三輪車両
【課題】旋回性能を向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両を提供する。
【解決手段】車体と、車体前方の前輪4と、車体後方の2つの後輪5と、を有する三輪車両1において、車体に対して回転可能に連結される軸部と一体に設けられたリンク部と、車体に対して回転可能に連結されるリンク機構Lと、リンク機構Lを作動するアクチュエータと、一方の後輪5を支持する第1後輪支持部材と、他方の後輪5を支持する第2後輪支持部材と、第3リンク部材と第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、第4リンク部材と第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】車体と、車体前方の前輪4と、車体後方の2つの後輪5と、を有する三輪車両1において、車体に対して回転可能に連結される軸部と一体に設けられたリンク部と、車体に対して回転可能に連結されるリンク機構Lと、リンク機構Lを作動するアクチュエータと、一方の後輪5を支持する第1後輪支持部材と、他方の後輪5を支持する第2後輪支持部材と、第3リンク部材と第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、第4リンク部材と第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三輪車両に関し、特に、後二輪の三輪車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、後二輪の三輪車両において、車両の旋回時に車体を傾斜させ、旋回性能を向上し、安定して旋回するものがあった。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−104445号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、構造が複雑で部品点数が多いので、広いスペースが必要な上に、重量が重く、コストが高いものであった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであって、旋回性能を向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために本発明は、車体と、前記車体前方の前輪と、前記車体後方の2つの後輪と、を有する三輪車両において、前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、車体と、前記車体前方の前輪と、前記車体後方の2つの後輪と、を有する三輪車両において、前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えるので、旋回性能が向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両を提供することが可能となる。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、をさらに備えるので、ピッチ方向の振動を的確に吸収することが可能となり、乗り心地がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る実施形態の三輪車両を示す正面図である。
【図2】本発明に係る実施形態の三輪車両を示す側面図である。
【図3】本実施形態の三輪車両の主要部分を示す側面図である。
【図4】本実施形態の三輪車両の主要部分を示す後方図である。
【図5】図1の後輪部分のD−D断面を矢印方向から見た図である。
【図6】図3の後輪部分を矢印E−E方向から見た図である。
【図7】図6の第3リンク部材周辺の拡大図である。
【図8】本実施形態の後輪が傾斜した状態を示す図である。
【図9】本実施形態の傾斜した状態の車両を後方から見た図である。
【図10】片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。
【図11】傾斜中に片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一例としての実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本実施形態の三輪車両を示す外観図であり、図1は三輪車両の正面図、図2は三輪車両の側面図である。なお、図1の矢印Aの方向を幅方向、図2の矢印Bの方向を前方、その反対を後方とする。
【0012】
三輪車両1は、車体2の前方にフロントフォーク3を介して前輪4を有し、後方の車体2の幅方向中心線Cを挟んで両側に二つの後輪5R,5Lを有している。車体2の前方には、前輪4を操作するハンドル6を有し、ハンドル6と前輪4を連結する図示しないハンドルポストの前方にはフロントカウル7を設け、後方にはハンドルポストカバー8を設けている。ハンドルポストカバー8の後方には、低床式フロアー9が設けられ、低床式フロアー9の後方にシートカウル10が立ち上がる。シートカウル10には、シート11が置かれる。また、シート11には、背もたれ12が設けられ、背もたれ12から後方に向けて荷台13が延びている。
【0013】
図3は本実施形態の三輪車両の車体部分の側面図、図4は本実施形態の三輪車両の車体部分の後方図である。
【0014】
図3に示すように、車体2は、前方フレーム2a、中央フレーム2b及び後方フレーム2cを有する。前方フレーム2aは、前方でハンドルポスト6aを支持し後方に向かって下方に延びて、中央フレーム2bに連結する。中央フレーム2bは、前方で前方フレーム2a、後方で後方フレーム2cと連結すると共に、シート11を支持するシートフレーム2dを支持する。後方フレーム2cは、前方で中央フレーム2bと連結され、後方に向かって上方に延びて、後輪5の上方に位置し図3に示した荷台13を形成する。シートフレーム2dは、シート11を支持すると共に、バッテリー14等の部品を収納する空間を形成する。
【0015】
次に、後輪5付近の構成について説明する。図5は図1の後輪部分のD−D断面を矢印方向から見た図である。
【0016】
図5に示すように、支持フレームは、図2に示した後方フレーム2cの荷台13部分の前方側から下方に延びる第1支持フレーム23と、後方フレーム2cの下方で第1支持フレーム23と連結され前後方向に伸びる第2支持フレーム24と、図2に示した後方フレーム2cの荷台13部分の後方側及び第1支持フレーム23の後方から下方に延び第2支持フレーム24と連結される第3支持フレーム25と、を有する。なお、第2支持フレーム24及び第3支持フレーム25は一体に形成されてもよい。
【0017】
図2に示した後方フレーム2cには、アクチュエータ連結部材としての後輪傾斜用のモータ連結部材30によりアクチュエータとしての後輪傾斜用のモータ31のケース等の固定部31aが連結固定されている。後輪傾斜モータ31の回転部31bは、前方で減速機32を介して第1リンク部材33に連結される。後輪傾斜モータ31の回転は、減速機32で減速され、第1リンク部材33に出力される。
【0018】
図6は図3の後輪部分を矢印E−E方向から見た図、図7は図6の第3リンク部材周辺の拡大図である。
【0019】
三輪車両1は、図6に示すように、第1リンク部材33と、第2リンク部材28としての前方第2リンク部材28aと、第1リンク部材33と前方第2リンク部材28aとを連結する第3リンク部材51R及び第4リンク部材51Lとで形成される四辺形のリンク機構Lを有する。
【0020】
図5に示したように、第1リンク部材33は、前方で第1支持フレーム23に第1ベアリング35を介して回転可能に支持され、後輪傾斜モータ31及び減速機32を貫通し、後方で第3支持フレーム25に第2ベアリング36を介して回転可能に支持されていると共に、後方第1リンク部材26に回転可能に連結されている軸部33aを有する。
【0021】
また、図6に示すように、第1リンク部材33は、軸部33aと一体に設けられ三輪車両1が直進状態の時に車体幅方向に延びるリンク部33bと、軸部33aの軸方向に対して直交する方向に突出したフランジ部33cとを有する。
【0022】
軸部33aとリンク部33bとを一体に設けることにより、部品点数を少なくすることができ、低コスト化が可能となる。また、部品点数を少なくすることで、スペース及び質量を小さくすることが可能となる。さらに、部品同士を連結する部分のガタを低減することが可能となる。
【0023】
なお、軸部33aは必ずしも図5に示したように後輪傾斜モータ31及び減速機32を貫通する必要はない。この場合、後方第1リンク部材26は、第3支持フレーム25に回転可能に支持されていればよい。
【0024】
第2リンク部材としての前方第2リンク部材28aは、車両幅方向の中央部分で、第2支持フレーム24の前方側と回動可能に連結されている。また、後方第2リンク部材28bは、第2支持フレーム24の後方側と回動可能に連結されている。
【0025】
また、第3リンク部材51Rは、第1リンク部材33に第1連結軸27Rを介して回動可能に連結され、第2リンク部材28に第2連結軸27Lを介して回動可能に連結される。
【0026】
同様に、第4リンク部材51Lは、第1リンク部材33に第3連結軸29Rを介して回動可能に連結され、第2リンク部材28に第4連結軸29Lを介して回動可能に連結される。
【0027】
図7は、図6の第3リンク部材51R周辺の拡大図である。第3リンク部材51Rは、上方で、第1上方アーム52Rの一端側と第1アーム連結点56R1で回転可能に連結され、下方で、第1下方アーム53Rの一端側と第2アーム連結点57R1で回転可能に連結される。
【0028】
また、第1上方アーム52Rの他端側は、第1ホイールモータ41Rを支持する第1車輪支持部材としての第1ホイールモータブラケット42Rの上方と第3連結点56R2で回動可能に連結され、第1下方アーム53Rの他端側は、第1ホイールモータ41Rを支持する第1車輪支持部材としての第1ホイールモータブラケット42Rの下方と第4連結点57R2を介して回動可能に連結されている。なお、第1上方アーム52Rと第1下方アーム53Rは平行であると好ましい。
【0029】
さらに、第3リンク部材51Rの上端側の第1サスペンション連結点62Rには、第1振動吸収部材としての第1サスペンション61Rの上端が回動可能に連結され、第1ホイールモータブラケット42Rの下端側の第2サスペンション連結点63Rには、第1サスペンション61Rの下端が回動可能に連結される。なお、第1サスペンション61Rは、コイルバネと減衰器からなる一般的なものでよい。また、第1上方アーム52Rと第1下方アーム53Rは、第1サスペンション61Rの前後両側に設けてもよい。
【0030】
図示しないが、第3リンク部材51Lと同様に、第4リンク部材51Lは、上方で、第2上方アーム52Lの一端側と第5アーム連結点56L1で回転可能に連結され、下方で、第2下方アーム53Lの一端側と第6アーム連結点57L1で回転可能に連結される。
【0031】
また、第2上方アーム52Lの他端側は、第2ホイールモータ41Lを支持する第2車輪支持部材としての第2ホイールモータブラケット42Lの上方と第7連結点56L2で回動可能に連結され、第2下方アーム53Lの他端側は、第2ホイールモータ41Lを支持する第2車輪支持部材としての第2ホイールモータブラケット42Lの下方と第8連結点57L2を介して回動可能に連結されている。なお、第2上方アーム52Lと第2下方アーム53Lは平行であると好ましい。
【0032】
さらに、第4リンク部材51Lの上端側の第3サスペンション連結点62Lには、第2振動吸収部材としての第2サスペンション61Lの上端が回動可能に連結され、第2ホイールモータブラケット42Lの下端側の第4サスペンション連結点63Lには、第2サスペンション61Lの下端が回動可能に連結される。なお、第2サスペンション61Lは、コイルバネと減衰器からなる一般的なものでよい。また、第2上方アーム52Lと第2下方アーム53Lは、第2サスペンション61Lの前後両側に設けてもよい。
【0033】
図8は、本実施形態の後輪傾斜モータ31の動力により後輪5が傾斜した状態を示す図である。後輪傾斜モータ31が前方から見て反時計方向に回転したとすると、後輪傾斜モータ31の回転は、図3で示した減速機32で減速され、第1リンク部材33に伝達され、第1リンク部材33を反時計方向に回転させる。第1リンク部材33が反時計方向に回転すると、反作用により第1支持フレーム23が第1リンク部材33と逆方向に時計方向に回転すると共に、リンク機構Lが作動する。
【0034】
図8に示すように、リンク機構Lは、第1リンク部材33及び図示しない後方第1リンク部材26と前方第2リンク部材28a及び図示しない後方第2リンク部材28bが前方から見て反時計方向に回転し、第3リンク部材51R及び第4リンク部材51Lが時計方向に回転し、第1上方アーム52R、第1下方アーム53R、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lに連結された第1ホイールモータブラケット42R及び第2ホイールモータブラケット42Lが時計方向に回転する。そして、後輪5は傾斜する。
【0035】
また、後輪傾斜モータ31が前方から見て時計方向に回転したとすると、第1ホイールモータブラケット42R及び第2ホイールモータブラケット42Lは、反時計方向に回転し、後輪5が傾斜する。
【0036】
図9は、本実施形態の傾斜した状態の車両を後方から見た図である。車両1は、リンク機構Lが作動して、車体2が傾斜した状態となる。リンク機構Lは、ロール方向の外乱を吸収することが可能である。
【0037】
図10は、片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。例えば、三輪車両1に路面の凹凸等によって左車輪5Lに衝撃が入力した場合には、図10に示すように、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lが回転すると共に、第2サスペンション61Lが収縮して衝撃を吸収する。
【0038】
図11は、傾斜中に片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。例えば、傾斜中の三輪車両1に路面の凹凸等によって左車輪5Lに衝撃が入力した場合には、図11に示すように、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lが回転すると共に、第2サスペンション61Lが収縮して衝撃を吸収する。
【0039】
本実施形態によれば、車体2と、車体前方の前輪4と、車体後方の2つの後輪5と、を有する三輪車両1において、車体2に対して回転可能に連結される軸部33a及び軸部33aと一体に設けられたリンク部33bを有する第1リンク部材33、車体2に対して回転可能に連結されると共に第1リンク部材33に平行な第2リンク部材28a、第1リンク部材33のリンク部33bの車体幅方向の一方側と第2リンク部材28aの車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材51R及び第1リンク部材33のリンク部33bの車体幅方向の他方側と第2リンク部材28aの車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材51Lを有し、車体2に対して回転可能に連結されるリンク機構Lと、車体2に支持される固定部31aと、リンク機構Lに連結される回転部31bとを有し、回転部31bが固定部31aに対して回転することによりリンク機構Lを作動するアクチュエータ31と、一方の後輪5を支持する第1後輪支持部材42Rと、他方の後輪5を支持する第2後輪支持部材42Lと、第3リンク部材51Rと第1後輪支持部材42Rとを連結する第1振動吸収部材61Rと、第4リンク部材51Lと第2後輪支持部材42Lとを連結する第2振動吸収部材61Lと、を備えるので、旋回性能が向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両1を提供することが可能となる。
【0040】
また、一端を第3リンク部材51Rに回転可能に連結され、他端を第1後輪支持部材42Rに回転可能に連結される第1アーム部材52R及び第2アーム部材53Rと、一端を第4リンク部材51Lに回転可能に連結され、他端を第2後輪支持部材42Lに回転可能に連結される第3アーム部材52L及び第4アーム部材53Lと、をさらに備えるので、ピッチ方向の振動を的確に吸収することが可能となり、乗り心地がさらに向上する。
【符号の説明】
【0041】
1…三輪車両、2…車体、4…前輪、5…後輪、6…ハンドル、23…第1支持フレーム(支持フレーム)、24…第2支持フレーム(支持フレーム)、25…第3支持フレーム(支持フレーム)、28a…前方第2リンク部材(第2リンク部材)、31…後輪傾斜モータ(アクチュエータ)、32…減速機、33…シャフト一体リンク部材(第1リンク部材)、41…ホイールモータ、42R…第1ホイールモータブラケット(第1後輪支持部材)、42L…第2ホイールモータブラケット(第2後輪支持部材)、L…リンク機構、51R…第3リンク部材、51L…第4リンク部材、52R…第1アーム部材、53R…第2アーム部材、52L…第3アーム部材、53L…第4アーム部材、61R…第1サスペンション(第1振動吸収部材)、61L…第2サスペンション(第2振動吸収部材)
【技術分野】
【0001】
本発明は、三輪車両に関し、特に、後二輪の三輪車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、後二輪の三輪車両において、車両の旋回時に車体を傾斜させ、旋回性能を向上し、安定して旋回するものがあった。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−104445号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、構造が複雑で部品点数が多いので、広いスペースが必要な上に、重量が重く、コストが高いものであった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するものであって、旋回性能を向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために本発明は、車体と、前記車体前方の前輪と、前記車体後方の2つの後輪と、を有する三輪車両において、前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、をさらに備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、車体と、前記車体前方の前輪と、前記車体後方の2つの後輪と、を有する三輪車両において、前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、を備えるので、旋回性能が向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両を提供することが可能となる。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、をさらに備えるので、ピッチ方向の振動を的確に吸収することが可能となり、乗り心地がさらに向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明に係る実施形態の三輪車両を示す正面図である。
【図2】本発明に係る実施形態の三輪車両を示す側面図である。
【図3】本実施形態の三輪車両の主要部分を示す側面図である。
【図4】本実施形態の三輪車両の主要部分を示す後方図である。
【図5】図1の後輪部分のD−D断面を矢印方向から見た図である。
【図6】図3の後輪部分を矢印E−E方向から見た図である。
【図7】図6の第3リンク部材周辺の拡大図である。
【図8】本実施形態の後輪が傾斜した状態を示す図である。
【図9】本実施形態の傾斜した状態の車両を後方から見た図である。
【図10】片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。
【図11】傾斜中に片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一例としての実施形態を図面に基づいて説明する。図1及び図2は本実施形態の三輪車両を示す外観図であり、図1は三輪車両の正面図、図2は三輪車両の側面図である。なお、図1の矢印Aの方向を幅方向、図2の矢印Bの方向を前方、その反対を後方とする。
【0012】
三輪車両1は、車体2の前方にフロントフォーク3を介して前輪4を有し、後方の車体2の幅方向中心線Cを挟んで両側に二つの後輪5R,5Lを有している。車体2の前方には、前輪4を操作するハンドル6を有し、ハンドル6と前輪4を連結する図示しないハンドルポストの前方にはフロントカウル7を設け、後方にはハンドルポストカバー8を設けている。ハンドルポストカバー8の後方には、低床式フロアー9が設けられ、低床式フロアー9の後方にシートカウル10が立ち上がる。シートカウル10には、シート11が置かれる。また、シート11には、背もたれ12が設けられ、背もたれ12から後方に向けて荷台13が延びている。
【0013】
図3は本実施形態の三輪車両の車体部分の側面図、図4は本実施形態の三輪車両の車体部分の後方図である。
【0014】
図3に示すように、車体2は、前方フレーム2a、中央フレーム2b及び後方フレーム2cを有する。前方フレーム2aは、前方でハンドルポスト6aを支持し後方に向かって下方に延びて、中央フレーム2bに連結する。中央フレーム2bは、前方で前方フレーム2a、後方で後方フレーム2cと連結すると共に、シート11を支持するシートフレーム2dを支持する。後方フレーム2cは、前方で中央フレーム2bと連結され、後方に向かって上方に延びて、後輪5の上方に位置し図3に示した荷台13を形成する。シートフレーム2dは、シート11を支持すると共に、バッテリー14等の部品を収納する空間を形成する。
【0015】
次に、後輪5付近の構成について説明する。図5は図1の後輪部分のD−D断面を矢印方向から見た図である。
【0016】
図5に示すように、支持フレームは、図2に示した後方フレーム2cの荷台13部分の前方側から下方に延びる第1支持フレーム23と、後方フレーム2cの下方で第1支持フレーム23と連結され前後方向に伸びる第2支持フレーム24と、図2に示した後方フレーム2cの荷台13部分の後方側及び第1支持フレーム23の後方から下方に延び第2支持フレーム24と連結される第3支持フレーム25と、を有する。なお、第2支持フレーム24及び第3支持フレーム25は一体に形成されてもよい。
【0017】
図2に示した後方フレーム2cには、アクチュエータ連結部材としての後輪傾斜用のモータ連結部材30によりアクチュエータとしての後輪傾斜用のモータ31のケース等の固定部31aが連結固定されている。後輪傾斜モータ31の回転部31bは、前方で減速機32を介して第1リンク部材33に連結される。後輪傾斜モータ31の回転は、減速機32で減速され、第1リンク部材33に出力される。
【0018】
図6は図3の後輪部分を矢印E−E方向から見た図、図7は図6の第3リンク部材周辺の拡大図である。
【0019】
三輪車両1は、図6に示すように、第1リンク部材33と、第2リンク部材28としての前方第2リンク部材28aと、第1リンク部材33と前方第2リンク部材28aとを連結する第3リンク部材51R及び第4リンク部材51Lとで形成される四辺形のリンク機構Lを有する。
【0020】
図5に示したように、第1リンク部材33は、前方で第1支持フレーム23に第1ベアリング35を介して回転可能に支持され、後輪傾斜モータ31及び減速機32を貫通し、後方で第3支持フレーム25に第2ベアリング36を介して回転可能に支持されていると共に、後方第1リンク部材26に回転可能に連結されている軸部33aを有する。
【0021】
また、図6に示すように、第1リンク部材33は、軸部33aと一体に設けられ三輪車両1が直進状態の時に車体幅方向に延びるリンク部33bと、軸部33aの軸方向に対して直交する方向に突出したフランジ部33cとを有する。
【0022】
軸部33aとリンク部33bとを一体に設けることにより、部品点数を少なくすることができ、低コスト化が可能となる。また、部品点数を少なくすることで、スペース及び質量を小さくすることが可能となる。さらに、部品同士を連結する部分のガタを低減することが可能となる。
【0023】
なお、軸部33aは必ずしも図5に示したように後輪傾斜モータ31及び減速機32を貫通する必要はない。この場合、後方第1リンク部材26は、第3支持フレーム25に回転可能に支持されていればよい。
【0024】
第2リンク部材としての前方第2リンク部材28aは、車両幅方向の中央部分で、第2支持フレーム24の前方側と回動可能に連結されている。また、後方第2リンク部材28bは、第2支持フレーム24の後方側と回動可能に連結されている。
【0025】
また、第3リンク部材51Rは、第1リンク部材33に第1連結軸27Rを介して回動可能に連結され、第2リンク部材28に第2連結軸27Lを介して回動可能に連結される。
【0026】
同様に、第4リンク部材51Lは、第1リンク部材33に第3連結軸29Rを介して回動可能に連結され、第2リンク部材28に第4連結軸29Lを介して回動可能に連結される。
【0027】
図7は、図6の第3リンク部材51R周辺の拡大図である。第3リンク部材51Rは、上方で、第1上方アーム52Rの一端側と第1アーム連結点56R1で回転可能に連結され、下方で、第1下方アーム53Rの一端側と第2アーム連結点57R1で回転可能に連結される。
【0028】
また、第1上方アーム52Rの他端側は、第1ホイールモータ41Rを支持する第1車輪支持部材としての第1ホイールモータブラケット42Rの上方と第3連結点56R2で回動可能に連結され、第1下方アーム53Rの他端側は、第1ホイールモータ41Rを支持する第1車輪支持部材としての第1ホイールモータブラケット42Rの下方と第4連結点57R2を介して回動可能に連結されている。なお、第1上方アーム52Rと第1下方アーム53Rは平行であると好ましい。
【0029】
さらに、第3リンク部材51Rの上端側の第1サスペンション連結点62Rには、第1振動吸収部材としての第1サスペンション61Rの上端が回動可能に連結され、第1ホイールモータブラケット42Rの下端側の第2サスペンション連結点63Rには、第1サスペンション61Rの下端が回動可能に連結される。なお、第1サスペンション61Rは、コイルバネと減衰器からなる一般的なものでよい。また、第1上方アーム52Rと第1下方アーム53Rは、第1サスペンション61Rの前後両側に設けてもよい。
【0030】
図示しないが、第3リンク部材51Lと同様に、第4リンク部材51Lは、上方で、第2上方アーム52Lの一端側と第5アーム連結点56L1で回転可能に連結され、下方で、第2下方アーム53Lの一端側と第6アーム連結点57L1で回転可能に連結される。
【0031】
また、第2上方アーム52Lの他端側は、第2ホイールモータ41Lを支持する第2車輪支持部材としての第2ホイールモータブラケット42Lの上方と第7連結点56L2で回動可能に連結され、第2下方アーム53Lの他端側は、第2ホイールモータ41Lを支持する第2車輪支持部材としての第2ホイールモータブラケット42Lの下方と第8連結点57L2を介して回動可能に連結されている。なお、第2上方アーム52Lと第2下方アーム53Lは平行であると好ましい。
【0032】
さらに、第4リンク部材51Lの上端側の第3サスペンション連結点62Lには、第2振動吸収部材としての第2サスペンション61Lの上端が回動可能に連結され、第2ホイールモータブラケット42Lの下端側の第4サスペンション連結点63Lには、第2サスペンション61Lの下端が回動可能に連結される。なお、第2サスペンション61Lは、コイルバネと減衰器からなる一般的なものでよい。また、第2上方アーム52Lと第2下方アーム53Lは、第2サスペンション61Lの前後両側に設けてもよい。
【0033】
図8は、本実施形態の後輪傾斜モータ31の動力により後輪5が傾斜した状態を示す図である。後輪傾斜モータ31が前方から見て反時計方向に回転したとすると、後輪傾斜モータ31の回転は、図3で示した減速機32で減速され、第1リンク部材33に伝達され、第1リンク部材33を反時計方向に回転させる。第1リンク部材33が反時計方向に回転すると、反作用により第1支持フレーム23が第1リンク部材33と逆方向に時計方向に回転すると共に、リンク機構Lが作動する。
【0034】
図8に示すように、リンク機構Lは、第1リンク部材33及び図示しない後方第1リンク部材26と前方第2リンク部材28a及び図示しない後方第2リンク部材28bが前方から見て反時計方向に回転し、第3リンク部材51R及び第4リンク部材51Lが時計方向に回転し、第1上方アーム52R、第1下方アーム53R、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lに連結された第1ホイールモータブラケット42R及び第2ホイールモータブラケット42Lが時計方向に回転する。そして、後輪5は傾斜する。
【0035】
また、後輪傾斜モータ31が前方から見て時計方向に回転したとすると、第1ホイールモータブラケット42R及び第2ホイールモータブラケット42Lは、反時計方向に回転し、後輪5が傾斜する。
【0036】
図9は、本実施形態の傾斜した状態の車両を後方から見た図である。車両1は、リンク機構Lが作動して、車体2が傾斜した状態となる。リンク機構Lは、ロール方向の外乱を吸収することが可能である。
【0037】
図10は、片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。例えば、三輪車両1に路面の凹凸等によって左車輪5Lに衝撃が入力した場合には、図10に示すように、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lが回転すると共に、第2サスペンション61Lが収縮して衝撃を吸収する。
【0038】
図11は、傾斜中に片輪が石等に乗り上げた状態の三輪車両を後方から見た図である。例えば、傾斜中の三輪車両1に路面の凹凸等によって左車輪5Lに衝撃が入力した場合には、図11に示すように、第2上方アーム52L及び第2下方アーム53Lが回転すると共に、第2サスペンション61Lが収縮して衝撃を吸収する。
【0039】
本実施形態によれば、車体2と、車体前方の前輪4と、車体後方の2つの後輪5と、を有する三輪車両1において、車体2に対して回転可能に連結される軸部33a及び軸部33aと一体に設けられたリンク部33bを有する第1リンク部材33、車体2に対して回転可能に連結されると共に第1リンク部材33に平行な第2リンク部材28a、第1リンク部材33のリンク部33bの車体幅方向の一方側と第2リンク部材28aの車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材51R及び第1リンク部材33のリンク部33bの車体幅方向の他方側と第2リンク部材28aの車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材51Lを有し、車体2に対して回転可能に連結されるリンク機構Lと、車体2に支持される固定部31aと、リンク機構Lに連結される回転部31bとを有し、回転部31bが固定部31aに対して回転することによりリンク機構Lを作動するアクチュエータ31と、一方の後輪5を支持する第1後輪支持部材42Rと、他方の後輪5を支持する第2後輪支持部材42Lと、第3リンク部材51Rと第1後輪支持部材42Rとを連結する第1振動吸収部材61Rと、第4リンク部材51Lと第2後輪支持部材42Lとを連結する第2振動吸収部材61Lと、を備えるので、旋回性能が向上し、安定して旋回すると共に、簡単な機構で快適な乗り心地の三輪車両1を提供することが可能となる。
【0040】
また、一端を第3リンク部材51Rに回転可能に連結され、他端を第1後輪支持部材42Rに回転可能に連結される第1アーム部材52R及び第2アーム部材53Rと、一端を第4リンク部材51Lに回転可能に連結され、他端を第2後輪支持部材42Lに回転可能に連結される第3アーム部材52L及び第4アーム部材53Lと、をさらに備えるので、ピッチ方向の振動を的確に吸収することが可能となり、乗り心地がさらに向上する。
【符号の説明】
【0041】
1…三輪車両、2…車体、4…前輪、5…後輪、6…ハンドル、23…第1支持フレーム(支持フレーム)、24…第2支持フレーム(支持フレーム)、25…第3支持フレーム(支持フレーム)、28a…前方第2リンク部材(第2リンク部材)、31…後輪傾斜モータ(アクチュエータ)、32…減速機、33…シャフト一体リンク部材(第1リンク部材)、41…ホイールモータ、42R…第1ホイールモータブラケット(第1後輪支持部材)、42L…第2ホイールモータブラケット(第2後輪支持部材)、L…リンク機構、51R…第3リンク部材、51L…第4リンク部材、52R…第1アーム部材、53R…第2アーム部材、52L…第3アーム部材、53L…第4アーム部材、61R…第1サスペンション(第1振動吸収部材)、61L…第2サスペンション(第2振動吸収部材)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、
前記車体前方の前輪と、
前記車体後方の2つの後輪と、
を有する三輪車両において、
前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、
前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、
一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、
他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、
前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、
前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、
を備えることを特徴とする三輪車両。
【請求項2】
一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、
一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の三輪車両。
【請求項1】
車体と、
前記車体前方の前輪と、
前記車体後方の2つの後輪と、
を有する三輪車両において、
前記車体に対して回転可能に連結される軸部及び前記軸部と一体に設けられたリンク部を有する第1リンク部材、前記車体に対して回転可能に連結されると共に前記第1リンク部材に平行な第2リンク部材、前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の一方側と第2リンク部材の車体幅方向の一方側を連結する第3リンク部材及び前記第1リンク部材の前記リンク部の車体幅方向の他方側と第2リンク部材の車体幅方向の他方側を連結する第4リンク部材を有し、前記車体に対して回転可能に連結されるリンク機構と、
前記車体に支持される固定部と、前記リンク機構に連結される回転部とを有し、前記回転部が前記固定部に対して回転することにより前記軸部を回転させて前記リンク機構を作動するアクチュエータと、
一方の前記後輪を支持する第1後輪支持部材と、
他方の前記後輪を支持する第2後輪支持部材と、
前記第3リンク部材と前記第1後輪支持部材とを連結する第1振動吸収部材と、
前記第4リンク部材と前記第2後輪支持部材とを連結する第2振動吸収部材と、
を備えることを特徴とする三輪車両。
【請求項2】
一端を前記第3リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第1後輪支持部材に回転可能に連結される第1アーム部材及び第2アーム部材と、
一端を前記第4リンク部材に回転可能に連結され、他端を前記第2後輪支持部材に回転可能に連結される第3アーム部材及び第4アーム部材と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の三輪車両。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−35727(P2012−35727A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177088(P2010−177088)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(591261509)株式会社エクォス・リサーチ (1,360)
【Fターム(参考)】
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