モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリ
地上層を通って操縦するための回収可能ツールは、第一のツールアセンブリ及びそれに取付けられた傾斜の付いたアンテナを有する。ツールはさらに、第一のツールアセンブリに取付けられた第二のツールアセンブリ及び第二のツールアセンブリに取付けられた傾斜の付いたアンテナを有する。第一のツールアセンブリは、アンテナが所定の方向に傾くように第二のツールアセンブリに取付けられる。傾斜の付いたアンテナは、トランスミッタアンテナ或いはレシーバアンテナである。各々のツールアセンブリは、管状のシリンダであり、長手方向の軸はシリンダの長さ方向を走る。管状のシリンダは二つの端を有しており、各々の端は回転取付け機構を有する。ツールアセンブリは、それらの回転取付け機構を介して、互いに取付けられる。回転取付け機構は、ネジ式機構、圧入式機構、或いは溶接機構である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
記載なし
【背景技術】
【0002】
背景
地面に掘った穴の情報収集は、長年の間、油井産業によって成されてきた。最新の石油掘削及び生成作業は、油井の穴のパラメータ及び状況に関して、非常に多くの情報を必要とする。そのような情報は、掘削した穴及び掘削アセンブリの位置及び方位、地面の層の特性、及び油井の穴の掘削環境パラメータを含むのが典型的である。層の特性及び油井の穴の状況に関連した情報収集は、一般に“検層”と呼ばれており、掘削工程時に実行可能である。
【0003】
様々な測定ツールが、有線の検層及び掘削しながら検層(logging while drilling)を行う際において使用されるために存在する。一つのそのようなツールが比抵抗のツールであり、この比抵抗のツールは電磁気信号を層に送信するための一つ以上のアンテナ、及び層の応答を受信するための一つ以上のアンテナを有する。比抵抗ツールが低周波数で作動する場合は“誘導”ツールと呼ばれ、高周波数で作動する場合は電磁波伝播ツールと呼ばれる。測定を支配する物理現象は周波数で変化するが、ツールの動作原理は一致している。幾つかの場合において、層の比抵抗を測定するために、レシーバ信号の振幅及び/又は位相は、送信信号の振幅及び/又は位相と比較される。他の場合において、層の比抵抗を測定するために、レシーバ信号の振幅及び/又は位相は互いに比較される。
【0004】
層の境界が垂直に延びる層を掘削していくような状況、或いは海洋基盤から掘削するようなある状況においては、地層境界に対してある角度で穴を掘削することが望ましい。これは、しばしば、“水平”掘削と呼ばれる。水平掘削の場合、復旧を最大限にするために、掘削した穴はペイゾーン(pay zone)(炭化水素を含む層)内に出来る限り維持するのが望ましい。層は沈下或いはずれるために、これは困難である。このように、掘削して、その掘削した穴を特定の層内に維持することを試みながら、掘削ビットは地層境界に接近する。
【0005】
回転するビットが地層境界に接近すると、地層境界はビットの軸の一方の側に、すなわち、ビットの軸に対して一つの方位角の範囲にあることになる。従来型の比抵抗ツールは、方位角に感度がないため、地層境界への接近を検知して回避することができない。さらに、従来型の比抵抗ツールは、単一のユニットとして製造されるため、新たな測定技術或いは新たな境界検出技術が見出され及び改良されても、容易にカスタマイズできない。むしろ、異なるハードウェア形態が有用であることが見出されると新たなツールが製造されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面の簡単な説明
以下の詳細な説明において、添付の図が参照される。
【図1】掘削しながら検層を行う環境を示している。
【図2】掘削しながら検層を行う(LWD)比抵抗ツールの形態のベースモジュールの具体例を示している。
【図3】傾斜の付いたアンテナの方位を定義するための座標を示している。
【図4A−E】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリのための延長モジュールの具体例を示している。
【図5】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの具体例を示している。
【図6】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの他の具体例を示している。
【図7】異なるツールがモジュール間に挿入された状態の第三のモジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリを示している。
【図8】ベース及び延長モジュール用の電子機器の具体例を示している。
【図9】複数タップのアンテナ概略図の具体例を示している。
【図10A】製造中のモジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの詳細図を示している。
【図10B−D】傾斜の付いたアンテナモジュールの実施態様の具体例の構成要素を示している。
【図11A−E】傾斜の付いたアンテナモジュールの実施態様の第二の具体例の構成要素を示している。
【図12】検層方法の具体例のフローチャートである。
【0007】
開示された発明は様々な変形及び代替えの形を許容する一方、それらの特定の実施態様が図における例によって示されるとともにここで詳細に説明される。しかしながら、理解されなければならないことは、それらの図面及び詳細な説明は、本発明を特定の開示された形に制限することを意図しておらず、それとは逆に、添付の請求項の精神及び範囲内にある全ての変形、等価物及び代替えを含むことを意図している。
【0008】
表記及び命名
特定のシステムの構成要素及び形態を参照するために、特定の用語が以下の説明及び請求項を通して使用される。当業者であればそれらの用語を正しく理解するように、会社によっては構成要素を異なる名称で参照するであろう。本文書は、名称の異なる構成要素を区別することを意図しておらず、機能の異なる構成要素を区別することを意図している。以下の議論及び請求項において、用語“含んだ(including)”及び“より成る(comprising)”は、非制限用法として使用され、したがって、“を含んでいるが、それに制限されない”ことを意味するものと解釈されるべきである。さらに、“連結する(couple)”或いは“連結する(couples)”は、間接的な電気接続或いは直接の電気接続のいずれかを意味することを意図している。したがって、もし、第一のデバイスが第二のデバイスに接続されるとした場合、その接続は直接の電気接続を介したものであるか、或いは、他のデバイス及び接続を介した間接的な電気接続であるかのどちらかである。さらに、用語“取付けられた(attached)”は、間接的な物理接続或いは直接の物理的接続のいずれかを意味することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
上述の背景において特定された問題は、ここで開示される方法及びツールアセンブリによって少なくとも部分的に取り組みがなされる。幾つかの方法及びツールアセンブリの実施態様において、延長モジュールはベースモジュールに直接的に或いは間接的に連結され、このベースモジュールは幾つかの場合において、掘削しながら検層を行う(LWD)既存の商業用の比抵抗のツールのアンテナ形状を有している。延長モジュールはベースモジュールと協働して操作されて、層の比抵抗における方位角変化を検知することを可能とする。ジオステアリング信号は方位角変化から得られ、地層境界に対するステアリングを可能とする。一組の様々な延長モジュールタイプが利用可能であり、ツールアセンブリのカスタム設定を可能とする。他のツール或いは管状体が延長モジュール及びベースモジュールとの間に配置され、それによって、ツールストリングの長さを過度に長くすることなく、深層測定の設定の提供が可能となる。
【0010】
図を参照すると、図1は掘削操作中における穴を示している。掘削プラットフォーム2は、ホイスト6を支持するデリック4を備えている。油井及びガス穴の掘削は、掘削ストリング8を形成するために“ツール”ジョイント7によって共に接続された一連の掘削パイプによって実行される。ホイスト6は、掘削ストリング8をロータリーテーブル12を貫通して下げるケリー10を吊るしている。掘削ビット14が掘削ストリング8の下端に接続される。ビット14が回転し、掘削は、掘削ストリング8が回転することによって、或いは掘削ビットの近くにある下げ穴モータの使用によって、或いは両方の方法によって遂行される。
【0011】
泥と称される掘削流体は、供給パイプ18を通り、掘削ケリー10を通り、及び高圧で掘削ストリング8までを通って、泥再循環装置16によってポンプでくみ上げられて、掘削ビット14のノズル或いは噴出口を介して多量の泥が出現する。泥はそれから掘削ストリング8と掘削穴の壁20との間に形成される環帯を介して穴を上昇し、噴出防止装置を介して泥ピット24の表面へと移動する。この表面で、掘削泥は削除され、再循環装置16によって再循環される。
【0012】
掘削しながら検層を行う(LWD)ために、下げ穴センサ26が掘削ビット14の近くの掘削ストリング8に配置される。センサ26は、方向性機器及び地層境界を検出するための傾斜の付いたアンテナを有するモジュラー式比抵抗ツールとを含んでいる。方向性機器は、傾斜角度、水平角度、及びLWDツールの回転角度(別称、“ツール面角”)(tool face angle)を測定する。当技術分野において共通に定義されているように、傾斜角度は鉛直下方からの偏差であり、水平角度は水平面における真北からの角度であり、ツール面角は井戸穴の高い側からの方位(ツールの軸周りの回転)角度である。幾つかの実施態様において、方向の測定は次のように行われる。すなわち、三つの軸の加速度計がツールの軸及び“ツール面スクライブライン”と呼ばれるツールの外周上の点に対する地球の重力場ベクトルを測定する。(ツール面スクライブラインは、ツールの軸に平行なラインとしてツール面に描かれる。)この測定から、LWDツールの傾斜角度及びツール面角が決定可能である。さらに、三つの軸の磁力計が同様の方法で地球の磁場ベクトルを測定する。磁力計及び加速度計のデータの組み合わせから、LWDの水平角度が決定可能である。さらに、ジャイロスコープ或いは他の形式の慣性センサが、位置測定を実施するために、及び方位測定をさらに改善するために組み込まれてもよい。
【0013】
幾つかの実施態様において、下げ穴センサ26は、テレメトリトランスミッタ28に連結され、このテレメトリトランスミッタ28は比抵抗を変調することによって掘削ストリング8内の泥の流れにテレメトリ信号を送信する。テレメトリレシーバ30は、送信されたテレメトリ信号を受信するためにケリー10に連結される。他のテレメトリ送信技術はよく知られており、それを使用してもよい。レシーバ30は、テレメトリ信号を表面装置(図示せず)に送信し、この表面装置は測定結果を処理及び保存する。表面装置は、通常、ある種のコンピュータシステム、例えば、掘削ビットと近くの地層境界との間の相対位置及び距離を掘削者に知らせるために使用されるデスクトップコンピュータを含んでいる。
【0014】
一連の層状の地層34を有する累層を進んで斜めに下がる掘削ビット14が示されている。センサ26に関連した第一の(x、y、z)座標系が示されており、地層32に関連した第二の座標系(x’’、y’’、z’’)が示されている。地層の座標系は、層理面に垂直なz’’を持ち、水平面においてy’’軸を有し、下方を指し示すx’’軸を有している。二つの座標系のz軸間の角度は、“ディップ(dip)”と呼ばれており、図1において角度βとして示されている。
【0015】
次に図2を参照し、ベースモジュール102の具体例が比抵抗ツールの形式で示されている。ベースモジュール102は、縮小された直径を有する一つ以上の領域106を備えている。コイル線104が領域106に配置され、102の表面から一定距離だけ間隔があいている。コイル104を機械的に支持及び保護するために、エポキシ、ゴム、グラスファイバー、或いはセラミックのような非導電性のフィルタ材料(図示せず)が縮小された直径領域106に使用される。トランスミッタ及びレシーバのコイルは、2ループ以上の線によってさらに信号パワーが与えられるが、1ループほどの線しか有していない。コイルとツール表面との間の距離は、好ましくは、1/16インチ(約0.16cm)から3/4インチ(約1.9cm)の範囲内であるが、もっと大きくてもよい。
【0016】
図2のツールの実施態様において、コイル104及び108はトランスミッタコイルであり、コイル110及び112はレシーバコイルである。作動中、トランスミッタコイル104は井戸穴を通って周囲の層へと伝達する検索電磁気信号を送信する。層からの信号はレシーバコイル110、112に到達し、コイル110と112との間の振幅減衰及び位相シフトを決定するために検出されるとともに測定される信号電圧を生じさせる。トランスミッタ108を使用して測定が繰り返される。測定された減衰及び位相シフトから、層の比抵抗が従来技術を使用して推定可能である。
【0017】
しかしながら、ベースモジュール102は方位角の感度が不足しており、地層境界に接近する方向を決定することが困難である。したがって、一つ以上のアンテナを傾けることが好ましい。図3は、ツールの軸に対して角度θ及びツール面スクライブラインに対してαの方位角の法線ベクトルを有する平面内にあるアンテナを示している。θがゼロに等しいとき、アンテナは同軸であり、θがゼロより大きいとき、アンテナは傾いていると称する。
【0018】
ベースモジュール102の具体例は傾斜の付いたアンテナを含んでいないが、他のベースモジュールの形状が考慮される。例えば、ベースモジュールは方位角の感度を与えるために一つ以上の傾斜の付いたアンテナを含んでもよい。ベースモジュールは(送信用或いは受信用の)一つのアンテナだけを含んでもよいし、逆に、完全埋め込み型のジオステアリング及び比抵抗の検層ツールであってもよい。延長モジュールが用いられると、ベースモジュールの少なくとも一つのアンテナが、延長モジュール上のレシーバに送信するため、或いは延長モジュール上のトランスミッタから受信するために使用されることが期待される。このように、延長モジュールはベースモジュールの機能性を拡張する。
【0019】
図4A−4Eは、ツールに方位角の感度、或いは深層の比抵抗測定のような他の機能強化を与えるために、ツール102(図2)のようなベースモジュールに付加される様々な延長モジュールを示している。幾つかの変形実施例では、これらのモジュールは、ベースモジュールとしての役目も果たし、開発されるべき新たな検層技術或いはジオステアリング技術のために必要とされるような完全にカスタマイズされた検層ツールを形成するように組み合わされて適合される。以下さらに述べられるように、これらのモジュールは電子機器を備えており、これらの電子機器によって、これらのモジュールはトランスミッタ或いはレシーバとしてそれぞれのアンテナを操作することができるようになる。幾つかの実施態様では、モジュール間での電力伝送及びデジタル通信を可能とするために、単線通信バス(ツール本体はグラウンドの機能を果たす)が備わっている。幾つかのシステムの実施態様では、様々なツールモジュールの操作を調整するとともに、レシーバとして動作するこれらのモジュールの測定結果を収集する(そしておそらく処理する)ために、個別の電力モジュール及び制御モジュール(ここでは示されていない)が備えられる。
【0020】
比抵抗ツールモジュールは、各モジュールを他のモジュールに連結させる連結機構を有している。幾つかの実施態様において、連結機構は、図4Aから図4Eに示されるように、ねじ込みピン及びボックスの機構でもよい。本発明の他の幾つかの実施態様においては、連結手段は、ネジ式機構、圧入式機構、溶接、或いはツールアセンブリを他のツールアセンブリに取付けることのできる幾つかの他の連結方法であってもよい。
【0021】
図4Aは、同軸アンテナ404を有する延長モジュール402を示している。図4Bは、傾斜の付いたアンテナ410を含んだ角度のある凹部408を有する延長モジュール406を示しており、これによって、方位角的に感度のある比抵抗測定が可能となる。傾斜の付いたアンテナ410(及び凹部408)は、θ=45°の角度で設定されるのが好ましい。図4Cは、傾斜の付いたアンテナ416及び420をそれぞれ有する二つの角度のある凹部414、418を持った延長モジュール412を示している。単一のモジュール内に複数のアンテナを備えることによって、より狭い空間要求を満足させることが可能となるとともに、より正確な示差測定を実行することが可能となる。
【0022】
図4Dは、図4Bにおけるアンテナから方位角が180°異なる傾斜の付いたアンテナ426と凹部424とを有する延長モジュール422を示している。延長モジュール422は、図4Bから図4Cにおけるアンテナのような他のいかなるアンテナに対しても異なるアンテナ426の配置を保証するように、他のモジュールと連結するように設計される。変形として、延長モジュールは、所望の方位角の配置でアンテナを固定することのできる連結機構を備えてもよく、それによって、モジュール406及び422を等価にすることができる。さらに他の変形として、多軸のアンテナモジュール428が、アンテナ配置の仮想ステアリング(virtual steering)を可能とするために、図4Eに示されるように備えられる。仮想ステアリングは、任意の角度及び方位角で方向付けられたアンテナによって或いはそれらのアンテナを使用して実行されたであろう測定結果を構成するために、異なるアンテナ430、432、及び434によって或いはそれらのアンテナを使用して実行される測定結果の組み合わせを含んでいる。
【0023】
上述したように、各ツールモジュールは、管状体の外周に凹部を有している。アンテナは管状体ツールアセンブリの凹部内に配置されるので、掘削穴内にはツールストリングの配置を妨げるいかなる半径方向の断面もない。幾つかの変形の実施態様においては、アンテナは、必要であれば、保護用の磨耗バンド間の凹部のない管状体の部分に巻きつけられてもよい。
【0024】
図5は、傾斜の付いたアンテナを有する延長モジュール406に連結された、図2のベースモジュール102を示しており、近隣の地層境界に対してジオステアリングを与えるために使用される方位角的に感度のある比抵抗測定を可能としている。近隣の地層境界への距離及び方向を決定するための好適な方法の詳細は、例えば、マイケルビター(Michael Bittar)による米国特許7,019,528号(U.S. Patent 7,019,528)の“所望のペイゾーン(payzone)内のジオステアリング用傾きアンテナを有する電磁波の比抵抗ツール”、及び同じくマイケルビターによる同時継続の米国出願 (Atty Dkt 1391−681.01)の“方位角の比抵抗測定及び地層境界検出のためのツール”に見出すことができる。
【0025】
図6は、図4Aから図4Eのモジュールからなるモジュラー式の比抵抗/ジオステアリングツールアセンブリを示している。直ちにわかるように、モジュールを使用することによって、新たな検層及びジオステアリングの方法を最大限に利用するカスタム比抵抗ツールの即時の構成が可能となる。さらに、アンテナ或いは電子機器が損傷した場合には、モジュールを個別に修理或いは置換することができ、ツールの有効寿命を延ばすことができて経済的である。
【0026】
さらにもっと重要なことは、図7に示されるように、比抵抗ツールモジュールを他の機器或いは管状体に組み入れられる可能性である。図7のアセンブリにおいて、ジオステアリング機構或いは他の検層機器702のようなツールが、比抵抗モジュール間に位置している。そのような配置によって、比抵抗ツールそれ自体を過度に長くする必要もなく、深層の比抵抗測定を可能とする。さらに、この能力によって、比抵抗ツール部分を掘削ビットに一層近づけて配置させることを可能とし、地層境界の接近を早期に検出することが可能となる。
【0027】
少なくとも幾つかの実施態様では、ツール702は、同一出願人による米国特許番号5,318,137号及び5,318,138号(US Patent Nos. 5,318,137 and 5,318,138)における開示にしたがって、調整可能なブレードを有するスタビライザーであり、これらの米国特許の教示はここに参照によって組み込まれる。これらの特許に開示されているように、底穴アセンブリの傾斜は、スタビライザーのブレードの延長を選択的に変化させることによって変えることができる。当業者であればすぐにわかるように、他の技術にしたがって、例えば、下げ穴モータを選択的にスイッチオンオフすることによって、湾曲モータハウジング内の曲げ角度を調整することによって、或いはシステムのビット上の重量を変えることによって、掘削ビットのコースを変えることも可能である。
【0028】
幾つかの実施態様において、モジュラー式の比抵抗ツールは、現場、例えば、穴の場所においてアセンブルされてもよい。他のツールモジュールに対して各ツールモジュールを長手方向軸の周りに異なる量だけ回転させることによって、異なるツールアセンブリが作り出される。既存のツールストリングを再構成する能力によって、掘削穴を取り囲む層についてのより多くのデータを収集することが可能になる。このように、掘削装置を適切な方向に操縦するための、より確固とした精巧な比抵抗のグラフが決定される。ジオステアリング用の上述のツールアセンブリを使用することによって、モジュール性、信頼性を高め、製造、メンテナンス、デザイン、再利用及び置換のコストを削減することができる。
【0029】
図8は、ベース及び延長モジュールの電子機器のための実施態様のブロック図である。組み立てられると、様々なモジュールが単線のツールバスを介して連結される。幾つかの実施態様において、ケーブルがツールの穴を通って走り、ツールが組み立てられるときに、ツールモジュール内部のターミナルブロックに手動で取付けられる。幾つかの変形の実施態様では、ツールバスケーブルはツールの壁の開いたチャンネル或いは閉じたチャンネルを貫通して、モジュールのそれぞれの端で接点或いは誘導カプラに取付けられる。モジュールが共に接続されるとこれらの接点或いは誘導カプラがセットされて、接続の配置によって電気通信する。例えば、ネジ式のボックス−ピンのコネクタ配置において、ボックスコネクタは、モジュールの内壁からの一つ以上の支持体によって中心軸の適所に保持される導電性オスピンを有している。適合するメスジャックは、ピンコネクタの中心軸に適所に同様に保持されて、ネジ込み接続が密着されるとオスピンと電気接触するように位置合わせされる。掘削作業中、Oリングが配置されて電気接続が濡れないようになっている。穴のないことを要求するシステムでは、電気的なコネクタは環状接続になるように変更されるが、この環状接続において、再びOリングが配置されて電気接続が濡れないようになった状態で、円形左右対称のブレードが円形ソケットに隣接する。他の好適な電気的及び機械的なコネクタが既知であり、それを使用してもよい。
【0030】
図8に示された実施態様において、ツールバス802は、トランス804を介してモジュールの電子機器に誘導連結される。電源806はツールバスから交流電源(AC)を取り出して、他の電子機器部による使用のために電源を調整する。他のモジュールとの双方向の通信が、コントローラ810の制御の下でモデム808によって実行される。コントローラ810は、ファームウェア及びメモリ812に保存されたソフトウェアにしたがって作動して、他のモジュールとの作業を調整するとともに各アンテナ818用のトランスミッタ814及びレシーバ816を制御する。電磁気信号を層に送信するとき、コントローラはツールバスを介して他のモジュールに同期信号を提供する。レシーバとして作用するときは、コントローラは同期パルスを受信して、電源及びコントロールモジュールとの後の通信のために、受信信号のデジタル化及びメモリへの格納を開始する。
【0031】
図9は、アンテナ818の実例の概略図である。アンテナ818は、中心コア905を取り巻く複数の電線コイルを有している。リード線910、915、920、925はトランスミッタ及びレシーバの電子機器がコイルの有効巻き数を変えることができるように、異なるコイルに取付けられる。交流がコイル818に与えられると、電磁場が形成される。逆に、アンテナ818の近傍における交流電磁場は、リード線に電圧を誘起する。このように、アンテナ818は、電磁波を送信或いは受信するために使用される。
【0032】
図10Aは、部分的に組み合わされた二つのモジュール402及び412の詳細図を示している。モジュール402のアンテナ406のトランスミッタ/レシーバの電子機器用ハッチ1008を見ることができるが、アンテナ自身は交互のバンド1010及び1012の層のために保護されているために見ることができない。バンド1012は、アンテナを損傷から保護するためのスチール製磨耗線である。スチール製磨耗線1012がアンテナ信号を抑圧しないようにするために、それらはアンテナ面に垂直に方向合わせされるとともに、絶縁材料1010のバンドで交互配置されている。
【0033】
モジュール412のアンテナ416及び420が、サポートブロック1002及び1004によってそれぞれの凹部414及び418内に支持された状態で示されている。アンテナの周りの空間は、支持材料で満たされて、磨耗抵抗を提供するために保護構造体がアンテナを覆って配置される。アンテナ416及び420のトランスミッタ/レシーバの電子機器用ハッチ1006を同様に見ることができる。
【0034】
図10Bは、傾斜の付いたアンテナを覆って配置されるべき保護構造体の第一実施態様を示している。保護構造体は、一つ以上のアンテナと並ぶように配置されたウィンドー1016のパターンを有する管状体1014から成っているスリーブ1013である。幾つかの実施態様では、ウィンドーは略長方形であり、アンテナに最も近いエッジはアンテナ面に略垂直に方向合わせされている。取付け穴1018が、カバーをツール本体に固定するための手段として備わっている。カバー1013は、アンテナを保護するために剛体シェルとしての役目を果たす材料からできている。管状体1014は、導電性材料或いは非導電性材料で形成されており、少なくとも幾つかの実施態様では、管状体は非磁性スチールから成っている。管状体1014は、例えば、タングステンカーバイトと向かい合っており、硬質である。管状体1014は、開放端を有しており、その結果、モジュール本体を着脱でき、モジュールをいずれかの端で他のモジュールに取付けることができる。管状体1014の形状、厚さ、直径、及び長さは、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化する。ウィンドーの数は、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化するとともに、各ウィンドー或いは各ウィンドー組の寸法、間隔、及び他の特徴は、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化する。
【0035】
取付け穴1018は、カバー1013をモジュール本体に貼り付けるために使用される。そのために、適合する穴がモジュールに形成されて、ネジ或いは他の既知の方法がカバー1013をモジュール本体に合体するために使用される。そのような方法は、圧入圧力に加えて、溶接或いはカバー1013を適所に保持する他の補助的方法であってもよい。
【0036】
図10C−10Dは、モジュール412に設置された保護カバー1013の二つの図を示している。説明の目的のために、カバー1013は半透明材料として示されており、アンテナ416、420及び保護カバー1102に切り込まれたウィンドー1016間の関係を視覚化している。カバー1013は、スチール或いは何らかの他の導電性金属から成ることが期待される。したがって、ウィンドー1016は、保護カバー1013内の誘導電流がアンテナ信号を抑圧しないようにするために、カットされてアンテナ416、420に垂直なエッジを有する。
【0037】
図10Cは、ツールモジュール412に配置された保護カバー1013の側面図を示している。傾斜の付いた凹部414、418及びアンテナ416、420は、ウィンドー1016の下にある。適切に組み合わされると、ウィンドー1016はモジュール412の周囲をぐるりと囲むアンテナ416、418の真上かつ垂直に揃えられる。図10Cは、幾つかの実施態様において、アンテナ416、420がツールの軸から45°傾いていることを示している。
【0038】
図10Dは、ツールモジュール412に配置された保護カバー1013の底面図を示している。底面は、傾斜の付いた凹部、傾斜の付いたアンテナ、及びモジュール412の周囲を囲むアンテナ416、420に垂直に配置されたウィンドーの付加的な図を示している。図10C及び10Dでは、ツールモジュール412のハッチ1006が示されている。各ハッチの真下の密閉された空洞には、対応するアンテナ416、420を介して信号を送信及び受信するための電子機器が設置されている。凹部414、418及びウィンドー1016及び他の領域の容積は、掘削流体及び他の物質が侵入するのを防止するために充填密閉される。適切な方法は、米国特許第5,563,512号(U.S. Patent 5,563,512)に記載されている方法を含んでいる。しかしながら、シーリング材は放射及び反射エネルギーを透過するウィンドー1016の能力を実質的に低下させないことが好ましい。
【0039】
保護カバー1013を施す代替え方法として、傾斜の付いたアンテナは、図10Aに示されるような交互に配置された磨耗バンド1012を使用して保護されてもよい。図11Aは、傾斜の付いた凹部510を有するモジュール505を備えた比抵抗ツール500を示している。この傾斜の付いた凹部510は、傾斜の付いたアンテナ515を有している。凹部は、図11Bに示されるような交互配置されたバンド構造550を支持するための肩部525を有している。このバンド構造は、ほぼこの構造の幅にわたって配置されたスチールの磨耗線560を有する絶縁材料555により構成されている。絶縁材料555は、アンテナ信号を抑圧する電流の流れを防止する。
【0040】
図11Cは、傾斜の付いたアンテナと並べられたウィンドーのパターンを有する他の変形のカバー572の側面図を示している。カバー572は、ウィンドー576を有するバンド574により構成されている。カバー572は、肩部525によって支持されており、さらにアンテナ支持体によって支持されることもある。ウィンドー1016と同様に、ウィンドー576は、アンテナ、この場合はアンテナ515に並べられるとともに垂直であることが好ましい。カバー572を形成するために使用される材料並びにカバー及びウィンドーの寸法は、カバー1013及びウィンドー1016に関して前述したように、一つの実施から次の実施で変化してもよい。同様に、ウィンドー576及び他の領域は、掘削流体及び他の物質の侵入を防止するために、あらゆる既知の方法によって密閉される。カバー572は、取り付けの既知の方法、例えば、ネジ、圧縮、クランプによってセグメント500に取付けられる。ガスケットがカバー572或いは肩部525に取付けられる。
【0041】
図11Dは、カバー572の正面図を示している。カバー572は、スチール製の平坦なシートからカットされて、(傾斜の付いた)円筒形状に形成される。カバー572は凹部に取付けられた後、適所に固定するためにシーム582に沿って溶接が施される。タブ578がカバーの回転を防止するために備えられるとともにノッチ580がアクセスカバーの周りに取付けるために備わっており、これによってハードウェア或いは他のツール要素を固定される。ウィンドーの形状は、ウィンドー584によって示されるように、形状或いは寸法において均一である必要はない。
【0042】
図11Eは、アンテナ515とウィンドーとの関係を説明するために、部分的に組み立てられた検層ツールに設置されたカバー572を示している。切削凹部588には、電子機器用空洞590並びに電子機器及びハッチを固定するための様々なネジ穴が存在する。付加的なネジ穴を有する掘削凹部586によって、ハッチを(カバー572の真下に)アンテナ凹部の幅にわたって固定することができ、必要な場合はアンテナ及び電子機器の間に電線路を提供する。実際には、楕円形の凹部及びカバーウィンドーは、アンテナを支持及び保護するために何らかの絶縁材料で満たされるため、見ることはできない。
【0043】
一旦組み立てられて掘削穴に挿入され、電源がオンされると、比抵抗/ジオステアリングツールは、その様々なトランスミッタを順々に起動するとともに各々のレシーバから測定結果を収集する。幾つかの実施態様では、ベースモジュールは、方位及び位置の追跡ハードウェアを有しており、一方、他の実施態様においては、ベースモジュールは他のモジュールによって提供される方向及び位置にアクセスする。さらに、他の実施態様では、ベースモジュールは、位置及び方位情報を入手する他のツールに、関係する測定結果を転送する。図12の以下の説明は、ベースモジュールが記載された作用を実行することを仮定して進められるが、これらの作用は、代わりに、システムの一つ或いはシステムの他のコンポーネントによって実行されてもよい。
【0044】
ブロック1202では、延長モジュールがベースモジュールに連結される。幾つかの実施態様では、延長モジュールは単にベースモジュールの底穴アセンブリ或いはツールストリングに螺入されるとともに、コネクタにおける電気接触によってツールバスが接続される。他の好適な通信技術が既知であり、それを使用してもよい。
【0045】
ブロック1204では、ベースモジュールは、ベースモジュールが連結されている各延長モジュールを識別する。各延長モジュールは、何らかのモジュールタイプの指示(例えば、トランスミッタ、レシーバ、アンテナ方位、及び単一構造或いは作動構造)及びベースモジュールによって自動的に実行されるこの識別プロセスを可能とするバージョンナンバーとともに、プログラムされた唯一の識別子を有している。しかしながら、フィールドエンジニアによるカスタム設定或いはプログラミングも、ツールを設定するための方法として使用することができる。
【0046】
ベースモジュールが識別プロセスを完了した時点で、ベースモジュールはブロック1206においてクロック同期化工程を初期化する。測定精度を保証するため、同期化プロセスは各測定前に繰り返され或いは改善される。幾つかの実施態様において、各モジュールは自身の高精度のクロックを有しており、ベースモジュールは、要求及び応答プロセスを使用して、各モジュールに対して相対的なクロックのずれを決定するだけである。さらに改善するために、ベースモジュールは、各クロックのずれの変化率を決定及び追跡してもよい。
【0047】
ブロック1208では、ベースモジュールは測定パラメータを確立して、それらの測定パラメータを関連する延長モジュールに伝達する。例えば、測定パラメータは、トランスミッタアンテナ、所望の周波数及びパワー設定、及び所望の起動時間(firing time)を特定する。(所望の起動時間は、バス上の特有のトリガー信号を使用して特定される。)パルス信号が使用される場所では、パルスの形状及び間隔も特定される。
【0048】
ブロック1210では、トランスミッタが起動して、レシーバが位相及び減衰を測定する。これらの測定は、いくつかの可能な基準のいずれか一つに対して実行される。位相は、個別のクロックに対して、送信信号の位相に対して、或いは他のアンテナからの受信信号の位相に対して測定される。同様に、減衰は、較正値に対して、特定された送信パワー設定に対して、或いは他のアンテナからの受信信号の振幅に対して測定される。ベースモジュールは、レシーバの測定結果を収集するために、延長モジュールの各々と通信する。延長モジュールが信号を送信すると、そのモジュールが実際の送信時間を測定した場合は、その時間も収集される。
【0049】
ブロック1212では、ベースモジュールは、ツールの方位を決定して、それにしたがって、位相及び減衰の測定結果を処理する。幾つかの実施態様では、ツールは測定結果を収集しながら回転する。測定結果は方位角のビン(bin)に振り分けられて、そのビンからの他の測定結果と組み合わされる。このように測定結果を組み合わせることによって、測定エラーを減少させることができる。ベースモジュールは、測定結果の方位角及び半径方向の依存性を決定するために、測定結果を処理して、反対の方向における測定結果間或いは所定のビンと全ビンの平均との間の相違を取ることによって、ジオステアリング信号をさらに生成する。
【0050】
ブロック1214では、ベースモジュールは、選択的にデータを圧縮した後に、データを内部メモリに格納し及び/又は表面装置に送信すべきデータをテレメトリトランスミッタに与える。ブロック1216では、ベースモジュールは、検層を継続すべきか否かを決定して、継続の場合、操作は繰り返されてブロック1206から開始する。
【0051】
上述の説明は、地層境界に関するジオステアリングを可能とするための方位角に感度のある比抵抗測定の使用に焦点を合わせてきたが、そのような測定は、一つ以上の既存の井戸穴にほぼ平行な井戸穴をさらに与えるために使用することもできる。既存の井戸穴は、周囲の層と全く異なる比抵抗を有する流体で満たされているかもしれない。新たな井戸穴が掘削されると、方位角に感度のある比抵抗ツールによって、既存の井戸穴への方向及び距離の検知が可能となる。ほぼ平行な井戸穴を正確に配置することによって、蒸気を補助に使う重力排水(SAGD)の使用が可能となる。この使用では、層を加熱するために、蒸気が第一の井戸穴から層にポンプで注入され、それによって、炭化水素の流動性が増大する。第二の井戸穴は、その後、これらの炭化水素を貯留層から排出し、これによって貯留層の収率を著しく改善する。
【0052】
本発明は、限られた数の実施態様に対して説明がされてきたが、当業者は多くの変更及びその変形を認識するであろう。例えば、開示されたツールの構成方法は、掘削しながら検層を行うツールと同様に有線ツールにおいて用いることもできる。掘削しながら検層を行う際において、掘削ストリングは、有線若しくは無線の掘削パイプ又はコイル管であってもよい。添付の請求項は、本発明の真の精神及び範囲内に含まれる全てのそのような変更及び変形に及ぶことが意図されている。
【技術分野】
【0001】
記載なし
【背景技術】
【0002】
背景
地面に掘った穴の情報収集は、長年の間、油井産業によって成されてきた。最新の石油掘削及び生成作業は、油井の穴のパラメータ及び状況に関して、非常に多くの情報を必要とする。そのような情報は、掘削した穴及び掘削アセンブリの位置及び方位、地面の層の特性、及び油井の穴の掘削環境パラメータを含むのが典型的である。層の特性及び油井の穴の状況に関連した情報収集は、一般に“検層”と呼ばれており、掘削工程時に実行可能である。
【0003】
様々な測定ツールが、有線の検層及び掘削しながら検層(logging while drilling)を行う際において使用されるために存在する。一つのそのようなツールが比抵抗のツールであり、この比抵抗のツールは電磁気信号を層に送信するための一つ以上のアンテナ、及び層の応答を受信するための一つ以上のアンテナを有する。比抵抗ツールが低周波数で作動する場合は“誘導”ツールと呼ばれ、高周波数で作動する場合は電磁波伝播ツールと呼ばれる。測定を支配する物理現象は周波数で変化するが、ツールの動作原理は一致している。幾つかの場合において、層の比抵抗を測定するために、レシーバ信号の振幅及び/又は位相は、送信信号の振幅及び/又は位相と比較される。他の場合において、層の比抵抗を測定するために、レシーバ信号の振幅及び/又は位相は互いに比較される。
【0004】
層の境界が垂直に延びる層を掘削していくような状況、或いは海洋基盤から掘削するようなある状況においては、地層境界に対してある角度で穴を掘削することが望ましい。これは、しばしば、“水平”掘削と呼ばれる。水平掘削の場合、復旧を最大限にするために、掘削した穴はペイゾーン(pay zone)(炭化水素を含む層)内に出来る限り維持するのが望ましい。層は沈下或いはずれるために、これは困難である。このように、掘削して、その掘削した穴を特定の層内に維持することを試みながら、掘削ビットは地層境界に接近する。
【0005】
回転するビットが地層境界に接近すると、地層境界はビットの軸の一方の側に、すなわち、ビットの軸に対して一つの方位角の範囲にあることになる。従来型の比抵抗ツールは、方位角に感度がないため、地層境界への接近を検知して回避することができない。さらに、従来型の比抵抗ツールは、単一のユニットとして製造されるため、新たな測定技術或いは新たな境界検出技術が見出され及び改良されても、容易にカスタマイズできない。むしろ、異なるハードウェア形態が有用であることが見出されると新たなツールが製造されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図面の簡単な説明
以下の詳細な説明において、添付の図が参照される。
【図1】掘削しながら検層を行う環境を示している。
【図2】掘削しながら検層を行う(LWD)比抵抗ツールの形態のベースモジュールの具体例を示している。
【図3】傾斜の付いたアンテナの方位を定義するための座標を示している。
【図4A−E】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリのための延長モジュールの具体例を示している。
【図5】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの具体例を示している。
【図6】モジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの他の具体例を示している。
【図7】異なるツールがモジュール間に挿入された状態の第三のモジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリを示している。
【図8】ベース及び延長モジュール用の電子機器の具体例を示している。
【図9】複数タップのアンテナ概略図の具体例を示している。
【図10A】製造中のモジュラー式ジオステアリング用ツールアセンブリの詳細図を示している。
【図10B−D】傾斜の付いたアンテナモジュールの実施態様の具体例の構成要素を示している。
【図11A−E】傾斜の付いたアンテナモジュールの実施態様の第二の具体例の構成要素を示している。
【図12】検層方法の具体例のフローチャートである。
【0007】
開示された発明は様々な変形及び代替えの形を許容する一方、それらの特定の実施態様が図における例によって示されるとともにここで詳細に説明される。しかしながら、理解されなければならないことは、それらの図面及び詳細な説明は、本発明を特定の開示された形に制限することを意図しておらず、それとは逆に、添付の請求項の精神及び範囲内にある全ての変形、等価物及び代替えを含むことを意図している。
【0008】
表記及び命名
特定のシステムの構成要素及び形態を参照するために、特定の用語が以下の説明及び請求項を通して使用される。当業者であればそれらの用語を正しく理解するように、会社によっては構成要素を異なる名称で参照するであろう。本文書は、名称の異なる構成要素を区別することを意図しておらず、機能の異なる構成要素を区別することを意図している。以下の議論及び請求項において、用語“含んだ(including)”及び“より成る(comprising)”は、非制限用法として使用され、したがって、“を含んでいるが、それに制限されない”ことを意味するものと解釈されるべきである。さらに、“連結する(couple)”或いは“連結する(couples)”は、間接的な電気接続或いは直接の電気接続のいずれかを意味することを意図している。したがって、もし、第一のデバイスが第二のデバイスに接続されるとした場合、その接続は直接の電気接続を介したものであるか、或いは、他のデバイス及び接続を介した間接的な電気接続であるかのどちらかである。さらに、用語“取付けられた(attached)”は、間接的な物理接続或いは直接の物理的接続のいずれかを意味することを意図している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
上述の背景において特定された問題は、ここで開示される方法及びツールアセンブリによって少なくとも部分的に取り組みがなされる。幾つかの方法及びツールアセンブリの実施態様において、延長モジュールはベースモジュールに直接的に或いは間接的に連結され、このベースモジュールは幾つかの場合において、掘削しながら検層を行う(LWD)既存の商業用の比抵抗のツールのアンテナ形状を有している。延長モジュールはベースモジュールと協働して操作されて、層の比抵抗における方位角変化を検知することを可能とする。ジオステアリング信号は方位角変化から得られ、地層境界に対するステアリングを可能とする。一組の様々な延長モジュールタイプが利用可能であり、ツールアセンブリのカスタム設定を可能とする。他のツール或いは管状体が延長モジュール及びベースモジュールとの間に配置され、それによって、ツールストリングの長さを過度に長くすることなく、深層測定の設定の提供が可能となる。
【0010】
図を参照すると、図1は掘削操作中における穴を示している。掘削プラットフォーム2は、ホイスト6を支持するデリック4を備えている。油井及びガス穴の掘削は、掘削ストリング8を形成するために“ツール”ジョイント7によって共に接続された一連の掘削パイプによって実行される。ホイスト6は、掘削ストリング8をロータリーテーブル12を貫通して下げるケリー10を吊るしている。掘削ビット14が掘削ストリング8の下端に接続される。ビット14が回転し、掘削は、掘削ストリング8が回転することによって、或いは掘削ビットの近くにある下げ穴モータの使用によって、或いは両方の方法によって遂行される。
【0011】
泥と称される掘削流体は、供給パイプ18を通り、掘削ケリー10を通り、及び高圧で掘削ストリング8までを通って、泥再循環装置16によってポンプでくみ上げられて、掘削ビット14のノズル或いは噴出口を介して多量の泥が出現する。泥はそれから掘削ストリング8と掘削穴の壁20との間に形成される環帯を介して穴を上昇し、噴出防止装置を介して泥ピット24の表面へと移動する。この表面で、掘削泥は削除され、再循環装置16によって再循環される。
【0012】
掘削しながら検層を行う(LWD)ために、下げ穴センサ26が掘削ビット14の近くの掘削ストリング8に配置される。センサ26は、方向性機器及び地層境界を検出するための傾斜の付いたアンテナを有するモジュラー式比抵抗ツールとを含んでいる。方向性機器は、傾斜角度、水平角度、及びLWDツールの回転角度(別称、“ツール面角”)(tool face angle)を測定する。当技術分野において共通に定義されているように、傾斜角度は鉛直下方からの偏差であり、水平角度は水平面における真北からの角度であり、ツール面角は井戸穴の高い側からの方位(ツールの軸周りの回転)角度である。幾つかの実施態様において、方向の測定は次のように行われる。すなわち、三つの軸の加速度計がツールの軸及び“ツール面スクライブライン”と呼ばれるツールの外周上の点に対する地球の重力場ベクトルを測定する。(ツール面スクライブラインは、ツールの軸に平行なラインとしてツール面に描かれる。)この測定から、LWDツールの傾斜角度及びツール面角が決定可能である。さらに、三つの軸の磁力計が同様の方法で地球の磁場ベクトルを測定する。磁力計及び加速度計のデータの組み合わせから、LWDの水平角度が決定可能である。さらに、ジャイロスコープ或いは他の形式の慣性センサが、位置測定を実施するために、及び方位測定をさらに改善するために組み込まれてもよい。
【0013】
幾つかの実施態様において、下げ穴センサ26は、テレメトリトランスミッタ28に連結され、このテレメトリトランスミッタ28は比抵抗を変調することによって掘削ストリング8内の泥の流れにテレメトリ信号を送信する。テレメトリレシーバ30は、送信されたテレメトリ信号を受信するためにケリー10に連結される。他のテレメトリ送信技術はよく知られており、それを使用してもよい。レシーバ30は、テレメトリ信号を表面装置(図示せず)に送信し、この表面装置は測定結果を処理及び保存する。表面装置は、通常、ある種のコンピュータシステム、例えば、掘削ビットと近くの地層境界との間の相対位置及び距離を掘削者に知らせるために使用されるデスクトップコンピュータを含んでいる。
【0014】
一連の層状の地層34を有する累層を進んで斜めに下がる掘削ビット14が示されている。センサ26に関連した第一の(x、y、z)座標系が示されており、地層32に関連した第二の座標系(x’’、y’’、z’’)が示されている。地層の座標系は、層理面に垂直なz’’を持ち、水平面においてy’’軸を有し、下方を指し示すx’’軸を有している。二つの座標系のz軸間の角度は、“ディップ(dip)”と呼ばれており、図1において角度βとして示されている。
【0015】
次に図2を参照し、ベースモジュール102の具体例が比抵抗ツールの形式で示されている。ベースモジュール102は、縮小された直径を有する一つ以上の領域106を備えている。コイル線104が領域106に配置され、102の表面から一定距離だけ間隔があいている。コイル104を機械的に支持及び保護するために、エポキシ、ゴム、グラスファイバー、或いはセラミックのような非導電性のフィルタ材料(図示せず)が縮小された直径領域106に使用される。トランスミッタ及びレシーバのコイルは、2ループ以上の線によってさらに信号パワーが与えられるが、1ループほどの線しか有していない。コイルとツール表面との間の距離は、好ましくは、1/16インチ(約0.16cm)から3/4インチ(約1.9cm)の範囲内であるが、もっと大きくてもよい。
【0016】
図2のツールの実施態様において、コイル104及び108はトランスミッタコイルであり、コイル110及び112はレシーバコイルである。作動中、トランスミッタコイル104は井戸穴を通って周囲の層へと伝達する検索電磁気信号を送信する。層からの信号はレシーバコイル110、112に到達し、コイル110と112との間の振幅減衰及び位相シフトを決定するために検出されるとともに測定される信号電圧を生じさせる。トランスミッタ108を使用して測定が繰り返される。測定された減衰及び位相シフトから、層の比抵抗が従来技術を使用して推定可能である。
【0017】
しかしながら、ベースモジュール102は方位角の感度が不足しており、地層境界に接近する方向を決定することが困難である。したがって、一つ以上のアンテナを傾けることが好ましい。図3は、ツールの軸に対して角度θ及びツール面スクライブラインに対してαの方位角の法線ベクトルを有する平面内にあるアンテナを示している。θがゼロに等しいとき、アンテナは同軸であり、θがゼロより大きいとき、アンテナは傾いていると称する。
【0018】
ベースモジュール102の具体例は傾斜の付いたアンテナを含んでいないが、他のベースモジュールの形状が考慮される。例えば、ベースモジュールは方位角の感度を与えるために一つ以上の傾斜の付いたアンテナを含んでもよい。ベースモジュールは(送信用或いは受信用の)一つのアンテナだけを含んでもよいし、逆に、完全埋め込み型のジオステアリング及び比抵抗の検層ツールであってもよい。延長モジュールが用いられると、ベースモジュールの少なくとも一つのアンテナが、延長モジュール上のレシーバに送信するため、或いは延長モジュール上のトランスミッタから受信するために使用されることが期待される。このように、延長モジュールはベースモジュールの機能性を拡張する。
【0019】
図4A−4Eは、ツールに方位角の感度、或いは深層の比抵抗測定のような他の機能強化を与えるために、ツール102(図2)のようなベースモジュールに付加される様々な延長モジュールを示している。幾つかの変形実施例では、これらのモジュールは、ベースモジュールとしての役目も果たし、開発されるべき新たな検層技術或いはジオステアリング技術のために必要とされるような完全にカスタマイズされた検層ツールを形成するように組み合わされて適合される。以下さらに述べられるように、これらのモジュールは電子機器を備えており、これらの電子機器によって、これらのモジュールはトランスミッタ或いはレシーバとしてそれぞれのアンテナを操作することができるようになる。幾つかの実施態様では、モジュール間での電力伝送及びデジタル通信を可能とするために、単線通信バス(ツール本体はグラウンドの機能を果たす)が備わっている。幾つかのシステムの実施態様では、様々なツールモジュールの操作を調整するとともに、レシーバとして動作するこれらのモジュールの測定結果を収集する(そしておそらく処理する)ために、個別の電力モジュール及び制御モジュール(ここでは示されていない)が備えられる。
【0020】
比抵抗ツールモジュールは、各モジュールを他のモジュールに連結させる連結機構を有している。幾つかの実施態様において、連結機構は、図4Aから図4Eに示されるように、ねじ込みピン及びボックスの機構でもよい。本発明の他の幾つかの実施態様においては、連結手段は、ネジ式機構、圧入式機構、溶接、或いはツールアセンブリを他のツールアセンブリに取付けることのできる幾つかの他の連結方法であってもよい。
【0021】
図4Aは、同軸アンテナ404を有する延長モジュール402を示している。図4Bは、傾斜の付いたアンテナ410を含んだ角度のある凹部408を有する延長モジュール406を示しており、これによって、方位角的に感度のある比抵抗測定が可能となる。傾斜の付いたアンテナ410(及び凹部408)は、θ=45°の角度で設定されるのが好ましい。図4Cは、傾斜の付いたアンテナ416及び420をそれぞれ有する二つの角度のある凹部414、418を持った延長モジュール412を示している。単一のモジュール内に複数のアンテナを備えることによって、より狭い空間要求を満足させることが可能となるとともに、より正確な示差測定を実行することが可能となる。
【0022】
図4Dは、図4Bにおけるアンテナから方位角が180°異なる傾斜の付いたアンテナ426と凹部424とを有する延長モジュール422を示している。延長モジュール422は、図4Bから図4Cにおけるアンテナのような他のいかなるアンテナに対しても異なるアンテナ426の配置を保証するように、他のモジュールと連結するように設計される。変形として、延長モジュールは、所望の方位角の配置でアンテナを固定することのできる連結機構を備えてもよく、それによって、モジュール406及び422を等価にすることができる。さらに他の変形として、多軸のアンテナモジュール428が、アンテナ配置の仮想ステアリング(virtual steering)を可能とするために、図4Eに示されるように備えられる。仮想ステアリングは、任意の角度及び方位角で方向付けられたアンテナによって或いはそれらのアンテナを使用して実行されたであろう測定結果を構成するために、異なるアンテナ430、432、及び434によって或いはそれらのアンテナを使用して実行される測定結果の組み合わせを含んでいる。
【0023】
上述したように、各ツールモジュールは、管状体の外周に凹部を有している。アンテナは管状体ツールアセンブリの凹部内に配置されるので、掘削穴内にはツールストリングの配置を妨げるいかなる半径方向の断面もない。幾つかの変形の実施態様においては、アンテナは、必要であれば、保護用の磨耗バンド間の凹部のない管状体の部分に巻きつけられてもよい。
【0024】
図5は、傾斜の付いたアンテナを有する延長モジュール406に連結された、図2のベースモジュール102を示しており、近隣の地層境界に対してジオステアリングを与えるために使用される方位角的に感度のある比抵抗測定を可能としている。近隣の地層境界への距離及び方向を決定するための好適な方法の詳細は、例えば、マイケルビター(Michael Bittar)による米国特許7,019,528号(U.S. Patent 7,019,528)の“所望のペイゾーン(payzone)内のジオステアリング用傾きアンテナを有する電磁波の比抵抗ツール”、及び同じくマイケルビターによる同時継続の米国出願 (Atty Dkt 1391−681.01)の“方位角の比抵抗測定及び地層境界検出のためのツール”に見出すことができる。
【0025】
図6は、図4Aから図4Eのモジュールからなるモジュラー式の比抵抗/ジオステアリングツールアセンブリを示している。直ちにわかるように、モジュールを使用することによって、新たな検層及びジオステアリングの方法を最大限に利用するカスタム比抵抗ツールの即時の構成が可能となる。さらに、アンテナ或いは電子機器が損傷した場合には、モジュールを個別に修理或いは置換することができ、ツールの有効寿命を延ばすことができて経済的である。
【0026】
さらにもっと重要なことは、図7に示されるように、比抵抗ツールモジュールを他の機器或いは管状体に組み入れられる可能性である。図7のアセンブリにおいて、ジオステアリング機構或いは他の検層機器702のようなツールが、比抵抗モジュール間に位置している。そのような配置によって、比抵抗ツールそれ自体を過度に長くする必要もなく、深層の比抵抗測定を可能とする。さらに、この能力によって、比抵抗ツール部分を掘削ビットに一層近づけて配置させることを可能とし、地層境界の接近を早期に検出することが可能となる。
【0027】
少なくとも幾つかの実施態様では、ツール702は、同一出願人による米国特許番号5,318,137号及び5,318,138号(US Patent Nos. 5,318,137 and 5,318,138)における開示にしたがって、調整可能なブレードを有するスタビライザーであり、これらの米国特許の教示はここに参照によって組み込まれる。これらの特許に開示されているように、底穴アセンブリの傾斜は、スタビライザーのブレードの延長を選択的に変化させることによって変えることができる。当業者であればすぐにわかるように、他の技術にしたがって、例えば、下げ穴モータを選択的にスイッチオンオフすることによって、湾曲モータハウジング内の曲げ角度を調整することによって、或いはシステムのビット上の重量を変えることによって、掘削ビットのコースを変えることも可能である。
【0028】
幾つかの実施態様において、モジュラー式の比抵抗ツールは、現場、例えば、穴の場所においてアセンブルされてもよい。他のツールモジュールに対して各ツールモジュールを長手方向軸の周りに異なる量だけ回転させることによって、異なるツールアセンブリが作り出される。既存のツールストリングを再構成する能力によって、掘削穴を取り囲む層についてのより多くのデータを収集することが可能になる。このように、掘削装置を適切な方向に操縦するための、より確固とした精巧な比抵抗のグラフが決定される。ジオステアリング用の上述のツールアセンブリを使用することによって、モジュール性、信頼性を高め、製造、メンテナンス、デザイン、再利用及び置換のコストを削減することができる。
【0029】
図8は、ベース及び延長モジュールの電子機器のための実施態様のブロック図である。組み立てられると、様々なモジュールが単線のツールバスを介して連結される。幾つかの実施態様において、ケーブルがツールの穴を通って走り、ツールが組み立てられるときに、ツールモジュール内部のターミナルブロックに手動で取付けられる。幾つかの変形の実施態様では、ツールバスケーブルはツールの壁の開いたチャンネル或いは閉じたチャンネルを貫通して、モジュールのそれぞれの端で接点或いは誘導カプラに取付けられる。モジュールが共に接続されるとこれらの接点或いは誘導カプラがセットされて、接続の配置によって電気通信する。例えば、ネジ式のボックス−ピンのコネクタ配置において、ボックスコネクタは、モジュールの内壁からの一つ以上の支持体によって中心軸の適所に保持される導電性オスピンを有している。適合するメスジャックは、ピンコネクタの中心軸に適所に同様に保持されて、ネジ込み接続が密着されるとオスピンと電気接触するように位置合わせされる。掘削作業中、Oリングが配置されて電気接続が濡れないようになっている。穴のないことを要求するシステムでは、電気的なコネクタは環状接続になるように変更されるが、この環状接続において、再びOリングが配置されて電気接続が濡れないようになった状態で、円形左右対称のブレードが円形ソケットに隣接する。他の好適な電気的及び機械的なコネクタが既知であり、それを使用してもよい。
【0030】
図8に示された実施態様において、ツールバス802は、トランス804を介してモジュールの電子機器に誘導連結される。電源806はツールバスから交流電源(AC)を取り出して、他の電子機器部による使用のために電源を調整する。他のモジュールとの双方向の通信が、コントローラ810の制御の下でモデム808によって実行される。コントローラ810は、ファームウェア及びメモリ812に保存されたソフトウェアにしたがって作動して、他のモジュールとの作業を調整するとともに各アンテナ818用のトランスミッタ814及びレシーバ816を制御する。電磁気信号を層に送信するとき、コントローラはツールバスを介して他のモジュールに同期信号を提供する。レシーバとして作用するときは、コントローラは同期パルスを受信して、電源及びコントロールモジュールとの後の通信のために、受信信号のデジタル化及びメモリへの格納を開始する。
【0031】
図9は、アンテナ818の実例の概略図である。アンテナ818は、中心コア905を取り巻く複数の電線コイルを有している。リード線910、915、920、925はトランスミッタ及びレシーバの電子機器がコイルの有効巻き数を変えることができるように、異なるコイルに取付けられる。交流がコイル818に与えられると、電磁場が形成される。逆に、アンテナ818の近傍における交流電磁場は、リード線に電圧を誘起する。このように、アンテナ818は、電磁波を送信或いは受信するために使用される。
【0032】
図10Aは、部分的に組み合わされた二つのモジュール402及び412の詳細図を示している。モジュール402のアンテナ406のトランスミッタ/レシーバの電子機器用ハッチ1008を見ることができるが、アンテナ自身は交互のバンド1010及び1012の層のために保護されているために見ることができない。バンド1012は、アンテナを損傷から保護するためのスチール製磨耗線である。スチール製磨耗線1012がアンテナ信号を抑圧しないようにするために、それらはアンテナ面に垂直に方向合わせされるとともに、絶縁材料1010のバンドで交互配置されている。
【0033】
モジュール412のアンテナ416及び420が、サポートブロック1002及び1004によってそれぞれの凹部414及び418内に支持された状態で示されている。アンテナの周りの空間は、支持材料で満たされて、磨耗抵抗を提供するために保護構造体がアンテナを覆って配置される。アンテナ416及び420のトランスミッタ/レシーバの電子機器用ハッチ1006を同様に見ることができる。
【0034】
図10Bは、傾斜の付いたアンテナを覆って配置されるべき保護構造体の第一実施態様を示している。保護構造体は、一つ以上のアンテナと並ぶように配置されたウィンドー1016のパターンを有する管状体1014から成っているスリーブ1013である。幾つかの実施態様では、ウィンドーは略長方形であり、アンテナに最も近いエッジはアンテナ面に略垂直に方向合わせされている。取付け穴1018が、カバーをツール本体に固定するための手段として備わっている。カバー1013は、アンテナを保護するために剛体シェルとしての役目を果たす材料からできている。管状体1014は、導電性材料或いは非導電性材料で形成されており、少なくとも幾つかの実施態様では、管状体は非磁性スチールから成っている。管状体1014は、例えば、タングステンカーバイトと向かい合っており、硬質である。管状体1014は、開放端を有しており、その結果、モジュール本体を着脱でき、モジュールをいずれかの端で他のモジュールに取付けることができる。管状体1014の形状、厚さ、直径、及び長さは、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化する。ウィンドーの数は、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化するとともに、各ウィンドー或いは各ウィンドー組の寸法、間隔、及び他の特徴は、一つのアプリケーションから次のアプリケーションで変化する。
【0035】
取付け穴1018は、カバー1013をモジュール本体に貼り付けるために使用される。そのために、適合する穴がモジュールに形成されて、ネジ或いは他の既知の方法がカバー1013をモジュール本体に合体するために使用される。そのような方法は、圧入圧力に加えて、溶接或いはカバー1013を適所に保持する他の補助的方法であってもよい。
【0036】
図10C−10Dは、モジュール412に設置された保護カバー1013の二つの図を示している。説明の目的のために、カバー1013は半透明材料として示されており、アンテナ416、420及び保護カバー1102に切り込まれたウィンドー1016間の関係を視覚化している。カバー1013は、スチール或いは何らかの他の導電性金属から成ることが期待される。したがって、ウィンドー1016は、保護カバー1013内の誘導電流がアンテナ信号を抑圧しないようにするために、カットされてアンテナ416、420に垂直なエッジを有する。
【0037】
図10Cは、ツールモジュール412に配置された保護カバー1013の側面図を示している。傾斜の付いた凹部414、418及びアンテナ416、420は、ウィンドー1016の下にある。適切に組み合わされると、ウィンドー1016はモジュール412の周囲をぐるりと囲むアンテナ416、418の真上かつ垂直に揃えられる。図10Cは、幾つかの実施態様において、アンテナ416、420がツールの軸から45°傾いていることを示している。
【0038】
図10Dは、ツールモジュール412に配置された保護カバー1013の底面図を示している。底面は、傾斜の付いた凹部、傾斜の付いたアンテナ、及びモジュール412の周囲を囲むアンテナ416、420に垂直に配置されたウィンドーの付加的な図を示している。図10C及び10Dでは、ツールモジュール412のハッチ1006が示されている。各ハッチの真下の密閉された空洞には、対応するアンテナ416、420を介して信号を送信及び受信するための電子機器が設置されている。凹部414、418及びウィンドー1016及び他の領域の容積は、掘削流体及び他の物質が侵入するのを防止するために充填密閉される。適切な方法は、米国特許第5,563,512号(U.S. Patent 5,563,512)に記載されている方法を含んでいる。しかしながら、シーリング材は放射及び反射エネルギーを透過するウィンドー1016の能力を実質的に低下させないことが好ましい。
【0039】
保護カバー1013を施す代替え方法として、傾斜の付いたアンテナは、図10Aに示されるような交互に配置された磨耗バンド1012を使用して保護されてもよい。図11Aは、傾斜の付いた凹部510を有するモジュール505を備えた比抵抗ツール500を示している。この傾斜の付いた凹部510は、傾斜の付いたアンテナ515を有している。凹部は、図11Bに示されるような交互配置されたバンド構造550を支持するための肩部525を有している。このバンド構造は、ほぼこの構造の幅にわたって配置されたスチールの磨耗線560を有する絶縁材料555により構成されている。絶縁材料555は、アンテナ信号を抑圧する電流の流れを防止する。
【0040】
図11Cは、傾斜の付いたアンテナと並べられたウィンドーのパターンを有する他の変形のカバー572の側面図を示している。カバー572は、ウィンドー576を有するバンド574により構成されている。カバー572は、肩部525によって支持されており、さらにアンテナ支持体によって支持されることもある。ウィンドー1016と同様に、ウィンドー576は、アンテナ、この場合はアンテナ515に並べられるとともに垂直であることが好ましい。カバー572を形成するために使用される材料並びにカバー及びウィンドーの寸法は、カバー1013及びウィンドー1016に関して前述したように、一つの実施から次の実施で変化してもよい。同様に、ウィンドー576及び他の領域は、掘削流体及び他の物質の侵入を防止するために、あらゆる既知の方法によって密閉される。カバー572は、取り付けの既知の方法、例えば、ネジ、圧縮、クランプによってセグメント500に取付けられる。ガスケットがカバー572或いは肩部525に取付けられる。
【0041】
図11Dは、カバー572の正面図を示している。カバー572は、スチール製の平坦なシートからカットされて、(傾斜の付いた)円筒形状に形成される。カバー572は凹部に取付けられた後、適所に固定するためにシーム582に沿って溶接が施される。タブ578がカバーの回転を防止するために備えられるとともにノッチ580がアクセスカバーの周りに取付けるために備わっており、これによってハードウェア或いは他のツール要素を固定される。ウィンドーの形状は、ウィンドー584によって示されるように、形状或いは寸法において均一である必要はない。
【0042】
図11Eは、アンテナ515とウィンドーとの関係を説明するために、部分的に組み立てられた検層ツールに設置されたカバー572を示している。切削凹部588には、電子機器用空洞590並びに電子機器及びハッチを固定するための様々なネジ穴が存在する。付加的なネジ穴を有する掘削凹部586によって、ハッチを(カバー572の真下に)アンテナ凹部の幅にわたって固定することができ、必要な場合はアンテナ及び電子機器の間に電線路を提供する。実際には、楕円形の凹部及びカバーウィンドーは、アンテナを支持及び保護するために何らかの絶縁材料で満たされるため、見ることはできない。
【0043】
一旦組み立てられて掘削穴に挿入され、電源がオンされると、比抵抗/ジオステアリングツールは、その様々なトランスミッタを順々に起動するとともに各々のレシーバから測定結果を収集する。幾つかの実施態様では、ベースモジュールは、方位及び位置の追跡ハードウェアを有しており、一方、他の実施態様においては、ベースモジュールは他のモジュールによって提供される方向及び位置にアクセスする。さらに、他の実施態様では、ベースモジュールは、位置及び方位情報を入手する他のツールに、関係する測定結果を転送する。図12の以下の説明は、ベースモジュールが記載された作用を実行することを仮定して進められるが、これらの作用は、代わりに、システムの一つ或いはシステムの他のコンポーネントによって実行されてもよい。
【0044】
ブロック1202では、延長モジュールがベースモジュールに連結される。幾つかの実施態様では、延長モジュールは単にベースモジュールの底穴アセンブリ或いはツールストリングに螺入されるとともに、コネクタにおける電気接触によってツールバスが接続される。他の好適な通信技術が既知であり、それを使用してもよい。
【0045】
ブロック1204では、ベースモジュールは、ベースモジュールが連結されている各延長モジュールを識別する。各延長モジュールは、何らかのモジュールタイプの指示(例えば、トランスミッタ、レシーバ、アンテナ方位、及び単一構造或いは作動構造)及びベースモジュールによって自動的に実行されるこの識別プロセスを可能とするバージョンナンバーとともに、プログラムされた唯一の識別子を有している。しかしながら、フィールドエンジニアによるカスタム設定或いはプログラミングも、ツールを設定するための方法として使用することができる。
【0046】
ベースモジュールが識別プロセスを完了した時点で、ベースモジュールはブロック1206においてクロック同期化工程を初期化する。測定精度を保証するため、同期化プロセスは各測定前に繰り返され或いは改善される。幾つかの実施態様において、各モジュールは自身の高精度のクロックを有しており、ベースモジュールは、要求及び応答プロセスを使用して、各モジュールに対して相対的なクロックのずれを決定するだけである。さらに改善するために、ベースモジュールは、各クロックのずれの変化率を決定及び追跡してもよい。
【0047】
ブロック1208では、ベースモジュールは測定パラメータを確立して、それらの測定パラメータを関連する延長モジュールに伝達する。例えば、測定パラメータは、トランスミッタアンテナ、所望の周波数及びパワー設定、及び所望の起動時間(firing time)を特定する。(所望の起動時間は、バス上の特有のトリガー信号を使用して特定される。)パルス信号が使用される場所では、パルスの形状及び間隔も特定される。
【0048】
ブロック1210では、トランスミッタが起動して、レシーバが位相及び減衰を測定する。これらの測定は、いくつかの可能な基準のいずれか一つに対して実行される。位相は、個別のクロックに対して、送信信号の位相に対して、或いは他のアンテナからの受信信号の位相に対して測定される。同様に、減衰は、較正値に対して、特定された送信パワー設定に対して、或いは他のアンテナからの受信信号の振幅に対して測定される。ベースモジュールは、レシーバの測定結果を収集するために、延長モジュールの各々と通信する。延長モジュールが信号を送信すると、そのモジュールが実際の送信時間を測定した場合は、その時間も収集される。
【0049】
ブロック1212では、ベースモジュールは、ツールの方位を決定して、それにしたがって、位相及び減衰の測定結果を処理する。幾つかの実施態様では、ツールは測定結果を収集しながら回転する。測定結果は方位角のビン(bin)に振り分けられて、そのビンからの他の測定結果と組み合わされる。このように測定結果を組み合わせることによって、測定エラーを減少させることができる。ベースモジュールは、測定結果の方位角及び半径方向の依存性を決定するために、測定結果を処理して、反対の方向における測定結果間或いは所定のビンと全ビンの平均との間の相違を取ることによって、ジオステアリング信号をさらに生成する。
【0050】
ブロック1214では、ベースモジュールは、選択的にデータを圧縮した後に、データを内部メモリに格納し及び/又は表面装置に送信すべきデータをテレメトリトランスミッタに与える。ブロック1216では、ベースモジュールは、検層を継続すべきか否かを決定して、継続の場合、操作は繰り返されてブロック1206から開始する。
【0051】
上述の説明は、地層境界に関するジオステアリングを可能とするための方位角に感度のある比抵抗測定の使用に焦点を合わせてきたが、そのような測定は、一つ以上の既存の井戸穴にほぼ平行な井戸穴をさらに与えるために使用することもできる。既存の井戸穴は、周囲の層と全く異なる比抵抗を有する流体で満たされているかもしれない。新たな井戸穴が掘削されると、方位角に感度のある比抵抗ツールによって、既存の井戸穴への方向及び距離の検知が可能となる。ほぼ平行な井戸穴を正確に配置することによって、蒸気を補助に使う重力排水(SAGD)の使用が可能となる。この使用では、層を加熱するために、蒸気が第一の井戸穴から層にポンプで注入され、それによって、炭化水素の流動性が増大する。第二の井戸穴は、その後、これらの炭化水素を貯留層から排出し、これによって貯留層の収率を著しく改善する。
【0052】
本発明は、限られた数の実施態様に対して説明がされてきたが、当業者は多くの変更及びその変形を認識するであろう。例えば、開示されたツールの構成方法は、掘削しながら検層を行うツールと同様に有線ツールにおいて用いることもできる。掘削しながら検層を行う際において、掘削ストリングは、有線若しくは無線の掘削パイプ又はコイル管であってもよい。添付の請求項は、本発明の真の精神及び範囲内に含まれる全てのそのような変更及び変形に及ぶことが意図されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
延長モジュールをベースモジュールに連結し、
層の比抵抗における方位角変化を検出すること、及び操縦することの少なくともいずれか一方を行うために、延長モジュール及びベースモジュールを協働して操作する、検層方法。
【請求項2】
ベースモジュールと、
ベースモジュールに連結する延長モジュールとを有し、操縦するために層の比抵抗における方位角変化を協働して検出することができるジオステアリングツールアセンブリ。
【請求項3】
ベースモジュールに機械的に連結するとともに、そのように連結されたときにベースモジュールと電気的な信号経路を確立するネジ式コネクタと、
層の比抵抗における方位角変化を検出すること、及び操縦することの少なくともいずれか一方を行うために、ベースモジュールと協働して動作する電子機器と、を有する延長モジュール。
【請求項4】
ベースモジュールは、少なくとも一つのトランスミッタアンテナ及び少なくとも一つのレシーバアンテナを備えた比抵抗の検層ツールを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明。
【請求項5】
延長モジュールは、ベースモジュール内のトランスミッタアンテナの操作に応答して方位角に感度のある測定をするために、傾斜の付いたレシーバアンテナを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明。
【請求項6】
方位角に感度のある測定は、傾斜の付いたアンテナと参照信号との間の位相シフト及び減衰の少なくともいずれか一方を有する、請求項5に記載の発明。
【請求項7】
参照信号は、送信信号或いはもう一方のレシーバアンテナからの受信信号である、請求項6に記載の発明。
【請求項8】
方位角の変化は、ジオステアリングの信号を決定するために使用される、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明。
【請求項9】
延長モジュールは、ベースモジュールの制御の下で動作する、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明。
【請求項10】
ベースモジュールは、電源が供給されると延長モジュールを自動的に検出して制御する、請求項9に記載の発明。
【請求項11】
前記連結は、少なくとも一つの中間の管状体を介して生じる、請求項1から10のいずれか一項に記載の発明。
【請求項12】
第二の延長モジュールをベースモジュールにさらに連結し、この第二の延長モジュールはベースモジュールの制御の下で動作する、請求項1又は2に記載の発明。
【請求項13】
ネジ式コネクタ、圧入式コネクタ、及び溶接から成るグループの内の一つの取付け手段によって延長モジュールをベースモジュールに連結する、請求項1又は2に記載の発明。
【請求項14】
延長モジュールは、ベースモジュールに連結されたときに異なる測定を提供するための動作可能な一組の交換可能の延長モジュールから成る、請求項1から13のいずれか一項に記載の発明。
【請求項15】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる数のアンテナを備えたモジュールを有する、請求項14に記載の発明。
【請求項16】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる方位を備えたアンテナを有するモジュールを有する、請求項14又は15のいずれかに記載の発明。
【請求項17】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる送信電力を備えたトランスミッタのモジュールを有する、請求項14から16のいずれか一項に記載の発明。
【請求項18】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる感度を備えたレシーバのモジュールを有する請求項14から17のいずれか一項に記載の発明。
【請求項1】
延長モジュールをベースモジュールに連結し、
層の比抵抗における方位角変化を検出すること、及び操縦することの少なくともいずれか一方を行うために、延長モジュール及びベースモジュールを協働して操作する、検層方法。
【請求項2】
ベースモジュールと、
ベースモジュールに連結する延長モジュールとを有し、操縦するために層の比抵抗における方位角変化を協働して検出することができるジオステアリングツールアセンブリ。
【請求項3】
ベースモジュールに機械的に連結するとともに、そのように連結されたときにベースモジュールと電気的な信号経路を確立するネジ式コネクタと、
層の比抵抗における方位角変化を検出すること、及び操縦することの少なくともいずれか一方を行うために、ベースモジュールと協働して動作する電子機器と、を有する延長モジュール。
【請求項4】
ベースモジュールは、少なくとも一つのトランスミッタアンテナ及び少なくとも一つのレシーバアンテナを備えた比抵抗の検層ツールを有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明。
【請求項5】
延長モジュールは、ベースモジュール内のトランスミッタアンテナの操作に応答して方位角に感度のある測定をするために、傾斜の付いたレシーバアンテナを有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明。
【請求項6】
方位角に感度のある測定は、傾斜の付いたアンテナと参照信号との間の位相シフト及び減衰の少なくともいずれか一方を有する、請求項5に記載の発明。
【請求項7】
参照信号は、送信信号或いはもう一方のレシーバアンテナからの受信信号である、請求項6に記載の発明。
【請求項8】
方位角の変化は、ジオステアリングの信号を決定するために使用される、請求項1から7のいずれか一項に記載の発明。
【請求項9】
延長モジュールは、ベースモジュールの制御の下で動作する、請求項1から8のいずれか一項に記載の発明。
【請求項10】
ベースモジュールは、電源が供給されると延長モジュールを自動的に検出して制御する、請求項9に記載の発明。
【請求項11】
前記連結は、少なくとも一つの中間の管状体を介して生じる、請求項1から10のいずれか一項に記載の発明。
【請求項12】
第二の延長モジュールをベースモジュールにさらに連結し、この第二の延長モジュールはベースモジュールの制御の下で動作する、請求項1又は2に記載の発明。
【請求項13】
ネジ式コネクタ、圧入式コネクタ、及び溶接から成るグループの内の一つの取付け手段によって延長モジュールをベースモジュールに連結する、請求項1又は2に記載の発明。
【請求項14】
延長モジュールは、ベースモジュールに連結されたときに異なる測定を提供するための動作可能な一組の交換可能の延長モジュールから成る、請求項1から13のいずれか一項に記載の発明。
【請求項15】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる数のアンテナを備えたモジュールを有する、請求項14に記載の発明。
【請求項16】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる方位を備えたアンテナを有するモジュールを有する、請求項14又は15のいずれかに記載の発明。
【請求項17】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる送信電力を備えたトランスミッタのモジュールを有する、請求項14から16のいずれか一項に記載の発明。
【請求項18】
一組の交換可能な延長モジュールは、異なる感度を備えたレシーバのモジュールを有する請求項14から17のいずれか一項に記載の発明。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図11D】
【図11E】
【図12】
【公表番号】特表2009−544006(P2009−544006A)
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−519509(P2009−519509)
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/015806
【国際公開番号】WO2008/008386
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(504206551)ハリバートン エナジー サービシーズ,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月11日(2007.7.11)
【国際出願番号】PCT/US2007/015806
【国際公開番号】WO2008/008386
【国際公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願人】(504206551)ハリバートン エナジー サービシーズ,インコーポレーテッド (2)
【Fターム(参考)】
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