説明

マスクケース

【課題】軟X線領域等の短波長を使用して形成される、より集積度の高い新世代の半導体回路の製造工程で使用されるマスクの運搬時及び保管時において、マスク表面に貼り付けるペリクル膜の使用を不要にすると共に、塵、埃、静電気、及びガスの発生を防止すること。
【解決手段】本発明のマスクケースは、マスク10を収容する内ケース上部1及び内ケース下部2と、この内ケースを運搬中に振動を防止するための上緩衝材3,下緩衝材4と、全体を収納する出荷ケース上部5及び出荷ケース下部6と、を備えて構成する。内ケース上部1の左右両端には、内ケース下部2を係合するための留め具(クリップ)11を取り付ける。内ケース下部2の上面周辺部には、マスク10の下面周辺部と係合するパッキン21を取り付ける。内ケース上部1の平板部には、該平板部を貫通するガス抜き穴12を設ける。ガス抜き穴12の下部には、ガスを吸着できる吸着膜を貼り付ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体製造用のマスクケースに係り、特に、軟X線領域等の短波長を使用して形成される、集積度の高い半導体回路の製造工程で使用されるマスクの運搬及び保管に適したマスクケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体回路(集積回路)の集積度は高まる一方であり、これに伴って、その回路パターンには微細化や高精度化の要求、さらには低欠陥であることの要求が強く求められている。しかも、このような要求は、集積度の目標水準の高さに応じた世代交代によって、段階的に高まり、場合によっては飛躍的に高められる。
【0003】
一方、半導体回路の集積度に関する前述の目標水準を達成するためには、回路パターンの形成工程等で使用されるマスクについても、それに対応した水準、即ち、より高度な微細加工に耐えられる水準が要求される。具体的には、従来、例えば波長193nmのArFレーザ叉は波長248nmのKrFレーザを使用していたが、回路幅が32nm以下と細線化してきたので波長13.5nmのEUVLを使ってパターニングする方法の利用が要望されている。
当然ながら、マスクにも要求されるこのような高度な集積度の高さの水準は、マスクの製造直後だけではなく、実際にそれを用いる半導体回路の製造工程まで維持される必要がある。しかしながら、一般に、マスクの製造メーカ或いは製造場所は、半導体回路の製造メーカ(即ちマスクのユーザ)や、その製造場所とは異る離れた場所であることが多いので、特に、製造後に出荷されるマスクの輸送工程において、輸送時の振動等により、塵埃が発生し、またケースからの発生ガスの影響によりマスクの品質劣化を招く危険性を有していた。
【0004】
このような問題点に対処するため、従来は、製造直後のマスク表面に、セルロース系あるいはフッ素系ポリマーなどのペリクル膜と呼称される薄い透明膜(フィルム)を貼り付け、出荷ケースと呼称される輸送用のケースに収納した上で、該マスクのユーザ先まで輸送している。
このペルクル膜はマスクにつけたままで半導体回路のネガフィルムに当たる機能を果たすマスクをから塵埃を守る保護カバーの役割を果す。また、ユーザ先における半導体回路の形成に際して、ArFまたはKrFのレーザ光はペリクル膜を透過し、ペリクル膜表面に付着した塵埃があっても焦点のずれが発生しない。そこで、ペリクル膜を除去することなくウエハーに回路パターンを焼き付けることができる。
【0005】
この分野の関連技術としては、例えば、特許文献1には、マスクケースの内壁に導電性の素材を用いると共にガス排出量の少ない素材を用いることにより、マスクの静電破壊と表面汚染とを防止することを意図したマスクケースが開示されている。
また、例えば、特許文献2には、フォトマスクケースの内壁部にガスバリア層を設けることにより、フォトマスクの曇りを防止することを意図したフォトマスクケースが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−119566号公報
【特許文献2】特開2006−330421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記背景技術で述べた従来のマスクケースにあっては、集積度の目標水準が少なくとも1世代古い半導体回路の製造に使用されるマスクケースであるため、マスクケースに課せられたマスク劣化防止目標の水準が、新しい世代に課せられる目標水準よりも低く、よって、このままでは新しい世代の半導体回路の製造工程に役立たせることができないという問題点があった。
【0008】
より具体的には、半導体回路の微細度の向上と共に、マスクに付着すると差し障りがあるので許容できない塵埃のサイズも微細化することになる。即ち、新しい世代の半導体回路の製造には、1世代前の半導体回路の製造に使用されるよりも、より短波長の露光用の光(例えば、軟X線領域の光)が使用されるので、物質に対する透過性が極めて小さくなり、即ち、露光用の光は反射及び吸収されてしまうため、従来のペリクルを使用した透過光学系の縮小投影を行うことができず、反射光学系を使用することになるため、マスク表面の塵埃の影響が大きくなる。
【0009】
また、同様の理由により、前述のペリクル膜を貼り付けた状態のマスクを、従来のようにそのまま露光等に使用すると、新しい世代の半導体回路の製造には前述の軟X線領域等の短波長の露光光が使用されるので、該露光光はペリクル膜を透過しないため、有効な露光が行われなくなるという問題点が生ずる。
さらに、許容されるケース素材からの発生ガス量の水準(ケース素材重量当たりの排出ガス重量)も厳しくなるので、この厳しい発生ガス量の水準をクリアできる素材を使用することも課題であった。
【0010】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、軟X線領域等の短波長を使用して形成される、より集積度の高い新世代の半導体回路の製造工程で使用されるマスクの運搬時及び保管時において、マスク表面に貼り付けるペリクル膜の使用を不要にすると共に、塵、埃、静電気、及びガスの発生を防止することができるマスクケースを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明に係るマスクケースは、半導体回路等の形成に使用されるマスクの輸送用及び保管用として使用するマスクケースであって、内ケース上部と内ケース下部とから成り、前記内ケース上部と前記内ケース下部との間に前記マスクを挟み込んで収納することができる内ケースと、
出荷ケース上部と出荷ケース下部とから成り、前記内ケースを収納することができる出荷ケースと、前記内ケース上部と前記出荷ケース上部との間に挿入される上緩衝材と、前記内ケース下部と前記出荷ケース下部との間に挿入される下緩衝材と、を備えたことを特徴とするマスクケースを提供するものである。
【0012】
また、前記マスクケースにおいて、前記内ケースの内面周辺部には、前記マスクケースを固定するための内ケース上部と内ケース下部の密閉性を向上させるためのパッキンが埋設されていることを特徴とする。
また、前記マスクケースにおいて、前記マスクを前記内ケースに収納した時、前記ケースの内面は前記マスクの表面との間に薄い空間を有する。そのため前記ケースの上面及び下面のそれぞれの4つの各コーナには少なくとも2個の導電性弾性体、例えば導電性ゴムが貼り付けられ、マスクはこの上面及び下面の導電性ゴムによりケース内に固定される。なお、上面ケースと下面ケースは、下面ケースの内側周辺に設けた溝に勘合し、数mm突き出しているパッキングに上面ケースの周辺の設けた凸部が突接して、機密に上面ケースと下面ケースを前記クランプで固定する。
また、前記マスクケースにおいて、前記内ケース上部には、外部との通気を確保するためフィルタを備える。このフィルタは、ケース内で発生するアウトガスを除去するため活性炭を有する。
【0013】
また、前記マスクケースにおいて、前記内ケース上部には、前記内ケース下部と係合するための留め具が設けられている。
また、前記マスクケースにおいて、前記ケース上部とケース下部を構成するプラスチックは、導電性ポリカーボネートである。
さらに、前記マスクケースにおいて、前記上緩衝材と下緩衝材を構成する素材は導電性ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする。なお、特別に指定しない限り、すべての材料は導電性材料で、これは塵埃を付着させる静電気を発生させないためである。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明のマスクケースによれば、内ケースの内ケース上部と内ケース下部との間にマスクを挟み込んで収納し、該マスク内ケースのコーナに貼り付けられた導電性弾性体、例えばゴムでマスク上面と下面を押圧するので、マスクが運搬中に振動せず、露光に影響する原因となる塵埃の発生が抑制される。
【0015】
また、該マスクを輸送及び保管する際には、従来のペリクル膜の貼り付けが不要となるので、軟X線領域の光を用いて露光する際にも、従来のペリクル膜が露光に影響するという問題点を解消することができる効果がある。
さらに、内ケースは、上緩衝材と下緩衝材とを介して出荷ケースに収納されるので、輸送や保管時の振動が防止され、露光に影響する塵、埃、の発生を防ぐことができる効果がある。
【0016】
また、前記上緩衝材と下緩衝材を構成する素材として、ガスの発生量が抑制されると共に塵、埃、及び静電気の発生を防止できる素材(例えば、導電性ポリエチレンテレフタレート)を使用することにより、輸送時に本ケースが激しく揺さぶられても、露光に影響するガス、塵、埃、及び静電気の発生を防止することができる効果がある。
さらに、前記出荷ケース及び内ケースを構成する素材には、ガスの発生量が抑制されると共に塵及び埃を防止できる素材、例えば導電性ポリカーボネートを使用することで、露光に影響するガス、塵、及び埃の発生を防止することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態に係るマスクケースの全体構成を俯瞰する外観図である。
【図2】本発明の実施形態に係るマスクケースの構成要素とその配置を示す断面図である。
【図3】本発明の実施形態に係るマスクケースの内ケースの構成要素とその配置を示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態に係るマスクケースの内ケース下部の4隅のコーナに貼り付けられたパッドの1態様を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係るマスクケースの内ケース上部と内ケース下部とをクリップで固定した状態を示す断面図である。
【図6】本発明の実施形態に係るマスクケースの出荷ケースの構成要素とその配置を示す断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係るマスクケースの上緩衝材3及び下緩衝材4の詳細構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明のマスクケースの実施形態について、図面を参照して詳細に説明するが、この説明における上下方向は、参照図どおりの上下方向とする。
図1は、本発明の実施形態に係るマスク用ケースの全体構成を俯瞰する外観図である。
また、図2は、本発明の実施形態に係るマスクケースの構成要素とその配置を示す断面図である。
【0019】
同図において、本実施形態のマスクケースは、主要部として、半導体回路の形成に使用されるガラス製のマスク10を挟む内ケース上部1及び内ケース下部2と、内ケース上部1及び内ケース下部2の振動を防止するための上緩衝材3及び下緩衝材4と、全体を収納する出荷ケース上部5及び出荷ケース下部6、とを備える。
内ケース上部1の左右両端には、内ケース下部2を係合するための留め具11が取り付けられている。内ケース下部2の上面周辺部には、内ケース密閉性を保持するパッキング21を備える。
【0020】
内ケース上部1の平板部には、該平板部を貫通するガス抜き穴12が設けられている。
ガス抜き穴12の下部には、ガスを吸着することができる吸着膜(図示は省略)が貼り付けられている。この吸着膜を構成する素材としては、例えば、フッソ樹脂や活性炭が使用できる。
内ケース上部1、内ケース下部2、出荷ケース上部5、及び出荷ケース下部6を構成する素材には、ガスの発生量が抑制されると共に、塵、埃を防止できる素材を使用する必要があり、例えば、導電性ポリカーボネートを使用することが好ましい。
【0021】
上緩衝材3及び下緩衝材4を構成する素材には、ガスの発生量が抑制されると共に、塵、埃、及び静電気の発生を防止できる素材を使用する必要があり、例えば、厚さ2−3mmの軽量な導電性ポリエチレンテレフタレートを使用することが好ましい。
内ケース上部1の上部には、上緩衝材3を介して出荷ケース5が位置し、内ケース下部2の下部には、下緩衝材4を介して出荷ケース6が位置している。
【0022】
パッキン21を構成する素材としては、ゴム、合成樹脂等が可能である。
以下、本実施形態に係るマスクケースの機能を説明する。
製造されたマスク10は、出荷時の輸送や、ユーザ先での保管に備えて、本実施形態に係るマスクケースに収納する。
【0023】
図3は、本発明の実施形態に係るマスクケースの内ケースの構成要素とその配置を示す断面図である。本実施形態に係るマスクケースの内ケースは、図3に示す内ケース上部1、内ケース下部2、及びパッキン21から成る組み立て体である。
本実施形態に係るマスクケースの内ケースの形状及びサイズは、マスク10は、例えば150mm角、厚さ6.35mmで、該マスクを収納することができる形状及びサイズとし、この限りにおいて、可能な限り、無駄スペースが存在しない構造とすることが好ましい。
【0024】
上記パッキングとは別に、マスクケースの4個のコーナには、図4に示すように例えば円錐状または円盤状の弾性体、例えばゴムのパッド13がケース内面に貼り付けられており、マスクを内ケース上部1と内ケース下部2との間に挟み込む。その後、内ケース上部1の左右両端に設けられた留め具(クリップ)11の爪を下方向に押して、内ケース下部2と係合する。これにより、図5に示すようにマスク10は、内ケース上部1と内ケース下部2との間に固定され、輸送時の振動が防止されるので、輸送時の振動摩擦による塵、埃、及びガスの発生を抑止することができる。
【0025】
さらに、内ケース上部1には、ガス抜き穴12が設けられている。また、このガス抜き穴12の下部には、前述のとおり、吸着膜が貼り付けられているので、外部から侵入したガスを吸着することができる。勿論、この吸着膜は、内部で発生したガスを吸着することも可能である。
【0026】
図6は、本発明の実施形態に係るマスクケースの出荷ケースの構成要素とその配置を示す断面図である。
本実施形態に係るマスクケースの出荷ケースは、図6に示す出荷ケース上部5と出荷ケース下部6とから成る組み立て体である。
本実施形態のマスクケースに係る出荷ケース(第2のケース)の形状及びサイズは、前記内ケース(図3)を収納することができる形状及びサイズとし、この限りにおいて、可能な限り、無駄スペースが存在しない構造とすることが好ましい。
この出荷ケース(図6)は、内部に前記内ケース(図3)を収納するものであるが、この出荷ケースは、既成のものを使用することができる。
【0027】
図7は、本発明の実施形態に係るマスクケースの上緩衝材3及び下緩衝材4の詳細構成を示す断面図である。
本実施形態に係るマスクケースは、上緩衝材3を、内ケース上部1と出荷ケース上部5との間に挿入し、下緩衝材4を、内ケース下部2と出荷ケース下部6との間に挿入する。これにより、前記内ケース(内ケース1、内ケース2、及びパッキン21から成る組み立て体)は、内ケース上部1と内ケース下部2との間に固定され、輸送時の振動が防止されるので、輸送時の振動摩擦による塵、埃、及びガスの発生を抑止することができると共にマスク10の損傷を防止することができる。
【0028】
なお、上緩衝材3及び下緩衝材4の形状及びサイズは、前記出荷ケース(図6)内に収納可能な形状及びサイズするが、形状には、強度、重量、及び押さえの効果を考慮して様々な形状を有することができる。
【0029】
(その他の実施形態)
前記実施形態では、ガス抜き穴12を内ケース上部1に設ける構成としたが、ガス抜き穴12は内ケース下部2にも設けることが可能である。
また、前記実施形態では、パッキン21を内ケース下部2の上面に設ける構成としたが、パッキン21は内ケース上部1の下面に設ける構成とすることも可能であり、さらに、内ケース下部2の上面と内ケース上部1の下面との両方に設ける構成とすることも可能である。
【0030】
前述の各実施形態に係るマスクケースは、内ケース上部1には有害なガスを排出するためのガス抜き穴12を設けたので、マスク10を使用した露光時において露光に影響する原因となる、塵、埃、及びガスの発生を防止することができる効果がある。
【0031】
また、マスク10を輸送及び保管する際には、従来のペリクル膜を使用することが出来ないので、軟X線領域の光を用いて露光する際にも、従来のペリクル膜が露光に影響するという問題点を解消することができる効果がある。
さらに、前述の各実施形態に係るマスクケースの内ケースは、上緩衝材3,4を介して出荷ケースに収納されるので、輸送や保管時の振動が防止され、露光に影響する塵、埃、の発生を防ぐことができる効果がある。
【0032】
また、上緩衝材3及び下緩衝材4を構成する素材には、ガスの発生量が抑制されると共に塵、埃、及び静電気の発生を防止できる素材、例えば、厚さ2−3mmの軽量な導電性ポリエチレンテレフタレートを使用することで、輸送時に本ケースが激しく揺さぶられても、露光に影響するガス、塵、埃、及び静電気の発生を防止することができる効果がある。
さらに、内ケース上部1、内ケース下部2、出荷ケース5、及び出荷ケース6を構成する素材には、ガスの発生量が抑制されると共に塵及び埃を防止できる軽量な厚さ2−4mmの素材、例えば導電性ポリカーボネートを使用することで、露光に影響するガス、塵、及び埃の発生を防止することができる効果がある。特に言及してないが、通常マスクはコーナ部を除いて4角形なので、内ケース、緩衝材、及び出荷ケースも4角形である。なおマスクが例えば円形であれば上記各収容ケースも円形となる。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のマスクケースは、集積度の高い半導体回路の製造工程で使用されるマスクの運搬及び保管に使用することが可能であり、特に、軟X線領域の光を用いて露光する際に使用されるマスクの運搬及び保管に好適で、軽量で、しかも経済的なケースとして使用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 内ケース上部
2 内ケース下部
3 上緩衝材
4 下緩衝材
5 出荷ケース上部
6 出荷ケース下部
10 マスク
11 留め具(クリップ)
12 ガス抜き穴
13 パッド
21 パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体回路等の形成に使用されるマスクの輸送用及び保管用として使用するマスクケースであって、
内ケース上部と内ケース下部とから成り、前記内ケース上部と前記内ケース下部との間に前記マスクを収容することができる内ケースと、
出荷ケース上部と出荷ケース下部とから成り、前記内ケースを収納することができる出荷ケースと、
前記内ケース上部と前記出荷ケース上部との間に挿入される上緩衝材と、
前記内ケース下部と前記出荷ケース下部との間に挿入される下緩衝材と、
を備えたことを特徴とするマスクケース。
【請求項2】
前記内ケース下部の内面周辺部には、前記内ケース上部周辺と突接するパッキンが埋設されていることを特徴とする請求項1記載のマスクケース。
【請求項3】
前記マスクを前記内ケースに収納した時、前記内ケース上部と内ケース下部の内面はともに前記マスクの表裏面と空間を置くように、前記内ケースの上部と下部の各コーナには円錐状または円盤状の導電性弾性体からなるパッドが設けられていることを特徴とする請求項2記載のマスクケース。
【請求項4】
前記内ケース上部には、ガスを外部に排出するためのガス抜き穴が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のマスクケース。
【請求項5】
前記内ケース上部には、前記内ケース下部と係合するための留め具が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のマスクケース。
【請求項6】
前記出荷ケースと内ケースを構成する素材は導電性ポリカーボネートであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のマスクケース。
【請求項7】
前記上緩衝材と下緩衝材を構成する素材は導電性ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のマスクケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−14823(P2011−14823A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159656(P2009−159656)
【出願日】平成21年7月6日(2009.7.6)
【出願人】(500296147)大日商事株式会社 (4)
【Fターム(参考)】