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されていてよい。特に有利にはアルキル基は非置換である。更に、フルオランテン骨格に直接結合されていないアルキル基の1つ以上の隣接していない炭素原子は、Si、P、O又はSによって、有利にはO又はSによって置換されていてよい。
【0016】
更に、R、R及び/又はRは、C〜C30−、有利にはC〜C14−アリール基、特に有利にはC−アリール基又は少なくとも1つのN原子もしくはS原子を有するC〜C14−、有利にはC〜C10−、特に有利にはC〜C−ヘテロアリール基を意味してよい。これらのアリール基又はヘテロアリール基は、非置換であるか、又は直鎖状、分枝鎖状又は環状のC〜C20−、有利にはC〜C−、特に有利にはC〜C−アルキル基によって置換されていてよく、前記アルキル基は更にハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基によって置換されていてよい。更に、アルキル基の1つ以上の炭素原子は、Si、P、O又はSによって、有利にはO又はSによって置換されていてよい。更に、アリール基又はヘテロアリール基は、ハロゲン基、ニトロ基、カルボキシル基又はアルコキシル基又はC〜C14−、有利にはC〜C10−アリール基によって置換されていてよい。特に有利には、R、R及び/又はRは、ハロゲン、有利にはCl又はF又はニトロ基によって置換されているC〜C14−アリール基である。殊に有利には、これらのアリール基は、1〜3個のハロゲン基又はニトロ基、殊に有利には1又は2個のハロゲン基又はニトロ基を有する。特に、1又は2個のハロゲン基又はニトロ基で置換されたC−アリール基が好ましい。C−アリール基の置換基は、1つの置換基の場合には、アリール基の4位にあることが好ましく、2個の置換基の場合には、3位と5位にあることが好ましい。更に、非置換のC−アリール基(従ってフェニル基)が好ましい。有利に使用されるヘテロアリール基は非置換である。殊に有利には、ヘテロアリール基としてチオニル基又はピリジル基が使用される。
【0017】
更に、R、R及び/又はRは、式(E)−もしくは(Z)−CH=CH−C[式中、RはH又はCHである]の基、式
【0018】
【化4】

の基、又はアクリロイル基又はメタクリロイル基であってよい。有利にはR、R及び/又はRはスチリル基、アクリロイル基又はメタクリロイル基である。
【0019】
更に、R、R及び/又はRは、式
【0020】
【化5】

[式中、Yは、−CH−CH、(E)−もしくは(Z)−CH=CH−C、アクリロイル、メタクリロイル、メチルスチリル、−O−CH=CH又はグリシジルを意味する]の基又は、縮合された芳香環、例えばナフタリン、アントラセン、ピレン、フェナントレン及びペリレン(前記基は1つ以上のハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されていてよい)であってよい。
【0021】
基R、R及びRは、互いに無関係に前記の基から選択されているが、但し、基R又はRの少なくとも1つは水素ではない、つまり非置換のフルオランテンは本発明による化合物のうちに含まれていない。殊に有利には、R、R及びRは、前記のアリール基又はヘテロアリール基から選択される。特に有利になアリール基又はヘテロアリール基は既に上述したものである。
【0022】
殊に有利には、R及びRは、互いに無関係に、直鎖状又は分枝鎖状の、非置換のC〜C−アルキル基、ハロゲン基又はニトロ基で置換された又は置換されていないC〜C14−アリール基又は該アリール基に相応して置換された又は置換されていない、少なくとも1つのN原子もしくはS原子を有するC〜C10−ヘテロアリール基を意味する。
【0023】
更に殊に有利な一実施態様では、R及びRは、互いに無関係に、直鎖状又は分枝鎖状の、非置換のC〜C−アルキル基、ハロゲン基又はニトロ基で置換された又は置換されていない、置換基を有さないこと、1つの置換基を有すること、又は2つの置換基を有することが特に好ましいフェニル基、チオフェン基、ピロール基、ピリジン基又はピリミジン基である。
【0024】
一般式I中のaは、0〜3の整数、有利には0又は1、特に有利には0である、つまり特に有利な一実施態様では、一般式Iのフルオランテン誘導体は、2つの置換基、つまりR及びRを有する。これらの置換基は、殊に有利な一実施態様では、フルオランテン骨格の3位と8位に配置されている。この場合に、3位が基Rで置換されており、かつ8位が基Rで置換されている。殊に有利には、RもRも水素ではない。
【0025】
殊に有利な一実施態様において、本発明は、3位と8位において、1又は2つの置換基で置換されたフェニル基又はチオニル基及びピリジル基から選択されるヘテロアリール基を有するフルオランテン誘導体を含む。
【0026】
特に、3位及び8位に置換されたフェニル基を有するフルオランテン誘導体が好ましく、その際、該フェニル基は有利には1又は2つの置換基を有する。フェニル基の置換基は、既に前記に挙げたものである。殊に有利には、置換基としては、ハロゲン基、例えばフッ素、塩素又は臭素、有利にはフッ素である。置換されたフェニル基が1つの置換基で置換されている場合に、置換は殊に有利にはフェニル基の4′位、すなわちフルオランテン基に対するp−位置で行われる。置換されたフェニル基が2つの置換基で置換されている場合に、置換は殊に有利には3′位と5′位で行われる。
【0027】
意想外にも、3位と8位に置換されたフェニル基を有するフルオランテン誘導体は、可視的な電磁線スペクトルの青色領域で発光を示すことが判明した。
【0028】
全ての可視スペクトルの色を含むディスプレイの製造のために、可視的な電磁線スペクトルの赤色領域で発光を示すOLEDと、可視的な電磁線スペクトルの緑色領域で発光を示すOLEDと、可視的な電磁線スペクトルの青色領域で発光を示すOLEDとが必要である。特に可視的な電磁線スペクトルの青色領域で発光を示す効率的なOLEDの準備に問題があることが強調される。
【0029】
3位と8位に置換されたフェニル基を有する本発明によるフルオランテン誘導体は、可視的な電磁線スペクトルの青色領域で発光を示すOLEDの製造のために適している。
【0030】
一般式Iの本発明によるフルオランテン誘導体は、所望の一般式Iのフルオランテン誘導体において、基R、R及び場合によりRがフルオランテン骨格と結合されている位置でハロゲン化された、特に臭素化されたフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当するボロン酸又はボロン酸エステルとを、Pd(0)触媒下に、塩基の存在下で反応させることによって製造することができる(鈴木カップリング)。鈴木カップリングによる炭素−炭素結合を結合させることによってフルオランテン誘導体を置換することは、先行技術から未だに知られていない。
【0031】
所望の基R、R及び場合によりRに相当するボロン酸又はボロン酸エステルの代わりに、所望の基R、R及び場合によりRを有する別のホウ素含有化合物を、ハロゲン化されたフルオランテン誘導体の反応において使用することもできる。ホウ素含有化合物は、一般式R−B(O−[C(R)−O、R−B(O−[C(R)−O及び場合によりR−B(O−[C(R)−O[式中、R、R及びRは、R、R及びRについて前記に挙げた意味を有し、Rは、同一又は異なって、水素又はC〜C20−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソアミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、s−ヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ドデシル又はn−オクタデシル;有利にはC〜C12−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、1,2−ジメチルプロピル、イソアミル、n−ヘキシル、イソヘキシル、s−ヘキシル又はn−デシル、特に有利にはC〜C−アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル及びt−ブチル、殊に有利にはメチルから選択され、かつnは2〜10の整数、有利には2〜5の整数である]で示される化合物である。
【0032】
同様に、鈴木カップリングを、一般式Iの所望のフルオランテン誘導体において、基R、R及び場合によりRがフルオランテン骨格と結合されている位置で、ボロン酸基又はボロンエステル基又は一般式−B(O−[C(R)−Oの基で置換されたフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当するハロゲン化物とを、Pd(0)触媒下に塩基の存在下で反応させることによって実施することも可能である。Rは、前記の意味を有する。
【0033】
有利には、第一の実施態様では鈴木カップリングが行われる。
【0034】
所望の基R、R及び場合によりR又はフルオランテン誘導体に相当するボロン酸及びボロン酸エステルは、先行技術から公知の方法によって実施することができる。例えば、ボロン酸及びボロン酸エステルの製造は、グリニャール試薬又はリチウム試薬と、ボラン、ジボラン又はボラートとの反応によって行うことができる。別の好適なホウ素含有化合物の製造は、当業者に公知の方法によって行われる。
【0035】
ハロゲン化された、有利には臭素化されたフルオランテン誘導体の製造は当業者に公知である。例えば、臭素化は、フルオランテンを溶剤、例えばクロロホルム中で、元素の臭素と反応させることによって実施することができる。フルオランテン誘導体の臭素化法は、例えばDE−A3209426号に開示されている。基R、R及び場合によりRに相当するハロゲン化物は、購入により入手でき、あるいは当業者に公知の方法に従って得られる。
【0036】
Pd(0)触媒としては、全ての通常のPd(0)触媒が適している。例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)又はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を使用することができる。該触媒は、一般にフルオランテン誘導体に対して、0.001〜15モル%、有利には0.01〜10モル%、特に有利には0.1〜5モル%の量で使用される。
【0037】
鈴木カップリングにおいて、通常、鈴木カップリングで使用される全ての塩基を使用することができる。有利には、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムが使用される。該塩基は、一般にフルオランテン誘導体に対して20〜200倍、有利には20〜100倍、特に有利には20〜80倍のモル過剰で使用される。
【0038】
所望の基R、R及び場合によりRに相当する成分(ボロン酸、相応のボロン酸エステル又は別の好適なホウ素含有化合物もしくは相応のハロゲン化物)は、ハロゲン化された又はボロン酸基もしくはボロンエステル基もしくは基B(O−[C(R)−Oの基で置換されたフルオランテン誘導体に対して、100〜400モル%、有利には100〜300モル%、特に有利には100〜150モル%の比率で使用される。
【0039】
該反応は、一般に40〜140℃、有利には60〜120℃、特に有利には80〜100℃の温度で実施される。圧力は、一般に常圧である。
【0040】
該反応は、一般に酸素排除下に実施される。通常は、該反応は、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン及び石油エーテルからなる群から選択される溶剤中で実施される。
【0041】
本発明による方法の特に有利な一実施態様では、ハロゲン化されたフルオランテンを溶液で保護ガス下に装入し、そして有利には溶解されて、例えばエタノール/水混合物中に溶解されて存在する塩基及びボロン酸と混合する。それに引き続き、保護ガス下に、Pd(0)触媒を添加する。一般に2〜120時間、有利には4〜72時間の時間にわたって、前記の温度及び圧力において撹拌する。それに引き続き、反応混合物を当業者に公知の方法に従って後処理する。
【0042】
該後処理は、例えば反応混合物をアルコール、有利にはメタノール中に注ぎ、引き続き濾過し、そして濾液を、例えばモレキュラーシーブ又はMgSOを用いて乾燥させて濃縮し、クロマトグラフィーにより精製することで実施できる。
【0043】
本発明によるフルオランテン誘導体は、鈴木カップリングの他にも、別の当業者に公知の方法、特に別のカップリング反応によって製造することができる。
【0044】
本発明の更なる一実施態様では、式Iの本発明によるフルオランテン誘導体は一般式Iの所望のフルオランテン誘導体において、基R、R及び場合によりRがフルオランテン骨格と結合されている位置でハロゲン化された、特に臭素化されたフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当する臭素化合物とをNi(0)触媒(山本カップリング)下に反応させることによって得られる。
【0045】
フルオランテン誘導体を、鈴木カップリング又は山本カップリングにより炭素−炭素結合を結合させることによる置換は、当業者には未だに知られていない。
【0046】
山本カップリングの有利な一実施態様では、酸素排除下に、等モル量のNi(0)化合物、有利にはNi(COD)とビピリジルとから製造された触媒の溶液、有利にはDMF溶液を使用する。この溶液に対して、酸素排除下に、ハロゲン化された、有利には臭素化されたフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当する臭素化合物とを溶剤、有利にはトルエン中で添加する。
【0047】
本発明によるフルオランテン誘導体を山本カップリングで製造する場合の反応条件、例えば温度、圧力、溶剤、フルオランテン成分とR、R及び場合によりRに相当する成分との比率、酸素排除及び後処理は、鈴木カップリングのそれに相当する。
【0048】
触媒の製造のためのNi(0)化合物としては、全ての慣用のNi(0)化合物が適している。例えばNi(C、Ni(1,5−シクロオクタジエン)、(“Ni(COD)”)、Ni(1,6−シクロデカジエン)又はNi(1,5,9−オールトランス−シクロドデカトリエン)を使用することができる。触媒は、一般に、フルオランテン化合物に対して、1〜100モル%、有利には5〜80モル%、特に有利には10〜70モル%の量で使用される。
【0049】
本発明による方法によって、C−C結合によって置換されている広範なフルオランテン誘導体を提供することができる。従って、それぞれ所望の波長で蛍光を示すフルオランテン誘導体を提供することができる。
【0050】
本発明によるフルオランテン誘導体は、該誘導体が、有機発光ダイオード(OLED)において可視スペクトルの青色領域の電磁線を放射するために適しているという点で優れている。
【0051】
従って本発明の更なる対象は、一般式Iのフルオランテン誘導体の、有機発光ダイオード(OLED)における発光体分子としての使用である。有利なフルオランテン誘導体及びその製造方法は既に前記した通りである。
【0052】
基本的に、有機発光ダイオードは、複数の層から構成されている。この場合に、種々の層順序が可能である、例えば:
− アノード/ホール輸送層/発光層/カソード;
− アノード/発光層/電子輸送層/カソード;
− アノード/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/カソード
である。
【0053】
一般式Iの本発明によるフルオランテン誘導体は、有利には発光層中で発光体分子として使用される。従って本発明の更なる対象は、一般式Iの1種以上のフルオランテン誘導体を発光体分子として含有する発光層である。有利なフルオランテン誘導体は既に上述の通りである。
【0054】
フルオランテン誘導体は、それ自体発光層を形成しうる。発光層において、必要であれば、本発明によるフルオランテン誘導体の他に、慣用の発光材料、ドーパント、ホール輸送物質及び電子輸送物質を使用することができる。しかしながら本願による一般式Iのフルオランテン誘導体は、発光層においてドーパントとしても使用することができる。有利には一般式Iのフルオランテン誘導体は、1〜70質量%、有利には1〜20質量%の濃度で発光層に添加される。
【0055】
詳細に前記に挙げたOLEDの層は、それに対して2又はそれ以上の層から構成されていてよい。例えばホール輸送層は、電極からホールが注入される層(以下にホール注入層と呼ぶ)と、ホール注入層からホールを発光層へと輸送する層とから構成されていてよい。この層は、以下にホール輸送層と呼ぶ。電子輸送層は、同様に、複数の層、例えば電子が電極を通じて注入される層(以下に電子注入層と呼ぶ)と、電子注入層から電子をもらい発光層に輸送する層(以下に電子輸送層と呼ぶ)とから構成されていてよい。これらの上述の層は、それぞれ、上述の有機層又は金属電極を有する層のエネルギー準位、耐熱性及び電荷担体移動度並びにエネルギー効率のような要因に応じて選択される。
【0056】
発光層において基礎材料として本発明による一般式(I)のフルオランテン誘導体と組み合わせて使用するのに適した材料は、アントラセン、ナフタリン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリンの金属錯体、アミノキノリンの金属錯体、ベンゾキノリンの金属錯体、アミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、オキシノイド化合物とイミダゾールとのキレート、キナクリドン、ルブレン、スチルベン誘導体及び蛍光顔料である。
【0057】
ホール輸送材料としては、一般に、ホールをアノードから吸収されるべきホールに輸送する能力を有するのと同時に、ホールを発光層に注入するのに適した化合物が使用される。適当なホール輸送材料は、例えばフタロシアニン、ナフタロシアニン、ポルフィリンの金属錯体、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、ヒドラゾン、アクリルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、チオフェン、第三級の芳香族アミン、例えばベンジジン型のトリフェニルアミン、スチリルアミン型のトリフェニルアミン、ジアミン型のトリフェニルアミン、これらの化合物の誘導体、シラナミン、特にトリフェニルシリル基を有するシラナミン及び巨大分子化合物、例えばポリビニルカルバゾール、ポリビニルシラン、ポリチオフェン、ポリ(p−フェニレン)及び伝導性巨大分子である。特に有利なホール輸送材料は、例えばEP−A1138745号及びChen et al. Macromol.Symp.125, 9 bis 15 (1997)に開示されている。
【0058】
電子輸送材料としては、電子を輸送して電子を発光層に注入さえもできる化合物が適している。適当な電子輸送材料は、例えばオキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、フルオレノン、アントラキノンジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フルオレンイリデンメタン、ジスチリルアリーレン、アリーレン、クマリン及び前記の化合物の誘導体並びに金属キレートである。特にAlQ(トリス(8−ヒドロキシキノラト)アルミニウム)、BeBq、1,3,4−オキシダゾール誘導体(OXD類)、例えばPBD及び1,2,4−トリアゾール(TAZ類)である。更に、ペリルデンジカルボキシイミド(PD)、ナフタリンジカルボキシイミド(ND)及びチオピランスルホン(TPS)のビス(ベンゾイミダゾリル)誘導体が適している。有利に使用される電子輸送材料は、例えばEP−A1138745号に開示されている。
【0059】
本発明によるOLEDの、温度、湿度及び別の影響に対する安定性を高めるために、OLEDは、保護層によってそのOLEDの表面上で保護されていてよく、その際、この保護層は、例えば樹脂又はシリコーン油から構成されている。
【0060】
本発明によるOLEDのアノードに適した伝導性材料としては、仕事関数≧4eVを有する材料が使用される。アノードに適した材料は、例えば炭素、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、金、白金、パラジウム及びこれらの材料の合金、金属酸化物、例えばITO基板(ITO=インジウム−スズ酸化物)及びNESA基板のために使用される金属酸化物、例えば酸化スズ及び酸化インジウム及び有機伝導性ポリマー、例えばポリチオフェン及びポリピロールである。
【0061】
カソードのための伝導性材料としては、仕事関数<4Vを有する材料である。カソードに適した材料は、例えばマグネシウム、カルシウム、スズ、鉛、チタン、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム及びこれらの材料の合金である。
【0062】
アノードとカソードは、同様に、2又はそれ以上の層からなる多層構造を有してよい。
【0063】
本発明のOLEDは、有利には付加的に少なくとも1つの電極対の表面上にカルコゲニド、金属ハロゲン化物又は金属酸化物の層を有する。特に有利には、金属、例えばケイ素又はアルミニウムのカルコゲニド(酸化物を含む)の層をアノードの表面上に、発光層の方向を指す側に施与されている。発光層の方向を指すカソードの表面上に、有利には金属ハロゲン化物又は金属酸化物の層が施与されている。両方の前記の層に基づいて、OLEDの安定性を改善することができる。前記の層のために有利な材料は、例えばEP−A1138745号に挙げられている。
【0064】
OLEDの個々の層の更なる有利な実施態様は、同様にEP−A1138745号に示されている。
【0065】
一般に、本発明によるOLEDの少なくとも一方の発光を示すべき側は、効率的な発光を可能にするために透明である。透明な電極は、一般に蒸着又はスパッタリングによって施与される。有利には、該電極はOLEDの発光側に≧10%の透光性を有する。適当な材料は当業者に公知である。例えば、ガラス基板又は透明ポリマーフィルムを使用することができる。
【0066】
本発明によるOLEDの製造は当業者に公知である。OLEDの各層を、被膜形成のための乾式法、例えば蒸着、スパッタリング、プラズマプレーティング又はイオンプレーティング又は被膜形成のための湿式法、例えばスピンコート、浸漬又はフローコートによって製造することが可能である。個々の層厚は制限されず、通常の厚さは当業者に公知である。適当な層厚は、一般に5nm〜10μmである。10nm〜0.2μmの厚さが好ましい。被膜形成のための乾式法又は湿式法の実施は当業者に公知である。
【0067】
従って本発明の更なる対象は、一般式(I)の1種以上のフルオランテン誘導体を発光体分子として含有する発光層を有するOLEDである。有利な一般式(I)の化合物は既に上述した通りである。
【0068】
本発明によるOLEDは、多くの装置において使用することができる。従って、本発明の更なる対象は、定置型ディスプレイ、例えばコンピュータ、テレビのディスプレイ、プリンタ、調理器具のディスプレイ並びに広告掲示板、照明、道路標識及び可動型ディスプレイ、例えば携帯電話、ラップトップ、車両におけるディスプレイ並びにバス及び電車の行き先表示器からなる群から選択される装置である。
【0069】
以下の実施例により本発明を更に詳説する。
【0070】
実施例
本発明の範囲におけるフルオランテンの命名を以下の式に従って行う:
【0071】
【化6】

【0072】
実施例1
3,8−ジ(2−チエニル)フルオランテン
【0073】
【化7】

【0074】
フルオランテンをジメチルホルムアミド中でブロムスクシンイミド(NBS)を用いて二箇所の臭素化をすることによって製造された3,8−ジブロモフルオランテン0.1gを、保護ガス下に、25mlの乾燥トルエン中に溶解させ、複数回脱ガスした。18mlのエタノール/水(1:1容量比)中に溶解された炭酸カリウム4.9gとチオフェン−2−ボロン酸0.1gとを添加し、そして再び脱ガスした。引き続き保護ガス下に、0.04gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)を添加し、そして80℃で16時間撹拌した。該反応混合物をメタノールへと注ぎ、濾過し、そしてその濾液をMgSOによる乾燥で濃縮し、シリカゲル(メルク社のシリカゲル60)上でクロマトグラフィーにより精製した。無極性の不純物をシクロヘキサンで溶出させ、引き続き生成物を酢酸エチル/シクロヘキサン(1:50容量比)で溶出させた。収率:黄色の固体として40%。その構造をFD質量分析によって確認した。溶液(トルエン)中で該化合物は、目視によって可視の黄橙色の蛍光を示す。
【0075】
実施例2
ビス−3,8−(3,5−ジフルオロフェニル)フルオランテン
【0076】
【化8】

【0077】
フルオランテンをクロロホルム中で元素の臭素を用いて二箇所の臭素化をすることによって製造された3,8−ジブロモフルオランテン0.5gを、保護ガス下に、22mlの乾燥トルエン中に溶解させ、複数回脱ガスした。28mlのエタノール/水(1:1容量比)中に溶解された炭酸カリウム9.7gと3,5−ジフルオロベンゼンボロン酸0.48gとを添加し、そして再び脱ガスした。引き続き保護ガス下に、0.04gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)を添加し、そして80℃で16時間撹拌した。該反応混合物をメタノールへと注ぎ、濾過し、そしてその濾液をMgSOによる乾燥で濃縮し、シリカゲル(メルク社のシリカゲル60)上でクロマトグラフィーにより2回精製した。無極性の不純物をシクロヘキサンで溶出させ、引き続き生成物を酢酸エチル/シクロヘキサン(1:50容量比)で溶出させた。収率:黄色の固体として16%。その構造を質量分析(直接蒸発)によって確認した。溶液(トルエン)中で該化合物は、量子効率(トルエン)43%において波長λmax,em(トルエン)=468nmで蛍光を示す。
【0078】
実施例3
3,8−ジ(4−ニトロフェニル)フルオランテン
【0079】
【化9】

【0080】
フルオランテンをクロロホルム中で元素の臭素を用いて二箇所の臭素化をすることによって製造された3,8−ジブロモフルオランテン1gを、保護ガス下に、43mlの乾燥トルエン中に溶解させ、複数回脱ガスした。47mlのエタノール/水(1:1容量比)中に溶解された炭酸カリウム19.4gと4−ニトロベンゼンボロン酸1gとを添加し、そして再び脱ガスした。引き続き保護ガス下に、0.32gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)を添加し、そして80℃で16時間撹拌した。該反応混合物をメタノールへと注ぎ、濾過し、そしてその濾液をMgSOによる乾燥で濃縮し、シリカゲル(メルク社のシリカゲル60)上でクロマトグラフィーにより精製した。無極性の不純物をシクロヘキサンで溶出させ、引き続き生成物を酢酸エチル/シクロヘキサン(1:2容量比)で溶出させた。収率:黄色の固体として14%。その構造を質量分析(直接蒸発)によって確認した。溶液(トルエン)中で該化合物は、量子効率(トルエン)3%において波長λmax,em(トルエン)=471nmで蛍光を示す。
【0081】
実施例4
3,8−ビス(ビフェン−4−イル)フルオランテン
【0082】
【化10】

【0083】
フルオランテンをクロロホルム中で元素の臭素を用いて二箇所の臭素化をすることによって製造された3,8−ジブロモフルオランテン1gを、保護ガス下に、100mlの乾燥トルエン中に溶解させ、複数回脱ガスした。47mlのエタノール/水(1:1容量比)中に溶解された炭酸カリウム19.4gと4−ビフェニルボロン酸1gとを添加し、そして再び脱ガスした。引き続き保護ガス下に、0.32gのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh)を添加し、そして80℃で16時間撹拌した。該反応混合物を濾過し、乾燥させた。収率:黄色の固体として14%。波長λmax,em(トルエン)=479nm。量子効率(トルエン):74%。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】

[式中、
、R、R及びaは、互いに無関係に以下の意味を有する:
、R及びRは、水素、直鎖状、分枝鎖状又は環状の、ハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換された又は置換されていないC〜C20−アルキル基(その際、フルオランテン骨格に直接結合されていないアルキル基の1つ以上の隣接していない炭素原子はSi、P、O又はSによって置換されていてよい)、直鎖状、分枝鎖状又は環状のC〜C20−アルキル基(前記基は、更にハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されている又は置換されていない、及び/又は前記基においてアルキル基の1つ以上の炭素原子はSi、P、O又はSによって置換されていてよい)、ハロゲン基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基又はC〜C14−アリール基で置換された又は置換されていないC〜C30−アリール基、又はアリール基に関して挙げられた置換基で置換された又は置換されていない少なくとも1つのN原子又はS原子を有するC〜C14−ヘテロアリール基、式(E)−又は(Z)−CH=CH−C(式中、RはH又はCHである)の基、式
【化2】

の基、又はアクリロイル基もしくはメタクリロイル基、ビニルエーテル基、及び式
【化3】

(式中、Yは−CH=CH、(E)−もしくは(Z)−CH=CH−C、アクリロイル、メタクリロイル、メチルスチリル、−O−CH=CH又はグリシジルを意味する)の基、縮合された芳香環、例えばナフタリン、アントラセン、ピレン、フェナントレン及びペリレン(前記基は1つ以上のハロゲン基、ニトロ基、エーテル基又はカルボキシル基で置換されていてよい)であり、かつ
aは0〜3の整数であるが、但し、基R又はRの少なくとも1つは水素ではない]で示されるフルオランテン誘導体。
【請求項2】
一般式(I)のフルオランテン誘導体が、3位においてRで置換され、かつ8位においてRで置換されており、その際、RとRのいずれもが水素ではなく、かつaが0である、請求項1記載のフルオランテン誘導体。
【請求項3】
及びRが、互いに無関係に、直鎖状又は分枝鎖状の、非置換のC〜C−アルキル基、ハロゲン基又はニトロ基で置換された又は置換されていないC〜C14−アリール基又は、アリール基と相応して置換された又は置換されていない、少なくとも1個のN原子又はS原子を有するC〜C10−ヘテロアリール基を意味する、請求項1又は2記載のフルオランテン誘導体。
【請求項4】
及びRが、互いに無関係に、直鎖状又は分枝鎖状の、非置換のC〜C−アルキル基、ハロゲン基又はニトロ基で置換された又は置換されていないフェニル基、チオフェン基、ピロール基、ピリジン基又はピリミジン基を意味する、請求項3記載のフルオランテン誘導体。
【請求項5】
フェニル基が置換基を有さない、1個の置換基を有する、又は2個の置換基を有する、請求項4記載のフルオランテン誘導体。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の一般式(I)のフルオランテン誘導体の製造方法であって、一般式(I)の所望のフルオランテン誘導体において、基R、R及び場合によりRがフルオランテン骨格と結合されている位置でハロゲン化されているフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当するボロン酸とをPd(0)触媒下に塩基の存在下で反応させるか、又は一般式(I)の所望のフルオランテン誘導体において、基R、R及び場合によりRがフルオランテン骨格と結合されている位置でハロゲン化されているフルオランテン誘導体と、所望の基R、R及び場合によりRに相当する臭素化合物とを、Ni(0)触媒下で反応させることによる、一般式(I)のフルオランテン誘導体の製造方法。
【請求項7】
請求項1から5までのいずれか1項記載のフルオランテン誘導体の、有機発光ダイオード(OLED)中の発光体分子としての使用。
【請求項8】
請求項1から5までのいずれか1項記載のフルオランテン誘導体1種以上を発光体分子として含有する発光層。
【請求項9】
請求項8記載の発光層を有するOLED。
【請求項10】
請求項9記載のOLEDを含む、定置型ディスプレイ、例えばコンピュータ、テレビのディスプレイ、プリンタ、調理器具のディスプレイ並びに広告掲示板、照明、道路標識及び可動型ディスプレイ、例えば携帯電話、ラップトップ、車両におけるディスプレイ並びにバス及び電車の行き先表示器からなる群から選択される装置。

【公表番号】特表2007−505074(P2007−505074A)
【公表日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525768(P2006−525768)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【国際出願番号】PCT/EP2004/010065
【国際公開番号】WO2005/026088
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】