説明

使用料金管理端末装置、販売管理装置及び販売管理システム

【課題】本発明は、プリペイド式の販売管理を用いて利用者の負担が少なく十分なセキュリティ対策をとることができる使用料金管理端末装置、販売管理装置及び販売管理システムを提供することを目的とするものである。
【解決手段】販売管理システムは、インターネット4に基づいて構築された通信ネットワークと親中継器5a、5b、・・・に基づいて構築された通信ネットワークに分かれている。インターネット4に接続された販売管理装置10、決済用処理装置20、インターネット接続用パソコン30a及び30bでは、供給されるガスの購入に関する情報処理が行われ、親中継器5a、5b、・・・に接続された販売管理装置10、使用料金管理端末装置31a及び31bでは、プリペイドカードの使用可能度数に関する情報処理が行われる。そのため、ガスの購入を利用者が容易に行えるとともに、プリペイドカードの使用可能度数の管理を安全・確実に行うことができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定対象物、例えば、公益事業において住宅や事業所に供給されるガス、水道、電気といったものの使用料金管理端末装置、販売管理装置及び販売管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
公益事業において住宅や事業所に供給されるガス、水道、電気は、その使用量に応じて使用料金が支払われるようになっており、そのため利用者毎に設置された検針メータを定期的に担当者が確認して使用量を計測し、計測された使用量に基づいて規定の料金表から使用料金を算出して利用者に請求している。しかしながら、使用後に料金を請求するため、料金の未払いが発生しやすく、特に、引越しの際に料金が支払われないまま利用者がいなくなる場合への対応が課題となっている。
【0003】
こうした課題に対処するために、支払った料金分だけガス等を供給するプリペイド式の供給システムが提案されている。例えば、特許文献1では、ガス販売会社がコンビニエンスストアにメモリカードの販売を委託し、利用者は、コンビニエンスストアでメモリカードを購入してガスメータのリーダユニットに挿入することでガスが供給され、供給量に応じてメモリカードの残高データが減算されてゼロになった時点で供給を停止するようにした点が記載されている。また、特許文献2では、利用者がコンビニエンスストアの入金機で入金することで暗号情報等を含む入金証を受け取り、メータの入力機能に入金証を入力してメータの情報処理機能が入金証の内容をチェックし、問題がない場合にメータが開栓してガス供給が行われる点が記載されている。
【特許文献1】特開2002−74497号公報
【特許文献2】特開2002−24937号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行文献では、利用者がコンビニエンスストアに出向いて入金してメモリカードや入金証を購入しなければならず、コンビニエンスストアのない地域では利用できない。また、例えば、入浴中にガスの供給が停止されたような場合に供給を再開するまでの利用者の負担が大きい欠点がある。一方、インターネットの普及に伴い、各利用者が携帯電話やパソコンを用いてインターネットを利用できるような環境が整いつつあり、インターネット等の商用ネットワークを用いて使用料金を徴収してカードに情報を入力することも可能である。
【0005】
そこで、本発明は、プリペイド式の販売管理を用いて利用者の負担を少なくすることができる使用料金管理端末装置、販売管理装置及び販売管理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る使用料金管理端末装置は、使用可能度数が記憶されたプリペイドカードが着脱可能に装着されて使用可能度数を読出し又は書き込み処理するカード処理手段と、所定対象物の使用量を計測する計量メータを制御する計量制御手段と、販売管理装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記計量制御手段から送信された使用量情報に基づいて使用可能度数を減算して新たに使用可能度数としてプリペイドカードに書き込むようカード処理手段を制御する減算制御手段と、前記送受信手段を介して販売管理装置から送信された購入度数を使用可能度数に加算して新たに使用可能度数としてプリペイドカードに書き込むようカード処理手段を制御する加算制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、前記減算制御手段により使用可能度数を減算して0以下となった場合に前記計量制御手段を作動させて計量メータの所定対象物の供給を停止するように制御する供給停止制御手段を備えていることを特徴とする。さらに、前記供給停止制御手段は、前記プリペイドカードが前記カード処理手段から取り外されたことを検知するとガスの供給を停止することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る販売管理装置は、利用者端末装置が接続されたインターネットを介して所定対象物の購入の申し込みを受け付ける申込送受信手段と、申し込まれた購入金額の決済に関する情報を送受信する決済送受信手段と、使用料金管理端末が接続されたネットワークを介して所定対象物の使用に関する情報を送受信する使用送受信手段と、決済送受信手段から受信した決済結果に基づいて申込送受信手段から受信した購入情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に記憶された購入情報に基づいて購入度数を算出する算出手段と、算出された購入度数を使用送受信手段を介して使用料金管理端末に送信する送信制御手段とを備えていることを特徴とする。さらに、使用可能度数が記憶されたプリペイドカードが着脱可能に装着されて使用可能度数を読出し又は書き込み処理するカード処理手段と、カード処理手段により読み出された使用可能度数に基づいて清算金額を算出する清算手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る販売管理システムは、所定対象物の購入を申し込むための利用者端末装置と、上記の販売管理装置と、購入金額の決済を行うための決済装置とをインターネットで接続すると共に、前記販売管理装置と上記の使用料金管理端末装置とをネットワークで接続したことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る別の使用料金管理端末装置は、使用可能度数が記憶された記憶手段と、所定対象物の使用量を計測する計量メータを制御する計量制御手段と、販売管理装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記計量制御手段から送信された使用量情報に基づいて使用可能度数を減算して新たに使用可能度数として前記記憶手段に書き込む減算制御手段と、前記送受信手段を介して販売管理装置から送信された購入度数を使用可能度数に加算して新たに使用可能度数として前記記憶手段に書き込む加算制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る別の販売管理システムは、所定対象物の購入を申し込むための利用者端末装置と、請求項4に記載の販売管理装置と、購入金額の決済を行うための決済装置とをインターネットで接続すると共に、前記販売管理装置と請求項7に記載の使用料金管理端末装置とをネットワークで接続したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記のような構成を有することで、使用可能度数が記憶されたプリペイドカードを用い、使用量に応じてプリペイドカード内の使用可能度数を減算すると共に、ネットワークを介して販売管理装置から受信した購入度数を加算するようにしており、また、使用可能度数の書き換えは装置内で自動的に行われるので、利用者の負担が少なくなる。そして、プリペイドカード内の使用可能度数を書き換えて記憶するようにしているので、引越しの際にプリペイドカードを引き抜いて引越し先で使用することができ、またプリペイドカードを販売会社等に持ち込んで清算することも簡単にできるようになる。
【0012】
利用者が購入する場合には、インターネットを介して携帯電話やパソコンから簡単に購入することができるので、いちいちコンビニエンスストアに出向く必要がなく、利用者の負担を少なくすることが可能となる。また、管理者側は、購入金額が決済されたことを確認してから使用料金管理端末装置に購入度数を送信すればよく、確実に使用料金を回収することができる。
【0013】
以上のように、使用料金の支払い及び使用可能度数の書き換えにネットワークを用いているので、利用者の負担が少ない販売管理システムとすることができる。なお、ネットワークとしては、使用量を計量するメータの計量結果を収集する無線通信ネットワークを用いることもできる。
【0014】
また、使用可能度数を記憶する記憶手段を使用料金管理端末装置に設けておけば、プリペイドカードを用いることなく、使用開始のための情報をすべて販売管理装置から使用料金管理端末装置に送信して設定することができ、利用者にとってより使い勝手のよいものとなる。そして、利用者端末装置と販売管理装置とをインターネット等のネットワークで接続して利用者がこのネットワークを介して販売管理装置に使用申込ができるようにすれば、簡単に使用申込ができ、使用申込に基づき販売管理装置が前記ネットワークを介してリアルタイムで使用料金管理端末装置に使用開始のための情報を送信すれば短時間で使用開始することが可能となる。
【0015】
なお、本発明において、所定対象物とは、公益事業で供給されるガス、水道、電気を意味する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る実施形態について詳しく説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
【0017】
図1は、本発明に係る販売管理システムに関する概略図である。ここでは、ガスの販売管理システムを例にとり説明する。ガス販売会社1には、販売管理装置10が設置されており、クレジットカード決済会社2には、購入金額の決済用処理装置20が設置されている。また、利用者宅3aには、インターネット4への接続用パソコン30a及び使用料金管理端末装置31aが設置されており、利用者宅3bには、インターネット4への接続用パソコン30b及び使用料金管理端末装置31bが設置されている。なお、インターネット接続が可能であれば、パソコン以外にも携帯電話等の携帯端末を使用することができる。
【0018】
販売管理装置10は、装置全体の制御を行う制御部11、決済用処理装置20との間で情報を送受信する第一送受信部12a、インターネット4に接続されて情報を送受信する第二送受信部12b、親中継器5a、5b・・・と接続されて情報を送受信する第三送受信部12c、プログラムや料金表関係のデータを記憶する記憶部13a、登録された利用者の属性情報を記憶する記憶部13b、各使用料金管理装置の使用状況に関する情報を記憶する記憶部13c、処理された結果を表示する表示部14、プリペイドカードの読出処理又は書込処理を行うカード処理部15を備えている。
【0019】
使用料金管理端末装置31aは、装置全体の制御を行う制御部32a、親中継器5aと接続されて情報を送受信する送受信部33a、処理された結果を表示する表示部34a、プリペイドカードの読出処理又は書込処理を行うカード処理部35a、計量メータ37aから使用量データを受信するとともに計量メータ37aに内蔵するガス供給管38aの弁の開閉を制御する計量制御部36aを備えている。使用料金管理装置31bについても同様の構成を備えているので、説明は省略する。
【0020】
以上のように構成されているので、販売管理システムは、インターネット4に基づいて構築された通信ネットワークと親中継器5a、5b、・・・に基づいて構築された通信ネットワークに分けることができる。そして、インターネット4に接続された販売管理装置10、決済用処理装置20、インターネット接続用パソコン30a及び30bでは、供給されるガスの購入に関する情報処理が行われ、親中継器5a、5b、・・・に接続された販売管理装置10、使用料金管理端末装置31a及び31bでは、プリペイドカードの使用可能度数に関する情報処理が行われる。そのため、ガスの購入を利用者が容易に行えるとともに、プリペイドカードの使用可能度数の管理を安全・確実に行うことができるようになる。プリペイドカードとしては、読出処理及び書込処理が可能なものであればよく、磁気カード、ICカードが挙げられる。
【0021】
以下、販売管理に関する処理について詳述する。図2は、販売管理装置10でのプリペイドカード発行処理フローを示している。利用者は、ガス販売会社に出向いてガス供給に関する契約を締結する。その後、利用者の属性情報(使用端末No.、住所、氏名、年齢、連絡先、IDコード、パスワード、使用料金の決済方法等)を記憶部13bに登録処理し(S100)、契約の際に支払った使用料金に基づいて購入度数を算出処理して記憶部13cに登録処理する(S101)。購入度数の算出には、記憶部13aに記憶された料金表を用いればよい。次に、初期化されたプリペイドカードに属性情報とともに使用可能度数として購入度数を書込処理する(S102)。書込処理したプリペイドカードは利用者に渡される。
【0022】
図3は、使用料金管理端末装置での使用開始処理フローを示している。利用者は、図2で書込処理したプリペイドカードをカード処理部にセットする。プリペイドカードがセットされたことが検知されると(S200)、プリペイドカードが真正なものであるか認証処理が行われる(S201)。真正なものと認証されると、プリペイドカードの使用可能度数が読み出されて(S202)、使用可能度数が0でないかチェックされる(S203)。使用可能度数が0でない場合には、度数表示が表示部に表示されて(S204)計量メータの弁の開放処理が行われる(S205)。こうして、ガスが供給されて使用可能となる。ステップS201で真正でないと判断されるとエラー表示がなされる(S206)。同様に、ステップS203で使用可能度数が0と判断されるとエラー表示がなされる。
【0023】
図4は、利用者がガスを使用する場合の使用料金管理端末装置での使用可能度数処理フローを示している。まず、プリペイドカードがセットされているかチェックされ(S300)、セットされている場合は流量パルスが計量メータから入力されたかチェックされる(S301)。流量パルスは、所定量のガスが供給される毎に発生されるもので、ガスの使用量を示している。流量パルスが入力されていない場合にはステップS300に戻る。流量パルスが入力されていると、プリペイドカードの使用可能度数が読み出されて(S302)使用可能度数が0でないかチェックされる(S303)。使用可能度数が0でない場合には、度数表示が表示部に表示されて(S304)使用可能度数の減算処理が行われる(S305)。減算処理は、例えば、使用可能度数を1だけ減算するようにすればよい。減算処理された使用可能度数をプリペイドカードに書換処理する(S306)。そして、ステップS300に戻る。ステップS300でプリペイドカードがセットされていないと判断された場合にはエラー表示がなされて(S307)計量メータの弁の閉鎖処理がなされる(S308)。ステップS303において使用可能度数が0と判断された場合にも同様の処理がなされる。
【0024】
図5は、利用者がインターネットを通じてガスを購入する場合の処理フローを示している。まず、利用者パソコンから購入画面にアクセスする(S400)。販売管理装置では、購入画面のアクセスがあると、ID入力画面を利用者パソコンに送信する(S401)。ID入力画面に図2において登録したIDコード及びパスワードを入力して販売管理装置に送信すると(S402)、利用者の認証処理が行われて(S403)購入画面が利用者パソコンに送信される(S404)。使用端末No.及び購入金額等の購入情報を入力して販売管理装置に送信すると(S405)、記憶部13aに記憶された属性情報及び記憶部13cに記憶された使用状況に関するデータに基づいて購入情報がチェックされて(S406)決済画面が利用者パソコンに送信される(S407)。決済を行うクレジットカードNo.や決済金額等の決済情報を入力して販売管理装置に送信すると(S408)、購入情報や決済情報を表示した購入登録確認画面を生成して利用者パソコンに送信する(S409)。登録確認が入力されて送信されると(S410)、決済情報が決済用処理装置20に送信されて、決済内容がチェックされ、決済完了結果が販売管理装置に送信される(S411)。そして、購入情報の登録処理が行われて購入情報が記憶部13cに記憶され(S412)、購入登録結果画面が利用者パソコンに送信される(S413)。次に、記憶部13cに記憶された購入情報に基づいて購入度数を算出して親中継器を通じて該当する使用料金管理装置に購入度数が送信される(S414)。購入情報を登録する際に、これまでの使用履歴(料金の支払い状況、使用量等)に基づいて購入度数を割増するようにしてもよい。
【0025】
図6は、使用料金管理装置に購入度数が送信された場合の処理フローを示している。まず、購入度数が送信されたかチェックされて(S500)、送信されている場合にはプリペイドカードに記憶された使用可能度数を読出処理する(S501)。そして、読み出された使用可能度数に送信された購入度数を加算する加算処理が行われて(S502)表示部に度数表示が行われる(S503)。次に、加算された使用可能度数の書換処理が行われる(S504)。
【0026】
図7は、利用者が引越しする場合等に販売管理装置でプリペイドカードを清算処理するフローを示している。販売管理装置のカード処理部にプリペイドカードがセットされると、プリペイドカードに記憶されたすべての情報がチェックされて(S600)使用可能度数が読み出される(S601)。属性情報については、記憶部13bに記憶されたデータと照合され、使用可能度数等の使用履歴については、記憶部13cに記憶されたデータと照合される。そして、読み出された使用可能度数に基づいて清算金額の算出処理が行われる(S602)。算出処理には、記憶部13aに記憶された料金表を用いればよい。清算金額が表示部に表示された(S603)後プリペイドカードの初期化処理が行われて(S604)記憶部13a及び13cに記憶された利用者属性情報及び使用情報を消去する(S605)。
【0027】
次に、カード処理部の代わりに使用料金管理端末装置に記憶部を設けた例を説明する。図1において、カード処理部35a及び35bの代わりにEEPROM又はフラッシュメモリといった書換可能な記憶部を制御部に接続する。
【0028】
図8は、利用者パソコンから販売管理装置にインターネットを介して利用申込を行う場合の処理フローを示している。利用者がパソコンを操作して申込画面にアクセスすると(S701)、販売管理装置から契約内容説明画面が送信される(S701)。この画面では、記憶部13aから利用の手引きや料金表、契約内容といったデータが組み込まれている。利用者は、この画面を読み契約内容について合意する場合は同意を入力する(S702)。同意入力に基づいて販売管理装置から属性入力画面が送信され(S703)、利用者の属性情報(使用端末No.、住所、氏名、年齢、連絡先、IDコード、パスワード、使用料金の決済方法等)を入力する(S704)。販売管理装置は、入力された属性情報をチェックする(S705)。例えば、記憶部13bに記憶されたデータと照合して使用端末が既に使用されていないかといった点でチェックが行われる。そして、属性情報登録画面が送信され(S706)、登録確認されると(S707)、記憶部13bに属性情報が登録される(S708)。
【0029】
こうして属性情報が登録されると、次に購入画面に移行し、図5と同様の処理が行われて購入度数が使用料金管理端末装置に送信される。
【0030】
購入度数が送信されると、使用料金管理端末装置では、図9に示す使用開始処理フローが行われる。まず、購入度数が送信されたかチェックされて(S800)、送信されている場合には記憶部に記憶された使用可能度数を読出処理する(S801)。そして、読み出された使用可能度数に送信された購入度数を加算する加算処理が行われて(S802)表示部に度数表示が行われる(S803)。次に、加算された使用可能度数の記憶部への書換処理が行われて(S804)、計量メータの弁の開放処理が行われる(S805)。
【0031】
図10は、利用者がガスを使用する場合の使用料金管理端末装置での使用可能度数処理フローを示している。ガスが使用されると、所定量使用するごとに流量パルスが計量メータで発生するため、流量パルスが計量メータから入力されたかチェックされる(S900)。流量パルスが入力されていると、記憶部の使用可能度数が読み出されて(S901)使用可能度数が0でないかチェックされる(S902)。使用可能度数が0でない場合には、度数表示が表示部に表示されて(S903)使用可能度数の減算処理が行われる(S904)。減算処理は、例えば、使用可能度数を1だけ減算するようにすればよい。減算処理された使用可能度数を記憶部に書換処理する(S905)。そして、ステップS900に戻る。ステップS902において使用可能度数が0と判断された場合にはエラー表示がなされて(S906)計量メータの弁の閉鎖処理がなされる(S907)。
【0032】
図11は、利用者がガスの使用を止めて清算する場合の処理フローを示している。利用者がパソコンを操作してメニュー画面にアクセスすると(S1000)、販売管理装置からID入力画面が送信される(S1001)。ID、パスワードを入力すると(S1002)、メニュー画面が送信され(S1003)メニューの中から清算処理を選択する(S1004)。清算処理が選択されると、販売管理装置は、記憶部13aに記憶された料金表及び記憶部13cに記憶された使用履歴のデータ等に基づいて清算金額を算出すると共に利用者の属性情報を記憶部13bから読み出して清算画面を作成して送信する(S1005)。利用者は、使用料金端末装置に表示された使用可能度数を参照して清算内容を確認すると(S1006)、販売管理装置は精算金支払い画面を送信して(S1007)支払方法の選択を促し、利用者が支払方法を選択する(S1008)。そして、販売管理装置は、属性情報及び使用履歴を記憶部13b及び13cから消去処理し(S1009)、使用料金管理端末装置に記憶された使用可能度数の消去処理を行う(S1010)。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る販売管理システムに関する概略図である。
【図2】販売管理装置でのプリペイドカード発行処理フローである。
【図3】使用料金管理端末装置での使用開始処理フローである。
【図4】使用料金管理端末装置での使用可能度数処理フローである。
【図5】ガスの購入に関する処理フローである。
【図6】使用料金管理装置での購入度数処理フローである。
【図7】販売管理装置でのプリペイドカード清算処理フローである。
【図8】別の実施形態での申込処理フローである。
【図9】別の実施形態に関する使用料金管理端末装置での使用開始処理フローである。
【図10】別の実施形態に関する使用料金管理端末装置での使用可能度数処理フローである。
【図11】別の実施形態に関する販売管理装置での清算処理フローである。
【符号の説明】
【0034】
1・・・ガス販売会社、2・・・クレジット決済会社、3・・・利用者住宅、4・・・インターネット、5・・・親中継器、10・・・販売管理装置、20・・・決済用処理装置、30・・・インターネット接続用パソコン、31・・・使用料金管理端末装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用可能度数が記憶されたプリペイドカードが着脱可能に装着されて使用可能度数を読出し又は書き込み処理するカード処理手段と、所定対象物の使用量を計測する計量メータを制御する計量制御手段と、販売管理装置と専用ネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記計量制御手段から送信された使用量情報に基づいて使用可能度数を減算して新たに使用可能度数としてプリペイドカードに書き込むようカード処理手段を制御する減算制御手段と、前記送受信手段を介して販売管理装置から送信された購入度数を使用可能度数に加算して新たに使用可能度数としてプリペイドカードに書き込むようカード処理手段を制御する加算制御手段とを備えていることを特徴とする使用料金管理端末装置。
【請求項2】
前記減算制御手段により使用可能度数を減算して0以下となった場合に前記計量制御手段を作動させて計量メータの所定対象物の供給を停止するように制御する供給停止制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の使用料金管理端末装置。
【請求項3】
前記供給停止制御手段は、前記プリペイドカードが前記カード処理手段から取り外されたことを検知するとガスの供給を停止することを特徴とする請求項2に記載の使用料金管理端末装置。
【請求項4】
利用者端末装置が接続されたインターネットを介して所定対象物の購入の申し込みを受け付ける申込送受信手段と、申し込まれた購入金額の決済に関する情報を送受信する決済送受信手段と、使用料金管理端末が接続された専用ネットワークを介して所定対象物の使用に関する情報を送受信する使用送受信手段と、決済送受信手段から受信した決済結果に基づいて申込送受信手段から受信した購入情報を記憶手段に記憶させる記憶制御手段と、記憶手段に記憶された購入情報に基づいて購入度数を算出する算出手段と、算出された購入度数を使用送受信手段を介して使用料金管理端末に送信する送信制御手段とを備えていることを特徴とする販売管理装置。
【請求項5】
使用可能度数が記憶されたプリペイドカードが着脱可能に装着されて使用可能度数を読出し又は書き込み処理するカード処理手段と、カード処理手段により読み出された使用可能度数に基づいて清算金額を算出する清算手段とを備えたことを特徴とする請求項4に記載の販売管理装置。
【請求項6】
所定対象物の購入を申し込むための利用者端末装置と、請求項4又は5に記載の販売管理装置と、購入金額の決済を行うための決済装置とをインターネットで接続すると共に、前記販売管理装置と請求項1から3のいずれかに記載の使用料金管理端末装置とをネットワークで接続したことを特徴とする販売管理システム。
【請求項7】
使用可能度数が記憶された記憶手段と、所定対象物の使用量を計測する計量メータを制御する計量制御手段と、販売管理装置とネットワークを介して情報を送受信する送受信手段と、前記計量制御手段から送信された使用量情報に基づいて使用可能度数を減算して新たに使用可能度数として前記記憶手段に書き込む減算制御手段と、前記送受信手段を介して販売管理装置から送信された購入度数を使用可能度数に加算して新たに使用可能度数として前記記憶手段に書き込む加算制御手段とを備えていることを特徴とする使用料金管理端末装置。
【請求項8】
所定対象物の購入を申し込むための利用者端末装置と、請求項4に記載の販売管理装置と、購入金額の決済を行うための決済装置とをインターネットで接続すると共に、前記販売管理装置と請求項7に記載の使用料金管理端末装置とをネットワークで接続したことを特徴とする販売管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2006−92306(P2006−92306A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−277616(P2004−277616)
【出願日】平成16年9月24日(2004.9.24)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【Fターム(参考)】