説明

プログラム格納装置

【課題】 本発明の目的は、カメラ付き携帯電話の画像を大画面のテレビジョンに簡単な操作で表示すると共に、撮像部の光学特性も補正した画像が大画面に表示される画像表示システムを提供することである。
【解決手段】 ネットワーク回線を通して情報管理サーバから撮像装置に対応したプログラムソフトが入力される入力手段と、前記入力手段に入力した前記撮像装置に対応したプログラムソフトの種類(例えば、撮像装置の機種毎のプログラム、同一プログラムのバージョンアップ版等)を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて所定の動作条件(機能限定や期間限定等)が設定されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを格納する格納手段とを備える。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ付携帯電話で撮影した画像を鑑賞するためのシステムに関し、特にカメラ付き携帯電話で撮影した画像を大画面のテレビジョンに簡単な操作で表示して鑑賞する画像鑑賞システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ付き携帯電話で撮影した画像は、そのカメラ付き携帯電話に設けられた表示部に表示して鑑賞する他、大画面を備えた外部の表示装置の送信して鑑賞する技術が知られている。この結合装置はTVのコネクタに直接取り付けられる小さなアダプタとして構成できる。
【0003】
特開2001−45390号公報には移動局等の外部装置からブルートゥース等の無線信号を受信し、それを、テレビジョン装置に適するフォーマットに変換する結合装置を含む方法が開示されている。特開2002−10227号公報には外部のモニタが取り込める信号形式に変換されて画像情報と、外部モニタの制御信号とを外部モニタに出力する携帯電話端末が開示されている。この動作は利用者のキー入力操作によって行われる。特開2003−244289号公報には携帯電話の表示画面に表示している画像と同一の画像を外部表示装置に対応する表示情報に変換して近距離通信手段を用いて伝送する携帯電話が開示されている。特開2003−319281号公報にはデジタルカメラ等の画像取り込み装置および電子画像を表示するテレビと通信し、画像取り込み装置から受信した電子画像をテレビに送信するドッキングステーションを備えた画像閲覧システムが開示されている。ここで、テレビに対して無線周波数(RF)通信で画像を送信し、赤外線(IR)送信で制御を行う。
【0004】
特開2001−333162号公報には携帯電話などの通信装置が通信可能な電子カメラなどの撮像装置の動作状態を判別して通信装置に表示する撮像システムが開示されている。これにより例えば電子カメラの電源スイッチ状態を携帯電話で確認することが出来る。
【0005】
特開2002−170110号公報には接続された携帯電話の機種情報に基づいて画像処理の内容を切り換えるサーバが開示されている。これにより携帯電話の表示特性に応じた適切な処理を施すことが出来る。
【0006】
特開2003−174618号公報には画像サービスセンタによって管理されている画像処理プログラムが更新されると管理下にある全ての画像取り扱い装置に更新後の画像処理プログラムを配信する画像処理プログラム供給方法が開示されている。これにより機種によらず同品質のプリントサービスを享受することが出来る。
【0007】
また、特開2004−264343号公報にはズーム光学系を備えた撮像装置に起因した歪曲収差のある画像データをデジタル的に補正する技術が開示されている。これにより、レンズ系の奥行きが薄い撮像装置を実現することが出来る。
【特許文献1】特開2001−45390号公報
【特許文献2】特開2001−333162号公報
【特許文献3】特開2002−10227号公報
【特許文献4】特開2002−170110号公報
【特許文献5】特開2003−174618号公報
【特許文献6】特開2003−244289号公報
【特許文献7】特開2003−319281号公報
【特許文献8】特開2004−264343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
カメラ付携帯電話で撮影した通常のテレビジョンで鑑賞する為にはカメラ付き携帯電話及び、テレビジョンの双方で、複雑な多数の操作が必要である。前述した公知文献においても、大画面の表示装置にカメラ付き携帯電話の画面を表示する際に利用者の最小限の操作で実現する方法については開示されていない。更に、カメラ付き携帯電話で撮影した画面をテレビジョンのような大画面で鑑賞しようとするとカメラ付き携帯電話の撮像部の光学特性に起因した画面歪み等が強調され、大画面で鑑賞には必ずしも十分な性能ではない。
【0009】
本発明の目的は、カメラ付き携帯電話の画像を大画面のテレビジョンに簡単操作で表示されると共に、撮像部の光学特性も補正した画像が大画面に表示される画像表示システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点の解決のために、請求項1の発明は、ネットワーク回線を通して情報管理サーバから撮像装置に対応したプログラムソフトが入力される入力手段と、前記入力手段に入力した前記撮像装置に対応したプログラムソフトの種類を判別する判別手段と、前記判別手段の判別結果に応じて所定の動作条件が設定されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを格納する格納手段とを備えたことを特徴としている。すなわち、サーバから送られてきたプログラムソフトの種類(例えば、撮像装置毎の異なったプログラム、同一プログラムのバージョンアップ版等)を判別し、判別結果に応じて所定の動作条件(機能限定や期間限定等)が設定されているプログラムソフトを格納する。
【0011】
請求項2の発明は、前記判別手段が前記撮像装置に対応したプログラムソフトが新規の撮像装置に対応したものであると判別したならば、前記入力手段に入力した前記撮像装置に対応したプログラムソフトはそのまま前記格納手段に格納されることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、更に、前記撮像装置に対応したプログラムソフトの提供者との間で契約条件を設定する設定手段と、前記判別手段が前記撮像装置に対応したプログラムソフトが新規の撮像装置に対応したものでないと判別したならば前記設定手段が設定した契約条件に対応した動作条件が設定されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、前記制御手段は、前記設定手段が設定した契約条件に適合することにより前記動作条件が変更された前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする。例えば、入力したプログラムソフトが契約条件内だったならば、機能限定等が解除された上で格納される。
【0014】
請求項5の発明は、前記制御手段は、前記設定手段が設定した契約条件に適合しないことにより前記動作条件に変更のない前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする。すなわち、入力したプログラムソフトが契約条件外だったならば、機能限定等は解除されずに格納される。
【0015】
請求項6の発明は、前記制御手段は、前記設定手段が設定した新たな契約条件に対応して前記動作条件が変更された前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする。すなわち、新規契約の場合には機能限定等が解除された上で格納される。
【0016】
請求項7の発明は、前記撮像装置とは携帯電話あるいはデジタルカメラの少なくともいずれかであることを特徴とする。
請求項8の発明は、前記プログラム格納装置とは携帯電話あるいはデジタルカメラの少なくともいずれかであることを特徴とする。
【0017】
請求項9の発明は、更に、前記格納手段に格納されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを出力する出力手段を備えることを特徴とする。
請求項10の発明は、前記撮像装置に対応したプログラムソフトとは前記撮像装置の光学特性に起因した撮影画像の歪みを補正するためのプログラムソフトであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、カメラ付き携帯電話で撮影した画像をカメラ付き携帯電話に付いている特定のスイッチをただ一度押すだけで大画面のテレビで表示させることが出来る。その際使用される画像の歪み等を補正するプログラムソフトは、プログラムソフトの種類に応じて機能限定や期間限定等の動作条件が変更された上で格納される。これにより使用者の希望する動作条件のプログラムを格納することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施の形態のシステムの概念を示す図である。
本実施の形態のシステムは、カメラ付携帯電話100とストレージ装置200とテレビジョン300とで構成される。携帯電話100は市販されているカメラ付携帯電話の一部機能を追加したものであり、基本的には市販のカメラ付携帯電話と同様の構成・機能を有する。
【0020】
カメラ付携帯電話100はブルートゥースによるブルートゥース通信機能と、赤外線による赤外通信機能とを有する。ストレージ装置200はブルートゥース通信機能を備え、これによってカメラ付携帯電話100と通信可能である。また、ストレージ装置200はテレビ300の外部信号入力部と接続されている。テレビ300はリモコン信号を受信する赤外通信機能を備えておりカメラ付携帯電話100とも通信可能である。これによって、テレビ300は入力信号をカメラ付携帯電話300から表示画像を外部入力信号に切り替える入力切換信号を受信する。
【0021】
カメラ付携帯電話100は自身で撮影した画像や他のカメラ付携帯電話などから入手した画像を記録し再生表示する。再生表示した状態でカメラ付携帯電話100に所定の操作を行うと、再生表示中の画像がブルートゥース通信によってストレージ装置200に送信される。ストレージ装置200は前記画像に所定の処理を施してテレビ300に送出する。前記所定の処理は、例えば前記画像をテレビ300により美しく表示される画像とするための処理である。
【0022】
テレビ300は自身を外部入力信号を表示する外部信号表示モードにすると共に前記受けた画像を表示し鑑賞に供する。テレビ300を外部入力表示モードとする表示切替信号はカメラ付携帯電話100から所定のタイミングで出力される。
【0023】
各部を詳細に説明する。
図2はカメラ付携帯電話100の概略構成を示したブロック図、図3はカメラ付携帯電話100の外観を示した図である。カメラ付携帯電話100は第1の部分101と第2の部分102とからなり、第1の部分101と第2の部分102とは回転軸103によって開閉可能な構造である。図2、図3を参照してカメラ付携帯電話100を説明する。図2、図3において同一の構成には同一の符号を付した。なお、カメラ付携帯電話100の構成のうち、本発明に関係する部分を主として説明する。
【0024】
110は200万から300万画素の撮像素子や撮影レンズなどからなる撮影ユニット111を含むカメラ部である。140は記録部であり、カメラ部110で撮影された画像を記録し保存する。120は表示部であり、カメラ部110からの画像又は記録部140に記録された画像が表示される。表示部120は第1の部分101に設けられている。カメラ部110及び操作部130は第2の部分102に設けられている。カメラユニット111の撮影レンズ112は第2の部分102の外側に、操作部130は第2の部分102の外側に設けられている。即ち、撮影レンズ112は操作部130の裏側に設けられている。なお、105は通話などを行う携帯電話機能部である。
【0025】
図4(A)は図3の状態のカメラ付携帯電話100を閉じて全体を反転させた状態の外観図である。この状態では表示部120は折り畳んだ内側となり見ることができない。代わりに表示部120の裏面に設けられた副表示部125が見える。前記第1の部分101は図3の左右方向に180度回転させることが可能である。図4(B)は前記第1の部分を左右方向に180度回転させて閉じた状態の外観図である。この状態では表示部120は外側となり見ることができる。
表示部120はカメラ付携帯電話の各種機能を使用する際のメニューも表示する。130は操作部であり、テンキー131を含む押しボタンスイッチや十字キー132、送信釦133等で構成されている。150は赤外通信部、160はブルーツース通信部であり、共に外部の対応通信部と通信を行う。ブルーツース通信部160はカメラ部110で撮影した画像を送信する。赤外通信部150はテレビ300を制御する信号を送信する。この機能により、カメラ付携帯電話100でテレビ300の視聴チャンネル切換などのテレビ操作が可能である。更に、表示画像を通常のテレビ放送から外部入力信号に基づく画像に切換えることも可能である。
【0026】
180はカメラ付き携帯電話100の開閉状態を検出する開閉センサ、185は第1の部分101の回転状態即ち表示部120が内向き(図3の状態)であるか外向き図4(B)の状態であるかを検出する回転センサである。開閉センサ180及び回転センサ185の検出結果に応じた表示が表示部120に表示される。例えば、回転センサ185の検出結果により表示部120への表示方向が変化する。開閉センサ180がカメラ付き携帯電話100が閉じた状態を検出し且つ回転センサ185が表示部120が内向きであることを検出した場合には表示部120への表示はOFFとされる。190はカメラ付き携帯電話の姿勢が縦位置であるか、横位置であるかを検出する姿勢センサである。
前記各部は制御部170に接続されている。制御部170は前記各部による処理を制御する。
【0027】
図5はストレージ装置200の概略構成を示したブロック図である。ストレージ装置200は、ブルーツース通信部210、ストレージ部220、画像処理部230、信号変換処理部240、画像信号出力部250、インターネット接続部260等からなる。前記各部は制御部270に接続されている。制御部270は前記各部による処理を制御する。ストレージ装置200は、ブルーツース通信部210によりカメラ付携帯電話100からの画像を受信し、画像処理部230で所定の画像処理を加えた上で信号変換処理部240に入力すると共にストレージ部220に記録する。
【0028】
また、ストレージ部220は、記録した画像をテレビ300に出力するよう求める画像要求に応じて要求された画像を信号変換処理部240に出力する。信号変換処理部240は、入力された画像の信号をテレビ300での表示用のアナログAV信号、又はデジタルのD1信号又はD4信号に変換してAV端子、D1端子、D4端子を有する画像信号出力部250のいずれかの端子を介してテレビ300に出力する。
【0029】
図6は高精細・大画面テレビ300の概略構成を示したブロック図である。テレビ300は市販の高精細・大画面テレビ、例えばハイビジョン放送対応のHD(High Definition)テレビであり、電源スイッチ301、テレビ放送の電波を受信しテレビ信号に変換する放送受信部310、DVD装置、VTR装置などの外部装置からの信号が入力されるAV端子、D1端子、D4端子を有する外部信号入力部320、テレビ放送や外部装置からの画像を表示する表示部330、表示部330への表示をテレビ放送画像と外部装置からの画像とで切り換える入力切換部340、入力切換部340からの画像に基づいて表示部330に画像表示信号を出力する表示処理部345、赤外通信部350などを備える。前記各部は制御部370に接続されている。制御部370は前記各部による処理を制御する。
【0030】
赤外通信部350はテレビに付属のリモートコントローラから視聴チャンネルの切換、音量調節、表示制御部340による表示画像の切換などのテレビ制御信号を受信する。
外部信号入力部320とストレージ装置200の外部信号入力部250との間はAVケーブル、D1ケーブル又はD4ケーブルによって接続され、ストレージ装置200からの画像信号が入力される。そして、表示制御部340が表示画像を外部入力信号に基づく画像に切り換えたとき、ストレージ装置200からの前記画像がテレビ300に表示される。携帯電話100は赤外通信部150から表示制御部340に表示部330への表示画像をストレージ装置200からの画像に切り換えさせる入力切替信号を出力する。即ち、カメラ付携帯電話100によりストレージ装置200からの画像をテレビ300に表示させることができる。逆に、ストレージ装置200からの画像を表示した状態からテレビ放送の表示に戻すこともできる。
【0031】
図7は図1のシステムによるカメラ付携帯電話100による画像撮影から該撮影画像がテレビに表示されるまでの操作及び処理の手順の概要を示す図である。なお、同図の右側に主として処理を担当する機器を示したが、その機器のみで処理することを示すものではなく他の機器と協動して行う処理もある。
【0032】
図7のステップS1では、操作者がカメラ付携帯電話100で被写体を撮影する。撮影された画像は一時記憶メモリに記憶され、必要に応じてなされる保存操作に応じて記録部140に記録される。この操作は通常、操作者が外出先で行うものである。
【0033】
以降のステップは操作者が帰宅して後、テレビ300の前で行う操作であり、ステップS3からステップS7は、実際には一つの操作に応じて自動的に、極めて短時間(瞬時若しくは数秒以内)に行われる。なお、ステップS1からステップS2の間に数日の隔たりがある場合もある。いずれにしても、ステップS2以降は操作者が過去に撮影した画像を今すぐにテレビ画面で見たいという欲求を起こすまでは実行されることはない。
【0034】
さて、ステップS2では、記録部140に記録された画像を再生し、操作者がテレビで見たい一つの画像を表示部120に表示させる。
ステップS3では、操作者が撮影画像をストレージ装置200に送信する操作をする。この操作は所定の押しボタンを押すなどの単一の操作である。このステップS3では、カメラ付携帯電話100は、選択された画像とこれに関連する関連情報とを記録部140から読み出してブルーツース通信部160を用いてストレージ装置200に送信する。
【0035】
ステップS4では、ストレージ装置200がブルーツース通信部210で前記画像と前記関連情報を受信する。
ステップS5では、画像処理部230が前記画像に対し所定の画像処理を加える。前記所定の画像処理はカメラ付携帯電話100で撮影した画像をテレビ300に表示するのに適した画像とするための処理である。なお、画像データ以外の情報はブルートゥース通信部210から直接ストレージ部220に入力される。
【0036】
ステップS6では、前記処理画像に基づく画像信号を画像信号出力部250を介して高精細テレビ300の外部信号入力部320に入力する。
ステップS7では、カメラ付携帯電話100の赤外通信部130からの入力切換信号をテレビ300の赤外通信部350が受信する。これによって、テレビ300は通常のテレビ放送表示モードから外部信号表示モードに切り替わる。なお、カメラ付き携帯電話100はストレージ装置200から画像処理部230による画像処理が完了したことを示す信号を受けて前記入力切替信号を出力する。又は画像処理部230による画像処理が完了したと推定できる時に前記入力切替信号を出力する。
【0037】
ステップS8では、テレビ300が、外部信号入力部320に入力された画像信号に基づいて前記処理済み画像を表示部330に表示する。
以上の手順により、カメラ付携帯電話100に対する単一の操作のみで、カメラ付携帯電話100のカメラ部110で撮影した画像が、より美しい画像として高精細テレビ300に表示される。大型の高精細テレビに表示するので、カメラ部110の高画素数の効果が有効に発揮される。
【0038】
ステップS6からステップS8と平行してステップS61の処理が行われる。ステップS61では、前記画像処理を加えた処理済み画像をストレージ部220に記録する。
--撮影--
図7のステップS1を詳細に説明する。
【0039】
カメラ付携帯電話100は所定の操作をすることにより、カメラモードに入る。カメラモードに入った直後は通常、カメラ部110によってカメラ付き携帯電話100の表示部120に表示したり、他のカメラ付き携帯電話に送信したりするのに適したデータ量の画像サイズで被写体を撮影することが可能な状態(撮影モード)となっている。前記撮影モードで撮影した画像は解像度が低いのでテレビのような大画面表示装置での鑑賞には適していない。
【0040】
前記撮影モードにおいて、更に所定の操作をすると、撮影に関する種々の設定や撮影した画像の取り扱いに関する種々の設定をすることができる。例えば、撮影画像の画像サイズや画質を設定したり、連写やブラケット連写を設定することができる。また、撮影してカメラ付携帯電話内部の記録部に記録した画像を表示部120に再生表示させて鑑賞することができる。前記各種設定はその設定を行う処理の実行を指示する機能が割り付けられたカメラ付携帯電話100の各操作ボタン、例えば数字キーなどを押すことによって実行される。操作方法の詳細や機能は市販されているカメラ付携帯電話で周知であるので説明を省略する。
【0041】
テレビのような大画面表示装置での鑑賞に適した解像力の高い画像を撮影をするためには前記画像サイズの設定において高画素数の画像サイズを設定すればよい。前記高画素数の画像サイズで撮影した画像を図7のステップS2以降の対象としても良いが、高精細・大画面テレビでの鑑賞により好適な状態で撮影した画像を用いることが好ましい。前記各種設定の一つにこのような撮影を支援するための設定機能がある。以下、その機能を用いた場合の撮影について説明する。
【0042】
所定の操作をすると前記設定を行うためのメニュー(図8)が表示部120に表示される。前記設定を終了すると撮影可能な状態に戻る。前記テレビ鑑賞に適した画像を撮影するための設定がなされた撮影可能な状態をTV画像撮影モードという。
【0043】
図8のメニューは、テレビに表示する画像の形状を設定するためのものである。
「1.標準形状」 を選択するとアスペクト比3:4の画像サイズが設定される。
「2.ハイビジョン形状」 を選択するとアスペクト比9:16の画像サイズが設定される。
【0044】
前記のいずれかを選択すると図8のメニューによる設定を終了してTV画像撮影モードでの撮影が可能となる。TV画像撮影モードでは、警告部175が撮影画像を高精細・大画面テレビでの鑑賞に好適な状態で撮影するように警告を表示する。
【0045】
例えば、カメラ付携帯電話100の表示部120にカメラ付携帯電話100を撮影画像が横長画像(横画像)となる姿勢とするように警告する表示を行う。横長であるテレビの表示部を有効に使用するため、及び撮像部111の撮像素子の解像度を有効に用いるためである。
【0046】
図3に示したようにカメラ付携帯電話100の外形は長方形であり、表示部120も長方形で両者の長手方向は同一方向である。カメラ部110で撮影した撮影画像も長方形であるが、その長手方向も同一方向である場合が多い。その場合、カメラ付携帯電話100を横にして横画像を撮影することが好ましい。撮像部111の撮像素子のアスペクト比は3:4かそれに近い値であるので、撮影した横画像全体がテレビの表示部一杯に表示される。
【0047】
そこで、「携帯電話を横にして撮影して下さい」という警告をカメラ付き携帯電話100に表示する。開閉センサ180がカメラ付き携帯電話100が閉じた状態であることを検知し且つ回転センサ185が表示部120が内向きであることを検知した場合には表示部120が外部から見えないので副表示部125に表示する。図9にカメラ付き携帯電話100を閉じて且つ横にして撮影する場合のカメラ付き携帯電話100の保持状態を示す。
【0048】
前記警告は、開閉センサ180がカメラ付き携帯電話100が開いた状態であることを検知した場合は表示部120に表示する。しかしながら、カメラ付き携帯電話100を開いて撮影する場合には、カメラ付き携帯電話100を図3のように縦姿勢にして撮影する場合が多い。その場合には縦位置の画像が撮影される。
そこで、以下のような警告としても良い。カメラ付き携帯電話100が有している開閉センサ180がカメラ付き携帯電話100が開いた状態であることを検知した場合は、図10に示すように表示部120に図8のメニューで設定された表示画像の形状を示す枠線121をその長手方向を横方向にして表示する。前記枠線121の形状は図8のメニューにおいて選択したアスペクト比の長方形である。枠線121は表示部120に表示している画像のうち、テレビ300に表示される範囲を示している。なお、実際に撮影される画像は通常の撮影モードでの撮影画像と同じである。但し、HDテレビの解像力を十分に活用するためには撮像部111がより高画素であることが求められる。カメラ付携帯電話の高画素化のスピードから推測すれば近い将来実現されるものと思われる。
【0049】
前記警告の別の方法として、枠線121を表示することに代えて、表示部120に表示する画像を枠内121内の画像としても良い。また、いずれの場合も記録部140に記録する画像も前記枠121内の画像としても良い。なお、前記枠線121の撮影画像中における位置や形状は前記画像の関連情報の一つである。
【0050】
カメラ付携帯電話が前記第1の部分を回転することができない構造である場合には、表示部120への警告は開閉センサ180がカメラ付携帯電話が開状態であることを検出した場合にのみするようにすれば良い。
【0051】
いずれの場合にも、姿勢センサ190の出力がカメラ付携帯電話の姿勢が横位置であることを示すものである時は前記警告表示をせず、縦位置であることを示すものである時のみ前記警告表示を行うようにしても良い。
【0052】
操作者は、表示部120や副表示部125に表示されるメッセージや表示部120に表示される枠線121などの警告にしたがって被写体を撮影する。TV画像撮影モードにおいてカメラモードに入るための所定の操作がなされるとカメラ付携帯電話100はTV画像撮影モードを終了して通常の撮影モードとなる。また、カメラ付携帯電話100の他の機能を動作させるなど、カメラモードを終了させる操作がなされたときにはTV画像撮影モードを終了した上でカメラモードを終了する。
以下、図11を参照しながらTV画像撮影モードの処理の手順の一例を説明する。
TV画像撮影モードの機能を用いるための所定の操作をすることにより図11に示すが開始される。
【0053】
ステップS11では、表示部120に図8のメニューを表示してテレビに表示する画像の形状を選択させる。
ステップS12では、姿勢センサ190の出力によってカメラ付携帯電話100が横位置か縦位置かを判定する。横位置であればステップS13に、縦位置であればステップS17に進む。
【0054】
ステップS13では、開閉センサの出力によってカメラ付携帯電話100が開いた状態にあるか、閉じた状態にあるかを判定する。開いた状態であればステップS14に、閉じた状態であればステップS141に進む。
【0055】
ステップS14では、表示部120に「携帯電話を横にして撮影して下さい」と表示する。或いは表示部120にステップS1で選択された画像形状を示す枠線121を表示する。
【0056】
ステップS141では、回転センサ185の出力により表示部120が内向きか外向きかを判断し、内向きであればステップS142に進み、外向きであればステップ14に進む。
【0057】
ステップS142では、副表示部125に「携帯電話を横にして撮影して下さい」と表示してステップS15に進む。
ステップS15では、姿勢センサ190の出力によってカメラ付き携帯電話100が横位置か縦位置かを再び判定する。横位置であればステップS16に、縦位置であればステップS17に進む。
【0058】
ステップS16では、表示部120又は副表示部125に表示した警告表示を中止してステップS17に進む。
ステップS17では、操作者の撮影操作に応じて被写体を撮影し記録部140に記録する。
【0059】
ステップS18では、TV画像撮影モードを終了させる操作がなされたかを判定し、されていればステップS19に進み、されていなければステップS17に戻り更に撮影を続ける。
【0060】
ステップS19では、TV画像撮影モードを終了して処理を終える。
なお、ステップS11の処理は適宜省略しても良い。その場合には「携帯電話を横にして撮影して下さい」のメッセージによる警告のみが行われる。または、予め決められた表示画像形状による警告が行われる。また、ステップS12、ステップS13も夫々適宜省略しても良い。その場合にはカメラ付携帯電話100の姿勢や開閉状態に関わらず警告が行われる。
【0061】
更に、ステップS12で、カメラ付携帯電話100が横位置であると判定された場合、ステップS11で選択された表示画像の形状が通常形状かハイビジョン形状かを判断し、通常形状であればステップS17に進み、ハイビジョン形状であればステップS14に進むようにしても良い。その場合、ステップS14では長手方向を横方向とするハイビジョン形状の枠線を表示部120に表示する。
【0062】
図7のステップS7において、上記のようにして撮影し記録された画像から操作者がテレビで見たいと思う画像が選択のために表示部120に再生表示される。その際、前記警告として表示された枠線が再生画像上に表示される。これによって、その画像をテレビで鑑賞した場合にテレビに表示される画像の範囲を予め確認することができる。
【0063】
次に第1の実施形態におけるカメラ付き携帯電話100、ストレージ装置200、テレビジョン300のそれぞれについて個別に動作を説明していく。
図12〜図16はカメラ付き携帯電話100における動作を説明するフローである。この実施例では、通常のテレビジョン300の外部信号入力部320(AV入力、D1入力、D4入力など)とストレージ装置200の画像信号出力部250とがケーブルによって接続される。このストレージ装置200のブルートゥース通信部210かカメラ付き携帯電話100のブルートゥース通信部160との間でブルートゥースを使用した交信が可能である。カメラ付き携帯電話100からブルートゥース通信によって受信した画像データをテレビジョン300での鑑賞に堪える画像に画像処理すると共に、テレビジョン300の外部入力の規格にあった信号に変換して外部信号入力部320に出力する。
【0064】
また、画像処理した画像データを記憶するストレージ部220も持っており、カメラ付き携帯電話100から受信した画像については、次回から改めて送信を受けなくても、単に画像データのファイル名を指定するだけで、ストレージ部220に記憶している画像データをテレビジョン300に出力することが可能である。
【0065】
図12はカメラ付き携帯電話100における動作の基本フローを示している。本フローはカメラ付き携帯電話100の電源を入れることによってスタートし、再生モード割り込みステップS101、撮影モード割り込みステップS102、および画像処理ソフト受信割り込みステップS103をそれぞれ可能にして待機状態に入る。再生モード割り込みステップS101、および撮影モード割り込みステップS102は、それぞれ、カメラ付き携帯電話100の動作モードの一つであるカメラモードにおいて更に再生モード、または撮影モードを使用者が選択することによってかかる割り込みである。
【0066】
一方、画像処理ソフト受信割り込みステップS103はカメラ付き携帯電話100が画像処理ソフト提供業者から新しい画像処理ソフト(その携帯電話専用の改良版更新画像処理ソフトまたは共用の新画像処理ソフト)をカメラ付き携帯電話100が携帯電話回線によって受信することによってかかる割り込みである。
【0067】
図13はカメラ付き携帯電話100の再生モードを説明するフローである。図13において使用者がカメラ付き携帯電話100の操作部130を操作して再生モードを選択すると、再生モード割り込みがかかり、図13のフローがスタートする。テレビ画面での表示は再生モードにおいて行うので、まずテレビ表示用の割り込みが可能にされる(ステップS111)。その上で、撮影済みの最新画像がカメラ付き携帯電話100の表示部120に表示される(ステップS112)。次に再生モード終了割り込みが可能にされる(ステップS113)。これは、撮影モードの選択またはカメラモードの終了のためにカメラ付き携帯電話100の操作部130を使用者が操作したとき、再生モードから抜けるためのものである。
【0068】
そして、ステップS114で画像選択操作があるかどうかを待ち、サムネイル画像による選択または画像送りなどの画像操作があれば、これに応じてステップS115で再生画像を変更する。再生モードから抜ける操作または画像選択操作がない限り、携帯電話のモニター画面には、ある画像が表示されたままの状態で待機となる。
【0069】
再生モードにおいて、カメラ付き携帯電話100の表示部120に現在表示されている画像をテレビジョン300の大画面330で鑑賞したいときは、カメラ付き携帯電話100の送信釦133を操作してテレビジョン300に画面表示をするよう指示する。これによってテレビ表示用の割り込みがかかり、図14に示すテレビ表示用のフローがスタートする。このフローはカメラ付き携帯電話100の表示部120に現在表示されている画像がテレビジョン300の画面で表示されるまで、以後の操作者の操作なしに自動的に実行される。テレビジョン300の画面での表示が実現するまでの時間は、操作者にストレスを感じさせない数秒以内程度の極めて短時間である。
【0070】
図14にテレビ表示用割り込みのフローを示す。ここで、テレビジョン300は自身の表示部330のオンオフ状態を判別しその結果を赤外通信手段によって外部と通信することが可能である。なおここで、テレビジョン300の電源がオフされているとは少なくとも表示部330がオフしている状態をさす。
【0071】
図14に示すテレビ表示用フローがスタートすると、ステップS121でテレビジョン300の電源がオンかどうかがカメラ付き携帯電話100とテレビジョン300との赤外通信によってチェックされ、テレビジョン300の電源がオフであれば、ステップS122でこれをオンとするための赤外信号が自動的に送信される。元々テレビジョン300の電源がオンで放送画像鑑賞中であれば何もせずステップS123に進む。
【0072】
ステップS123では、カメラ付き携帯電話100の表示部120に表示されているデータが既にテレビジョン300に送信したものであるかどうかがチェックされる。未送信であればステップS124に進み、送信済みであったならステップS134に進む。
ステップS124ではストレージ装置200とのブルートゥース通信によって、そのカメラ付き携帯電話100からの画像データを処理するための何らかのソフトをストレージ装置200が保有しているかどうかがチェックされる。処理ソフトの保有が全くなければステップS125でブルートゥース通信によってカメラ付き携帯電話100からストレージ装置200に最新の画像処理ソフトが自動的に送信される。これは、ストレージ装置200にとって今まで交信したことのない新しいカメラ付き携帯電話100から始めてアクセスがあった場合に相当する。
【0073】
一方、ストレージ装置200がカメラ付き携帯電話100に対応した何らかの画像処理ソフトを保有していれば、それが旧バージョンのものであったとしても、この段階では何もせずステップS125に進む。その理由は後述する。
【0074】
以上の処理の後、ステップS127でブルートゥース通信による画像データの送信が開始され、これを受けたストレージ装置200側での画像処理も開始する。ステップS128では、ストレージ装置200側での画像処理進行状況をカメラ付き携帯電話100とのブルートゥース通信によってチェックする。ステップS127では画像データ送信の完了を確認する。ステップS128ではストレージ装置200側での画像処理の完了を確認する。これはストレージ装置200からの画像処理完了信号をブルートゥース通信によってカメラ付き携帯電話100が受信することによって確認される。ステップS129においてカメラ付き携帯電話100は自身が記憶している送信済みの画像データのヘッダ情報に「済」のマークを付与する。
【0075】
以上でストレージ装置200が画像データをテレビジョン300に送信できる準備が整ったので、ステップS130でカメラ付き携帯電話100はテレビジョン300に対し、画面表示を通常のテレビ放送の画面から外部入力の画面に切り替えるための赤外信号を自動的に送信する。
【0076】
カメラ付き携帯電話100からのテレビジョン300での画像鑑賞の指示が行われ、図14に示すテレビ表示用のフローがスタートした直後にこの信号をテレビジョン300に送信しない理由を次に述べる。もしストレージ装置200での画像送信の準備が整わないうちに大画面330に表示する入力が切り替われば、テレビ放送もストレージ装置200からの画像も大画面330に表示されない空白の瞬間が生じる可能性があるので、これを避け、両者の画像が瞬時に切り替わるようにするためである。
また、ステップS128でストレージ装置からの画像処理信号を受信する代わりに、カメラ付き携帯電話100側で画像処理に要するであろう時間を予め設定しておいて、この設定した時間が経過したならテレビジョン300の画面を切り換える赤外信号をカメラ付き携帯電話100から送信するようにしても良い。この設定時間とは画像データの処理に要する時間である。ただし、少々の不一致であっても画面の切り替わり時に鑑賞者が不自然に感ずることはほとんどない。
【0077】
ステップS123で、カメラ付き携帯電話100の表示部120に表示されているデータが既にストレージ装置200に送信したものであった場合は、ステップS134で送信済みデータを指定するブルートゥース信号をカメラ付き携帯電話100からストレージ装置200に送信する。そして、ステップS135で両者間のブルートゥース通信によってストレージ装置200では以前に既にカメラ付き携帯電話100から送られてきていた画像データの検索および抽出された圧縮画像データの伸張などの再生準備が整ったかどうかのチェックが行われる。再生準備が完了すると、ステップS130に進んでここで、カメラ付き携帯電話100はテレビジョン300に対し、画面表示を通常のテレビ放送の画面から外部入力の画面に切り替えるための赤外信号を自動的に送信する。
ステップS123のチェック結果がいずれであったかについては、カメラ付き携帯電話100の操作者にとってどちらでもいいことで、テレビ放送から外部入力への切り替えが自動的に行われた段階で、操作者はその経緯を全く意識せず、カメラ付き携帯電話100の表示部120に表示されていた画像がテレビジョン300の大画面330に表示されるという機能を享受できる。
【0078】
以上が実現したあと、ステップS131でカメラ付き携帯電話100はストレージ装置200とのブルートゥース通信によってストレージ装置200が保有している画像処理ソフトがその携帯電話にとって最新のものであるかどうかをチェックする。そして、答えがノーであればステップS132に進んで最新の画像処理ソフトをブルートゥース通信によってストレージ装置200に送信する。この処理を最後に行う理由は、ストレージ装置200がカメラ付き携帯電話100に対応した何らかの画像処理ソフトを持っていた場合であっても、まず、旧バージョンのソフトによってテレビジョン300での表示を急ぐことを優先し、操作者にストレスを与えないためである。
【0079】
最後に、ステップS133でテレビ表示の終了をするための割り込みがかかることを可能にしたあと、フローは待機状態に入る。
再生モードにおいて、操作者が撮影モードを選択したり、カメラモードを終了するためにカメラ付き携帯電話100を操作したとき、再生モードを終了する割り込みがかかり、図15に示す再生モード終了フローがスタートする。
【0080】
図15において、ステップS141で所定の再生モード終了処理を行う。この所定の処理としては、例えば、新しい画像の読み出し動作途上やテレビジョン300への画像送信途上に再生モード割り込みがかかった場合などに以後の処理に支障をきたさないようにするための処理がある。ステップS141の処理が終ったあと、ステップS142でその割り込みがどのような条件下でかかったのかがチェックされる。すなわち、テレビジョン300が外部入力状態に切り換わり、ストレージ装置200からの画像を再生させていた状態だったのか、それとも単にカメラ付き携帯電話100の表示部120で画像を再生しているだけでテレビジョン300に対して何も指示をしていなかった状態だったのかがチェックされる。前者の場合はステップS143で所定のテレビ表示終了用の処理(詳細は後述)を行ってから、また、後者の場合は何もせず、待機状態に入る。
【0081】
図16は図15におけるテレビ表示終了用の処理ステップS143の詳細を示している。まず、テレビジョン300が外部入力状態となっているので、ステップS151では、これを通常のテレビ放送への入力状態に切り替えるための赤外信号をカメラ付き携帯電話100からテレビジョン300に送信する。これによって、テレビは自動的に通常状態に復帰する。
【0082】
次にステップS152でカメラ付き携帯電話100の操作によって前述したテレビ表示用フローに入った際の履歴がチェックされる。すなわち、テレビ電源を携帯電話からのオン用赤外信号送信によってオンしてテレビ表示フローに入ったのか、それとも受信放送の鑑賞中にこれを中断してテレビ表示フローに入ったのかがチェックされる。前者の場合は、テレビ電源をオフすることが適当であるので、ステップS153でそのための赤外信号をカメラ付き携帯電話100からテレビジョン300に送信する。後者の場合は通常のテレビ放送の鑑賞状態に復帰するのが適当であるからテレビ電源をオフすることなしに、処理を終了する。
【0083】
図17はストレージ装置200の動作の基本フローである。ストレージ装置200は常に待機状態であることが前提なので、ストレージ装置200のメイン電源を入れると基本フローに入り、ステップS161でカメラ付き携帯電話100からの信号による割り込みを可能とし、何時カメラ付き携帯電話100からアクセスがあっても対応できるよう待機する。
ストレージ装置200はインターネットによって画像処理ソフト提供業者と常時交信状態にあり、携帯電話の新機種が発売されたときはその機種に適合した画像処理ソフトの提供を受ける契約がなされている。この契約はユーザのその新機種の購入の有無によらない。
また、これ以外にも、携帯電話の使用者が新機種ではない同一メーカーの他の携帯電話を新規に購入した場合や他のメーカーの携帯電話を新規に購入した場合でも同様に画像処理ソフトの提供を受ける契約を結ぶことは可能である。以下の説明では新規に発売された機種に対する契約がされているとして説明するが上述した他の契約の場合であっても新機種の場合と同様である。
新機種の画像処理ソフトが画像処理ソフト提供業者からインターネットで供給された場合に、ステップS162で示されるように割り込みがかかりこれに対処することが出来るよう、新機種割り込みが可能とされる。
【0084】
さらに、すでにストレージ装置200がなんらかの画像処理ソフトを保有している場合であったとしても、画像処理ソフト供給業者からは発売済み携帯電話専用の改良版更新画像処理ソフトまたは各種携帯電話共用の新画像処理ソフトの情報がインターネットを通じて提供される。この場合にも対処することができるよう、ステップS163で新画像処理ソフト受信割り込みが可能とされる。以上の処理が行われた状態で、ストレージ装置200は待機状態となっている。
【0085】
ブルートゥース通信を通じ、カメラ付き携帯電話100からテレビジョン300で表示させるためのアクセスがあるとストレージ装置200において携帯電話信号受信の割り込みがかかり、ストレージ装置200におけるテレビ表示用のフローがスタートする。これについて図18のフローを使用して次に説明する。
図18ステップS171では、カメラ付き携帯電話100からのブルートゥース信号が、既に受信済みの画像データを指定するものであるかどうかがチェックされる。答えがノーであれば、ブルートゥース通信によって画像データが送信されてくることを意味するからステップS172に進み、画像データの送信の前に画像処理ソフトがブルートゥース通信で送信されてきたかどうかをチェックする。もし、画像処理ソフトの送信があればステップS173でこれをストレージ装置200のストレージ部220に格納する。ここで、画像処理ソフトが以前に既に送られていて、この送信されてきた画像処理ソフトがバージョンアップされた新しい画像処理ソフトであった場合の処理には二種類ある。まず、新しい画像処理ソフトがその携帯電話に特有でない共用の新ソフトでその機能を利用するのに新たな契約が必要な場合には両方の画像処理ソフトを格納しておく。一方、その携帯電話専用の契約済みのソフトである場合には、旧バージョンを上書きして新バージョンのソフトを格納する。もし、ステップS172において画像処理ソフトの送信がなかったことがわかれば、何もせず次に進む。
この後、ブルートゥース通信によるカメラ付き携帯電話100から実際の画像データの送信が始まり、ステップS174でこれの完了を待つ。画像データの送信が完了したならば、ステップS175で受信した画像データに対して契約済みの最新の画像処理ソフトを使用して画像処理を行う。このステップS175については図20を用いて後に詳細に説明する。ステップS176において画像処理が完了したならばステップS177でテレビジョン300に接続されている画像信号出力部250に画像信号を出力する。
【0086】
以上の後、カメラ付き携帯電話100の赤外通信部150からテレビジョン300の赤外通信部350に外部入力切換のための赤外信号が送信されればストレージ装置200から出力されている画像信号がテレビジョン300に表示されることになる。
【0087】
ステップS171に戻って、カメラ付き携帯電話100からのブルートゥース信号が、既に受信済みの画像データを指定するものであった場合は、ステップS1790でその指定に従って、既に所定の処理ソフトで処理され、更に圧縮されてストレージ部220に記憶している画像データを検索する。ステップS1800では該当するデータ抽出されたならばこれを伸張し、ステップS1810で伸張が完了すればステップS177で出力端子に画像信号を出力する。この場合も、カメラ付き携帯電話100の赤外通信部150からテレビジョン300の赤外通信部350に外部入力切換のための赤外信号が送信されればストレージ装置200から出力されている画像信号がテレビジョン300に表示されることになる。なお、カメラ付き携帯電話100から指定された画像データが他のストレージ装置に既に送信済みであった場合には本ストレージ装置にはまだ指定画像データが受信されていない。その場合、ステップS179の画像データ検索の次に画像データの有無を判別するステップを挿入すればよい。この挿入したステップにおいて、画像データがあった場合にはステップS180に進み、画像データがなかった場合にはカメラ付き携帯電話100に画像データを送信するよう指示する信号を送出するステップを更に挿入し、その後はステップS172に進む。
【0088】
以上が実現したあと、ステップS178で携帯電話からその携帯電話にとって最新の更新画像処理ソフトが送信されるかどうかをチェックする。もし、最新の更新画像処理ソフトの受信があればステップS179の新画像処理ソフトの取り扱いステップに入る。このステップS179については後に図19を用いて詳細に説明する。受信がなければ何もせずステップS180に進む。
【0089】
ストレージ装置200では、テレビジョン300に出力した画像データの圧縮を行った後ステップS180でストレージ部220にこれを保存する。これによって、新たに送信されてきた画像データの場合は、以後はその画像データ名の指定だけでこれをテレビジョン300に出力して表示することが可能となる。また、後述する改良版の新たな画像処理ソフトによって作成された画像データは圧縮後、旧処理ソフトで処理された画像データに上書き保存する。なお、カメラ付き携帯電話100から送られてきた画像処理されていないオリジナルの画像データも保存しておく。これは、もしも今後異なった画像処理ソフトが送られてきた場合には、このオリジナル画像データに対して処理を施すためである。保存処理が終了すればストレージ装置200は待機状態になる。このとき特にカメラ付き携帯電話100で何の操作もされなければ、ストレージ装置200は同じ画像データのテレビへの出力を継続する。
【0090】
次に、図19を使用して新画像処理ソフトの取り扱いの詳細を説明する。これは、図17のストレージ装置200の基本フローにおけるステップS163で割り込み可とされた新画像処理ソフト受信割り込みがかかったときの処理内容である。この割り込みは、インターネット経由で画像処理ソフト供給会社からアクセスがあり、新画像処理ソフトを受信したときにかかり、受信した新画像処理ソフトをその後どう取り扱うかを決めるものである。また、前述したように、図19の新画像処理ソフトの取り扱いは、図18のステップS179の内容でもある。つまり、図19の新画像処理ソフトの取り扱いフローは、カメラ付き携帯電話100が画像処理ソフト提供業者から新画像処理用ソフトを受信してそれをストレージ装置200に転送した場合にも機能する。
【0091】
ステップS181では、受信した新画像処理ソフトが新機種用の画像処理ソフトであるかどうかがチェックされる。もし、新機種用の画像処理ソフトでなかったならばステップS182に進む。新機種のカメラ付き携帯電話100から直接アクセスがあった場合には、それが初めての携帯電話からのアクセスであった場合でも、図18のストレージ装置200におけるテレビ表示用フローのステップS173においてこの新機種のカメラ付き携帯電話100に対応した画像処理ソフトが既に格納されている。それ故、ステップS182に進む場合というのは、これまでにストレージ装置200にアクセスしたことのあるカメラ付き携帯電話100の更新された新たな画像処理ソフトまたは複数の機種で利用可能な共用の新画像処理ソフトを受信した場合である。ステップS182においては、この新たな画像処理ソフトが契約条件内かどうかのチェックが行われる。
【0092】
契約条件外であった場合には、ステップS183に進み契約条件内であったならばステップS190に進む。
ステップS183では、新画像処理ソフトの取り扱いフローが図17のステップS163で可能とされた画像処理ソフト受信割り込みによってスタートしたものかどうかがチェックされる。画像処理ソフト受信割り込みによってスタートした場合は、テレビがオンしていなかったり、外部入力に切り替えられていなかったりする場合があるので、ステップS184に進みテレビオンおよび外部入力切替処理を行う。これでストレージ装置200から画像を出力すればテレビでの表示が可能となるのでステップS185に進む。また、ステップS183において答えがノーだった場合は、図18のステップS177に続く処理であり、テレビはオンしていて外部入力に切換済みであるから何もせずステップS185に進む。
【0093】
ステップS185では、受信済みの画像データをデモ用機能で画像処理し、その画像を旧機能により処理した画像と対比可能にテレビに出力するための所定のデモ機能を動作させ、新機能の性能をテレビ画面上でデモする。デモ用機能で画像処理された画像は表示専用であり、これを記憶することは出来ない。
【0094】
このデモの途中においてステップS186に示すように、テレビ画面上で新機能についても料金を支払うかどうかの新規契約の要否を問う表示を行う。もし使用者が契約の意思を示したときには、ステップS187に進み、テレビ画面上でのGUI機能とソフト提供業者との間のインターネット通信によって新契約の処理が行われる。そして新契約処理が完了するとステップS188でデモ用機能の限定が解除され、新ソフトはすべての機能が使用可能な状態となった上でステップS189でストレージ装置200に格納される。従って新機能で処理した画像を記憶することが可能となる。一方新規契約が拒否された場合は新たなソフトはデモ用機能の限定がついたままストレージ装置200に格納され、以後の実行を拒否する処理をしない限りは、所定のプログラムにしたがってデモが繰り返される。
【0095】
ステップS181で、初めての携帯電話からアクセスがある前にインターネットを通じて画像処理ソフト供給業者からアクセスがあった場合にはステップS188に進む。画像処理ソフト供給業者は、画像処理ソフトとタイアップした携帯電話へのレンズ供給を業としており、新機種の普及を図るため画像処理ソフトは無料で供給される。したがってこの場合にはすべての機能が利用可能な状態でストレージ装置200に格納される。
【0096】
ステップS182で、新たな画像処理ソフトが契約条件内であった場合は、ステップS190で自動的にデモ用機能の限定は解除された後、ステップS189でストレージ装置200に格納される。
【0097】
以上、いずれの場合でも、新画像処理ソフトの格納が終わると、新画像処理ソフトの取り扱いの手順が終了する。
図20は図18ステップS175のストレージ装置における画像処理を説明するフローである。図においてステップS191で、カメラ付き携帯電話100からのブルートゥース信号により、使用すべき画像処理ソフトを判別する情報を検出する。この情報は画像処理ソフトを指定する特定のものであってもよいが、単にカメラ付き携帯電話100の機種を特定する情報であってもよい。ストレージ装置200は、通常、複数の携帯電話に対応して複数の画像処理ソフトを格納しているので、判別した情報に基づきステップS192でそのうちから一つを選択する。この場合、ストレージ装置200が一つの画像処理ソフトしか格納していない場合はそれを選択する。
【0098】
次にステップS193でブルートゥース通信により送信されてくる画像情報のヘッダー部に撮影時の焦点距離などの撮影情報が含まれていないかどうかを検出する。画像処理ソフトは携帯電話のレンズの歪曲や倍率色収差などの諸収差を補正する機能も含まれているが、ズームレンズを有する携帯電話の場合、焦点距離によってその収差が異なってくる。このため、ズームレンズ機種を対象とする画像処理ソフトは焦点距離によって異なる収差補正をする機能を備えている。送信画像情報の中に焦点距離などの撮影情報含まれている場合には、ステップS194でその焦点距離などの撮影情報に応じて異なった画像処理を選択して実行するステップS194に進む。なお、撮影情報がない場合は、これに頼った画像処理は行わずにステップS195に進む。
【0099】
以上の過程を経て、送信画像に最適の画像処理が実行された後ステップS195でカメラ付き携帯電話100のレンズで補正されていない歪曲、倍率色収差などの補正も実行される。このようにして、スペースやコストに自由度のあるストレージ装置200側の機能により収差補正を行うことにより、スペースの限られたカメラ付き携帯電話100に搭載する光学レンズについては収差を残存させたままとすることが可能となる。このようにして、テレビジョン300に表示される画像を損なうことなく携帯電話自体の小型化やコストダウンが可能である。さらには、携帯電話100側の光学設計による収差補正とストレージ装置200側の画像処理による収差補正をうまくバランスさせることによりテレビジョン300の表示画面で美しい画像を表示するためのもっともコストパフォーマンスのよい商品をシステムとして提供できる。
【0100】
図21はカメラ付き携帯電話100での画像処理ソフトの更新割り込みについて説明したフローである。図21の割り込みは、カメラ付き携帯電話100の基本フローの図12において、カメラ付き携帯電話100が画像処理ソフト提供業者から新しい画像処理ソフトを携帯電話回線によって受信することによってステップS103の画像処理ソフト受信割り込みがかかり、ソフト更新フローがスタートする。
【0101】
なお、カメラ付き携帯電話100が画像処理ソフト提供業者から受信するソフトについては、カメラ付き携帯電話100自体にインストールして使用するものと、ストレージ装置200に転送することによって初めて機能するストレージ装置200用の画像処理ソフトがあるが、以下では、これまで説明してきた後者の画像処理ソフトに限って説明する。
【0102】
通常のカメラ付き携帯電話100に備わっているインターネット接続機能によって画像処理ソフト提供業者からのアクセスがあると、まずカメラ付き携帯電話100はステップS201で新しい画像処理ソフトを受信する。受信する画像処理ソフトにはそのカメラ付き携帯電話100特有の更新用のソフトの場合もあれば複数の機種で共用できるソフトの場合もある。この画像処理ソフトは、画像処理ソフト提供業者と携帯電話保持者との契約に応じ、契約条件内のソフトとしてその機能がすべて利用できる場合と、契約条件外であってデモ用機能だけが利用できる場合とがある。いずれも場合も、まずはデモ用機能だけが動くよう限定がかかっている。ステップS202において受信した画像処理ソフトが契約条件内であるかどうかの検出を行う。
【0103】
検出の結果、契約条件内であった場合、ステップS203でデモ用機能の限定が自動的に解除になり、そのすべての機能が利用可能な状態になったあとステップS204でカメラ付き携帯電話100に格納される。一方契約条件外であった場合は、デモ用機能限定がかかったまま、ステップS204でカメラ付き携帯電話100に格納される。
【0104】
以上のようにして新画像処理ソフトが格納されるとカメラ付き携帯電話100は待機状態となる。カメラ付き携帯電話100に格納された画像処理ソフトは、次にカメラ付き携帯電話100からストレージ装置200へのアクセスが行われる際、ストレージ装置200に転送される。このように、ストレージ装置200用の画像処理ソフトは、基本的にはカメラ付き携帯電話100経由で最終的にストレージ装置200にインストールされる。
【0105】
(実施例2)
第2の実施の形態のシステムは第1の実施の形態のストレージ装置200を一部変更したものである。図22は第2の実施の形態のストレージ装置200Aの構成を示すブロック図である。ストレージ装置200Aは第1の実施の形態のストレージ装置200に赤外通信部280を加えたものである。赤外通信部280は第1の実施の形態のカメラ付き携帯電話100の赤外通信部150に代わり入力切替信号をテレビ300に出力する。
【0106】
この形態における動作フローについて次に説明する。まず、カメラ付き携帯電話100の動作フローに関しては前述した図14のカメラ付き携帯電話100の動作フローにおいて、ストレージ装置200における画像処理の完了をカメラ付き携帯電話100が確認するステップS128と、テレビ300にカメラ付き携帯電話100からテレビ300の入力切り換え用信号を送信するステップS130が不要となる。
【0107】
ストレージ装置の動作フローについては、前述した図18の動作フローにおいて、ステップS176で画像処理の終了が検出されたならば出力端子に画像信号を出力することによりテレビ300に画像信号を出力するステップS177に加えて、新たにテレビ300にテレビの入力切り換え用信号を送信するステップを追加してやればよい。
【0108】
第2の実施の形態のシステムの変形として、赤外通信部280の代わりに、入力切替信号を生成して接続ケーブルによってテレビ300に出力する入力切替信号出力部を設け、テレビ300に入力切替信号を受けて表示制御部340に入力する入力切替信号入力部を設けても良い。
【0109】
(実施例3)
図23は本発明の第3の実施の形態のシステムの概念を示す図である。第3の実施の形態のシステムは、ほぼ、図1のシステムのストレージ装置200のブルートゥース通信部、画像処理部、ストレージ部などをストレージユニット460として高精細・大画面テレビに組み込んだシステムであり、カメラ付携帯電話100と高精細・大画面のデジタル放送対応テレビジョン(デジタルテレビ)400とで構成されている。
【0110】
カメラ付携帯電話100からブルートゥース通信によって送出された画像は、ストレージユニット460のブルートゥース通信部461によって受信され、画像処理部463によって所定の画像処理を施され、外部信号表示モードに切り替えられたデジタルテレビ400に表示される。
【0111】
図24を基に図23のシステムのデジタルテレビ400の詳細を説明する。
デジタルテレビ400はデジタルテレビ放送を受信する放送受信部410、DVD装置、VTR装置などの外部装置からの信号が入力される外部信号入力部420、テレビ放送や外部装置からの画像を表示する表示部430、表示部430への表示をテレビ放送と外部装置からの画像とで切り替える表示制御部440、赤外通信部450などを備える。デジタルテレビ400は、更に、ブルーツース通信部461、画像処理部463、ストレージ部462などからなるストレージユニット460を備える。ブルーツース通信部461はカメラ付携帯電話100のブルーツース通信部160と通信し、カメラ付携帯電話100から撮影画像を受信する。画像処理部463は前記受信した画像に画像処理を加えて表示制御部440に出力すると共に入力切替信号を出力する。更にストレージ部462に前記画像を出力する。ストレージ部462は前記画像を記録する。また、ストレージ部462は記録した画像をテレビ300に出力するよう求める画像要求に応じて表示制御部440に要求された画像を出力する。表示制御部440は画像処理部463及びストレージ部462からの画像を外部信号入力部420からの画像と同様に取り扱う。
【0112】
この第3の実施例における動作フローを第2の実施例と場合と同様、前述した図14と図18とを使用して説明する。まず、カメラ付き携帯電話100の動作フローを説明した図14において、本題3実施例の場合には画像処理部463での画像処理の完了を検出するステップS128と、テレビ300にカメラ付き携帯電話100からテレビ300の入力切り換え用信号を送信するステップS130が不要となる。ストレージ装置の動作フローについては、前述した図18の動作フローにおいて、ステップS176で画像処理の終了が検出されたならばステップS177で表示制御部440に画像処理済みの画像データを出力すると共に入力切替信号を出力するステップを追加してやればよい。
【0113】
この第3の実施例の変形として、テレビ300の入力切換をカメラ付き携帯100から送信するようにしても良い。その場合には、カメラ付き携帯電話100の動作フローを説明した図14において、ステップS128の代わりに、前述したようにカメラ付き携帯電話100側で画像処理に要するであろう時間を予め設定するステップを挿入し、この設定した時間が経過したならばステップS130においてテレビジョン300の画面を切り換える赤外信号を送信する。ストレージ装置の動作フローについては、前述した図18の動作フローにおいて、ステップS176で画像処理の終了が検出されたならばステップS177で表示制御部440に画像処理済みの画像データを出力するステップを追加してやればよい。
【0114】
ここまで説明してきた実施例においては、カメラ付き携帯電話100から送られた画像データに対して所定の歪み補正処理が終了した時点で初めてテレビジョン300の表示画面を切り換える構成としていた。これによりテレビジョン300の鑑賞者は歪みを処理している間でも無画面表示となることがないので快適な鑑賞をすることが出来る。
【0115】
(実施例4)
次に述べる第4実施例は、カメラ付き携帯電話100からのテレビジョン300での表示指示と同時にテレビジョン300での表示を切り換えるようにしたものである。その際、前述した歪みを補正処理している期間はテレビジョン300に予め記憶されている待ち受け画面を表示するようにして、鑑賞者が不快感を生じることのないようにしている。
【0116】
この場合においてもシステム構成及び動作フローは図14及び図18のフロー内の一部のステップを除いてこれまで述べた第1〜第3実施例と共通である。ここでは図14及び図18に対応した図25及び図26ついて説明する。図25及び図26において図14及び図18と同一の処理内容のステップについては同一のステップ番号で示す。
【0117】
図25は図14に対応したテレビ表示用割り込み動作を示すフローである。この図25においてはステップS122とステップS123の間に新たにテレビ入力切換用赤外信号を送信するステップS1221が挿入されている。それに伴って、ステップS129とステップS131の間の、図14では有ったテレビ入力切換用赤外信号送信のステップS130が省略される。これにより図26で後述するが、ストレージ装置200から出力された待ち受け用の所定画面がテレビジョン300で直ちに表示される。
【0118】
図26は図18に対応したストレージ装置200におけるカメラ付き携帯電話100からの信号受信動作のフローである。図26においても図18と同様に、ブルートゥース通信を通じ、カメラ付き携帯電話100からテレビジョン300で表示させるためのアクセスがあるとストレージ装置200において携帯電話信号受信の割り込みがかかり、ストレージ装置200におけるテレビ表示用のフローがスタートする。このフローがスタートすると直ちに新たなステップS1700において待ち受け用画面のデータが出力端子に出力される。この時、テレビジョン300では図25で説明したように、外部入力表示動作に切り替わっているのでこの待ち受け画面が表示される。
【0119】
更に、図18においてはステップS176とステップS178との間で始めて画像信号を出力していたが、新たなステップS1770においてはそれまで出力していた待ち受け画面に代えて、携帯画面に対応した画像データの歪み補正等の処理が完了した画像信号を出力する。
【0120】
以上説明した新しい動作フローによりカメラ付き携帯電話100からの表示指示により直ちにテレビジョン300に待ち受け画面を表示することができる。更に、歪み等の補正処理が終了したならその画面を待ち受け画面に代えてテレビジョン300で表示することが出来る。
【0121】
第2〜第4実施例に対応した待ち受け画面表示動作についても、この第1実施例の動作と同様に容易に理解することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】第1の実施の形態のシステムの概念を示す図である。
【図2】カメラ付携帯電話の構成を示したブロック図である。
【図3】カメラ付携帯電話の外観を示した図である。
【図4】(A)カメラ付携帯電話を折り畳んだ状態の外観図である。 (B)カメラ付携帯電話を折り畳んだ別の状態の外観図である。
【図5】ストレージ装置の構成を示したブロック図である。
【図6】高精細・大画面テレビの構成を示したブロック図である。
【図7】図1のシステムによる操作及び処理の手順の概要を示す図である。
【図8】テレビに表示する画像の形状を設定するためのメニュー画面である。
【図9】カメラ付き携帯電話を閉じて且つ横にして撮影する場合の保持状態を示す図である。
【図10】テレビへの表示画像の形状を示す枠線を表示部に表示したカメラ付き携帯電話を示す図である。
【図11】TV画像撮影モードの処理の流れの一例を示す図である。
【図12】カメラ付き携帯電話の動作の基本フローを示す図である。
【図13】カメラ付き携帯電話の再生モード割り込みを示すフローである。
【図14】カメラ付き携帯電話のテレビへの表示割り込みを示すフローである。
【図15】カメラ付き携帯電話の再生モード終了割り込みを示すフローである。
【図16】テレビでの表示終了処理を示すフローである。
【図17】ストレージ装置の動作の基本フローを示す図である。
【図18】ストレージ装置での表示動作を示すフローである。
【図19】ストレージ装置での画像処理を示すフローである。
【図20】カメラ付き携帯電話での画像処理用ソフトを更新するフローである。
【図21】ストレージ装置での新しい画像処理ソフトの取り扱いを示すフローである。
【図22】第2の実施の形態のストレージ装置の構成を示すブロック図である。
【図23】第3の実施の形態のシステムの概念を示す図である。
【図24】図23のシステムのデジタルテレビの構成を示したブロック図である。
【図25】カメラ付き携帯電話のテレビへの表示割り込みを示す他のフローである。
【図26】テレビでの表示動作を示す他のフローである。
【符号の説明】
【0123】
100……カメラ付き携帯電話
110……カメラ部
120……表示部
130……操作部
140……記録部
150……赤外通信部
160……ブルートゥース通信部
170……制御部
175……警告部
180……開閉センサ
185……回転センサ
190……姿勢センサ
200……ストレージ装置
210……ブルートゥース通信部
220……ストレージ部
230……画像処理部
240……信号変換処理部
250……画像信号出力部
260……インターネット接続部
270……制御部
280……赤外通信部
200A…ストレージ装置
300……高精細・大画面テレビジョン
310……TV放送受信部
320……外部信号入力部
330……表示部
340……表示制御部
350……赤外通信部
370……制御部
400……高品位・大画面デジタルテレビ
460……ストレージユニット
461……ブルートゥース通信部
462……画像処理部
463……ストレージ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク回線を通して情報管理サーバから撮像装置に対応したプログラムソフトが入力される入力手段と、
前記入力手段に入力した前記撮像装置に対応したプログラムソフトの種類を判別する判別手段と、
前記判別手段の判別結果に応じて所定の動作条件が設定されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを格納する格納手段とを備えたことを特徴とするプログラム格納装置。
【請求項2】
前記判別手段が前記撮像装置に対応したプログラムソフトが新規の撮像装置に対応したものであると判別したならば、前記入力手段に入力した前記撮像装置に対応したプログラムソフトはそのまま前記格納手段に格納されることを特徴とする請求項1に記載のプログラム格納装置。
【請求項3】
更に、前記撮像装置に対応したプログラムソフトの提供者との間で契約条件を設定する設定手段と、
前記判別手段が前記撮像装置に対応したプログラムソフトが新規の撮像装置に対応したものでないと判別したならば、前記設定手段が設定した契約条件に対応した動作条件が設定されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載のプログラム格納装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記設定手段が設定した契約条件に適合することにより前記動作条件が変更された前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする請求項3に記載のプログラム格納装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記設定手段が設定した契約条件に適合しないことにより前記動作条件に変更のない前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする請求項3に記載のプログラム格納装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記設定手段が設定した新たな契約条件に対応して前記動作条件が変更された前記撮像装置に対応したプログラムソフトを前記格納手段に格納するよう制御することを特徴とする請求項3に記載のプログラム格納装置。
【請求項7】
前記撮像装置とは携帯電話あるいはデジタルカメラの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のプログラム格納装置。
【請求項8】
前記プログラム格納装置とは携帯電話あるいはデジタルカメラの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のプログラム格納装置。
【請求項9】
更に、前記格納手段に格納されている前記撮像装置に対応したプログラムソフトを出力する出力手段を備えることを特徴とする請求項8に記載のプログラム格納装置。
【請求項10】
前記撮像装置に対応したプログラムソフトとは前記撮像装置の光学特性に起因した撮影画像の歪みを補正するためのプログラムソフトであることを特徴とする請求項1に記載のプログラム格納装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2008−10901(P2008−10901A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−109775(P2005−109775)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【出願人】(596075462)株式会社ニコンビジネスサービス (28)
【Fターム(参考)】