説明

低誘電率絶縁膜形成用材料

【課題】ポーラス膜よりなる低誘電率絶縁膜の、機械強度を向上させる。
【解決手段】低誘電率絶縁膜を形成するための溶液は、シリコンレジン2と、主としてシリコン原子及び酸素原子よりなり多数の空孔を有する微粒子3と、溶媒4とを含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低誘電率絶縁膜形成用材料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体デバイスの微細化、高速動作及び低消費電力動作を実現するために、低誘電率絶縁膜を有する多層配線構造が必要となってきている。
【0003】
従来、多層配線構造の絶縁膜としては、比誘電率が4.2程度であるシリコン酸化膜、又は比誘電率が3.7程度である、フッ素がドープされたシリコン酸化膜等が用いられている。また、近時は、比誘電率を一層低くするために、メチル基(CHF3)がドープされた有機含有シリコン酸化膜が検討されている。
【0004】
ところが、有機含有シリコン酸化膜では、比誘電率を2.5よりも低くすることは非常に困難であるため、膜の内部に空孔が導入された絶縁膜、いわゆるポーラス膜が必要となってくる。
【0005】
以下、ポーラス膜の従来技術について説明する。
【0006】
まず、特許文献1に示される第1の従来例及び第2の従来例について説明する。
【0007】
第1の従来例は、シリコンレジン及び有機溶媒を含む溶液により形成された薄膜を焼成することによってポーラス膜を形成するものである。これによると、薄膜の焼成時に有機溶媒が気化して消滅した跡に連続孔がランダムに形成される。この場合、有機溶媒は溶剤としての働きと空孔を形成するための働きとの両方を担っている。尚、一般に、溶液を基板上に塗布して薄膜を形成するためにはスピン塗布法が用いられ、また薄膜の焼成にはホットプレート及びファーネス(電気炉)が用いられる。
【0008】
また、第2の従来例は、シリコンレジン及び有機溶媒のほかに、有機物からなるポロジェン(Porogen)を加えた溶液により形成された薄膜を焼成することによってポーラス膜を形成するものである。これによると、ポロジェンの選択により連続孔のみならず独立孔をも形成することが可能である。この場合、当然ながら、ポロジェンは膜中から気化して消滅する。
【0009】
次に、特許文献2に示されている第3の従来例について説明する。
【0010】
第3の従来例は、概念的に最も一般的な構成であって、図9に示すような溶液が用いられる。すなわち、図9に示すように、容器101の中に、シリコンレジン102、ポロジェン103及び溶媒104が混合された溶液が収納されている。
【0011】
第3の従来例は、特許文献2に示されており、C60又はC70等のフラーレン、シリコンレジン及び有機溶媒を含む溶液により形成された薄膜を焼成することによってポーラス膜を形成するものである。この場合、フラーレン内部の中空が空孔となる。
【0012】
尚、第1、第2及び第3の従来例におけるシリコンレジンとしては、無機シリコンレジンに比べて低誘電率化が可能であるメチルシルセスキオキサン(Methyl-silsesquioxane)のような有機シリコンレジンが用いられる。
【0013】
以下、従来の溶液から薄膜を形成する方法の一例について図10を参照しながら説明する。一般に、スピン塗布法により基板上に薄膜が形成されている状態の基板をホットプレート又は電気炉を用いて焼成する方法が採用される。
【0014】
まず、図10(a)に示すように、回転機構に接続されたスピンドル111の上に半導体ウェハ112を装着した後、該半導体ウェハ112の上に、薬液供給管113よりポーラス膜を形成するための溶液114を適量滴下する。
【0015】
次に、図10(b)に示すように、スピンドル111を回転して半導体ウェハ112を回転させることにより、溶液114を拡げて薄膜115を形成する。
【0016】
次に、図10(c)に示すように、薄膜115が形成された半導体ウェハ112をホットプレート116の上に載せて加熱することにより溶媒を揮発させる。この工程は、一般にプリベークと呼ばれ、100℃前後の温度で約1分間から約3分間処理される。
【0017】
次に、図10(d)に示すように、半導体ウェハ112をホットプレート117の上に載せて、200℃程度の温度で約1分間から約3分間の熱処理を行なう。この工程は、一般にソフトベークと呼ばれる。
【0018】
次に、図10(e)に示すように、半導体ウェハ112を電気炉118の中に収納した後、電気炉118の温度を約400℃〜約450℃まで上昇させ、その後、最高設定温度で約1時間の熱処理を行なう。この工程は一般にハードベークと呼ばれ、この工程が終了すると、半導体ウェハ112の上にはポーラス膜115Aが形成される。尚、ハードベークをホットプレートにより行なってもよい。また、溶液によっては、ソフトベークとハードベークとの間に、それらの中間の温度で約1分間から約3分間のホットプレートによる熱処理を行なうことが好ましい。
【0019】
図10(f)は、図10(e)における一点鎖線部分の拡大図である。図10(f)から分かるように、半導体ウェハ112の上に形成されたポーラス膜115Aの内部には空孔119(図中白く表示されている部分)が形成されている。
【特許文献1】特開2001−294815号公報
【特許文献2】特開平8−181133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
ところで、ナノインデンテーション評価による前記のポーラス膜115Aの機械強度は、最大で約5GPa程度のヤングモジュラスしか得られない。現在、実際に半導体デバイスに使用された実績のある絶縁膜のモジュラスは、シリコン酸化膜で約78GPa程度であり、フッ素添加シリコン酸化膜で約63GPa程度であり、有機含有シリコン酸化膜で約10GPa程度である。このように、ポーラス膜115Aの機械強度は、現在半導体デバイスに使用されている多層配線用絶縁膜の機械強度に比べて小さいため、機械強度の大きなポーラス膜の開発が望まれている。
【0021】
図11は、3層の配線構造を有すると共に絶縁膜として従来のポーラス膜が使用された半導体デバイスにワイヤボンディングした場合の断面構造を示している。図11において、120は半導体ウェハであり、121はポーラス膜であり、123,125,127は金属配線であり、122,124,126,128はビアプラグであり、129は外部配線を接続するためのパッドである。
【0022】
図11に示されるように、パッド129の上面にワイヤ130をボンディングすると、パッド129及び多層配線部にクラックが発生してしまう。
【0023】
ところで、ポーラス膜115Aの機械強度は、多層配線を形成するべく積層したときに多層配線を保持するために必要であると共に、前述のように半導体デバイスのチップをパッケージに実装する際のボンディング時にも必要である。絶縁膜として有機含有シリコン酸化膜を使用した場合、現状のボンディング技術では破壊限界ぎりぎりであり、今後ボンディング技術が進歩することを加味しても機械強度が大きいポーラス膜の開発は急務となっている。
【0024】
第1及び第2の従来例においては、連続孔がランダムに形成されるため、比誘電率k=2.2〜2.3の低誘電率膜を実現するためには、ナノインデンテーションによる評価で最大でも約5GPa未満のヤングモジュラスしか得られない。この機械強度は、第1及び第2の従来例に係る膜形成方法に依存している。すなわち、焼成後のポーラス膜中には、ポロジェン及び溶媒は存在せず、シリコンレジンのみが存在しているため、ポーラス膜の機械強度はシリコンレジンの本来の強度と空孔率(単位体積当たりに空孔が占める割合)に依存する。第1又は第2の従来例において、比誘電率をより低くしようとすると、空孔率が増大するので、機械強度はさらに低下する。
【0025】
第3の従来例においては、焼成後もポーラス膜中にフラーレンが残存するが、その機械強度は基本的にフラーレンを包含するシリコンレジンの強度に依存するので、第1及び第2の従来例と同様の機械強度しか得られない。また、フラーレンの含有量が約30wt%を超えると、フラーレン同士が繋がるため、機械強度はさらに低下する。
【0026】
以上のように、従来のポーラス膜の形成方法によると、実用に適した強固な膜が形成できないのは、シリコンレジンからなるポーラス膜の構造自体の機械強度に限界があることに起因している。
【0027】
また、従来のポーラス膜では、半導体デバイスに必要な機械強度よりも遙かに小さな機械強度しか達成し得ず、ポーラス膜を低誘電率化しようとすると機械強度が低下するという問題点を有していた。
【0028】
その結果、従来のポーラス膜を実際に半導体デバイスの多層配線に適用した場合に、十分な強度を有する半導体デバイスを製造することができないという問題、また半導体チップを製造できてもパッケージへの実装時に半導体デバイスが破壊されるため完成品を得ることができないという問題がある。
【0029】
前記に鑑み、本発明は、ポーラス膜よりなる低誘電率絶縁膜の機械強度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0030】
前記の目的を達成するため、本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料は、シリコン原子と酸素原子の結合を含み且つ空孔を有する微粒子と、樹脂と、前記樹脂と前記微粒子との結合を強化する化合物と、溶媒とを含む溶液からなる低誘電率絶縁膜形成用材料であって、微粒子は、ゼオライト結晶よりなる。
【0031】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料によると、低い比誘電率を有すると共に機械的強度に優れた低誘電率絶縁膜を容易且つ確実に形成することができる。
【0032】
本発明に係る低誘電率形成用材料において、微粒子のサイズは、1nm以上で且つ30nm以下であることが好ましい。
【0033】
このようにすると、得られる低誘電率絶縁膜が金属配線同士の間に設けられる場合において、金属配線が埋め込み配線であるときには低誘電率絶縁膜に良好な断面形状を持つ配線溝を形成することができ、金属配線がパターニングされた配線であるときには空隙のない滑らか絶縁膜を形成することができる。
【0034】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、微粒子の空孔のサイズは、0.5nm以上で且つ3nm以下であることが好ましい。
【0035】
このようにすると、微粒子の内部に多数の空孔を確実に形成することができる。
【0036】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、微粒子の空孔が複数である場合、これらの空孔は互いに連続していてもよいし、又は互いに独立していてもよい。
【0037】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、微粒子は、ランダムに分布した複数の連続孔を有する物質が機械的に破断されることにより形成されていることが好ましい。
【0038】
このようにすると、互いに連続する複数の空孔を有する微粒子が確実に得られる。
【0039】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、微粒子は、均一に分散した複数の独立孔を有する物質が機械的に破断されることにより形成されていることが好ましい。
【0040】
このようにすると、互いに独立する複数の空孔を有する微粒子が確実に得られる。
【0041】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、微粒子は、化学反応により合成されていることが好ましい。
【0042】
このようにすると、均一なサイズを持つ微粒子が確実に得られる。
【0043】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料において、樹脂はシリコンレジンであることが好ましい。
【0044】
このようにすると、得られる低誘電率絶縁膜の機械的強度をより一層大きくすることができる。
【0045】
この場合、シリコンレジンは有機シリコンを含むことが好ましい。
【0046】
このようにすると、得られる低誘電率絶縁膜の機械的強度の向上と比誘電率の低下との両方を実現することができる。
【0047】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成材料において、樹脂は有機ポリマーであることが好ましい。
【0048】
このようにすると、得られる低誘電率絶縁膜の比誘電率を一層低くすることができる。
【発明の効果】
【0049】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料によると、低い比誘電率を有すると共に機械的強度に優れた低誘電率絶縁膜を容易且つ確実に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1を参照しながら説明する。第1の実施形態は、溶液よりなる低誘電率絶縁膜形成用材料である。
【0051】
図1に示すように、第1の実施形態に係る溶液は、容器1の内部に収納されており、樹脂としてのシリコンレジン2と、多数の空孔を有する微粒子3と、溶媒4とを含んでいる。
【0052】
シリコンレジン2としては、無機シリコン若しくは有機シリコン又はこれらの混合物を用いることができ、有機シリコンを用いると、得られる低誘電率絶縁膜の比誘電率をより低くすることができる。
【0053】
多数の空孔を有する微粒子3としては、シリコン原子と酸素原子の結合を主体とする化合物よりなり、多数の空孔は、互いに連続していてもよいし、互いに独立していてもよい。
【0054】
まず、互いに連続する多数の空孔を有する微粒子3の形成方法について説明する。
【0055】
例えば、ハニカム構造のように規則性を持ったメソポーラスシリカ、又はゼオライト結晶を粉砕することにより微粒子3を形成することができる。また、第1及び第2の従来例で説明したポーラス膜又はポーラス物質構造体を形成する際の焼成温度(ハードベーク温度)を第1及び第2の従来例よりも高温にして、シリコンレジン同士の相互結合(クロスリンク)が強化されたポーラス膜又はポーラス構造体を得た後、該ポーラス膜又はポーラス構造体を粉砕することにより微粒子3を形成することができる。また、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシラン等のアルコキシシランの加水分解により生成されたコロイダルシリカ、特に球状コロイダルシリカを微粒子3として用いてもよい。
【0056】
次に、互いに独立する多数の空孔を有する微粒子3の形成方法について説明する。
【0057】
例えば、有機ポリマーからなる微粒子をポロジェンとして形成されたポーラス膜又はポーラス物質構造体を粉砕することにより微粒子3を形成することができる。この場合においても、第1及び第2の従来例で説明したポーラス膜又はポーラス物質構造体を形成する際の焼成温度を第1及び第2の従来例よりも高温にして、シリコンレジン同士の相互結合が強化されたポーラス膜又はポーラス構造体を得た後、該ポーラス膜又はポーラス構造体を粉砕することにより微粒子3を形成することができる。また、有機ポリマーを核とし、該有機ポリマーの周りにコロイダルシリカ、特に球状コロイダルシリカを付着させた構造の微粒子3を用いても良い。
【0058】
尚、いずれの場合においても、微粒子3のサイズとしては、約1nm以上で且つ約30nm以下であることが好ましく。微粒子3の多数の空孔のサイズとしては、約0.5nm以上で且つ約3nm以下であることが好ましい。
【0059】
溶媒4としては、プリベーク及びソフトベークの温度でほぼ完全に蒸発するような溶媒、例えばメタノール、エタノール若しくはイソプロピルアルコール等のアルコール類、又はシクロヘキサノン、NMP(N−メチルピロリドン)、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、PGME(プロピレングリコールモノメチルエーテル)若しくはPGMPE(プロピレングリコールモノプロピルエーテル)等の有機溶媒を用いればよい。
【0060】
(第2の参考例)
以下、本発明の第2の参考例について、図2(a)及び(b)を参照しながら説明する。第2の参考例は、微粒子よりなる低誘電率絶縁膜形成用材料である。
【0061】
図2(a)は、微粒子6を形成するためのポーラス構造体5を示し、図2(b)は、ポーラス構造体5を粉砕することにより得られる微粒子6を示している。
【0062】
ポーラス構造体5は、ランダムに分布した複数の連続孔を有しており、該ポーラス構造体5を機械的に破断すると、多数の空孔を有する微粒子6が得られる。ポーラス構造体5を機械的に破断する方法としては、ポーラス構造体5を高速で回転する羽根に衝突させて粉砕したり、又は密封容器の内部に収納されたポーラス構造体5を密封容器の壁面に衝突させたりする方法が挙げられる。このような方法で微粒子6を形成すると、種々のサイズの微粒子が得られるので、これらを選別して、微粒子6のサイズを約1nm以上且つ約30nm以下に揃えることが好ましい。
【0063】
ところで、ポーラス構造体5としては、ハニカム構造のように規則性を持った、メソポーラスシリカ又はゼオライト結晶を用いることができる。また、第1及び第2の従来例で説明したポーラス膜又はポーラス物質構造体を形成する際の焼成温度(ハードベーク温度)を第1及び第2の従来例よりも高温にして焼成され、シリコンレジン同士の相互結合(クロスリンク)が強化されたポーラス膜又はポーラス構造体を用いることができる。
【0064】
微粒子6の空孔のサイズとしては、約0.5nm以上で且つ約3nm以下であることが好ましい。
【0065】
(第3の参考例)
以下、本発明の第3の参考例について、図3(a)及び(b)を参照しながら説明する。第3の参考例は、微粒子8よりなる低誘電率絶縁膜形成用材料である。
【0066】
図3(a)は微粒子8を形成するためのポーラス構造体7を示し、図3(b)は、ポーラス構造体7を粉砕することにより得られる微粒子8を示している。
【0067】
ポーラス構造体7は、ほぼ均一に分散した多数の独立孔を有しており、該ポーラス構造体7を機械的に破断すると、多数の空孔を有する微粒子8が得られる。ポーラス構造体7を機械的に破断する方法としては、ポーラス構造体7を高速で回転する羽根に衝突させて粉砕したり、又は密封容器の内部に収納されたポーラス構造体7を密封容器の壁面に衝突させたりする方法が挙げられる。このような方法で微粒子8を形成すると、種々のサイズの微粒子が得られるので、これらを選別して、微粒子8のサイズを約1nm以上且つ約30nm以下に揃えることが好ましい。
【0068】
ところで、ポーラス構造体7としては、有機ポリマーからなる微粒子をポロジェンとして形成されたポーラス膜又はポーラス物質構造体を用いることができる。この場合においても、焼成温度を第1及び第2の従来例における焼成温度よりも高温で焼成すると、機械強度に優れたポーラス構造体7が得られる。尚、微粒子8の多数の空孔のサイズとしては、約0.5以上で且つ約3nm以下であることが好ましい。
【0069】
(第4の参考例)
以下、本発明の第4の参考例について、図4(a)〜(c)を参照しながら説明する。第4の参考例は、化学反応により合成される微粒子よりなる低誘電率絶縁膜形成材料である。
【0070】
図4(a)は、化学反応により合成され、多数の空孔を有する第1の微粒子10Aを示し、該第1の微粒子10Aは、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシラン等のアルコキシシランの加水分解により生成されたコロイダルシリカ、特に球状コロイダルシリカよりなる微粒子9aよりなり、該微粒子9aは多数の空孔を有している。尚、微粒子9aとしては、コロイダルシリカに代えて、メソポーラスシリカ又はゼオライト結晶の微粒子を用いてもよい。
【0071】
図4(b)は、化学反応により合成され、多数の空孔を有する第2の微粒子10Bを示し、該第2の微粒子10Bは、相対的に小さい外径を持つ有機ポリマー10aの周囲に、多数の空孔を有する微粒子9aがほぼ均一に付着した構造を有している。微粒子9aとしては、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシラン等のアルコキシシランの加水分解により生成されたコロイダルシリカを用いることができる。尚、微粒子9aとしては、コロイダルシリカに代えて、メソポーラスシリカ又はゼオライト結晶の微粒子を用いてもよい。また、微粒子9a及び有機ポリマー10aの形状としては、球状でもよいし多面体でもよい。
【0072】
図4(c)は、化学反応により合成され、多数の空孔を有する第3の微粒子10Cを示し、該第3の微粒子10Cは、相対的に大きい径を持つ有機ポリマー10bの周囲に、多数の空孔を有する微粒子9aがほぼ均一に付着した構造を有している。微粒子9aとしては、テトラメトキシシラン又はテトラエトキシシラン等のアルコキシシランの加水分解により生成されたコロイダルシリカを用いることができる。尚、微粒子9aとしては、コロイダルシリカに代えて、メソポーラスシリカ又はゼオライト結晶の微粒子を用いてもよい。また、微粒子9a及び有機ポリマー10bの形状としては、球状でもよいし多面体でもよい。また、微粒子9aを有機ポリマー10bの周囲に付着させる配置方法としては、ほぼ均一ではなくて、第3の微粒子10Cの機械的強度が向上するような特殊な配置をさせることが好ましい。
【0073】
尚、第1、第2又は第3の微粒子10A、10B、10Cのサイズとしては、約1nm以上且つ約30nm以下であることが好ましく、微粒子9aの空孔のサイズとしては、約0.5以上で且つ約3nm以下であることが好ましい。
【0074】
(第5の参考例)
以下、本発明の第5の参考例について図5(a)〜(e)を参照しながら説明する。第5の参考例は、第1の実施形態に係る溶液を用いる低誘電率絶縁膜及びその形成方法である。
【0075】
まず、図5(a)に示すように、第1の実施形態に係る溶液を準備する。すなわち、容器1の内部に、シリコンレジン2、第2〜第4の参考例で説明した微粒子3(=6,8,10A,10B,10C)及び溶媒4からなる溶液を収納する。次に、回転機構に接続されたスピンドル11の上に半導体ウェハ12を装着した後、該半導体ウェハ12の上に、容器1に接続された薬液供給管13より溶液14を適量滴下する。
【0076】
次に、図5(b)に示すように、スピンドル11を回転して半導体ウェハ12を回転させることにより、溶液14を拡げて薄膜15を形成する。
【0077】
次に、図5(c)に示すように、薄膜15が形成された半導体ウェハ12をホットプレート16の上に載せて加熱することにより溶媒を揮発させる。この工程は、一般にプリベークと呼ばれ、100℃前後の温度で約1分間から約3分間処理される。
【0078】
次に、図5(d)に示すように、半導体ウェハ12をホットプレート17の上に載せて、200℃程度の温度で約1分間から約3分間の熱処理を行なう。この工程は、一般にソフトベークと呼ばれる。
【0079】
次に、図5(e)に示すように、半導体ウェハ12を電気炉18の中に収納した後、電気炉18の温度を約400℃〜約450℃まで上昇させ、その後、最高設定温度で約1時間の熱処理を行なう。この工程は一般にハードベークと呼ばれ、この工程が終了すると、半導体ウェハ12の上には、シリコンレジン2と微粒子3とからなる低誘電率絶縁膜15が形成される。尚、ハードベークをホットプレートにより行なってもよい。また、ソフトベークとハードベークとの間に、それらの中間の温度で約1分間から約3分間のホットプレートによる熱処理を行なうことが好ましい。
【0080】
第5の参考例によると、シリコンレジン2は、ソフトベーク工程において、基本的なシロキサン構造が概ね形成されて構造的にほぼ安定化し、その後に行なわれるハードベーク工程において、シロキサン骨格同士がクロスリンクを行なって、強固で且つ機械的強度に優れた低誘電率絶縁膜15Aが形成される。すなわち、ソフトベーク工程において、シリコンレジン2同士が結合すると共に、多数の空孔を有する微粒子3とシリコンレジン2とが結合する。
【0081】
このように、第5の参考例によると、低誘電率絶縁膜15Aは、シリコンレジン2と空孔を有する微粒子3とが強固に結合した構造を有するため、シリコンレジンのみからなるシロキサン構造体に比べて、強靱で且つ機械強度の大きいポーラス膜となる。
【0082】
(第6の参考例)
以下、本発明の第6の参考例について図6(a)、(b)及び図7(a)、(b)を参照しながら説明する。第6の参考例も、第1の実施形態に係る溶液を用いる低誘電率絶縁膜及びその製造方法である。
【0083】
ところで、第5の参考例に係る方法で低誘電率絶縁膜を形成すると、低誘電率絶縁膜の内部において空孔が形成される態様は、溶媒の分子構造によって変わる。すなわち、(1)アルコールのようにプリベークでほぼ完全に蒸発してしまう溶媒を用いる場合には、微粒子の内部に存在する多数の空孔のほかには、空孔は殆ど形成されない。ところが、(2)プリベークでは完全に蒸発しないがソフトベークでほぼ完全に蒸発してしまう溶媒であっても、直鎖状又は直鎖状に近い構造を持つ分子からなる溶媒を用いる場合には、微粒子の内部に存在する多数の空孔のほかに、シリコンレジンよりなる部分にも連続孔が形成されやすい。このように、溶媒の種類によって、低誘電率絶縁膜中に形成される空孔の状態が異なる。以下、この点について、図6(a)、(b)を参照しながら説明する。
【0084】
図6(a)は、半導体ウェハ20の上に形成された第1の低誘電率絶縁膜21の断面構造を示しており、該第1の低誘電率絶縁膜21は、空孔を有するシリコンレジン22と、多数の空孔を有する微粒子23とからなる。尚、シリコンレジン22の内部において白く表わされている部分が空孔である。第1の低誘電率絶縁膜21においては、微粒子23の内部に存在する多数の空孔と、シリコンレジン22の内部に形成される連続孔とによって、全体としては連続孔を有するポーラス膜が形成される。
【0085】
図6(b)は、半導体ウェハ20の上に形成された第2の低誘電率絶縁膜24の断面構造を示しており、該第2の低誘電率絶縁膜24は、空孔を有しないシリコンレジン22と、多数の空孔を有する微粒子23とからなる。第2の低誘電率絶縁膜24においては、シリコンレジン22が空孔を有していないため、全体としては互いに独立した多数の空孔を有するポーラス膜が形成される。
【0086】
図7(a)は、図6(a)に示した第1の低誘電率絶縁膜21の第1の態様を示しており、該第1の態様は、溶質中に占める微粒子23の割合が約30〜50wt%よりも小さい低誘電率形成用材料を用いて形成されたものである。第1の態様では、シリコンレジン22からなる構造体がマジョリティであり、該構造体の中に空孔を有する微粒子23が存在しており、シリコンレジン22からなる構造体と空孔を有する微粒子23とが強固に結合している。第1の態様のように、シリコンレジン22からなる構造体の内部に、シリコンレジン22よりも機械強度が大きい微粒子23を導入すると、シリコンレジン22のみからなる構造体に比べて、機械強度が遥かに大きい膜を得ることができる。
【0087】
図7(b)は、図6(a)に示した第1の低誘電率絶縁膜21の第2の態様を示しており、該第2の態様は、溶質中に占める微粒子23の割合が約30〜50wt%よりも大きい低誘電率形成用材料を用いて形成されたものである。第2の態様では、空孔を有する微粒子23が第1の低誘電率絶縁膜21の主骨格を構成しており、隣り合う微粒子23同士がシリコンレジン22からなる構造体により繋がれるように結合している。第2の態様によると、第1の態様と同様、シリコンレジン22からなる構造体の内部に、シリコンレジン22よりも機械強度が大きい微粒子23が導入されているため、シリコンレジン22のみからなる構造体に比べて、機械強度が遥かに大きい膜を得ることができると共に、第1の態様に比べて、空孔を有する微粒子23の割合が大きいので、比誘電率が一層低くなる。
【0088】
以上説明したように、第5又は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜によると、シリコンレジンからなる構造体の内部に、多数の空孔を有する微粒子が導入されているため、およそ2.5以下の低い比誘電率を持つと共に機械強度が大きいポーラス膜を得ることができる。第5又は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜の機械強度は、ヤングモジュラスでおよそ6GPa以上である。
【0089】
すなわち、第5又は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜によると、膜中に空孔を形成するために導入された多数の空孔を有する微粒子が、成膜過程で消滅しないでポーラス膜中に残存すると共に、シリコンレジンからなる構造体と強く結合している。このため、低誘電率絶縁膜中の空孔率を増大して比誘電率をより低くするべく、空孔を有する微粒子の溶液中に占める割合を30wt%以上に大きくすると、フラーレンの場合のように機械強度が低下しないで、むしろ増大するという効果が得られる。
【0090】
尚、シリコンレジンとして、シリコンと、有機基例えばメチル基とが結合した有機シリコンを用いたり、又は有機シリコンが含まれるシリコンレジンを用いたりすると、低誘電率絶縁膜の比誘電率をさらに低下させることができる。
【0091】
また、シリコンレジンに代えて、アリール・エーテル結合又はアリール・アリール結合からなるポリマー等の有機ポリマーを用いると、低誘電率絶縁膜の比誘電率をさらに一層低下させることができる。これは、バルクのMSQの比誘電率がおよそ2.9であるのに対して、バルクの前記有機ポリマーの比誘電率が2.6と小さいためである。従って、シリコンレジン及び有機ポリマーが空孔を持つポーラス膜の場合にも同様の関係が成り立つため、シリコンレジンに代えて有機ポリマーを用いることにより、低誘電率化を促進しやすい。
【0092】
また、図7(a)に示す、第1の低誘電率絶縁膜21の第1の態様の場合に、溶液中に、シリコンレジンと微粒子との結合を強化する化合物を加えると、機械的強度をより大きくすることができる。
【0093】
また、図7(b)に示す、第1の低誘電率絶縁膜21の第2の態様の場合に、溶液中に、シリコンレジンが有する微粒子同士の結合力を強化する化合物を加えると、機械強度をより大きくすることができる。
【0094】
尚、シリコンレジンと微粒子との結合を強化する化合物としては、アルコキシシランを用いればよい。例えば、ジメチルジメトキシシランは、シリコン(Si)に2つのメチル基(CH3−)と2つのメトキシ基(CH3O−)とが結合しているため、成膜時のソフトベーク及びハードベークにおいてシリコンレジンと微粒子との架橋を促進することができる。また、アルコキシ・シランは、微粒子同士の架橋、さらには有機ポリマーと微粒子との架橋も促進することができるため、本発明の結合力を強化する化合物として適している。
【0095】
(第7の参考例)
以下、本発明の第7の参考例について図8を参照しながら説明する。第7の参考例は、低誘電率絶縁膜を有する半導体装置である。
【0096】
図8は、多層配線構造例えば3層の配線構造を有すると共に絶縁膜として第5又は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜を有する半導体デバイスにワイヤボンディングした場合の断面構造を示している。図11において、30は半導体ウェハであり、31は低誘電率絶縁膜であり、33,35,37は金属配線であり、32,34,36,38はビアプラグであり、39は外部配線を接続するためのパッドである。金属配線33,35,37を構成する金属配線材料としては銅又はアルミ合金を用いればよい。また、銅配線の場合はビアプラグに銅を用いればよく、アルミ配線の場合にはビアプラグにタングステンを用いればよい。
【0097】
図8に示すように、パッド39の上面にワイヤ40がボンディングされることにより、半導体装置は図示しないパッケージに実装される。
【0098】
第7の参考例によると、低誘電率絶縁膜31が従来のポーラス膜に比べて機械強度が大きいため、パッド39及び金属配線33,35,37にクラックが発生しない。また、低誘電率絶縁膜31が金属配線33,35,37を保持する強度も大きいので、安定した半導体装置が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0099】
本発明に係る低誘電率絶縁膜形成用材料は、低い比誘電率を有すると共に機械的強度に優れた低誘電率絶縁膜を容易且つ確実に形成することができるため、低誘電率絶縁膜形成用材料に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】第1の実施形態に係る低誘電率絶縁膜形成用材料である溶液を示す断面図である。
【図2】(a)及び(b)は第2の参考例に係る低誘電率絶縁膜形成用材料である微粒子を示す断面図である。
【図3】(a)及び(b)は第3の参考例に係る低誘電率絶縁膜形成用材料である微粒子を示す断面図である。
【図4】(a)〜(c)は第4の参考例に係る低誘電率絶縁膜形成用材料である微粒子を示す断面図である。
【図5】(a)〜(e)は第5の参考例に係る低誘電率絶縁膜の形成方法の各工程を示す断面図である。
【図6】(a)及び(b)は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜の断面図である。
【図7】(a)及び(b)は第6の参考例に係る低誘電率絶縁膜の断面図である。
【図8】第7の参考例に係る半導体装置を示す断面図である。
【図9】従来のポーラス膜を形成するための溶液を示す概念図である。
【図10】(a)〜(f)は従来のポーラス膜の形成方法の各工程を示す断面図である。
【図11】従来のポーラス膜が用いられた半導体デバイスの問題点を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0101】
1 容器
2 シリコンレジン
3 空孔を有する微粒子
4 溶媒
5 ポーラス構造体
6 微粒子
7 ポーラス構造体
8 微粒子
9a 微粒子
10A 第1の微粒子
10B 第2の微粒子
10C 第3の微粒子
10a 有機ポリマー
10b 有機ポリマー
11 スピンドル
12 半導体ウェハ
13 薬液供給管
14 溶液
15 薄膜
15A 低誘電率絶縁膜
16 ホットプレート
17 ホットプレート
18 電気炉
20 半導体ウェハ
21 低誘電率絶縁膜
22 シリコンレジンからなる構造体
23 微粒子
24 シリコンレジンからなる構造体
30 半導体ウェハ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン原子と酸素原子の結合を含み且つ空孔を有する微粒子と、樹脂と、前記樹脂と前記微粒子との結合を強化する化合物と、溶媒とを含む溶液からなる低誘電率絶縁膜形成用材料であって、
前記微粒子は、ゼオライト結晶よりなることを特徴とする低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項2】
前記微粒子のサイズは、1nm以上で且つ30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項3】
前記微粒子の空孔のサイズは、0.5nm以上で且つ3nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項4】
前記微粒子の空孔は複数であり、互いに連続していることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項5】
前記微粒子は、ランダムに分布した複数の連続孔を有する物質が機械的に破断されることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項6】
前記微粒子は、化学反応により合成されていることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項7】
前記樹脂はシリコンレジンであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項8】
前記シリコンレジンは有機シリコンを含むことを特徴とする請求項7に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項9】
前記樹脂は有機ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコン原子と酸素原子の結合を含み且つ空孔を有する微粒子と、樹脂と、前記樹脂と前記微粒子との結合を強化する化合物と、溶媒とを含む溶液からなる低誘電率絶縁膜形成用材料であって、
前記微粒子は、ゼオライト結晶よりなり、且つ、前記樹脂とは前記溶液中において結合していないことを特徴とする低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項2】
前記微粒子と前記樹脂とからなる溶質中に占める前記微粒子の割合は50wt%以上であることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項3】
前記微粒子のサイズは、1nm以上で且つ30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項4】
前記微粒子の空孔のサイズは、0.5nm以上で且つ3nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項5】
前記微粒子の空孔は複数であり、互いに連続していることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項6】
前記微粒子は、ランダムに分布した複数の連続孔を有する物質が機械的に破断されることにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項7】
前記微粒子は、化学反応により合成されていることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項8】
前記樹脂はシリコンレジンであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項9】
前記シリコンレジンは有機シリコンを含むことを特徴とする請求項8に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。
【請求項10】
前記樹脂は有機ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の低誘電率絶縁膜形成用材料。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−316284(P2006−316284A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214409(P2006−214409)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【分割の表示】特願2002−137893(P2002−137893)の分割
【原出願日】平成14年5月14日(2002.5.14)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】