仮想デバイス割り当てシステムおよび方法、仮想デバイス割り当て装置と電子機器
【課題】電子機器にアプリケーション用のソフトウェアやデータを常駐させることなく電子機器を利用することのできる技術を提供する。
【解決手段】電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると格納装置に格納されているプログラムを含むデータを電子機器へ送信し、電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【解決手段】電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると格納装置に格納されているプログラムを含むデータを電子機器へ送信し、電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードウェア上に搭載されたソフトウェアに応じて動作を行う電子機器へのデータおよびプログラムの提供方法、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードウェア上に搭載されたソフトウェアに応じて動作を行うコンピュータなどの電子機器では、一般的にアプリケーションなどのソフトウェアは常駐するものとされている。また、アプリケーションに用いられるデータも、これら電子機器上の記憶媒体に蓄積されることが多い。電子機器がネットワークに接続されている場合には、データはネットワークに接続されている他の電子機器の記憶媒体上に保持される構成もある。
【0003】
不特定多数の人が1つの電子機器を共有する場合、不特定多数のユーザが利用している端末で各人用のデータを電子機器上に保持しておくためには、プライバシーや機密保持に対する処置が必要となる。例えば、該当するデータに対してパスワードでロックしたり、データを暗号化する方法である。
【0004】
また、使用する電子機器のユーザインターフェイスやアプリケーションを各人が利用しやすいようにカスタマイズすると、カスタマイズした人以外が操作する際に扱い難くなったりしてしまうことがあった。
【0005】
カスタマイズに関する技術として、特許文献1(特開2001−229102号公報)には、不特定多数のユーザが利用している端末でユーザ固有の端末利用環境を示すカスタマイズ情報を更新でき、このカスタマイズ情報を別の端末でも利用できるカスタマイズ共有システムが開示されている。
【特許文献1】特開2001−229102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子機器を紛失した場合は第三者にデータが流出し、不正に使用されることもある。これらの解決策として、データに対してパスワードでロックしたり、データを暗号化することが考えられるが、万全とはいえない。データのみを別の電子機器上に保存して管理し、必要なときにのみ参照する方法も考えられるが、別の電子機器ではあっても電子機器上にデータを置いてしまうことに変わりはなく、別の電子機器を紛失した場合は第三者にデータが流出し、不正に使用される問題がある。
【0007】
また、電子機器は固有のソフトウェアを保持するものとされ、電子機器の使用時には利用者のデータは電子機器上に保持する必要がある。電子機器が故障した場合、電子機器を使用することは当然ながらできないが、ハードウェアの故障が修理されたとしても、ユーザインターフェイスやアプリケーションをカスタマイズしていた場合には、再び同じ環境を再現することは困難である。
【0008】
上記の問題点は、電子機器にアプリケーション用のソフトウェアやデータを常駐させることに起因するものである。本発明は、電子機器にアプリケーション用のソフトウェアやデータを常駐させることなく電子機器を利用することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の仮想デバイス割り当て装置は、ネットワークを介して電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置であって、
プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0010】
本発明の電子機器は、ネットワークを介して仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器であって、
利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部を備える。
【0011】
本発明の仮想デバイス割り当てシステムは、電子機器と、ネットワークを介して前記電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置と、からなる仮想デバイス割り当てシステムであって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、
前記仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0012】
本発明の仮想デバイス割り当て方法は、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備える仮想デバイス割り当て装置と、ネットワークを介して前記仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器とからなる仮想デバイス割り当てシステムで行われる仮想デバイス割り当て方法であって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、
前記仮想デバイス割り当て装置は、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0013】
本発明のプログラムは、ネットワークを介して電子機器と接続し、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備えるコンピュータシステムに、
前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させ、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納させる。
【発明の効果】
【0014】
上記のように構成される本発明においては、アプリケーション用のソフトウェアやデータは電子機器に常駐することなく、電子機器の使用時にのみ仮想デバイス割り当て装置から送られてくることとなる。このため、紛失することがあっても第三者にデータが流出することはない。また、使用するたびごとにアプリケーション用のソフトウェアが構築されるので、常に同じ環境が再現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
なお、本発明は、利用者が電子機器を使用する際、その使用を認められた場合にある種類の電子機器で動作するソフトウェアを一元管理している仮想デバイス割り当て部から取得して電子機器が利用者に対してサービスを提供するものである。
【0017】
ここでいう電子機器とは、例えば、コンピュータ、プリンタや携帯電話で、同種の機器であれば同一のものでなくても同じ動作を実行することが可能なものであり、LAN(Local Area Network)などのネットワークに接続できるものである。
【0018】
利用者は、仮想デバイス割り当て部から電子機器のデータを取得するので、電子機器に依存せず同一種類の電子機器であれば実行することができる。つまり、移動先で同一機種の電子機器を借りることができるならば、通常利用者が使用している環境をその電子機器上で再現することが可能である。
【0019】
また、利用者の電子機器が故障したり紛失した場合でも、同一機種を用意することができれば再び同じ環境を再現することが可能である。
【0020】
一方、利用者が使用する電子機器上にはデータは一次的にしか保持せず、仮想デバイス割り当て部上に管理され、それらデータを使用する場合には利用者による認証が必要であるから従来に比べて安全にデータが管理されるものである。
【0021】
また、利用者による不正な使用を防止するため、そのデータの使用には適切な権限を持った人の承認を必要とし、利用状況は全て記録されるものである。
【0022】
図1は本発明による仮想デバイス割り当てシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示す仮想デバイス割り当てシステムは、仮想デバイス割り当て部1、電子機器データ蓄積部3a、電子機器情報管理部3b、利用者認証管理部3c、監査情報蓄積部3d、ネットワーク4、LAN5a,5b〜5n、利用者用電子機器6a,6b〜6nから構成されている。
【0024】
複数の利用者用電子機器6a,6b〜6nは、それぞれLAN5a,5b〜5nを通じてネットワーク4に接続されている。
【0025】
仮想的な電子機器を提供する仮想デバイス割り当て部1は、ネットワーク4および電子機器データ蓄積部3a、電子機器情報管理部3b、利用者認証管理部置3c、監査情報蓄積部3dと接続されている。
【0026】
電子機器データ蓄積部3aには利用者ごとの電子機器のデータが格納されている。
【0027】
電子機器情報管理部3bには登録済み電子機器の情報が格納されている。電子機器の情報としては、例えば、電子機器データ蓄積部3aに格納されている電子機器ごとのデータの位置が挙げられる。
【0028】
利用者認証管理部3cには登録済み利用者情報を格納されている。
【0029】
監査情報蓄積部3dには利用者の監査情報が格納されている。
【0030】
図2は仮想デバイス割り当て部1の構成を示すブロック図である。図示されるように、仮想デバイス割り当て部1は、ネットワークインターフェイス15、受信処理部16、送信処理部17、サービス提供管理部18、電子機器データ管理部19、電子機器管理部20および利用者認証管理部21を備えている。
【0031】
仮想デバイス割り当て部1は、その入出力の全てがサービス提供管理部18を通過する。サービス提供管理部18では、仮想デバイス割り当て部1の入出力に関して承認されているかを利用者認証管理部21へ確認し、監査情報を監査情報蓄積部13dに格納する。
【0032】
サービスを受けようとする利用者が使用する電子機器から、その旨を示す情報が受信処理部16にて受信されると、受信処理部16にて受信された情報のうち、利用者を特定するための情報はサービス提供管理部18を介して利用者認証管理部21へ送られる。
【0033】
利用者認証管理部21では、受信処理部16により受信された情報と、利用者認証管理部13cにすでに登録されている利用者情報とを照合し、利用者を特定する。
【0034】
また、受信処理部16にて受信された情報のうち、利用者が使用している電子機器の情報はサービス提供管理部18を介して電子機器登録管理部20へ送られる。
【0035】
利用者が使用している電子機器の情報を受け付けた電子機器登録管理部20では、該電子機器に対して電子機器データ蓄積部3aに格納されている電子機器ごとのデータの位置を電子機器情報管理部3bの登録内容から確認し、該位置のデータを送出する旨の通知を電子機器データ管理部19に対して行う。
【0036】
上記の通知を受けた電子機器データ管理部19は、通知された位置のデータを電子機器データ蓄積部3aより読み出して、サービス提供管理部18、送信処理部17およびネットワークインターフェイス15を介して要求を行った電子機器へ送信する。
【0037】
上記のデータには、アプリケーションソフトウェアを実現するためのプログラムや、該アプリケーションソフトウェア上で使用される具体的なデータが含まれる。電子機器上にプログラムを展開することによりアプリケーションソフトウェアが実行される。また、具体的なデータを用いて電子機器利用者はアプリケーションソフトウェアを用いた作業を行うことができる。
【0038】
電子機器による利用者へのサービス提供完了後に、その旨を示す情報が受信処理部16にて受信されると、利用者認証管理部21は上記と同様にして利用者を特定する。電子機器登録管理部20は電子機器に応じて電子機器データ蓄積部3aにおける情報格納領域を決定する。電子機器データ管理部19は電子機器上のデータを電子機器登録管理部20にて決定された電子機器データ蓄積部3aにおける情報格納領域へ格納する。
【0039】
図3は、電子機器6a〜6nの構成を示す図である。これらの電子機器は同じ構成を備えるものであり、図3では電子機器101として説明する。
【0040】
電子機器101は、ネットワークインターフェイス102、受信処理部103、送信処理部104、演算部105、補助記憶装置106、一次記憶装置107、表示装置108および入出力装置109を備えている。
【0041】
ネットワークインターフェイス102は、外部ネットワーク100への接続を行う。一次記憶装置107は、仮想デバイス割り当て部1から送られてきた情報を一次的に保持し、補助記憶装置106は一次記憶装置107に保持されている情報を格納する。一次記憶装置107に格納された情報を用いてサービスが開始される。入出力装置109と表示装置108は、例えば、電子機器利用者がIDやパスワードを入力する際に使用される。
【0042】
図4は、電子機器データ蓄積部3aにおけるデータの格納状態を表として示す図である。図4では電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応してデータが格納される表21として示されている。
【0043】
電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応するデータがすでに存在している場合には、該当する部分にデータ24が格納されている。電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応するデータが存在しない場合は空であり、電子機器を登録したときの初期データが代わりに使用される。
【0044】
図5は、電子機器情報管理部3bにおけるデータの格納状態を表111として示す図である。図5に示されるように、電子機器ID112に対応して、電子機器名113と初期データ114が格納されている。電子機器を登録時に電子機器ID112が割り当てられるが、このとき、初期データは任意に登録される。
【0045】
図6は、利用者認証管理部3cにおけるデータの格納状態を表31として示す図である。図6に示されるように、利用者ID32に対応して、利用者名33、利用者が利用可能な電子機器のリストである利用可能電子機器34、累積サービス利用時間35、パスワード36および承認情報37が格納されている。
【0046】
登録時には、利用者認証管理部3cの管理者が、利用者名33、利用可能電子機器34、およびパスワード36を登録し、このときに利用者IDが割り当てられる。
【0047】
承認情報37には使用したい機器の承認待ち、あるいは、承認済みであるかの情報が記録されている。累積サービス利用時間35には、仮想デバイス割り当て部1により、実際に電子機器を利用した時間が記録される。
【0048】
図7は、監査情報蓄積部3dにおけるデータの格納状態を表121として示す図である。図7に示されるように、利用者IDに対応して、電子機器ID、承認者ID、利用開始時間、利用完了時間が格納されている。
【0049】
次に、本実施形態の動作について説明する。
【0050】
図8は、本実施形態におけるサービスを提供するまでの動作を示すシーケンス図である。
【0051】
利用者は認証するためシステムから割り当てられたIDと設定したパスワードを使用して、電子機器に認証情報を入力する(ステップ81)。これを受けて、電子機器は認証情報を仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップ82)。
【0052】
仮想デバイス割り当て部1は、電子機器から送られてきた認証情報と、利用者認証管理部3cにすでに登録されている認証情報とを照らし合わせて認証を行い、認証の成否について電子機器に送信する(ステップ83)。
【0053】
電子機器では認証成否の結果について利用者に表示する(ステップ84)。認証が成功した場合は、電子機器は自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当てシステムへ送信する(ステップ85)。
【0054】
続けて、電子機器は仮想デバイス割り当て部1に対してデータを要求し、これを受けて仮想デバイス割り当て部1は、利用者の認証情報と電子機器IDが一致するデータを送信する(ステップ87)。
【0055】
仮想デバイス割り当て部1が全てのデータ送信完了した段階でデータ送信完了通知を電子機器に対して送信する(ステップ88)。その結果、電子機器はデータを元に利用者にサービスを提供する(ステップ89)。
【0056】
図9は電子機器の動作を示すフローチャートである。
【0057】
利用者によりIDとパスワードが入力される(ステップS41)と、電子機器は、これらのIDとパスワードは仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS42)。
【0058】
その後、仮想デバイス割り当て部1からの認証結果を受信する(ステップS43)が、認証が失敗した場合にはステップS41に戻り、初期状態として再度利用者にIDとパスワードを入力するように要求する。
【0059】
認証に成功した場合には、電子機器が保持する自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS45)。続けてデータ要求を仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS46)。
【0060】
その後、仮想デバイス割り当て部1からのデータの受信を開始(ステップS47)し、全てのデータの受信完了通知を受取った段階(ステップS48)で利用者にサービスを開始(ステップS49)する。
【0061】
図10および図11は、仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【0062】
仮想デバイス割り当て部1は、電子機器から利用者のIDおよびパスワードを受信する(ステップS51)と、利用者認証管理部3cにアクセス(ステップS53)し、該当する利用者IDが存在するか確認する(ステップS54)。
【0063】
続けて、受信したパスワードが該当する利用者IDのパスワードと一致するかを確認し(ステップS54)、一致する場合には認証成功を電子機器に送信する(ステップS55)。
【0064】
利用者IDが存在しない場合やパスワードが一致しない場合には認証失敗を電子機器に送信し(ステップS56)、その結果を監査情報蓄積部3dに記録する(ステップS57)。
【0065】
電子機器IDを受信すると(ステップS61)、監査情報蓄積部3dに記録し(ステップS62)、電子機器情報管理部3bにアクセスして(ステップS63)、受信した電子機器IDが存在するか確認(ステップS64)する。
【0066】
受信した電子機器IDが存在する場合には、既存データが格納されているか確認し(ステップS65)、データが存在することが確認された場合にはそのデータを電子機器に送信(ステップS67)し、全てのデータを送信した後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。
【0067】
ステップS65にてデータが存在しないことが確認された場合には電子機器IDを登録したときのデフォルトデータの有無を確認する(ステップS66)。
【0068】
ステップS66にて、デフォルトデータが存在することが確認された場合には、デフォルトデータを電子機器へ送信(ステップS67)し、全てのデータを送信した後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。ステップS66にて、デフォルトデータが存在しないことが確認された場合には、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。
【0069】
また、ステップS64にて電子機器IDが登録されていないことが確認された場合にはエラーを送信し(ステップS68)、この後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。ステップS69の後には、行った結果を監査情報蓄積部に記録する(ステップS70)。
【0070】
図12は、本実施形態におけるサービスを停止する際の動作を示すシーケンス図である。
【0071】
利用者がサービスの停止を示す入力を電子機器に行うと(ステップ91)、電子機器はサービスの停止を示す情報とともに自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当て部1に通知し(ステップ92)、電子機器上にあるデータを送信する(ステップ93)。全てのデータの送信が完了すると、電子機器はデータ送信完了通知(ステップ94)を仮想デバイス割り当て部1へ送信する。
【0072】
上記のように構成される本実施形態では、データを仮想デバイス割り当て部上で一括管理するので、従来より安全にデータの保管が可能になる。電子機器上にデータを永続的に記憶させることがなく、使用するときにのみ電子機器の補助記憶装置に蓄積させ、使用していないときにはデータは仮想デバイス割り当て部上に存在させるので、使用していないときに電子機器を紛失してもデータを紛失することがない。
【0073】
ネットワーク上のサービスについて、各電子機器を介して仮想デバイス割り当て部での監査認証後に実行するため、サービスの実行者およびサービス利用者を特定することが可能となる。
【0074】
ある同一種類の電子機器上では、任意の電子機器で同じ環境を再現することができる。そのため、ある特定の機器を継続使用する必要がなく、持ち運ぶことが不要となる。
【0075】
以上のように、本発明によれば物理的な電子機器にデータを保持することなく、仮想デバイス割り当て部上に一括管理するため、従来より安全にデータ管理することが可能となる。
【0076】
なお、本発明は前述の様態に限定されるものではなく、その実施に際して様々な変形が可能である。以下にその代表的な例を示す。
【0077】
前述の仮想デバイス割り当て部は1台での構成であるが、その構成は1台に限らず、複数台での連携が可能である。また、仮想デバイス割り当て部に接続している電子機器データ蓄積部、電子機器情報管理部、利用者情報管理装置、監査情報蓄積部、も1台ずつではなく、複数台での構成が可能である。
【0078】
上記の実施形態においては、利用者が使用する電子機器から接続する仮想デバイス割り当て部について、任意の装置に接続しても同じ結果が得られる。つまり、複数台で構成した場合であっても利用者にとって1台の仮想デバイス割り当て部であるように機能することを意味している。
【0079】
仮想デバイス割り当て部に登録する電子機器は前述のコンピュータに限定するものではない。つまり、演算部と一次的に記憶する装置を有し、動作時にソフトウェアを必要とするものに適応することができる。
【0080】
また、仮想デバイス割り当て部へ登録するデータは、電子機器の基本ソフトウェア(いわゆるオペレーティングシステム)に限らず、ネットワーク上を流通するデータ全般や電子機器が提供する一部サービスに対して対象とすることができる。
【0081】
つまり、仮想デバイス割り当て部に登録された電子機器は、利用者からネットワークを介して仮想的に電子機器が存在するように見せることもできる。
【0082】
例えば、対象となる電子機器としてコンピュータから利用者がデータを紙媒体に印刷する場合に、まず、利用者はコンピュータに対して認証し、仮想デバイス割り当て部からデータを取得する。その環境下でデータを印刷するように命令し、その印刷データは仮想デバイス割り当て部上のプリンタに対して送信される。
【0083】
利用者はコンピュータでの操作を終了後、プリンタに対して認証を行う。利用者が認証したプリンタでは仮想デバイス割り当て部で認証後、前述の印刷データが存在するので、当該プリンタでの印刷を開始する。
【0084】
また、電子機器として携帯電話を対象とした場合、携帯電話の住所録など電子機器の一部データのみを仮想デバイス割り当て部に格納することで、利用時のみサービスを提供することも可能である。
【0085】
つまり、上記仮想デバイス割り当て部では仮想的な住所録データを管理し、利用者が認証した携帯電話において住所録データを必要とした場合に、仮想デバイス割り当て部へデータの要求を行う。
【0086】
データが存在した場合に、仮想デバイス割り当て部は該当するデータを携帯電話に対して送信する。データを受信した携帯電話ではその受信したデータを使用してサービスを提供する。このようにネットワーク上のある特定のデータやサービスに対しても適用することが可能である。
【0087】
利用者が認証のためにIDおよびパスワードを入力するのは、手動による入力に限定するものではなく、例えばICカードや非接触カードのような認証装置を使用することもできる。
【0088】
仮想割り当て装置が利用者の認証後、そのサービスを提供する期間はサービス終了までとは限らず、任意に設定することができる。
【0089】
前述の様態では、電子機器と仮想デバイス割り当て部との接続はLAN接続と説明したが、このような様態に限定されない。つまり、インターネットのようなオープンのネットワークであっても可能である。ネットワークで用いられるのはコンピュータ間で用いられる通信形態に限定せず、例えば電話などの通信形態でも可能である。またネットワークは有線あるいは無線であっても利用することができる。
【0090】
なお、上述した仮想デバイス割り当て装置は、制御装置、入力装置、記憶装置、出力装置からなる一般的なコンピュータシステム上に構築されるものであり、本発明にはコンピュータ上に仮想デバイス割り当て装置を実現するためのプログラムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明による仮想デバイス割り当てシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の仮想デバイス割り当て部1の構成を示すブロック図である。
【図3】図1中の電子機器6a〜6nの構成を示す図である。
【図4】図1中の電子機器データ蓄積部3aにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図5】図1中の電子機器情報管理部3bにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図6】図1中の利用者認証管理部3cにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図7】図1中の監査情報蓄積部3dにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図8】本発明の実施形態の動作を示すシーケンス図である。
【図9】図1中の電子機器の動作を示すフローチャートである。
【図10】図1中の仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【図11】図1中の仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態の動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0092】
1 仮想デバイス割り当て部
3a 電子機器データ蓄積部
3b 電子機器情報管理部
3c 利用者認証管理部
3d 監査情報蓄積部
4 ネットワーク
5a〜5n LAN
6a〜6n 電子機器
101 電子機器
102 ネットワークインターフェイス
103 受信処理部
104 送信処理部
105 演算部
106 補助記憶装置
107 一次記憶装置
108 表示装置
109 入出力装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードウェア上に搭載されたソフトウェアに応じて動作を行う電子機器へのデータおよびプログラムの提供方法、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードウェア上に搭載されたソフトウェアに応じて動作を行うコンピュータなどの電子機器では、一般的にアプリケーションなどのソフトウェアは常駐するものとされている。また、アプリケーションに用いられるデータも、これら電子機器上の記憶媒体に蓄積されることが多い。電子機器がネットワークに接続されている場合には、データはネットワークに接続されている他の電子機器の記憶媒体上に保持される構成もある。
【0003】
不特定多数の人が1つの電子機器を共有する場合、不特定多数のユーザが利用している端末で各人用のデータを電子機器上に保持しておくためには、プライバシーや機密保持に対する処置が必要となる。例えば、該当するデータに対してパスワードでロックしたり、データを暗号化する方法である。
【0004】
また、使用する電子機器のユーザインターフェイスやアプリケーションを各人が利用しやすいようにカスタマイズすると、カスタマイズした人以外が操作する際に扱い難くなったりしてしまうことがあった。
【0005】
カスタマイズに関する技術として、特許文献1(特開2001−229102号公報)には、不特定多数のユーザが利用している端末でユーザ固有の端末利用環境を示すカスタマイズ情報を更新でき、このカスタマイズ情報を別の端末でも利用できるカスタマイズ共有システムが開示されている。
【特許文献1】特開2001−229102号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電子機器を紛失した場合は第三者にデータが流出し、不正に使用されることもある。これらの解決策として、データに対してパスワードでロックしたり、データを暗号化することが考えられるが、万全とはいえない。データのみを別の電子機器上に保存して管理し、必要なときにのみ参照する方法も考えられるが、別の電子機器ではあっても電子機器上にデータを置いてしまうことに変わりはなく、別の電子機器を紛失した場合は第三者にデータが流出し、不正に使用される問題がある。
【0007】
また、電子機器は固有のソフトウェアを保持するものとされ、電子機器の使用時には利用者のデータは電子機器上に保持する必要がある。電子機器が故障した場合、電子機器を使用することは当然ながらできないが、ハードウェアの故障が修理されたとしても、ユーザインターフェイスやアプリケーションをカスタマイズしていた場合には、再び同じ環境を再現することは困難である。
【0008】
上記の問題点は、電子機器にアプリケーション用のソフトウェアやデータを常駐させることに起因するものである。本発明は、電子機器にアプリケーション用のソフトウェアやデータを常駐させることなく電子機器を利用することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の仮想デバイス割り当て装置は、ネットワークを介して電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置であって、
プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0010】
本発明の電子機器は、ネットワークを介して仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器であって、
利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部を備える。
【0011】
本発明の仮想デバイス割り当てシステムは、電子機器と、ネットワークを介して前記電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置と、からなる仮想デバイス割り当てシステムであって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、
前記仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0012】
本発明の仮想デバイス割り当て方法は、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備える仮想デバイス割り当て装置と、ネットワークを介して前記仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器とからなる仮想デバイス割り当てシステムで行われる仮想デバイス割り当て方法であって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、
前記仮想デバイス割り当て装置は、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える。
【0013】
本発明のプログラムは、ネットワークを介して電子機器と接続し、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備えるコンピュータシステムに、
前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させ、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納させる。
【発明の効果】
【0014】
上記のように構成される本発明においては、アプリケーション用のソフトウェアやデータは電子機器に常駐することなく、電子機器の使用時にのみ仮想デバイス割り当て装置から送られてくることとなる。このため、紛失することがあっても第三者にデータが流出することはない。また、使用するたびごとにアプリケーション用のソフトウェアが構築されるので、常に同じ環境が再現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
なお、本発明は、利用者が電子機器を使用する際、その使用を認められた場合にある種類の電子機器で動作するソフトウェアを一元管理している仮想デバイス割り当て部から取得して電子機器が利用者に対してサービスを提供するものである。
【0017】
ここでいう電子機器とは、例えば、コンピュータ、プリンタや携帯電話で、同種の機器であれば同一のものでなくても同じ動作を実行することが可能なものであり、LAN(Local Area Network)などのネットワークに接続できるものである。
【0018】
利用者は、仮想デバイス割り当て部から電子機器のデータを取得するので、電子機器に依存せず同一種類の電子機器であれば実行することができる。つまり、移動先で同一機種の電子機器を借りることができるならば、通常利用者が使用している環境をその電子機器上で再現することが可能である。
【0019】
また、利用者の電子機器が故障したり紛失した場合でも、同一機種を用意することができれば再び同じ環境を再現することが可能である。
【0020】
一方、利用者が使用する電子機器上にはデータは一次的にしか保持せず、仮想デバイス割り当て部上に管理され、それらデータを使用する場合には利用者による認証が必要であるから従来に比べて安全にデータが管理されるものである。
【0021】
また、利用者による不正な使用を防止するため、そのデータの使用には適切な権限を持った人の承認を必要とし、利用状況は全て記録されるものである。
【0022】
図1は本発明による仮想デバイス割り当てシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0023】
図1に示す仮想デバイス割り当てシステムは、仮想デバイス割り当て部1、電子機器データ蓄積部3a、電子機器情報管理部3b、利用者認証管理部3c、監査情報蓄積部3d、ネットワーク4、LAN5a,5b〜5n、利用者用電子機器6a,6b〜6nから構成されている。
【0024】
複数の利用者用電子機器6a,6b〜6nは、それぞれLAN5a,5b〜5nを通じてネットワーク4に接続されている。
【0025】
仮想的な電子機器を提供する仮想デバイス割り当て部1は、ネットワーク4および電子機器データ蓄積部3a、電子機器情報管理部3b、利用者認証管理部置3c、監査情報蓄積部3dと接続されている。
【0026】
電子機器データ蓄積部3aには利用者ごとの電子機器のデータが格納されている。
【0027】
電子機器情報管理部3bには登録済み電子機器の情報が格納されている。電子機器の情報としては、例えば、電子機器データ蓄積部3aに格納されている電子機器ごとのデータの位置が挙げられる。
【0028】
利用者認証管理部3cには登録済み利用者情報を格納されている。
【0029】
監査情報蓄積部3dには利用者の監査情報が格納されている。
【0030】
図2は仮想デバイス割り当て部1の構成を示すブロック図である。図示されるように、仮想デバイス割り当て部1は、ネットワークインターフェイス15、受信処理部16、送信処理部17、サービス提供管理部18、電子機器データ管理部19、電子機器管理部20および利用者認証管理部21を備えている。
【0031】
仮想デバイス割り当て部1は、その入出力の全てがサービス提供管理部18を通過する。サービス提供管理部18では、仮想デバイス割り当て部1の入出力に関して承認されているかを利用者認証管理部21へ確認し、監査情報を監査情報蓄積部13dに格納する。
【0032】
サービスを受けようとする利用者が使用する電子機器から、その旨を示す情報が受信処理部16にて受信されると、受信処理部16にて受信された情報のうち、利用者を特定するための情報はサービス提供管理部18を介して利用者認証管理部21へ送られる。
【0033】
利用者認証管理部21では、受信処理部16により受信された情報と、利用者認証管理部13cにすでに登録されている利用者情報とを照合し、利用者を特定する。
【0034】
また、受信処理部16にて受信された情報のうち、利用者が使用している電子機器の情報はサービス提供管理部18を介して電子機器登録管理部20へ送られる。
【0035】
利用者が使用している電子機器の情報を受け付けた電子機器登録管理部20では、該電子機器に対して電子機器データ蓄積部3aに格納されている電子機器ごとのデータの位置を電子機器情報管理部3bの登録内容から確認し、該位置のデータを送出する旨の通知を電子機器データ管理部19に対して行う。
【0036】
上記の通知を受けた電子機器データ管理部19は、通知された位置のデータを電子機器データ蓄積部3aより読み出して、サービス提供管理部18、送信処理部17およびネットワークインターフェイス15を介して要求を行った電子機器へ送信する。
【0037】
上記のデータには、アプリケーションソフトウェアを実現するためのプログラムや、該アプリケーションソフトウェア上で使用される具体的なデータが含まれる。電子機器上にプログラムを展開することによりアプリケーションソフトウェアが実行される。また、具体的なデータを用いて電子機器利用者はアプリケーションソフトウェアを用いた作業を行うことができる。
【0038】
電子機器による利用者へのサービス提供完了後に、その旨を示す情報が受信処理部16にて受信されると、利用者認証管理部21は上記と同様にして利用者を特定する。電子機器登録管理部20は電子機器に応じて電子機器データ蓄積部3aにおける情報格納領域を決定する。電子機器データ管理部19は電子機器上のデータを電子機器登録管理部20にて決定された電子機器データ蓄積部3aにおける情報格納領域へ格納する。
【0039】
図3は、電子機器6a〜6nの構成を示す図である。これらの電子機器は同じ構成を備えるものであり、図3では電子機器101として説明する。
【0040】
電子機器101は、ネットワークインターフェイス102、受信処理部103、送信処理部104、演算部105、補助記憶装置106、一次記憶装置107、表示装置108および入出力装置109を備えている。
【0041】
ネットワークインターフェイス102は、外部ネットワーク100への接続を行う。一次記憶装置107は、仮想デバイス割り当て部1から送られてきた情報を一次的に保持し、補助記憶装置106は一次記憶装置107に保持されている情報を格納する。一次記憶装置107に格納された情報を用いてサービスが開始される。入出力装置109と表示装置108は、例えば、電子機器利用者がIDやパスワードを入力する際に使用される。
【0042】
図4は、電子機器データ蓄積部3aにおけるデータの格納状態を表として示す図である。図4では電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応してデータが格納される表21として示されている。
【0043】
電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応するデータがすでに存在している場合には、該当する部分にデータ24が格納されている。電子機器IDリスト23と利用者ID22に対応するデータが存在しない場合は空であり、電子機器を登録したときの初期データが代わりに使用される。
【0044】
図5は、電子機器情報管理部3bにおけるデータの格納状態を表111として示す図である。図5に示されるように、電子機器ID112に対応して、電子機器名113と初期データ114が格納されている。電子機器を登録時に電子機器ID112が割り当てられるが、このとき、初期データは任意に登録される。
【0045】
図6は、利用者認証管理部3cにおけるデータの格納状態を表31として示す図である。図6に示されるように、利用者ID32に対応して、利用者名33、利用者が利用可能な電子機器のリストである利用可能電子機器34、累積サービス利用時間35、パスワード36および承認情報37が格納されている。
【0046】
登録時には、利用者認証管理部3cの管理者が、利用者名33、利用可能電子機器34、およびパスワード36を登録し、このときに利用者IDが割り当てられる。
【0047】
承認情報37には使用したい機器の承認待ち、あるいは、承認済みであるかの情報が記録されている。累積サービス利用時間35には、仮想デバイス割り当て部1により、実際に電子機器を利用した時間が記録される。
【0048】
図7は、監査情報蓄積部3dにおけるデータの格納状態を表121として示す図である。図7に示されるように、利用者IDに対応して、電子機器ID、承認者ID、利用開始時間、利用完了時間が格納されている。
【0049】
次に、本実施形態の動作について説明する。
【0050】
図8は、本実施形態におけるサービスを提供するまでの動作を示すシーケンス図である。
【0051】
利用者は認証するためシステムから割り当てられたIDと設定したパスワードを使用して、電子機器に認証情報を入力する(ステップ81)。これを受けて、電子機器は認証情報を仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップ82)。
【0052】
仮想デバイス割り当て部1は、電子機器から送られてきた認証情報と、利用者認証管理部3cにすでに登録されている認証情報とを照らし合わせて認証を行い、認証の成否について電子機器に送信する(ステップ83)。
【0053】
電子機器では認証成否の結果について利用者に表示する(ステップ84)。認証が成功した場合は、電子機器は自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当てシステムへ送信する(ステップ85)。
【0054】
続けて、電子機器は仮想デバイス割り当て部1に対してデータを要求し、これを受けて仮想デバイス割り当て部1は、利用者の認証情報と電子機器IDが一致するデータを送信する(ステップ87)。
【0055】
仮想デバイス割り当て部1が全てのデータ送信完了した段階でデータ送信完了通知を電子機器に対して送信する(ステップ88)。その結果、電子機器はデータを元に利用者にサービスを提供する(ステップ89)。
【0056】
図9は電子機器の動作を示すフローチャートである。
【0057】
利用者によりIDとパスワードが入力される(ステップS41)と、電子機器は、これらのIDとパスワードは仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS42)。
【0058】
その後、仮想デバイス割り当て部1からの認証結果を受信する(ステップS43)が、認証が失敗した場合にはステップS41に戻り、初期状態として再度利用者にIDとパスワードを入力するように要求する。
【0059】
認証に成功した場合には、電子機器が保持する自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS45)。続けてデータ要求を仮想デバイス割り当て部1に送信する(ステップS46)。
【0060】
その後、仮想デバイス割り当て部1からのデータの受信を開始(ステップS47)し、全てのデータの受信完了通知を受取った段階(ステップS48)で利用者にサービスを開始(ステップS49)する。
【0061】
図10および図11は、仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【0062】
仮想デバイス割り当て部1は、電子機器から利用者のIDおよびパスワードを受信する(ステップS51)と、利用者認証管理部3cにアクセス(ステップS53)し、該当する利用者IDが存在するか確認する(ステップS54)。
【0063】
続けて、受信したパスワードが該当する利用者IDのパスワードと一致するかを確認し(ステップS54)、一致する場合には認証成功を電子機器に送信する(ステップS55)。
【0064】
利用者IDが存在しない場合やパスワードが一致しない場合には認証失敗を電子機器に送信し(ステップS56)、その結果を監査情報蓄積部3dに記録する(ステップS57)。
【0065】
電子機器IDを受信すると(ステップS61)、監査情報蓄積部3dに記録し(ステップS62)、電子機器情報管理部3bにアクセスして(ステップS63)、受信した電子機器IDが存在するか確認(ステップS64)する。
【0066】
受信した電子機器IDが存在する場合には、既存データが格納されているか確認し(ステップS65)、データが存在することが確認された場合にはそのデータを電子機器に送信(ステップS67)し、全てのデータを送信した後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。
【0067】
ステップS65にてデータが存在しないことが確認された場合には電子機器IDを登録したときのデフォルトデータの有無を確認する(ステップS66)。
【0068】
ステップS66にて、デフォルトデータが存在することが確認された場合には、デフォルトデータを電子機器へ送信(ステップS67)し、全てのデータを送信した後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。ステップS66にて、デフォルトデータが存在しないことが確認された場合には、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。
【0069】
また、ステップS64にて電子機器IDが登録されていないことが確認された場合にはエラーを送信し(ステップS68)、この後、データ完了通知を電子機器に対して送信する(ステップS69)。ステップS69の後には、行った結果を監査情報蓄積部に記録する(ステップS70)。
【0070】
図12は、本実施形態におけるサービスを停止する際の動作を示すシーケンス図である。
【0071】
利用者がサービスの停止を示す入力を電子機器に行うと(ステップ91)、電子機器はサービスの停止を示す情報とともに自らの電子機器IDを仮想デバイス割り当て部1に通知し(ステップ92)、電子機器上にあるデータを送信する(ステップ93)。全てのデータの送信が完了すると、電子機器はデータ送信完了通知(ステップ94)を仮想デバイス割り当て部1へ送信する。
【0072】
上記のように構成される本実施形態では、データを仮想デバイス割り当て部上で一括管理するので、従来より安全にデータの保管が可能になる。電子機器上にデータを永続的に記憶させることがなく、使用するときにのみ電子機器の補助記憶装置に蓄積させ、使用していないときにはデータは仮想デバイス割り当て部上に存在させるので、使用していないときに電子機器を紛失してもデータを紛失することがない。
【0073】
ネットワーク上のサービスについて、各電子機器を介して仮想デバイス割り当て部での監査認証後に実行するため、サービスの実行者およびサービス利用者を特定することが可能となる。
【0074】
ある同一種類の電子機器上では、任意の電子機器で同じ環境を再現することができる。そのため、ある特定の機器を継続使用する必要がなく、持ち運ぶことが不要となる。
【0075】
以上のように、本発明によれば物理的な電子機器にデータを保持することなく、仮想デバイス割り当て部上に一括管理するため、従来より安全にデータ管理することが可能となる。
【0076】
なお、本発明は前述の様態に限定されるものではなく、その実施に際して様々な変形が可能である。以下にその代表的な例を示す。
【0077】
前述の仮想デバイス割り当て部は1台での構成であるが、その構成は1台に限らず、複数台での連携が可能である。また、仮想デバイス割り当て部に接続している電子機器データ蓄積部、電子機器情報管理部、利用者情報管理装置、監査情報蓄積部、も1台ずつではなく、複数台での構成が可能である。
【0078】
上記の実施形態においては、利用者が使用する電子機器から接続する仮想デバイス割り当て部について、任意の装置に接続しても同じ結果が得られる。つまり、複数台で構成した場合であっても利用者にとって1台の仮想デバイス割り当て部であるように機能することを意味している。
【0079】
仮想デバイス割り当て部に登録する電子機器は前述のコンピュータに限定するものではない。つまり、演算部と一次的に記憶する装置を有し、動作時にソフトウェアを必要とするものに適応することができる。
【0080】
また、仮想デバイス割り当て部へ登録するデータは、電子機器の基本ソフトウェア(いわゆるオペレーティングシステム)に限らず、ネットワーク上を流通するデータ全般や電子機器が提供する一部サービスに対して対象とすることができる。
【0081】
つまり、仮想デバイス割り当て部に登録された電子機器は、利用者からネットワークを介して仮想的に電子機器が存在するように見せることもできる。
【0082】
例えば、対象となる電子機器としてコンピュータから利用者がデータを紙媒体に印刷する場合に、まず、利用者はコンピュータに対して認証し、仮想デバイス割り当て部からデータを取得する。その環境下でデータを印刷するように命令し、その印刷データは仮想デバイス割り当て部上のプリンタに対して送信される。
【0083】
利用者はコンピュータでの操作を終了後、プリンタに対して認証を行う。利用者が認証したプリンタでは仮想デバイス割り当て部で認証後、前述の印刷データが存在するので、当該プリンタでの印刷を開始する。
【0084】
また、電子機器として携帯電話を対象とした場合、携帯電話の住所録など電子機器の一部データのみを仮想デバイス割り当て部に格納することで、利用時のみサービスを提供することも可能である。
【0085】
つまり、上記仮想デバイス割り当て部では仮想的な住所録データを管理し、利用者が認証した携帯電話において住所録データを必要とした場合に、仮想デバイス割り当て部へデータの要求を行う。
【0086】
データが存在した場合に、仮想デバイス割り当て部は該当するデータを携帯電話に対して送信する。データを受信した携帯電話ではその受信したデータを使用してサービスを提供する。このようにネットワーク上のある特定のデータやサービスに対しても適用することが可能である。
【0087】
利用者が認証のためにIDおよびパスワードを入力するのは、手動による入力に限定するものではなく、例えばICカードや非接触カードのような認証装置を使用することもできる。
【0088】
仮想割り当て装置が利用者の認証後、そのサービスを提供する期間はサービス終了までとは限らず、任意に設定することができる。
【0089】
前述の様態では、電子機器と仮想デバイス割り当て部との接続はLAN接続と説明したが、このような様態に限定されない。つまり、インターネットのようなオープンのネットワークであっても可能である。ネットワークで用いられるのはコンピュータ間で用いられる通信形態に限定せず、例えば電話などの通信形態でも可能である。またネットワークは有線あるいは無線であっても利用することができる。
【0090】
なお、上述した仮想デバイス割り当て装置は、制御装置、入力装置、記憶装置、出力装置からなる一般的なコンピュータシステム上に構築されるものであり、本発明にはコンピュータ上に仮想デバイス割り当て装置を実現するためのプログラムを含む。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明による仮想デバイス割り当てシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】図1中の仮想デバイス割り当て部1の構成を示すブロック図である。
【図3】図1中の電子機器6a〜6nの構成を示す図である。
【図4】図1中の電子機器データ蓄積部3aにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図5】図1中の電子機器情報管理部3bにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図6】図1中の利用者認証管理部3cにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図7】図1中の監査情報蓄積部3dにおけるデータの格納状態を示す図である。
【図8】本発明の実施形態の動作を示すシーケンス図である。
【図9】図1中の電子機器の動作を示すフローチャートである。
【図10】図1中の仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【図11】図1中の仮想デバイス割り当て部1の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態の動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0092】
1 仮想デバイス割り当て部
3a 電子機器データ蓄積部
3b 電子機器情報管理部
3c 利用者認証管理部
3d 監査情報蓄積部
4 ネットワーク
5a〜5n LAN
6a〜6n 電子機器
101 電子機器
102 ネットワークインターフェイス
103 受信処理部
104 送信処理部
105 演算部
106 補助記憶装置
107 一次記憶装置
108 表示装置
109 入出力装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置であって、
プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当て装置。
【請求項2】
請求項1記載の仮想デバイス割り当て装置において、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の仮想デバイス割り当て装置において、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て装置。
【請求項4】
ネットワークを介して仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器であって、
利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部を備える電子機器。
【請求項5】
電子機器と、ネットワークを介して前記電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置と、からなる仮想デバイス割り当てシステムであって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、
前記仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項6】
請求項5記載の仮想デバイス割り当てシステムにおいて、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項7】
請求項5または請求項6記載の仮想デバイス割り当てシステムにおいて、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項8】
プログラムを含むデータを格納する格納装置を備える仮想デバイス割り当て装置と、ネットワークを介して前記仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器とからなる仮想デバイス割り当てシステムで行われる仮想デバイス割り当て方法であって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、
前記仮想デバイス割り当て装置は、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当て方法。
【請求項9】
請求項8記載の仮想デバイス割り当て方法において、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て方法。
【請求項10】
請求項8または請求項9記載の仮想デバイス割り当て方法において、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当方法。
【請求項11】
ネットワークを介して電子機器と接続し、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備えるコンピュータシステムに、
前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させ、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納させるプログラム。
【請求項12】
請求項11記載のプログラムにおいて、
前記格納装置には利用者IDが登録されており、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させるプログラム。
【請求項13】
請求項11または請求項12記載のプログラムにおいて、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させるプログラム。
【請求項1】
ネットワークを介して電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置であって、
プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当て装置。
【請求項2】
請求項1記載の仮想デバイス割り当て装置において、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の仮想デバイス割り当て装置において、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て装置。
【請求項4】
ネットワークを介して仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器であって、
利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部を備える電子機器。
【請求項5】
電子機器と、ネットワークを介して前記電子機器と接続する仮想デバイス割り当て装置と、からなる仮想デバイス割り当てシステムであって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信する演算部と、
前記仮想デバイス割り当て装置は、プログラムを含むデータを格納する格納装置と、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項6】
請求項5記載の仮想デバイス割り当てシステムにおいて、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項7】
請求項5または請求項6記載の仮想デバイス割り当てシステムにおいて、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当てシステム。
【請求項8】
プログラムを含むデータを格納する格納装置を備える仮想デバイス割り当て装置と、ネットワークを介して前記仮想デバイス割り当て装置と接続する電子機器とからなる仮想デバイス割り当てシステムで行われる仮想デバイス割り当て方法であって、
前記電子機器は、利用の開始時にはその旨を示す情報を前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、その後、前記仮想デバイス割り当て装置より送られてくるプログラムを含むデータを用いたサービスを行い、利用の停止時にはその旨を示す情報およびプログラムを含むデータを前記仮想デバイス割り当て装置へ送信し、
前記仮想デバイス割り当て装置は、前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信し、前記電子機器より利用開始を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納する仮想デバイス割り当て部と、を備える仮想デバイス割り当て方法。
【請求項9】
請求項8記載の仮想デバイス割り当て方法において、
前記格納装置には利用者IDが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当て方法。
【請求項10】
請求項8または請求項9記載の仮想デバイス割り当て方法において、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記仮想デバイス割り当て部は、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信する仮想デバイス割り当方法。
【請求項11】
ネットワークを介して電子機器と接続し、プログラムを含むデータを格納する格納装置を備えるコンピュータシステムに、
前記電子機器より利用開始を示す情報を受け付けると前記格納装置に格納されているプログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させ、前記電子機器より利用停止を示す情報およびプログラムを含むデータを受け付けると、該プログラムを含むデータを前記格納装置へ格納させるプログラム。
【請求項12】
請求項11記載のプログラムにおいて、
前記格納装置には利用者IDが登録されており、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記利用者IDが含まれている場合に前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させるプログラム。
【請求項13】
請求項11または請求項12記載のプログラムにおいて、
前記格納装置には電子機器IDおよび該電子機器IDに対応する前記プログラムを含むデータが登録され、前記電子機器より受け付けた利用開始を示す情報に、登録されている前記電子機器IDが含まれている場合に対応する前記プログラムを含むデータを前記電子機器へ送信させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−181426(P2009−181426A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−21002(P2008−21002)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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