説明

メタロプロテアーゼ9結合タンパク質

マトリックスメタロプロテアーゼ9に結合するタンパク質、ならびにこのようなタンパク質を使用する方法を記載する。本開示は、とりわけ、本明細書で「MMP−9結合タンパク質」と称する、MMP−9に結合するタンパク質、ならびにこのようなタンパク質を同定および使用する方法に関する。これらのタンパク質は、MMP−9(例えば、ヒトMMP−9)に結合する抗体および抗体フラグメント(例えば、霊長動物の抗体およびFab、とりわけ、ヒト抗体およびヒトFab)を包含する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの免疫グロブリン可変領域を含む、単離されたマトリックスメタロプロテアーゼ9(MMP−9)結合タンパク質。
【請求項2】
ヒトMMP−9に結合する、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項3】
MMP−9の触媒活性を阻害する、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項4】
抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項5】
細胞の表面にMMP−9を発現する該細胞にナノ粒子または毒素を誘導する、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項6】
エフェクター機能を引き起こして、MMP−9を発現する細胞を死滅させる、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項7】
重鎖(HC)免疫グロブリン可変ドメイン配列および軽鎖(LC)免疫グロブリン可変ドメイン配列を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項8】
前記HC可変ドメイン配列および前記LC可変ドメイン配列が、同じポリペプチド鎖の構成要素である、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項9】
前記HC可変ドメイン配列および前記LC可変ドメイン配列が、異なるポリペプチド鎖の構成要素である、請求項7に記載のタンパク質。
【請求項10】
ヒトMMP−9に特異的に結合し、別の種由来のMMP−9には結合しない、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項11】
MMP−9に特異的に結合し、別のマトリックスメタロプロテアーゼには結合しない、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項12】
以下の特性:
(a)ヒトCDRまたはヒトフレームワーク領域;
(b)HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、本明細書に記載のHC可変ドメインのCDRに対して少なくとも85%同一である、1つまたは複数のCDRを含むこと;
(c)LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、本明細書に記載のLC可変ドメインのCDRに対して少なくとも85%同一である、1つまたは複数のCDRを含むこと;
(d)前記LC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、本明細書に記載のLC可変ドメインに対して少なくとも85%同一であること;
(e)前記HC免疫グロブリン可変ドメイン配列が、本明細書に記載のHC可変ドメインに対して少なくとも85%同一であること;
(f)前記タンパク質が、本明細書に記載のタンパク質により結合されるエピトープ、またはこのようなエピトープと重複するエピトープに結合すること;および
(g)霊長類CDRまたは霊長類フレームワーク領域
のうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項13】
MMP−16またはMMP−24にも結合する、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項14】
539A−M0240−B03、539A−X0034−C02、M0078−G07、M0081−D05、M0076−D03、M0072−H07、M0075−D12、およびM0166−F10からなる抗体群から選択される抗体の軽鎖および重鎖を含む抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項15】
539A−M0240−B03、539A−X0034−C02、M0078−G07、M0081−D05、M0076−D03、M0072−H07、M0075−D12、およびM0166−F10からなる抗体群から選択される重鎖を含む抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項16】
539A−M0240−B03、539A−X0034−C02、M0078−G07、M0081−D05、M0076−D03、M0072−H07、M0075−D12、およびM0166−F10からなる抗体群から選択される軽鎖を含む抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項17】
539A−M0240−B03、539A−X0034−C02、M0078−G07、M0081−D05、M0076−D03、M0072−H07、M0075−D12、およびM0166−F10からなる抗体群から選択される1つまたは複数の重鎖CDRを含む抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項18】
539A−M0240−B03、539A−X0034−C02、M0078−G07、M0081−D05、M0076−D03、M0072−H07、M0075−D12、およびM0166−F10からなる抗体群から選択される1つまたは複数の軽鎖CDRを含む抗体を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項19】
抗体M0166−F10の軽鎖および重鎖を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項20】
抗体M0166−F10の軽鎖および重鎖のCDRを含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項21】
抗体539A−M0240−B03の軽鎖および重鎖を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項22】
抗体539A−M0240−B03の軽鎖および重鎖のCDRを含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項23】
抗体539A−X0034−C02の軽鎖および重鎖を含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項24】
抗体539A−X0034−C02の軽鎖および重鎖のCDRを含む、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項25】
ヒト抗体もしくはヒト化抗体であるか、またはヒトにおいて非免疫原性である、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項26】
MMP−9を発現する腫瘍細胞に結合することができる、請求項1に記載のタンパク質。
【請求項27】
MMP−9とMMP−9基質との相互作用を阻害する方法であって、請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質をMMP−9と接触させる工程を含み、前記結合タンパク質がMMP−9に結合し、これにより、前記MMP−9への前記MMP−9の基質の結合を防止する方法。
【請求項28】
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質および薬物を含む、MMP−9結合タンパク質−薬物コンジュゲート。
【請求項29】
前記薬物が細胞傷害剤または細胞増殖抑制剤である、請求項28に記載のコンジュゲート。
【請求項30】
前記薬物が細胞傷害剤であり、アウリスタチン、DNA副溝結合剤、DNA副溝アルキル化剤、エンジイン、レキシトロプシン、デュオカルマイシン、タキサン、ピューロマイシン、ドラスタチン、ポドフィロトキシン、バッカチン誘導体、クリプトフィシン、コンブレタスタチン、マイタンシノイド、およびビンカアルカロイドからなる群から選択される、請求項29に記載のコンジュゲート。
【請求項31】
前記薬物が細胞傷害剤であり、抗チューブリン剤である、請求項29に記載のコンジュゲート。
【請求項32】
前記MMP−9結合タンパク質が、リンカーを介して前記薬物にコンジュゲートしている、請求項28に記載のコンジュゲート。
【請求項33】
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
【請求項34】
試料中においてMMP−9を検出する方法であって、
前記試料を請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質と接触させる工程と、MMP−9が存在する場合に、前記タンパク質と前記MMP−9との相互作用を検出する工程と
を含む方法。
【請求項35】
前記タンパク質が、検出可能な標識を包含する、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
MMP−9の活性を調節する方法であって、
MMP−9を、請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質と接触させ、これにより、MMP−9の活性を調節する工程
を含む方法。
【請求項37】
対象における転移活性を調節する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、転移活性を調節するのに有効な量で対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項38】
癌を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における癌を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項39】
抗癌療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
心不全を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における心不全を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項41】
心不全に対する療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
敗血症性ショックを治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における敗血症性ショックを治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項43】
敗血症性ショックに対する療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
神経障害性疼痛を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における神経障害性疼痛を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項45】
神経障害性疼痛に対する療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
炎症性疼痛を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における炎症性疼痛を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項47】
炎症性疼痛に対する療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
眼疾患を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における眼疾患を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項49】
VEGF経路を介するシグナル伝達をアンタゴナイズする第2の薬剤を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
炎症性疾患を治療する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を、対象における炎症性疼痛を治療するのに十分な量で前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項51】
抗炎症療法である第2の療法を前記対象に施す工程をさらに含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
対象を画像化する方法であって、
請求項1に記載のMMP−9結合タンパク質を前記対象に投与する工程
を含む方法。
【請求項53】
前記MMP−9結合タンパク質が、検出可能な標識を含む、請求項52に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−517662(P2011−517662A)
【公表日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−549807(P2010−549807)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/035840
【国際公開番号】WO2009/111450
【国際公開日】平成21年9月11日(2009.9.11)
【出願人】(506065987)ダイアックス コーポレーション (26)
【Fターム(参考)】