説明

ラクトースの製造方法

製剤での使用に好適な結晶状ラクトースの形成方法であって、該方法は、複数のナノサイズラクトース粒子を含む溶液を、該ナノサイズラクトース粒子に結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露し、約4μm〜約20μmの直径中央値を有する複数のラクトース粒子をそこから形成させるステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的には、ラクトース粒子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
吸入療法の分野では、一般に、1〜5μmの範囲内の粒径(粒子サイズ)(即ち、直径)を有する治療用分子を利用することが望ましい。吸入療法用の製剤に用いられる担体分子または賦形剤(例えば、ラクトース)は、典型的には活性成分と同程度まで上気道中に進入することがないように、多くの場合、顕著に大きな直径(例えば、100〜150μm)を有する。しかしながら、多くの場合、ラクトースに関しては、または、規定された比率の粗ラクトースと微細ラクトースとを有するラクトース混合物に関しては、より小さい粒径を使用することが望ましい。
【0003】
さらにまた、多くの場合、ラクトース粒子のサイズおよび分布は、医薬的特性および生物学的性質(例えば、流動性、凝集性(cohensiveness)または生物学的利用能など)に対しても大きな影響を及ぼし得る。
【0004】
医薬グレードのラクトースの従来の製造方法に伴う1つの特定の欠点は、粒径、モルホロジーおよび分布における望ましくない変動に関係していると考えられる。該製造方法は、それらが、多くの場合、そのようなラクトースを利用する医薬製剤の微粒子質量(fine particle mass)(「FPMass」)における過剰で望ましくない変動の原因となるという点で、特に問題である。「FPMass」は、所望寸法の気道に到達して効果を発揮する所定用量内の薬物の重量である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
より一貫性のある粒径分布を有するラクトースを製造し得る調製方法を利用することは、望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様において、本発明は、特定の直径中央値を有する結晶状ラクトースの形成方法を提供する。該方法は、複数のナノサイズラクトース粒子から複数のラクトース粒子が形成されるように、複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる溶液を該ナノサイズラクトース粒子に結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露することを含む。
【0007】
これらの態様および別の態様が、本発明によって提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、本発明に従って製造される乾燥ラクトースについて使用される装置の写真である。
【図2】図2は、医薬グレードのラクトース(Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来品(conv)」)を粉砕および分級することによって得られた微細ラクトースのSEM画像である。
【図3】図3は、本明細書に記載されている発明に従って製造されたラクトースのSEM画像である。
【図4】図4は、従来の微細ラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースのSympatecによって測定された粒径分布を示している。図4は、Malvernによって測定されたさまざまな粒径分布を示している。
【図5】図5は、Malvernによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図6】図6は、Malvernによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図7】図7は、Malvernによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図8】図8は、Malvernによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図9】図9は、Sympatecによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図10】図10は、Sympatecによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図11】図11は、Sympatecによって測定されたさまざまなラクトース含有混合物についての粒径の比較を示している。
【図12】図12は、従来のラクトースを用いた混合物のSEM写真である。
【図13】図13は、DCL(「直接結晶化ラクトース(directly crystallized lactodse)」)を用いた混合物のSEM写真である。
【図14】図14は、従来のラクトースを用いた混合物のSEM写真である。
【図15】図15は、DCL(「直接結晶化ラクトース」)を用いた混合物のSEM写真である。
【図16】図16は、さまざまなラクトース含有混合物の圧密圧縮度(compaction compressibility)を示している。
【図17】図17は、さまざまなラクトース含有混合物についての微粒子質量(放出された用量%)を示している。
【図18】図18は、さまざまなラクトース含有混合物についての微粒子質量(放出された用量%)を示している。
【図19】図19は、さまざまなラクトース含有混合物についての微粒子質量(放出された用量%)を示している。
【図20】図20は、さまざまな混合物についての微粒子質量(放出された用量%)を示している。
【図21】図21は、さまざまなラクトース含有混合物についてのカスケードインパクション(CI)データを示している。
【図22】図22は、さまざまなラクトース含有混合物についての総不純物データを示している。
【図23】図23は、さまざまなラクトース含有混合物についての不純物プロフィールデータを示している。
【図24】図24は、さまざまなラクトース含有混合物についてのアッセイデータを示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書中で説明されている実施形態(これは、図面において言及されている実施形態を包含する)に関連して、本発明について説明する。当然のことながら、これらの実施形態は、本発明を例証するために示されており、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。そのような実施形態は、それぞれ互いに排他的に実施され得るかまたは排他的には実施されないこともある。
【0010】
上記においてまたは下記において、本明細書中において引用されている全ての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願について参照により組み入れられるということが具体的にかつ個別的に示されているのと同程度に、参照によりそれらの全体を本明細書に組み入れる。
【0011】
本明細書および添付の「特許請求の範囲」で使用される場合、単数形「a」、「an」、「the」および「one」が、内容によって別途明らかに示されれていない限り、複数のものについての言及も包含しているということは、留意されなくてはならない。
【0012】
本明細書中で使用されている用語「X50」は、レーザー回折粒子サイジングシステムによって容積に基づいて測定された直径中央値(μm)を意味する。即ち、該粒子の50容積%はその直径よりも小さく、50容積%はその直径よりも大きい。用語「X90]は、該粒子の90%がその直径よりも小さくかつ10%がその直径よりも大きい、容積に基づいて測定された直径中央値(μm)を意味する。用語「X10]は、該粒子の10%がその直径よりも小さくかつ90%がその直径よりも大きい、容積に基づいて測定された直径中央値(μm)を意味する。測定システムとしては、例えば、「Sympatec HELOS system H0933」または「Malvern Mastersizer 2000」などを挙げることができる。
【0013】
本発明に従えば、本明細書中で使用されている用語「ラクトース」は、広く解釈されるべきである。一例として、「ラクトース」は、ラクトースの物理的な結晶質形態、非晶質形態および多形形態を包含することが意図されており、そのようなものとしては、限定するものではないが、立体異性体であるα−ラクトース一水和物とβ−無水ラクトース、および、α−無水ラクトースなどを挙げることができる。上記で挙げたものの組合せを用いることもできる。ラクトース(即ち、乳糖(milk sugar))は、好ましくは、チーズホエーから得る。そのチーズホエーは、使用する方法に応じて、種々の形態で製造され得る。一実施形態では、複数のラクトース粒子は、α−ラクトース一水和物を含んでいる。一実施形態では、複数のラクトース粒子は、本質的にα−ラクトース一水和物よりなる。一実施形態では、複数のラクトース粒子は、α−ラクトース一水和物よりなる。一実施形態では、α−ラクトース一水和物は、少なくとも96パーセントのアノマー純度を有し得る。本明細書中で使用される用語「微細ラクトース(fine lactose)」は、約5〜20マイクロメートルの直径中央値(「X50」)を有するラクトースであると解釈されるべきである。本明細書中で使用されている場合、用語「粒子(particle)」は、さまざまな程度の不規則性および/もしくは不均質性を有し得る粒子または規則性および/もしくは均質性を有し得る粒子を含み得るさまざまな形状、サイズおよび/または組織(texture)の粒子を包含するように広く解釈されるべきである。本明細書中で使用される場合、「種晶粒子(seed particle)」は、本明細書中において個別的に記載されているように、結晶化を開始させるために使用されるラクトース粒子を包含するように広く解釈されるべきである。
【0014】
本発明の方法において使用されるラクトース(即ち、「種晶粒子」)は、さまざまなサイズ分布を有し得る。本発明の目的のためには、ラクトース種晶粒子は、ナノサイズである。ナノサイズ種晶粒子は、約0.1、0.2、0.3、0.4または0.5μmの下端から約0.6、0.7、0.8、0.9または1.0μmの上端までの範囲のX50を有し得る。ナノサイズラクトース粒子は、例えば、ナノ粉砕されたラクトースであり得る。
【0015】
複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる種晶粒子は、種々の溶液中に存在させることが可能であり、それらはいずれも、「種晶懸濁液(seed suspension)」と称することができる。例えば、一実施形態では、種晶懸濁液は、水混和性有機溶媒中のナノサイズラクトース種晶粒子のスラリーであり、これらはいずれも、「種晶スラリー(seed slurry)」と称することができる。第2の実施形態では、種晶懸濁液は、0.1〜1.0μmのサイズ範囲を有するナノ粉砕されたラクトース粒子のスラリーである。本明細書中で使用される用語「混和性(miscible)」は、部分的に混和性である溶媒と完全に混和性である溶媒の両方を包含するように広く解釈されるべきである。本明細書中で使用される用語「完全に混和性(totally miscible)」は、相が分離することなく任意の比率で混合可能であると定義される。本明細書中で使用される用語「部分的に混和性(partially miscible)」は、相の分離を伴わずに全ての比率で混和できるとは限らないと定義される。種々の実施形態において、該水混和性有機溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、イソプロパノールおよびn−プロパノールまたはそれらの混合物から選択することができる。一実施形態では、水混和性有機溶媒はアセトンである。
【0016】
本発明の一実施形態では、複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる種晶懸濁液は、該ナノサイズラクトース粒子に結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露するのに先立って第2の溶液に添加し得る。一実施形態では、第2の溶液は、過飽和ラクトース溶液であり得る。本明細書中で使用される場合、用語「過飽和の」は、溶媒が所与の温度において安定である量よりも多い量の溶質を含んでいる状態を意味する。過飽和は、所与の温度における飽和濃度を超える溶質の過剰濃度として定義し得る。
【0017】
本発明の一実施形態では、該第2の溶液は塩基を含んでいる。例えば、該塩基は、NaOH、KOH、LiOHまたはNaHCOであることができる。例えば、一実施形態では、第2の溶液は、0.5M NaOHを含み得る。0.5M NaOHは、種晶物質を添加する前の該第2の溶液の0.5、1.0または2.0%溶液容積であり得る。
【0018】
本発明の一実施形態では、塩基は、複数のナノサイズラクトース粒子の添加に先立って、かつ、結晶化を引き起こすのに十分な条件に複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる溶液を曝露するのに先立って、第2の溶液に添加することができる。例えば、塩基は、NaOH、KOH、LiOHまたはNaHCOであることができる。例えば、一実施形態では、塩基は、0.5M NaOHであることができる。
【0019】
一実施形態では、第2の溶液は水混和性貧溶媒(anti-solvent)を含んでいる。例えば、貧溶媒は、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物であり得る。一実施形態では、貧溶媒は、複数のナノサイズラクトース粒子の播種に先立って第2の溶液に添加する。さらに、一実施形態では、貧溶媒を含んでいる第2の溶液は、播種前の溶液の容積当たり、25、30、35、40または45%容積貧溶媒であり得る。
【0020】
さらに、一実施形態では、第2の溶液は、水混和性貧溶媒および塩基を含み得る。
【0021】
本発明は、特定の直径中央値を有する結晶状ラクトースを形成させる方法を提供する。該方法は、複数のナノサイズラクトース粒子から複数のラクトース粒子が形成されるように、複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる溶液を該ナノサイズラクトース粒子に結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露することを含む。
【0022】
複数のナノサイズラクトース粒子を含んでいる溶液を結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露するステップは、さまざまな条件下で実施し得る。例えば、一実施形態では、そのようなステップは、該溶液が約−0.1、−0.2、−0.3、−0.4、−0.5℃/分の下端から約−1、−2、−3、−4、−5℃/分の上端までの範囲の速度で直線的に冷却されるように実施することができる。別の実施形態では、そのようなステップは、該溶液が−0.6℃/分の速度で冷却されるように実施することができる。第3の実施形態では、そのようなステップは、該溶液が逆冷却プロフィールによって冷却されるように実施し得る。一例においては、理論によって束縛されるものではないが、逆冷却は、等式「T(t)=T−(T−T)(t/t」(ここで、T(t)は時間tにおける温度であり、Tは初期温度であり、Tは最終温度であり、tはバッチ時間である)によって記述される逆冷却曲線に従い得る。第4の実施形態では、そのようなステップは、該溶液が段階的に冷却されるように実施することができる。本明細書中で使用される用語「段階的に冷却(step cooled)」は、溶液が最初はゆっくりと冷却され、その後、結晶化が進むにつれてより速く冷却される冷却プロフィールとして定義される。該冷却プロフィールは、漸進的に増大する冷却速度からなる一連の直線状冷却プロフィールによって近似することができる(例えば、どのような曲線であっても、一連の相互に接続した直線で近似することができる)。例えば、播種された溶液は、−0.21℃/分で50℃から35℃まで冷却し、その後、−0.57℃/分で20℃まで冷却することができる。
【0023】
本発明による方法は、任意的なさらなる態様を含み得る。例えば、得られた結晶化ラクトース粒子(「ラクトーススラリー」)は、場合により、単離処置に付すことができる。単離された結晶化ラクトース粒子は、場合により、乾燥処置に付すことができる。一実施形態では、結晶化ラクトース粒子は、濾過したのち、1過剰ケーク容積の20%アセトン/水で洗浄し、1過剰ケーク容積の40%アセトン/水で洗浄し、続いて、1過剰ケーク容積の100%アセトンで2回洗浄することができる。次いで、そのラクトースを、真空オーブン内で40℃で一晩乾燥させることができる。第2の実施形態では、ラクトーススラリーは、濾過したのち、1過剰容積の40%アセトン/水溶液で洗浄し、続いて、1過剰ケーク容積の100%アセトンで2回洗浄することができる。次いで、そのラクトースを、真空オーブン内で40℃で一晩乾燥させることができる。さらなる実施形態では、該結晶化ラクトース粒子は、接触乾燥機(例えば、図1に示されている「Siemens Contact Dryer」)を用いて乾燥させることができる。別の実施形態では、該結晶化ラクトース粒子は、遠心分離によって、例えば、GeneVac Ez−2遠心分離機(GeneVac Inc., Valley Cottage, NY)と一緒に5.0μmフィルターを用いる遠心分離によって乾燥させることができる。別の実施形態では、GeneVac Ez−2遠心分離機と一緒に10.0μmフィルターを用いることができる。上記に加えて、当技術分野において知られている別の条件を用いることも可能であるということは理解される。
【0024】
本発明の方法と併せて、当技術分野で知られている別の手順を用いることが可能である。そのような別の手順は、多くの場合、結晶化方法に関連した手順である。そのような手順の例としては、限定するものではないが、清浄化および衛生化、容器の前洗浄ならびにバッチ間清浄化などがある。多くの種類の構造的形態を使用することができる。例えば、本発明の方法は、市販容器内で実施可能である。一実施形態では、例えば、該方法は、1600L容のDe Dietrich Process Systems容器(De Dietrich Process Systems, Inc., Union, NJ)内で実施することができる。
【0025】
本発明に従って製造された乾燥結晶化ラクトース粒子は、特定の直径中央値を有する複数のラクトース粒子を含んでいる。該乾燥結晶化ラクトース粒子は、約4、5、6または7μmの下端から約10、15または20μmの上端までの範囲のX50を有し得る。一実施形態では、直径中央値の一範囲は、約4μm〜約20μmである。別の実施形態では、直径中央値の一範囲は、約4μm〜約15μmである。第3の実施形態では、直径中央値の一範囲は、約4μm〜約10μmである。第4の実施形態では、直径中央値の一範囲は、約4μm〜約6μmである。第5の実施形態では、直径中央値の一範囲は、約5μm〜約8μmである。
【0026】
記載されている本発明に従って製造された乾燥結晶化ラクトース粒子を、約40、50または60μmの下端から約70、80、90または100μmの上端までのX50を有する第2の複数のラクトース粒子(該第2の複数のラクトース粒子は、「粗ラクトース粒子」と称することができる)とさらに合して、ラクトース粒子の混合物を製造することができる。
【0027】
一実施形態では、本発明に従って製造された結晶化ラクトース粒子を少なくとも1種類の医薬と合して、医薬製剤を形成させることができる。
【0028】
一実施形態では、記載されている本発明に従って製造された乾燥結晶化ラクトース粒子と約40、50または60μmの下端から約70、80、90または100μmの上端までのX50を有する第2の複数のラクトース粒子を含んでいるラクトース粒子混合物を少なくとも1種類の医薬と合して、医薬製剤を形成させることができる。
【0029】
別の態様において、本発明は、本発明の方法によって形成された医薬製剤、および、そのような製剤を含んでいる吸入装置を包含し得る。例えば、該医薬製剤は、吸入に好適な乾燥粉末医薬製剤であり得る。本発明の目的のための医薬としては、さまざまな医薬活性成分、例えば、吸入療法において有用な医薬活性成分などがある。一般に、用語「医薬(medicament)」は、広く解釈されるべきであり、限定するものではないが、活性剤(active)、薬物(drug)および生物活性剤(bioactive agent)などを包含し、さらに、生物薬剤(biopharmaceutical)なども包含する。種々の実施形態は、微粉末化形態で存在する医薬を含み得る。例えば、適切な医薬は、例えば、以下のものから選択することができる:鎮痛剤(例えば、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネ);狭心症製剤(anginal preparation)(例えば、ジルチアゼム);抗アレルギー剤(例えば、クロモグリケート、ケトチフェンまたはネドクロミル);抗感染症剤(例えば、セファロスポリン類、ペニシリン類、ストレプトマイシン、スルホンアミド類、テトラサイクリン類およびペンタミジン);抗ヒスタミン剤(例えば、メタピリレン);抗炎症剤(例えば、抗炎症性ステロイド、ベクロメタゾン(例えば、ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、フルチカゾン(例えば、プロピオン酸フルチカゾン)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えば、フロ酸モメタゾン)、シクレソニド、トリアムシノロン(例えば、トリアムシノロンアセトニド)、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロフラン−3−イル)エステル、(6α,11β,16α,17α)−6,9−ジフルオロ−17−{[(フルオロメチル)チオ]カルボニル}−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソアンドロスタ−1,4−ジエン−17−イル2−フロエートおよび(6α,11β,16α,17α)−6,9−ジフルオロ−17−{[(フルオロメチル)チオ]カルボニル}−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソアンドロスタ−1,4−ジエン−17−イル4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシレート);鎮咳薬(例えば、ノスカピン);気管支拡張剤(例えば、アルブテロール(例えば、硫酸塩として)、サルブタモール(例えば、遊離塩基または硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば、臭化水素酸塩として)、ビトルテロール、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えば、酢酸塩として)、レプロテロール(例えば、塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば、硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロール、4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−(フェニルエトキシ)(henylethoxy)プロピル]スルホニル]エチル]−アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロン)、3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、3−(3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド、4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール、2−ヒドロキシ−5−((1R)−1−ヒドロキシ−2−{[2−(4−{[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ}フェニル)エチル]アミノ}エチル)フェニルホルムアミドおよび8−ヒドロキシ−5−{(1R)−1−ヒドロキシ−2−[(2−{4−[(6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]エチル}キノリン−2(1H)−オン);利尿薬(例えば、アミロライド);抗コリン作動薬(例えば、イプラトロピウム(例えば、臭化物として)、チオトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウム);ホルモン(例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン);キサンチン(例えば、アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リシンテオフィリネートまたはテオフィリン);治療用タンパク質およびペプチド(例えば、インスリン)。上記で示したものに加えて、上記医薬の活性および/または安定性を最適化するために、適切な場合には、該医薬を、塩の形態で(例えば、アルカリ金属塩もしくはアミン塩として、または、酸付加塩として)、または、エステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または、溶媒和物(例えば、水和物)として使用できるということは、当業者には明らかであろう。さらにまた、適切な場合には、該医薬を純粋な異性体の形態(例えば、R−サルブタモールまたはRR−ホルモテロールなど)で使用できるということも、当業者には明らかであろう。
【0030】
本発明による医薬製剤を用いて投与するための特定の医薬としては、本明細書中で定義されている呼吸器の状態の吸入療法による治療において有用な抗アレルギー剤、気管支拡張剤、βアゴニスト(例えば、長時間作用型βアゴニスト)および抗炎症性ステロイド、例えば、クロモグリケート(例えば、ナトリウム塩として)、サルブタモール(例えば、遊離塩基または硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナホ酸塩として)、ビトルテロール、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)、テルブタリン(例えば、硫酸塩として)、3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、3−(3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド、4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール、2−ヒドロキシ−5−((1R)−1−ヒドロキシ−2−{[2−(4−{[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ}フェニル)エチル]アミノ}エチル)フェニルホルムアミド、8−ヒドロキシ−5−{(1R)−1−ヒドロキシ−2−[(2−{4−[(6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]エチル}キノリン−2(1H)−オン、レプロテロール(例えば、塩酸塩として)、ベクロメタゾンエステル(例えば、ジプロピオン酸エステル)、フルチカゾンエステル(例えば、プロピオン酸エステル)、モメタゾンエステル(例えば、フロ酸エステル)、ブデソニド、デキサメタゾン、フルニソリド、トリアムシノロン、トリプレダン(tripredane)、(22R)−6α,9α−ジフルオロ−11β,21−ジヒドロキシ−16α,17α−プロピルメチレンジオキシ−4−プレグネン−3,20−ジオンなどを挙げることができる。勃起障害の治療において有用な医薬(例えば、PDE−V阻害薬、例えば、アルプロスタジルおよびクエン酸シルディナフィルと一緒に用いられる塩酸バルデナフィル)も使用できる。吸入器と共に使用可能な医薬は、本明細書に記載されているものに限定されることはないということは、理解されるべきである。
【0031】
サルメテロール(特に、キシナホ酸サルメテロール)、サルブタモール、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾンならびにそれらの生理学的に許容される塩および溶媒和物が特に好ましい。
【0032】
本発明の医薬製剤には、必要に応じて、2種類以上の医薬の組合せを含ませることができるということは、当業者には理解されるであろう。呼吸器疾患(例えば、本明細書中に記載されている呼吸器疾患)の治療および/または予防に関し、2種類の活性成分を含む製剤が知られており、例えば、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)とブデソニド、サルメテロール(例えば、キシナホ酸塩として)とフルチカゾン(例えば、プロピオン酸エステルとして)、サルブタモール(例えば、遊離塩基または硫酸塩として)とベクロメタゾン(ジプロピオン酸エステルとして)などが好ましい。
【0033】
一実施形態では、使用し得る特定の組合せは、βアゴニスト(例えば、長時間作用型βアゴニスト)と抗炎症性ステロイドとの組合せである。一実施形態は、プロピオン酸フルチカゾンとサルメテロールまたはその塩(特に、キシナホ酸塩)との組合せを包含する。本発明の製剤中におけるサルメテロールとプロピオン酸フルチカゾンとの比率は、好ましくは、4:1〜1:20の範囲内である。その2種類の薬物は、同じ比率または異なった比率で、さまざまな方法で、同時に、順次に、または、独立に投与することができる。種々の実施形態において、吸入器の計量供給された各用量または1回の作動には、典型的には、25μg〜100μgのサルメテロールおよび25μg〜500μgのプロピオン酸フルチカゾンが含まれている。該医薬製剤は、1日当たりさまざまな投与回数に従う製剤として投与することができる。一実施形態では、該医薬製剤は、1日に2回投与する。
【0034】
種々の医薬製剤中で使用し得る医薬の特定の組合せについての実施形態は、以下のとおりである:
(1) プロピオン酸フルチカゾン100μg/サルメテロール50μg;
(2) プロピオン酸フルチカゾン250μg/サルメテロール50μg;
(3) プロピオン酸フルチカゾン500μg/サルメテロール50μg。
【0035】
種々の実施形態において、医薬製剤は、吸入可能なさまざまな製剤の形態で存在させることができる。一実施形態では、医薬製剤は、乾燥粉末製剤の形態で存在し、そのような製剤は、既知技術に従って製剤化することができる。吸入により肺へ局所送達するための乾燥粉末製剤は、例えば、吸入器または吹き入れ器(insufflator)で使用するためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチン製)、または、ブリスター(例えば、積層アルミニウム箔製)に入れて供することができる。粉末混合製剤は、一般に、本発明の化合物と適切な粉末基剤(これは、ラクトースを含み、さらに、場合により、少なくとも1種類のさらなる賦形剤(例えば、担体、希釈剤など)を含んでいてもよい)からなる吸入用粉末混合物を含んでいる。種々の実施形態において、各カプセルまたはカートリッジには、一般に、20μg〜10mgの少なくとも1種類の医薬を含有させることができる。一実施形態では、製剤は、例えば共沈またはコーティングなどにより、少なくとも1種類の医薬および1種類または2種類以上の賦形剤物質を含む粒子に形成させることができる。乾燥粉末として使用する場合、製剤をパッケージ化することは、単位用量送達または複数用量送達のために適切であり得る。複数用量送達の場合、製剤は、予め計量しておくことが可能である(例えば、「Diskus(登録商標)」の場合:GB 2242134、米国特許第6,032,666号、同第5,860,419号、同第5,873,360号、同第5,590,645号、同第6,378,519号、同第6,536,427号および同第6,792,645号を参照されたい;または、「Diskhaler」の場合:GB 2178965、GB 2129691およびGB 2169265、米国特許第4,778,054号、同第4,811,731号、同第5,035,237号を参照されたい)、または、使用時に計量することも可能である(例えば、「Turbuhaler」の場合:EP 69715を参照されたい;または、米国特許第6,321,747号に記載されているデバイスの場合)。単位用量デバイスの一例は、「Rotahaler(登録商標)」(GB 2064336を参照されたい)である。一実施形態では、Diskus(登録商標)吸入デバイスは、その長さ方向に沿って配置された複数の穴を有するベースシートおよび複数の容器を画定するためにベースシートに密閉しているが剥離可能にシールされている蓋シート(lid sheet)から形成された細長いストリップを含んでおり、ここで、各容器は、その中に、少なくとも1種類の医薬およびラクトースを含む吸入可能な製剤(ここで、該製剤は、場合により別の賦形剤も一緒に含んでいてもよい)を有している。好ましくは、該ストリップは、巻き取ってロールとするのに充分な柔軟性を有している。該蓋シートおよびベースシートは、好ましくは、互いにシールされていない先端部分を有しており、該先端部分の少なくとも1つは、巻き上げ手段に付着するように作られている。さらにまた、好ましくは、ベースシートと蓋シートの間の気密シールは、それらの幅全体に及んでいる。該蓋シートは、好ましくは、該ベースシートの第1の端部から長手方向にベースシートから剥がすことができる。
【0036】
本発明の方法で形成された医薬製剤は、多くの種類の呼吸器疾患の治療において使用することができる。そのような呼吸器の状態としては、限定するものではないが、可逆的気道閉塞を伴う疾患および状態、例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(例えば、慢性および喘息様気管支炎(wheezy bronchitis)、気腫)、気道感染症および上部気道疾患(例えば、鼻炎、例えば、アレルギー性鼻炎および季節性鼻炎)などを挙げることができる。そのような治療は、医薬を哺乳動物に送達することにより実施する。本明細書において「治療(treatment)」について言及されている場合、その言及が、既存の状態を対象とするのと同様に予防にも及ぶということは、当業者には理解されるであろう。従って、上記を考慮して、別の態様において、本発明は、呼吸器疾患を治療する方法を提供し、ここで、該方法は、製薬上有効な量の医薬製剤を哺乳動物(例えば、ヒト)に投与するステップを含む。本発明の目的のために、用語「製薬上有効な量(pharmaceutically effective amount)」は、広く解釈されるべきであり、該疾患の治療を包含する。一実施形態では、投与は、本明細書に記載されている吸入デバイスを用いて実施する。一実施形態では、投与は、鼻内吸入または経口吸入により実施する。
【0037】
本発明は、さらにまた、結晶状ラクトース粒子を包含する。結晶状ラクトース粒子は、本明細書中に開示されている方法のいずれに従っても製造することができる。本発明に従って製造された結晶化ラクトースは、従来の微細ラクトースと比較して、より滑らかな表面およびより均一な粒径を有しているように見える。該ラクトースは、結果としてラクトース一水和物が生じるように結晶化させることができる。該ラクトース粒子は、直接結晶化させることができる。即ち、単一バッチから形成させることができる。第1の実施形態では、本発明に従って製造された結晶化ラクトース粒子の粒径は、約1ミクロンのX10および約20ミクロンのX90によって特徴づけられる。第2の実施形態では、本発明に従って製造された結晶化ラクトース粒子の粒径は、約2ミクロンのX10および約15ミクロンのX90によって特徴づけられる。上記実施形態のいずれも、対数粒子分布(logarithmic particle distribution)(即ち、ガウス分布)を有し得る。
【0038】
製造されたラクトースは、一定の狭い粒径分布を有し得る。そして、個々の粒子は、滑らかで、粉砕によって損傷されないであろう。
【0039】
DCLラクトース製剤の流動性は、対応する従来の微細ラクトース製剤と比較して、セロビオースオクタアセテート(COA)の添加によって受ける影響が少ないように思われ得る。潜在的に、流動性に対して何らかの影響を及ぼすかまたは殆ど影響を及ぼすことなく、より多くのCOAをDCLラクトース製剤に添加可能であろう。また、COAは充填性能には影響しないであろう。
【実施例】
【0040】
以下の実施例は、本発明を例証することを意図したものであり、「特許請求の範囲」によって規定される本発明の範囲を限定するものではない。
【0041】
表1は、実施例において例証されている結晶化の実施形態で用いられる溶液および方法について説明したものである。
【表1】

【0042】
種晶スラリーは、0.2〜0.3ミクロンのナノ粉砕されたラクトース粒子を用いて調製した。その粒子のサイズは、走査型電子顕微鏡検査法によって測定した。ラクトースは、酸化ジルコニウム製ビーズを用いる「Drais Cosmo 5 ビーズミル」(Buhler GmbH, Zweigniederlassung Mannheim, Grinding and Dispersing Technology, Grosser Stellweg 16, 68519 Viernheim, Germany)を使用してナノ粉砕した。2.5kgの微粉化ラクトース粒子を25Lのアセトンに懸濁させた。その懸濁液を、ローター速度約1400rpmおよび電力入力約3.4kwにセットしたミルを通して循環させた。粉砕を、約15時間継続した。
【0043】
「Sympatec」は、「System-Partikel-Technik, Am Pulverhaus 1, D-38678 Clausthal-Zellerfeld, Germany」に位置している「Sympatec GmbH」のことである。
【0044】
実施例1
結晶化手順
ラクトース溶液Aを50℃に冷却し、播種方法Aを用いて60mgの種晶を播種した。得られたスラリーを、次に、等式「T(t)=T−(T−T)(t/t」(ここで、T(t)は時間tにおける温度であり、Tは初期温度であり、Tは最終温度であり、tはバッチ時間である)によって記述される逆冷却曲線に従って、10時間かけて50℃から20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。そのラクトースのX50は、16.62μmであった。
【0045】
実施例2
結晶化手順
ラクトース溶液Aを50℃に冷却し、播種方法Aを用いて180mgの種晶を播種した。得られたスラリーを、次に、−0.6℃/分の直線状冷却速度を用いて20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。X50は、8.96μmであった。
【0046】
実施例3
結晶化手順
90℃で1%溶液容積の0.5M NaOHをラクトース溶液Aに添加した後、50℃に冷却し、播種方法Aを用いて180mgを播種した。得られたスラリーを、−0.6℃/分の直線状冷却速度を用いて20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。X50は、8.53μmであった。
【0047】
実施例4
結晶化手順
90℃で2%溶液容積の0.5M NaOHをラクトース溶液Aに添加した後、50℃に冷却し、播種方法Aを用いて180mgを播種した。得られたスラリーを、−0.6℃/分の直線状冷却速度を用いて20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。X50は、9.96μmであった。
【0048】
実施例5
結晶化手順
90℃で3%溶液容積の0.5M NaOHをラクトース溶液Aに添加した後、50℃に冷却し、播種方法Aを用いて180mgを播種した。得られたスラリーを、−0.6℃/分の直線状冷却速度を用いて20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。X50は、9.88μmであった。
【0049】
実施例6
結晶化手順
90℃で4%溶液容積の0.5M NaOHをラクトース溶液Aに添加した後、50℃に冷却し、播種方法Aを用いて180mgを播種した。得られたスラリーを、−0.6℃/分の直線状冷却速度を用いて20℃に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。X50は、10.31μmであった。
【0050】
実施例7
結晶化手順
60℃で25%v/vエタノール/水の溶液をラクトース溶液Aに添加した。次に、その溶液に、180mgの種晶を播種した。播種された溶液を、60℃から20℃まで−0.6℃/分で直線状に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は8.61μmであった。
【0051】
実施例8
結晶化手順
55℃で25%v/vアセトン/水の溶液をラクトース溶液Aに添加した。次に、その溶液に、180mgの種晶を播種した。播種された溶液を、55℃から20℃まで−0.6℃/分で直線状に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は6.79μmであった。
【0052】
実施例9
結晶化手順
50℃で45%v/vアセトン/水の溶液をラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から20℃まで−0.43℃/分で直線状に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は5.63μmであった。
【0053】
実施例10
結晶化手順
50℃で45%v/vエタノール/水の溶液をラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から20℃まで−0.43℃/分で直線状に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は5.08μmであった。
【0054】
実施例11
結晶化手順
50℃で45%v/vエタノール/水の溶液をラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から20℃まで−0.43℃/分で直線状に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は4.99μmであった。
【0055】
実施例12
結晶化手順
50℃で30%v/vアセトン/水の溶液を1%の0.5M NaOHを含んでいるラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から35℃まで−0.21℃/分で冷却し、その後、20℃まで−0.57℃/分で冷却することにより、段階的に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は6.55μmであった。
【0056】
実施例13
結晶化手順
50℃で40%v/vアセトン/水の溶液をラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から35℃まで−0.21℃/分で冷却し、その後、20℃まで−0.57℃/分で冷却することにより、段階的に冷却した。単離方法Aを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は4.36μmであった。
【0057】
実施例14
結晶化手順
90℃で加熱することにより、384gのラクトースを360mLの水に溶解させた。そのラクトース溶液に、50℃で、40%v/vアセトン/水の溶液を添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて6gの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から35℃まで−0.21℃/分で冷却し、その後、20℃まで−0.57℃/分で冷却することにより、段階的に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は5.81μmであった。
【0058】
実施例15
結晶化手順
50℃で40%v/vアセトン/水の溶液をラクトース溶液Aに添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて500mgの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から20℃まで−0.43℃/分で直線状に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は6.44μmであった。
【0059】
実施例16
結晶化手順
90℃で加熱することにより224gのラクトースを210mLの水に溶解させた。そのラクトース溶液に、50℃で、40%v/vアセトン/水の溶液を添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて3.5gの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から20℃まで−0.43℃/分で直線状に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。得られたラクトースのX50は6.13μmであった。
【0060】
実施例17
結晶化手順
90℃で加熱することにより384gのラクトース(Lactose New Zealand バッチ「A」)を360mLの水に溶解させた。そのラクトース溶液に、50℃で、40%v/vアセトン/水の溶液を添加し、得られた溶液に、50℃で、播種方法Bを用いて6gの種晶を播種した。播種された溶液を、50℃から35℃まで−0.21℃/分で冷却し、その後、20℃まで−0.57℃/分で冷却することにより、段階的に冷却した。単離方法Bを用いてラクトースを単離した。そのラクトースをアセトンに再懸濁させ、濾過して液体を除去し、得られたウェットケークを、撹拌加熱された真空槽からなるSiemens社製の特注実験室用接触乾燥機を用いて乾燥させた。物質を、200mbar、30℃、撹拌速度10rpmで乾燥させた。投入量(湿重量)は37.67gであった。最終的な乾燥重量は24.84gであった。溶媒の質量分率は34%であった。乾燥中の減量をモニターし、最初から終わりまで記録した。得られたラクトースのX50は5.77μmであった。
【0061】
実施例18
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトース
(a)従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来微細(Conv Fine)」)および(b)本発明に従って製造された微細ラクトースの走査型電子顕微鏡写真。少量(10mg未満)の各サンプルを、小さなブラシを用いて、アルミニウム製SEMスタブの上に貼り付けられているカーボンエレクトロダグタブの上に微細に分散させた。次に、これらに、「EMSCOPE FD500スパッターコーティングユニット」(Quorum Technologies, UK)を用いて金をコーティングした。次に、そのサンプルを、「Philips XL120走査型顕微鏡写真」で撮像した。図1は、投入された従来のラクトースのSEMを表しており、図2は、本発明に従って製造されたラクトースのSEM写真を表している。
【0062】
実施例19
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトース
従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「微細従来(Fine Conv)」)、本発明に従って製造されたラクトース(「微細DCL(Fine DCL)」)、従来の粗ラクトース(Friesland Foods Domo, Netherlands)(「粗従来(Course Conv)」)および本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトース(「粗DCL(Course DCL)」)の粒径分布(「PSD」)を示す。q3(x)=累積分布。q3lg(x)=対数密度分布(log density distribution)。Sympatec粒径測定機を用いて、同一粒子サイジング法により粒径分布を比較した。各分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、Vibriフィーダー(Sympatec)およびRodos分散機(Sympatec)で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1.5bar、R5レンズ。図4は、さまざまな粒径分布を示している。
【0063】
実施例20
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトース
従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「微細従来(Fine Conv)」)、本発明に従って製造されたラクトース(「微細DCL(Fine DCL)」)、従来の粗ラクトース(「粗従来(Course Conv)」)および本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトース(「粗DCL(Course DCL)」)の粒径分布(「PSD」)を示す。Malvern湿式分散法を用いて、同一粒子サイジング法により粒径分布を比較した。Y軸左:容積%。Y軸右:累積容積%。図5は、さまざまな粒径分布を示している。
【0064】
実施例21
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトース
従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)、本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)、従来の粗ラクトース(Friesland Foods Domo, Netherlands)および本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースの粒径分布(「PSD」)を示す。粒径は、Sympatec粒径測定機を使用し、および、Malvern湿式分散法を用いて、測定した。
【0065】
各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1.5bar、R5レンズ、X50=D(v,0.5)。表2に、サイズ測定データを記載する。
【表2】

【0066】
実施例22
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトース
本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)、従来の微細ラクトース(Lot “B”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースおよび従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)の粒径スパンを示す。スパン=(X90−X10)/X50(Sympatecデータ)。スパンは、粒径分布の幅の尺度である。X90=容積基準で累積篩下分布(cumulative undersize distribution)の10%に相当する粒子直径(μm)。X10=容積基準で累積篩下分布の90%に相当する粒子直径(μm)。X50=容積基準で累積篩下分布の50%に相当する粒子直径(μm)。表3に、これらの値を記載する。各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1.5bar、R5レンズ。
【表3】

【0067】
実施例23
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)の製造過程および最終的な混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの製造過程および最終的な混合物の粒径。Sympatec(乾式分散)法およびMalvern(湿式分散)法の両方によって混合物のサイズを測定した。製造過程の混合物は、組み合わせられたラクトースのみを含んでいる。最終的な混合物は、3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドを含んでいる。表4に、さまざまな粒径が示されている。
【0068】
上記混合物は、表5に従って調製した。DCラクトース/COA混合物は、以下のように調製する:(1)粗DCLを710μm篩で篩う;(2)約857gの粗DCLをTRV8混合機[GEA Aeromatic Fielder Ltd, GEA Process Engineering Ltd., United Kingdom]に添加する;(3)混合機内の粗DCラクトースの上に約119gの微細DCLを添加する;(4)その微細DCラクトースの上に約857gの粗DCLを添加する;(5)前記ラクトースを575rpmで1分間混合する;(6)29gのDCラクトース混合物を取り出す;(7)残りのDCラクトース混合物を575rpmで1分間混合する;(8)約229gのDCラクトース混合物を取り出す;(9)混合機内に残っているDCラクトースの間に約175gのCOAを挟み入れる;(10)DCラクトースとCOAの混合物を570rpmで10分間混合する;(11)11gのDCラクトース/COA混合物を取り出す;(12)ステンレススチール製ボウル内でステンレススチール製スパチュラを用いて約2.31gの3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)を約25gのDCラクトース/COA混合物と混合する。このDCラクトース/COA/薬物物質混合物を混合機内に残っているDCラクトース/COA混合物の間に挟み入れる。そのボウルをDCラクトース/COA混合物で3回ドライリンスする;(13)この最終的なDCラクトース/COA/薬物物質混合物を570rpmで10分間混合する。
【0069】
CL/COA混合物は、総量で1745gの粗CLに対してステップ(2)において約872.5gの粗CLを使用し、ステップ(3)において約88gの微細CLを使用し、かつ、ステップ(4)において約82.5gの粗CLを使用する以外は、前の段落で記載したDCラクトース/COA混合物について記載されているのと同様にして調製する。
【0070】
DCラクトース二成分混合物は、上記ステップ8からのDCラクトース/COA混合物の第1段階で得られた200gのラクトースプレミックスを用いて調製する。このDC/COA混合物の50gを、1L容ボウルを有するQMM混合機(Donsmark Process Technology, Denmark)の中に入れた。ステンレススチール製の容器およびスパチュラを用いて約0.264gの薬物物質を約5gのDCラクトース/COA混合物と混合した後、混合機の頂部に添加した。さらなる50gのDCラクトース/COA混合物を混合機の頂部に添加する。このDCラクトース/COA/薬物混合物を、次に、750rpmで10分間混合する。残りのDCラクトース/COA混合物を混合機の頂部に添加し、750rpmで9分間混合する。次に、得られた混合物を取り出して、500μm篩で篩う。その混合物を混合機に戻し、750rpmで1分間さらに混合する。
【0071】
CL二成分混合物は、DCL/COAプレミックスではなくBDI/COAから得られたラクトースプレミックスを使用する以外はDCラクトース二成分混合物について記載されているのと同様にして調製する。
【0072】
混合中の室内の相対湿度は、48〜60%であった。室温は、18〜20℃であった。
【0073】
各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1bar、R4レンズ。
【0074】
混合物の均質性は、表6に示されているように観察されると考えられる。%w/wは、ラクトース混合物中の成分の所与の質量である。例えば、0.1%w/wの3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドおよび10%のCOAは、質量基準で、0.1%の3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、10%のCOA、89.9%のラクトースであろう。
【表4】

【表5】

【表6】

【0075】
実施例24
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「CL混合物(CL blend)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCラクトース」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。Sympatec(乾式分散)法およびMalvern(湿式分散)法の両方によって混合物のサイズを測定した。粒径は、当初に、および30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後で測定した。表7[表8、Ware TM]。各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1bar、R4レンズ。
【0076】
実施例25
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた1.7μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、Malvernによってサイズを測定した。図6に、粒径における比較が示されている。
【0077】
実施例26
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた4.9μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、表5に記載されているように調製した。混合物は、Malvernによってサイズを測定した。図7に、粒径における比較が示されている。
【0078】
実施例27
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた14.2μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、Malvernによってサイズを測定した。図8に、粒径における比較が示されている。
【0079】
実施例28
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた1.8μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、Sympatecによってサイズを測定した。図9に、粒径における差が示されている。各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1bar、R4レンズ。
【0080】
実施例29
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた4.5μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、Sympatecによってサイズを測定した。図10に、粒径における差が示されている。各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1bar、R4レンズ。
【0081】
実施例30
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の粒径。最初におよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後でなされた15μm未満の粒子の割合(%)の比較。混合物は、Sympatecによってサイズを測定した。図11に、粒径における比較が示されている。各Sympatec分析に関し、Kartell社製一般目的用スパチュラ(Fisher カタログ番号 SMG−410−091M、容量約1.8cm)を用いて、2±1gのサンプルをVibriフィーダーの漏斗の中に移す。そのサンプルを、次に、VibriフィーダーおよびRodos分散機で分散させた後、Sympatec HELOS レーザー回折粒径測定機(型BFまたは型KF)に入れる。パラメータ:1bar、R4レンズ。
【0082】
実施例31
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の走査型電子顕微鏡検査、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の走査型電子顕微鏡検査。少量(10mg未満)の各サンプルを、小さなブラシを用いて、アルミニウム製SEMスタブの上に貼り付けられているカーボンエレクトロダグタブの上に微細に分散させた。次に、これらに、「EMSCOPE FD500スパッターコーティングユニット」(Quorum Technologies, United Kingdom)を用いて金をコーティングした。次に、そのサンプルを、「Philips XL120操作型電子顕微鏡写真」で撮像した。図12〜図15は、これらの物質のさまざまなSEM写真を示している。図12は、従来のラクトース混合物のSEMであり、図13は、DCラクトースを含んでいる混合物のSEMであり、図14は、従来のラクトースとCOAを含んでいる混合物のSEMであり、図15は、DCラクトースとCOAを含んでいる混合物のSEMである。
【0083】
実施例32
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせたDCLラクトースおよび従来のラクトースの比表面積データ
微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来のラクトース[従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)と従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)](「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)の混合物の比表面積、ならびに、微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、DCLと3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)の混合物の比表面積を、吸収質(absorbate)として窒素を使用して、Brunauer−Emmett−Teller(「BET」)によって測定した。表面積データは、平衡蒸気圧においてラクトースに吸着されたガスの量を測定することによって得た。既知量の窒素を測定対象のサンプルを含んでいるセルの中に入れた。そのサンプルは、液体窒素を用いて、窒素の臨界温度よりも低い一定温度に維持する。表7に、結果が示されている。
【表7】

【0084】
実施例33
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせたDCLラクトースおよび従来のラクトースの圧密圧縮度
微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来のラクトース[従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)と従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)](「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物、ならびに、微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、直接結晶化ラクトース(「DCL」および「DCラクトース」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物について、圧密圧縮度を測定した。圧密圧縮度は、混合物の不安定な見かけ容積(unsettled apparent volume)と最終的なタップ容積(tapped volume)から計算した。不安定な見かけ容積および最終的なタップ容積は、手動で記録した。混合物の最終的なタップ容積は、サンプルをタップ密度試験装置内で500回のタップに付したあとで記録した。圧密圧縮度=100×(タップかさ密度−初期かさ密度)/タップかさ密度。図16に、圧密圧縮度の結果が示されている。
【0085】
実施例34
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせたDCLラクトースおよび従来のラクトースのかさ密度の一覧
微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来のラクトース[従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)と従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)](「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物、ならびに、微粉化セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、直接結晶化ラクトース(「DCL」および「DCラクトース」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物について、圧密圧縮度を測定した。圧密圧縮度および動的かさ密度(dynamic bulk density)は、混合物の不安定な見かけ容積と最終的なタップ容積から計算した。混合物の最終的なタップ容積は、サンプルをタップ密度試験装置内で500回のタップに付したあとで手動で記録した。圧密圧縮度=100×(タップかさ密度−初期かさ密度)/タップかさ密度。動的かさ密度=(タップかさ密度−初期かさ密度)/タップかさ密度+初期かさ密度。表8に、かさ密度の結果が記載されている。
【表8】

【0086】
実施例35
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
Diskus(登録商標)装置と、当初の穴の開いていないブリスターおよび30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後の穴の開いたブリスターを用いた、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」および「DCLラクトース」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「薬剤物質」)の混合物の微粒子質量の割合(%)(平均±SD、n=3)。図17に、FPMの結果が示されている。国際特許出願第PCT/EP00/04499において教示されている改変充填法を用いて、4種類全ての混合物を14用量Diskus(登録商標)ストリップの中に充填した。充填装置は、10%圧密で11〜16mgが充填されるようにセットした。ブリスター内で同程度の圧密化が保証されるように、混合物は一定容積となるように入れた。穴の開いたブリスターは、ピンを突き刺して約0.14mmの穴が開けられているブリスターと定義する。試験は、USPプレセパレーターおよびスロートを用いて、60L/分の空気流で段階低減(reduced stage)Andersenカスケードインパクションによって実施した。段階低減Andersenカスケードインパクションは、フィルターがスタックの上の方に移動していて、段階0の下に位置していることを意味する。そのフィルターの上に堆積したものは全てFPMとして分類される。COAと薬剤物質のFPMは、高速液体クロマトグラフィー(溶解溶媒:50:50 アセトニトリル:水;移動相:57:43(80:20 0.01m SDS(0.1%酢酸含有):メタノール):アセトニトリル;カラム:Zorbax C−18 50×4.6mm 3.5μm;流速:1.5mL/分;温度:40℃;検出:UV)で測定した。ラクトースのFPMは、高性能アニオン交換クロマトグラフィー(溶解溶媒:50/50 アセトニトリル/水;温度:40℃;流速:1mL/分;移動相:NaOH(水性)100mM;注入量:15μL;カラム:ガードカラム(CarboPac PA−100 4×50mm 10−32FTG)を有するCarboPac PA−100(4×250mm);検出:Pulsed Amperometric)を用いて定量化した。各成分のFPMは、%FPM(これは、フィルター上への当該成分の堆積量を、定量された当該成分の総量で割ることによって計算される)で表される。
【0087】
実施例36
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
Diskus(登録商標)Top Fillerを用いた、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」および「DCラクトース」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)。試験は、当初に、および30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後で実施した(平均±SD、n=3)。図18に、FPMの結果が示されている。上記混合物を容積測定的にDiskus(登録商標)ブリスターの同じサイズの成形ポケットの中に入れ、次に、Diskus(登録商標)装置に類似した形状を有するマウスピースを通して、カスケードインパクターの中にエーロゾル化した。2週間貯蔵した混合物は30℃/65%でむき出しで貯蔵した。試験は、USPプレセパレーターおよびスロートを用いて、60L/分の空気流で段階低減Andersenカスケードインパクションによって実施した。段階低減Andersenカスケードインパクションは、フィルターがスタックの上の方に移動していて、段階0の下に位置していることを意味する。そのフィルターの上に堆積したものは全てFPMとして分類される。COAと薬剤物質のFPMは、HPLC(溶解溶媒:50:50 アセトニトリル:水;移動相:57:43(80:20 0.01m SDS(0.1%酢酸含有):メタノール):アセトニトリル;カラム:Zorbax C−18 50×4.6mm 3.5μm;流速:1.5mL/分;温度:40℃;検出:UV)で測定した。ラクトースのFPMは、高性能アニオン交換クロマトグラフィー(溶解溶媒:50/50 アセトニトリル/水;温度:40℃;流速:1mL/分;移動相:NaOH(水性)100mM;注入量:15μL;カラム:ガードカラム(CarboPac PA−100 4×50mm 10−32FTG)を有するCarboPac PA−100(4×250mm);検出:Pulsed Amperometric)を用いて定量化した。各成分のFPMは、%FPM(これは、フィルター上への当該成分の堆積量を、定量された当該成分の総量で割ることによって計算される)で表される。
【0088】
実施例37
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
Diskus(登録商標)装置を用いた、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下における従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来のラクトース(Conv lactose)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)。試験は、当初の穴の開いていないブリスターに対して、および30℃/65%相対湿度で2週間曝露した後の穴の開いたブリスターに対して実施した(平均±SD、n=3、FPM±95%信頼区間における差)。図19に、FPMの結果が示されている。実施例35において教示されている改変充填法を用いて、4種類全ての混合物を14用量Diskus(登録商標)ストリップの中に入れた。充填装置は、10%圧密で11〜16mgが充填されるようにセットした。ブリスター内で同程度の圧密化が保証されるように、混合物は一定容積となるように入れた。穴の開いたブリスターは、ピンを突き刺して約0.14mmの穴が開けられているブリスターと定義する。試験は、USPプレセパレーターおよびスロートを用いて、60L/分の空気流で段階低減Andersenカスケードインパクションによって実施した。段階低減Andersenカスケードインパクションは、フィルターがスタックの上の方に移動していて、段階0の下に位置していることを意味する。そのフィルターの上に堆積したものは全てFPMとして分類される。COAと薬剤物質のFPMは、HPLC(溶解溶媒:50:50 アセトニトリル:水;移動相:57:43(80:20 0.01m SDS(0.1%酢酸含有):メタノール):アセトニトリル;カラム:Zorbax C−18 50×4.6mm 3.5μm;流速:1.5mL/分;温度:40℃;検出:UV)で測定した。ラクトースのFPMは、高性能アニオン交換クロマトグラフィー(溶解溶媒:50/50 アセトニトリル/水;温度:40℃;流速:1mL/分;移動相:NaOH(水性)100mM;注入量:15μL;カラム:ガードカラム(CarboPac PA−100 4×50mm 10−32FTG)を有するCarboPac PA−100(4×250mm);検出:Pulsed Amperometric)を用いて定量化した。各成分のFPMは、%FPM(これは、フィルター上への当該成分の堆積量を、定量された当該成分の総量で割ることによって計算される)で表される。
【0089】
実施例38
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
Diskus(登録商標)Top Fillerを用いた、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下における従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)、ならびに、COAの存在下における本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の微粒子質量の割合(%)。試験は、当初に、および30℃/65%相対湿度に2週間曝露した後で実施した(平均±SD、n=3、FPM±95%信頼区間における差)。図20に、FPMの結果が示されている。上記混合物を容積測定的にDiskus(登録商標)ブリスターの同じサイズの成形ポケットの中に入れ、次に、Diskus(登録商標)装置に類似した形状を有するマウスピースを通して、カスケードインパクターの中にエーロゾル化した。2週間貯蔵した混合物は30℃/65%でむき出しで貯蔵した。試験は、USPプレセパレーターおよびスロートを用いて、60L/分の空気流で段階低減Andersenカスケードインパクションによって実施した。段階低減Andersenカスケードインパクションは、フィルターがスタックの上の方に移動していて、段階0の下に位置していることを意味する。そのフィルターの上に堆積したものは全てFPMとして分類される。COAと薬剤物質のFPMは、HPLC(溶解溶媒:50:50 アセトニトリル:水;移動相:57:43(80:20 0.01m SDS(0.1%酢酸含有):メタノール):アセトニトリル;カラム:Zorbax C−18 50×4.6mm 3.5μm;流速:1.5mL/分;温度:40℃;検出:UV)で測定した。ラクトースのFPMは、高性能アニオン交換クロマトグラフィー(溶解溶媒:50/50 アセトニトリル/水;温度:40℃;流速:1mL/分;移動相:NaOH(水性)100mM;注入量:15μL;カラム:ガードカラム(CarboPac PA−100 4×50mm 10−32FTG)を有するCarboPac PA−100(4×250mm);検出:Pulsed Amperometric)を用いて定量化した。各成分のFPMは、%FPM(これは、フィルター上への当該成分の堆積量を、定量された当該成分の総量で割ることによって計算される)で表される。
【0090】
実施例39
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
Diskus(登録商標)Top Fillerを用いた、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下における従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の全Andersenインパクションカスケードデータ、ならびに、COAの存在下における本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の全Andersenインパクションカスケードデータ(平均±SD、n=2)。図21に、カスケードインパクションデータが示されている。文字「S」は段階(stage)の略語であり、例えば、「S0」は段階0を示している。「F」はフィルターについて用いられている略語であり、「FS」はフィルター段階を表している。上記混合物を容積測定的にDiskus(登録商標)ブリスターの同じサイズの成形ポケットの中に入れ、次に、Diskus(登録商標)装置に類似した形状を有するマウスピースを通して、カスケードインパクターの中にエーロゾル化した。試験は、USPプレセパレーターおよびスロートを用いて、60L/分の空気流で全Andersenカスケードインパクションによって実施した。FPMは、HPLC(溶解溶媒:50:50 アセトニトリル:水;移動相:50:50 アセトニトリル:水(0.05容積%のトリフルオロ酢酸(「TFA」)含有);カラム:Hypersil BDS C18、200×4.6mm 5μm;流速:1mL/分;温度:40℃;検出:COAに関してはUV、3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドに関しては蛍光)で測定した。
【0091】
実施例40
従来のラクトースおよび本発明に従って製造されたラクトースの混合物
セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下で3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)の存在下における、従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)と組み合わせた従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)の空気動力学的中央粒子径(「MMAD」)および幾何標準偏差(「GSD」)、ならびに、COAの存在下および非存在下で3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)の空気動力学的質量中央粒子直径(「MMAD」)および幾何標準偏差(「GSD」)。表9に、MMADとGSDの結果が記載されている。MMADおよびGSDは、「General Chapters:<601>AEROSOLS,NASAL SPRAYS,METERED−DOSE INHALERS,AND DRY POWDER INHALERS−METERED−DOSE INHALERS AND DRY POWDER INHALERS”米国薬局方,2006」に従って計算した。
【表9】

【0092】
実施例41
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせられた本発明に従って製造された結晶化ラクトース(DCLラクトース)および従来のラクトースの不純物
40℃および75%相対湿度で2週間貯蔵する前および貯蔵した後の、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド(「活性剤」)の混合物の不純物、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の不純物。不純物は、HPLC(溶解溶媒:10:90 エタノール:水;移動相:40分間にわたる、10%(アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(「TFA」))および90%(水中の0.05%TFA)から90:10までの勾配;流速:1mL/分;温度 40℃;カラム Zorbax bonus RP 3.5μ 150×4.6mm;検出:UV)を用いて測定した。表10に、不純物データが記載されている。
【表10】

【0093】
実施例42
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせた本発明に従って製造された結晶化ラクトース(DCLラクトース)および従来のラクトースの総不純物
40℃および75%相対湿度で6週間貯蔵した後の、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の総不純物、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の総不純物。不純物は、HPLC(溶解溶媒:10:90 エタノール:水;移動相:40分間にわたる、10%(アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(「TFA」))および90%(水中の0.05%TFA)から90:10までの勾配;流速:1mL/分;温度 40℃;カラム Zorbax bonus RP 3.5μ 150×4.6mm;検出:UV)を用いて測定した。図22に、不純物データが示されている。
【0094】
実施例43
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせたDCLラクトースおよび従来のラクトースの不純物プロフィール
40℃および75%相対湿度で6週間貯蔵した後の、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「BDI」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の不純物プロフィール、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物の不純物プロフィール。不純物は、HPLC(溶解溶媒:10:90 エタノール:水;移動相:40分間にわたる、10%(アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(「TFA」))および90%(水中の0.05%TFA)から90:10までの勾配;流速:1mL/分;温度 40℃;-カラム Zorbax bonus RP 3.5μ 150×4.6mm;検出:UV)を用いて測定した。図23に不純物が示されている。相対保持時間は、主要な3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドのピークの保持時間との関係での特定の不純物の保持時間である。
【0095】
実施例44
3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドと組み合わせたDCLラクトースおよび従来のラクトースの混合物アッセイデータ
40℃および75%相対湿度で6週間貯蔵した後の、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下で3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの存在下における、従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)と組み合わせた従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv)」)の混合物アッセイデータ、ならびに、COAの存在下および非存在下で3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)の混合物アッセイデータ。分析は、HPLC(溶解溶媒:10:90 エタノール:水;移動相:40分間にわたる、10%(アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(「TFA」))および90%(水中の0.05%TFA)から90:10までの勾配;流速:1mL/分;温度 40℃;カラム Zorbax bonus RP 3.5μ 150×4.6mm;検出:UV)によって実施した。図24にアッセイデータが示されている。
【0096】
実施例45
プローブ圧入データ
20℃/75%相対湿度に24時間曝露した後の、セロビオースオクタアセテート(「COA」)の存在下および非存在下における、従来の微細ラクトース(Lot “A”, Friesland Foods Domo, Netherlands)および従来の粗ラクトース(Lot “C”, Friesland Foods Domo, Netherlands)(「従来(Conv))と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物のプローブ圧入の力の変化、ならびに、COAの存在下および非存在下における、本出願と同時に出願された出願番号第60/821,872号の同時係属出願(表題「ラクトースの製造方法(Process for Manufacturing Lactose)」)に従って製造されたラクトースと組み合わせた本発明に従って製造されたラクトース(「DCL」)と3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミドの混合物のプローブ圧入の力の変化について評価した。プローブ圧入の結果は、表11に記載されている。示されているように、COAを含んでいるDCL混合物では、プローブを当該物質に圧入するのに最も大きな力が必要である。
【表11】

【0097】
本明細書中に記載されている実施形態(これは、図面および実施例において記載されている実施形態を非限定的に包含する)に関連して本発明について説明してきた。これらの実施形態は単に例証することのみを目的とするものであって、「特許請求の範囲」によって定められる本発明の範囲を限定するものではないということは、理解されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医薬製剤での使用に好適な結晶状ラクトースの形成方法であって、以下のステップ:
複数のナノサイズラクトース粒子を含む溶液を、該ナノサイズラクトース粒子に結晶化を引き起こすのに十分な条件に曝露し、約4μm〜約20μmの直径中央値を有する複数のラクトース粒子をそこから形成させるステップ
を含む、上記方法。
【請求項2】
前記曝露ステップに先立って、過飽和ラクトースを含む第2の溶液に複数のナノサイズラクトース粒子を添加して、複数のナノサイズラクトース粒子を含む溶液を形成させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記溶液が、NaOH、KOH、LiOH、およびNaHCOからなる群より選択される塩基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記溶液がNaOHを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記溶液が0.5M NaOHを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の溶液が、NaOH、KOH、LiOH、およびNaHCOからなる群より選択される塩基を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の溶液がNaOHを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項8】
前記第2の溶液が0.5M NaOHを含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
0.5M NaOHを含む前記第2の溶液が、0.5M NaOHの2%溶液容積以下である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のナノサイズラクトース粒子の添加ステップに先立って、かつ前記曝露ステップに先立って、前記第2の溶液に塩基を含む第3の溶液を添加するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
前記複数のナノサイズラクトース粒子の添加ステップに先立って、かつ前記曝露ステップに先立って、前記第2の溶液にNaOHを含む第3の溶液を添加するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項12】
前記複数のナノサイズラクトース粒子の添加ステップに先立って、かつ前記曝露ステップに先立って、前記第2の溶液に0.5M NaOHを含む第3の溶液を添加するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項13】
前記溶液が混和性貧溶媒(anti-solvent)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記混和性貧溶媒がアセトンを含有する、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記溶液が混和性貧溶媒および塩基を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記混和性貧溶媒が、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールおよびテトラヒドロフラン、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の溶液が混和性貧溶媒を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の溶液が混和性貧溶媒および塩基を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項19】
前記混和性貧溶媒が、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、テトラヒドロフラン、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記混和性貧溶媒がアセトンを含有する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記複数のナノサイズ粒子の添加ステップに先立って、前記第2の溶液に貧溶媒を含む第4の溶液を添加するステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の溶液が約25%〜45%容積/容積の貧溶媒を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数のナノサイズラクトース粒子が、約0.2μm〜1.0μmのサイズの直径中央値を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
得られた結晶化ラクトース粒子を液体媒体から単離するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
得られた結晶化ラクトース粒子を乾燥させるステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
得られた結晶化ラクトース粒子を、約40μm〜約100μmの粒径中央値を有するラクトース粒子と混合し、ラクトース粒子の混合物を形成させるステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
得られた結晶化ラクトース粒子を少なくとも1種の医薬と混合し、医薬製剤を形成させるステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記ラクトース粒子の混合物を少なくとも1種の医薬と混合し、医薬製剤を形成させるステップをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記医薬製剤が吸入に好適な乾燥粉末医薬製剤である、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記少なくとも1種の医薬が、鎮痛剤、狭心症製剤、抗感染症剤、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤、抗炎症剤、鎮咳薬、気管支拡張剤、利尿薬、抗コリン作用薬、ホルモン、キサンチン、治療用タンパク質およびペプチド、それらの塩、それらのエステル、それらの溶媒和物、ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
少なくとも1種の医薬が少なくとも1種のβアゴニストを含有する、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
少なくとも1種のβアゴニストが、サルブタモール、テルブタリン、サルメテロール、ビトルテロール、ホルモテロール、3−(4−{[6−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘキシル]オキシ}ブチル)ベンゼンスルホンアミド、3−(3−{[7−({(2R)−2−ヒドロキシ−2−[4−ヒドロキシ−3−(ヒドロキシメチル)フェニル]エチル}アミノ)ヘプチル]オキシ}プロピル)ベンゼンスルホンアミド、4−{(1R)−2−[(6−{2−[(2,6−ジクロロベンジル)オキシ]エトキシ}ヘキシル)アミノ]−1−ヒドロキシエチル}−2−(ヒドロキシメチル)フェノール、2−ヒドロキシ−5−((1R)−1−ヒドロキシ−2−{[2−(4−{[(2R)−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチル]アミノ}フェニル)エチル]アミノ}エチル)フェニルホルムアミド、8−ヒドロキシ−5−{(1R)−1−ヒドロキシ−2−[(2−{4−[(6−メトキシ−1,1’−ビフェニル−3−イル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]エチル}キノリン−2(1H)−オン、それらのエステル、それらの溶媒和物、それらの塩およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
少なくとも1種のβアゴニストがキシナホ酸サルメテロールを含有する、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
少なくとも1種のβアゴニストが硫酸サルブタモールを含有する、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
少なくとも1種の医薬が少なくとも1種の抗炎症性ステロイドを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項36】
少なくとも1種の抗炎症性ステロイドが、モメタゾン、ベクロメタゾン、ブデソニド、フルチカゾン、デキサメタゾン、フルニソリド、トリアムシノロン、(6α,11β,16α,17α)−6,9−ジフルオロ−17−{[(フルオロメチル)チオ]カルボニル}−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソアンドロスタ−1,4−ジエン−17−イル2−フロアート、(6α,11β,16α,17α)−6,9−ジフルオロ−17−{[(フルオロメチル)チオ]カルボニル}−11−ヒドロキシ−16−メチル−3−オキソアンドロスタ−1,4−ジエン−17−イル4−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボキシラート、それらのエステル、それらの溶媒和物、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1種の抗炎症性ステロイドがプロピオン酸フルチカゾンを含む、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1種の医薬が、少なくとも1種のβアゴニストおよび少なくとも1種の抗炎症性ステロイドを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項39】
前記少なくとも1種のβアゴニストがキシナホ酸サルメテロールを含み、前記少なくとも1種の抗炎症性ステロイドがプロピオン酸フルチカゾンを含む、請求項39に記載の方法。
【請求項40】
少なくとも1種の医薬が、ベクロメタゾン、フルチカゾン、フルニゾリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン、トリアムシノロン、ノスカピン、アルブテロール、サルメテロール、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、テルブタリン、チオトロピウム、イパトロピウム、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール、レプロテロール、リミテロール、イソタリン、ツロブテロール、(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノール、それらのエステル、それらの溶媒和物、それらの塩およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも1種の医薬が、硫酸アルブテロール、キシナホ酸サルメテロール、プロピオン酸フルチカゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項42】
前記医薬製剤が少なくとも1種の追加の賦形剤をさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項43】
前記方法を容器中で行う、請求項27に記載の方法。
【請求項44】
以下のステップ:
(A)過飽和ラクトース溶液に塩基を添加するステップ;続いて
(B)該溶液に混和性貧溶媒を添加するステップ;続いて
(C)水混和性有機溶媒中の複数のナノサイズラクトース粒子を添加するステップ;続いて
(D)続いて該溶液を冷却して結晶化を引き起こすステップ;続いて
(E)続いて約4μm〜約20μmの直径中央値を有する複数の結晶化ナノサイズ粒子を回収するステップ
を含む方法により製造される、結晶状ラクトース。
【請求項45】
以下のステップ:
(A)過飽和ラクトース溶液に混和性貧溶媒を添加するステップ;続いて
(B)水混和性有機溶媒中の複数のナノサイズラクトース粒子を該過飽和ラクトース溶液に添加するステップ;続いて
(C)該溶液を冷却して結晶化を引き起こすステップ;続いて
(D)約4μm〜約20μmの直径中央値を有する複数の結晶化ナノサイズ粒子を回収するステップ
を含む方法により製造される、結晶状ラクトース。
【請求項46】
約4μm〜約6μmの直径中央値(X50)を有する結晶状ラクトース。
【請求項47】
ガウス分布である対数粒径分布を有する、請求項46に記載のラクトース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2010−500373(P2010−500373A)
【公表日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−523976(P2009−523976)
【出願日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/075432
【国際公開番号】WO2008/021858
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】