説明

ポリケチドおよびその他の天然生成物の製造

本発明はポリケチドおよび他の天然物の製造に関し、また、化合物のライブラリと個々の新規な物質に関する。一つの態様において、本発明は17−デスメチルラパマイシン(17-desmethylrapamycin)およびその相同物、遺伝子組換技術を含むそれらの製造方法、および本発明物質の単離および用法を与える。他の態様において、本発明は17−デスメチルラパマイシンおよびその相同物を、免疫抑制の誘発または維持、神経再生の刺激、または癌、B細胞性悪性腫瘍、真菌感染、移植片対宿主病、自己免疫疾患、炎症血管疾患、繊維化疾患の治療に用い、さらには創傷治癒標準に用いることを提案する。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
17−デスメチルラパマイシンおよびその相同物。
【請求項2】
化1で表される化合物。
【化1】

【請求項3】
化1においてRが基A,B,C,DおよびFから選ばれる構造フラグメントを表し、R7がH,OHまたはOMeを表し、R8がH,OH,OMe,ClまたはFを表す、請求項2の化合物。
【請求項4】
が化3(R7はHまたはOHを表し、R8はH,OHまたはOMeを表す)に示す基A(i),C(i),E(i)およびF(i)から選ばれる構造フラグメントを表す、請求項3の化合物。
【化3】

【請求項5】
がOHを表すときRはHであり、RがOHを表すときRはHである、請求項1〜4のいずれかの化合物。
【請求項6】
xが直接結合またはCHを表す、請求項1〜5のいずれかの化合物。
【請求項7】
xがCHを表す、請求項1〜6のいずれかの化合物。
【請求項8】
2がOHを表す、請求項1〜7のいずれかの化合物。
【請求項9】
が(H,H)を表し、RがOHを表し、RがHを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRおよびRが共にOHを表し、xがCHを表す、請求項1〜8のいずれかの化合物。
【請求項10】
が(H,H)を表し、RがOHを表し、RがHを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがHを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項11】
が(H,H)または=Oを表し、RがOHまたはOMeを表し、RがHまたはOMeを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがH,OHまたはOMeを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項12】
が=Oを表し、RがOHまたはOMeを表し、RがH,OHまたはOMeを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがFまたはClを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項13】
が=Oを表し、RがOHを表し、RがOMeを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがHを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項14】
が=Oを表し、RがOHを表し、RがOHを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがHを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項15】
が=Oを表し、RがOHを表し、RがOMeを表し、Rが化3の構造フラグメントC(i)であってそのRがOH、RがOMeを表し、xがCHを表す、請求項2の化合物。
【請求項16】
請求項1〜15のいずれかに記載の医療用化合物。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれかに記載の化合物を、免疫抑制の誘導または維持、神経再生の刺激、または癌、B−細胞悪性腫瘍、真菌感染症、臓器移植拒絶反応、移植片対宿主拒絶反応、自己免疫疾患、炎症性疾患および血管疾患の治療のための調合に用いる用途。
【請求項18】
請求項1〜15のいずれか記載の化合物またはその薬学的に許容可能な塩および薬学的に許容可能なキャリアからなる医薬品。
【請求項19】
請求項1または2記載の17−デスメチルラパマイシンまたはその相同物の産生方法であって、
(a)ラパマイシンPKSのモジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインをマロニル−CoA−特異的ATドメインで置換するステップと、
(b)遺伝子操作されたラパマイシンPKSを適当な宿主細胞において発現させるステップと、
(c)前記宿主細胞を17−デスメチルラパマイシンまたはその相同物が産生される条件下で培養し、任意に外因性前駆物質を供給するステップと、
(d)任意に前記産生された化合物を単離するステップと、
を含む方法。
【請求項20】
モジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインがマロニル−CoA特異的ATドメインで置換された、遺伝子操作されたラパマイシンポリケチド合成酵素をエンコードする生合成クラスターを含む組換え菌株を産生する方法。
【請求項21】
モジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインが、ラパマイシン、モネンシン、FK506、エリスロマイシン、FK520、アンフォテリシン、アンゴラマイシン、チロシン、「hyg」、FK523、メリダマイシン、アンタスコマイシン、FK525およびツクバマイシンのクラスター群の一つから選択されるマロニル−CoA特異的ATドメインで置換される、請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記マロニル−CoA特異的ATドメインがラパマイシン、モネンシンおよびFK506のクラスター群の一つから選択される、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記ATドメインは、ラパマイシンモジュール2由来ATドメイン、モネンシンモジュール3由来ATドメイン、モネンシンモジュール6由来ATドメイン、モネンシンモジュール8由来ATドメイン、FK506モジュール3由来ATドメインおよびFK506モジュール7由来ATドメインからなる群から選択される、請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記マロニル−CoA特異的ATドメインがラパマイシンモジュール2に由来する、請求項23記載の方法。
【請求項25】
請求項19〜24のいずれかに記載の方法であって、
(a)導入すべきATを、適当な隣接制限部位を有する単一のDNAフラグメントで単離するステップと、
(b)適切な制限部位を用いて、目的ATの隣接配列と相同であるDNA配列の領域を増幅させて単離するステップと、
(c)ステップ(a)および(b)に記述した3つのDNAフラグメントを共にリゲート(結紮)してLHS相同体、次いでドナーATドメイン、次いでRHS相同体のインフレーム(in−frame)配列を得るステップと、
(d)ステップ(c)からの完全な配列を宿主株内への導入のためのベクター内に導入して最終プラスミドを得るステップであって、前記プラスミドが、
i)接合のためのoriTと、
ii)一つ以上の耐性マーカーと、
iii)成分が37℃培養で選ばれるようにするための温度感受性複製原点と、
iv)E.coliの複製原点と、
を含むステップと、
(e)ステップ(d)で記述した最終プラスミドを用い、接合により宿主株を形質変換させるステップと、
(f)関連抗生剤に対する耐性により形質変換体を選択するステップと、
(g)抗生剤選択と共に37℃で培養させることにより、一次成分を産生させるステップと、
(h)抗生剤選択の不存在下で同様に37℃で培養することにより、二次組換え体を選別するステップと、
(i)所望の菌株を、その目的産生物を産生する能力によって同定するステップと、
(j)任意に標準的方法により菌株の遺伝的特徴を確認するステップと、
を含む方法。
【請求項26】
17−デスメチルラパマイシン相同物の産生方法であって、
(a)請求項20記載の方法に従い、ラパマイシンPKSのモジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインが、マロニル−CoA特異的ATドメインで置換された組換え菌株を産生させるステップと、
(b)ポリケチド産生に適当な条件下で、前記組換え菌株に非天然スターター酸を供給するステップと、
を含む方法。
【請求項27】
17−デスメチルラパマイシン相同物の産生方法であって、
(a)請求項20記載の方法に従い、ラパマイシンPKSのモジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインが、マロニル−CoA特異的ATドメインで置換された組換え菌株を産生させるステップと、
(b)rapI、rapJ、rapK、rapL、rapM、rapN、rapOおよびrapQから選択される一つ以上のラパマイシン補助遺伝子を付加的に欠失または不活性化させるステップと、
(c)得られた菌株を、必要に応じて、任意に外因性前駆物質の存在下で培養して、17−デスメチルラパマイシン相同物を産生するステップと、
を含む方法。
【請求項28】
17−デスメチルラパマイシン相同物の産生方法であって、
(a)請求項20記載の方法に従い、ラパマイシンPKSのモジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインが、マロニル−CoA特異的ATドメインで置換された組換え菌株を産生させるステップと、
(b)rapI、rapJ、rapK、rapL、rapM、rapN、rapOおよびrapQから選択される一つ以上のラパマイシン補助遺伝子を付加的に欠失または不活性化させるステップと、
(c)補助遺伝子の全部または部分集合をin−transで再導入し、前記欠失を補完または部分的に補完するステップと、
(d)得られた菌株を、必要に応じて、任意に外因性前駆物質の存在下で培養して、17−デスメチルラパマイシン相同物を産生するステップと、
を含む方法。
【請求項29】
17−デスメチルラパマイシン相同物の産生方法であって、
(a)請求項20記載の方法に従い、ラパマイシンPKSのモジュール10のメチルマロニル−CoA特異的ATドメインが、マロニル−CoA特異的ATドメインで置換された組換え菌株を産生させるステップと、
(b)rapI、rapJ、rapK、rapL、rapM、rapN、rapOおよびrapQから選択される一つ以上のラパマイシン補助遺伝子を付加的に欠失または不活性化させるステップと、
(c)任意に補助遺伝子の全部または部分集合をin−transで再導入し、前記欠失を補完または部分的に補完するステップと、
(d)ポリケチド産生に適当な条件下で、前記組換え菌株に非天然スターター酸を供給するステップと、
を含む方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2008−509895(P2008−509895A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525355(P2007−525355)
【出願日】平成17年8月11日(2005.8.11)
【国際出願番号】PCT/GB2005/003158
【国際公開番号】WO2006/016167
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(506181508)バイオティカ テクノロジー リミテッド (6)
【Fターム(参考)】