説明

一体化したターニング・センタを有する非接触検査システム

【課題】ロータの機械加工と非接触検査システムを一体化する。
【解決手段】非接触検査システム110は、制動表面を指す非接触センサ(112−1、112−2)の1つ以上の対及びディスクの外径を指す非接触センサを有する。非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブ及び/又はレーザ・センサである。システムは、制動表面102、104厚さ変動、横振れ、平坦さ、平行性及び直径等の種々の特徴及び特性を測定する。ディスクが指定速度で回転する間に又はディスクが停止している間に測定を行う。非接触センサ(112−1、112−2)の対は、センサ又は校正された表面から、その指した表面までの距離を連続的に測定する。他の2つのセンサ(115及び/又は117)は、センサ又は校正された表面から、その指した面までの距離を連続的に測定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータを機械加工すること、特に回転可能なブレーキ・ロータを機械加工するためにターニング・センタと一体化した非接触検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車は、制動を容易にするために種々の機構を有する。これらの制動機構のうちで周知であるのは、自動車のホイールに連結したディスク・ロータの組合わせである。自動車を停止又は減速させるために、(例えば、いわゆるディスク・ブレーキを使用して)圧力をブレーキ・キャリパ・クランピング・ブレーキ・パッドによってディスク・ロータの1つ以上の外面に印加し、それによってホイールの回転を減速又は停止させる。
【0003】
ロータは、脈付き(veind)構成を有する。典型的脈付きロータ100を図1及び2に示し、ここで図1は、ロータ100の前面を示し、図2は、側面を示す。(線IとIIとの間の)ロータ100の部分は、ロータの内部の脈付き構造を示すために切り取ってある。脈付きロータは、いくつかの脈によって連結され、分離した2つのディスクプレートで本質的に作られている。脈は、直線状又は曲線状であってよく、脈の数は、1つのロータから他のロータと変動する。例えば、図3及び4は、曲線状脈を備える未加工脈付きロータの例である。ロータ100は、2つの外面102、104を有し、これらの面は、ロータを含む2つのディスクの外面によって与えられる。ロータ100に連結したホイール・ドライブの回転を減速又は停止させるために圧力を(例えば、ブレーキ・パッド(図示してない)によって)印加するのは、これら2つの表面102、104に対してである。理想的には、ロータ100は、完全に円形であり、これらの表面102、104は、互いに平行である。
【0004】
典型的ロータ100は、プレキャスト・ロータを機械加工することによって製作される。キャスト下加工ロータ106を図5及び6に示すが、これらの図は、それぞれプレキャスト未加工ロータ100の前面図及び側面図である。図1及び2に示したロータ100は、キャスト・ロータ106を適当に機械加工することによって生産される。
【0005】
現存するロータには、いくつかの問題又は欠陥が存在することがあり、これらの問題又は欠陥は、ロータを機械加工した方法へと追跡することができる。例えば、上記ように、ロータ表面の一様でない摩耗及び発熱を防止し又は回避するために、2つの表面102、104は、理想的には平行である。先行の機械加工システムでは、これら2つの表面の平行性は、機械加工に先立って決定されなかった。更に、機械加工後、各ロータの厚さ変動(TV)及び横振れ(LRO)を最小限にするばかりでなく、対称ロータを得ることが望ましい。これらの問題の要約は、「自動車ブレーキ構成要素試験における容量性プローブの使用」、スティーブ・ムルドゥーン及びリック・サンドベルグ、テスト・エンジニアリング・アンド・マネージメント、8月/9月号、1997年(以下、「ムルドゥーン」)に見ることができる。ムルドゥーンは、ここに引例として挙げることによって、その内容を全面的に本明細書に組み入れる。ムルドゥーンは、生産後ブレーキ試験における非接触容量性プローブの使用を示す。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】スティーブ・ムルドゥーン及びリック・サンドベルグ著、「自動車ブレーキ構成要素試験における容量性プローブの使用」、テスト・エンジニアリング・アンド・マネージメント、8月/9月号、1997年
【発明の概要】
【0007】
優れた品質のものであって、先行システムの欠点に悩まないブレーキ・ロータを生産することが望ましい。したがって、ブレーキ・ターニング・センタのダイナミック試験をし、適当なときに、センタへの命令を変更するように、センタに非接触検査システムを組み込むことが望ましい。このようにして、潜在的問題を機械加工の後にではなく、むしろ機械加工中に捕らえる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、本発明は、一態様では、ターニング・センタに組み込んだシステムを提供することによって、そのシステムが制動表面を指す非接触センサの複数対及びディスクの外径及び/又は内径を指す非接触センサを有することによって、上記及び他の問題を解決する。非接触サンサは、誘導性センサ、容量性プローブ及び/又はレーザ・センサである。信号処理及び測定出力に対してコントローラが各センサに接続される。各サンサは、ゲージ・ブロック又はマスタ部品によって又はいずれか適当な方法で校正することができる。このシステムは、制動表面厚さ変動、横振れ及び半径振れ、平坦さ、平行性、直径及び他の適当かつ有効な特徴を、しかし、これらに限定されない種々の特徴及び特性を測定することができる。
【0009】
ディスクが指定された、既知の速度で回転している又は停止している間に測定を行う。非接触センサの1つ以上の対は、センサ又は校正された外面から、その指した表面までの距離を連続的に測定する。したがって、横振れ及び/又は半径振れ及び厚さ変動を多数の(好適には3つの)異なった半径での測定から計算することができる。同じ制動表面についての測定を組み合わせることによって、平坦さ及び平行性を計算することができる。他の2つのセンサは、センサ又は校正された表面から、その指した表面までの距離を連続的に測定する。直径は、ディスクの中心を知って計算することができる。
【0010】
横振れ及び/又は半径振れ、厚さ変動、平坦さ及び平行性は、最終検査のために及び/又は統計的プロセス制御のためにターニング・センタで各ブレーキ・ディスクについて測定することができる。直径測定及びその振れは、ツール摩耗を監視し、補償するためにターニング・センタへフィード・バックすることができる。
【0011】
他の態様では、本発明は、コンピュータ制御ターニング・システムのチャックに取り付けた部品を機械加工する方法である。この方法は、部品を指すように複数の非接触センサを位置決めすること、センサから測定を達成すること、測定に基づいて部品の属性を計算すること、計算した属性に基づいて部品へのチャックの締付け力を動的に調節することを含む。部品をターニング・システムに取り付けている間に又は部品をシステムから取り外している間にセンサから測定を達成することができる。
【0012】
好適実施の形態では、部品は、ディスク・ブレーキ・ロータであり、属性は、ディスクの制動表面厚さ変動、ディスクの横振れ及び/又は半径振れ、ディスクの平坦さおよび前記ディスクの平行性の少なくともいくつかを含む。
【0013】
好適には、非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブおよびレーザ・センサから選択される。
【0014】
一実施の形態では、機械加工センタ自体の他の態様を測定する。例えば、本方法は、(a)ロータのたわみ、(b)スピンドル運動及び/又はスピンドル振れ、(c)チャック運動及び/又はチャック振れ、(d)ツール運動の少なくともいくつかをターニング中に測定することを含むことができる。これらの測定は、測定した属性に基づいて部品へのチャックの締付け力を調節するために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に従って生産された典型的ロータの前面図である。
【図2】本発明に従って生産された典型的ロータの側面図である。
【図3】本発明に従うロータを生産するために使用される鋳物の前面図である。
【図4】本発明に従うロータを生産するために使用される鋳物の側面図である。
【図5】本発明に従うロータを生産するために使用される鋳物の前面図である。
【図6】本発明に従うロータを生産するために使用される鋳物の側面図である。
【図7】本発明に従う機械加工システムのブロック図である。
【図8】本発明の態様の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の上記及び他の目的並びに利点は、添付図面と関連して行う次の詳細な説明を考察するならば明らかになる。これらの図面を通して参照符号は、同様の部品を示す。
【0017】
図7で、機械加工されるブレーキ・ロータ100は、ターニング・センタ110のチャック116に取り付けてある。ロータ100は、ハットロータ、一体ハブ付きロータ、ロータのこれらの型式の組合わせを含むが、これらに限定されない、機械加工したロータのいずれもの型式である。本発明の現在の好適な実施の形態に従うシステム110は、三対の非接触センサ112−1、112−2、113−1、113−2、114−1、114−2を含み、これらは、それぞれチャック116に取り付けたロータ100の制動表面102及び104を垂直に指す。他の実施の形態では、もっと少ない又は多いセンサを使用することができる。他の非接触センサ115(及び/又は117)は、取り付けたロータ100の外径を指す。更に他の非接触センサ119は、ロータ100の内径を測定するために、その内径の縁を指す。
【0018】
非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブ及び/又はレーザ・センサである。各非接触センサは、信号処理及びセンサの出力の測定に対するコントローラ118に接続する。各センサは、ゲージ・ブロック又はマスタ部品によって又はいずれかの他の適当な方法で校正することができる。
【0019】
システム110は、ロータ100の種々の特徴及び特性を動的に測定するために適合している。これらの特徴は、制動表面厚さ変動(TV)、横振れ(LRO)、半径振れ(RRO)、平坦さ、平行性、内径及び外径を含むが、しかし、これらに限定されない。ハット・ロータの場合、ハットの直径及び他の特徴を測定することができる。種々の特徴の測定は、本質的に既知の方法で、特に各センサから、それが指す表面までの距離を決定することによって行われる。これらの測定を既知の方法で組み合わせることによって、種々の特徴及び特性、例えば、制動表面厚さ変動、横振れ及び/又は半径振れ、平坦さ、平行性、直径及び他の適当かつ有効な特徴をCNCターニング・センタがロータ100の機械加工を制御するために使用することができる。
【0020】
ディスク100が指定速度で回転する間に又はディスクが停止している間に種々の特徴の測定を行う。ディスクが回転している間に測定を行うならば、ディスクは、好適には指定速度で回転してる。三対の非接触センサ112−1、112−2、113−1、113−2、114−1、114−2は、それぞれ各センサから又は校正された外面から、それらのセンサがそれぞれ指している表面までの距離を連続的かつ動的に測定する。
【0021】
したがって、三対のセンサを有する好適実施の形態では、横振れ及び/又は半径振れ及び厚さ変動ばかりでなく、他の特徴を3つの異なった半径での測定から計算することができる。同じ制動表面ついて、これらの測定を組み合わせることによって、平坦さ及び平行性を計算することができる。他の2つのセンサ115、117は、センサ又は校正された外面から、それらのセンサがそれぞれ指す表面、すなわち、ディスク100の外径の表面までの距離を連続的に測定する。ディスク100の中心を知って、(外径についての)これらの測定は、ディスク100の直径の計算を行う。同様に、センサ119は、このセンサからディスク100の内径までの距離を連続的に測定し、それによってディスクの内径の計算を行う。
【0022】
動作中、横振れ及び/又は半径振れ、厚さ変動、平坦さ及び平行性を最終検査のために及び/又は統計的プロセス制御のためにターニング・センタで各ブレーキ・ディスクについて測定する。直径測定及びその振れをツール摩耗を監視かつ補償するためにターニング・センタへ選択的ににフィード・バックする。
【0023】
それゆえ、図8に示すように、本発明の方法は、ディスクの外面を指す複数の非接触センサを位置決めすること(S100)を含む。次いで、測定をセンサから達成する(S102)。ディスクの属性をこれらの測定に基づいて計算し(S104)、計算した属性をディスクの機械加工の制御のためにターニング・センタへ供給する(S106)。ディスクの機械加工中プロセス(S102、S104、S106)を繰り返す。
【0024】
本発明の他の態様では、非接触センサは、機械加工装置自体の種々の特徴を測定するために使用される。例えば、センサを次のいくつか又は全てを測定するために位置決めすることができる。すなわち、
1.ターニング中の部品(ロータ)のたわみ、
2.ターニング中のスピンドル運動及び/又はスピンドル振れ、
3.ターニング中のチャック運動及び/又はチャック振れ、
4.ターニング中のツール運動及びツール保持運動、
5.ツール又は機械加工される部品の他の特徴及び特性。
【0025】
これらの特徴は、ターニング・センタを動的に制御かつ調節するために、単独で又は機械加工した実部品の測定と一緒に使用することができる。特に、これらの特徴は、機械加工される部品の潜在的欠陥を最少限にするためにターニング速度及び切削深さを動的に調節するように使用することができる。本発明のなお他の態様では、それらの測定値は、チャック締付け力を制御するために使用することができ、それによって最少限の締付け力を使用し、ロータのロービング(lobing)を減少させ又は防止する。
【0026】
好適実施の形態をディスク・ブレーキ・ロータの機械加工について説明したが、他の部品の機械加工も本発明は、構想する。
【0027】
このようにして、一体化したターニング・センタを有する非接触検査システムが提供される。当業者が承知するように、本発明は、例示目的のためであって、限定の目的のためにでなく提示され説明した実施の形態以外によっても実行することができ、本発明は、前掲の特許請求の範囲によってのみ限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ制御されるターニング・センタを含む、ディスクを機械加工するシステムであって、
計測動作および加工動作のあいだ前記ディスクを回転させる回転可能なチャックと、
前記チャック上に前記ディスクがマウントされたときに、前記ディスクの対向する2つの外面に向くようにチャックに対して位置決めした複数の非接触センサと、
前記センサに接続され、前記センサから定期的に測定値を得て、前記測定値に応答して前記加工動作を調整するコントローラであって、前記測定値は、それぞれのセンサが向く前記表面からのセンサの距離を決定することによって得られる、コントローラと、
前記ディスクの制動表面厚さ変動、前記ディスクの横振れ、前記ディスクの半径振れ、前記ディスクの平坦さ、前記ディスクの平行性、前記ディスクの内径、前記ディスクの外径、前記ディスクのハットの内径、前記ディスクのハットの外径、前記ディスクのハブの内径および前記ディスクのハブの外径のうちの少なくとも1つを含む前記ディスクの属性を、前記コントローラによって得られた前記測定値に基づいて計算し、ターニング速度、加工工具の切削深さ及び/又はチャック締付け力を調節することによって、前記ディスクの機械加工の制御のために前記ターニング・センタに前記計算した属性を供給し、
前記加工動作のあいだに前記回転可能なチャックのチャック締付け力を最小にするよう構成されたコンピュータ・システムと
を含む前記システム。
【請求項2】
請求項1記載のシステムであって、
前記ディスクの外径を指すように位置決めした少なくとも1つの非接触センサを更に含むシステム。
【請求項3】
請求項1記載のシステムにおいて、非接触センサの少なくとも三対を具備するシステム。
【請求項4】
請求項2記載のシステムにおいて、さらなる属性は、ベアリングレースの少なくともいくつかを含むシステム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれかに記載のシステムにおいて、前記非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブおよびレーザ・センサから選択されるシステム。
【請求項6】
請求項4記載のシステムにおいて、前記非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブおよびレーザ・センサから選択されるシステム。
【請求項7】
回転可能なチャックおよび加工工具を有する、コンピュータ制御されるターニング・システムに取り付けたディスクを機械加工する方法であって、
前記回転可能なチャック上にディスクをマウントすること、
前記チャック上に前記ディスクがマウントされた後に、前記ディスクの対向する2つの外面に向くように複数の非接触センサを前記チャックに対して位置決めすること、
前記センサから測定値を得ることによって、定期的に計測動作をおこなうことであって、前記測定値は、それぞれのセンサが向く前記表面からのセンサの距離を決定することによって得られる、測定値を得ること、
前記ディスクの制動表面厚さ変動、前記ディスクの横振れ、前記ディスクの半径振れ、前記ディスクの平坦さ、前記ディスクの平行性、前記ディスクの内径、前記ディスクの外径、前記ディスクのハットの内径、前記ディスクのハットの外径、前記ディスクのハブの内径および前記ディスクのハブの外径のうちの少なくとも1つを含む、前記ディスクの属性を前記測定に基づいて計算すること、
前記ディスクが前記チャックによって回転されるあいだに、ターニング速度、前記機械加工工具の切削深さ及び/又はチャック締付け力を調節することによって、前記ディスクの機械加工の動作の制御のために前記ターニング・センタに前記計算した属性を供給することによって、チャック締付け力を最小にし、前記機械加工動作は、前記計測に応答して繰り返し調整される、属性を供給すること
を含む方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法であって、
前記ディスクの外径に向くように少なくとも1つの非接触センサを位置決めすることを更に含む方法。
【請求項9】
請求項8記載の方法において、さらなる属性は、ベアリングレースを含む方法。
【請求項10】
請求項7および8のいずれか1項に記載の方法において、前記非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブおよびレーザ・センサとから選択される方法。
【請求項11】
請求項9記載の方法において、前記非接触センサは、誘導性センサ、容量性プローブおよびレーザ・センサとから選択される方法。
【請求項12】
請求項7記載の方法であって、
(a) ロータのたわみ、
(b) スピンドル運動、
(c) スピンドル振れ、
(d) チャック運動、
(e) チャック振れ、
(f) ツール運動
の少なくともいくつかをターニングの間に測定することを更に含む方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法であって、チャック締付け力を最小にするようターニング速度、切削深さ及び/又はチャック締付け力を調節することによって、前記ディスクの機械加工のダイナミック制御のために前記ターニング・センタに測定した値を供給することを更に含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−107143(P2011−107143A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258632(P2010−258632)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【分割の表示】特願2000−552509(P2000−552509)の分割
【原出願日】平成11年6月4日(1999.6.4)
【出願人】(500555479)パフォーマンス フリクション コーポレイション (4)
【Fターム(参考)】