説明

プロセスカートリッジ、現像カートリッジおよび画像形成装置

【課題】箱に詰めたりしなくても、安定した状態に積み重ねて置くことができるプロセスカートリッジおよび現像カートリッジ、ならびに、そのようなプロセスカートリッジまたは現像カートリッジを備える画像形成装置を提供すること。
【解決手段】ドラムカートリッジ30の底壁38に、後側係合凸部48を設け、後上壁40に、後側係合凸部48の形状と係合可能な形状を有する後側係合凹部52を形成する。また、底壁38に、前側係合凹部49を形成し、左側壁36および右側壁37の各前側壁部42に、前側係合凹部49の形状と係合可能な形状を有する前側係合凸部46を設ける。さらに、現像カートリッジ31の後側下壁部78に、現像係合凸部80を設け、上壁70に、現像係合凸部80の形状と係合可能な形状を有する現像係合凹部82を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザプリンタなどの画像形成装置、ならびに、画像形成装置に装着されるプロセスカートリッジおよび現像カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
レーザプリンタなどの画像形成装置として、感光体ドラムを回転可能に支持する感光体カートリッジと、感光体ドラムにトナーを供給するための現像カートリッジとを装置本体に対して着脱自在に備え、各カートリッジの寿命に対応して、必要なカートリッジのみを交換できるものが知られている。
このような画像形成装置に備えられる感光体カートリッジとして、たとえば、筐体の下面に、感光体カートリッジを平面上に安定して置くことのできる接地部を有するものが提案されている(たとえば、特許文献1参照。)。この接地部を有する感光体カートリッジは、新品と旧品との交換のときに、平坦なテーブルなどに安定して載置することができ、その取扱いが容易である。
【特許文献1】特開2000−267547号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記の提案にかかる感光体カートリッジでは、平面上に安定して載置することができても、その上面の形状から、平面上に載置された感光体カートリッジの上に別の感光体カートリッジを積み重ねて置くといったことはできない。そのため、装置本体から取り外された旧品の感光体カートリッジや現像カートリッジを、再利用(リサイクル)のために、メーカが回収し、メーカが所有する倉庫などに保管する場合には、それらのカートリッジを箱に詰めるなどして重ね置きしなければならず、取扱いが不便であるうえ、保管のための広いスペースが必要となる。
【0004】
そこで、本発明の目的は、箱に詰めたりしなくても、安定した状態に積み重ねて置くことができるプロセスカートリッジおよび現像カートリッジ、ならびに、そのようなプロセスカートリッジまたは現像カートリッジを備える画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、画像形成装置に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する下面、および、前記下面に対して上下方向の反対側に配置される上面を有する筐体と、前記下面に設けられる第1係合部と、前記上面に設けられ、前記第1係合部の形状と係合可能な形状を有する第2係合部とを備えていることを特徴としている。
【0006】
このような構成によると、プロセスカートリッジの筐体には、その下面に第1係合部が設けられ、上面に第1係合部の形状と係合可能な形状を有する第2係合部が設けられている。そのため、プロセスカートリッジ上に別のプロセスカートリッジを配置して、上側のプロセスカートリッジの下面の第1係合部と、下側のプロセスカートリッジの上面の第2係合部とを係合させることができる。また、同様にして、上側のプロセスカートリッジ上にさらに別のプロセスカートリッジを配置して、上側のプロセスカートリッジの下面の第1係合部と、下側のプロセスカートリッジの上面の第2係合部とを係合させることができる。その結果、複数のプロセスカートリッジを、各プロセスカートリッジ間における第1係合部と第2係合部との係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。よって、プロセスカートリッジを画像形成装置から取り出した状態において、プロセスカートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、プロセスカートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1係合部および前記第2係合部は、上下方向および前後方向と直交する幅方向の両側に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、第1係合部および第2係合部が幅方向の両側に設けられているので、その幅方向の両側における第1係合部と第2係合部との係合によって、幅方向において、複数のプロセスカートリッジを積み重ねた状態をより安定に保つことができる。その結果、複数のプロセスカートリッジをより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第1係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記プロセスカートリッジを前記上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持することを特徴としている。
このような構成によると、プロセスカートリッジが載置面上に載置されたときに、そのプロセスカートリッジの上面が載置面とほぼ平行をなす。そのため、載置面上に載置されたプロセスカートリッジ上に、複数のプロセスカートリッジをより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の発明において、前記第2係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置された状態において前記第1係合部に対して鉛直方向に対向する位置に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、プロセスカートリッジが載置面上に載置された状態において、第1係合部と第2係合部とが鉛直方向に対向する。そのため、複数のプロセスカートリッジを鉛直方向に積み重ねて置くことができる。その結果、複数のプロセスカートリッジをより一層安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0010】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の発明において、前記第1係合部は、前後方向に間隔を隔てて複数設けられ、前記第2係合部は、複数の前記第1係合部に対応して前後方向に間隔を隔てて複数設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、第1係合部が前後方向に間隔を隔てて複数設けられるとともに、複数の第1係合に対応して、第2係合部が前後方向に間隔を隔てて複数設けられている。そのため、それぞれ前後方向に間隔を隔てた複数の第1係合部と第2係合部との係合によって、前後方向において、複数のプロセスカートリッジを積み重ねた状態をより安定に保つことができる。その結果、複数のプロセスカートリッジをより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0011】
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、複数の前記第1係合部および複数の前記第2係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置された状態において鉛直方向に互いに対向する前記第1係合部および前記第2係合部を1組として、これらが複数組設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、鉛直方向に互いに対向する第1係合部および第2係合部を1組として、これらが複数組設けられている。そのため、複数のプロセスカートリッジを鉛直方向に安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0012】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の発明において、現像剤像を担持する像担持体を支持する像担持体カートリッジと、前記像担持体カートリッジに対して着脱可能であり、前記像担持体に現像剤を供給するための現像カートリッジとを備え、前記筐体は、前記像担持体カートリッジに備えられていることを特徴とする、プロセスカートリッジである。
【0013】
このような構成によると、複数の像担持体カートリッジを、各像担持体カートリッジ間における第1係合部と第2係合部との係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の発明において、前記現像カートリッジは、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体を備え、前記現像筐体上面は、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着され、これらが前記載置面上に載置された状態で、前記載置面に対して前記上面とほぼ同じ高さの位置に配置されることを特徴としている。
【0014】
このような構成によると、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着され、これらが載置面上に載置された状態において、現像カートリッジの現像筐体の上面が、載置面に対して像担持体カートリッジの上面とほぼ同じ高さの位置に配置される。そのため、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着された状態においても、複数の像担持体カートリッジ(プロセスカートリッジ)を安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0015】
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記現像筐体下面に設けられ、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記現像カートリッジを前記現像筐体上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持する凸部を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジが載置面上に載置されたときに、その現像カートリッジの現像筐体上面が載置面とほぼ平行をなす。そのため、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを積み重ねて置くことができる。
【0016】
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記凸部は、上下方向および前後方向と直交する幅方向の両側に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、凸部が幅方向の両側に設けられているので、幅方向において、現像カートリッジが載置面上に載置されたときに、その現像カートリッジの現像筐体上面を確実に載置面とほぼ平行をなす状態とすることができる。そのため、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0017】
また、請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の発明において、前記下面に形成され、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着された状態で、前記凸部が挿通される挿通部を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着されるときに、像担持体カートリッジの挿通部に現像カートリッジの凸部が挿通される。そのため、現像カートリッジの凸部が像担持体カートリッジに対する現像カートリッジの装着の妨げになることを防止することができる。その結果、像担持体カートリッジに対する現像カートリッジのスムーズな装着を確保することができる。
【0018】
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記挿通部は、現像剤像が転写される記録媒体が通過する領域外に設けられていることを特徴としている。
このような構成によると、挿通部は、像担持体カートリッジにおいて記録媒体が通過する領域外に設けられている。そのため、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着された状態において、挿通部に挿通される凸部が記録媒体の通過の妨げになることを防止することができる。
【0019】
また、請求項13に記載の発明は、画像形成装置に対して着脱可能に装着される像担持体カートリッジ、に対して着脱可能な現像カートリッジにおいて、前記現像カートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体と、前記現像筐体下面に設けられ、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着された状態で、前記像担持体カートリッジに形成されている挿通部に挿通される凸部とを備えていることを特徴としている。
【0020】
このような構成によると、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着されるときに、像担持体カートリッジの挿通部に現像カートリッジの凸部が挿通される。そのため、現像カートリッジの凸部が像担持体カートリッジに対する現像カートリッジの装着の妨げになることを防止することができる。その結果、像担持体カートリッジに対する現像カートリッジのスムーズな装着を確保することができる。
【0021】
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の現像カートリッジにおいて、前記凸部は、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記現像カートリッジを前記現像筐体上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持することを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジが載置面上に載置されたときに、その現像カートリッジの現像筐体上面が載置面とほぼ平行をなす。そのため、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを積み重ねて置くことができる。
【0022】
また、請求項15に記載の発明は、請求項13または14に記載の発明において、前記現像筐体上面に設けられ、前記凸部の形状と係合可能な形状を有する凹部を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像カートリッジの現像筐体上面には、凸部の形状と係合可能な形状を有する凹部が設けられている。そのため、現像カートリッジ上に別の現像カートリッジを配置して、上側の現像カートリッジの凸部を、下側の現像カートリッジの凹部に係合させることができる。また、同様にして、上側の現像カートリッジ上にさらに別の現像カートリッジを配置して、上側の現像カートリッジの凸部を、下側の現像カートリッジの凹部に係合させることができる。その結果、複数の現像カートリッジを、各現像カートリッジ間における凸部と凹部との係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。よって、現像カートリッジを画像形成装置から取り出した状態において、現像カートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0023】
また、請求項16に記載の発明は、画像形成装置に対して着脱可能に装着される像担持体カートリッジ、に対して着脱可能な現像カートリッジにおいて、前記現像カートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体と、前記現像筐体下面に設けられる第1現像係合部と、前記現像筐体上面に設けられ、前記第1現像係合部の形状と係合可能な形状を有する第2現像係合部とを備えていることを特徴としている。
【0024】
このような構成によると、現像カートリッジの現像筐体下面には、第1現像係合部が設けられ、現像筐体上面には、、第1現像係合部の形状と係合可能な形状を有する第2現像係合部が設けられている。そのため、現像カートリッジ上に別の現像カートリッジを配置して、上側の現像カートリッジの第1現像係合部と、下側の現像カートリッジの第2現像係合部とを係合させることができる。また、同様にして、上側の現像カートリッジ上にさらに別の現像カートリッジを配置して、上側の現像カートリッジの第1現像係合部と、下側の現像カートリッジの第2現像係合部とを係合させることができる。その結果、複数の現像カートリッジを、各現像カートリッジ間における第1現像係合部と第2現像係合部との係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。よって、現像カートリッジを画像形成装置から取り出した状態において、現像カートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0025】
また、請求項17に記載の発明は、請求項13ないし16のいずれかに記載の発明において、前記現像カートリッジは、前記像担持体カートリッジに支持される像担持体に現像剤像を供給するためのものであり、前記現像筐体は、現像剤を収容するための現像剤収容室を備えていることを特徴としている。
このような構成によると、現像剤収容室に収容されている現像剤を、像担持体カートリッジに支持される像担持体に供給することができる。
【0026】
また、請求項18に記載の発明は、画像形成装置において、請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ、または、請求項13ないし17のいずれかに記載の現像カートリッジを備えていることを特徴としている。
このような構成によると、請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ、または、請求項13ないし17のいずれかに記載の現像カートリッジが画像形成装置に備えられている。そのため、画像形成装置のメーカにとって、プロセスカートリッジ22をリサイクルする場合などに、プロセスカートリッジまたは現像カートリッジの取扱いを容易とすることができ、また、プロセスカートリッジまたは現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【発明の効果】
【0027】
請求項1に記載の発明によれば、複数のプロセスカートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができるので、画像形成装置から離脱されたプロセスカートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、プロセスカートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、複数のプロセスカートリッジのより安定した重ね置きを達成することができる。
【0028】
請求項3記載の発明によれば、載置面上に載置されたプロセスカートリッジ上に、複数のプロセスカートリッジをより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
請求項4に記載の発明によれば、複数のプロセスカートリッジをより一層安定した状態に積み重ねて置くことができる。
請求項5に記載の発明によれば、複数のプロセスカートリッジをより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0029】
請求項6に記載の発明によれば、複数のプロセスカートリッジを鉛直方向に安定した状態に積み重ねて置くことができる。
請求項7に記載の発明によれば、複数の像担持体カートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができる。
請求項8に記載の発明によれば、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着された状態においても、複数の像担持体カートリッジ(プロセスカートリッジ)を安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを積み重ねて置くことができる。
請求項10に記載の発明によれば、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができる。
請求項11に記載の発明によれば、現像カートリッジの凸部が像担持体カートリッジに対する現像カートリッジの装着の妨げになることを防止することができるので、像担持体カートリッジに対する現像カートリッジのスムーズな装着を確保することができる。
【0031】
請求項12に記載の発明によれば、現像カートリッジが像担持体カートリッジに装着された状態において、挿通部に挿通される凸部が記録媒体の通過の妨げになることを防止することができる。
請求項13に記載の発明によれば、現像カートリッジの凸部が像担持体カートリッジに対する現像カートリッジの装着の妨げになることを防止することができるので、像担持体カートリッジに対する現像カートリッジのスムーズな装着を確保することができる。
【0032】
請求項14に記載の発明によれば、載置面上に載置された現像カートリッジ上に、別の現像カートリッジを積み重ねて置くことができる。
請求項15に記載の発明によれば、複数の現像カートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができるので、画像形成装置から離脱された現像カートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0033】
請求項16に記載の発明によれば、複数の現像カートリッジを安定した状態に積み重ねて置くことができるので、画像形成装置から離脱された現像カートリッジの取扱いを容易にすることができ、また、現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
請求項17に記載の発明によれば、現像剤収容室に収容されている現像剤を、像担持体カートリッジに支持される像担持体に供給することができる。
【0034】
請求項18に記載の発明によれば、画像形成装置のメーカにとって、プロセスカートリッジまたは現像カートリッジの取扱いを容易とすることができ、また、プロセスカートリッジまたは現像カートリッジの保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
<レーザプリンタの全体構成>
図1は、本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す側断面図である。図1において、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に、記録媒体としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
<本体ケーシング2の構成>
本体ケーシング2の上面には、画像が形成された用紙3を受けるための排紙トレイ6が形成されている。また、排紙トレイ6の一方側には、操作キーやLED表示部を備える操作パネルが埋設されている。そして、本体ケーシング2において、その操作パネル側の側壁には、後述するプロセスカートリッジ22を着脱するための着脱口7が形成されている。着脱口7には、その着脱口7を開閉するためのフロントカバー8が設けられている。このフロントカバー8は、その下端部に挿通されたカバー軸(図示せず)に回動自在に支持されている。これによって、フロントカバー8をカバー軸を中心として閉じると、フロントカバー8によって着脱口7が閉鎖され、フロントカバー8をカバー軸を支点として開くと(傾倒させると)、着脱口7が開放され、この着脱口7から、プロセスカートリッジ22を本体ケーシング2に対して着脱させることができる。
【0036】
なお、以下の説明において、フロントカバーが設けられる側をこのレーザプリンタ1の「前側」とし、その反対側を「後側」とする。また、前後方向に直交する水平方向を、このレーザプリンタ1における幅方向とする。
<フィーダ部の構成>
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に、着脱可能に装着される給紙トレイ9と、給紙トレイ9内に設けられる用紙押圧板10と、給紙トレイ9の前端側端部の上方に設けられる給紙ローラ11および給紙パッド12と、給紙ローラ11に対し用紙3の搬送方向下流側に設けられる紙粉取りローラ13および14と、紙粉取りローラ13および14に対し用紙3の搬送方向下流側に設けられるレジストローラ15とを備えている。
【0037】
用紙押圧板10は、用紙3を積層状にスタック可能とされ、給紙ローラ11に対して遠い方の端部において揺動可能に支持されることによって、近い方の端部が上下方向に移動可能とされており、また、その裏側からばね(図示せず。)によって上方向に付勢されている。そのため、用紙押圧板10は、用紙3の積層量が増えるに従って、給紙ローラ11に対して遠い方の端部を支点として、ばねの付勢力に抗して下向きに揺動される。給紙ローラ11および給紙パッド12は、互いに対向状に配置され、給紙パッド12の裏側に設けられるばね16によって、給紙パッド12が給紙ローラ11に向かって押圧されている。
【0038】
用紙押圧板10上の最上位にある用紙3は、用紙押圧板10の裏側からばねの付勢力によって給紙ローラ11に向かって押圧され、その給紙ローラ11の回転によって給紙ローラ11と給紙パッド12との間に挟まれて、確実に1枚ずつに捌かれて給紙される。
そして、紙粉取りローラ13および14によって、紙粉が取り除かれた後、レジストローラ15に搬送される。
【0039】
レジストローラ15は、互いに対向する1対のローラを備えており、用紙3をレジスト後に、画像形成部5における転写位置(後述する感光ドラム32と転写ローラ34との間であって、感光ドラム32上のトナー像を用紙3に転写する位置)に搬送する。
なお、このフィーダ部4は、さらに、マルチパーパストレイ17と、マルチパーパストレイ17上に積層される用紙3を給紙するためのマルチパーパス側給紙ローラ18およびマルチパーパス側給紙パッド19とを備えている。マルチパーパス側給紙ローラ18およびマルチパーパス側給紙パッド19は、互いに対向状に設けられ、マルチパーパス側給紙パッド19の裏側に設けられるばね20によって、マルチパーパス側給紙パッド19がマルチパーパス側給紙ローラ18に向かって押圧されている。
【0040】
マルチパーパストレイ17上に積層される用紙3は、マルチパーパス側給紙ローラ18の回転によってマルチパーパス側給紙ローラ18とマルチパーパス側給紙パッド19との間に挟まれ、確実に1枚ずつ捌かれて給紙される。
<画像形成部の構成>
画像形成部5は、スキャナ部21、プロセスカートリッジ22、定着部23などを備えている。
<スキャナ部の構成>
スキャナ部21は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー24、レンズ25および26、反射鏡27、28および29などを備えている。レーザ発光部から発光される画像データに基づくレーザビームは、鎖線で示すように、ポリゴンミラー24、レンズ25、反射鏡27および28、レンズ26、反射鏡29の順に通過あるいは反射して、プロセスカートリッジ22の後述する感光ドラム32の表面上に高速走査にて照射される。
<プロセスカートリッジの構成>
図2は、プロセスカートリッジ22の側断面図である。
【0041】
プロセスカートリッジ22は、スキャナ部21の下方において、本体ケーシング2に対して着脱可能に装着されている。このプロセスカートリッジ22は、像担持体カートリッジとしてのドラムカートリッジ30と、ドラムカートリッジ30に対して着脱可能に装着される現像カートリッジ31とを備えている。
<ドラムカートリッジの構成>
ドラムカートリッジ30は、図2に示すように、筐体としてのカートリッジフレーム103と、そのカートリッジフレーム103内に設けられる、像担持体としての感光ドラム32、スコロトロン型帯電器33、転写ローラ34およびクリーニングブラシ35とを備えている。
【0042】
図3は、ドラムカートリッジ30の平面図であり、図4は、ドラムカートリッジ30の底面図であり、図5は、ドラムカートリッジ30の側面図である。
カートリッジフレーム103は、図3に示すように、左側壁36、右側壁37、下面としての底壁38、前壁39および上面としての後上壁40を一体的に備えている。
左側壁36および右側壁37は、幅方向に間隔を隔てて対向配置されている。そして、左側壁36および右側壁37は、その幅方向にほぼ対称な構成を有し、図5に示すように、側面視略船首形状の後側壁部41と、この後側壁部41の前側に延設された上面としての前側壁部42とを備えている。
【0043】
前側壁部42には、現像カートリッジ31の着脱時に、後述する現像ローラ軸91の軸端部を案内するためのローラ軸案内部43と、このローラ軸案内部43の後端に連続して設けられ、ローラ軸案内部43に案内される現像ローラ軸91の軸端部を受け入れるローラ軸受入部44とが形成されている。
ローラ軸案内部43は、前側壁部42の上端縁の一部として形成され、前側壁部42の前後方向途中から後方に向かって、斜め下方に延びた後、凹湾曲し、さらに平坦状に延びるように形成されている。
【0044】
ローラ軸受入部44は、ローラ軸案内部43の後側に連続し、ローラ軸案内部43の後端部よりも上方に突出した突出壁45に、その突出壁45の前端縁から側面視略矩形状に切り欠くことによって形成されており、その下端縁が、ローラ軸案内部43の後端縁に連続している。
また、前側壁部42は、後述する前側係合凹部49の形状と係合可能な形状を有する第2係合部としての前側係合凸部46を備えている。この前側係合凸部46は、前側壁部42の上端縁の一部として形成され、ローラ軸案内部43の前端縁から前方に向かって平坦状に延びるように形成されている。そして、前側係合凸部46は、前側壁部42の上端縁の前端部47が前方に向かって斜め下方に延びるように形成されていることによって、その前端部47およびローラ軸案内部43よりも上方に突出している。
【0045】
底壁38は、図3に示すように、略平板状をなし、左側壁36および右側壁37の下端縁を前後方向にわたって連結するように設けられている。この底壁38は、図4および図5に示すように、左右両側端部において、後述する感光ドラム32のドラム軸56の略鉛直下方の位置に、複数のドラムカートリッジ30が積み重ねられたときに、上側のドラムカートリッジ30の後述する後側係合凹部52と係合(嵌合)する第1係合部としての後側係合凸部48を備えている。各後側係合凸部48は、下方に向かって側面視略円弧状に突出する薄板状に形成され、前後方向に延びるように設けられている。また、各後側係合凸部48は、ドラムカートリッジ30が平坦な載置面S上に載置されたときに、その載置面Sに当接して、ドラムカートリッジ30を後上壁40および前側係合凸部46が載置面Sとほぼ平行をなすように支持する。
【0046】
また、底壁38には、その左右両側端部において、前側壁部42の前側係合凸部46に対して鉛直方向に対向する位置に、複数のドラムカートリッジ30が積み重ねられたときに、上側のドラムカートリッジ30の前側係合凸部46と係合(嵌合)する第1係合部としての前側係合凹部49が形成されている。この前側係合凹部49は、底壁38および前側壁部42の下端縁を側面視略矩形状に切り欠くことによって形成されている。
【0047】
さらに、底壁38の左右両側端部には、図4に示すように、後述する現像係合凸部80を挿通可能な挿通部62が形成されている。各挿通部62は、前後方向における後側係合凸部48と前側係合凹部49との間の中間付近の位置であって、幅方向における後側係合凸部48および前側係合凹部49よりもやや内側の位置に設けられており、底壁38を上下に貫通する平面視略矩形状の貫通孔として形成されている。
【0048】
前壁39は、底壁38の前端縁から上方に向かって直角方向に屈曲するように形成されている。この前壁39は、略矩形平板状をなし、幅方向両端部が、左側壁36および右側壁37と、直角方向に屈曲するようにして、連続して形成されている。
後上壁40は、図3および図4に示すように、平坦な板状をなし、左側壁36および右側壁37の各後側壁部41の上端縁を、前後方向にわたって連結するように設けられている。この後上壁40の前部には、図3に示すように、幅方向に延びる平面視略矩形状のレーザ入射窓50が開口されている。また、後上壁40には、レーザ入射窓50の後方に、スコロトロン型帯電器33を支持するための帯電支持部51を備えている。
【0049】
さらに、後上壁40には、その左右両側端部において、底壁38の後側係合凸部48の形状と係合可能な形状を有する第2係合部としての後側係合凹部52が形成されている。各後側係合凹部52は、各後側係合凸部48と鉛直方向に対向する位置に設けられている。
そして、このカートリッジフレーム103では、左側壁36および右側壁37の各後側壁部41と、後上壁40と、その後上壁40に上下方向に対向する底壁38の後部とによって、感光ドラム32を収容するドラム収容部53が、前方が開放される閉鎖空間として形成される。また、左側壁36および右側壁37の各前側壁部42と、各前側壁部42に幅方向において連続する底壁38の前部とによって、現像カートリッジ31を収容する現像カートリッジ収容部54が、上方が開放され、後方がドラム収容部53に連通する空間として形成される。
【0050】
感光ドラム32は、図2に示すように、最表層がポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成される円筒形状のドラム本体55と、このドラム本体55の軸心において、ドラム本体55の長手方向に沿って延びる金属製のドラム軸56とを備えている。ドラム軸56がドラムカートリッジ30の左側壁36および右側壁37に回転不能に支持され、このドラム軸56に対してドラム本体55が回転可能に支持されることにより、感光ドラム32は、左側壁36および右側壁37間において、ドラム軸56を中心に回転可能に設けられている。
【0051】
スコロトロン型帯電器33は、感光ドラム32の上方において、帯電支持部51に支持されており、感光ドラム32と接触しないように間隔を隔てて対向配置されている。このスコロトロン型帯電器33は、ワイヤ57、グリッド58およびワイヤクリーナ59を備えている。
ワイヤ57は、帯電支持部51において、左側壁36および右側壁37の間に張設されている。
【0052】
グリッド58は、幅方向に沿ってワイヤ57の下方を囲むように配置され、左側壁36および右側壁37の間に架設されている。
ワイヤクリーナ59は、図3に示すように、ワイヤ57を挟接した状態で、帯電支持部51において、幅方向にスライド自在に支持されている。このワイヤクリーナ59を幅方向に沿ってスライドさせることにより、ワイヤ57がクリーニングされる。
【0053】
転写ローラ34は、左側壁36および右側壁37の間で回転自在に支持されており、図2に示すように、感光ドラム32と上下方向において下側から対向して接触し、感光ドラム32との間にニップを形成している。この転写ローラ34は、金属製の転写ローラ軸60を、導電性のゴム材料からなるローラ61で被覆することにより構成されている。
クリーニングブラシ35は、感光ドラム32の後側側方に配置されている。このクリーニングブラシ35は、幅方向に沿って延びる略矩形細長状の支持板に多数のブラシ毛が植設されている。クリーニングブラシ35は、感光ドラム32の表面にブラシ毛が幅方向に沿って接触するように、感光ドラム32に対して前後方向に対向配置されている。
<現像カートリッジの構成>
図6は、現像カートリッジ31の平面図であり、図7は、現像カートリッジ31の底面図であり、図8は、現像カートリッジ31の側面図である。
【0054】
現像カートリッジ31は、現像カートリッジ収容部54に対して着脱自在に装着され、図2に示すように、後側が開口されたボックス状をなす現像筐体63と、この現像筐体63内に設けられる、供給ローラ64、現像ローラ65および層厚規制ブレード66とを備えている。
現像筐体63は、図6および図7に示すように、幅方向に間隔を隔てて対向配置される左側壁67および右側壁68と、それら左側壁67および右側壁68の間を連結し、上下に配置される下壁69および現像筐体上面としての上壁70とを一体的に備えている。この現像筐体63は、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30の現像カートリッジ収容部54に装着され、これらが載置面S(図9参照)上に載置された状態で、その上面(上壁70)が載置面Sに対して後上壁40の上面とほぼ同じ高さの位置に配置されるように形成されている。
【0055】
左側壁67および右側壁68は、上下方向に延びる板状をなし、その上端縁において上壁70が架設され、その下方において下壁69を挟んで、後述する現像ローラ32の軸方向において、それぞれの内面が互いに対向するように配置されている。
左側壁67には、図8に示すように、入力ギヤ71と噛合する中間ギヤ72と、その中間ギヤ72の前側に配置され、中間ギヤ72と噛合するアジテータ駆動ギヤ73と、入力ギヤ71の後側斜め下方に配置され、入力ギヤ71に噛合する現像ローラ駆動ギヤ74と、入力ギヤ71の下方に配置され、入力ギヤ71に噛合する供給ローラ駆動ギヤ75とが設けられている。入力ギヤ71には、図示しないモータの駆動力が入力されるようになっている。
【0056】
また、左側壁67には、アジテータ駆動ギヤ73の後側斜め上方に、後述するトナー収容室85にトナーを充填するための充填口76が形成されている。この充填口76は、左側壁67におけるトナー収容室85に対応する位置に、左側壁67の厚さ方向を貫通する円形状に形成されている。なお、この充填口76は、トナー収容室85内のトナーが充填口76から漏れることを防止するためのキャップ77によって閉鎖されている。
【0057】
下壁69は、前後方向および幅方向に延びる板状をなし、後述する現像室84を画成するための現像筐体下面としての後側下壁部78と、その後側下壁部78の前端縁に連続し、後述するアジテータ87の回転軌道に沿う断面略弓形状の前側下壁部79とを一体的に備えている。この下壁69は、左側壁67および右側壁68の間に挟持されるように設けられている。
【0058】
後側下壁部78には、その左右両側端部(幅方向の両側端部)に、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30に装着されたときに、ドラムカートリッジ30の挿通部62に挿通される第1現像係合部としての現像係合凸部80が設けられている。各現像係合凸部80は、側面視略短形状の板状に形成されており、感光ドラム32と転写ローラ34との間に進入する用紙3が通過する領域外に配置されている。また、各現像係合凸部80は、図8に示すように、現像カートリッジ31が平坦な載置面S上に載置されたときに、その載置面Sに当接して、現像カートリッジ31を次に述べる上壁70が載置面Sとほぼ平行をなすように支持する。
【0059】
また、後側下壁部78と前側下壁部79との境界には、図2に示すように、上方に向かって断面略三角形状に突出する下側仕切部81が幅方向に沿って形成されている。
上壁70は、図6に示すように、平板状をなし、左側壁67および右側壁68の上端縁間に架設されている。この上壁70の上面後端部には、その左右両側端部に、現像係合凸部80の形状と係合可能な形状を有する第2現像係合部としての現像係合凹部82が形成されている。左側の現像係合凹部82は、複数の現像カートリッジ31が積み重ねられたときに、上側の現像カートリッジ31の左側の現像係合凸部80の下端部が嵌合可能な平面視略矩形状の凹部として形成されている。一方、右側の現像係合凹部82は、上壁70の上面よりも一段低い段差部として形成されている。
【0060】
また、上壁70の下面には、図2に示すように、下壁69の下側仕切部81に対向して、下方に向かって突出する上側仕切板83が幅方向に沿って形成されている。
そして、この現像筐体63では、上側仕切板83および下側仕切部81より後方の内部空間が現像室84として画成され、上側仕切板83および下側仕切部81より前方の内部空間がトナー収容室85として画成されている。
【0061】
トナー収容室85内には、現像剤として、正帯電性の非磁性1成分のトナーが収容されている。このトナーとしては、重合性単量体、たとえば、スチレンなどのスチレン系単量体や、アクリル酸、アルキル(C1〜C4)アクリレート、アルキル(C1〜C4)メタアクリレートなどのアクリル系単量体を、懸濁重合などの公知の重合方法によって共重合させることにより得られる重合トナーが使用されている。このような重合トナーは、球状をなし、流動性が極めて良好であり、高画質の画像形成を達成することができる。
【0062】
なお、このようなトナーには、カーボンブラックなどの着色剤やワックスなどが配合され、また、流動性を向上させるために、シリカなどの外添剤が添加されている。その粒子径は、約6〜10μm程度である。
また、トナー収容室85内には、このトナー収容室85内のトナーを撹拌するためのアジテータ87が設けられている。アジテータ87は、トナー収容室85の中心部において、幅方向に延びるアジテータ回転軸88に支持されている。
【0063】
供給ローラ64は、現像室84内において、前側下方に配置され、現像筐体63の左側壁67および右側壁68間に回転自在に支持されている。この供給ローラ64は、幅方向に延びる、金属製の供給ローラ軸89と、その供給ローラ軸89の周りを被覆する、導電性の発泡材料からなるスポンジローラ90とを備えている。
現像ローラ65は、現像室84内において、後側下方に配置され、供給ローラ64と互いに圧接され、かつ、後側部分が現像筐体63から後方に部分的に露出するように設けられている。この現像ローラ65は、金属製の現像ローラ軸91と、その現像ローラ軸91の周りを被覆する、導電性のゴム材料からなるゴムローラ92が被覆されている。より具体的には、ゴムローラ92は、カーボン微粒子などを含む導電性のウレタンゴムまたはシリコーンゴムからなり、その表面が、フッ素含有ウレタンゴムまたはシリコーンゴムにより被覆されている。なお、現像ローラ軸91の両側軸端部は、図5および図6に示すように、現像筐体63の両側板間から幅方向外側に突出するように設けられている。
【0064】
層厚規制ブレード66は、図2に示すように、金属の板ばね材からなり、その先端部に、絶縁性のシリコーンゴムからなる断面半円形状の押圧ゴム部材93を備えている。そして、層厚規制ブレード66は、現像ローラ65の上方において現像筐体63に支持されて、その下端部が、現像ローラ65のゴムローラ92に対して前側から対向し、押圧ゴム部材93が、層厚規制ブレード66の弾性力によってゴムローラ92の表面に圧接されている。
【0065】
図9は、プロセスカートリッジ22(現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30に装着された状態)の側面図であり、図10は、プロセスカートリッジ22の底面図である。
現像カートリッジ31は、次のようにして、ドラムカートリッジ30の現像カートリッジ収容部54に装着される。すなわち、現像カートリッジ31を、ドラムカートリッジ30の現像カートリッジ収容部54の上方に配置する。そして、現像筐体63の幅方向両外方に突出する現像ローラ軸91の両端部を、ドラムカートリッジ30のカートリッジフレーム103の各ローラ軸案内部43に沿って案内しつつ、現像カートリッジ31を降下させていく。そして、現像ローラ軸91の両端部が、各ローラ軸受入部44の後端縁に当接し、各ローラ軸受入部44に受け入れられると、現像カートリッジ31のドラムカートリッジ30への装着が達成される。
【0066】
この装着の過程において、図10に示すように、ドラムカートリッジ30の各挿通部62に、現像カートリッジ31の各現像係合凸部80が挿通される。そのため、現像カートリッジ31の各現像係合凸部80がドラムカートリッジ30に対する現像カートリッジ31の装着の妨げになることを防止することができる。その結果、ドラムカートリッジ30に対する現像カートリッジ31のスムーズな装着を確保することができる。
【0067】
図2および図8を参照して、現像カートリッジ31の入力ギヤ71に駆動力が入力され、この駆動力によって、アジテータ回転軸88を支点として、アジテータ87が回転されると、トナー収容室85内のトナーは、撹拌され、上側仕切板83と下側仕切部81との間から現像室84に向けて放出される。そして、現像室84に放出されるトナーは、供給ローラ64の回転によって、現像ローラ65上に供給され、このとき、供給ローラ64のスポンジローラ90と現像ローラ65のゴムローラ92との間で正に摩擦帯電される。現像ローラ65上に供給されたトナーは、その現像ローラ65の回転に伴って、現像ローラ65と層厚規制ブレード66の押圧ゴム部材93との間に進入し、一定厚さの薄層となって、現像ローラ65上に担持される。
【0068】
一方、感光ドラム32の表面は、スコロトロン型帯電器33により一様に正帯電された後、スキャナ部21からのレーザビームの高速走査により露光され、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ65の回転により、現像ローラ65上に担持されかつ正帯電されているトナーが、感光ドラム32に対向して接触する時に、感光ドラム32の表面上に形成される静電潜像、すなわち、一様に正帯電されている感光ドラム32の表面のうち、レーザビームによって露光され電位が下がっている露光部分に供給され、選択的に担持されることによって可視像化され、これによって反転現像によりトナー像が形成される。
【0069】
その後、感光ドラム32と転写ローラ34とが、それらの間で用紙3を挟持して搬送するように回転駆動され、感光ドラム32と転写ローラ34との間を用紙3が搬送されることにより、感光ドラム32の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
<定着部の構成>
定着部23は、図1に示すように、プロセスカートリッジ22の後側かつ用紙3の搬送方向下流側に設けられ、加熱ローラ94、加熱ローラ94と対向配置され、加熱ローラ94を押圧する押圧ローラ95、および、これら加熱ローラ94および押圧ローラ95の用紙3の搬送方向下流側に設けられる1対の搬送ローラ96を備えている。
【0070】
加熱ローラ94は、金属製で加熱のためのハロゲンランプを備えている。定着部23では、プロセスカートリッジ22において用紙3上に転写されたトナー像を、用紙3が加熱ローラ94と押圧ローラ95との間を通過する間に熱定着させ、その後、その用紙3を搬送ローラ96によって、排紙パス97に搬送する。排紙パス97に送られた用紙3は、排紙ローラ98に搬送され、その排紙ローラ98によって排紙トレイ6上に排紙される。
【0071】
また、このレーザプリンタ1では、転写ローラ34によって用紙3に転写された後に感光ドラム32の表面上に残存する残存トナーを、現像ローラ65によって回収する、いわゆるクリーナレス方式によって残存トナーを回収するようにしている。このようなクリーナレス方式によって感光ドラム32上に残存するトナーを回収すれば、トナークリーナ装置や廃トナーの貯留部が不要となり、装置構成の簡略化を図ることができる。
<反転搬送部の構成>
また、このレーザプリンタ1には、用紙3の両面に画像を形成するために、反転搬送部99が設けられている。この反転搬送部99は、排紙ローラ98と、反転搬送パス100と、フラッパ101と、複数の反転搬送ローラ102とを備えている。
【0072】
排紙ローラ98は、1対のローラからなり、正回転および逆回転の切り換えができるように構成されている。この排紙ローラ98は、上記したように、排紙トレイ6上に用紙3を排紙する場合には、正方向に回転するが、用紙3を反転させる場合には、逆方向に回転する。
反転搬送パス100は、排紙ローラ98から画像形成位置の下方に配設される複数の反転搬送ローラ102まで用紙3を搬送することができるように、上下方向に沿って設けられており、その上流側端部が、排紙ローラ98の近くに配置され、その下流側端部が、反転搬送ローラ102の近くに配置されている。
【0073】
フラッパ101は、排紙パス97と反転搬送パス100との分岐部分に臨むように、揺動可能に設けられており、図示しないソレノイドの励磁または非励磁により、排紙ローラ98によって反転された用紙3の搬送方向を、排紙パス97に向かう方向から、反転搬送パス100に向かう方向に切り換えることができるように構成されている。
反転搬送ローラ102は、給紙トレイ9の上方において、水平方向に複数設けられており、最も上流側の反転搬送ローラ102が、反転搬送パス100の後端部の近くに配置されるとともに、最も下流側の反転搬送ローラ102が、レジストローラ15の下方に配置されるように設けられている。
【0074】
そして、用紙3の両面に画像を形成する場合には、この反転搬送部99が、次のように動作される。すなわち、一方の面に画像が形成された用紙3が搬送ローラ96によって排紙パス97から排紙ローラ98に搬送されてくると、排紙ローラ98は、用紙3を挟んだ状態で正回転して、この用紙3を一旦外側(排紙トレイ6側)に向けて搬送し、用紙3の大部分が外側に送られ、用紙3の後端が排紙ローラ98に挟まれた時に、正回転を停止する。次いで、排紙ローラ98は、逆回転し、フラッパ101が、用紙3が反転搬送パス100に搬送されるように、搬送方向を切り換えて、用紙3を前後逆向きの状態で反転搬送パス100に搬送する。なお、フラッパ101は、用紙3の搬送が終了すると、元の状態、すなわち、搬送ローラ96から送られる用紙3を排紙ローラ98に送る状態に切り換えられる。
【0075】
次いで、反転搬送パス100に逆向きに搬送された用紙3は、反転搬送ローラ102に搬送され、この反転搬送ローラ102から、上方向に反転されて、レジストローラ15に送られる。レジストローラ15に搬送された用紙3は、裏返しの状態で、再び、レジスト後に、画像形成位置に向けて送られ、これによって、用紙3の両面に画像が形成される。
<プロセスカートリッジの重ね置き>
図11は、2つのドラムカートリッジ30を積み重ねて置いた状態を示す側面図であり、図12は、それらのドラムカートリッジ30に現像カートリッジ31が装着された状態を示す側面図である。また、図13は、2つの現像カートリッジ31を積み重ねて置いた状態を示す側面図である。
【0076】
以上のような構成によると、ドラムカートリッジ30のカートリッジフレーム103には、その底壁38に、後側係合凸部48が形成され、後上壁40には、後側係合凸部48の形状と係合可能な形状を有する後側係合凹部52が形成されている。また、底壁38に、前側係合凹部49が形成され、左側壁36および右側壁37の各前側壁部42には、前側係合凹部49の形状と係合可能な形状を有する前側係合凸部46が形成されている。そのため、図11に示すように、ドラムカートリッジ30上に別のドラムカートリッジ30を配置して、上側のドラムカートリッジ30の後側係合凸部48と下側のドラムカートリッジの後側係合凹部52とを係合させるとともに、上側のドラムカートリッジ30の前側係合凹部49と下側のドラムカートリッジ30の前側係合凸部46とを係合させることができる。また、同様にして、上側のドラムカートリッジ30上にさらに別のドラムカートリッジ30を配置して、上側のドラムカートリッジ30の後側係合凸部48および前側係合凹部49と、それぞれ下側のドラムカートリッジ30の後側係合凹部52および前側係合凸部46とを係合させることができる。その結果、複数のドラムカートリッジ30を、各ドラムカートリッジ30間における凹凸係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。よって、ドラムカートリッジ30をレーザプリンタ1(本体ケーシング2)から取り出した状態において、ドラムカートリッジ30の取扱いを容易にすることができ、また、ドラムカートリッジ30の保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0077】
また、後側係合凸部48、前側係合凹部49、後側係合凹部52および前側係合凸部46は、それぞれ、左右両側(幅方向両側)に設けられているので、それらの凹凸係合によって、幅方向において、複数のドラムカートリッジ30を積み重ねた状態をより安定に保つことができる。その結果、複数のドラムカートリッジ30をより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0078】
しかも、各後側係合凸部48は、ドラムカートリッジ30が平坦な載置面S上に載置されたときに、その載置面Sに当接して、ドラムカートリッジ30を後上壁40および前側係合凸部46が載置面Sとほぼ平行をなして支持するので、載置面S上に載置されたドラムカートリッジ30上に、複数のドラムカートリッジ30を一層安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0079】
また、ドラムカートリッジ30が載置面S上に載置された状態において、後側係合凹部52および前側係合凸部46は、それぞれ後側係合凸部48および前側係合凹部49に対して鉛直方向に対向する位置に設けられているので、複数のドラムカートリッジ30を鉛直方向に積み重ねて置くことができる。その結果、複数のドラムカートリッジ30をより一層安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0080】
さらにまた、後側係合凹部52と前側係合凸部46とが前後方向に間隔を隔てて設けられ、後側係合凸部48と前側係合凹部49とが前後方向に間隔を隔てて設けられているので、それらの凹凸係合によって、前後方向において、複数のドラムカートリッジ30を積み重ねた状態をより安定に保つことができる。その結果、複数のドラムカートリッジ30をより安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0081】
言い換えれば、ドラムカートリッジ30が載置面S上に載置された状態において、互いに鉛直方向に対向する後側係合凹部52および後側係合凸部48を1組とし、また、互いに鉛直方向に対向する前側係合凸部46および前側係合凹部49を1組として、これらの組が前後方向に間隔を隔てて設けられるとともに、各組が幅方向に2組ずつ設けられている。そのため、前後方向および幅方向において、複数のドラムカートリッジ30を鉛直方向に安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0082】
また、この実施形態では、現像カートリッジ31の現像筐体63の上面(上壁70)は、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30の現像カートリッジ収容部54に装着され、これらが載置面S(図9参照)上に載置された状態で、その載置面Sに対して後上壁40の上面とほぼ同じ高さの位置に配置される。そのため、図12に示すように、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30に装着された状態においても、複数のドラムカートリッジ30(プロセスカートリッジ22)を安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0083】
また、現像カートリッジ31には、現像係合凸部80が設けられており、この現像係合凸部80は、現像カートリッジ31が平坦な載置面S上に載置されたときに、その載置面Sに当接して、現像カートリッジ31を現像筐体63の上壁70が載置面Sとほぼ平行をなすように支持する。そのため、図13に示すように、載置面S上に載置された現像カートリッジ31上に、別の現像カートリッジ31を積み重ねて置くことができる。
【0084】
しかも、現像係合凸部80は、現像カートリッジ31の左右両側に設けられているので、幅方向において、現像カートリッジ31が載置面S上に載置されたときに、その現像カートリッジ31の現像筐体63の上壁70を確実に載置面Sとほぼ平行をなす状態とすることができる。そのため、載置面S上に載置された現像カートリッジ31上に、別の現像カートリッジ31を安定した状態に積み重ねて置くことができる。
【0085】
また、ドラムカートリッジ30には、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30に装着された状態において、各現像係合凸部80を挿通する挿通部62が形成されているので、各現像係合凸部80がドラムカートリッジ30に対する現像カートリッジ31の装着の妨げになることを防止することができる。その結果、ドラムカートリッジ30に対する現像カートリッジ31のスムーズな装着を確保することができる。、
そのうえ、各挿通部62は、ドラムカートリッジ30において、感光ドラム32と転写ローラ34との間に進入する用紙3が通過する領域外に配置されているので、現像カートリッジ31がドラムカートリッジ30に装着された状態において、各挿通部62に挿通される各現像係合凸部80が用紙3の通過の妨げになることを防止することができる。
【0086】
また、現像カートリッジ31の現像筐体63の上壁70には、現像係合凸部80の形状と係合可能な形状を有する現像係合凹部82が形成されているので、現像カートリッジ31上に別の現像カートリッジ31を配置して、上側の現像カートリッジ31の現像係合凸部80を、下側の現像カートリッジ31の現像係合凹部82に係合させることができる。また、同様にして、上側の現像カートリッジ31上にさらに別の現像カートリッジ31を配置して、上側の現像カートリッジ31の現像係合凸部80を、下側の現像カートリッジ31の現像係合凹部82に係合させることができる。その結果、複数の現像カートリッジ31を、各現像カートリッジ31間における現像係合凸部80と現像係合凹部82との係合によって、安定した状態に積み重ねて置くことができる。よって、現像カートリッジ31をレーザプリンタ1(本体ケーシング2)から取り出した状態において、現像カートリッジ31の取扱いを容易にすることができ、また、現像カートリッジ31の保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【0087】
また、現像カートリッジ31は、トナーを収容するためのトナー収容室85を備えており、ドラムカートリッジ30に装着された状態において、トナー収容室85に収容されているトナーを、ドラムカートリッジ30に支持される感光ドラム32に良好に供給することができる。
また、このレーザプリンタ1は、上記のようなドラムカートリッジ30(プロセスカートリッジ22)および現像カートリッジ31を備えているので、レーザプリンタ1のメーカにとって、プロセスカートリッジ22をリサイクルする場合などに、ドラムカートリッジ30および現像カートリッジ31の取扱いを容易とすることができ、また、ドラムカートリッジ30または現像カートリッジ31の保管のためのスペースの縮小を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明の画像形成装置としてのレーザプリンタの一実施形態を示す要部側断面図である。
【図2】図1に示すプロセスカートリッジの側断面図である。
【図3】図1に示すドラムカートリッジの平面図である。
【図4】図1に示すドラムカートリッジの底面図である。
【図5】図1に示すドラムカートリッジの側面図である。
【図6】図1に示す現像カートリッジの平面図である。
【図7】図1に示す現像カートリッジの底面図である。
【図8】図1に示す現像カートリッジの側面図である。
【図9】図1に示すプロセスカートリッジ(現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態)の側面図である。
【図10】図1に示すプロセスカートリッジ(現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態)の底面図である。
【図11】図1に示すドラムカートリッジの積み重ねて置いた状態における側面図である。
【図12】図1に示すプロセスカートリッジ(現像カートリッジがドラムカートリッジに装着された状態)の積み重ねて置いた状態における側面図である。
【図13】図1に示す現像カートリッジの積み重ねて置いた状態における側面図である。
【符号の説明】
【0089】
1 レーザプリンタ
2 本体ケーシング
3 用紙
22 プロセスカートリッジ
30 ドラムカートリッジ
31 現像カートリッジ
32 感光ドラム
38 底壁
40 後上壁
42 前側壁部
46 前側係合凸部
48 後側係合凸部
49 前側係合凹部
52 後側係合凹部
62 挿通部
63 現像筐体
70 上壁
78 後側下壁部
80 現像係合凸部
82 現像係合凹部
85 トナー収容室
103 カートリッジフレーム
S 載置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する下面、および、前記下面に対して上下方向の反対側に配置される上面を有する筐体と、
前記下面に設けられる第1係合部と、
前記上面に設けられ、前記第1係合部の形状と係合可能な形状を有する第2係合部とを備えていることを特徴とする、プロセスカートリッジ。
【請求項2】
前記第1係合部および前記第2係合部は、上下方向および前後方向と直交する幅方向の両側に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
前記第1係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記プロセスカートリッジを前記上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持することを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
前記第2係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置された状態において前記第1係合部に対して鉛直方向に対向する位置に設けられていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項5】
前記第1係合部は、前後方向に間隔を隔てて複数設けられ、
前記第2係合部は、複数の前記第1係合部に対応して前後方向に間隔を隔てて複数設けられていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項6】
複数の前記第1係合部および複数の前記第2係合部は、前記プロセスカートリッジが前記載置面上に載置された状態において鉛直方向に互いに対向する前記第1係合部および前記第2係合部を1組として、これらが複数組設けられていることを特徴とする、請求項5に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項7】
現像剤像を担持する像担持体を支持する像担持体カートリッジと、
前記像担持体カートリッジに対して着脱可能であり、前記像担持体に現像剤を供給するための現像カートリッジとを備え、
前記筐体は、前記像担持体カートリッジに備えられていることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
【請求項8】
前記現像カートリッジは、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体を備え、
前記現像筐体上面は、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着され、これらが前記載置面上に載置された状態で、前記載置面に対して前記上面とほぼ同じ高さの位置に配置されることを特徴とする、請求項7に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項9】
前記現像筐体下面に設けられ、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記現像カートリッジを前記現像筐体上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持する凸部を備えていることを特徴とする、請求項8に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項10】
前記凸部は、上下方向および前後方向と直交する幅方向の両側に設けられていることを特徴とする、請求項9に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項11】
前記下面に形成され、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着された状態で、前記凸部が挿通される挿通部を備えていることを特徴とする、請求項9または10に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項12】
前記挿通部は、現像剤像が転写される記録媒体が通過する領域外に設けられていることを特徴とする、請求項11に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項13】
画像形成装置に対して着脱可能に装着される像担持体カートリッジ、に対して着脱可能な現像カートリッジにおいて、
前記現像カートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体と、
前記現像筐体下面に設けられ、前記現像カートリッジが前記像担持体カートリッジに装着された状態で、前記像担持体カートリッジに形成されている挿通部に挿通される凸部とを備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項14】
前記凸部は、前記現像カートリッジが前記載置面上に載置されたときに、前記載置面に当接して、前記現像カートリッジを前記現像筐体上面が前記載置面とほぼ平行をなすように支持することを特徴とする、請求項13に記載の現像カートリッジ。
【請求項15】
前記現像筐体上面に設けられ、前記凸部の形状と係合可能な形状を有する凹部を備えていることを特徴とする、請求項13または14に記載の現像カートリッジ。
【請求項16】
画像形成装置に対して着脱可能に装着される像担持体カートリッジ、に対して着脱可能な現像カートリッジにおいて、
前記現像カートリッジが前記画像形成装置から離脱され、載置面上に載置されるときに、前記載置面に対向する現像筐体下面、および、前記現像筐体下面に対して上下方向の反対側に配置される現像筐体上面を有する現像筐体と、
前記現像筐体下面に設けられる第1現像係合部と、
前記現像筐体上面に設けられ、前記第1現像係合部の形状と係合可能な形状を有する第2現像係合部とを備えていることを特徴とする、現像カートリッジ。
【請求項17】
前記現像カートリッジは、前記像担持体カートリッジに支持される像担持体に現像剤像を供給するためのものであり、
前記現像筐体は、現像剤を収容するための現像剤収容室を備えていることを特徴とする、請求項13ないし16のいずれかに記載の現像カートリッジ。
【請求項18】
請求項1ないし12のいずれかに記載のプロセスカートリッジ、または、請求項13ないし17のいずれかに記載の現像カートリッジを備えていることを特徴とする、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−208838(P2006−208838A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−21991(P2005−21991)
【出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】