説明

フロア衝撃移動制限装置を備える車両支持構造

【課題】車両フロアの構造部材と車両サスペンションメンバーとの間を確実に支持するフロア衝撃移動制限装置を提供する。
【解決手段】フロア衝撃移動制限装置12は、サスペンション取り付け部材36と、フロア取り付け部材38とを含む。サスペンション取り付け部材36は、車両サスペンションメンバー26に固定的に取り付けられたサスペンション取り付け部40と、 サスペンション取り付け部40に強固に接続された第1接続部42とを含む。フロア取り付け部材38は、構造用フロアメンバー24に固定的に取り付けられたフロア取り付け部50と、フロア取り付け部50に強固に接続された第2接続部52とを含む。第1接続部42および第2接続部52は、両者の間に非接触移動域をあけて相互に連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、フロア衝撃移動制限装置を備える車両支持構造に関する。より詳細には、本発明は、車両のサスペンションメンバーと車両の構造用フロアメンバーとの間に接続される、車両フロア衝撃移動制限装置に関する。
【背景技術】
【0002】
米国では、連邦規則である連邦自動車安全基準FMVSS210項により、車両フレームに対する車両室内シートおよび/またはシートベルトの移動が最小限となるように、車両シートベルトの固定点に関する要件が規定されている。
【0003】
欧州においても、同様のヨーロッパ安全基準ECE規則であるECE−R14項により、車両シートベルトの固定点に関する要件が規定されている。
【0004】
これらの規定を満たすために、フロアのフロアクロスメンバーをサスペンションクロスメンバーに接続して、衝突発生時にフロアクロスメンバーとサスペンションクロスメンバーとの間の相対移動を制限する衝撃移動制限装置を備える車両が存在する。
【0005】
例えば、過去においては、鋼線を用いてフロアのフロアクロスメンバーとサスペンションクロスメンバーとを相互接続する衝撃移動制限装置が提供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような衝撃移動制限装置は、性能に優れているものの、製造の観点から見ればいくつかの問題を有している。例えば、このような衝撃移動制限装置は、製造および/または組み立てにおけるコストが高くなる。また、衝撃移動制限装置の質量は、最小限に抑えることが望ましい。
【0007】
上記の問題を鑑みて、前述の規定を満たす改良されたフロア衝撃移動制限装置が求められていることは、本開示から当業者にとって明らかであろう。
【0008】
本発明は、当該技術におけるこのニーズおよび本開示から当業者にとって明らかとなるであろうその他のニーズに関する。本発明の課題の一つは、車両フロアの構造部材とサスペンションメンバーとの間を確実に支持するフロア衝撃移動制限装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係る車両フロア衝撃移動制限装置は、サスペンション取り付け部と、第1接続部と、フロア取り付け部と、第2接続部とを備えている。サスペンション取り付け部は、サスペンションメンバーに固定的に取り付くように、配置・構成される。第1接続部は、サスペンション取り付け部に強固に接続される。フロア取り付け部は、車両の構造用フロアメンバーに固定的に取り付くように、配置・構成される。第2接続部は、第1接続部および第2接続部が第1接続部と第2接続部との間に限られた非接触移動域を持って相互につなぎ合わされるように、フロア取り付け部に強固に接続される。
【0010】
本発明の他の態様に係る車両支持構造は、車両フロアと、サスペンションメンバーと、サスペンション取り付け部材と、フロア取り付け部材とを備えている。車両フロアは、少なくとも1つ以上の構造用フロアメンバーを含む。サスペンションメンバーは、車両フロアを支持するように、構成・配置される。サスペンション取り付け部材は、サスペンションメンバーに固定的に取り付けられるサスペンション取り付け部と、サスペンション取り付け部に強固に接続される第1接続部とを含む。フロア取り付け部材は、構造用フロアメンバーに固定的に取り付けられるフロア取り付け部と、フロア取り付け部に強固に接続される第2接続部とを含む。第1接続部および第2接続部は、第1接続部と第2接続部との間に限られた非接触移動域を持って、相互につなぎ合わされる。
【発明の効果】
【0011】
車体のシートがフロアと構造用フロアメンバーとに固定されるため、第1接続部と第2接続部とを連結することによって、衝撃に対するシート、フロア、および構造用フロアメンバーのあらゆる移動を制限することができる。
【0012】
本発明の上記ならびにその他の目的、特徴、態様および利点は、添付の図面とともに本発明の好適な実施形態を開示する以下の詳細な説明から、当業者にとって明らかとなるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の選択された実施形態を、図面を参照して説明する。本発明の実施形態の以下の説明が、例示のためにのみ提供されるものであって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される本発明を限定するためのものではないことは、本開示から当業者にとって明らかであろう。
【0014】
まず、図1および図2を参照すると、本発明に係る車両フロア衝撃移動制限装置12を1台以上有する(図2では1台のみ)車両10が図示されている。車両10の正確な構成は、車両フロア衝撃移動制限装置12の取り付けに必要な範囲を除き、本発明にとって重要ではない。したがって、車両10の構成は、図示するために簡略化している。
【0015】
図2および図3に示すように、車両10は、多くの構成要素を含むが、特に、車両支持構造14を含む。車両支持構造14は、それに固定的に取り付けられる後部座席(シート)16を有する乗員室を画定する。車両支持構造14は、主として、強固に接続された構成要素から形成される。例えば、当業者には周知である従来の車体パネル、フレーム要素、ドア等の構成要素が、車両支持構造14に含まれる。これらの車両の構成要素および構造は周知であるため、その説明を省略する。本明細書においては、本発明を理解するために必要な要素のみについて説明する。
【0016】
車両支持構造14は、多くの構成要素を含むが、特に、構造用フロアメンバー24によって補強される車両フロア22と、車両フロア22を支持する車両サスペンションメンバー26とを含む。車両フロア衝撃移動制限装置12は、構造用フロアメンバー24と車両サスペンションメンバー26との間において、それぞれに固定的に接続される。これにより、衝突発生時に、構造用フロアメンバー24と車両サスペンションメンバー26との相対移動が制限される。こうして、車両フロア衝撃移動制限装置12は、車両支持構造14の一部を形成する。
【0017】
車両支持構造14のフロア22は、車両10のシート16に近接する略平面部を含む。また、フロア22は様々な曲部(図示せず)も含み、これにより、周知の方法で、車両10の様々な構造的要素および機械的要素に適合させる。車両フロア22は、上述した平面部および曲部の各々を複数有する所望の形状になるようにプレス加工またはスタンピング加工された金属板から形成される。
【0018】
図3および図4によく示されているとおり、構造用フロアメンバー24は、車両フロア22に固定的に接続される構造用クロスビーム若しくは構造用クロスメンバーとなっている。構造用フロアメンバー24は、主として、U字中央部30、第1ガセット部32および第2ガセット部34を有する細長い部材に形成された金属板から形成される。図2から図4に示すように、第1ガセット部32および第2ガセット部34は、主として車両フロア22の底面に溶接され、車両フロア22を補強する。構造用フロアメンバー24の中央部30は、車両フロア22との間に間隙を有する。構造用フロアメンバー24は、その形状により、車両フロア22に剛性および強度を供与するビームのような構造となっている。図2および図3に示すように、シート16は、複数のボルト33によって、車両フロア22および構造用フロアメンバー24に強固に固定される。
【0019】
図3および図4に示すように、車両サスペンションメンバー26は、車両サスペンション(図示せず)の一部をなす細長い中空クロスビームとなっている。車両サスペンションメンバー26は、当業者には周知の方法で金属板を図2および図3の断面図に示す中空ビームの形状に折り曲げることにより、形成される。車両サスペンションメンバー26を形成する鋳造金属板は、重なり部27(図4)を含むように折り曲げられる。そして、重なり部27と車両サスペンションメンバー26とが溶接され、中空ビーム形状が形成される。車両サスペンションメンバー26は、ボルトと弾性緩衝部材とを含む複数の接続部材35(図2では1つのみ図示)によって、車両フロア22に固定的に接続される。ボルトは、車両フロア22および車両サスペンションメンバー26の上部を貫通し、それぞれを互いに確実に締め付ける。ボルトは、さらに、フロア22と車両サスペンションメンバー26との間に位置して両者間に緩衝作用を提供する弾性緩衝部材も貫通している。
【0020】
車両サスペンションメンバー26は、さらに、当業者には公知の多種多様な構成のいずれか一構成によって、サスペンション要素(図示せず)に接続される。このサスペンション要素は、図示しないホイール、緩衝装置、およびブレーキを支持する。サスペンション要素については、当業者に周知のものであるため、その説明を省略する。
【0021】
図2および図3に、車両10に取り付けられた車両フロア衝撃移動制限装置12を示す。図4は、拡大された車両フロア衝撃移動制限装置12を示し、その構造用フロアメンバー24および車両サスペンションメンバー26の両者に対する強固な接続を示している。図5は、車両フロア衝撃移動制限装置12の詳細を示すために、車両10から取り外された車両フロア衝撃移動制限装置12を示した図である。図6、図7、図8は、それぞれ、車両フロア衝撃移動制限装置12の上面図、正面図、側面図である。なお、これらの図では1台のみの車両フロア衝撃移動制限装置12が示されているが、必要または要望に応じて2台以上の車両フロア衝撃移動制限装置12を車両10が含み得ることは、本開示から明らかであろう。
【0022】
図4から図8に示すように、本発明の車両フロア衝撃移動制限装置12は、サスペンション取り付け部材36と、フロア取り付け部材38とを含む。サスペンション取り付け部材36は、車両サスペンションメンバー26に固定的に取り付けられ、フロア取り付け部材38は、構造用フロアメンバー24に固定的に取り付けられる。サスペンション取り付け部材36およびフロア取り付け部材38は、その両者間に限られた非接触移動域を持って、相互につなぎ合わされる(連結される)。これにより、車両サスペンションメンバー26に対するシート16および構造用フロアメンバー24の移動が制限されることになる。
【0023】
サスペンション取り付け部材36は、サスペンション取り付け部40と、第1接続部42と、跳ね上げ防止部43とを含む。サスペンション取り付け部40は、車両サスペンションメンバー26に、固定的に強固に取り付けられる。第1接続部42は、サスペンション取り付け部40に、固定的に強固に接続される。本実施形態では、サスペンション取り付け部40および第1接続部42が別個の部材から構成されるが、一体化構造を形成するために、サスペンション取り付け部40および第1接続部42が互いに固定的に接続されている。跳ね上げ防止部43は、サスペンション取り付け部40に強固に固定される。
【0024】
サスペンション取り付け部40は、スタンピング加工された一片の金属シート材料から形成されるのが好ましい。サスペンション取り付け部40は、複数のボルト44によって、車両サスペンションメンバー26に強固に固定される。サスペンション取り付け部40には、ボルト44の対応個数分だけ形成されたボルト穴40aが形成されている。それらのボルト穴40aを、ボルト44が貫通する。なお、サスペンション取り付け部40は、車両サスペンションメンバー26に溶接されてもよい。
【0025】
サスペンション取り付け部40には、さらに、サスペンション取り付け部40の残りの部分からオフセットされたオフセット部45が形成されている。オフセット部45は、車両サスペンションメンバー26の重なり部27の輪郭および形状に対応するよう形成される。なお、オフセット部45は、車両サスペンションメンバー26の形状に適合する形状であれば他の形状であってもよい。また、異なる向きで車両サスペンションメンバー26を重なり部27とともに形成して、サスペンション取り付け部40のオフセット部45を排除または位置変更させてもよい。
【0026】
第1接続部42は、環状またはU字状に曲げられた細長い湾曲棒材である。第1接続部42は、第1端部42aおよび第2端部42bを有している。第1端部42aおよび第2端部42bは、サスペンション取り付け部40に溶接される。第1端部42aと第2端部42bとの間には、制限部42cが形成されている。この第1接続部42の制限部42cは、後述するように、フロア取り付け部材38をサスペンション取り付け部材36に連結させる。
【0027】
なお、第1接続部42は、正方形または長方形の断面を持つロッド、または図示される湾曲棒材の円形断面とは異なった形状の断面を持つロッドから形成されてもよい。さらに、第1接続部42は、様々な接続要素のいずれかによって、サスペンション取り付け部40に強固に接続されてもよい。それらの接続要素には、例えば、第1接続部42をサスペンション取り付け部40に把持し且つ意図的な衝撃、車両の衝撃に伴う力や応力、および惰行中の突然の変化に抵抗する強度や剛性を有するボルト、フック等が含まれる。
【0028】
跳ね上げ防止部43は、上述のように、車両フロア衝撃移動制限装置12に含まれ得るオプション要素であり、車両10の底面に近接する重要要素にオイルや土石が跳ね上がったり、吹きかかったりするのを抑える。跳ね上げ防止部43は、主として、サスペンション取り付け部40に溶接(または強固に固定)されるスタンピング加工された金属から形成される。
【0029】
なお、サスペンション取り付け部40および跳ね上げ防止部43が、スタンピング加工された同一の金属材料から一体的に形成されていてもよい。
【0030】
フロア取り付け部材38は、フロア取り付け部50と、第2接続部52とを含む。図示された実施形態では、フロア取り付け部50および第2接続部52は、一片からなる単一部材として、一体形成されている。フロア取り付け部材38は、一片からなるスタンピング加工された金属シート材料から形成されるのが好ましい。
【0031】
フロア取り付け部50は、複数のボルト54によって、構造用フロアメンバー24に、強固に固定的に取り付けられる。ボルト54は、ボルトフロア取り付け部50に形成されたボルト穴55を貫通する。第2接続部52は、フロア取り付け部50に強固に接続される。フロア取り付け部50および第2接続部52は、単一ユニットとして一体的に形成されるのが好ましいが、互いに溶接(または強固に固定)された2つの別個の要素として形成されていてもよい。
【0032】
第2接続部52は、第1接続部42と第2接続部52との間に限られた非接触移動域を有するように、第1接続部42と相互につなぎ合わされる(連結される)。具体的には、第1接続部42の制限部42cは、第2接続部52に形成された制限開口部58を貫通し、これにより、鎖の連結と同様の方法で、第1接続部42と第2接続部52とがつなぎ合わされる。上述の通り連結された結果、サスペンション取り付け部材36は、フロア取り付け部材38に対して限られた範囲内(域内)で移動することができる。
【0033】
第1接続部42と第2接続部52との間に限られた非接触移動域を持たせるために、制限開口部58の面積は、制限部42cの断面積より大きくなっている。これにより、制限開口部58を貫通する第1接続部42の制限部42cと第2接続部52との間に、隙間があく。例えば、第1接続部42の制限部42cおよび制限開口部58は、第1接続部42の制限部42cの周りの隙間(第2接続部52との間の隙間)がおよそ18mmとなるように、寸法を決めることができる。
【0034】
サスペンション取り付け部40およびフロア取り付け部材38のフロア取り付け部50は、スタンピング加工された金属から形成される。さらに、フロア取り付け部材38の第2接続部52もまた、スタンピング加工された金属から形成される。
【0035】
なお、フロア取り付け部材38のフロア取り付け部50および第2接続部52は、単体の要素として一体的に形成され得る。また、フロア取り付け部50および第2接続部52は、個別に形成され、互いに固定されてもよい。
【0036】
他の実施形態では、フロア取り付け部50が、第1接続部42と同様の湾曲棒材を含むように構成されてもよいし、制限開口部を有する上述した接続部と同様の第2接続部が、サスペンション取り付け部材36上に形成されてもよい。
【0037】
また、車両フロア衝撃移動制限装置12は、上記のように図示および説明された特定の構成に限定されない。例えば、車両フロア衝撃移動制限装置12は、サスペンション取り付け部材36が構造用フロアメンバー24にボルトで固定され、フロア取り付け部50が車両サスペンションメンバー26に取り付けられるように、反対向きに設置されてもよい。
【0038】
図面に示すように、第2接続部52の制限開口部58および第1接続部42の制限部42cは、完全に互いを取り囲み、サスペンション取り付け部材36およびフロア取り付け部材38が互いに対して限られた相対移動しか行えないように、サスペンション取り付け部材36とフロア取り付け部材38とを鎖の連結のようにつなぎ合わせる。さらに、第1接続部42の制限部42cは、閉ループ状であり、第2接続部52の制限開口部58は、連続した環状面によって形成される。
【0039】
なお、平坦でない道路状態に対する通常の車両の動き、振動、応答において、車両フロア衝撃移動制限装置12は、車両サスペンションメンバー26の制限内での自由な移動を阻止しない。しかし、衝撃に対する応答においては、車両フロア衝撃移動制限装置12による構造用フロアメンバー24と車両サスペンションメンバー26との間の接続によって、構造用フロアメンバー24およびシート16の移動が制限される。
【0040】
本明細書において使用される方向用語「前方、後方、上方、下方、垂直、水平、下、横」およびその他の類似した方向用語は、本発明が適用された車両における方向をいう。したがって、本発明を説明するために用いられるこれらの用語は、本発明が適用された車両を標準として解釈される。
【0041】
本明細書において使用される「実質的に」、「およそ」および「概略」などの程度を表す用語は、最終的な結果が著しく変わらないように、修飾された用語の妥当な大きさの偏差を表している。例えば、これらの用語は、修飾する用語の意味を無効にしない偏差であるかぎり、修飾された用語の少なくとも±5%の偏差を含むものと解釈することができる。
【0042】
本発明を説明するために、上述の実施形態のみを記載しているが、添付の特許請求の範囲において定義されるような本発明の範囲から逸脱することがなければ、種々の変更および修正が可能である。さらに、本発明による実施形態の上記の説明は、例示のためにのみ提供されるものであり、添付の特許請求の範囲およびその均等物により定義される本発明を限定するためのものではない。したがって、本発明の範囲は開示された実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る車両フロア衝撃移動制限装置(図示せず)を備える車両の側面図。
【図2】本発明に係る車両フロア衝撃移動制限装置を備える図1に示す車両の一部を示す、簡易側断面図。
【図3】本発明に係る図1および図2に示す車両の構造要素に取り付けられた車両フロア衝撃移動制限装置を備える車両の底面を示す、簡易部分斜視図。
【図4】本発明に係る図1から図3に示す車両の構造要素と車両フロア衝撃移動制限装置との接続を示す、拡大された簡易部分斜視図。
【図5】本発明に係る車両から取り外された車両フロア衝撃移動制限装置を示す、拡大斜視図。
【図6】本発明に係る図5に示す車両フロア衝撃移動制限装置の上面図。
【図7】本発明に係る図5および図6に示す車両フロア衝撃移動制限装置の正面図。
【図8】本発明に係る図5から図7に示す車両フロア衝撃移動制限装置の側面図。
【符号の説明】
【0044】
12 車両フロア衝撃移動制限装置
22 車両フロア
24 構造用フロアメンバー
26 車両サスペンションメンバー
36 サスペンション取り付け部材
38 フロア取り付け部材
40 サスペンション取り付け部
42 第1接続部
42a 第1端部
42b 第2端部
42c 制限部
50 フロア取り付け部
52 第2接続部
58 制限開口部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のサスペンションメンバーに固定的に取り付けられるサスペンション取り付け部と、
前記サスペンション取り付け部に強固に接続される第1接続部と、
前記車両のフロアメンバーに固定的に取り付けられるフロア取り付け部と、
前記フロア取り付け部に強固に接続される第2接続部と、
を備え、
前記第1接続部および前記第2接続部は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に非接触移動域をあけた状態で、相互につなぎ合わされている、
車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項2】
前記サスペンション取り付け部および前記フロア取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成され、
前記第1接続部および前記第2接続部の少なくとも一方は、細長い湾曲棒材を含む、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項3】
前記第1接続部および前記第2接続部の一方は、制限開口部を有するスタンピング加工された金属から形成され、
前記湾曲棒材は、前記制限開口部を貫通する、
請求項2に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項4】
前記湾曲棒材は、前記サスペンション取り付け部に強固に固定された一対の端部を有する、
請求項3に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項5】
前記制限開口部は、前記制限開口部を貫通する前記湾曲棒材の制限部の断面積より大きな面積を有しており、
前記湾曲棒材の前記制限部と、前記制限開口部を有する前記第1接続部および前記第2接続部の一方と、の間には、隙間が形成されている、
請求項4に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項6】
前記湾曲棒材の前記制限部および前記制限開口部は、前記隙間が前記湾曲棒材の前記制限部の周りでおよそ18mmとなるように寸法決めされる、
請求項5に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項7】
前記第1接続部および第2接続部の一方は、制限開口部を有するスタンピング加工された金属を含み、
前記第1接続部および前記第2接続部の他方は、前記制限開口部を貫通する細長い湾曲棒材を含む、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項8】
前記制限開口部および前記湾曲棒材の少なくとも一方は、前記制限開口部および前記湾曲棒材の他方を、完全に取り囲む、
請求項7に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項9】
前記湾曲棒材は、閉ループ形状を有し、
前記制限開口部は、連続した環状面によって形成される、
請求項7に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項10】
前記サスペンション取り付け部は、複数のボルト取り付け穴を含む、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項11】
前記フロア取り付け部は、複数のボルト取り付け穴を含む、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項12】
前記サスペンション取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成される、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項13】
前記フロア取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成される、
請求項1に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項14】
前記第2接続部は、制限開口部を有する単一部材として、前記フロア取り付け部と一体的に形成される、
請求項13に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項15】
前記第1接続部は、前記制限開口部に対して浮遊状態で前記制限開口部をくぐり抜ける細長い湾曲棒材を含む、
請求項14に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項16】
前記湾曲棒材は、前記制限開口部から離れないように、前記制限開口部を完全に取り巻く、
請求項15に記載の車両フロア衝撃移動制限装置。
【請求項17】
フロアメンバーを含む車両フロアと、
前記車両フロアを支持するサスペンションメンバーと、
前記サスペンションメンバーに固定的に取り付けられたサスペンション取り付け部と、前記サスペンション取り付け部に強固に接続された第1接続部と、を含むサスペンション取り付け部材と、
前記フロアメンバーに固定的に取り付けられたフロア取り付け部と、前記フロア取り付け部に強固に接続された第2接続部と、を含むフロア取り付け部材と、
を備え、
前記第1接続部および前記第2接続部は、前記第1接続部と前記第2接続部との間に非接触移動域をあけた状態で、相互につなぎ合わされている、
車両支持構造。
【請求項18】
前記サスペンション取り付け部および前記フロア取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成され、
前記第1接続部および前記第2接続部の少なくとも一方は、細長い湾曲棒材を含む、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項19】
前記第1接続部および前記第2接続部の一方は、制限開口部を有するスタンピング加工された金属から形成され、
前記湾曲棒材は、前記制限開口部を貫通する、
請求項18に記載の車両支持構造。
【請求項20】
前記湾曲棒材は、前記サスペンション取り付け部に強固に固定された一対の端部を有する、
請求項19に記載の車両支持構造。
【請求項21】
前記制限開口部は、前記制限開口部を貫通する前記湾曲棒材の制限部の断面積より大きな面積を有しており、
前記湾曲棒材の前記制限部と、前記制限開口部を有する前記第1接続部および前記第2接続部の一方と、の間には、隙間が形成されている、
請求項20に記載の車両支持構造。
【請求項22】
前記湾曲棒材の前記制限部および前記制限開口部は、前記隙間が前記湾曲棒材の前記制限部の周りでおよそ18mmとなるように寸法決めされる、
請求項21に記載の車両支持構造。
【請求項23】
前記第1接続部および前記第2接続部の一方は、制限開口部を有するスタンピング加工された金属を含み、
前記第1接続部および前記第2接続部の他方は、前記制限開口部を貫通する細長い湾曲棒材を含む、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項24】
前記制限開口部および前記湾曲棒材の少なくとも一方は、前記制限開口部および前記湾曲棒部の他方を、完全に取り囲む、
請求項23に記載の車両支持構造。
【請求項25】
前記湾曲棒部は、閉ループ形状を有し、
前記制限開口部は、連続した環状面によって形成される、
請求項23に記載の車両支持構造。
【請求項26】
前記サスペンション取り付け部は、複数のボルト取り付け穴を含む、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項27】
前記フロア取り付け部は、複数のボルト取り付け穴を含む、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項28】
前記サスペンション取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成される、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項29】
前記フロア取り付け部は、スタンピング加工された金属から形成される、
請求項17に記載の車両支持構造。
【請求項30】
前記第2接続部は、制限開口部を有する単一部材として、前記フロア取り付け部と一体的に形成される、
請求項29に記載の車両支持構造。
【請求項31】
前記第1接続部は、前記制限開口部に対して浮遊状態で前記制限開口部をくぐり抜ける細長い湾曲棒材を含む、
請求項30に記載の車両支持構造。
【請求項32】
前記湾曲棒材は、前記制限開口部から離れないように、前記制限開口部を完全に取り巻く、
請求項31に記載の車両支持構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−160248(P2006−160248A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−342718(P2005−342718)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(503118837)ニッサン テクニカル センター ノース アメリカ、 インコーポレイテッド (12)
【氏名又は名称原語表記】NISSAN TECHNICAL CENTER NORTH AMERICA, INC.
【Fターム(参考)】