説明

一体式結合取付部材

一体式結合取付部材(34)は、露出され、絶縁されていない部分(66)と共に、導電ワイヤ(43)の絶縁されている部分(65)を含んでいる。スリーブ(44)は、導電ワイヤの絶縁されている部分及び絶縁されていない部分を覆っているとともに、スリーブ(44)は、絶縁されていないワイヤ部分の少なくとも一部分を包んでいる平坦部分(50)を含んでおり、導電ワイヤの芯線(63)と共に略一体化した構造を形成している。少なくとも1つの略管状部分(46)、(48)は、平坦部分(50)の端部に配置されており、導電ワイヤ(43)の絶縁されている部分(65)と係合している。孔部(54)が、一体式結合取付部材を構造に取付けるために、内側芯線(63)及び平坦化されたスリーブ部分(50)を同時に貫くことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本願は、2005年12月22日に、「一体式結合取付部材」の名称で出願された米国特許出願11/315,456号の一部継続出願であり、この出願は参照により本明細書に完全に組み込まれる。
【0002】
本発明は、導体又はワイヤを支持構造に接続及び固定するための装置、及び、特に、限定はしないが、航空機の構造内の支持表面に、導電ワイヤを接続するための一体式結合取付部材を対象にしている。
【背景技術】
【0003】
飛行機のような、多くの異なる構造の組立ての間は、電子機器及び電気システムのための好適な接地を提供することが必要である。特に飛行機の組み立てに対しては重要である、なぜならば、飛行機は、飛行機の電気システムのためのしっかりとした接地基準の要求に加えて、また、照明のような外部の電気現象及びレーダー又はその種のもののような漂遊電磁エネルギー(EME)の影響を受けやすいからである。かつては、飛行機の金属製の翼構造が、接地システム、及び接地基準のための全体的な取付用ポイントを提供していた。しかし、複合材料の翼構造の出現と評判の高まりによって、代替の接地システムを提供することが必要となった。
【0004】
現在、飛行機のフレームは、接地基準、及び航空機の電気システム内の様々な接地バスのための取付用ポイントを提供するように使用されている。このような接続を成すための最も一般的な方法は、ラグ(lug)を使用することである。ラグは、管状ワイヤ又は別の導体の端部を受け入れるための開口端、又はスリーブを有する装置である。別の端部はラグを平坦表面に接続する孔部を備えた平坦部分である。ラグのスリーブは、管状の導体の端部を覆って摺動され、次いで圧着用プライヤー、接着剤、溶接、又は別の類似の技術が、ラグを導体に接続するのに使用される。このようにして、ラグは導体に取付けられ、平坦な端部が、フレーム部分又は別の支持構造の平坦表面上に置かれるように配置される。平坦表面の孔部は、管状構造を平坦表面にしっかりと固定するように、締結部材又はボルトが貫通することを可能にする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
伝統的なラグは多くの欠点を有している。第一に、導体ケーブルとラグの開口端又はスリーブとの間に弱さが存在する。例えば、導体は、ラグから引き出すことができる。さらに、圧着(crimp)点における導体上の応力が、その点において導体を破損させる場合がある。加えて、最適性能に満たない能力が存在する。ラグは導体とは異なる金属から作られることが多く、異なった金属の間で、腐食が発生する場合がある。さらに、ラグとケーブルの境界は、湿気によって腐食しやすいことが多い。このことは、ケーブルの早期の腐食損傷につながる場合がある。また、圧着されたラグは、導体の端部を通過する良好な低い抵抗又は低いインピーダンスの通路を有することができない。またさらに、ケーブルの長い長さに沿ったラグの取付けのためには、ケーブルを切断すること、2つのラグを切断端部に取付けること、次いでフレーム又は別の構造要素に2つのラグをボルトで留めることが必要である。当然のことながら、このような追加のステップは、多大な時間がかかり、コストがかかる。また、当然のことながら、ケーブルのその長さに断線又は切断を形成することは好ましくはない。
【0006】
それゆえ、この技術分野、特に飛行機内のしっかりとした接地基準を提供することに関する分野には、多くの要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの実施形態は、接地表面のような、取付表面に導電ワイヤを接続するための一体式結合取付部材を含んでいる。一体式結合取付部材は、導電ワイヤの絶縁されている部分、絶縁されている部分と共に一体化して形成されている導電ワイヤの絶縁されていない部分、及び導電ワイヤの絶縁されていない部分の少なくとも一部分を覆っているスリーブを含んでいる。1つの実施形態においては、スリーブは、絶縁されている部分及び絶縁されていない部分を覆っている。スリーブは、絶縁されていない部分の少なくとも一部分を包んでいる平坦部分、及び平坦部分の端部に配置された少なくとも1つの略管状部分を含んでいる。孔部を、平坦部分及び導電ワイヤ部分を貫いて形成することができる。
【0008】
本発明の1つの実施形態においては、一体式結合取付部材は、中断されていない導電ワイヤに沿って形成されている。平坦部分は、ワイヤの中断されていない部分及び絶縁されていない部分を包んでいる。別の実施形態においては、一体式結合取付部材は、ワイヤの端部で使用されている。いずれの場合においても、ワイヤの絶縁されていない部分は、電気接地基準のような取付表面に取付けられる平坦部分と共に一体化して形成されている。
【0009】
本発明の別の態様は、一体式結合取付部材を形成する方法である。方法は、絶縁されている部分及び絶縁されていない部分を有する導電ワイヤを設けるステップ、及び導電ワイヤの少なくとも一部分の絶縁されていない部分を覆ってスリーブを摺動させるステップを含んでいる。スリーブは、平坦部分の端部に配置されている管状部分を維持しつつ、ワイヤの絶縁されていない部分が平坦部分を作るのと同時に圧縮され、ワイヤの絶縁されている部分と係合する。1以上の孔部を、平坦部分を貫いて形成することができる。
【0010】
本発明の別の実施形態は、境界域で、絶縁されている部分及び絶縁されていない部分を有している導電ワイヤを含む、電気的取付部材である。内側シールが、境界域に最も近い導電ワイヤを覆って配置されている。金属スリーブが、境界域で内側シールを覆い、かつ、最も近い境界域に形成されているスリーブの平坦部分を含み、金属スリーブとワイヤの絶縁されている部分との間の内側シールを把持し、取付部材をシールしている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本明細書に含まれる記述は、提供されている図面と併せて理解されるように意図されている。
【0012】
図1は、本発明の実施形態を利用している組立体30を図示している。図1に示されている代表的な組立体30は、通常、3つの部分又は要素を含んでいる。第1部分は、取付部分又は要素32である。取付部分32は、本発明の一体式結合取付部材34が取付けられるのに、実質的に好適な表面を備えた、構造又は要素又はフレームである。1つの代表的な組立体においては、取付部分は、一体式結合取付部材34を受け入れるように平坦な表面を有している。第2部分は、本明細書に開示されている実施形態である、一体式結合取付部材34である。本発明が利用する一体式結合取付部材34は、導電ワイヤ又はケーブル43のような導電要素又は導体の一部、及びスリーブ又は円筒部44を含んでいる。ワイヤ43の一部は、図1に示されているが、全部のワイヤを大幅に長くすることができることは理解されるであろう。
【0013】
スリーブ44は、更に後述するように、1以上の管状部分46,48,80、及び平面又は平坦部分50,78を含んでいる。本明細書内で使用されている「管状」という用語は、通常、管の垂直断面寸法よりも大幅に長い長手方向の寸法を有している、略管のような構造を意味しており、要素を、円形の断面のような、任意の特有の断面形状又は断面寸法に制限することを意図していない。1つの実施形態においては、初めには、スリーブは、一般的なワイヤの断面と一致するような円形断面を有しているが、管状スリーブは、通常、垂直断面寸法よりも大幅に長い長手方向の寸法を備えた任意の構造を含むように意図されている。
【0014】
組立体30の第3部分は、締結部材組立体36であり、この締結部材組立体は、別の要素と共に合体されるとともに固定される任意の好適な締結部材組立体とすることができる。本発明の一体式結合取付部材34は、導電ワイヤ又はケーブルを、しっかりとした接地接続のための電気接地構造と連結するための手段を提供している。
【0015】
図1は、航空機の翼で見られる1つの代表的な取付部分32を図示しており、この航空機の翼は、本発明のための1つの特定の使用である。取付構造は、飛行機の翼の組立体で使用されている湾曲した金属部分であるリブ38を含んでいる。当然ながら、別の実施形態においては、取付部分32は、一体式結合取付部材34を取付けるための好適な表面を、好ましくは有している様々な構造を含むことができる。例えば、取付部分32は、ブラケット40を備えることができる。ブラケット40は、リブ38に対する動きを減じるとともに、及び好適な平坦表面41を設けながら、リブ38に連結されている。平坦表面41は、締結部材組立体36を受け入れるために、平坦表面を貫いて形成された孔部42を有しており、この孔部は、別の実施形態における2〜3例を挙げると、形状、寸法、数、及び位置に応じて変更することができる。
【0016】
本発明は、ワイヤの中断されていない長さ又はワイヤの終端部と共に使用することができる。図1〜6に図示された一体式結合取付部材の実施形態は、中断されていない又は途切れのない導電ワイヤ計画を対象としており、一方、図7〜11の実施形態は、導電ワイヤ43の終端部を対象としている。導電ワイヤ43は、電気接地目的のためのような、図示された実施形態においては、電流の通過を容易にしている。例えば、本発明の1つの使用法は、航空機用の接地バス(grounding bus)を提供することであり、この接地バスは、翼構造全体を覆うことができるとともに、翼のフレームにおける様々なポイントに取付けることができる。一般的に、導電ワイヤ43は、金属導電芯線63を有しており、芯線は中実、又は撚り合わせ、又はいくつかの別の構造とすることができる。好適な絶縁体又は絶縁カバー65が、芯線を覆っており、当業者に知られるように、芯線63上に押し出し成形することができる、又は芯線の周囲を包むことができる。図示された実施形態においては、管状導電ワイヤ43は、通常、接地ワイヤでは一般的なように、その長さのほとんどに沿って、絶縁されている。
【0017】
ここで、図2〜6を参照すると、本発明は、構成要素として、導電ワイヤ43の露出された又は絶縁されていない部分66を組み込んでいる(図2参照)。部分66は、ワイヤ43から絶縁体を剥ぎ取る、又は取り除くことによって、露出させることができる。本発明の1つの態様によると、ワイヤ43は、ワイヤを切断して露出された端部を形成することなしに、飛行機のフレームのような電気接地基準に連結又は取付けることが可能である。また、一体式結合取付部材34は、導電ワイヤ43の露出された又は絶縁されていない部分66を覆うように構成された、管状スリーブ又は円筒部44を含んでいる。1つの実施形態においては、スリーブ44は、アルミニウムのような金属材料から形成されており、スズのような異なる金属材料で、めっきをすることができる。別の実施形態は、別の導電性材料を使用することができる。スリーブは、以下にさらに述べるように、ワイヤに適用される前に事前にコーティングすることができる、又は平坦部分が形成された後に、コーティングすることができる。スリーブは、ワイヤ43の端部上を摺動させることができ、次いで、部分66を覆うような場所の中へ摺動させることができる、又はスリーブ44は、ワイヤ43の周囲に巻かれる、又は別の方法で、ワイヤ43上に形成することができる。スリーブは、初めには、図3に示されているような管状形状に維持されるが、次いで、本明細書で述べるように、本発明を完成するように形成される。スリーブの位置決めは、スリーブをワイヤ上又はワイヤの絶縁体上の予め形成されたマーキング又は別の印(図示せず)と位置合わせすることによって成すことができる。
【0018】
完成した場合には、スリーブ44は、平坦部分50、及び平坦化されていない1以上の略管状部分又は端部46及び48を含む。平坦部分は、ワイヤの露出された部分66と一体になり、また、このワイヤは、多少平坦な形状を取り、部分50と一致する。図3に示されているように、平坦部分50を形成する前においては、平坦部分50の1以上の端部は、スリーブの形状を略維持している管状部分である。したがって、図4に見られるように、第1管状部分46及び第2管状部分48は、導電ワイヤ43の平坦部分50への移行部を形成する。平坦部分は、ワイヤ芯線63の露出された部分又は絶縁されていない部分66の少なくとも一部分を包むように構成されているが、管状部分は、露出された部分66の端部で、導電ワイヤと係合し、それゆえに絶縁体65と係合するように構成されている。図12に図示されているように、また、露出された部分は、平坦化されるとともに広げられ、よって、取付部材のために、より広い接地表面を形成する。本発明の1つの態様によると、平坦部分50及び露出された芯線部分66は、略一体の構造となり、導電ワイヤ43は、一体式結合取付部材と一体部分となる。これは、従来のラグと非常に異なっており、従来のラグは、ワイヤが単にラグ本体の中に終端処理され、実際に接地接続をもたらすラグの一部分と一体化されていない。本発明は、接地取付部材の電気及びインピーダンス能力と同様に、大いに頑強さを改善している。加えて、管状部分46及び48は、平坦部分50の中に異物が入ることを防ぐのに役立つ。一体式結合取付部材34、及び統合された平坦部分50と芯線部分66は、接地取付ポイントにおいて、略一体化した導体を効果的に形成している。
【0019】
1つの実施形態においては、一体式結合取付部材34は、また、収縮チューブ52又は別の絶縁要素を含むことができ、このチューブは、スリーブ44の管状部分46,48及び導電ワイヤ43の絶縁体65の一部を覆う。図5及び6を参照すると、収縮チューブ52は一般的に熱収縮材料から形成することができるが、しかし、別の材料を使用することもできる。収縮チューブ52は、接着剤で裏打ちすることできる、又はポッティングあるいは射出成形することができる。いくつかの実施形態においては、収縮チューブ52は、水蒸気を通さないシールを成すように作ることができるとともに、密閉材の下部を備えた収縮チューブ52用に、または外側被覆(overmold)用に、事前にエッチングしたPTFE絶縁体を含むことができる。図5及び6に示されているような収縮チューブによって形成されている外部スリーブは、一体式結合取付部材34のための防湿シールを形成しており、ワイヤ/スリーブの境界に対して張力緩和の形態を提供している。
【0020】
一体式結合取付部材34の平坦部分50は、また、一体式結合取付部材を金属フレームのような接地基準に連結するための取付用ポイントを有している。孔部54が、スリーブ44の平坦部分50を貫くとともに、また、部分50のそばで包み込まれたワイヤの平坦部分の芯線部分66を貫いて、形成されている。孔部は、締結部材組立体36の締結部材60を受け入れることができるように構成されている。図示されている実施形態においては、精密な穿孔が、孔部54を形成するが、しかし、孔部54は、別の実施形態においては、別の方法で、形成することできる。平坦部分50は、締結部材組立体36と接触している1表面56、及び平坦部分50の反対側でブラケット40の下部平坦表面41と接触している第2表面58を有している。第1及び第2表面56,58は、略平坦であるが、しかし、いくつかの実施形態においては、表面56,58は、僅かな傾斜を有する、又は起伏を有する場合がある。示された実施形態の締結部材組立体36は、ボルト60、ワッシャ62、及びナット(図示せず)から成っている。ボルト60又は締結部材は、平坦部分50に形成された孔部54を貫いて、及びブラケット40の対応する孔部42を貫いて通されている。ワッシャ62は、ボルト60と第1表面56との間で、平坦部分50の第1表面56上に配置されている。ボルトは、孔部42を貫通し、次いで、ナット(図示せず)は、ボルトの端部上にねじで締められ、一体式結合取付部材34を取付部分32に堅固に添付するように、しっかり締められる。このように、本発明の一体式結合取付部材は、導電ワイヤ43へ直接的に伝達される接地基準への、優れているとともにしっかりとした金属接触を提供し、この導電ワイヤの一部分は、本発明の一体式結合取付部材を形成する。
【0021】
ここで、図2から図6まで参照すると、一体式結合取付部材34の1つの実施形態の構造が図示されている。図2は、導電ワイヤ43が、好適な絶縁体65で覆われた絶縁されている部分64から始まることを図示している。中断されていない、かつ絶縁されていない、又は露出されている部分66は、導電ワイヤ43の芯線63に損傷を与えることなしに、導電ワイヤ43から絶縁体を剥ぎ取ることによって、用意される。安全に絶縁体を窓状にストリップするための好適な方法は、レーザーストリップ又は、ワイヤの加熱を含んでいる。露出された金属芯線63は、この段階で、コーティングされるか、又は別の方法で、腐食防止剤で処理されることができる。図3に示されているように、スリーブ44は、摺動されるか、又は別の方法で、中断されておらず、絶縁されていない部分66を覆って配置され、部分66を覆って、略中心に置かれる。例えば、スリーブは、スリーブの長さに沿ってスリットを入れるとともに(図示せず)、離すように広げられ、ワイヤを覆って配置することができる。述べたように、スリーブの位置決めは、マーキングかまたは別のワイヤ上の位置合わせ機能を使用して成すことができる。
【0022】
この段階では、スリーブは、スリーブの長さ全てにおいて略管状であり、平坦部分50、又は管状部分46,48を形成するように構成されてはいない。好適には、スリーブ44の内径は、絶縁された導電ワイヤ43の外形に近くなっており、多少の滑り嵌め(snug fit)を提供する。1つの実施形態においては、収縮チューブのような、収縮材料53からなる小さなスリーブが、腐食から芯線をさらにシールするためにスリーブ44が最終的に配置される前に、スリーブ44と芯線63との間のスリーブの表面下に配置することができ、スリーブの端部において、要素密な境界を提供する。内側スリーブ53は、スリーブが本発明に従って変形する前に、収縮させることができる、または別の方法で、絶縁された/絶縁されていないワイヤの継ぎ目を覆ってシールされることができる。当然このことながら、このような内部スリーブ53は、必須のものではない場合があるとともに、使用されない場合がある。図3に示されるように、この段階では、外側シール収縮チューブ52はまた、導電ワイヤ43及びスリーブ上に配置されているか、または導電ワイヤ及びスリーブを覆って摺動させることができる。
【0023】
図4に示されているように、絶縁されていない部分66を覆って略中央に置かれたスリーブ44の部分は、例えば好適なダイス型によって、平坦化され、スリーブの平坦部分50を形成する。示されているように、平坦部分は、略平坦に形成された第1表面56及び第2表面58を有している。1つの実施形態においては、スリーブの平坦化は、ダイス型を使用して実施されるが、しかし、別の方法も使用することができる。また、導電芯線63は、平坦化され、よって、図1及び12によって図示されているように広げられ、通常、部分50及び芯線部分63を含んでいる、広く、かつ一体化した構造を形成する。しかし、撚り線構造において、いくつかの素線が中断される場合でも、芯線部分は、略連続で、中断されてないままである。このように、芯線部分63は、フレーム構造のような電気接触のポイントにおいては、一体式結合取付部材34の構造の一部である。これは、電気接地基準のポイントにおいて、所望の電気及びインピーダンス特性を提供する。ほとんどの実施形態において、導電ワイヤ43の芯線63を構成する中実の芯線または導電の撚り線は、平坦化の間は、全く障害が起きることはない。
【0024】
示された実施形態においては、平坦部分は、ワイヤの軸の下方に形成されており、極小移行部69が、底部表面58にオフセットを形成するように最も近い底部表面58に形成されており、よって、一体式結合取付部材が、取付要素32又は別の要素に取付けられる場合に、ワイヤ43の厚さに対して十分な間隔が提供される。オフセットは、また、外側収縮チューブ52の任意の厚さに対しても適用される。本発明の別の実施形態においては(図示せず)、平坦部分は、導電ワイヤの軸と略中心を合わせるように形成することができる。スリーブ44の管状部分46,48は、図示された実施形態においては平坦化されておらず、略管状のままであり、よって導電ワイヤ43の絶縁部分64を覆って形状が合っている。1つの実施形態においては、また、管状部分は、圧着(crimp)または、ダイス型で要望通りに形成され、管状部分を形作るまたは形を作り直すことができる。
【0025】
図5は、外側収縮チューブ52が、スリーブ44と導電ワイヤ43とがオーバーラップした端部範囲を覆って配置され、ついで、熱収縮または別の方法で、スリーブ44の第1部分46及び第2部分48を覆って形成され、更にスリーブをシールすることを図示している。加えて、孔部54が、平坦部分50及び芯線63を貫いて穴をあけられ、ボルト60、及び締結部材組立体36の別の構成要素の挿入を容易にする。代替の実施形態においては、孔部は使用されない場合があり、一体式結合取付部材は、別の方法で、接地構造又はフレーム構造に固定される、または取付けられることができる。図6は、締結部材組立体36を使用して、好適な取付部分32に取付けられている、一体式結合取付部材34を図示している。この設計は、芯線の範囲が、孔部54によって、取り除かれるにもかかわらず、平坦部分50内の範囲においてさえも、略途切れのない芯線を維持することによって、導電ワイヤ43を通じた電流の流れを改善する。
【0026】
ここで、図7から図11までを参照すると、導電ワイヤの端部を終端処理するとともに、本明細書に記述されるような本発明の一体式結合取付部材34aの利点を提供するために、代替の実施形態が図示されている。実施形態34aは、実施形態34のために以上に示したものと、少々類似して組立てられている。図2から図6までに図示されている設計と類似して、導電ワイヤ43は、導電芯線63及び芯線を覆う絶縁体65を含んでいる。本発明を実践するために、ワイヤ43の端部72は、適切に剥ぎ取られており、絶縁された部分68、及び露出された又は絶縁されていない部分70を形成している芯線を露出させている。図2から図6までに図示されている実施形態にあるように、図8は、上に示したような、絶縁されていない部分70を覆って設置及び配置され、部分70の露出されたワイヤの芯線を包んでいるスリーブ74を図示している。収縮チューブ53の内側スリーブは、ケーブルの絶縁体65と係合するスリーブの端部で、スリーブ74の下に設置され、継ぎ目において緊密なシールを提供することができる。また、外側収縮チューブ76が、上に示したような方法で、スリーブの上の前後に設置することができる。スリーブ74及び絶縁されていない部分70は、ダイス型のようなもので平坦化されており、図9に図示されているように、一体化芯線部分63を平坦化した平坦部分78を作る。スリーブ74の管状端部部分80は、その元の構造を略保っている。当然ながら、上で述べたように、また、端部部分は、さらに圧着される又は要望通りに形成されることができる。図10は外側収縮チューブ76が収縮している、または別の方法で、スリーブ74の管状部分80の周囲に形成され、一体式結合取付部材をシールしていることを図示している。また、孔部82が形成されている。したがって、平坦部分78の中に包まれている導電ワイヤの芯線63の平坦部分は、一体式電流導体を形成し、接地されるように接地基準又は要素に取付けることができる。一体式結合取付部材34aによって、導電ワイヤ43の端部72は、図11に図示されているように、接地のための取付部分32へのしっかりとした締結を可能にしながら、終端処理することができる。上述したように、一体式結合取付部材は、略連続した芯線を維持し、接地取付部分に取付けられているスリーブ部分の中に芯線を組み込むことによって、導電ワイヤ43を通じた電流の流れを改善する。
【0027】
図14に図示されているような本発明の代替の実施形態においては、スリーブの端部83又は円筒部74aは、閉鎖することができる。この方法においては、閉鎖された平坦部分78aは、一体式結合取付部材の腐食を防ぐように形成することができる。
【0028】
今、図12を参照すると、収縮チューブ52がない図1の一体式結合取付部材の平面図が図示されている。この観点は、平坦部分50が略楕円形状になるように形成することができることを図示している。当業者であれば、別の形状も別の実施形態において使用することができることは容易に認識できる。平坦部分50の楕円形状であるということ及び対応する平坦な芯線63は、電流が流れることができる範囲を増加させ、したがって、平坦部分50は、管状部分内の導電ワイヤ43よりもより高い伝導率及びより低い抵抗を有する。スリーブ44は、導電ワイヤ43内の芯線材料63と共に低温流れを発生させ、導電ワイヤ43の別の部分よりも強度がより高い平坦部分50を作る。その上、スリーブ44の外側めっきが、平坦部分50及び芯線63を腐食から守る。この実施形態においては、平坦部分50は、実質的に導電ワイヤ43と同一の平面に置かれているが、別の実施形態は、特に図7〜11の設計の場合、平坦部分50を曲げて、別の平面にすることができる。図13は、収縮チューブ56がない図1の一体式結合取付部材の34の側面断面図を図示している。この観点は、平坦部分50が、締結部材組立体36の操作、及び平坦表面への接続を容易にする2つの略平坦な表面56及び58を形成していることを図示している。
【0029】
図15は、本発明の実施形態を製作するための1つの好適なダイス型組立体100を図示している。ダイス型組立体は、上部ダイス型ブロック102及び底部ダイス型ブロック104を含んでいる。ダイス型ブロック102,104は、一つにされ、ワイヤ43及びスリーブ44を包むように積極的に合わせられ、本発明の一体式結合取付部材を製造する。1つの実施形態においては、積極的な合わせは、スリーブとワイヤをプレスするようにブロックを一つにすること、及び金床を機能させることを伴う。図15を参照すると、ダイス型金床106が、上部ダイス型ブロックに形成されている適切な開口部108の中を摺動する。金床106は、図15に図示されるようなドリルガイド孔部110を含むことができる。
【0030】
本発明の一体式結合取付部材を形成するために、上部ダイス型ブロック102と底部ダイス型ブロック104両方は、溝部112,114を含んでおり、この溝部は、ワイヤ43及びスリーブ44を、溝部の中に受け入れるように形成されている。ダイス型ブロックの溝部の各々は、ワイヤ43の直径及び形状と略一致する部分116を含んでいる。別の部分118は、スリーブ44の直径及び形状と略一致する。図15に図示されているワイヤ及びスリーブの各々は、円形断面を有しているが、別の断面形状を有している管状構造もまた、利用可能である。底部ダイス型ブロック104は、ダイス型金床106の様々な寸法と一致する溝の中に、平坦部分又はスタンプ部分120を含んでいる。ダイス型組立体が積極的に合わせられている場合、ダイス型金床106は、開口部108を貫いて、上部ダイス型ブロック102を貫通し、平坦部分120と係合する。スリーブが、ダイス型ブロック102,104の間に配置されている場合、金床106及び平坦部分120は、上で述べた一体式結合取付部材の平坦部分を形成する。図15に図示されているように、平坦部分は、楕円形状120を有しており、通常、平坦部分の形状を形成する。しかし、別の形状も平坦部分120のために使用することができる。平坦部分は、スリーブ及びワイヤ両方の断面寸法よりも広く、よって、平坦部分は、広がることが可能となる。金床及び平坦部分の外側のスリーブ44の部分は、略平坦ではない形状に維持され、略管状部分を形成する。
【0031】
図16は、底部ダイス型ブロック104の断面図を図示しており、一体式結合取付部材及び一体式結合取付部材の平坦部分の適切な構成を保証する、溝114の様々な断面形状及び寸法を示している。部分116,118は、管状端部部分が平坦部分にそって形成されることを保証する。
【0032】
ダイス型組立体100の代替の実施形態は、図17に図示されている。図17では、ダイス型組立体100aは、上部ダイス型ブロックの中に組み込まれた金床を有する上部ダイス型ブロック102aを利用している。それゆえ、ダイス型ブロック102,104が、一つになるかまたは積極的に合わせられた場合に、本発明の一体式結合取付部材が形成される。分離した金床の移動は必要とされない。
【0033】
図面は、図2〜6で説明される本発明の実施形態のためのダイス型組立体を図示しているが、同様のダイス型組立体が、図7〜11の実施形態のために利用可能である。
【0034】
図18は、電気取付部材150を図示しており、導電ワイヤ154の端部が連結されている従来のラグ構造152を利用しつつ、本発明の態様を組み込んでいる。ラグ構造152は、金属(例えばニッケルめっきされた銅)のような適切な導電材料から作ることができ、スリーブ部分又はスリーブ158と連結される取付部分又はラグ部分156を含んでいる。通常、ラグ部分156及びスリーブ158は、一体化して形成されるが、しかし、このことは、絶対に必要ではない。ラグ部分156は、通常、中実金属になるように形成されるのに対して、スリーブ158は管状であり、導電ワイヤ154の端部を受け入れるように中空容器部分160含んでいる。
【0035】
導電ワイヤは、例えば銅又はアルミニウムのような金属から形成された導電芯線162を有している。絶縁体164が、芯線162の外側上に形成されている。1つの実施形態においては、絶縁体は、固体の押し出し成形された絶縁体よりもむしろ、PTFEテープの巻き付け層(wrapped layers)から形成されている。例えば、4〜5層のPTFEテープを、導体の周囲に巻き付けることができ、次いで、強い曲げ特性を有する均質絶縁層の中に焼結され、よって、導電ワイヤを曲げることができる。本発明を利用するために、導電ワイヤ154は、導電ワイヤの端部で絶縁体を剥ぎ取られ、よって、芯線162を露出させ、絶縁されていない部分166を形成する。対応して、ワイヤ154の絶縁された部分168は、図18に図示されているように、ワイヤの長さの残りの部分として残される。ラグ構造152は、ワイヤ154の端部と連結され、ボルトで締めることができる、また別の方法で、別の導電表面に締結される、例えば孔部153を貫くボルト又は別の締結部材(図示せず)を使用して締結することができる。
【0036】
本発明の1つの態様によると、内側シールが、ラグ構造152と連結した導電ワイヤ上に配置されている。特に、絶縁されている部分168と絶縁されていない部分166との間の移行部分は、境界域を形成している。内側シール170は、境界域に最も近い導電ワイヤ154を覆って配置されている。図18に図示されているように、内側シールは、絶縁されていない部分168の一部を覆って延在しているのみとすることができる。代替として、図20に図示されているように、内側シールは、ワイヤ154の絶縁されていない部分及び絶縁されている部分両方を覆って延在させることができる。金属スリーブ158が、内側シールを覆って配置され、図19に図示されているように、スリーブは圧縮、叩打、又は別の方法で、平坦部分172を形成するように平坦化され、以下にさらに述べるように、ワイヤ154の端部をグリップし、ラグ構造152をワイヤ154に電気的に連結する。境界域の最も近くに形成されている平坦部分172は、スリーブ158とワイヤ168の絶縁されている部分との間の内側シール170を把持し、効果的に境界域をシールし、よって、導電ワイヤに連結されたラグ構造152と共に導電ワイヤの端部をシールする。
【0037】
1つの実施形態においては、内側シール170は、基本的には、好適にはワイヤ154の断面直径及びワイヤの外側の絶縁体と近い直径の、管状シールである。1つの実施形態においては、内側シールは、多数の層を含んでいるプラスチックシールである。特に、図21を参照すると、シール170は、内側層174及び外側層176を備えて示されている。シール170は、熱収縮材料から形成され、効果的に、絶縁体の周囲の収縮チューブの機能を果たすことができる。例えば、ラグ構造152をワイヤ154の端部に取付けるより前に、熱を絶縁体164の周囲の収縮チューブ170及び場合によっては露出された芯線162の一部分の近くに適用することができる。
【0038】
本発明の1つの実施形態に対しては、内側シール170は、熱可塑性物質、エラストマー、エポキシ樹脂、又はいくつかの別の好適な材料のような、シール材料の少なくとも1つの層を含んでいる。例えば、層174は、熱可塑性物質とすることができ、よって、内側層は、絶縁体164に良好に結合される。導電ワイヤの絶縁体は、熱可塑性物質から形成される場合がある。それゆえ、熱可塑性材料を含むようにシール170の内側層174を作ることは、そのラグ構造152との接続におけるワイヤの端部の良好なシールを提供するだろう。外側層176のような、少なくとも1つの層は、ポリオレフィン、フルオロカーボン、エラストマーあるいは架橋材料(cross-linked material)、又は、内側シールが、スリーブの平坦部分172によって把持されている場合に、スリーブ158と係合するのに好適な別の材料のような、熱収縮材料から形成することができる。それゆえ、本発明の1つの態様によると、内側シール170は、金属スリーブに面する外側層、及びワイヤに面する内側層174を有し、内側及び外側層は、ラグ構造152とワイヤ154との間の接続の望ましい周辺シールのために、異なる材料から作られる。また、ラグ構造152のスリーブ158は、1以上の歯部又は隆起部159を含み、スリーブが平坦部分172を形成するように平坦化された場合に、露出された芯線162をグリップすることができる。
【0039】
本発明の別の態様によると、外側シール180を、ワイヤ154及び内側シール170と共に移り変わるスリーブ158を覆って延在するように利用することができる。外側シール180は、スリーブ158の端部を覆って延在し、電気取付部材150へ追加のシール構造を提供する。外側シール180は、ポリオレフィン、フルオロカーボン、エラストマーあるいは架橋材料、又は、別の一般的な材料のような熱収縮材料から作られ、よって、次いで、スリーブ158及びワイヤ154の周囲で収縮され、図19に図示されているような、電気取付部材組立体を完成させることができる。
【0040】
図19及び20に図示されているような電気取付部材を形成するために、導電ワイヤの端部は、絶縁されていない部分を露出するように剥ぎ取られ、内側シールは、ワイヤの絶縁されている部分と絶縁されていない部分との間の境界域に最も近い導電ワイヤを覆って配置されている。金属スリーブは、次いで、導電ワイヤの絶縁されている部分と絶縁されていない部分、及び内側シールを覆うように配置される。スリーブは、スリーブとワイヤの絶縁されている部分との間の内側シールを把持するように、境界域に最も近い平坦部分を形成するように圧縮され、境界域をシールする。次いで、外側シール180が、ワイヤを覆うように摺動され、スリーブの一部分を覆い、収縮される、または別の方法でシールを形成するように処理される。
【0041】
図18〜21は、ワイヤ154を覆うように摺動され、ワイヤの周囲に収縮し、内側シールを形成することができる管状シール構造を図示しているが、接着剤を、内側シール170をワイヤ154に接着するように利用することができる。あるいは、内側シール170は、内側シールを形成するように、ワイヤ154の端部上にポッティング又は射出成形することができる。さらに、ワイヤの絶縁されている部分168は、さらなるシール特性のために、シール170を適用するより前に、事前にエッチングをすることができる。
【0042】
本発明は、本発明のより広域な態様において、特定の詳細、代表的な構造と方法、及び示されるとともに記述された具体例に制限されることはない。したがって、一般的発明概念の精神または範囲から逸脱することなく、このような詳細からの展開を生み出すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の1つの実施形態による一体式結合取付部材の斜視図である。
【図2】絶縁体が取り除かれた露出された部分を有する絶縁導電ワイヤの側面図である。
【図3】1つのスリーブ及び2つの収縮チューブを追加した、図2の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図4】スリーブの部分及び導電ワイヤの絶縁されていない部分が平坦化された図3の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図5】スリーブ及び導電ワイヤの平坦部分を貫いて同時に形成された孔部、及び図1に図示された一体式結合取付部材の実施形態を完成するように形成された収縮チューブを備えた図4の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図6】構造に接続された図5の一体式結合取付部材の側面図である。
【図7】絶縁されていない露出された端部を有する導電ワイヤの側面図である。
【図8】導電ワイヤの露出された部分の周囲に設置されたスリーブを備えた図7の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図9】スリーブの一部及び導電ワイヤの絶縁されていない部分が平坦化された図8の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図10】導電ワイヤとスリーブの平坦部分を貫いて同時に形成された孔部、及び一体式結合取付部材の実施形態を完成するように形成された収縮チューブを備えた図9の導電ワイヤの部分断面側面図である。
【図11】構造に接続された図10の一体式結合取付部材の側面図である。
【図12】図1の一体式結合取付部材の平面図である。
【図13】図1の一体式結合取付部材の断面側面図である。
【図14】本発明の代替の実施形態の部分断面側面図である。
【図15】本発明の実施形態を形成するためのダイス型組立体の分解図である。
【図16】線15−15に沿った、ダイス型組立体の一部分の側面断面図である。
【図17】本発明の実施形態を形成するための代替のダイス型組立体の分解図である。
【図18】本発明の1つの態様による電気的取付部材の1つの実施形態の部分断面側面図である。
【図19】平坦化されたスリーブが示されている図18の実施形態の断面図である。
【図20】図18に示されるような電気的取付部材の代替の実施形態の部分断面側面図である。
【図21】シール要素の側面断面図である。
【符号の説明】
【0044】
30 組立体
32 取付部分
34,34a
36 締結部材組立体
38 リブ
40 ブラケット
41 平坦表面
42 孔部
43 導電ワイヤ
44 スリーブ
46 管状部分
48 管状部分
50 平坦部分
52 収縮チューブ
53 内側スリーブ
54 孔部
56 第1表面
58 第2表面
60 締結部材
62 ワッシャ
63 芯線部分
64 絶縁されている部分
65 絶縁体
66 絶縁されていない部分
68 絶縁されている部分
69 極小移行部
70 絶縁されていない部分
72 端部
74,74a スリーブ
76 外側収縮チューブ
78,78a 平坦部分
80 管状部分
82 孔部
83 端部
100 ダイス型組立体
102 上部ダイス型ブロック
104 底部ダイス型ブロック
106 ダイス型金床
108 開口部
110 ドリルガイド孔部
112 溝部
114 溝部
116 ワイヤの直径及び形状と略一致する部分
118 スリーブの直径及び形状と略一致する部分
120 平坦部分
150 電気取付部材
152 ラグ構造
153 孔部
154 導電ワイヤ
156 ラグ部分
158 金属スリーブ
159 歯部
160 中空容器部分
162 導電芯線
164 絶縁体
166 絶縁されていない部分
168 絶縁されている部分
170 内側シール
172 平坦部分
174 内側層
176 外側層
180 外側シール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁されている部分、及び境界域において前記絶縁されている部分に隣接した、前記ワイヤの絶縁されていない部分を有している導電ワイヤと、
前記境界域に最も近い前記導電ワイヤを覆って配置されている内側シールと、
前記導電ワイヤの前記絶縁されている部分と前記絶縁されていない部分、及び前記境界域における前記内側シールを覆っている金属スリーブと、
を備えた電気的取付部材において、
前記金属スリーブは、前記金属スリーブと前記ワイヤの絶縁されている部分との間の前記内側シールを把持するように、前記境界域の最も近くに形成された前記スリーブの平坦部分を含み、よって前記境界域をシールすることを特徴とする、電気的取付部材。
【請求項2】
前記内側シールは管状であることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項3】
前記平坦部分は前記ワイヤの前記絶縁されていない部分に係合し、前記金属スリーブを前記ワイヤに電気的に連結させることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項4】
前記電気的取付部材を表面に取り付けるために、前記スリーブに電気的に連結されるラグ部分をさらに含んでいることを特徴とする請求項2に記載の電気的取付部材。
【請求項5】
前記平坦部分は、前記絶縁されている部分と前記絶縁されていない部分との間の前記境界域にまたがることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項6】
前記内側シールは、熱可塑性材料、エラストマー、又はエポキシ材料のうちの1つの材料を含む、少なくとも1つの層を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項7】
前記層は、前記内側シールが前記スリーブの平坦部分によって把持されている場合に、前記導電ワイヤと係合することを特徴とする請求項6に記載の電気的取付部材。
【請求項8】
前記内側シールは、ポリオレフィン、フルオロカーボン、エラストマー、又は架橋材料のうちの1つの材料を含む少なくとも1つの層を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項9】
ポリオレフィンを含んでいる前記層は、前記内側シールが前記スリーブの平坦部分によって把持されている場合に、前記スリーブと係合することを特徴とする請求項8に記載の電気的取付部材。
【請求項10】
前記内側シールは、前記金属スリーブに面する外側層、及び該外側層と異なる材料から作られ、前記導電ワイヤに面する内側層を有していることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項11】
前記外側層はポリオレフィンを含み、前記内側層は熱可塑性物質を含むことを特徴とする請求項10に記載の電気的取付部材。
【請求項12】
前記金属スリーブの一部分及び前記絶縁されている導電ワイヤの一部分を覆って形成されている外側シールをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の電気的取付部材。
【請求項13】
前記内側シール及び前記外側シールの少なくとも1つは、熱収縮材料から作られていることを特徴とする請求項12に記載の電気的取付部材。
【請求項14】
一体式結合取付部材であって、
導電ワイヤの絶縁されている部分、及び該絶縁されている部分と一体に形成されている前記導電ワイヤの絶縁されていない部分と、
前記導電ワイヤを覆って配置されている内側シールと、
前記導電ワイヤの前記絶縁されている部分及び前記絶縁されていない部分と、前記内側シールとを覆っているスリーブと、
を備えている一体式結合取付部材において、
前記スリーブは、前記絶縁されていない部分の少なくとも一部分を包んでいる平坦部分、及び前記導電ワイヤの前記絶縁されている部分と係合するように、前記平坦部分の端部に配置されている少なくとも1つの略管状部分を含み、
前記平坦部分は、前記スリーブと導電ワイヤとの間の前記内側シールを把持し、よって、前記ワイヤと共に前記一体式結合取付部材をシールすることを特徴とする一体式結合取付部材。
【請求項15】
孔部が、前記平坦部分及び該平坦部分によって包まれている前記絶縁されていない部分を貫いて形成されていることを特徴とする請求項14に記載の一体式結合取付部材。
【請求項16】
前記導電ワイヤと係合する前記略管状部分を覆っている外側シールをさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の一体式結合取付部材。
【請求項17】
前記導電ワイヤの前記絶縁されていない長さが、前記導電ワイヤの端部に配置されていることを特徴とする請求項14に記載の一体式結合取付部材。
【請求項18】
前記導電ワイヤの前記絶縁されていない長さは、前記ワイヤを端部の間に取り付けるために、前記導電ワイヤの前記長さに沿って内部に設置されていることを特徴とする請求項14に記載の一体式結合取付部材。
【請求項19】
前記平坦部分の対向する両端部に配置されている略管状部分をさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の一体式結合取付部材。
【請求項20】
絶縁されている部分、及び一体化された絶縁されていない部分を有する導電ワイヤを設けるステップと、
前記絶縁されている部分と前記絶縁されていない部分との間の境界域に最も近い前記導電ワイヤを覆って内側シールを配置するステップと、
前記導電ワイヤの前記絶縁されている部分及び前記絶縁されていない部分と前記内側シールとを覆うように金属スリーブを配置するステップと、
前記境界域に最も近い平坦部分を形成するようにスリーブを圧縮し、前記金属スリーブと前記ワイヤの前記絶縁されている部分との間の前記内側シールを把持し、前記境界域をシールするステップと、
を具備していることを特徴とする電気的取付部材を形成する方法。
【請求項21】
前記平坦部分は、前記ワイヤの前記絶縁されていない部分と係合するように形成され、前記金属スリーブを前記ワイヤに電気的に連結することを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記平坦部分は、前記絶縁されている部分と前記絶縁されていない部分との間の前記境界域にまたがるように形成されていることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記内側シールは、熱可塑性材料、エラストマー、又はエポキシ材料のうちの1つの材料を含む、少なくとも1つの層を含んでいることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記内側シールは、ポリオレフィン、フルオロカーボン、エラストマー、又は架橋材料のうちの1つの材料を含む少なくとも1つの層を含んでいることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項25】
前記内側シールは、前記金属スリーブに面する外側層、及び該外側層と異なる材料から作られ、前記導電ワイヤに面する内側層を有していることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項26】
前記金属スリーブの一部分及び前記絶縁されている導電ワイヤの一部分を覆って形成されている外側シールを配置するステップをさらに具備していることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項27】
前記内側シール及び前記外側シールの少なくとも1つは、熱収縮材料から作られていることを特徴とする請求項26に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公表番号】特表2009−521900(P2009−521900A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−547565(P2008−547565)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/048871
【国際公開番号】WO2007/075934
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(506152900)テンソライト・カンパニー (5)
【Fターム(参考)】