説明

ワイヤハーネスの改善

【解決手段】ワイヤハーネス(42)を製造する方法は、細長いターミナルキャビティ(114)を有するワイヤハーネスの電気コネクターのウェーハを設け、該ウェーハの前記ターミナルキャビティを輸送器(58)を介してターミナル挿入ステーション(64)へと整列させ、細長いターミナル(54)を前記ターミナル挿入ステーションを介して前記ターミナルキャビティへと長さ方向に挿入し、挿入された前記ターミナルを前記輸送器を介してワイヤローダーステーション(66)に整列させ、前記ワイヤ積載ステーションの積載サイクルを、電気絶縁ワイヤ(46)の端部を前記ターミナルに対して前記ターミナルキャビティへと横方向に積載するように開始する、各工程を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2002年7月25日に出願された米国特許出願シリアルNo.10/205,245号、及び、2001年11月24日に出願された米国特許出願シリアルNo.09/993,797号の部分継続出願である。
【0002】
本発明は、電気コネクターに係り、より詳しくは、自動化電気ワイヤハーネス製造装置により形成されたワイヤハーネスで利用される電気コネクターに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車及び他の用途のための電気ワイヤハーネスは、主要には手作業で組み立てられる。適切な度合いの手の介入へ寄与する形成領域は、ワイヤを測定し、該ワイヤを所定の長さに切断し、切断されたワイヤの各端部から絶縁ジャケットを剥ぎ取り、該ワイヤの剥ぎ取られた端部の近傍で絶縁ジャケットにターミナルをクリンプ取り付けし、該ワイヤの剥ぎ取り端部を該ターミナルに電気的に係合し、該ターミナルをコネクターハウジング内に挿入する、各工程を備える。製造プロセスの間の手の介入は、時間を費やし、オペレータのエラー、高い製造コスト、及び/又は、ワイヤハーネスの全体的品質の劣化へと導き得る。
【0004】
多重ストランドコンダクター又はワイヤのコアをターミナルに電気的に係合するための既知の方法は、確実な電気伝導度を達成するため電気係合領域で絶縁ジャケットを除去することを必要としている。残念ながら、及び、より小さいゲージ多重ストランドワイヤに対しては特に真実であるが、この剥ぎ取りプロセスは、コンダクター/コアの損傷を生じさせかねず、かくして、多数の電気用途において、比較的弱く小さいゲージワイヤを使用することが禁じられる。その結果、より大きなゲージワイヤのための銅のコストが上昇し、ワイヤハーネスのバルク全体が大きくなり、ワイヤハーネスの重量が増大する。その上、大きなゲージワイヤ配線及び嵩張ったハーネスと連結して、ターミナル及びこれによるワイヤハーネスの末端部に取り付けられた電気コネクターハウジングも、引き続いて、そうでない場合で必要であるよりも、大きくなる。
【0005】
ワイヤハーネスがしばしば、複数の別個のコネクターに回送された様々なワイヤゲージ及びワイヤ長さを有するワイヤを数十個含んでいるので、数百のワイヤでない場合には、ワイヤを同定する様々な手段及びかくして間違った終結端を防止する様々な手段、又は、単に乏しい終結端が利用されてきた。そのような手段の一つは、絶縁ジャケット178の特有の色又は色パターンを特有のゲージワイヤサイズへと割り当てている。この技術は、ワイヤハーネスの製造環境を制限し、扱いにくくし得る。ワイヤは、ワイヤのターミナルへの終結及びターミナルのコネクターハウジングへの挿入前に同定されなければならないからである。その上、ワイヤ、ターミナル及び/又はコネクターターミナルのキャビティは、適切な終結端を確保し、メンテナンス問題を援助するため同定されなけれならない。そのような同定は、典型的には、危険な環境で磨耗する傾向を有するワイヤの外側のインクプリントで処理されてきた。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ワイヤハーネスの製造方法であり、自動化プロセスに部分的に独自なものとなっている。新規なワイヤハーネスは、一般に、複数の束ねられた、好ましくは剥ぎ取られていない絶縁ワイヤである。各ワイヤの剥ぎ取られていない各端部は、ワイヤハーネスの一連の電気コネクターのうち一つに電気的に係合されるのが好ましい。各コネクターは、絶縁ワイヤの端部に好ましくはクリンプされ、電気的終端処理された複数のターミナルを収容する一連の積み重ねウェーハを有する。
【0007】
本発明のワイヤハーネス製造方法を実施するワイヤハーネス製造装置は、一つのワイヤハーネスの全てのウェーハを保持するパレットを利用するのが好ましい。コンベアは、一連のステーションを介してパレット及びウェーハを輸送し、該ステーションは、一連の自動化連続製造工程を実行する。第1のステーションは、ウェーハの予め整列されたキャビティ内にターミナルを挿入、係止するターミナル挿入器である。次のステーションは、自動化ワイヤ積載器であり、これはゲージワイヤを選択し、それを供給し、測定し、切断し、配置し、各選択されたワイヤの2つの端部を積載されたウェーハアッセンブリの各ターミナルにクリンプする。第3のステーション、即ち、超音波溶接機は、クリンプされたワイヤの非鉄コアをターミナルに付着させる。積載ウェーハを載せたパレット、クリンプされたターミナル及び終端処理されたワイヤは、ワイヤマーカーステーションに輸送され、好ましくはレーザーを介して、同定プロセスのため各ワイヤをマークする。
【0008】
ワイヤ積載ステーションの2つのクリンプ装置は、各ワイヤの各端部の絶縁ジャケットの回りでターミナルの一対の翼部をクリンプするのが好ましい。クリンプ装置は、幅広いワイヤゲージの任意の一つを有するワイヤを、コントローラを介して選択制御されたワイヤのゲージに依存して、予め確立されたくリンプ距離又は下方運動を介して夫々に共通に設計されたターミナルへと、積載するのが好ましい。各ワイヤの切断及び積載の間、各クリンプ装置の細長いピークは、各ワイヤの剥ぎ取られていない端部をインプリントし、次の超音波溶接ステーションで実行されるべき超音波溶接プロセスを援助する。
【0009】
超音波溶接機は、剥ぎ取られておらず、インプリントされた、溶接されるべきワイヤ端部の頂部と接触する新規な先端部を有する。溶接機の独自の鉄床は、先端部に向かってウェーハの窓を通って上方に突出し、ウェーハ内に予め着座したターミナルの底部表面と係合する。ワイヤの端部はそれらの絶縁ジャケットが剥ぎ取られていないので、伝統的なワイヤハーネス製造プロセスのコスト高の工程が無くされる。更には、それらの絶縁ジャケットのより合わされたワイヤコア又はコンダクターを剥ぎ取る伝統的な方法は、コンダクターのストランドを引き裂き、電気接続を劣化させてしまうであろう。遙かに少ないストランドのより小さいゲージのワイヤは、典型的には、ストランドの損傷に対して余裕を持つことができず、かくして、より大きなゲージのワイヤが、しばしば、剥ぎ取りプロセスの間にストランドの損傷を可能にするため使用されていた。ワイヤはもはや絶縁ジャケットが剥ぎ取られないので、他の仕方で特定の用途で利用できないより小さいゲージの寄り合わされたワイヤの使用が可能となる。その上、伝統的には、より小さい断面のワイヤは、ワイヤの手動挿入のため必要となる強度を欠いていて、リードをコネクターに終端形成していた。これに対して、本発明では、ターミナルはコネクターに予め挿入されている。より小さいゲージワイヤの使用は、ワイヤのコストを削減し、ワイヤハーネスの全体的な重量及びバルクを減少させる。
【0010】
溶接プロセスの間、超音波溶接機の先端部の下方運動は、ワイヤ端部をターミナルに押し付け、ワイヤが、ターミナルに対して横方向に所望の溶接位置から離れる方に移動する傾向を引き起こす。溶接機の鉄床即ち先端部は、この横方向のワイヤ移動を防止し、かくしてワイヤ端部を溶接位置に捕捉するため、ターミナルを超えて上方に突出し、該ターミナルの両側に形成された一対の耳部を持つのが好ましい。この捕捉技術及び剥ぎ取られていないワイヤの端部を超音波溶接する能力は、以前には達成できなかった、一連の小さいゲージのワイヤの単一ターミナルへの電気的係合を可能にする。同様に、耳部は、より大きい直径のワイヤのコンダクターストランドを捕捉し、有効に、以前には達成できなかった、より大きい範囲のワイヤゲージの溶接を可能にする。
【0011】
ターミナルは、調整フォーク設計であるのが好ましく、ターミナルの反対側ワイヤクリンプ端部のところとりも調整フォーク端部においてより厚いのが好ましい。ターミナル厚の相違は、より大きいゲージ又はより多数のワイヤの受け取りのためターミナルのクリンプ部により形成された体積を最大にする一方でターミナルの嵌合端部への嵌合強度及び信頼性を提供する。即ち、ターミナルのクリンプ部は、より大きいワイヤ直径(又はより大きい範囲のワイヤゲージ)を取り扱うことができると共に、一つのターミナルへの多重ワイヤ接続のためより大きい数のワイヤを取り扱うこともできる。全体的な効果は、コンパクトな電気コネクター設計であり、これは、ワイヤハーネスの電気コネクターの全体的サイズ及び重量を最小にする。
【0012】
ターミナルは、ワイヤに電気的に係合する前にウェーハに挿入されるので、ターミナルへのウェーハの一連の新規な係止特徴は、嵌合コネクターピンを受け取るとき、ターミナルを適所に保持するだけでなく、前述した、製造プロセスの残りの工程を経験するようにターミナルを適所に保持する。コネクターの最終的な組み立ての間、ウェーハは、互いに積み重ねられ、横方向リブを介してインデックスが付けられ、該リブは次の隣接するウェーハの直線クリアランスへとピッタリと適合する。リブは、製造プロセスの間にウェーハをパレットへとインデックス付けもし、強化することを援助し、又は、ターミナルへのウェーハの係止特徴を提供する。この特徴は、電気コネクターの嵌合及び取り外しに信頼性を追加する。
【0013】
本発明の利点は、ワイヤハーネスのコネクター内で、とりわけ他の用途で利用することができる、高度に多機能なウェーハを含んでいる。本発明の別の利点は、ウェーハを用いて利用されるときコンパクトな設計を提供し、なおも大きなゲージのワイヤを受け取ることができるターミナルである。本発明更に他の利点は、最小の手労力で安価、コンパクト、及び、非常に信頼度が高く維持可能なワイヤハーネスを作るワイヤハーネス製造プロセスである。
【実施例】
【0014】
本発明の現在のところ好ましい実施例は、次の詳細な説明及び添付図面において開示される。
図1乃至3に参照される、本発明の自動ワイヤハーネス製造装置40は、図2に最も良く示されるように、新規なワイヤハーネス42を形成する。ワイヤハーネス42は、複数のコネクター44を備え、これらのコネクターは、一連の束ねられた電気絶縁されたワイヤ46により互いに電気的に相互接続されている。各々のコネクター44は、コネクターハウジング50内で互いに積み重ねられ、インデックスが付けられている。各ウェーハアッセンブリ48の電気絶縁ウェーハ52は、複数のターミナル54を収容し、係止している。これらのターミナルは、間隔を隔てられ、ウェーハを介して互いに並んで整列される。ウェーハ52は、電気絶縁特性を有し、射出成形プラスチックから作られるのが好ましい。一般には、少なくとも1つの絶縁ワイヤ46の一方の端部は、特定のコネクター44のウェーハアッセンブリ48の各々のターミナル54へと終端形成され、それと同じワイヤの他方の端部は、異なるコネクター44の別のウェーハアッセンブリに係合され、これにより、コネクターを一緒に連結し、よって、ワイヤハーネス42になる。代替例として、単一ウェーハ52のターミナル54を、変形されたターミナルにより、又は、同じウェーハ52内のターミナルへと戻ってループ形成されたワイヤにより電気的に相互接続し、一種のバスバーとして機能させることができる。
【0015】
図1及び図4に参照される、ハーネス製造装置40は、インデックスが付けられ、輸送器又はコンベア58に沿って移動する、パレット又はトレイ56のプラットフォームから各々のワイヤハーネス42を製造する。好ましくは、任意の一つのワイヤハーネス42の
ウェーハアッセンブリ48の全ては、製造プロセスを通して単一パレット56を介して運搬されるのがよい。インデックス付けしたコンベア56の移動は、プロセス全体内で特有の機能を実行する製造装置40の各ステーションに隣接してウェーハアッセンブリ48の各ターミナル54を整列させるのに十分に正確である。
【0016】
図1に示され、コンベア58に沿って連続的に順番付けられたステーションは、空であるときのパレット56を該コンベア56に取り付けるためのパレットステーション60と、空のウェーハ52をパレット56に手動で載せるためのウェーハ積載ステーション62と、ターミナル54をウェーハ52へと自動挿入するためのターミナル挿入器と、ターミナル54へのワイヤ46の自動供給、測定、切断、配置及びかしめのためのワイヤ積載器66と、ワイヤ46の端部の夫々のターミナル54への自動溶接部と、各ワイヤ46を同定するためのワイヤ絶縁ジャケットの自動マーキング用のレーザーマーカー70と、ウェーハアッセンブリ48及び終端処理されたワイヤ46をパレット56から降ろすためのハーネスステーション72と、パレットをコンベア58から取り出し、空のパレットを第1のパレットステーション60へと戻すための第2のパレットステーション74と、を備えている。様々なステーション64、66、68、70、並びに、コンベア58の進行は、コントローラ75を介して自動的に制御される。代替設計として、パレット56は、運搬装置又はコンベア58の一体部分であってもよい。これは、第1及び第2のパレットステーション60、74を設ける必要性を無くす。
(パレット及びパレット積載ステーション)
図4を参照すると、パレット56が、矢印77の方向に移動するコンベア58に沿って細長く延びている。パレット56は、少なくとも1つのワイヤハーネス42のためのウェーハ52の全てを収容するのに十分に大きい。ウェーハは、ウェーハ積載ステーション62でパレット56内に平坦な構成で並んで配位されており、それにより、ターミナル挿入器64で夫々のウェーハ52内に後に挿入されるときのターミナル54は、パレット56の長さに略垂直に位置決めされている。
【0017】
図4乃至図9を参照すると、ウェーハ52がパレット56上に手で搭載されるとき、ウェーハ52の底面82は、パレット56の主要ボディ76に設けられた頂部表面80と直接接触する。ターミナル54のワイヤ46への音波溶接のためのアクセス(詳細が後述される)に適合するため、ウェーハ52の一部分は、表部表面80に略垂直に配置されたボディ76の長さ方向前表面78の上に張り出している。ウェーハ52の頂面84は、底面82の反対側に配置され、両方の面は、第1及び反対側の第2の側部面86、88の間で横方向に亘り、コネクター又はブレード受け取り端部面90及びウェーハ52の反対側ワイヤ端面92の間で長さ方向に亘っている。ウェーハ52は、受け取り端面90が設けられた先導部94と、ワイヤ端面92が設けられた後部96との間で略分割されている。パレット56のボディ76を実質的に張り出しているのは、後部96である。ウェーハ52の更なる説明は、親の米国特許出願(現在継続中のS/N10/205,245)で提供され、ここで参照したことにより、その内容が組み込まれる。これに加えて、ウェーハ52の更なる説明、該ウェーハがウェーハアッセンブリ48に如何に関連しているか、並びに、ウェーハアッセンブリ48が全体としてコネクター44に如何に関連しているか、が本明細書内で後述されよう。
【0018】
ウェーハ52は、図4の矢印99により示されるように、略垂直方向からパレット56へと積載されなければならず、それにより、ウェーハ52の多機能リブ100がパレット56の頂部表面80により画定されるインデックス溝98へと的確に適合することができる。ウェーハ52の先導部分94における底部表面82は、パレット56の頂部表面80に対して直接載置している。溝98は、パレット56に関して長さ方向に延在し、リブ100は、第1及び第2の側部面86、88の間でウェーハ56に関して横方向に延在し、後部分96において、ウェーハ52の先導部分94の略近傍で下方に突出している。
【0019】
図4、図10及び図11で参照される、パレット56は、一連の蓋部又はキャップ102を有し、夫々のウェーハ52に対して一つの蓋部を持ち、これらは、二つの機能を奏する。第1の機能は、次に隣接するウェーハ52の第2の側面88から離れて1つのウェーハの第1の側面86を隔てて配置することであり、第2の機能は、ウェーハ52が、自動製造プロセスの間にインデックス溝98から上方に持ち上げることを防止することである。蓋部102は、開位置104から、ウェーハ52が適所に固定即ち係止されるところの閉位置106までパレット56の細長いボディ76に対して略水平及び横方向に摺動するように構成、配置されている。
【0020】
ウェーハ52がウェーハ積載ステーション62でパレット56内に積載されるとき、蓋部102の全ては最初に開位置104にある。パレット56内に積載されるべき最初のウェーハ52は、前方移動コンベア58に関してパレット56の先導端部で配置されている。最初に積載されたウェーハ52の第2の側面88は、パレットボディ76の停止部即ち上方突起ピン(図示せず)に対して当接される。このピンは、パレット56に対して長さ方向にウェーハ52を整列させ、かくして、ウェーハ52がコンベア58の運動に関して前方方向に移動することを防止している。各々の蓋部102は、閉位置106へと水平に摺動され、ウェーハ52が、パレット56の横方向に延びるインデックス溝98から上方に持ち上がることを防止する。
【0021】
パレット56の各々の蓋部102は、溝98からのウェーハ52の上方運動を防止する、略平面で水平のカバープレート108と、ウェーハ52を次に隣接するウェーハから分離する、細長い肩部即ちリップ110と、を有する。リップ110は、パレット56の先導端部から離れて又はその反対側に略配置されているプレート108のエッジから下方に突出し、蓋部102の移動方向即ち移動軸101と長さ方向に共存する。最初のウェーハ52がパレット56内に積載され、各々の蓋部102が閉位置106へと移動された後、蓋部110は、最初のウェーハ52がパレット56に沿って長さ方向に移動して前方の停止部から離れることを防止する。第2の即ち隣接するウェーハ52がパレット56へと積載されたとき、隣接する、閉じた蓋部102の同じリップ部110は、第2のウェーハ52がパレット56内で遙か前方に配置されることを防止する停止部として機能する。第2の蓋部102が閉じられ、パレット内の追加のウェーハを積載するプロセスが繰り返される。この積載プロセスの間、ウェーハ52の全ては空、即ち、ターミナル54が存在しない。
【0022】
図36に参照される、パレット56は、個々のターミナル54を保持するためパレットの端部に示されているオプションの鋼鉄ツール挿入器111を備え、該ターミナルは、ウェーハ52内で着座していないが、ワイヤハーネス42のワイヤ46への終端処理を必要としていない。これは、コネクター44に設けられていない単一のリード線を使用するとき、及び、隣接する電気システムに直接嵌合するとき有利である。
【0023】
パレット内に配置することができるウェーハ56の様々な構成(即ち、様々な数のターミナルキャビティ)の故に、パレット内への手動選択及び配置は、それを自動化するよりもコスト効果が高いということが現在予想されている。しかし、コスト及び効率が別の方法で判った場合としても、パレット56のウェーハ52の積載の自動化を達成することができる。それにも拘わらず、パレット56は、入ってくる構成部品又はウェーハを予測して構成され、かくして、その構成は、適切なウェーハがパレットの適切な位置に積載されることを確実にするであろう。予備構成は、パレット56に関してウェーハ52の軸方向即ち長さ方向の摺動を停止させるため必要である。蓋部が閉じられ、ウェーハがとかなり堅固に嵌合して係合したときでさえ、より小さいウェーハは、パレットが再構成されていない場合、軸方向になおも摺動することができる。パレット56の蓋部102は、パレッ
ト56内のウェーハ52のサイズ及び配置を指示している。蓋部102は、異なるサイズ又は幅のウェーハを取り扱うため、パレットのボディ76から取り外され、異なるサイズの蓋部と交換されるように構成、配置されている。
(ターミナル挿入器)
図12〜図16を参照すると、全ての必要となるウェーハ52がパレット56へと積載された状態が示されており、コンベア58がターミナル挿入器又は挿入ステーション64へと前方に、積載されたパレット56を移動させる。ターミナル挿入器は、渦巻き状に巻かれたキャリアストリップ112から、予め形成された各々のターミナル54を切断し、各ターミナル54を、略水平仮想平面に沿って、各々要求されたターミナルスロット又はウェーハ52により形成された細長いキャビティ114内へと挿入する。ターミナル挿入器64の垂直移動ヘッド116は、ターミナル54を位置決めし、保持し、キャリアストリップ112から離れるように個々にせん断する。ヘッド116の直線運動は、ギアボックス120を介してサーボモーター118の回転運動から導出され、又は、並進される。一旦、切断されたならば、挿入器64の剛性のプッシャー122は、ターミナルをウェーハ52のターミナルキャビティ114へと押し込む。プッシャー122は、ターミナル54がそれらの各々のキャビティ114内で係止するように、十分な力を供給する空気圧シリンダー又はサーボモーター124を介して移動する。ターミナル及び該ターミナルがウェーハ52内へと如何に係止するかに関する新規な特徴は、親の米国特許出願(現在継続中の米国特許出願S/N番号09/993,797号)に部分的に記載されている。その内容は、ここで触れたことにより本明細書に組み込まれるが、本明細書で更に後述される。
【0024】
図12及び図16に参照される、細長いターミナル54は、ターミナルストリップ112を介して互いに係合されており、より詳しくは、ターミナル54のベース部分126に一体に係合され、且つ、該ベース部分より介在された一連のストリップブランク部又はスラグ125を介して、互いに係合されている。ターミナル54が、渦巻き状の形態内部で含まれるとき、各ベース部126は、一つのストリップブランクに係合される第1の長さ方向エッジ128を有し、該第1の長さ方向エッジは、次のストリップブランク部に一体に係合された第2の長さ方向エッジ130と略平行で反対側にある。或いは、換言すれば各ストリップブランク部125は、ターミナル挿入器64により切断される前に、ターミナル54の第1のエッジ128と、次に隣接するターミナル54の第2のエッジ130との間を連続的に係合される。
【0025】
細長いベース部126の一方の端部から長さ方向外側に延在するものは、ターミナル54のクリンプ部132である。クリンプ部分は、ターミナル54が予め形成されクリンプされていない状態にあるとき、ベース部126に略垂直に配置され、且つ、上方に延在する一対のクリンプ翼部133を有する。一方の翼部133は、第1のエッジ128から略上方に突出し、他方の翼部133は、第2のエッジ130から上方に延在する。翼部133は、ターミナルに沿って長さ方向に互いからオフセットされている。
【0026】
ベース部126の反対側端部は、ベース部の残りのものに略共通平面内にある、事実上、剛性の支持不ラインプ134である。ターミナル54のリセプタクル又は調整フォーク部136は、フラップ134から外側に略長さ方向に突出する。フォーク部136がベース部126に略平行に整列されているが、フォーク部136は、事実上仮想垂直平面内にあり、ベース部126のフラップ134で第2のエッジ130から上方に横方向に、フォーク部136の最上頂部エッジ138へと、突出する。調整フォーク部136の略垂直の細長いプレート140は、ターミナル54に関して長さ方向に延在し、フラップ134における第2のエッジ130と、一対の細長い略平行プロング142との間で一体に係合される。プロング142の直接的な間にある空間は、スロット即ちレセプタクル144を形成し、これは、対となるコネクター(図示せず)の導電ピン又はブレードを受け入れる。
最上プロング142には、ターミナル54の最上頂部エッジ138が設けられている。
【0027】
ターミナル挿入器64に戻って参照すると、作動時には、コンベア58は、コントローラ75を介して、積載されたパレット56及びウェーハ52をターミナル挿入器64へと移動する。コントローラ75は、どのウェーハのどのキャビティ114が、ターミナル54を受け入れるべきかの信号を発信し、かくして、夫々のキャビティ114は、ターミナル54を受け入れるためのプランジャー122の前部に配置されている。この間、ヘッド116は、単一サイクルを実行しており、渦状に形成されたキャリアストリップ112は、サーボモーターを介して回転するプロング付きのインデックス車輪143を介して、一つのターミナル54及び一つのキャリアストリップスラグ125を進められる。前述したように、各々のブランク125は、隣接するターミナル54の間に横方向に係合される。ターミナル案内バー135は、高精度のアクチュエータ即ちサーボモーター137を介して下方に移動し、渦状に形成されたキャリアストリップ112の末端ターミナル54と係合し、その垂直配位を維持する。ヘッド116は、下方に移動し、スラグ125の枢動穴を通って延在する下方に突出する枢動ピン139を備えたキャリアストリップ112を水平に位置決めする。ヘッド116の同じ下方移動では、キャリアストリップ112は、スラグ125と直接係合するスプリング負荷圧力パッド141を介して下方に保持される。ヘッド116の下方移動の最終工程として、ヘッド116の下方に突出したパンチ147は、スラグ125を、隣接するターミナルから切断し、該スラグを、ターミナル挿入器のせん断穴又はダイ(図示せず)を通して押す。スラグ125を、隣接するターミナル4のベース部126から離れるようにせん断することによって、ターミナルベース部126の第1及び第2のエッジ128、130が形成される。
【0028】
かくして、渦状に形成されたキャリアストリップ112の自由端部のターミナル54は自由とされ、水平プランジャー122の前方に配置される。ヘッド116は、プランジャー122が、ターミナル54のクリンプ部分132と係合するとき、その初期位置に戻るように上方に移動し、該ターミナルをウェーハ52へと挿入する。コントローラ75を介して、コンベア58は、ターミナル54を受け入れるように指示された次のウェーハキャビティ114へと前方にインデックスを付け、これと共に、渦状に形成されたキャリアストリップ112が、次のターミナル切断のため同時に前進し、よって、当該サイクルが繰り返される。
【0029】
図示していないが、ターミナル挿入器64は、パレット56のいずれの蓋位置が実際にウェーハ52を内部に取り付けさせているかを検出することができる、自動検出機構を備えていてもよい。即ち、パレット56に沿って、ウェーハ52が挿入されていない場合には、ターミナル挿入器64は、パレット56のウェーハ位置をスキップし、次に移動する。これは、機械画像技術を用いてなすことができ、或いは、挿入力の検出器を用いてなすこともできる。挿入器64がその挿入を開始しようとするとき、欠落したウェーハの特徴を係止することにより生成される一切の抵抗力を経験しないならば、それは、その位置でターミナルを挿入しない。
【0030】
ターミナル54の高さがターミナルキャビティ114の深さよりも僅かに小さいので、パレット56の蓋部102は、ウェーハ52とピッタリと係合するが、ターミナル54の調整フォーク部136の頂部エッジ138の上方に僅かに間隔を隔てている。そのため、蓋部それ自身ではない、ウェーハ52の属性は、パレット56が製造プロセスをとして前進するときウェーハ52内で垂直にターミナル54を保持することに依存している。このクリアランスの故に、ターミナル54は、ターミナル挿入プロセスの間に蓋部102と係合せず、即ち縄値、該蓋部から摩擦抵抗を受けない。そのような抵抗を受けるとしたならば、蓋部は、開位置104に向かって移動しかねず、かくして、ウェーハを解放し、又は、ターミナル54それ自身に損傷を引き起こすおそれがあろう。
【0031】
図5乃至9並びに18乃至19を参照すると、各ウェーハ52の細長いターミナルキャビティ114は、壁146により分離される。各キャビティ114は、壁の第1の側部148と、次の隣接する壁145の第2の側部150と、該第1及び第2の側部148の間で横方向に亘るキャビティ床152と、により形成される。各キャビティは、ウェーハ52の受け取り端面90で終わる細溝154を有し、ウェーハ52の端面92で終わる連絡通路156と、を有する。細溝154は、ターミナル54の略垂直調整フォーク部136をピッタリと保持し、連絡通路156は、ターミナル54の略水平ベース及びクリンプ部126、132と、を保持する。このため、細溝154は、連絡通路156よりもかなり狭くなっている。
【0032】
ウェーハ52と、各ターミナル54との間の多重係止属性は、長さ方向又は水平方向の係止特徴158と、ターミナル54がターミナル挿入器64を介してウェーハ52内に最初に挿入されるときターミナルの嵌合特徴と係合する横方向又は垂直方向の係止特徴160と、を備える。長さ方向の係止特徴158は、ターミナル54が、挿入後にバックしてウェーハ52から出ることを防止し、横方向の係止特徴160は、ターミナル52が、上方に持ち上がり、キャビティ114の連絡通路156から外れることを防止する。
【0033】
長さ方向の係止特徴158は、弾性アーム162を有し、該圧力アームは、事実上、細溝154とキャビティ114の連絡通路156との間の第1の側部148から外側に一体に突出する。アーム162は、細溝154へと長さ方向に角度をなして突出し、第2の側部150に向かってそれを横切って横方向に突出する。ターミナル54のウェーハ54への挿入の間に、ターミナル54の調整フォーク部136のプロング142は、アーム162の傾斜又は拡大末端ヘッド164と係合し、ヘッド164及びアーム162を第1の側部148の方に撓ませる。ヘッド164は、直接、プロング142の長さ方向側部に対して、及び、ターミナル54のプレート140に対して、摺動する。この摺動は、ヘッドが、プレート140により運ばれ、且つ、図19に最も良く示されるように、ターミナル52のフォーク部136の頂部エッジ138を通って連通するノッチ166内に弾性的にスナップ式に係合するまで、続けられる。アーム162及びヘッド164は、キャビティ床152の僅かに上方に間隔を隔てており、それによりターミナル54のベース部126の剛性フラップ134が、アーム162の下方で部分的に摺動することができるようにしている、
図18乃至図19を参照すると、ヘッド164は、ターミナルがキャビティ114から出て戻ることを防止するためノッチ166を部分的に形成する後方エッジ表面170と係合する前方停止面168を有する。ターミナル54は、各プロング142の先端部172と、受け取り端面90でウェーハ52により運ばれる棚部174との間の接触を介してキャビティ115内へと遙か先に移動即ち挿入することを防止される。棚部174は、ウェーハ52の受け取り端面90により運ばれる傾斜ブレード又はピンアパーチャ175も形成する。これは、図9に最も良く示されるように細溝154と連通しており、図示しない嵌合コネクターのピンを受け入れる。
【0034】
図6及び図18を参照すると、横方向の係止特徴160は、第1の側部148から外側に、キャビティ114のデッキ152へと細溝154の近傍に一体に突出する棚部176を有する。棚部176及び弾性アーム162の両方は、キャビティ床152から上方に持ち上げられ、間隔を隔てられる。追加の剛性のために、棚部176は、横方向に、且つ、アーム162から外側且つ後方にも一体に突出する。棚部176は、キャイティ床152に略平行に配置され、それにより、ターミナル54のキャビティ114への挿入は、ターミナル54のベース部126の剛性フラップ134を、棚部176の下でピッタリと摺動させる。換言すれば、棚部176とキャビティ床152との間の間隔が、ターミナルのベース部126の厚さに略等しいので、該ターミナルは、デッキ152から上方に持ち上が
ることを防止される。
【0035】
作動中には、ターミナル54がウェーハ52の予め指定されたキャビティ114内に係止された状態で、パレット56は、コンベア58及びコントローラ75を介して次のプロセスへと進む。
(ワイヤローダー)
図1及び図19乃至27を参照すると、次のステージは、複数のドラム又は分配器176から一定の張力の下でワイヤ46を引っ張るように構成及び配置されたワイヤローダー即ちローダーステーション66である。ワイヤローダー66は、各ワイヤを所定の長さへと測定し、ワイヤを切断し、それを配置し、超音波溶接を援助するためワイヤの各端部で絶縁ジャケット178を長さ方向に穿孔し、ワイヤ46の各端部を夫々のターミナル54へとクリンプする。ワイヤローダー66の可撓性は、12の異なるケーブル又はワイヤまで分配することができる。このとき、4つ以上の異なるゲージサイズは、0.13平方ミリメートルから0.80平方ミリメートルまでの範囲に及び、ケーブル又はワイヤは中実の即ちより合わされた伝導コアを有する。ワイヤローダー66は、ワイヤ46を、コントローラ75内のプログラムソフトウェアに基づく予め確立された長さへと供給する。それは、ワイヤ46を切断し、ウェーハアッセンブリ48のターミナルキャビティ114の予め割り当てられた細溝156内にワイヤ46を配置する。これらは、ターミナル54が以前に配置されていたのと同じキャビティ114であり、それにより、ワイヤ46は、実際に、ターミナル54を有するウェーハキャビティ114内にのみ挿入される。これは、最終的に使用されようが、されまいが、電気コネクターのあらゆるキャビティ内にターミナルを典型的に配置する従来のプラクティスとは区別されるべきである。本プロセスの自動化能力は、ターミナルが最終的なワイヤハーネス42のために必要とされないキャビティ114内にターミナル54を積載する必要性を回避する。
【0036】
ここで、図20及び図21を参照すると、各長さのワイヤ46は、末端部180と、切断端部182と、を有する。端部180及び182の各々は、突出する末端溶接セグメント186へと長さ方向に延在するクリンプ区分184を有する。溶接セグメント186は、横断切断表面188が設けられ、該表面では、ワイヤ46の導電コアが、露出され、絶縁ジャケット178から略中央に径方向内側に配置されている。
【0037】
図23に参照される、ケーブルトラック機構189は、12のワイヤまでステージアップするように構成、配置され、ローダー66の静止フレーム192に対して並んだ状態からワイヤを移動させ、要求時に供給するためワイヤの各々を整列する。
【0038】
ワイヤ46は、ローダー66の静止フレーム192により担持された単一ポート190を通して供給され、ハウジング又はバスケット194の半円凹状表面内部で案内され、ワイヤ46の末端部180の切断表面188がフレーム192に堅く係合される略垂直平面インデックス表面又はブロック196に対して押すまで、ワイヤを周囲に巻いている。インデックス表面196は、コンベア58と長さ方向に協働して延在し、ワイヤ46の切断端部182のための切断表面又は切断ブロックとしても機能する。その結果、ローダー66のインデックス表面196は、これと同時に、端部180、182の両方のための切断表面188をウェーハキャビティ114の細溝156内部でターミナル54のベース部126に垂直上方に長さ方向に整列させる。このとき、ワイヤ端部182のクリンプ区分184は、各々のターミナル54のクリンプ部分132の上方で、長さ方向且つ垂直に整列され、溶接区分186は、同じターミナル54のベース部126の上方に、長さ方向に且つ垂直に整列される。
【0039】
ループを戻らされ、インデックス表面196に対して当接するワイヤ46の反対側端部180は、パレット56内に保持されたターミナルに長さ方向に整列されるが、まだ、そ
れがクリンプされるところのターミナル54の真上にはない。コンベア58が端部180の直接下方に夫々のターミナル74と整列するためコントローラ75を介して前方または逆方向に移動するのは、端部182のクリンプ区分184の後段だけである。そのとき、端部180は、下がり、第2のターミナルにクリンプされる。
【0040】
ウェーハ52に対してワイヤ端部180、182の切断表面188は、垂直に整列され、切断ブロック196を介して、横方向係止特徴160の棚部174から離れる方に僅かに水平方向又は長さ方向に配置される。これは、ワイヤ46の絶縁ジャケット178が棚部174内に流れ込むことを防止するため必要である。この流れ込みは、溶接プロセスの間、コネクター44の最終的な組み立ての間にウェーハの積み重ね工程に干渉し得る。
【0041】
動作中には、ワイヤ46がポート190を通って供給されるとき、末端部180は、蹄鉄ハウジング194の凹状案内表面上へ乗り出す。一旦、ワイヤ46の末端部180の切断表面188が切断ブロックのインデックス表面196と接触したならば、そうでない場合には遮断する蹄鉄ハウジング194は、機械的に上方に移動し、ワイヤの残りの長さがポート190を通って供給されることを可能にする。垂直移動クリンプ装置202は、切断端部182を把持し、これと同時に第2の垂直移動クリンプ装置202は、同じワイヤ46の末端部180を把持する。好ましくは、コンベア58は、ワイヤローダー66のサイクルが開示する前にワイヤ46の切断端部182を装填する準備をする際に第1のクリンプ装置202の下でターミナル54を予備整列する。一旦、把持されたならば、切断端部182は、ターミナル内に装填され、クリンプ装置202によりクリンプされる。
【0042】
切断端部182が装填され、クリンプされた後、コンベア58は、ワイヤの末端部180を装填しクリンプするため第2のターミナル54に第2のクリンプ装置204を整列させるように前進又は逆進のいずれかを実行する。端部180、182のいずれが夫々のターミナル54に最初に整列され、かくして最初にクリンプされたとしても、容易に逆進することができることは明らかであろう。その上、設計上の代替例として、第2のクリンプ装置204は、代わりに静止コンベア58に沿って移動するように構成、配列することができる。即ち、コンベアは、ワイヤ46の第2の又は末端部180の装填前に移動する必要はなく、その代わりに、第2のクリンプ装置204が、クリンプされるべきターミナルへと移動することができる。しかし、設計上の簡略さ及びコストのため、コンベア58の後方又は前方移動は、図19に示されるように、好ましい代替例である。
【0043】
両方のクリンプ装置202、204は、ほぼ同一であるが、互いに独立にコンベア58と整合して作動する。装置202、204の各々は、両端側の一対の枢動式把持器206を持ち、該把持器の各々は、ワイヤ46の夫々の端部180、182と横方向に係合するため互いに向かって内方に枢動するように構成、配列される内側面208を有する、各々の把持器は、把持器を閉位置で即ちワイヤに対して偏倚するため、ボールスプリングピン構成(図示せず)を有する。
【0044】
図19及び図25乃至図27を参照する。一旦、両端部180、182が把持され、又は、同時にそこにあると、コンベア58は、予め決定されたターミナル54がワイヤ46の末端部180の下で整列されるように、パレット56を前方又は逆方向に移動させる。クリンプ装置202の垂直移動ロッド又はプランジャー210は、下方に移動し、フレーム192に枢動式に係合された把持器206の内面208により保持された両垂直チャンネル212内に案内される。プランジャー210の詳細な多機能接触面214は、端部180の溶接及びクリンプ区分186、184のところで、絶縁ジャケット178と直接接触する。面214は、ジャケトン178と係合し、ワイヤ46の端部180を下方に移動させ、かくして、ワイヤ46を、ウェーハキャビティ114の細溝156の上方直ちに配置された把持器206の内面208に対して摺動させる。プランジャー210の連続的な
下方運動は、ワイヤ46を把持器206から解放し、端部180をターミナル54内に直接配置する。更なる下方運動は、接触面214の凹状クリンプ象限部215をターミナル54のクリンプ翼部133と係合させ、該翼部が互いに向かって折れ曲がり、ワイヤ46のクリンプ区分184のところで絶縁ジャケット178の回りにしっかりと配置される。
【0045】
図22及び図25乃至図27に参照される、プランジャー210は、4側部形成された細長い中央区分216と、該中央区分の各側部から夫々の4方向に連続的に延在する第1、第2、第3及び第4の脚ブラケット218、220、222、224と、により形成された、略T字形状断面を有する。第1及び第2の脚部218、220は、中央区部216
から両反対方向に突出し、該プランジャーを垂直に案内するため把持器206の夫々のチャンネル212内に至る。チャンネル212は、第1及び第2の脚部218、220の突出距離よりも深いのが好ましく、これにより把持器206が、より小さいゲージワイヤ46を把持するため完全に内方に崩壊することを可能にする。第3及び第4の脚部222、224は、中央区分216から両反対方向に互いから突出し、第1及び第2の脚部218、220に略垂直に配置される。第3及び第4の脚部222、224の両方は、第1及び第2の脚部218、220の仮想平面に略垂直に配置された仮想平面内にあり、端部180、182のところでワイヤ46の長さに略平行である。
【0046】
第4の脚部224は、中央区分216から垂直切断エッジ225まで突出する。切断エッジ225は、インデックス表面又はカッターブロック196の上方に又はごく近接して整列されている。ワイヤ46の切断工程は、プランジャー210の切断エッジ225が、その下方移動の間に切断ブロック196に非常に近接して通過し、これにより、ワイヤを引き裂く、はさみ効果を介して達成される。第4の脚部224の突出長さは、端部180、182の溶接セグメント186の長さに略等しい。
【0047】
第4の脚部224の端部により保持される接触面215のインプリント部226は、溶接区分186のところでインプリント即ちスプリット229をジャケット178内に形成するように設計された、長さ方向リブ即ち細長いピーク部228を有する。ジャケット178を、端部180、182の切断面188を通して分割しないのが好ましいので、細長いピーク228は、第4の脚部224の端部即ち切断エッジ225までの全ての行程で延在していない。これは、ジャケット178が切断面188まで切断されることを防止する。他の仕方では、溶接プロセスの間、ジャケット178の溶解流れは、より少なくしか制御されず、ターミナル54の望ましくない領域へとはみ出るおそれがあろう。この望ましくない領域は、例えば、コネクター44の最終組み立ての間にウェーハアッセンブリ48の積み上げを妨害するであろう棚部176の領域である。
【0048】
接触面214のクリンプ象限部215は、インプリント部226の突出部に略垂直に配置されており、中央区分216、第1の脚部218及び第2の脚部220の端部により保持されている。クリンプ工程の間、ターミナル54の2つの上方に突出するクリンプされていない翼部133の各々は、最初に、第1及び第2の脚部218、220の夫々の端部と係合する。クリンプ象限部215の凹状形状は、ワイヤ46のクリンプ区分184のところで絶縁ジャケット178を保持するため翼部133を互いに向かって内方に強制的に曲げる。プランジャー210が下方に移動する距離は、クリンプ区分184上に印加され、クリンプされるワイヤ46のゲージにより指令され、既知の、コントローラ75を介して制御される力に直接影響を及ぼす。第1及び第2の脚部218、220は、プランジャー110の全垂直長さで延在する必要はないが、把持器206のチャンネル212内で曲がること無く高信頼性で案内されるのに十分遠くまで延在する必要がある。
【0049】
かくして、ワイヤローダー66の単一ストロークにおいて、4つの別々の作用が存在する。第1の作用は、与えられたウェーハアッセンブリ48に対して所望の長さのワイヤ4
6を測定し、分配することであり、第2の作用は、プランジャー210の切断エッジ225と切断ブロック196との間でワイヤ46を切断することであり、第3の作用は、ワイヤの端部180、182をターミナルベース及びクリンプ部分126、132へと配置することであり、第4の作用は、プランジャー210のクリンプ象限部215を介してターミナル翼部133をクリンプすることである。図19、図23及び図24を参照すると、4つの作用全ては、クリンプ装置202、204のプランジャー210を駆動するカム車輪機構230の単一ストローク即ちサイクルを介して達成される。車輪機構230の車輪232の回転は、車輪232及びプランジャー210の間に接続されたカムアーム234を枢動させ、該車輪の回転運動を該プランジャーの直線運動に変換する。車輪232の回転の度合いは、プランジャー210の垂直変位へと変換される。この変位は、クリンプされたワイヤのゲージに応じて自動的に調整される。いずれにしても、車輪232は、図23に最も良く示されるように、可逆電動モーター233を介して180度未満で回転する。
【0050】
単一のウェーハ用途のためのワイヤゲージの最大範囲を達成するために、ターミナル54は、ゲージ又は厚さに関して変化する。即ち、ターミナル54のクリンプ部132は、ターミナルの残りのものよりもかなり薄い。クリンプ部132のこのより薄い厚さは、ターミナル及び/又はウェーハキャビティ114の限定された空間内でより大きなゲージワイヤ46のクリンプを可能にする。同様に、ターミナル54の調整フォーク部136のより大きく要求された厚さは、電気接続の高信頼性で再現可能な嵌合のために必要となる強度を提供する。クリンプ部132内の大きい体積及びプランジャー210の垂直移動を細かく調整する能力を用いて、多重ワイヤ46を、単一のターミナル54へとクリンプすることができる。即ち、ワイヤローダー66は、可変押圧制御を有し、ケーブル/ワイヤのサイズ及び数に基づくクリンプ高さに亘り動的な制御を有するという柔軟性を与える。勿論、より好ましくない設計は、各ワイヤゲージサイズのために別々のクリンプ装置を持つということになろう。この代替の設計では、車輪232は、単に、完全な回転、即ち、各ストロークに対して車輪232の360度の移動をなすことができるだけである。
(超音波溶接機)
ここで、図1、図20及び図28乃至図29を参照する。一連の剥ぎ取られていない絶縁ワイヤ46がループ形成され、各端部190、12で、パレット56内に配置された各々の所定のターミナル54へとクリンプされた状態で、該パレットは、コンベア58及びコントローラ75を介して超音波溶接機又は超音波ステーション68に移動する。超音波溶接機68は、ターミナル54の非鉄金属をワイヤ46の非鉄金属又はコンダクターワイヤ270に連結するため超音波エネルギーを利用する。超音波溶接は、金属が加熱されて互いに溶解する従来の溶接ではなく、その代わりに機械的振動が、ターミナル及びワイヤコンダクタ及びコア270の接触表面を一緒に付着させるため使用される。この付着工程は、ワイヤ46の絶縁ジャケット178と共に除去されるべき、表面酸化物等の汚染物質を生じさせる。この付着工程は、更に、接触表面を研磨させる。付着工程が継続するとき、接触表面は、親密となり、このとき、これらの表面の間で原子及び分子の結合が生じる。これにより、ターミナル54及びワイヤ46は、溶接と同様の効能で一緒に結合される。
【0051】
好ましくは、溶接機68は、コネチカット、ミルフォードのAMTECH(アメリカ技術社)の「ウルトラウェルド40」の超音波溶接機である。このクラスの市販されている超音波溶接機は、配置された溶接機68のマイクロプロセッサベースのサブコントローラ252と情報伝達するコントローラ75を介してユーザー調整されるソリッドステート式の電源250と、該電源の電気エネルギーが機械的振動に変換される変換器と、該変換機の機械的振動が増幅される振幅ブースター254と、ワイヤハーネス製造装置40のため特有に設計された新規な先端部258への振動を調整するホーン256の形態の出力ツールと、を備えている。
【0052】
幾つかの因子が超音波の金属対金属の結合の効能を、総合的に決定する。このとき、主要な観点は、振動の振幅、印加された力及び適用時間である。印加されたパワー(P)は
、振動の振幅(X)と、金属表面(P=FX)に垂直に印加される力(F)との積(P=FX)により定義され、印加されたエネルギー(E)は、印加されたパワー(P)と、印加時間(T)
との積(E=PT)により定義される。これらの変数は、ワイヤ46及びターミナル54の金属に基づいて最も効率的な結合を達成するように予め決定されている。
【0053】
超音波溶接機68の作動前に、これらの作動値(即ち、振幅、力及びエネルギー)は、コントローラ75又は溶接機のサブコントローラ252のいずれかに入力されなければならない。これらの値は、更に、多数の因子に依存して、前もって採取された経験的データから予め確立される。これらの因子は、ワイヤ又はコアゲージの厚さ、絶縁ジャケット178の厚さ、ターミナルベース部126の厚さ、及び、材料の種類を含んでいるが、これらに限定されるものではない。サブコントローラ252を介して制御されまたは監視される他のパラメータは、エネルギー253と、高さ予備測定の間に使用される力又はトリガー圧力255と、圧力257と、振幅259と、時間261と、パワー263と、予備高さ265と、高さ267と、を含んでいる。
【0054】
オペレータは、時間261又は高さ267とは反対にエネルギー253を入力する。経験的データは、最終的な製品品質のより良好な制御が達成されることを示していたからである。高さ又は時間に対してより感度が低いほど、溶接は、ターミナル及びケーブルの条件に関してより感度が低くなる。例えば、与えられた高さに溶接されていないストランドを含むワイヤ46は、全てのストランドが存在するときと同じほどには溶接品質を提供しない。
【0055】
トリガー圧力255は、監視目的のため溶接の前に、予め定めた高さ265を測定するという目的のためターミナル54上でワイヤ46をコンパクトにするため使用される。この高さが、予め確立された高さ範囲と適合しない場合、警告表示が提供される。この場合、間違ったサイズのワイヤが使用され、ワイヤが失われ、ターミナルが誤位置決めされる等々と、仮定される。トリガー圧力255は、最終的な溶接圧力257の平方インチ当たり約10ポンド内に設定されるべきである。予備高さが予め確立された範囲内にある場合、溶接機68は、溶接プロセスを開始する。典型的な溶接に関して、当該プロセスは、約0.5秒を取る。
【0056】
溶接圧力257に関して、エネルギー253及び振幅259と連係して使用されたとき良好な溶接を生成するため実際の圧力が要求される。サブコントローラ252上で設定される圧力257は、ワイヤ46及びターミナル54の組み合わせにホーンの先端258のクランプ力を提供する空気シリンダーに適用される。先端部及び溶接されるべき領域の間で力を発揮する溶接機68の空気シリンダーのサイズを知ることにより、計算によって、実際の溶接領域にかかる平方インチ当たりのポンド単位の力を計算することができる。
【0057】
振幅259は、ミクロン単位で読まれ、ターミナル及びワイヤと略同一平面で移動する。電気エネルギーが、溶接機68のコンバータ251に印加される。溶接機では、結晶状材料がその自然の周波数で励起される。典型的な周波数は、約40kHzである。微少振動が、音波設計式調整ブースター254を通して伝達され、ホーンに沿って伝達される。コンバータに印加される電圧が大きくなるほど、振幅がより大きくなる。
【0058】
溶接機68は、溶接プロセスを監視する一連の品質制御特徴を有する。これらの監視特徴は、一般に調整可能であり、かくして、却下又は順応しない部品の数を制御することができる。第1の監視特徴は、超音波エネルギーが作用している実際の時間を監視する時間
特徴である。この特徴時間は、完全なサイクル時間ではないが、実際の溶接時間である。この時間は、非鉄材料の品質及び清浄度の良好な表示である。溶接時間が予め確立された期間を超えた場合、汚染物質が存在しそうであるという表示となる。酸化物又は他の汚染物質は、本質的に、つるつるとしたものであり、溶接を形成するのに必要となる適切な金属対金属間の摩擦を形成することができない。
【0059】
第2の品質制御特徴は、時間に類似したパワーの特徴である。溶接上になされた仕事は、パワーと時間との積に等しいからである。そのため、最小パワーを受け取った溶接は、より高いレベルの汚染物質を含む可能性の高い非鉄金属を結合させる。
【0060】
前述した予め定められた高さの特徴とは別として、最終的な高さ品質制御特徴は、溶接の最終的な高さを測定する。単一ワイヤに関する典型的な溶接手順の下では、最終的な高さにおける振動は、約0.1ミリメートルであるべきである。最終的な溶接の高さが、この範囲を超えた場合、それは、溶接下で余剰の汚染物質という可能性が最も高い警告表示となる。最終的な溶接高さがこの範囲より下がった場合、それは、ワイヤストランドが逃げ、溶接領域内に捕捉されず、かくして、高さの読み取り内には含まれなかったという警告表示となる。
【0061】
溶接機68の作動中には、クリンプされたワイヤ46の溶接セグメント186と、ターミナル54のベース部126とは、コンベア58を介して、先端部258と、溶接機68の静止鉄床260との間に直接配置される。先端部258は、上方からウェーハ52のデッキ156内に延在し、溶接セグメント186においてワイヤ46の絶縁ジャケット178上に下方へと押圧する。溶接機68の鉄床260は、ウェーハ52の後部96の溶接窓262を通して上方に延在し、ターミナル54のベース部126の平坦底部表面又は側部264と直接接触する。溶接窓は、底面82と、ウェーハ52のキャビティ床152とを通って延在し、キャビティ114のデッキ156と連通する。
【0062】
溶接の準備中において、ワイヤ46の溶接セグメント186における絶縁ジャケット178は、剥ぎ取られる必要はないが、溶接プロセスで援助するため、前述したように、インプリント又は長さ方向のスリット229を有する。鉄床260と溶接機68の先端部258との独自の設計の故に、ワイヤ46の電気コンダクター270は、ソリッドコア又は単一ストランドに限定されないが、多重ストランド形成されたコンダクターコア又は銅材料を用いて利用することができる。コンダクターコア270を覆う絶縁ジャケット178は、例えば、熱可塑性の、好ましくは、塩化ポリビニル又はポリエステル等の溶解可能材料を持つ。ターミナル54は、非鉄であり、先端部258及び鉄床260の鋼鉄よりも実質的に柔らかい金属を持つのが好ましい。
【0063】
図30A乃至Dを参照すると、超音波溶接機68の作動中に、先端部258は、溶接プロセスの間、静止鉄床260に対して下方に移動する。先端及び鉄床の両方は、互いに対面し又は反対側にある作業表面266、268を有するが、鉄床の作業表面268のみが、該先端が鉄床へと力を受けるときターミナル54の底部表面264を把持するためギザギザが付けられている。先端部の作業表面266は、滑らかであり、絶縁ジャケット278を変位するため必要となる時間を減少させる。周波数は、12kHzで、又は、40kHZ若しくは別の周波数で固定されてもよく、或いは、周波数は、固定されなくてもよい。いずれにしても、予め確立された周波数は、調整フォーク形状のプロング142を始めとしたターミナルの一部分を損傷させ、ひび割れさせるおそれを引き起こす、共鳴周波数がターミナル54内に形成されないようにしている。
【0064】
先端部258の作業表面266は、ワイヤ46の絶縁ジャケット178との強制的当接状態へと最初に移動される。ここで、絶縁ジャケットが形成されたワイヤは、ターミナル
54のベース部126の頂部表面又は側部277に対して挟持される。これと同時に、ベース部126の底部表面264は、コンベア58に平行に配置された枢動軸273の回りに枢動する枢動プレート271により鉄床260の作業表面268に対して強制的に当接される。枢動プレート271は、パレット56を上傾斜位置279から下傾斜位置即ち鉄床係合位置275へと移動させる空気圧シリンダー(図示せず)を介して作動される。図30bに最も良く示されたように、予めスリット形成された絶縁ジャケット178は、先端部258の滑らかな作業表面266により更にくぼまされ又は変形される。この段階の作業では、マイクロプロセッサベースのコントローラ252は、これらの表面が、統計的に予め確立された所定の許容範囲内に配置されているか否かを直線可変変位変換器を介して決定する。許容範囲内に配置されていない場合、誤差が概算され、他の場合にはマイクロプロセッサのプログラムは、次の最終的な溶接工程へと移行する。
【0065】
誤差が発生した場合、ソリッドステート電源250は、変換器/ブースター254を付勢する。そのとき、その機械的振動がホーン256を介して先端部258に到達する。かくして、絶縁ジャケット178は、先端部258の作業表面266と共にワイヤ46に対して振動する。連続的な振動がある状態で、絶縁ジャケット178は、加熱し溶解し、かくして、図30C及び31に最も良く示されているように、先端部が振動し、鉄床260
に向かって力を加えられ続けるとき、先端部258の作業表面266とベース部126の頂部表面277との直接的な間の領域から離れるように流れ出す。
【0066】
図31を参照すると、超音波溶接プロセスの終了時に、絶縁ジャケット178は、先端部258が配置されているところの超音波溶接272の径方向に両側部上に変位塊269を形成した。溶接272では、ワイヤ46の銅製コンダクター270は、一方の側部で露出され、ターミナル54のベース部126の頂部表面234に超音波溶接272により結合される。ウェーハ52のキャビティ114のデッキ156は、溶解された絶縁ジャケットが、ウェーハキャビティ114の望ましくない領域内に流れ込み、コネクター44の嵌合能力を崩壊させたり又はウェーハ52の積み重ねを互いに妨げたりしないように、塊269を変位させるのに十分なほど大きくなければならない。換言すれば、変位塊269は、ワイヤ46の初期の切断表面188のかなり前方に、流れるようにする必要もなければ、その位置に形成する必要もない。
【0067】
図30Dを参照すると、超音波溶接プロセスは、単一のターミナル54に1より多くの
ワイヤ46を溶接することができる。図示のように、好ましくは超薄い塩化ポリビニル絶縁ジャケット178を有する、2つ以上のワイヤ46は、互いに及びターミナル54に超音波溶接することができる。これらのワイヤ46は、好ましくは、互いに略平行に配置された一対の耳部274を介して一緒に収集される。ターミナル54のベース部126は、耳部274の間に延在しているので、該耳部は、ベース部126の幅よりも僅かに大きい距離で互いから間隔を隔てられている。多重ワイヤ溶接272を可能にするため、先端部258の幅は、2つの耳部274の間の距離とほとんど同程度である。このアイディアは、先端部258と耳部274との間の任意の距離は、ワイヤコンダクター270の単一ストランドの直径よりも小さい、ということである。これは、全てのストランドが先端部258の下に残り、かくして、溶接プロセスにさらされることを確実にしている。即ち、銅製のストランドの全ては、溶接先端部の下に捕捉され、溶接領域から離れて横方向に移動することができなくなる。
【0068】
図30A及び図32A乃至32Bに最も良く示されるように、細長い直線支柱276は、
ホーンに一体に形成されるのが好ましく、夫々の端部で2つの直径方向両側の先端部258を設けている。支柱及びホーンの一体構成は、ホーンを通した溶接へのエネルギー及び振幅の首尾一貫した制御のために好ましい。代替例として、支柱276は、ねじ切りナット278を介してホーン256の端部に係合することができる。該ナットは、支柱276
により保持された中央点孔280を通って延在するホーン256のねじ切り部分と係合する。かくして、支柱276は、ホーン256に同心に配置され、単一部品としての両者は、第1の先端部258が磨耗し又は損傷を受けるようになるとき第2の先端部258を利用するように180度回転することができる。各支柱276上に2つの先端部258を持つことは、先端部258を製造するコストを減少させ、超音波溶接機68のメンテナンスを簡単にする。先端部258は、磨耗用の窒化チタンで被覆された硬化鋼鉄から作られるのが好ましい。窒化クロム等の他のハードコート材料も受容可能である。更に、先端部は、超音波溶接を達成する前にワイヤ46に損傷を与えかねず、又は該ワイヤを通して切断するおそれがある鋭いエッジを一切無くしている。前述のように、先端部の作業表面266は、滑らかであり、かくして、先端部上のニュートラルなパターンとは反対に、より迅速な溶接を提供する。その上、滑らかな先端部は、先端ツールを作るためにより少ないマッチングで済む。ワイヤ46のコンダクター270のストランドの全ての結合を確保するためには、先端部作業表面266は、ターミナル54のベース部126の頂部表面234に略平行でなければならない(即ち、凹形状とは反対)。平行な形状は、溶接を横切って均一な圧力又は力を提供し、これにより、すべてのストランドを結合する。
【0069】
図33A乃至Cを参照すると、鉄床260は、細長い直線鉄床支柱282により保持される。先端部258と同様に、一対の鉄床260は、鉄床支柱282の夫々の端部上に直径方向に保持されている。各鉄床260は、前述したように、耳部274を支持している。耳部274は、鉄床260から脱着可能であるように構成及び配置されるのが好ましい。この構成を用いて、耳部274の一方又は両方が、壊れるべき場合には、交換又はメンテナンスは、鉄床260及び支柱282の全体には及ばず、これらの耳部に限定される。耳部274は、合わせくぎ又はピン(図示せず)により鉄床260に保持される。鉄床260は、磨耗の目的のため硬化鋼鉄から作られる。耳部274が側面力又はせん断応力にさらされるので、耳部の硬化鋼鉄は鉄床の材料よりも柔らかいが、耳部の材料は鉄床260の材料ほど壊れやすくはない。その上、耳部274は露出されず、鉄床260の磨耗に耐える必要もなく、このため耳部274が硬い必要はない。
【0070】
本発明に係る方法論は、約26ゲージの範囲で、小さいゲージワイヤ46の取り扱いに対して大きな有用性を持っている。小さいゲージワイヤは、しばしば、ワイヤ46を傷つけること無く裸にするのが非常に困難である。これは、標準的なコンダクター又はワイヤ46を有するワイヤ46に対して特に真実である。その結果、小さいゲージワイヤ46の超音波溶接は、コスト高となり、困難性が増加する。しかし、本発明に係る方法は、ワイヤを予め裸にする必要はなく、これにより、小さい直径のワイヤ及び、0.4乃至0.2ミリメートルの絶縁厚さの範囲に亘る、薄いワイヤ及び極薄ワイヤを含む、小さい直径のワイヤを、ターミナル54に節約して取り付けることができる。
【0071】
高信頼性の超音波溶接272を保証するテストは、単純な引っ張りテストと称される。溶接の物理的強度は、結合が壊れたか否かを判定するため機械的な力の印加を介して実際にテストされる。引っ張りテストを適用したとき、ターミナル54は一方の端部で保持され、ワイヤ46は反対側端部から引っ張られる。溶接が保持する場合、これは、溶接が良好であり、電気を伝達するということを実証する。プラスチックは金属ターミナルに溶接を固定せず、それにより実質的な引っ張り強度が存在する場合には、知られているように非鉄金属が非鉄金属に溶接されるからである。
【0072】
図示しないが、単一ウェーハを横切って一度に超音波溶接272の全てを形成することが可能である。しかし、各々のターミナル54に対して各先端部258は、個々のワイヤ46に必要な高さ及び圧力を検出することができなければならない。その上、各溶接272に対して必要となるエネルギーは、一方のワイヤから次のワイヤへと変化し、ワイヤ及び/又はターミナルの間の酸化又は汚染レベルを変える可能性がある。単一ステップにお
ける多重ターミナル結合のための別の可能性は、各々の圧力及び位置がカスタマイズされるように異なる先端サイズ又は先端寸法を使用することであろう。即ち、一つのターミナル54に溶接される任意数のワイヤ又はワイヤゲージの任意の変化(即ち、26乃至18ゲージ)に対してカスタマイズ又は適合するためである。単一プロセスにおける多重ワイヤ結合のために、各先端部をカスタマイズすることができ、当該プロセスが完了するように、各々の個々の先端部258のためにフィードバックを提供することができる。他の仕方で、一方のターミナル54から次のターミナルへと移行する単一先端部258が使用される場合、コントローラ75の予め設定されたプログラミングが、各溶接272の間の変化を予想し又は処理することができる。
【0073】
超音波溶接技術の利用は、22ゲージよりも小さく、約26ゲージの範囲に及ぶワイヤ直径を有するワイヤハーネス42の組み付けを可能にする。これは、減少したワイヤハーネス42のバンドルサイズ、減少した質量、減少したコストを生じさせ、更には、ワイヤの剥ぎ取り、剥ぎ取りが形成するストランドの破損又は切除の可能性を無くす。また、超薄い壁ワイヤ又はケーブルへの接続も可能となる。
【0074】
図1を参照する。パレット56内に保持されたウェーハ52内に保持された全てのターミナル54のために溶接プロセスが完了した状態で、コンベア58は、コントローラ75を介して、ワイヤマーカー70として同定された、パレット56を次のステーションへと移動させる。
(ワイヤマーカー)
図1及び図34乃至37を参照すると、コンベア58は、パレット56、ウェーハアッセンブリ48及びループ形成され終端処理されたワイヤ46を、ワイヤマーカー即ちマーカーステーション70として同定された次のステーションへと運搬する。ワイヤマーカー70は、ワイヤ46の絶縁ジャケット178に同定マークを焼印する二酸化炭素レーザーであるのが好ましい。このレーザーマーキング技術は、ワイヤゲージサイズのアプローチ当たり一色の採用を可能にし、夫々のゲージサイズのため各々のカラーワイヤを持つ必要性を無くす。
【0075】
印刷又はマーキングプロセスにおいて、異なる絶縁ジャケットプラスチック材料のため異なる色マーキングを使用することが可能である。例えば、暗いジャケット178上に明るいプリント、又は、明るいジャケット上の位プリントは、両方とも良好な視認性を与える。このプリント色は、実際には、ワイヤジャケット178の強烈な光による焼付け即ち露光に起因したジャケットの脱色の効果である。該色は、かくして、ジャケット178の材料及び/又は添加物だけに依存するものではなく、レーザーの種類にも依存する。例えば、二酸化チタンを含むジャケット材料は、二酸化炭素レーザーを含む様々なレーザーの種類の任意の一つのビームへの露光で脱色する。
【0076】
印刷プロセスを完了するための時間は、印刷文字の数に依存し、典型的には、一つのワイヤ46をマークするため1秒もかからない。レーザーワイヤマーカー70は、ハーネス42内の各ワイヤ46の符号化を可能にする。該符号は、ワイヤが作られるとき確立する必要がある情報、ワイヤの詳細事項及びメンテナンスを援助するためのその使用法に転換され、若しくは、提供することができる。
【0077】
レーザーワイヤマーカー70の作動中には、パレット56は、細長いワイヤトレイ284に並んで又は隣接して配置される。このトレイは、トレイ284の頂部表面288に形成された横方向に延びる一連の平行溝286を保持する。マーカー70のくし装置290は、夫々の溝286の各々に亘って各ワイヤ46を整列し配置する。ワイヤ46がトレイ284の溝286内に配置されるように、各ワイヤアッセンブリ48は、それ自身のくし装置290を持つのが好ましい。一連のくし装置290は、略水平支持部材291により
トレイ294と並んで該トレイの上方で支持される。支持部材291は、コントローラ75により制御される空気圧又は空気シリンダー293により剛性静止構造体292から吊り下げられ、支持部材291及びくし装置290をトレイ28に向かったり離れたりする方向に上下運動させるように構成、配置される。
【0078】
くし装置290は、支持部材剤291に堅く係合された一連のC字形状の部材294を
有する。上側及び下側アーム296、298は、片持ちされ、支持部材291から突出する。上側アーム296は、略垂直ねじ切り孔300を設け、該孔は、ねじ切り孔300を超えて下方に突出するボルト又はピンを受け取り、下側アーム298により保持されるねじ切り孔又は丸型案内通路304へと至る。中空ロッド306は、丸型案内通路304内に摺動可能に配置され、ピン302の下側端部を同心に受け取る。ロッド306は、垂直に配置された渦状スプリング307の端部と接触する。該スプリングは、ピン302の回りでアーム296、298の間を同心に配置される。スプリング307は、下側アーム298の下方の延長位置で中空ロッド306の底端部に係合されるローラー309を偏倚させるように機能する。
【0079】
作動中には、支持部材291及び空気シリンダー293は、トレイの横方向に及びワイヤ46の長さ方向に静止構造体292に沿って移動し、くし装置290の回転作用を形成する。支持部材291の事実上下方に配置された傾斜機構326は、レーザー328によりワイヤ46をマークする前に、最初にワイヤ46を整列させ、溝内に配置するため受け取りトレイ284に向かってパレット56を傾斜させる。一連のスプリング負荷ピン又はフィン324が、支持部材291から下方に突出しており、ワイヤ46をトレイの各々の溝に向かわせる。ローラー309は、その後、環状表面308と上側アーム296との間で圧縮されたスプリング307の弾性力によりワイヤ46に対して偏倚される。スプリング負荷ローラー309の下方のベアリング力は、ワイヤを、レーザーによるマーキングのためトレイの溝内へとピッタリと横方向に落下させる。スプリング307は、ローラー309を下方向に偏倚させ、垂直変位の変動を形成して、異なるゲージのワイヤ46の範囲を可能にする。
【0080】
図1を参照すると、一旦、ワイヤ46がマークされると、コンベア58は、積載されたパレット56を、ワイヤハーネスステーション72へと前進させる。ウェーハアッセンブリ48及び溶接ワイヤ46は、ワイヤハーネスステーション72でパレット56から取り外され、空のパレット56は、再使用及び可能となる再構成のため第2のパレットステーション74に配置される。ワイヤハーネス42の自動化プロセスは、このようにして完了し、ウェーハアッセンブリ48は、コネクター44及びワイヤハーネス42の組み立てを完了するため、それらの各々のコネクターハウジング50内に手動で積載される。
(ウェーハの追加の特徴)
ウェーハ52の多数の特徴及び属性は、関連する限りでで説明され、ワイヤハーネス42の全体的な自動製造プロセスで要求されている。しかし、前述した幾つかの属性及びウェーハについてまだ説明されていない要素は、多機能性であり、製造ウェーハロセスとは別に、製品それ自体に対して効果のある特徴を提供する。
【0081】
例えば、図3、図5乃至9及び図19乃至図20を再び参照する。ウェーハ52の射出成形プロセスの間、ウェーハリブ100は、溶解したプラスチックのための流れ経路を提供し、次に、固体化されたウェーハ52に剛性を追加する。その上、電気コネクター44の最終的な組み立ての間に、積み重ね式ウェーハアッセンブリ48の一つのリブ100は、隣接する積み重ねウェーハアッセンブリ48の横方向のクリアランス411へとピッタリと突出する。ウェーハが積み重ねられたとき、一つのウェーハ52のリブ100は、次に隣接するウェーハ52の棚部176の上に全てに載置され、係止特徴160の強度を追加する。その上、ウェーハが積み重ねられたとき、リブ100の前部表面310は、ター
ミナル54の調整フォーク部136のプレート140の後部エッジ又は表面312に対して保持し、第3の係止特徴314を追加する。この第3の係止特徴は図18及び図19に最も良く示されるように、、ターミナル54が、嵌合コネクターとの接続中にキャビティ114内で後方に移動することを防止する。
【0082】
一旦、ウェーハアッセンブリ48が互いに積み重ねられた場合、それらは、矢印315の方向に横方向に、コネクターハウジング50により保持される側部開口316を通って摺動される。ハウジングそれ自身は、クリアランス即ち横方向の溝318を形成し、該溝は、底部ウェーハアッセンブリ48のリブ100を収容し、ウェーハをハウジング50にインデックス付けする。図示していないが、ハウジング50は、頂部ウェーハアッセンブリ48のクリアランス308により受け入れられた溝318とは反対側に配置されたリブを有するのが好ましい。ウェーハアッセンブリ48がハウジング50内で適切にインデックスされた状態で、コネクター44のキャップ320は、ウェーハアッセンブリ48の長さ方向に、且つ、矢印315に略垂直に配置された矢印321の方向に摺動するように構成、配置されている。キャップ320は、該キャップがハウジング50にスナップ式に係合し、かくして摺動開口316を密封し、ウェーハアッセンブリ48をコネクターは50内で固定するまで、ハウジング50とのレイル式のインタフェース上で摺動する。
【0083】
ウェーハ52は、適切な積み重ね順序を確保するため互いに僅かに異なって設計されることもできる。例えば、ウェーハのプラスチックは、様々な色を持ち、及び/又は、隣接するウェーハの孔に適合する一つのウェーハに小さなタブ等の積み重ね順の表示特徴を備えていてもよい。
【0084】
ウェーハアッセンブリ設計は、ワイヤハーネスに限定する必要はなく、様々な用途で利用することができる。例えば、ウェーハは、ヒューズボックスのレセプタクルとして利用することができる。それらは、多数行列を形成するように、互いの頂部に、及び、隣接して積み重ねることができる。ターミナル54は、ウェーハの間に延在する二重体のヒューズに嵌合してもよい。
(ターミナルの追加の特徴)
図16を参照すると、ターミナル54の多数の特徴及び属性が、それらが関連し、ワイヤハーネス42の全体的な自動製造プロセスで要求されるように記載されている。しかし、ターミナル54について前述した幾つかの属性及びまだ説明されていない要素は、多機能であり、製造プロセスとは独立に、製品それ自体に有利となる特徴を提供する。
【0085】
例えば、ターミナル54の厚いストックの調整フォーク部136は、一般に使用されるより薄いストックのターミナルよりも低いバルク抵抗を有する。フラット又は調整フォーク部136のブランクスタイルの接点は、一般に使用されている「成形」接点よりも、精度が高く、安定しており、より安定した接点及びピンターミナルの係合力を生じさせる。クリンプ部132の薄いストックは、最大範囲のワイヤゲージ能力を提供する。ターミナル54の製造中には、ターミナル54の短距離前進は、多重ターミナルが、単一ダイのストロークで形成されることを可能にし、間欠的なブランク部125を備えるキャリアスルーのターミナルボディ構成は、材料の使用及びコストを減少させる。ベース部126の開放接点設計は、ポストスタンプのメッキを容易にする。
【0086】
本明細書で開示された本発明の形態は、現在のところ好ましい実施例を含んでいるが、多数の他の形態が可能である。本明細書で本発明の全ての可能な均等物形態又は分岐に触れたとして本発明を限定するものではない。本明細書で使用された用語は、限定というよりも単に説明するためであり、様々な変更が、本発明の精神又は範囲から逸脱すること無くなし得ることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】図1は、本発明のワイヤハーネス製造装置の上面図である。
【図2】図2は、上記製造装置により製造された本発明のワイヤハーネスの斜視図である。
【図3】図3は、上記ワイヤハーネスの電気接続部の分解斜視図である。
【図4】図4は、製造装置のパレットの斜視図である。
【図5】図5は、電気コネクターのウェーハの斜視図である。
【図6】図6は、ウェーハの頂面図である。
【図7】図7は、ウェーハの底面図である。
【図8】図8は、ウェーハの側面図である。
【図9】図9は、ウェーハのブレード受け取り端面図である。
【図10】図10は、パレットの蓋部を開位置で示した該パレットの側断面図である。
【図11】図11は、蓋部を閉位置で示した該パレットの側断面図である。
【図12】図12は、ワイヤハーネス製造装置のターミナル挿入ステーションの前面図である。
【図13】図13は、ターミナル挿入ステーションの側面図である。
【図14】図14は、図13から取られたターミナル挿入ステーションの拡大側面図である。
【図15】図15は、ターミナル挿入ステーションの頂面図である。
【0088】
図15Aは、ターミナル挿入ステーションのヘッドの断面図である。
【図16】図16は、電気コネクターのターミナルの斜視図である。
【図17】図17は、内部の詳細事項を示すため一部が破断された電気コネクターのウェーハアッセンブリの斜視図である。
【図18】図18は、一緒に積み重ねられ、内部の詳細事項を示すため一部が取り外された電気コネクターの2つのウェーハアッセンブリの斜視図である。
【図19】図19は、ワイヤハーネス製造装置のワイヤ積載ステーションの斜視前面図である。
【図20】図20は、ワイヤ積載ステーションのフレーム、クリンプ装置及びハウジングの分解斜視図である。
【図21】図21は、電気コネクターワイヤの末端部の拡大斜視図である。
【図22】図22は、ワイヤ積載ステーションのクリンプ装置の拡大底面斜視図である。
【図23】図23は、ワイヤ積載ステーションの側面図である。
【図24】図24は、ワイヤ積載ステーションの前面図である。
【図25】図25は、ワイヤに係合された状態で示された、クリンプ装置の前面図である。
【図26】図26は、クリンプ装置の側面斜視図である。
【図27】図27は、内部の詳細事項を示すため一部が破断された状態のクリンプ装置の上面図である。
【図28】図28は、ワイヤハーネス製造装置の超音波溶接ステーションの斜視図である。
【図29】図29は、超音波溶接ステーションのサブコントローラの前面図である。
【図30】図30Aは、ワイヤハーネス製造装置のパレット内に保持されたウェーハアッセンブリに亘って配位された超音波溶接ステーションの先端支柱の側面図である。
【0089】
図30Bは、ターミナルが端部にクリンプされ、ウェーハ及びパレットが詳細を示すため取り外された状態で、ワイヤの端部の溶接セグメントに亘って配位された先端支柱の側面図である。
【0090】
図30Cは、溶接を形成するためワイヤの溶接セグメントの絶縁ジャケットに亘って配位され、該絶縁ジャケットへと押し込まれた先端支柱の側面図であり、内部の詳細を示すためパレット及びウェーハの一部分が取り外された状態の図である。
【0091】
図30Dは、先端及び2つのワイヤ上に載っている超音波溶接ステーションの鉄床の拡大側断面図であり、ターミナルが周囲のウェーハ内に着座された状態を示す。
【図31】図31は、ターミナルに溶接された一連のワイヤを示すウェーハアッセンブリの頂面図である。
【図32】図32Aは、超音波溶接ステーションの先端支柱の前面図である。
【0092】
図32Bは、超音波溶接ステーションの先端支柱の側面図である。
【図33】図33Aは、鉄床の頂面図である。
【0093】
図33Bは、超音波溶接機の鉄床支柱の前面図である。
図33Cは、鉄床支柱の側面図である。
【図34】図34は、ワイヤマーカーステーションの側面図である。
【図35】図35は、ワイヤマーカーステーションの前面図である。
【図36】図36は、ワイヤマーカーステーションのトレイに整列されたパレットの斜視図である。
【図37】図37は、ワイヤマーカーのくし装置の拡大斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤハーネス(42)を製造する方法であって、
細長いターミナルキャビティ(114)を有する、前記ワイヤハーネスの電気コネクターのウェーハを設け、
前記ウェーハの前記ターミナルキャビティを輸送器(58)を介してターミナル挿入ステーション(64)へと整列させ、
細長いターミナル(54)を前記ターミナル挿入ステーションを介して前記ターミナルキャビティへと長さ方向に挿入し、
挿入された前記ターミナルを前記輸送器を介してワイヤローダーステーション(66)に整列させ、
前記ワイヤ積載ステーションの積載サイクルを、電気絶縁ワイヤ(46)の端部を前記ターミナルに対して前記ターミナルキャビティへと横方向に積載するように開始する、各工程を備える、方法。
【請求項2】
前記ワイヤを、前記積載サイクルの間に一定の張力で前記ワイヤ積載ステーションのポー
ト(190)を通して供給する、工程を備える、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項3】
前記積載サイクルの間に前記ポートを通して供給されたワイヤの長さを測定し、
前記積載サイクルの間に及び前記ワイヤの前記端部を前記ターミナルに対して積載する前に、所定の長さで前記ワイヤを切断する、各工程を備える、請求項2に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項4】
前記積載サイクルの間に前記ワイヤの電気絶縁ジャケット(178)に前記端部でぎざぎざを付ける工程を備える、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項5】
前記積載サイクルの間に前記ワイヤのクリンプ区分(184)で絶縁ジャケット(178)を横切って前記ターミナルの翼部(133)をクリンプする、工程を備える、請求項2に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項6】
前記ターミナルを、前記輸送器を介して超音波溶接ステーション(68)へと前進させ、
前記ワイヤの端部の溶接区分(186)を前記超音波溶接ステーションを介して前記ターミナルに超音波溶接する、各工程を備える、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項7】
前記絶縁ジャケットの絶縁ワイヤを剥ぎ取る工程が実行されない、請求項6に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項8】
複数のワイヤ(46)の末端部を前記ターミナルに対して前記ターミナルキャビティ内に横方向に挿入し、該ワイヤは、前記複数のワイヤのうちの一つであり、
前記複数のワイヤの端部を超音波溶接ステーション(68)を介して前記ターミナルに超音波溶接する、工程を備える、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項9】
様々なゲージ直径を有する複数のワイヤ(46)を、略均一な張力負荷で前記ワイヤ積載スーションへと供給する、工程を備える、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項10】
前記絶縁されたワイヤは、剥ぎ取られない、請求項1に記載のワイヤハーネス(42)の製造方法。
【請求項11】
電気ワイヤ(46)を電気コネクター(44)に積載するためのワイヤ積載装置(66)であって、
フレーム(192)と、
前記フレームに堅く係合された切断ブロック(196)と、
前記ワイヤを開放可能に把持するための一対の両側の把持器(206)を有するクリンプ装置(202)と、
前記両側の把持器の間を直線的に摺動し、これにより前記ワイヤを前記把持器に対して移動させる、プランジャー(210)と、
を備え、
前記プランジャーは、前記ワイヤを切断するための切断ブロックに近いところを通過するように構成、配置された切断エッジ(225)を有し、前記把持器は、前記フレームに枢動式に係合される、ワイヤ積載装置。
【請求項12】
前記プランジャーの直線移動及び前記一対の両側把持器の枢動移動は、共通の仮想平面内
で行われる、請求項11に記載のワイヤ積載装置。
【請求項13】
前記一対の両側把持器は、前記ワイヤが把持器されたとき、前記ワイヤと摺動接触する内側面(208)を各々有し、
前記プランジャーは、前記内側面に略垂直で且つ該内側面の間に延在して配置された接触面(214)を有する、請求項11に記載のワイヤ積載装置。
【請求項14】
前記接触面は、前記ワイヤの溶接区分(186)で前記ワイヤの絶縁ジャケット(178)をインプリントするための突出インプリント部(226)を形成する、請求項13に記載のワイヤ積載装置。
【請求項15】
前記接触面は、前記ターミナルのクリンプ翼部(133)と係合するための凹状クリンプ象限部(215)を有する、請求項13に記載のワイヤ積載装置。
【請求項16】
前記ワイヤは、端部(180)で、クリンプ区分(184)と該クリンプ区分から突出する溶接セグメント(186)とを有する、絶縁ジャケット(178)を有し、
前記ワイヤのワイヤ区分で前記絶縁ジャケットをインプリントするための前記プランジャーの接触面における突出インプリント部(226)と、
前記クリンプ区分で前記絶縁ジャケットに前記翼部をクリンプするため前記プランジャーの下方移動の間に前記ターミナルのクリンプ翼部(133)と係合する前記プランジャーの前記接触面の凹状クリンプ象限部(215)と、を備える、請求項13に記載のワイヤ積載装置。
【請求項17】
前記クリンプ装置(202)がそのうちの一方である、2つのクリンプ装置を備え、
前記ワイヤは、末端部(180)と、反対側の切断端部(182)とを有し、
前記第1のクリンプ装置の前記一対の把持器は前記ワイヤの端部と係合し、該第1のクリンプ装置の前記プランジャーは、前記ワイヤを前記切断ブロックに対して移動させ、該ワイヤを切断して前記ターミナルに整列し、前記プランジャーの更なる移動は、前記ワイヤを前記ターミナルへと配置し、
前記末端部が第2のターミナル(54)への長さ方向の整列のため前記切断ブロックと接触した後、前記第2のクリンプ装置の前記一対の把持器は、前記ワイヤの前記反対側末端部と係合する、請求項11に記載のワイヤ積載装置。
【請求項18】
前記ワイヤの末端部は、前記ワイヤを、前記第2のクリンプ装置への係合のため前記切断ブロックに戻るようにループ形成するため前記フレームに係合される凹状ハウジング(194)に沿って案内される、請求項17に記載のワイヤ積載装置。
【請求項19】
前記ワイヤ積載ステーションのカムアーム(234)は、前記プランジャーと、前記車輪の回転運動を該プランジャーの直線運動に変換するための回転車輪(232)と、の間で枢動式に係合される、請求項11に記載のワイヤ積載装置。
【請求項20】
前記車輪は、180°より小さく回転する、請求項19に記載のワイヤ積載装置。
【請求項21】
前記車輪は、可逆電動モーター(233)を介して回転する、請求項20に記載のワイヤ積載装置。
【請求項22】
剥ぎ取られていない電気絶縁ワイヤ(46)の非鉄コア(270)を非鉄ターミナル(54)に溶接するための超音波溶接装置(68)であって、
前記超音波溶接装置(68)は、前記ワイヤと直接接触する先端部(258)と、溶接プロセスの間に前記ターミナルと直接接触する反対側にある鉄床(260)と、を備え、前記ターミナル及び前記ワイヤは、前記先端部及び前記鉄床の間に直接配置され、互いに直接接触し、
更に、前記超音波溶接装置(68)は、前記先端部及び前記鉄床が前記ワイヤを前記ターミナルに直接押し付けた状態で、超音波エネルギーを利用して前記ワイヤの伝導コア(270)を前記ターミナルに付着させるように構成されている、超音波溶接装置。
【請求項23】
電気非伝導ウェーハ(52)により形成された溶接窓(262)であって、該溶接窓は、前記ターミナルに着座する前記ウェーハのキャビティ(114)と連通し、該溶接窓は、前記キャビティから前記ウェーハの底面(82)を通って延在し、
前記超音波溶接装置の鉄床は、前記超音波溶接の間に前記ターミナルと直接接触するため前記ウェーハの溶接窓を通って延在する、請求項22に記載の超音波溶接装置。
【請求項24】
前記超音波溶接装置の前記ターミナル及び前記先端部は、前記溶接区分で絶縁ジャケット(178)と初期圧縮した状態で直接接触し、前記絶縁ジャケットは、前記超音波溶接の間に前記ウェーハのキャビティ内に変位塊(269)を形成するため前記ワイヤの伝導コア(270)から流れ出す、請求項22に記載の超音波溶接装置。
【請求項25】
前記ワイヤの前記伝導コアは、最小コラム強度を有して多重により合わされている、請求項24に記載の超音波溶接装置。
【請求項26】
前記ワイヤの前記ジャケットは、薄い壁で形成されている、請求項65に記載の超音波溶接装置。
【請求項27】
前記鉄床は、前記ターミナルの底部表面(264)と直接接触する、上方に面してぎざぎざの付けられた作業表面(268)を有し、
前記先端部は、前記溶接プロセスの開始中に前記ワイヤの絶縁ジャケット(178)と直接接触する、下方に面した作業表面(266)を有する、請求項22に記載の超音波溶接装置。
【請求項28】
前記先端部の前記下方に面した作業表面は滑らかである、請求項27に記載の超音波溶接装置。
【請求項29】
前記鉄床は、前記作業表面の両側から上方に突出した一対の耳部(274)を有し、前記耳部は、前記溶接プロセスの間に前記先端部と前記ターミナルとの間で伝導コアを捕捉するため、前記ターミナルの底部表面を越えて上方に突出する、請求項27に記載の超音波溶接装置。
【請求項30】
前記一対の耳部と前記鉄床とは、硬化鋼鉄から作られ、前記鉄床は、前記一対の耳部よりも硬い、請求項29に記載の超音波溶接装置。
【請求項31】
前記鉄床と、前記一対の耳部と、前記先端部とは、窒化チタニウムで被覆されている、請求項30に記載の超音波溶接装置。
【請求項32】
前記絶縁ジャケットは、熱可塑性材料から作られている、請求項29に記載の超音波溶接装置。
【請求項33】
並んで整列された複数のワイヤ(46)の各々の絶縁ジャケットをマークするためのワイヤマーカー(70)であって、
前記絶縁ジャケットをマークするためのレーザー(328)と、
前記レーザーを支持する静止構造体(292)と、
前記複数のワイヤに関して長さ方向に前記静止構造体に沿って移動するように構成、配置された空気圧シリンダー(293)と、
前記空気圧シリンダーに係合される、支持部材剤(291)と、
前記空気圧シリンダーは、前記支持部材を垂直方向に前記複数のワイヤに向かって移動させる、ワイヤマーカー。
【請求項34】
複数の溝(286)を有するトレイ(284)と、
前記トレイの上方に前記支持部材に係合される、くし装置(290)と、
を備え、
前記くし装置は、前記複数のワイヤの各々一つをマーキングのため前記複数の溝の各々一つへと整列、挿入するように構成、配置されている、請求項33に記載のワイヤマーカー。
【請求項35】
前記レーザーは、二酸化炭素レーザーである、請求項33に記載のワイヤマーカー。
【請求項36】
前記絶縁ジャケットは、部分的に二酸化チタンである、請求項35に記載のワイヤマーカー。
【請求項37】
前記絶縁ジャケットは、ポリエステル及びエチレンコポリマーである、請求項33に記載のワイヤマーカー。
【請求項38】
前記くし装置は、該くし装置のピン(302)に同心に配置されたスプリング(307)により下方に偏倚されたローラー(309)を有し、前記ローラーは、前記支持部材が前記静止構造体に沿って移動するとき、前記空気圧シリンダーが前記複数のワイヤを前記トレイの複数の溝に挿入するように延長されるとき、該複数のワイヤ上へと弾性的に下方に保持する、請求項34に記載のワイヤマーカー。
【請求項39】
電気ウェーハアッセンブリであって、
電気絶縁ウェーハであって、
開口(175)を形成するアパーチャ端面(90)と、
反対側ワイヤ端面(92)と、
前記アパーチャ端面と前記ワイヤ端面との間に長さ方向に延在する、第1及び第2の壁(146)と、
前記アパーチャ端面と前記ワイヤ端面との間に長さ方向に延在し、前記第1及び第2の壁の間に横方向に形成された細長いキャビティ(114)と、
前記第1及び第2の壁の下方に配置され、前記キャビティの反対側に面した、底面(82)と、
前記底面の反対側に面し、前記キャビティの底部を形成する、キャビティ床(152)であって、前記第1及び第2の壁は該キャビティ床から上方に延在する、該キャビティ床(152)と、
前記キャビティと連通するため、前記底面と前記キャビティ床との間を延在する窓(262)と、
ウェーハのキャビティ内に着座した細長い電気ターミナル(54)であって、該ターミナルは、前記窓を通って横方向に、前記キャビティから横方向上方に露出されている、前記ターミナルと、
を備える、電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項40】
前記第1及び第2の壁(146)は、第1及び第2の側部(148、150)の間を横方向に各々形成され、前記キャビティは、前記第1の壁の前記第1の側部と前記第2の壁の前記第2の側部との間に形成され、
前記第1の壁の前記第1の側部から水平方向に突出し、前記キャビティ床から間隔を隔てている、前記ウェーハの棚部(176)と、
前記ベース部の上方移動を防止するため前記ウェーハの前記棚部と前記キャビティ床との間で部分的にピッタリと適合された前記ターミナルのベース部(126)と、
を備え、
前記ターミナルの前記ベース部は、前記窓を通って、前記キャビティを通って上方に、及び、前記棚部から離れる方に前記キャビティの長さ方向に露出されている、請求項39に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項41】
前記底面から横方向下方に突出し、且つ、前記ウェーハを補強するため前記キャビティに垂直に延在する、前記ウェーハのリブ(100)を備える、請求項40に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項42】
前記リブは、前記棚部の下方に配置され、
前記底面の反対側に配置された、前記ウェーハの頂面(84)と、
前記キャビティに垂直に配置されて該キャビティと連通する細長いクリアランス(311)と、
を備え、
前記クリアランスは、前記頂面により形成され、前記第1及び第2の壁を通って前記棚部へと横方向下方に延在する、請求項41に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項43】
前記ウェーハは、2つの積み上げられたウェーハのうちの一つであり、一つのウェーハの前記底面は、隣接したウェーハの前記頂面と接触し、一つのウェーハの前記リブは、前記クリアランス内に突出すると共に、前記ウェーハを一緒にインデックス付けし且つ隣接したウェーハの前記棚部を補強するため該隣接したウェーハの該棚部と接触する、請求項42に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項44】
前記底面の反対側に配置された頂面(84)であって、前記キャビティは、前記頂面を通って横方向に連通する、前記頂面と、
前記ウェーハを補強するため、前記底面から横方向下方に突出し且つ前記キャビティに垂直に延在する、リブ(100)と、
を備える、請求項39に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項45】
前記キャビティに垂直に配置され且つ該キャビティと連通する、細長いクリアランス(311)であって、該クリアランスは前記頂面により形成され、前記第1及び第2の壁を通って横方向下方に交差して延在する、前記クリアランスを備え、
前記ターミナルは、前記キャビティ内に配置され且つ前記クリアランスに直接隣接した後方向のエッジ(170)を有する上方に突出したプレート(140)を持ち、
更に第2のウェーハ(52)を備え、該第2のウェーハのリブ(100)は、前記第1のウェーハの前記クリアランス内に延在し、且つ、該第1のウェーハに関する前記ターミナルの後方向移動を防止するため該ターミナルの後方エッジと接触する、請求項44に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項46】
前記ターミナルは、前記ウェーハの前記アパーチャを通って、嵌合するコネクターのブレードを受け入れるように該ターミナルの長さ方向に延在する一対のプロング(142)を有する、調整フォーク部分(136)を有する、請求項39に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項47】
前記ターミナルは、ワイヤ(46)をクリンプするため前記調整フォーク部分の後方に係合されたクリンプ部(132)を有する、請求項46に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項48】
前記調整フォーク部のストックの厚さは、前記クリンプ部のストックの厚さよりも厚い、請求項47に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項49】
前記キャビティ内で前記第1の壁から前記第2の壁に突出する、前記ウェーハの弾性アーム(162)と、
前記アームの末端部に一体に係合され、前記ウェーハに対して該アームの前方に配置され、前方停止面(168)を有する、拡大末端ヘッド(164)と、
前記キャビティ内に配置された後部エッジ(312)を有する前記ターミナルのプレートと、
を備え、
前記末端ヘッドの前方停止面は、前記ウェーハのキャビティ内で前記ターミナルの後方移動を防止するため前記ターミナルのプレートの後部エッジと接触する、請求項39に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項50】
前記プレートは、垂直に配置され、該プレート内に下方に延在するノッチ(166)を設け、
前記プレートの後部エッジは前記ノッチを部分的に形成し、
前記ウェーハの末端ヘッドは、前記ターミナルが該ウェーハのキャビティから上方に持ち上がることを防止するため前記ノッチ内に配置される、請求項49に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項51】
前記キャビティ内で、前記第1の壁から前記第2の壁に突出する前記ウェーハの棚部(176)であって、該棚部は該第2の壁から間隔を隔てている、前記棚部と、
前記ベース部の上方運動を防止するため前記棚部と前記ウェーハのキャビティ床との間でピッタリと適合する前記ターミナルのベース部(126)と、
を備える、請求項50に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項52】
前記棚部と前記アームとは、略等しい距離で前記キャビティ床から隔てられている、請求項51に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項53】
前記棚部は、前記弾性アームに一体にその後方で係合され、前記プレートは、前記ベース部から垂直上方に突出する、請求項51に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項54】
前記ターミナルのベース部は、前記窓を通って露出され、前記キャビティを通って上方に露出される、請求項53に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項55】
前記窓は前記ウェーハの棚部の後方に配置される、請求項54に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項56】
前記ターミナルは、嵌合するコネクターのブレードを弾性的に受け入れるため、前記アパーチャ端面に向かって前方に突出する一対のプロング(142)を有する、請求項39に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項57】
前記一対のプロングの頂部プロングは、前記底面の反対側に配置された前記ウェーハの頂面(84)の僅かに下方に配置された略水平頂部エッジを有し、前記キャビティは前記頂面を通って横方向に連通する、請求項56に記載の電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項58】
複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ(48)であって、
複数の電気絶縁ウェーハ(52)を備え、
各ウェーハは、
アパーチャ(175)を形成するアパーチャ端面(90)と、
反対側ワイヤ端面(92)と、
前記端面の間に延在する底面(82)と、
前記底面の反対側に配置され、前記端面の間で延在する頂面(84)と、
前記端面の間を長さ方向に延在し、前記頂面を通って横方向上側に連通する、細長いキャビティ(114)と、
前記底面から下方に突出し、前記ウェーハの横方向に延在する、リブ(100)と、
前記頂面から下方に突出し、前記ウェーハを横切って横方向に延在すると共に、前記キャビティと連通する、クリアランス(311)と、
複数のターミナル(54)であって、各ターミナルは、前記複数のウェーハの各々一つの前記キャビティに着座される、前記複数のターミナルと、
を備え、
前記複数のウェーハの一つのウェーハの前記底面は、該複数のウェーハの次に隣接するウェーハの頂面と接触し、該複数のウェーハの一つのウェーハの前記リブは、該複数のウェーハの隣接するウェーハの前記クリアランスへとインデックス付けされている、複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項59】
前記複数のウェーハを一緒に固定するため周囲ハウジング(50)を備える、請求項58に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項60】
ヒューズボックスアッセンブリを備える、請求項58に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項61】
電気コネクターを備える、請求項59に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項62】
溶接窓(262)が前記底面と前記キャビティのキャビティ床(152)との間を延在する、請求項59に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項63】
前記ターミナルは、前記窓を通って下方に、前記キャビティを通って上方に露出される、請求項59に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項64】
前記キャビティは、前記底面とは反対側に面するキャビティ床(152)と、両側の第1及び第2の側部とにより部分的に形成され、
前記第1の側部から前記キャビティ内に突出する前記ウェーハの棚部(176)を備え、
前記ターミナルは前記キャビティ床と前記棚部との間をピッタリと係合される、請求項59に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項65】
前記第1の側部及び前記棚部から前記キャビティ内に突出し、前記第2の側部の近傍に配置された末端ヘッド(164)を有する前記ウェーハの弾性アーム(162)を備え、
前記ターミナルは、前記キャビティ床と前記棚部との間をピッタリと係合した水平ベース部(126)と、該ベース部に係合した垂直プレート(140)とを有し、前記プレートは、前記末端ヘッドに係合した後方エッジ表面(170)を有する、請求項64に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項66】
前記複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリの一つの前記リブは、該複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリの隣接した一つの前記ウェーハの前記棚部と接触する、請求項65に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項67】
前記複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリの一つの前記リブは、該複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリの次に隣接した一つの前記ターミナルの前記プレートの垂直後方エッジ(312)と接触する、請求項65に記載の複数の積み重ね電気ウェーハアッセンブリ。
【請求項68】
電気ターミナルストライプであって、
複数のターミナル(54)を備え、該複数のターミナルの各ターミナルは、
一定のストック厚さを有するリセプタクル部(136)と、
前記リセプタクル部の前記ストック厚さよりも少ないストック厚さを有する、クリンプ部(132)と、
前記リセプタクルと前記クリンプ部との間で一体に係合されたベース部(126)であって、該ベース部は、第1の長さ方向エッジ(128)と第2の長さ方向エッジ(130)とを有し、これらのエッジの間に形成された、前記ベース部と、
前記複数のターミナルに間欠的に係合された複数のスラグ(125)であって、該複数の塊の各々は前記複数のターミナルの一つのターミナルの夫々の第1の長さ方向エッジと、該複数のターミナルの次に隣接するターミナル第2の長さ方向エッジとの間で係合される、電気ターミナルストライプ。
【請求項69】
前記複数のターミナルの各々の前記リセプタクル部は、嵌合するコネクターのブレードを受け入れるための一対のプロング(142)を有する、請求項68に記載の電気ターミナルストライプ。
【請求項70】
前記ベース部はメッキされている、請求項68に記載の電気ターミナルストライプ。
【請求項71】
電気ワイヤハーネス(42)であって、
非鉄コア(270)と、その周囲の電気絶縁ジャケット(178)とを有する複数のワイヤ(46)と、
前記複数のワイヤにより互いに電気的に係合された複数のコネクター(44)であって、該複数のコネクターの各々は、ハウジング(50)と該ハウジングにより保持されたウェーハアッセンブリ(48)とを有する、前記複数のコネクターと、
を備え、
前記ウェーハアッセンブリは、
前記ハウジングを通って露出されたアパーチャ端面(90)と、
前記ハウジングを通って露出された反対側のワイヤ端面(92)と、
前記アパーチャと前記ワイヤ端面との間を延在する、頂面(82)及び反対側底面(84)と、
前記アパーチャ及び前記ワイヤ端面の間で長さ方向に延在し、これらを通して連通すると共に前記頂面を通って横方向に連通する、細長いキャビティ(114)と、
前記キャビティと前記底面を通して連通する溶接窓(262)と、
前記ウェーハの前記キャビティ内に着座された細長い電気ターミナル(54)であって、該ターミナルは前記窓を介して前記底面を通って横方向に露出され、前記キャビティを介して前記頂面を通って横方向上方に露出される、前記電気ターミナルと、
を備え、前記複数のワイヤの各々は、前記複数のコネクターの少なくとも1つのウェーハの端面を通って延在し、各ターミナルは前記溶接窓の反対側で前記複数のワイヤの少なくとも1つに溶接される、電気ワイヤハーネス。
【請求項72】
前記ターミナルを前記ワイヤの非鉄コア(270)に係合すると共に、前記溶接窓の反対側に配置された、超音波溶接部(272)と、
前記超音波溶接部の回りに配置された前記ワイヤの絶縁ジャケット(178)の変位塊(269)と、
を備える、請求項71に記載の電気ワイヤハーネス。
【請求項73】
前記絶縁ジャケットは、熱可塑性である、請求項72に記載の電気ワイヤハーネス。
【請求項74】
ターミナル挿入装置(64)であって、
並んで係合された複数のターミナルを有する、渦状のターミナルキャリアストライプ(112)と、
前記ターミナルキャリアストライプを前進させるように構成、配置されたインデックス車輪(143)と、
前記複数のターミナルを位置決めし、前記ターミナルストライプからせん断するため直線方向に移動するように構成、配置されたヘッド(116)と、
複数のせん断されたターミナルの各々を連続的に押し出す、プッシャー(122)と、
前記プッシャーが前記ターミナルを前記ウェーハ内に挿入している間に前記複数のせん断されたターミナルの連続したターミナルの各々を垂直位置に保持するように構成、配置されたターミナル案内バー(135)と、
を備える、ターミナル挿入装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図15A】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図30D】
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【図31】
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【図32A】
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【図32B】
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【図33A】
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【図33B】
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【図33C】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2008−251539(P2008−251539A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−121711(P2008−121711)
【出願日】平成20年5月7日(2008.5.7)
【分割の表示】特願2003−547103(P2003−547103)の分割
【原出願日】平成14年11月22日(2002.11.22)
【出願人】(599023978)デルファイ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド (281)
【Fターム(参考)】