説明

ホログラフィを用いたホログラフィックメモリ

【課題】信号光と参照光の波面が軸対照で、記録容量に優れたポリト方式におけるホログラフィックメモリを小型化する手段を提供する。
【解決手段】ホログラフィックメモリは、レーザ光源201と、レーザ光源から出射した光ビームを信号光と参照光とに分離する分離素子205と、信号光206を光情報記録媒体1に集光する集光レンズ210と、参照光212を光情報記録媒体1に照射する照射レンズ221と、参照光212の光軸角度を変調する参照光角度変調機構221と、集光レンズ210と、照射レンズ221を同時に所定方向に駆動できる2レンズ駆動機構211を備えさせる。また、2レンズ駆動機構211の駆動方向は、参照光角度変調機構221で参照光212の光軸角度が変調される方向と直交する方向とする。また、集光レンズ210と照射レンズ221は参照光角度変調機構221で参照光212の光軸角度が変調される方向に傾けて配置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ホログラフィを用いたホログラフィックメモリとそれに用いる光学ヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、ポリト方式におけるホログラフィックメモリが記載されている。特許文献2に、コリニア方式におけるホログラフィックメモリが記載されている。特許文献3に、モノキュラー方式におけるホログラフィックメモリが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007―199232号公報
【特許文献2】特開2007―304263号公報
【特許文献3】特開2008―226433号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、青紫色半導体レーザを用いた、Blu−ray Discにより、民生用においても50GB程度の記録密度を持つ光ディスクの商品化が可能となってきた。
【0005】
今後は、光ディスクでも500GB〜1TBというHDD(Hard Disc Drive)容量と同程度まで大容量化が望まれる。
【0006】
しかしながら、このような高密度を光ディスクで実現するためには、今までの様な短波長化と対物レンズ高NA化による従来の高密度技術のトレンドとは異なった新しいストレージ技術が必要となる。
【0007】
有望な次世代のストレージ技術として、ホログラフィを用いデジタル情報を記録するホログラフィックメモリがある。
【0008】
ホログラフィックメモリとは、空間光変調器により2次元的に変調されたページデータの情報を有する信号光と、参照光とを光記録媒体の内部で重ね合わせ、その時に生じる干渉縞パターンによって光記録媒体内の屈折率を変調せることで情報を記録する技術である。ホログラフィックメモリに用いる光記録媒体を従来同様円盤のディスク形状を想定し、以下では光記録媒体を光ディスクと記すこととする。また、光ディスク内に生じた干渉縞パターンのことをホログラムと記す。
【0009】
また情報の再生時には、記録時に用いた参照光を同じ配置で光ディスクに照射すると、光ディスクに記録されているホログラムが回折格子のように作用して回折光を生じる。この回折光が記録した信号光と位相情報を含めて同一の光として再生される。
【0010】
再生された信号光は、CMOSやCCDなどの光検出器を用いて2次元的に高速に検出される。このようにホログラフィックメモリでは、1つのホログラムで2次元的な情報を同時に記録/再生され、また同じ場所に複数のページデータを重ね書きすることができるため、大容量かつ高速な情報の記録再生に有効である。
【0011】
ホログラフィックメモリとして、例えば特開2007―199232号公報(特許文献1)がある。本公報には、信号光をレンズで光ディスクに集光すると同時に、平行光である参照光を照射して干渉させてホログラムの記録を行い、さらに参照光の光ディスクへの入射角度を変えながら異なるページデータを空間光変調器に表示して多重記録を行う、いわゆるポリト方式が記載されている。
【0012】
特許文献1と異なるホログラフィックメモリとして、例えば特開2007―304263号公報(特許文献2)がある。本公報には、1つの空間光変調器において内側の画素からの光を信号光、外側の輪帯状の画素からの光を参照光として、両光束を同じレンズで光ディスクに集光し、レンズの焦点面付近で信号光と参照光を干渉させてホログラムを記録するシフト多重方式を用いた、いわゆるコリニア方式が記述されている。
【0013】
さらに特許文献1や2と異なる、ホログラフィックメモリとして、例えば特開2008―226433号公報(特許文献3)がある。本公報には、ポリト方式における信号光束と参照光を1個のレンズで光ディスクに集光させることで、光学部品の共通化する、いわゆるモノキュラー方式が記載されている。
【0014】
特許文献1のようなポリト方式は、参照光と信号光束とを大きく異なる角度で入射するため、光学系の大型化が課題であった。
【0015】
特許文献3では、特許文献1の大型化の課題を回避することができるが、信号光束と参照光が各々レンズの中心からずれるため、光ディスクに集光される光ビームの波面が非対称になる点が課題である。
【0016】
特許文献2では、信号光と参照光をレンズの中心部と外周部で分けるため、角度多重が使用できない。コリニア方式は角度多重ができないため、再生性能を確保するために、ポリト方式に比べ記録容量に劣る。
【0017】
そこで本発明では、信号光と参照光の波面が軸対照で、記録容量に優れたポリト方式におけるホログラフィックメモリを小型化する手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記目的は、一例として、特許請求の範囲に記載の発明により達成される。
【0019】
例えば、ホログラフィックメモリは、レーザ光源と、レーザ光源から出射した光ビームを信号光と参照光とに分離する分離素子と、信号光を光ディスクに集光する集光レンズと、参照光を光ディスクに照射する照射レンズと、参照光の光軸角度を変調する参照光角度変調機構と、集光レンズと、照射レンズを同時に所定方向に駆動できる2レンズ駆動機構を備えさせる。
【0020】
また、2レンズ駆動機構の駆動方向は、参照光角度変調機構で参照光の光軸角度が変調される方向と直交する方向とする。
【0021】
また、集光レンズと照射レンズは参照光角度変調機構で参照光の光軸角度が変調される方向に傾けて配置させる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、信号光と参照光の波面が軸対照で、記録容量に優れたポリト方式におけるホログラフィックメモリを小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】実施例1におけるホログラフィックメモリの構成図を示す。
【図2】実施例1における光学ヘッドの構成図を示す。
【図3】実施例1におけるホログラフィックメモリの記録、再生の動作フローを示す。
【図4】実施例2における光学ヘッドの構成図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図に示す実施例に基づいて詳細に説明するが、これによりこの本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0025】
本発明における実施例1について図を用いて詳細に説明する。
図1はホログラフィックメモリ10の構成を示したものである。
【0026】
ホログラフィックメモリ10は、光学ヘッド11、位相共役光学系12、ディスクCure光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14ならびに回転モータ50を備えており、光ディスク1は回転モータ50によって回転可能な構成となっている。
【0027】
光学ヘッド11は、参照光と信号光を光ディスク1に出射してホログラフィを利用してデジタル情報を記録する役割を果たす。
【0028】
この際、記録する情報信号はコントローラ89によって信号生成回路86を介して光学ヘッド11内の後述する空間光変調器に送り込まれ、信号光は該空間光変調器によって変調される。
【0029】
光ディスク1に記録した情報を再生する場合は、光学ヘッド11から出射された参照光の位相共役光を位相共役光学系12によって生成する。ここで位相共役光とは、入力光と同一の波面を保ちながら逆方向に進む光波のことである。該位相共役光によって再生される再生光を光学ヘッド11内の後述する光検出器によって検出し、信号処理回路85によって信号を再生する。
【0030】
光ディスク1に照射する参照光と信号光の照射時間は、光学ヘッド11内の後述するシャッタの開閉時間をコントローラ89によってシャッタ制御回路87を介して制御することで調整できる。
【0031】
ディスクCure光学系13は、光ディスク1のプリキュアおよびポストキュアに用いる光ビームを生成する役割を果たす。ここでプリキュアとは、光ディスク1内の所望の位置に情報を記録する際、該所望位置に参照光と信号光を照射する前に予め所定の光ビームを照射する前工程の事である。またポストキュアとは、光ディスク1内の所望の位置に情報を記録した後、該所望の位置に追記不可能とするために所定の光ビームを照射する後工程の事である。
【0032】
ディスク回転角度検出用光学系14は、光ディスク1の回転角度を検出するため用いられる。光ディスク1を所定の回転角度に調整する場合は、ディスク回転角度検出用光学系14によって回転角度に応じた信号を検出し、検出された信号を用いてコントローラ89によってディスク回転モータ制御回路88を介して光ディスク1の回転角度を制御する事が出来る。
【0033】
光源駆動回路82からは所定の光源駆動電流が光学ヘッド11、ディスクCure光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14内の光源に供給され、各々の光源からは所定の光量で光ビームを発光することができる。
【0034】
また、光学ヘッド11、位相共役光学系12、ディスクCure光学系13は、光ディスク1の半径方向に位置をスライドできる機構が設けられており、アクセス制御回路81を介して位置制御がおこなわれる。
【0035】
ところでホログラフィを利用した記録技術は、高密度な情報を記録可能な技術であるがゆえに、例えば光ディスク1の傾きや位置ずれに対する許容誤差が極めて小さくなる傾向がある。それゆえ光学ヘッド11内に、例えば光ディスク1の傾きや位置ずれ等、許容誤差が小さいずれ要因のずれ量を検出する機構を設けて、サーボ信号生成回路83にてサーボ制御用の信号を生成し、サーボ制御回路84を介して該ずれ量を補正するためのサーボ機構をホログラフィックメモリ10内に備えても良い。
【0036】
また光学ヘッド11、位相共役光学系12、ディスクCure光学系13、ディスク回転角度検出用光学系14は、いくつかの光学系構成または全ての光学系構成をひとつに纏めて簡素化しても構わない。
【0037】
図2は、ホログラフィックメモリ10における光学ヘッド11の光学系構成の一例を示したものである。
【0038】
図では、光源201を出射した光ビームの中心光軸を一点鎖線、光ビーム外側を実線にて図示している。
【0039】
光源201を出射した光ビームはコリメートレンズ202を透過し、平行な光ビームとなってシャッタ203に入射する。シャッタ203が開いている時は、光ビームはシャッタ203を通過した後、例えば2分の1波長板などで構成される光学素子204によってP偏光とS偏光の光量比が所望の比になるように偏光方向を制御された後、PBS(Polarization Beam Splitter)プリズム205に入射する。PBSプリズム205で信号光206と参照光212に分離される。
【0040】
信号光206は、PBSプリズム207を経由して空間光変調器208に入射する。
【0041】
空間光変調器208によって情報を付加された信号光206はPBSプリズム207を反射し、所定の入射角度の光ビームのみを通過させるアングルフィルタ209を伝播する。その後、信号光206は集光レンズ210によって光ディスク1に集光する。
【0042】
一方、PBSプリズム205を反射した参照光212は、偏光方向変換素子219によって記録時または再生時に応じて所定の偏光方向に設定された後、ミラー214を経由してレンズ215に入射する。
【0043】
レンズ215は参照光212を照射レンズ221のバックフォーカス面に集光させる機能がある。照射レンズ221のバックフォーカス面にて一度集光された参照光212は、照射レンズ221によって再度平行な光ビームとなって光ディスク1に照射される。
【0044】
このように信号光206と参照光212を光ディスク1において、互いに重ね合うように入射させることで、光ディスク1内には干渉縞パターンが形成され、このパターンを光ディスク1内に書き込むことで情報を記録する。また参照光角度変調機構221によって光ディスク1に照射される参照光212の照射角度を図中矢印250の方向に変化させることで、角度多重による記録が可能である。
【0045】
記録した情報を再生する場合は、前述したように参照光212だけを光ディスク1に照射する。光ディスク1を透過した参照光212をガルバノミラー216にて反射させることで、その位相共役光を生成する。位相共役光は参照光212の光路と重なるため図示はない。
【0046】
位相共役光が再び光ディスク1に照射されると、再生光が生成される。再生光は信号光216の光路と重なるため図示はない。この再生光は、集光レンズ210、アングルフィルタ209を伝播する。その後、再生光はPBSプリズム207を透過して光検出器218に入射し、記録した信号を再生することができる。
【0047】
さて、再生するときには、周囲温度の変化によって光ディスクが膨張するため、記録したときと同じ参照光212を照射しても良好な再生光が得られない。このため、参照光212の光ディスク1への照射角度を変えることで光ディスクの膨張による再生光の劣化を防止しなければならない。
【0048】
そこで、光学ヘッド11では、集光レンズ210と照射レンズ221を紙面と直交する方向に駆動するレンズ駆動機構211が備わっている。レンズ駆動機構211は、一般的な電磁誘導の原理を用いることで実現できるアクチュエータを想定している。参号光212の光ディスク1への照射角度は、レンズ駆動機構211によって照射レンズ221が変位することで紙面直交方向に変調することができる。
【0049】
すなわち、光学ヘッド11では、矢印250の方向に参照光212の角度を変調する参照光角度変調機構221が備わっているだけでなく、紙面直交方向に参照光212の角度を変調するレンズ駆動機構211も備わっているため、光ディスクの膨張による再生光の劣化を良好に防止することができる。
【0050】
光学ヘッド11では、集光レンズ210と照射レンズ221を用いているため、信号光206も参照光212もレンズの中心を通過する。信号光206も参照光212も軸対称な波面となる効果が得られる。この効果をえるには、レンズ駆動機構211上で、集光レンズ210と照射レンズ221の面は図のように傾けている。
なお、光学ヘッド11の光学系構成は図2に限定されるものではなく、光源201から出射した光ビームを信号光と参照光に分離し、信号光と参照光を図のように集光レンズ210、照射レンズ221で光ディスクへ集光、照射できる構成であればなんでも良い。
【0051】
図3は、ホログラフィックメモリ10における記録、再生の動作フローを示したものである。ここでは、特にホログラフィを利用した記録再生に関するフローを説明する。
【0052】
図3(a)は、ホログラフィックメモリ10に光ディスク1を挿入した後、記録または再生の準備が完了するまでの動作フローを示し、図3(b)は準備完了状態から光ディスク1に情報を記録するまでの動作フロー、図3(c)は準備完了状態から光ディスク1に記録した情報を再生するまでの動作フローを示したものである。
【0053】
図3(a)に示すように媒体を挿入すると、ホログラフィックメモリ10は、例えば挿入された媒体がホログラフィを利用してデジタル情報を記録または再生する媒体であるかどうかディスク判別を行う。
【0054】
ディスク判別の結果、ホログラフィを利用してデジタル情報を記録または再生する光ディスク1であると判断されると、ホログラフィックメモリ10は光ディスク1に設けられたコントロールデータを読み出し、例えば光ディスク1に関する情報や、例えば記録や再生時における各種設定条件に関する情報を取得する。
【0055】
コントロールデータの読み出し後は、コントロールデータに応じた各種調整や光学ヘッド11に関わる学習処理を行い、ホログラフィックメモリ10は、記録または再生の準備が完了する。
【0056】
準備完了状態から情報を記録するまでの動作フローは図3(b)に示すように、まず記録するデータを受信して、該データに応じた情報を光学ヘッド11内の空間光変調器に送り込む。
【0057】
その後、光ディスク1に高品質の情報を記録できるように、必要に応じて各種学習処理を事前に行い、シーク動作ならびにアドレス再生を繰り返しながら光ヘッド11ならびにディスクCure光学系13の位置を光ディスク1の所定の位置に配置する。
【0058】
その後、ディスクCure光学系13から出射する光ビームを用いて所定の領域をプリキュアし、光学ヘッド11から出射する参照光と信号光を用いてデータを記録する。
【0059】
データを記録した後は、必要に応じてデータをベリファイし、ディスクCure光学系13から出射する光ビームを用いてポストキュアを行う。
【0060】
準備完了状態から記録された情報を再生するまでの動作フローは図3(c)に示すように、光ディスク1から高品質の情報を再生できるように、必要に応じて各種学習処理を事前に行う。その後、シーク動作ならびにアドレス再生を繰り返しながら光学ヘッド11ならびに位相共役光学系12の位置を光ディスク1の所定の位置に配置する。
【0061】
その後、光学ヘッド11から参照光を出射し、光ディスク1に記録された情報を読み出す。
【実施例2】
【0062】
本発明における実施例2について図を用いて詳細に説明する。
図4は実施例2における光学ヘッド300の構成を示したものである。光学ヘッド300は、光学ヘッド11と集光照射一体成型レンズ301を搭載した点が異なる。
【0063】
集光照射一体成型レンズ301は集光レンズ210と照射レンズ221を一体に成型したレンズである。通常の成型レンズでは、コバなどがレンズ周辺に形成されるが、2個のレンズを近接させる場合に邪魔になる。ホログラフィックメモリ10を小型化する場合、光学ヘッド11を縮小することで実現できる。しかし縮小していくと集光レンズ210と照射レンズ221を近接させなければならず、コバなどが邪魔になり小型化が困難になる。そこで光学ヘッド300は、集光レンズ210と照射レンズ221を一体で成型する集光照射一体成型レンズ301を用いることで、小型化を実現するものである。
【0064】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0065】
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部が、ハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1・・・光ディスク、10・・・ホログラフィックメモリ、11・・・光学ヘッド、201・・・光源、202・・・コリメートレンズ、205・・・偏光ビームスプリッタ、206・・・信号光、208・・・空間光変調器、210・・・集光レンズ、211・・・レンズ駆動機構、212・・・参照光、221・・・照射レンズ、218・・・光検出器、219・・・偏光方向変換素子、
221・・・参照光角度変調機構、301…集光照射一体成型レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号光と参照光を用いホログラフィを利用して、光記録媒体に情報を記録および/または光記録媒体から再生するホログラフィックメモリにおいて、
該ホログラフィックメモリは、
レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを信号光と参照光とに分離する分離素子と、
前記信号光に情報を付与する空間変調器と、
前記信号光を前記光記録媒体に集光する集光レンズと、
前記参照光を前記光記録媒体に照射する照射レンズと、
前記参照光の光軸角度を変調する参照光角度変調機構と、
を少なくとも備え、
前記集光レンズと、前記照射レンズを同時に所定方向に駆動できるレンズ駆動機構を備えたことを特徴とするホログラフィックメモリ。
【請求項2】
請求項1記載のホログラフィックメモリであって、
該ホログラフィックメモリは、
前記2レンズ駆動機構の駆動方向は、前記参照光角度変調機構で参照光の光軸角度が変調される方向と直交する方向としたことを特徴とするホログラフィックメモリ。
【請求項3】
請求項2記載のホログラフィックメモリであって、
該ホログラフィックメモリは、
前記集光レンズと前記照射レンズは前記参照光角度変調機構で参照光の光軸角度が変調される方向に傾けて配置させたことを特徴とするホログラフィックメモリ。
【請求項4】
請求項3記載のホログラフィックメモリであって、
該ホログラフィックメモリは、
前記集光レンズと前記照射レンズとを一体成型で製造される集光照射一体成型レンズを用いたことを特徴とするホログラフィックメモリ。
【請求項5】
信号光と参照光を用いホログラフィを利用して、光記録媒体に情報を記録および/または光記録媒体から再生するホログラフィックメモリにおいて、
該ホログラフィックメモリは、
レーザ光源と、
前記レーザ光源から出射した光ビームを信号光と参照光とに分離する分離素子と、
前記信号光に情報を付与する空間変調器と、
前記参照光の光軸角度を変調する参照光角度変調機構と、
前信号光を前記光記録媒体に集光するレンズ機能と前記参照光を前記光記録媒体に照射するレンズ機能と持った集光照射一体成型レンズと、
前記集光照射一体成型レンズを所定方向に駆動できるレンズ駆動機構と、
を備えるホログラフィックメモリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−69207(P2012−69207A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−213017(P2010−213017)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】