ブロアの車両搭載構造
【課題】異なる車種間で部品の共有化が図られるブロアの車両搭載構造、を提供する。
【解決手段】ブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置されたバッテリパック30および40に冷却風を供給する排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。
【解決手段】ブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置されたバッテリパック30および40に冷却風を供給する排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、ブロアの車両搭載構造に関し、より特定的には、車両の床部に搭載され、電源装置に冷却風を供給するブロアの車両搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブロアの車両搭載構造に関して、たとえば、特開2004−237803号公報には、簡単な構造の冷却通路を確保しつつ、バッテリパックをフロアパネル上に搭載することを目的とした車両用バッテリ搭載構造が開示されている(特許文献1)。また、特開2004−237790号公報には、車両衝突時の安全性を確保しつつ、バッテリパックをフロアパネル上に搭載することを目的とした車両用バッテリ搭載構造が開示されている(特許文献2)。
【0003】
特許文献1および2では、バッテリセルの車両幅方向の外側にブロアファンが配置されている。ブロアファンは、バッテリセル間に設けられた冷却通路に冷却媒体(空気)を流通させる。ブロアファンは、フロアパネル上に搭載されている。
【0004】
また、特開2006−273191号公報には、電池パックから排出される冷却風による影響を受けず、車室内の良好な居住環境を確保することを目的とした2次電池の冷却構造が開示されている(特許文献3)。特許文献3では、運転席と助手席との間にセンターコンソールボックスが配置されている。センターコンソールボックスには、電池パックの冷却機器を構成するシロッコファンが収容されている。
【特許文献1】特開2004−237803号公報
【特許文献2】特開2004−237790号公報
【特許文献3】特開2006−273191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献に開示されるように、バッテリに冷却風を供給するブロアが車両のフロアパネル上に搭載される場合がある。しかしながら、フロアパネルの形状はブロアを搭載する車種ごとに異なる。このため、フロアパネルの形状に合わせて車種ごとにブロアの搭載位置を設定し、さらにブロアのケース構造を変更する必要が生じる。この場合、異なる車種間でブロアが共有化されない懸念が生じる。
【0006】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、異なる車種間で部品の共有化が図られるブロアの車両搭載構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従ったブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置された電源装置に冷却風を供給するブロアと、車両の床部に固定されるブラケットとを備える。ブロアは、ブラケットを介在させて床部に搭載されている。
【0008】
このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアをブラケットを介在させて床部に搭載することにより、床部の形状が車種ごとに異なる場合であっても、車種間でブロアの共有化を図ることができる。
【0009】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、ブロアから延出する配線をさらに備える。配線は、その経路上でブラケットに支持される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブラケットは、ブロアを床部に搭載する役割と、配線をその経路上で支持する役割とを果たすため、部品点数の削減を図ることができる。
【0010】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、ブロアに接続され、冷却風が流通するダクトをさらに備える。ダクトは、ブロアに接続される位置でブラケットによって支持される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブラケットは、ブロアを床部に搭載する役割と、ダクトを支持する役割とを果たすため、部品点数の削減を図ることができる。
【0011】
また好ましくは、床部は、板状に延在するフロアパネルと、フロアパネルに互いに間隔を隔てて立設され、車両幅方向に延びる第1サイドメンバおよび第2サイドメンバとを含む。ブラケットは、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間で橋渡しされる。ブロアは、ブラケットによって第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間の空間に位置決めされる。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間の空間を、ブロアを搭載する空間として有効に利用することができる。
【0012】
また好ましくは、第1サイドメンバおよび第2サイドメンバは、鉛直上側に面する頂面を含む。ブラケットは、頂面に固定される鍔部を含む。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアの組み付け時、ブラケットを第1サイドメンバおよび第2サイドメンバに対して固定する工程を鉛直上側から行なうことができる。このため、ブロアの組み付け時の作業性を向上させることができる。
【0013】
また好ましくは、ブラケットは、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間で延在し、ブロアが載置される載置部を含む。載置部は、フロアパネルから離間して設けられる。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアで発生しフロアパネルで反射した騒音が、車両室内に漏れることを抑制できる。
【0014】
また好ましくは、ブロアは、電子機器を含む。ブロアの車両搭載構造は、ブロアおよびブラケットの間と、ブラケットおよび床部の間との少なくともいずれか一方に介在する弾性体をさらに備える。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、弾性体を設けることによって、車両本体側の振動がブロアに伝わることを抑制できる。これにより、ブロアが含む電子機器を振動から適切に保護することができる。
【0015】
また好ましくは、床部の車両後方には、燃料タンクが設けられる。ブロアは、床部の車両前方に配置される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、燃料タンクを避けて車両前方にブロアを配置することにより、燃料タンクの容量を十分に確保することができる。
【0016】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、床部上に互いに間隔を隔てて設置される運転席および助手席と、運転席と助手席との間に設置され、電源装置を収容するコンソールボックスとをさらに備える。ブロアは、運転席または助手席の下に搭載される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアと電源装置とを別々に配置することにより、電源装置の体格を小さくできる。これにより、コンソールボックスの容量を小さく抑えることができる。
【0017】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、電源装置とブロアとの間で延び、冷却風が流通するダクトをさらに備える。電源装置から延出するダクトは、電源装置の下と、ブロアが搭載される運転席または助手席の下とを順に通って、ブロアに達する。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、電源装置と運転席または助手席とにより、ダクトの上が覆われる。このため、車両室内からの荷重に対してダクトの強度不足を補う必要がなくなり、コストの削減を図ることができる。
【0018】
また好ましくは、ダクトは、電源装置の下に配置される第1分割体と、第1分割体と組み合わされ、電源装置に接続される第2分割体と、第1分割体と組み合わされ、ブロアに接続される第3分割体とを含む。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、電源装置およびブロアに対し、体格の小さい第1〜第3分割体を適当な順に組み付けることが可能となる。このため、ダクトの組み付け時の作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、この発明に従えば、異なる車種間で部品の共有化が図られるブロアの車両搭載構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。図中には、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能なバッテリとを動力源とするハイブリッド車両が示されている。
【0022】
図1を参照して、車両室内には、前部座席としての運転席11と助手席12とが車両幅方向に並んで設けられている。運転席11および助手席12は、互いに間隔を隔てて配置されている。運転席11および助手席12は、それぞれ、シートレッグ230およびシートレッグ240を介在させてフロアパネル16に固定されている。フロアパネル16の表面上には、フロアカーペット17が配置されている。フロアカーペット17は、シートレッグ230および240を覆い隠すように設けられている。運転席11および助手席12の下では、フロアパネル16とフロアカーペット17との間に空間が形成されている。
【0023】
運転席11と助手席12との間には、樹脂製のセンターコンソールボックス21が設けられている。センターコンソールボックス21は、車両前後方向に延びる略直方体形状を有する。センターコンソールボックス21は、フロントガラスの後方に広がるインストールメントパネル15と前後して設けられている。センターコンソールボックス21は、インストールメントパネル15と連続して設けられてもよいし、分離して設けられてもよい。
【0024】
センターコンソールボックス21は、たとえば、車両室内のインテリア性を向上させる目的や、飲料容器を載置するためのカップホルダや、小物類を載置するための凹部を設けるために設置されている。センターコンソールボックス21には、センターコンソールボックス21内に車両室内の空気を取り入れるための空気導入スリット22が形成されている。空気導入スリット22は、車両室内に設置された図示しない後部座席と対向して形成されている。
【0025】
図2は、図1中のハイブリッド車両に搭載されたバッテリパックおよびブロアを示す斜視図である。図中には、図1中のセンターコンソールボックス21、運転席11、助手席12およびフロアカーペット17が除かれた状態が示されている。
【0026】
図1および図2を参照して、本実施の形態におけるブロアの車両搭載構造は、バッテリパック30および40に冷却風を供給する排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。
【0027】
フロアパネル16には、サイドメンバ13および14が立設されている。サイドメンバ13および14は、車両幅方向に延びている。サイドメンバ13とサイドメンバ14とは、車両前後方向に間隔を隔てて設けられている。サイドメンバ13および14は、運転席11および助手席12の下に設けられている。サイドメンバ13および14は、車体の強度を上げるためのフレーム部材である。本実施の形態では、車両の床部18が、フロアパネル16とサイドメンバ13および14とにより構成されている。床部18は、車両が走行する地面上で、車外と車両室内とを区画する。
【0028】
サイドメンバ13およびサイドメンバ14は、それぞれ頂面13aおよび頂面14aを含む。頂面13aおよび14aは、鉛直上側に面する。頂面13aおよび14aは、フロアパネル16に向い合う側とは反対側に形成されている。
【0029】
車両室内には、バッテリパック30および40が配置されている。バッテリパック30および40は、ハイブリッド車両の動力源として設けられている。バッテリパック30および40は、センターコンソールボックス21内に収容されている。バッテリパック30および40は、床部18の車両前方に配置されている。バッテリパック30とバッテリパック40とは、上下に重なって設けられている。バッテリパックは、図2に示す2段積みに限られず、たとえば1段積みであってもよい。
【0030】
排気ブロア61は、バッテリパック30および40から離れた位置に配置されている。排気ブロア61は、運転席11の下に配置されている。排気ブロア61は、助手席12の下に配置されてもよい。排気ブロア61は、フロアパネル16とフロアカーペット17との間の空間に配置されている。
【0031】
本実施の形態では、バッテリパック30および40とは別の場所に排気ブロア61が設けられている。このため、バッテリパック30および40の体格を小さくし、センターコンソールボックス21の容量を小さく抑えることができる。これにより、運転席11および助手席12間でスペース上の制約が大きい車両であっても、センターコンソールボックス21の配置が可能となる。
【0032】
排気ブロア61は、床部18の車両前方に配置されている。一方、ハイブリッド車両の内燃機関に供給する燃料を貯留する燃料タンクは、床部18の車両後方に配置されている。燃料タンクは、たとえば、後部座席の下に配置されている。このような構成により、排気ブロア61の設置の影響を受けて、燃料タンクの容量が小さくなることを回避できる。また、排気ブロア61を設置するため専用の燃料タンクを設ける必要がなくなり、コストの削減を図ることができる。
【0033】
排気ブロア61は、回転ファンの中央部から回転軸方向に吸気して、回転軸の半径方向に空気を排出する電動のシロッコファンである。排気ブロア61の種類は、シロッコファンに限られず、たとえば、クロスフロー型のファンやプロペラファンであってもよい。排気ブロア61は、バッテリパック30および40から冷却風を吸引する引き込み型のファンである。
【0034】
排気ブロア61には、排気ダクト51が接続されている。排気ダクト51は、バッテリパック30および40と、排気ブロア61との間で延びる。排気ダクト51は、樹脂から形成されている。バッテリパック30および40から排出された冷却風が、排気ダクト51を通じて排気ブロア61に導かれる。
【0035】
図3は、図2中のIII−III線上に沿ったハイブリッド車両の断面図である。図4は、図2中のブラケットを示す斜視図である。図2から図4を参照して、排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。以下、この点について詳細な説明を行なう。
【0036】
ブラケット71は、床部18をなすサイドメンバ13および14に固定されている。ブラケット71は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間に橋渡しされている。ブラケット71は、鍔部72pおよび72qを含む。鍔部72pおよび鍔部72qは、それぞれ頂面13aおよび頂面14aに固定されている。鍔部72pおよび鍔部72qには、それぞれ孔74および孔73が形成されている。孔74は、サイドメンバ13とサイドメンバ14とが並ぶ方向に長径を有する長孔形状を有する。これに限らず、孔73および孔74の少なくともいずれか一方が、長孔形状を有すればよい。孔74および孔73に挿通されるボルトにより、鍔部72pおよび鍔部72qが、それぞれ頂面13aおよび頂面14aに締結されている。
【0037】
このような構成により、ブラケット71をサイドメンバ13および14に固定する際、その作業をフロアパネル16とは反対側の鉛直上側から行なうことができる。このため、ブラケット71の組み付け時の作業性を向上させることができる。また、孔74を長孔形状に形成することにより、ブラケット71の取り付け位置に誤差が生じる場合であっても、ブラケット71を容易に取り付けることができる。
【0038】
排気ブロア61は、ブラケット71に固定されている。排気ブロア61は、床部18に対して直接、固定されていない。ブラケット71によって、排気ブロア61は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間の空間に配置されている。ブラケット71は、載置部75を含む。排気ブロア61は、載置部75に載置されている。載置部75は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間で延在する。載置部75は、フロアパネル16と略平行に延在する。載置部75は、鍔部72pと鍔部72qとの間に形成されている。載置部75は、頂面13aおよび14a上からフロアパネル16に向かって凹む凹形状を有する。
【0039】
載置部75は、フロアパネル16から離間して設けられている。すなわち、載置部75とフロアパネル16との間には空間が存在する。フロアパネル16は、載置部75に載置された排気ブロア61に対して車両室内の反対側に設けられている。このような構成により、排気ブロア61で発生し、フロアパネル16で反射した騒音が、車両室内に漏れることを抑制できる。
【0040】
図5は、図2中の排気ブロアをブラケットに固定する構造を説明するための平面図である。図6は、図5中のVI−VI線上に沿った排気ブロアおよびブラケットの断面図である。
【0041】
図4から図6を参照して、排気ブロア61は、ケース体62を含む。ケース体62は、排気ブロア61の外形をなし、ファンを収容する。ケース体62は、たとえば樹脂により形成されている。排気ブロア61は、電子機器としての基板98を含む。基板98は、ファンの駆動モータの制御部を搭載する。基板98は、ケース体62に収容されている。排気ブロア61は、冷却風を吸引する吸気口64と、冷却風を排出する排気口63とを含む。
【0042】
排気ブロア61は、弾性体としてのゴムマウント91を介在させてブラケット71に固定されている。排気ブロア61は、ブラケット71と非接触の状態で設けられている。排気ブロア61は、複数のゴムマウント91により、一直線上に並ばない複数箇所で支持されている。
【0043】
ゴムマウント91は、合成ゴム等の弾性部材から形成されている。ゴムマウント91は、円筒形状を有する。ゴムマウント91には、周方向に延びる溝91jが形成されている。ゴムマウント91は、ブラケット71に固定されている。載置部75には、被取り付け部としての孔78が形成されている。ゴムマウント91は、孔78に挿通されたボルト92より載置部75に締結されている。
【0044】
排気ブロア61は、差し込み部としてのステー66を含む。ステー66は、ケース体62に設けられている。ステー66は、ゴムマウント91に固定されている。ステー66には、一方向に開放された孔66hが形成されている。孔66hにゴムマウント91が位置決めされた状態で、溝91jにステー66が嵌まり込む。
【0045】
本実施の形態では、排気ブロア61とブラケット71との間にゴムマウント91を介在させることにより、車両本体側の振動が排気ブロア61に伝わることを抑制する。これにより、電子機器である基板98を振動から適正に保護することができる。なお、図5に示す形態に限られず、ブラケット71と床部18との間に弾性体を介在させてもよいし、排気ブロア61とブラケット71との間およびブラケット71と床部18との間の双方に弾性体を介在させてもよい。
【0046】
載置部75には、複数の孔78が形成された帯状の領域を残すように開口部76が形成されている。このような構成により、ブラケット71の軽量化を図ることができる。
【0047】
ブラケット71は、配線支持部としてのアングル82を含む。排気ブロア61から延出する配線94が、その経路上でアングル82によって支持されている。配線94は、基板98から延出する。配線94は、車両本体側から延出する配線95と電気的に接続されている。配線94の一方端に設けられたコネクタ94gが、アングル82に固定されている。コネクタ94gは、配線95の一方端に設けられたコネクタ95gと接続されている。本実施の形態では、ブラケット71を利用することにより、部品点数を増やすことなく、配線94の支持が可能となる。
【0048】
図7は、図2中の排気ダクトの支持構造を説明するための平面図である。図4および図7を参照して、吸気口64および排気口63には、それぞれ排気ダクト51および排気ダクト57が嵌合されている。排気ダクト51から吸気口64を通じて排気ブロア61に吸引された冷却風は、排気口63を通じて排気ダクト57に排出される。排気ダクト57に排出された冷却風は、たとえば車両室内に放出される。
【0049】
ブラケット71は、ダクト支持部としてのアングル84および85を含む。排気ダクト51は、排気ブロア61に接続される位置でアングル84によって支持されている。排気ダクト57は、排気ブロア61に接続される位置でアングル85によって支持されている。このような構成により、部品点数を増やすことなく、フロアパネル16上に排気ダクト51および57を確実に設置することができる。
【0050】
続いて、図2中のバッテリパックの排気構造に関して、詳細な説明を行なう。図8は、図2中のバッテリパックを示す断面図である。
【0051】
図8を参照して、バッテリパック30および40は、バッテリ(2次電池)24を含む。バッテリ24は、充放電可能なバッテリであれば特に限定されず、たとえば、ニッケル水素電池であってもよいし、リチウムイオン電池であってもよい。バッテリ24は、複数のバッテリセル24sを含む。複数のバッテリセル24sは、一方向に積層されている。複数のバッテリセル24sは、互いに電気的に直列に接続されている。
【0052】
互いに隣り合うバッテリセル24s間には、冷却風通路25が形成されている。バッテリパック30および40は、吸気通路32および排気通路33を含む。吸気通路32および排気通路33は、冷却風通路25に連通する。排気通路33は、バッテリ24と略水平方向に隣り合って設けられている。吸気通路32は、バッテリ24に対して排気通路33の反対側に設けられている。吸気通路32は、冷却風が流入する吸気口36を含む。排気ダクト51は、排気通路33に接続されている。
【0053】
図1中の空気導入スリット22からセンターコンソールボックス21内に導入された空気は、冷却風として吸気口36を通じて吸気通路32に流入する。冷却風は、吸気通路32から冷却風通路25を流れ、この間、バッテリセル24sと熱交換を行なう。バッテリセル24sとの熱交換によって温度上昇した冷却風は、排気通路33から排気ダクト51に排出される。
【0054】
なお、本実施の形態では、バッテリパック30および40は、冷却風がバッテリパック内で略水平方向に流れる横流し方式を採用する。これに限られず、バッテリパック30および40は、冷却風がバッテリパック内で略鉛直方向に流れる縦流し方式を採用してもよい。
【0055】
図9は、図2中のバッテリパック、排気ダクトおよび排気ブロアを示す斜視図である。図8および図9を参照して、バッテリパック30および40から延出する排気ダクト51は、バッテリパック30および40と、図1中の運転席11の下とを順に通って排気ブロア61に達する。すなわち、排気ダクト51は、図1中のフロアカーペット17上から見て、バッテリパック30および40と運転席11とによって覆われた位置に配索される。
【0056】
たとえば排気ブロア61を後部座席の下に配置する場合を想定すると、排気ダクトを後部座席の足元を配索する必要がある。この場合、フロアカーペット17を介して乗員の荷重が排気ダクトに直接、負荷する。このため、排気ダクトを保護すべく、カバー等の保護部品を新たに追加しなければならない。これに対して、本実施の形態では、排気ダクト51がバッテリパック30,40および運転席11によって保護されるため、保護部品を追加することなく、排気ダクトの変形や破損を防止できる。
【0057】
排気ダクト51は、第1分割体としての第1排気ダクト54と、第1排気ダクト54と組み合わされる第2分割体としての第2排気ダクト52および53と、第1排気ダクト54と組み合わされる第3分割体としての第3排気ダクト55とを含む。
【0058】
第1排気ダクト54は、バッテリパック30および40の下に配置されている。第2排気ダクト52および53は、バッテリパック30および40に接続されている。第2排気ダクト52は、排気通路33の、その延びる方向の一方端に接続されている。第2排気ダクト53は、排気通路33の、その延びる方向の他方端に接続されている。第2排気ダクト52および53は、バッテリパック30および40の側方に配置されている。第1排気ダクト54の端部と、第2排気ダクト52および53の端部とが嵌合されている。第3排気ダクト55は、排気ブロア61に接続されている。第3排気ダクト55の端部と、第1排気ダクト54の端部とが嵌合されている。
【0059】
バッテリパック30,40および排気ダクト51の組み付け時、まず第1排気ダクト54をフロアパネル16上に設置する。次に、バッテリパック30および40を第1排気ダクト54上に設置する。第2排気ダクト52および53を、バッテリパック30および40と第1排気ダクト54とに接続する。次に、第3排気ダクト55を、第2排気ダクト54および排気ブロア61に接続する。
【0060】
本実施の形態では、排気ダクト51を分割構造とすることにより、体格の小さい第1排気ダクト54、第2排気ダクト52および53、第3排気ダクト55を順に組み付けることができる。このため、排気ダクト51の組み付け時の作業性を向上させることができる。
【0061】
この発明の実施の形態におけるブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置された電源装置としてのバッテリパック30および40に冷却風を供給するブロアとしての排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。バッテリパック30および40は、バッテリを搭載する車両としてのハイブリッド車両に搭載されている。
【0062】
このように構成された、この発明の実施の形態におけるブロアの車両搭載構造によれば、排気ブロア61がブラケット71を介在させて床部18に搭載される。このため、床部18の形状が車種ごとに異なる場合であっても、ケース体62の形状を車種ごとに変更する必要がない。これにより、異なる車種間で排気ブロア61を共有化し、コストの削減や組み付け時の作業性の向上を図ることができる。
【0063】
図10は、図2中のブロアの車両搭載構造の第1の変形例を示す正面図である。図10を参照して、本変形例では、吸気ブロア161が助手席12の下に配置されている。吸気ブロア161は、バッテリパック30および40に向けて冷却風を送り込む押し込み型のファンである。吸気ブロア161の駆動により、助手席12の足元の空気が冷却風としてバッテリパック30および40に導入される。吸気ブロア161は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。吸気ブロア161は、運転席11の下に配置されてもよい。
【0064】
図11は、図2中のブロアの車両搭載構造の第2の変形例を示す正面図である。図11を参照して、本変形例では、排気ブロア61が助手席12の下に配置されている。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。バッテリパック130は、運転席11の下に配置されている。バッテリパック130と排気ブロア61とは、入れ替わって配置されてもよい。
【0065】
本発明を、燃料電池とバッテリとを駆動源とする燃料電池ハイブリッド車両(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド車両では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド車両では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、バッテリの使用に関しては、両方のハイブリッド車両で基本的に変わらない。
【0066】
また、本実施の形態では、電源装置が化学変化等により自ら電気を創り出すバッテリである場合について説明したが、これに限定されず、電源装置は、外部からの供給により電気を蓄えるキャパシタ等であってもよい。
【0067】
キャパシタは、活性炭と電解液との界面に発生する電気2重層を動作原理とした電気2重層キャパシタのことである。固体として活性炭、液体として電解液(奇硫酸水溶液)を用いて、これらを接触させるとその界面にプラス、マイナスの電極が極めて短い距離を隔てて相対的に分布する。イオン性溶液中に一対の電極を浸して電気分解が起こらない程度に電圧を負荷させると、それぞれの電極の表面にイオンが吸着され、プラスとマイナスの電気が蓄えられる(充電)。外部に電気を放出すると、正負のイオンが電極から離れて中和状態に戻る(放電)。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。
【図2】図1中のハイブリッド車両に搭載されたバッテリパックおよびブロアを示す斜視図である。
【図3】図2中のIII−III線上に沿ったハイブリッド車両の断面図である。
【図4】図2中のブラケットを示す斜視図である。
【図5】図2中の排気ブロアをブラケットに固定する構造を説明するための平面図である。
【図6】図5中のVI−VI線上に沿った排気ブロアおよびブラケットの断面図である。
【図7】図2中の排気ダクトの支持構造を説明するための平面図である。
【図8】図2中のバッテリパックを示す断面図である。
【図9】図2中のバッテリパック、排気ダクトおよび排気ブロアを示す斜視図である。
【図10】図2中のブロアの車両搭載構造の第1の変形例を示す正面図である。
【図11】図2中のブロアの車両搭載構造の第2の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0070】
11 運転席、12 助手席、13,14 サイドメンバ、13a,14a 頂面、16 フロアパネル、18 床部、21 センターコンソールボックス、30,40,130 バッテリパック、51,57 排気ダクト、52,53 第2排気ダクト、54 第1排気ダクト、55 第3排気ダクト、61 排気ブロア、71 ブラケット、72p,72q 鍔部、75 載置部、82,84,85 アングル、91 ゴムマウント、94,95 配線、98 基板、161 吸気ブロア。
【技術分野】
【0001】
この発明は、一般的には、ブロアの車両搭載構造に関し、より特定的には、車両の床部に搭載され、電源装置に冷却風を供給するブロアの車両搭載構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のブロアの車両搭載構造に関して、たとえば、特開2004−237803号公報には、簡単な構造の冷却通路を確保しつつ、バッテリパックをフロアパネル上に搭載することを目的とした車両用バッテリ搭載構造が開示されている(特許文献1)。また、特開2004−237790号公報には、車両衝突時の安全性を確保しつつ、バッテリパックをフロアパネル上に搭載することを目的とした車両用バッテリ搭載構造が開示されている(特許文献2)。
【0003】
特許文献1および2では、バッテリセルの車両幅方向の外側にブロアファンが配置されている。ブロアファンは、バッテリセル間に設けられた冷却通路に冷却媒体(空気)を流通させる。ブロアファンは、フロアパネル上に搭載されている。
【0004】
また、特開2006−273191号公報には、電池パックから排出される冷却風による影響を受けず、車室内の良好な居住環境を確保することを目的とした2次電池の冷却構造が開示されている(特許文献3)。特許文献3では、運転席と助手席との間にセンターコンソールボックスが配置されている。センターコンソールボックスには、電池パックの冷却機器を構成するシロッコファンが収容されている。
【特許文献1】特開2004−237803号公報
【特許文献2】特開2004−237790号公報
【特許文献3】特開2006−273191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献に開示されるように、バッテリに冷却風を供給するブロアが車両のフロアパネル上に搭載される場合がある。しかしながら、フロアパネルの形状はブロアを搭載する車種ごとに異なる。このため、フロアパネルの形状に合わせて車種ごとにブロアの搭載位置を設定し、さらにブロアのケース構造を変更する必要が生じる。この場合、異なる車種間でブロアが共有化されない懸念が生じる。
【0006】
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、異なる車種間で部品の共有化が図られるブロアの車両搭載構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従ったブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置された電源装置に冷却風を供給するブロアと、車両の床部に固定されるブラケットとを備える。ブロアは、ブラケットを介在させて床部に搭載されている。
【0008】
このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアをブラケットを介在させて床部に搭載することにより、床部の形状が車種ごとに異なる場合であっても、車種間でブロアの共有化を図ることができる。
【0009】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、ブロアから延出する配線をさらに備える。配線は、その経路上でブラケットに支持される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブラケットは、ブロアを床部に搭載する役割と、配線をその経路上で支持する役割とを果たすため、部品点数の削減を図ることができる。
【0010】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、ブロアに接続され、冷却風が流通するダクトをさらに備える。ダクトは、ブロアに接続される位置でブラケットによって支持される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブラケットは、ブロアを床部に搭載する役割と、ダクトを支持する役割とを果たすため、部品点数の削減を図ることができる。
【0011】
また好ましくは、床部は、板状に延在するフロアパネルと、フロアパネルに互いに間隔を隔てて立設され、車両幅方向に延びる第1サイドメンバおよび第2サイドメンバとを含む。ブラケットは、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間で橋渡しされる。ブロアは、ブラケットによって第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間の空間に位置決めされる。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間の空間を、ブロアを搭載する空間として有効に利用することができる。
【0012】
また好ましくは、第1サイドメンバおよび第2サイドメンバは、鉛直上側に面する頂面を含む。ブラケットは、頂面に固定される鍔部を含む。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアの組み付け時、ブラケットを第1サイドメンバおよび第2サイドメンバに対して固定する工程を鉛直上側から行なうことができる。このため、ブロアの組み付け時の作業性を向上させることができる。
【0013】
また好ましくは、ブラケットは、第1サイドメンバと第2サイドメンバとの間で延在し、ブロアが載置される載置部を含む。載置部は、フロアパネルから離間して設けられる。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアで発生しフロアパネルで反射した騒音が、車両室内に漏れることを抑制できる。
【0014】
また好ましくは、ブロアは、電子機器を含む。ブロアの車両搭載構造は、ブロアおよびブラケットの間と、ブラケットおよび床部の間との少なくともいずれか一方に介在する弾性体をさらに備える。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、弾性体を設けることによって、車両本体側の振動がブロアに伝わることを抑制できる。これにより、ブロアが含む電子機器を振動から適切に保護することができる。
【0015】
また好ましくは、床部の車両後方には、燃料タンクが設けられる。ブロアは、床部の車両前方に配置される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、燃料タンクを避けて車両前方にブロアを配置することにより、燃料タンクの容量を十分に確保することができる。
【0016】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、床部上に互いに間隔を隔てて設置される運転席および助手席と、運転席と助手席との間に設置され、電源装置を収容するコンソールボックスとをさらに備える。ブロアは、運転席または助手席の下に搭載される。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、ブロアと電源装置とを別々に配置することにより、電源装置の体格を小さくできる。これにより、コンソールボックスの容量を小さく抑えることができる。
【0017】
また好ましくは、ブロアの車両搭載構造は、電源装置とブロアとの間で延び、冷却風が流通するダクトをさらに備える。電源装置から延出するダクトは、電源装置の下と、ブロアが搭載される運転席または助手席の下とを順に通って、ブロアに達する。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、電源装置と運転席または助手席とにより、ダクトの上が覆われる。このため、車両室内からの荷重に対してダクトの強度不足を補う必要がなくなり、コストの削減を図ることができる。
【0018】
また好ましくは、ダクトは、電源装置の下に配置される第1分割体と、第1分割体と組み合わされ、電源装置に接続される第2分割体と、第1分割体と組み合わされ、ブロアに接続される第3分割体とを含む。このように構成されたブロアの車両搭載構造によれば、電源装置およびブロアに対し、体格の小さい第1〜第3分割体を適当な順に組み付けることが可能となる。このため、ダクトの組み付け時の作業性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、この発明に従えば、異なる車種間で部品の共有化が図られるブロアの車両搭載構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。図中には、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能なバッテリとを動力源とするハイブリッド車両が示されている。
【0022】
図1を参照して、車両室内には、前部座席としての運転席11と助手席12とが車両幅方向に並んで設けられている。運転席11および助手席12は、互いに間隔を隔てて配置されている。運転席11および助手席12は、それぞれ、シートレッグ230およびシートレッグ240を介在させてフロアパネル16に固定されている。フロアパネル16の表面上には、フロアカーペット17が配置されている。フロアカーペット17は、シートレッグ230および240を覆い隠すように設けられている。運転席11および助手席12の下では、フロアパネル16とフロアカーペット17との間に空間が形成されている。
【0023】
運転席11と助手席12との間には、樹脂製のセンターコンソールボックス21が設けられている。センターコンソールボックス21は、車両前後方向に延びる略直方体形状を有する。センターコンソールボックス21は、フロントガラスの後方に広がるインストールメントパネル15と前後して設けられている。センターコンソールボックス21は、インストールメントパネル15と連続して設けられてもよいし、分離して設けられてもよい。
【0024】
センターコンソールボックス21は、たとえば、車両室内のインテリア性を向上させる目的や、飲料容器を載置するためのカップホルダや、小物類を載置するための凹部を設けるために設置されている。センターコンソールボックス21には、センターコンソールボックス21内に車両室内の空気を取り入れるための空気導入スリット22が形成されている。空気導入スリット22は、車両室内に設置された図示しない後部座席と対向して形成されている。
【0025】
図2は、図1中のハイブリッド車両に搭載されたバッテリパックおよびブロアを示す斜視図である。図中には、図1中のセンターコンソールボックス21、運転席11、助手席12およびフロアカーペット17が除かれた状態が示されている。
【0026】
図1および図2を参照して、本実施の形態におけるブロアの車両搭載構造は、バッテリパック30および40に冷却風を供給する排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。
【0027】
フロアパネル16には、サイドメンバ13および14が立設されている。サイドメンバ13および14は、車両幅方向に延びている。サイドメンバ13とサイドメンバ14とは、車両前後方向に間隔を隔てて設けられている。サイドメンバ13および14は、運転席11および助手席12の下に設けられている。サイドメンバ13および14は、車体の強度を上げるためのフレーム部材である。本実施の形態では、車両の床部18が、フロアパネル16とサイドメンバ13および14とにより構成されている。床部18は、車両が走行する地面上で、車外と車両室内とを区画する。
【0028】
サイドメンバ13およびサイドメンバ14は、それぞれ頂面13aおよび頂面14aを含む。頂面13aおよび14aは、鉛直上側に面する。頂面13aおよび14aは、フロアパネル16に向い合う側とは反対側に形成されている。
【0029】
車両室内には、バッテリパック30および40が配置されている。バッテリパック30および40は、ハイブリッド車両の動力源として設けられている。バッテリパック30および40は、センターコンソールボックス21内に収容されている。バッテリパック30および40は、床部18の車両前方に配置されている。バッテリパック30とバッテリパック40とは、上下に重なって設けられている。バッテリパックは、図2に示す2段積みに限られず、たとえば1段積みであってもよい。
【0030】
排気ブロア61は、バッテリパック30および40から離れた位置に配置されている。排気ブロア61は、運転席11の下に配置されている。排気ブロア61は、助手席12の下に配置されてもよい。排気ブロア61は、フロアパネル16とフロアカーペット17との間の空間に配置されている。
【0031】
本実施の形態では、バッテリパック30および40とは別の場所に排気ブロア61が設けられている。このため、バッテリパック30および40の体格を小さくし、センターコンソールボックス21の容量を小さく抑えることができる。これにより、運転席11および助手席12間でスペース上の制約が大きい車両であっても、センターコンソールボックス21の配置が可能となる。
【0032】
排気ブロア61は、床部18の車両前方に配置されている。一方、ハイブリッド車両の内燃機関に供給する燃料を貯留する燃料タンクは、床部18の車両後方に配置されている。燃料タンクは、たとえば、後部座席の下に配置されている。このような構成により、排気ブロア61の設置の影響を受けて、燃料タンクの容量が小さくなることを回避できる。また、排気ブロア61を設置するため専用の燃料タンクを設ける必要がなくなり、コストの削減を図ることができる。
【0033】
排気ブロア61は、回転ファンの中央部から回転軸方向に吸気して、回転軸の半径方向に空気を排出する電動のシロッコファンである。排気ブロア61の種類は、シロッコファンに限られず、たとえば、クロスフロー型のファンやプロペラファンであってもよい。排気ブロア61は、バッテリパック30および40から冷却風を吸引する引き込み型のファンである。
【0034】
排気ブロア61には、排気ダクト51が接続されている。排気ダクト51は、バッテリパック30および40と、排気ブロア61との間で延びる。排気ダクト51は、樹脂から形成されている。バッテリパック30および40から排出された冷却風が、排気ダクト51を通じて排気ブロア61に導かれる。
【0035】
図3は、図2中のIII−III線上に沿ったハイブリッド車両の断面図である。図4は、図2中のブラケットを示す斜視図である。図2から図4を参照して、排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。以下、この点について詳細な説明を行なう。
【0036】
ブラケット71は、床部18をなすサイドメンバ13および14に固定されている。ブラケット71は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間に橋渡しされている。ブラケット71は、鍔部72pおよび72qを含む。鍔部72pおよび鍔部72qは、それぞれ頂面13aおよび頂面14aに固定されている。鍔部72pおよび鍔部72qには、それぞれ孔74および孔73が形成されている。孔74は、サイドメンバ13とサイドメンバ14とが並ぶ方向に長径を有する長孔形状を有する。これに限らず、孔73および孔74の少なくともいずれか一方が、長孔形状を有すればよい。孔74および孔73に挿通されるボルトにより、鍔部72pおよび鍔部72qが、それぞれ頂面13aおよび頂面14aに締結されている。
【0037】
このような構成により、ブラケット71をサイドメンバ13および14に固定する際、その作業をフロアパネル16とは反対側の鉛直上側から行なうことができる。このため、ブラケット71の組み付け時の作業性を向上させることができる。また、孔74を長孔形状に形成することにより、ブラケット71の取り付け位置に誤差が生じる場合であっても、ブラケット71を容易に取り付けることができる。
【0038】
排気ブロア61は、ブラケット71に固定されている。排気ブロア61は、床部18に対して直接、固定されていない。ブラケット71によって、排気ブロア61は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間の空間に配置されている。ブラケット71は、載置部75を含む。排気ブロア61は、載置部75に載置されている。載置部75は、サイドメンバ13とサイドメンバ14との間で延在する。載置部75は、フロアパネル16と略平行に延在する。載置部75は、鍔部72pと鍔部72qとの間に形成されている。載置部75は、頂面13aおよび14a上からフロアパネル16に向かって凹む凹形状を有する。
【0039】
載置部75は、フロアパネル16から離間して設けられている。すなわち、載置部75とフロアパネル16との間には空間が存在する。フロアパネル16は、載置部75に載置された排気ブロア61に対して車両室内の反対側に設けられている。このような構成により、排気ブロア61で発生し、フロアパネル16で反射した騒音が、車両室内に漏れることを抑制できる。
【0040】
図5は、図2中の排気ブロアをブラケットに固定する構造を説明するための平面図である。図6は、図5中のVI−VI線上に沿った排気ブロアおよびブラケットの断面図である。
【0041】
図4から図6を参照して、排気ブロア61は、ケース体62を含む。ケース体62は、排気ブロア61の外形をなし、ファンを収容する。ケース体62は、たとえば樹脂により形成されている。排気ブロア61は、電子機器としての基板98を含む。基板98は、ファンの駆動モータの制御部を搭載する。基板98は、ケース体62に収容されている。排気ブロア61は、冷却風を吸引する吸気口64と、冷却風を排出する排気口63とを含む。
【0042】
排気ブロア61は、弾性体としてのゴムマウント91を介在させてブラケット71に固定されている。排気ブロア61は、ブラケット71と非接触の状態で設けられている。排気ブロア61は、複数のゴムマウント91により、一直線上に並ばない複数箇所で支持されている。
【0043】
ゴムマウント91は、合成ゴム等の弾性部材から形成されている。ゴムマウント91は、円筒形状を有する。ゴムマウント91には、周方向に延びる溝91jが形成されている。ゴムマウント91は、ブラケット71に固定されている。載置部75には、被取り付け部としての孔78が形成されている。ゴムマウント91は、孔78に挿通されたボルト92より載置部75に締結されている。
【0044】
排気ブロア61は、差し込み部としてのステー66を含む。ステー66は、ケース体62に設けられている。ステー66は、ゴムマウント91に固定されている。ステー66には、一方向に開放された孔66hが形成されている。孔66hにゴムマウント91が位置決めされた状態で、溝91jにステー66が嵌まり込む。
【0045】
本実施の形態では、排気ブロア61とブラケット71との間にゴムマウント91を介在させることにより、車両本体側の振動が排気ブロア61に伝わることを抑制する。これにより、電子機器である基板98を振動から適正に保護することができる。なお、図5に示す形態に限られず、ブラケット71と床部18との間に弾性体を介在させてもよいし、排気ブロア61とブラケット71との間およびブラケット71と床部18との間の双方に弾性体を介在させてもよい。
【0046】
載置部75には、複数の孔78が形成された帯状の領域を残すように開口部76が形成されている。このような構成により、ブラケット71の軽量化を図ることができる。
【0047】
ブラケット71は、配線支持部としてのアングル82を含む。排気ブロア61から延出する配線94が、その経路上でアングル82によって支持されている。配線94は、基板98から延出する。配線94は、車両本体側から延出する配線95と電気的に接続されている。配線94の一方端に設けられたコネクタ94gが、アングル82に固定されている。コネクタ94gは、配線95の一方端に設けられたコネクタ95gと接続されている。本実施の形態では、ブラケット71を利用することにより、部品点数を増やすことなく、配線94の支持が可能となる。
【0048】
図7は、図2中の排気ダクトの支持構造を説明するための平面図である。図4および図7を参照して、吸気口64および排気口63には、それぞれ排気ダクト51および排気ダクト57が嵌合されている。排気ダクト51から吸気口64を通じて排気ブロア61に吸引された冷却風は、排気口63を通じて排気ダクト57に排出される。排気ダクト57に排出された冷却風は、たとえば車両室内に放出される。
【0049】
ブラケット71は、ダクト支持部としてのアングル84および85を含む。排気ダクト51は、排気ブロア61に接続される位置でアングル84によって支持されている。排気ダクト57は、排気ブロア61に接続される位置でアングル85によって支持されている。このような構成により、部品点数を増やすことなく、フロアパネル16上に排気ダクト51および57を確実に設置することができる。
【0050】
続いて、図2中のバッテリパックの排気構造に関して、詳細な説明を行なう。図8は、図2中のバッテリパックを示す断面図である。
【0051】
図8を参照して、バッテリパック30および40は、バッテリ(2次電池)24を含む。バッテリ24は、充放電可能なバッテリであれば特に限定されず、たとえば、ニッケル水素電池であってもよいし、リチウムイオン電池であってもよい。バッテリ24は、複数のバッテリセル24sを含む。複数のバッテリセル24sは、一方向に積層されている。複数のバッテリセル24sは、互いに電気的に直列に接続されている。
【0052】
互いに隣り合うバッテリセル24s間には、冷却風通路25が形成されている。バッテリパック30および40は、吸気通路32および排気通路33を含む。吸気通路32および排気通路33は、冷却風通路25に連通する。排気通路33は、バッテリ24と略水平方向に隣り合って設けられている。吸気通路32は、バッテリ24に対して排気通路33の反対側に設けられている。吸気通路32は、冷却風が流入する吸気口36を含む。排気ダクト51は、排気通路33に接続されている。
【0053】
図1中の空気導入スリット22からセンターコンソールボックス21内に導入された空気は、冷却風として吸気口36を通じて吸気通路32に流入する。冷却風は、吸気通路32から冷却風通路25を流れ、この間、バッテリセル24sと熱交換を行なう。バッテリセル24sとの熱交換によって温度上昇した冷却風は、排気通路33から排気ダクト51に排出される。
【0054】
なお、本実施の形態では、バッテリパック30および40は、冷却風がバッテリパック内で略水平方向に流れる横流し方式を採用する。これに限られず、バッテリパック30および40は、冷却風がバッテリパック内で略鉛直方向に流れる縦流し方式を採用してもよい。
【0055】
図9は、図2中のバッテリパック、排気ダクトおよび排気ブロアを示す斜視図である。図8および図9を参照して、バッテリパック30および40から延出する排気ダクト51は、バッテリパック30および40と、図1中の運転席11の下とを順に通って排気ブロア61に達する。すなわち、排気ダクト51は、図1中のフロアカーペット17上から見て、バッテリパック30および40と運転席11とによって覆われた位置に配索される。
【0056】
たとえば排気ブロア61を後部座席の下に配置する場合を想定すると、排気ダクトを後部座席の足元を配索する必要がある。この場合、フロアカーペット17を介して乗員の荷重が排気ダクトに直接、負荷する。このため、排気ダクトを保護すべく、カバー等の保護部品を新たに追加しなければならない。これに対して、本実施の形態では、排気ダクト51がバッテリパック30,40および運転席11によって保護されるため、保護部品を追加することなく、排気ダクトの変形や破損を防止できる。
【0057】
排気ダクト51は、第1分割体としての第1排気ダクト54と、第1排気ダクト54と組み合わされる第2分割体としての第2排気ダクト52および53と、第1排気ダクト54と組み合わされる第3分割体としての第3排気ダクト55とを含む。
【0058】
第1排気ダクト54は、バッテリパック30および40の下に配置されている。第2排気ダクト52および53は、バッテリパック30および40に接続されている。第2排気ダクト52は、排気通路33の、その延びる方向の一方端に接続されている。第2排気ダクト53は、排気通路33の、その延びる方向の他方端に接続されている。第2排気ダクト52および53は、バッテリパック30および40の側方に配置されている。第1排気ダクト54の端部と、第2排気ダクト52および53の端部とが嵌合されている。第3排気ダクト55は、排気ブロア61に接続されている。第3排気ダクト55の端部と、第1排気ダクト54の端部とが嵌合されている。
【0059】
バッテリパック30,40および排気ダクト51の組み付け時、まず第1排気ダクト54をフロアパネル16上に設置する。次に、バッテリパック30および40を第1排気ダクト54上に設置する。第2排気ダクト52および53を、バッテリパック30および40と第1排気ダクト54とに接続する。次に、第3排気ダクト55を、第2排気ダクト54および排気ブロア61に接続する。
【0060】
本実施の形態では、排気ダクト51を分割構造とすることにより、体格の小さい第1排気ダクト54、第2排気ダクト52および53、第3排気ダクト55を順に組み付けることができる。このため、排気ダクト51の組み付け時の作業性を向上させることができる。
【0061】
この発明の実施の形態におけるブロアの車両搭載構造は、車両室内に配置された電源装置としてのバッテリパック30および40に冷却風を供給するブロアとしての排気ブロア61と、車両の床部18に固定されるブラケット71とを備える。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。バッテリパック30および40は、バッテリを搭載する車両としてのハイブリッド車両に搭載されている。
【0062】
このように構成された、この発明の実施の形態におけるブロアの車両搭載構造によれば、排気ブロア61がブラケット71を介在させて床部18に搭載される。このため、床部18の形状が車種ごとに異なる場合であっても、ケース体62の形状を車種ごとに変更する必要がない。これにより、異なる車種間で排気ブロア61を共有化し、コストの削減や組み付け時の作業性の向上を図ることができる。
【0063】
図10は、図2中のブロアの車両搭載構造の第1の変形例を示す正面図である。図10を参照して、本変形例では、吸気ブロア161が助手席12の下に配置されている。吸気ブロア161は、バッテリパック30および40に向けて冷却風を送り込む押し込み型のファンである。吸気ブロア161の駆動により、助手席12の足元の空気が冷却風としてバッテリパック30および40に導入される。吸気ブロア161は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。吸気ブロア161は、運転席11の下に配置されてもよい。
【0064】
図11は、図2中のブロアの車両搭載構造の第2の変形例を示す正面図である。図11を参照して、本変形例では、排気ブロア61が助手席12の下に配置されている。排気ブロア61は、ブラケット71を介在させて床部18に搭載されている。バッテリパック130は、運転席11の下に配置されている。バッテリパック130と排気ブロア61とは、入れ替わって配置されてもよい。
【0065】
本発明を、燃料電池とバッテリとを駆動源とする燃料電池ハイブリッド車両(FCHV:Fuel Cell Hybrid Vehicle)または電気自動車(EV:Electric Vehicle)に適用することもできる。本実施の形態におけるハイブリッド車両では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド車両では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、バッテリの使用に関しては、両方のハイブリッド車両で基本的に変わらない。
【0066】
また、本実施の形態では、電源装置が化学変化等により自ら電気を創り出すバッテリである場合について説明したが、これに限定されず、電源装置は、外部からの供給により電気を蓄えるキャパシタ等であってもよい。
【0067】
キャパシタは、活性炭と電解液との界面に発生する電気2重層を動作原理とした電気2重層キャパシタのことである。固体として活性炭、液体として電解液(奇硫酸水溶液)を用いて、これらを接触させるとその界面にプラス、マイナスの電極が極めて短い距離を隔てて相対的に分布する。イオン性溶液中に一対の電極を浸して電気分解が起こらない程度に電圧を負荷させると、それぞれの電極の表面にイオンが吸着され、プラスとマイナスの電気が蓄えられる(充電)。外部に電気を放出すると、正負のイオンが電極から離れて中和状態に戻る(放電)。
【0068】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】ハイブリッド車両の車両室内を示す斜視図である。
【図2】図1中のハイブリッド車両に搭載されたバッテリパックおよびブロアを示す斜視図である。
【図3】図2中のIII−III線上に沿ったハイブリッド車両の断面図である。
【図4】図2中のブラケットを示す斜視図である。
【図5】図2中の排気ブロアをブラケットに固定する構造を説明するための平面図である。
【図6】図5中のVI−VI線上に沿った排気ブロアおよびブラケットの断面図である。
【図7】図2中の排気ダクトの支持構造を説明するための平面図である。
【図8】図2中のバッテリパックを示す断面図である。
【図9】図2中のバッテリパック、排気ダクトおよび排気ブロアを示す斜視図である。
【図10】図2中のブロアの車両搭載構造の第1の変形例を示す正面図である。
【図11】図2中のブロアの車両搭載構造の第2の変形例を示す正面図である。
【符号の説明】
【0070】
11 運転席、12 助手席、13,14 サイドメンバ、13a,14a 頂面、16 フロアパネル、18 床部、21 センターコンソールボックス、30,40,130 バッテリパック、51,57 排気ダクト、52,53 第2排気ダクト、54 第1排気ダクト、55 第3排気ダクト、61 排気ブロア、71 ブラケット、72p,72q 鍔部、75 載置部、82,84,85 アングル、91 ゴムマウント、94,95 配線、98 基板、161 吸気ブロア。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両室内に配置された電源装置に冷却風を供給するブロアと、
車両の床部に固定されるブラケットとを備え、
前記ブロアは、前記ブラケットを介在させて前記床部に搭載されている、ブロアの車両搭載構造。
【請求項2】
前記ブロアから延出する配線をさらに備え、
前記配線は、その経路上で前記ブラケットに支持される、請求項1に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項3】
前記ブロアに接続され、冷却風が流通するダクトをさらに備え、
前記ダクトは、前記ブロアに接続される位置で前記ブラケットによって支持される、請求項1または2に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項4】
前記床部は、板状に延在するフロアパネルと、前記フロアパネルに互いに間隔を隔てて立設され、車両幅方向に延びる第1サイドメンバおよび第2サイドメンバとを含み、
前記ブラケットは、前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間で橋渡しされ、
前記ブロアは、前記ブラケットによって前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間の空間に位置決めされる、請求項1から3のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項5】
前記第1サイドメンバおよび前記第2サイドメンバは、鉛直上側に面する頂面を含み、
前記ブラケットは、前記頂面に固定される鍔部を含む、請求項4に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項6】
前記ブラケットは、前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間で延在し、前記ブロアが載置される載置部を含み、
前記載置部は、前記フロアパネルから離間して設けられる、請求項4または5に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項7】
前記ブロアは、電子機器を含み、
前記ブロアおよび前記ブラケットの間と、前記ブラケットおよび前記床部の間との少なくともいずれか一方に介在する弾性体をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項8】
前記床部の車両後方には、燃料タンクが設けられ、
前記ブロアは、前記床部の車両前方に配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項9】
前記床部上に互いに間隔を隔てて設置される運転席および助手席と、
前記運転席と前記助手席との間に設置され、前記電源装置を収容するコンソールボックスとをさらに備え、
前記ブロアは、前記運転席または前記助手席の下に搭載される、請求項1から8のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項10】
前記電源装置と前記ブロアとの間で延び、冷却風が流通するダクトをさらに備え、
前記電源装置から延出する前記ダクトは、前記電源装置の下と、前記ブロアが搭載される前記運転席または助手席の下とを順に通って、前記ブロアに達する、請求項9に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項11】
前記ダクトは、前記電源装置の下に配置される第1分割体と、前記第1分割体と組み合わされ、前記電源装置に接続される第2分割体と、前記第1分割体と組み合わされ、前記ブロアに接続される第3分割体とを含む、請求項10に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項1】
車両室内に配置された電源装置に冷却風を供給するブロアと、
車両の床部に固定されるブラケットとを備え、
前記ブロアは、前記ブラケットを介在させて前記床部に搭載されている、ブロアの車両搭載構造。
【請求項2】
前記ブロアから延出する配線をさらに備え、
前記配線は、その経路上で前記ブラケットに支持される、請求項1に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項3】
前記ブロアに接続され、冷却風が流通するダクトをさらに備え、
前記ダクトは、前記ブロアに接続される位置で前記ブラケットによって支持される、請求項1または2に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項4】
前記床部は、板状に延在するフロアパネルと、前記フロアパネルに互いに間隔を隔てて立設され、車両幅方向に延びる第1サイドメンバおよび第2サイドメンバとを含み、
前記ブラケットは、前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間で橋渡しされ、
前記ブロアは、前記ブラケットによって前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間の空間に位置決めされる、請求項1から3のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項5】
前記第1サイドメンバおよび前記第2サイドメンバは、鉛直上側に面する頂面を含み、
前記ブラケットは、前記頂面に固定される鍔部を含む、請求項4に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項6】
前記ブラケットは、前記第1サイドメンバと前記第2サイドメンバとの間で延在し、前記ブロアが載置される載置部を含み、
前記載置部は、前記フロアパネルから離間して設けられる、請求項4または5に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項7】
前記ブロアは、電子機器を含み、
前記ブロアおよび前記ブラケットの間と、前記ブラケットおよび前記床部の間との少なくともいずれか一方に介在する弾性体をさらに備える、請求項1から6のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項8】
前記床部の車両後方には、燃料タンクが設けられ、
前記ブロアは、前記床部の車両前方に配置される、請求項1から7のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項9】
前記床部上に互いに間隔を隔てて設置される運転席および助手席と、
前記運転席と前記助手席との間に設置され、前記電源装置を収容するコンソールボックスとをさらに備え、
前記ブロアは、前記運転席または前記助手席の下に搭載される、請求項1から8のいずれか1項に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項10】
前記電源装置と前記ブロアとの間で延び、冷却風が流通するダクトをさらに備え、
前記電源装置から延出する前記ダクトは、前記電源装置の下と、前記ブロアが搭載される前記運転席または助手席の下とを順に通って、前記ブロアに達する、請求項9に記載のブロアの車両搭載構造。
【請求項11】
前記ダクトは、前記電源装置の下に配置される第1分割体と、前記第1分割体と組み合わされ、前記電源装置に接続される第2分割体と、前記第1分割体と組み合わされ、前記ブロアに接続される第3分割体とを含む、請求項10に記載のブロアの車両搭載構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−195212(P2008−195212A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−32162(P2007−32162)
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月13日(2007.2.13)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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