説明

プラント設備の放射線透過試験装置および試験方法

【課題】プラントの筒状部材に放射線透過試験を実施する際に、作業者の被ばく線量を低減しつつ作業性を向上させる。
【解決手段】筒状部材の内側に支持手段およびガイドパイプを予め装着しておき、筒状部材の新規周溶接が完了してからガイドパイプの内部に試験用の放射線源を挿入して新規周溶接部分の放射線透過試験を行う。これにより、放射線透過試験を実施する作業員が長時間にわたって筒状部材の内部に居続ける必要がないから、作業員の被爆線量を低減できるばかりでなく、放射線透過試験の作業性を大幅に向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラント設備の補修時に放射線透過試験を行うための装置およびそれを用いた試験方法に関し、より詳しくは、蒸気発生器のノズルあるいはエルボ等の筒状部材の新規周溶接線の放射線透過試験を効率よく行うことができるように改良する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
加圧水型原子炉の1次冷却設備系統の概略を図10に、蒸気発生器下部の概略を図11に、原子炉容器2の概略を図12にそれぞれ示す。原子炉格納容器1の内部に設けられている原子炉容器2には、蒸気発生器3、1次冷却材ポンプ4および加圧器5からなるループが、原子炉の出力に応じて2〜4ループ設けられている。そして、原子炉容器2内で加熱された1次冷却材は、原子炉容器2の出口ノズル6より送り出され、蒸気発生器3の入口ノズル7から、蒸気発生器3の水室内に送り込まれる。
【0003】
蒸気発生器3の水室は入口側8と出口側9とに仕切られており、入口側8に送り込まれた1次冷却水は、多数の伝熱管10に送り込まれて二次冷却水と熱交換を行った後に出口側9に至り、蒸気発生器3の出口ノズル11から1次冷却ポンプ4を経て、原子炉容器2の入口ノズル12から原子炉容器2の内部に戻る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、加圧水型原子炉においては、原子炉容器2の出口ノズル管台や蒸気発生器3の入口ノズル管台部に、600系インコネル基合金を使用した溶接部があり、点検を行ったときにき裂が発見される場合がある。この場合に行われる補修工事には、き裂を除去して肉盛溶接をする方法や、当該溶接部を切断して新規管に取替える方法がある。
【0005】
取替えによる補修工事の一例を図13および図14に示す。この取替えによる補修工事は、図13示すように、き裂発見部位を含む入口ノズル7の一部7aを切断してエルボ13を取外す。なお、図13の切断位置は一例を示すもので、本発明が図示の切断位置に限定されるものではない。
【0006】
次に、入口ノズル7や、新規エルボ14、新規ノズル15の開先加工を行う。そして、図14に示すように新規エルボ14や新規ノズル15を取付け、溶接を実施して最終仕上げを行う。
【0007】
最終仕上げを完了した新規周溶接線16、17、18には、放射線透過試験が要求される。このとき、これらの周溶接線16,17,18の部分は板厚が厚いため、内部に線源を置き、外周部にフィルムを貼って放射線透過試験を行うことが望ましい。しかしながら、当該部分は放射線量が高く、かつ蒸気発生器3の水室の内部は作業性の悪い箇所であることから被ばく線量が多く、特に新規周溶接線18については困難を伴う。
【0008】
そこで本発明の目的は、補修作業を実施した加圧水型原子炉において放射線透過試験を実施する際に、作業者の被ばく線量を低減しつつ作業性を向上させることができる放射線透過試験装置および試験方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための請求項1に記載した放射線透過試験装置は、
プラント設備における筒状部材の周溶接部分に放射線透過試験を施すための装置であって、
試験用の放射線源を前記筒状部材の中心に支持する、前記筒状部材の内部に着脱自在に装着される支持手段と、
前記筒状部材の外部から前記筒状部材を通って前記支持手段へと延びる、その内部で前記放射線源が移動可能なガイドパイプと、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記の課題を解決するための請求項10に記載した手段は、
請求項1乃至9のいずれかに記載した放射線透過試験装置を用いて前記筒状部材の周溶接部分に放射線透過試験を施す方法であって、
前記筒状部材の内側に前記支持手段および前記ガイドパイプを装着し、
前記筒状部材を所定の位置に移動させてその端部に周溶接を施し、
前記筒状部材の外部から前記ガイドパイプの内部に試験用の放射線源を挿入し、
前記ガイドパイプのうち前記周溶接部分に対して半径方向に対向する位置まで前記放射線源を移動させ、
前記筒状部材の外部から放射線を観測することにより前記周溶接部の健全性を試験することを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明の放射線透過試験装置およびそれを用いる試験方法は、筒状部材の内側に支持手段およびガイドパイプを予め装着しておき、筒状部材の新規周溶接が完了してからガイドパイプの内部に試験用の放射線源を挿入して新規周溶接部分の放射線透過試験を行うものである。
これにより、放射線透過試験を実施する作業員が長時間にわたって筒状部材の内部に居続ける必要がないから、作業員の被爆線量を低減できるばかりでなく、放射線透過試験の作業性を大幅に向上させることができる。
【0012】
なお、請求項1に記載した放射線透過試験装置には、前記支持手段を牽引して前記筒状部材の外部に回収するための牽引手段をさらに設けることができる。
【0013】
また、前記支持手段には、前記筒状部材の内壁面に当接する装着状態と、前記内壁面から離間した取り外し状態との間で揺動自在な複数の支持脚を設けることができる。
このとき、前記複数の支持脚の一部を伸縮自在に構成するとともに、伸縮自在な前記支持脚の先端を前記筒状部材の内壁面に押圧する付勢手段をさらに設けることができる。
また、前記支持脚には、前記筒状部材の内壁面上を転動する転動部材をその先端に設けることができる。
また、前記支持脚には、前記筒状部材の内壁面上を滑らかに摺動可能な摺動部材をその先端に設けることができる。
さらに、前記支持脚は、前記支持手段が前記牽引手段によって牽引されたときに取り外し状態に揺動するように構成することができる。
【0014】
また、請求項1に記載した放射線透過試験装置における前記支持手段は、前記筒状部材の内壁面に向かって伸張した装着状態と、収縮して前記内壁面から離間した取り外し状態との間で伸縮自在な複数の支持脚を有することができる。
【0015】
また、請求項1に記載した放射線透過試験装置には、前記周溶接部の裏波を監視するためのカメラをさらに設けることができる。
【0016】
また、請求項10に記載した放射線透過試験方法においては、前記筒状部材を、蒸気発生器のノズルあるいはそれに接続するエルボ若しくは冷却配管とすることができる。
そして、前記支持手段は、前記ノズル、前記エルボ、あるいは前記冷却配管の内側に装着することができる。
このとき、前記蒸気発生器の水室の内部に入った作業員が前記支持手段を装着することができる。
さらに、前記筒状部材の複数箇所にそれぞれ前記支持手段を取り付けることもできる。
加えて、前記支持手段に接続したロープを牽引することによって前記放射線透過試験装置を前記筒状部材の外部に回収することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、例えば補修作業を実施した加圧水型原子炉等のプラントにおいて放射線透過試験を実施する際に、作業者の被ばく線量を低減しつつ作業性を向上させることができる放射線透過試験装置および試験方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図1〜図9を参照し、本発明に係る放射線透過試験装置および試験方法の一実施形態について詳細に説明する。
【0019】
図1に示した本第1実施形態の放射線透過試験装置100は、RT受け台30、ガイドパイプ、接続金具、その他を備えている。図1にRT受け台30の正面図、図2および図3にその部分斜視図、図4に脚部を折りたたんだ状態が示されている。
【0020】
図1に示したRT受け台30は、内筒31、外筒32、一対の固定脚33,一対の伸縮脚34を有している。内筒31の外周面には溝31aが凹設されており、外筒32に取付けられるガイド35の凸部を嵌挿することにより、内筒31と外筒32はスムーズに相対スライドできる構造となっている。また、内筒31にはハンドル36が取付けられている。
【0021】
一対の固定脚33および一対の伸縮脚34は、それそれベース部、脚部、ヘッド部を有し、固定脚33はその長さが固定となっているが、伸縮脚34はその長さが伸縮可能となっている。
【0022】
固定脚33は、図4に示したように、その第1のベース部38が内筒31に、その第2のベース部39が外筒32にそれぞれ取付けられている。
【0023】
伸縮脚34は、図4に示したように、その第1のベース部38が内筒31に、その第2のベース部39が外筒32にそれぞれ取付けられている。また、図3に示したように、そのヘッド部37には、シリンダまたはバネ等を使用し、RT受け台30を取付ける新規エルボ14、新規ノズル15の内壁を押圧することにより、RT受け台30を固定できるようになっている。このとき、RT受け台30を取り付ける部分の内径をあらかじめ測定し、RT受け台30の中心と取付け部の中心とが一致するように一対の固定脚33の長さを予め調整しておくことで、放射線源を取付け部の中心に配置することができる。
【0024】
これにより、内筒31に取り付けられているハンドル36を引くと、内筒31がハンドル36と共に外筒32に対して相対的に軸線方向にスライドし、固定脚33および伸縮脚34を折りたたむことができるので、RT受け台30を配管15、ノズル16、エルボ17から取り外して水室8から取り出すことができる。
なお、固定脚33および伸縮脚34のヘッド部37の先端部分にローラまたは車輪を取付けることにより、固定脚33を折りたたんで取外す際に、配管15、ノズル16、エルボ17の内面に傷付きが発生することを防止できる。
【0025】
内筒31は、例えばコレットチャックを組込むことでガイドパイプとの組立てが可能な構造となっている。外筒32の外周部または内筒31の正面に、溶接裏波監視用カメラを取付けることで、新規周溶接の初層溶接後に裏波を確認することができる。
【0026】
なお、上述したRT受け台30は、その一例を示すもので、本発明を限定するものではなく、例えば脚は3本あるいは5本でもあっても同様の作用効果を得ることができる。
【0027】
また、図5に示したように、RT受け台40の中央部分に、単段式または多段式の伸縮可能な脚41を組合せることによっても同様の作用効果を得ることができる。
【0028】
次に図6〜図9を参照し、蒸気発生器3の入口ノズル7およびエルボ13を切断し、新規エルボ14および新規ノズル15を取付ける場合について説明する。
【0029】
図6に示したように、新規エルボ14および新規ノズル15を蒸気発生器3の入口ノズル7に取付ける際には、まず最初に新規エルボ14および新規ノズル15の内部にあらかじめ一対のRT受け台30A,30Bを設置しておく。そして、放射線源は、これらのRT受け台30A,30Bによって支持されるガイドパイプ51,52の中を通して新規周溶接線16、17および18の位置に移動させる。
【0030】
具体的には、新規エルボ14および新規ノズル15を取り付ける前に、一対のRT受け台30A,30Bおよびガイドパイプ51を予め組立て、新規エルボ14の両端部の内側にそれぞれ設置しておく。そして、新規エルボ14を、1次冷却材配管19と半分重なる程度まで移動させる。次いで、ガイドパイプ52を水室8の開口部より挿入して入口ノズル7の部分に送り、RT受け台30Bによって支持されているガイドパイプ51の端部に継手53を介して接続する。その後、新規エルボ14をさらに移動させ、入口ノズル7および1次冷却材配管19との周溶接16,18を実施する。
【0031】
周溶接16,18を実施後、ガイドパイプ52の端部から放射線源を挿入、移送し、放射線透過試験を行う。このとき、一対のRT受け台30A,30Bを設置する位置は、新規エルボ14の開先面から決められた寸法位置とし、ガイドパイプ51,52の長さおよび新規エルボ14の寸法は、あらかじめ計測しておく。これにより、新規周溶接線16、17、18の位置を算出できるので、放射線源の移送距離を決定することができる。
【0032】
放射線透過試験を終了した後、RT受け台30A,30Bのハンドル36を引き、固定脚33および伸縮脚34を折り畳んでから蒸気発生器3の外部に搬出する。
【0033】
なお、RT受け台30A,30Bの取外しは、作業者が蒸気発生器3の水室8内に入り、図7に示すようにフック61等をハンドル36に引掛けて行うことができる。また、RT受け台30A,30Bを新規エルボ14内に設置するときに予めロープ等の一端をハンドル36に取付け、その他端を蒸気発生器3の開口部から外部に引き出しておくことで、蒸気発生器3の外部からこのロープを引き、取外しおよび搬出を行うことも可能である。
【0034】
すなわち、本実施形態の放射線透過試験装置100を使用することにより、作業者の被ばく線量の低減と作業時間の短縮が可能となる。
【0035】
次に図8を参照し、放射線透過試験装置の異なる据付状態について説明する。
図6に示した据付状態と相違する点は、蒸気発生器3の入口ノズル7の一部のみを切断して、新規ノズル15を溶接する点である。
【0036】
図8に示したように、蒸気発生器3の入口ノズル7の内側にRT受け台30を設置し、ガイドパイプ54を水室8の開口部分から挿入し、RT受け台30に組立てる。その後、新規ノズル15を据付け、新規周溶接16,17を実施して放射線透過試験を行う。放射線源の移送については、図6の場合と同一である。この場合も、図6に示した場合と同様の作用効果を得ることができる。
【0037】
次に図9を参照し、放射線透過試験装置の異なる据付状態について説明する。図6に示した据付状態と相違する点は、RT受け台30を1次冷却材配管19および蒸気発生器3の入口ノズル7の内側に設置する点である。
【0038】
図9に示したように、1次冷却材配管19および蒸気発生器3の入口ノズル7の内側に一対のRT受け台30A,30Bを設置する。ガイドパイプ51を予め水室8または入口ノズル7の内側に配置し、新規エルボ14を1次冷却材配管19と半分重なる程度まで移動する。
次いで、ガイドパイプ51を一対のRT受け台30A,30Bに組立て、新規エルボ14をさらに移動させる。
そして、新規エルボ14を入口ノズル7および1次冷却材配管19とそれぞれ周溶接し、放射線透過試験を行う。線源の移送については、図6に示した場合と同一である。この場合においても同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
なお、図6〜図9に示した場合においては、蒸気発生器3の側のRT受け台30Bやガイドパイプ52等の放射線透過試験装置100の一部は、作業者が水室8の内部に入って設置することができる。このときに作業員が受ける被ばく線量は増加するが、放射線透過試験装置100の一部の設置および放射線源の移送を蒸気発生器3の外部から行うことで、作業者の被ばく線量の低減と作業時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】RT受け台を示す正面図。
【図2】RT受け台の中央部を示す分解斜視図。
【図3】RT受け台の脚部を示す分解斜視図。
【図4】RT受け台の脚部を折りたたんだ状態を示す側面図。
【図5】RT受け台の他の実施形態を示す正面図。
【図6】放射線透過試験装置の使用状態を示す図。
【図7】RT受け台の取外しを説明する図。
【図8】放射線透過試験装置の使用状態を示す図。
【図9】放射線透過試験装置の使用状態を示す図。
【図10】加圧水型原子炉の1次冷却設備系統を示す概略図。
【図11】蒸気発生器の下部構造を示す概略図。
【図12】原子炉容器の構造を示す概略図。
【図13】蒸気発生器ノズルの取替補修工事を説明する図。
【図14】蒸気発生器ノズルの取替補修工事を説明する図。
【符号の説明】
【0041】
1 原子炉格納容器
2 原子炉容器
3 蒸気発生器
4 一次冷却材ポンプ
5 加圧器
6 出口ノズル
7 入口ノズル
8 水室
10 伝熱管
11 出口ノズル
12 入口ノズル
13 エルボ
14 新規エルボ
15 新規ノズル
16,17,18 新規周溶接線
19 一次冷却配管
30 RT受け台
31 内筒
32 外筒
33 固定脚
34 伸縮脚
35 ガイド
36 ハンドル
37 ヘッド部
38 第1のベース部
39 第2のベース部
40 RT受け台
41 伸縮脚
51,52 ガイドパイプ
53 継手
54 ガイドパイプ
61 フック
100 一実施形態の放射線透過試験装置
110 変形例の放射線透過試験装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラント設備における筒状部材の周溶接部分に放射線透過試験を施すための装置であって、
試験用の放射線源を前記筒状部材の中心に支持する、前記筒状部材の内部に着脱自在に装着される支持手段と、
前記筒状部材の外部から前記筒状部材を通って前記支持手段へと延びる、その内部で前記放射線源が移動可能なガイドパイプと、
を備えることを特徴とする放射線透過試験装置。
【請求項2】
前記支持手段を牽引して前記筒状部材の外部に回収するための牽引手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載した放射線透過試験装置。
【請求項3】
前記支持手段は、前記筒状部材の内壁面に当接する装着状態と、前記内壁面から離間した取り外し状態との間で揺動自在な複数の支持脚を有していることを特徴とする請求項1または2に記載した放射線透過試験装置。
【請求項4】
前記複数の支持脚の一部が伸縮自在に構成されるとともに、伸縮自在な前記支持脚の先端を前記筒状部材の内壁面に押圧する付勢手段をさらに有していることを特徴とする請求項3に記載した放射線透過試験装置。
【請求項5】
前記支持脚は、前記筒状部材の内壁面上を転動する転動部材をその先端に有していることを特徴とする請求項3に記載した放射線透過試験装置。
【請求項6】
前記支持脚は、前記筒状部材の内壁面上を滑らかに摺動可能な摺動部材をその先端に有していることを特徴とする請求項3に記載した放射線透過試験装置。
【請求項7】
前記支持手段は、前記筒状部材の内壁面に向かって伸張した装着状態と、収縮して前記内壁面から離間した取り外し状態との間で伸縮自在な複数の支持脚を有していることを特徴とする請求項1または2に記載した放射線透過試験装置。
【請求項8】
前記支持脚は、前記支持手段が前記牽引手段によって牽引されたときに取り外し状態に揺動するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載した放射線透過試験装置。
【請求項9】
前記周溶接部の裏波を監視するためのカメラをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載した放射線透過試験装置。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれかに記載した放射線透過試験装置を用いて前記筒状部材の周溶接部分に放射線透過試験を施す方法であって、
前記筒状部材の内側に前記支持手段および前記ガイドパイプを装着し、
前記筒状部材を所定の位置に移動させてその端部に周溶接を施し、
前記筒状部材の外部から前記ガイドパイプの内部に試験用の放射線源を挿入し、
前記ガイドパイプのうち前記周溶接部分に対して半径方向に対向する位置まで前記放射線源を移動させ、
前記筒状部材の外部から放射線を観測することにより前記周溶接部の健全性を試験することを特徴とする放射線透過試験方法。
【請求項11】
前記筒状部材が、蒸気発生器のノズルあるいはそれに接続するエルボ若しくは冷却配管であることを特徴とする請求項10に記載した放射線透過試験方法。
【請求項12】
前記支持手段を前記ノズルの内側に装着することを特徴とする請求項11に記載した放射線透過試験方法。
【請求項13】
前記支持手段を前記エルボの内側に装着することを特徴とする請求項11に記載した放射線透過試験方法。
【請求項14】
前記支持手段を前記冷却配管の内側に装着することを特徴とする請求項11に記載した放射線透過試験方法。
【請求項15】
前記蒸気発生器の水室の内部に入った作業員が前記支持手段を装着することを特徴とする請求項12乃至14のいずれかに記載した放射線透過試験方法。
【請求項16】
前記筒状部材の複数箇所にそれぞれ前記支持手段を取り付けることを特徴とする請求項10に記載した放射線透過試験方法。
【請求項17】
前記支持手段に接続したロープを牽引することによって前記放射線透過試験装置を前記筒状部材の外部に回収することを特徴とする請求項10に記載した放射線透過試験方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−127677(P2010−127677A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−300600(P2008−300600)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】