説明

保護膜形成用樹脂組成物、ドライフィルムソルダーレジスト、カバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板及びフレキシブルプリント配線板の製造方法

【課題】フレキシブルプリント配線板に用いて所要の屈曲性を確保できるとともに、所要の領域において耐熱性の高い保護膜を形成できる保護膜形成用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】フレキシブルプリント配線板1の保護膜を形成する保護膜形成用樹脂組成物であって、硬化条件又は硬化特性の異なる第1の硬化性樹脂成分5aと第2の硬化性樹脂成分5bとを含んで構成されるとともに、主として上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の変形能を有する保護膜が形成されるとともに、上記第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより所要の耐熱性を有する保護膜が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、保護膜形成用樹脂組成物、ドライフィルムソルダーレジスト、カバーレイフィルム、フレキシブルプリント配線板及びフレキシブルプリント配線板の製造方法に関する。詳しくは、フレキシブルプリント配線板の保護膜として適用した場合に、フレキシブルプリント配線板に、耐熱性の高い領域と屈曲性の高い領域とを設けることができる保護膜形成用樹脂組成物等に関する。
【背景技術】
【0002】
柔軟性があり、また、加工が容易なフレキシブルプリント配線板は、電子機器等の分野で多用されている。フレキシブルプリント配線板は、フィルム状の絶縁性基材の上に積層された銅箔からなる導電層を備えるとともに、この導電層に所定の配線パターンを形成して構成されている。
【0003】
上記フレキシブルプリント配線板を製造する工程において、上記配線パターンを保護する目的でソルダーレジストやカバーレイフィルム等の保護膜が積層形成される。
【0004】
上記保護膜として、フォトリソグラフィー法に用いる感光性のレジスト膜が広く採用されている。たとえば、エポキシ樹脂化合物を硬化成分とした感光性樹脂組成物からなる保護膜を銅張り積層板に積層形成し、所要部分に紫外線を照射して硬化させるとともに、他の部分を溶解除去して構成されるドライフィルムレジスト等が知られている。
【0005】
しかしながら、上記従来のドライフィルムレジストは、硬化後の屈曲性が低い。このため、上記ドライフィルムレジストが残存した状態では、フレキシブルプリント配線板を折り曲げ用途に使用することは困難となる。このため、微細加工部のみ上記ドライフィルムレジストを用いて加工する一方、加工後に上記ドライフィルムレジストを除去して、屈曲性の高いカバーレイフィルムを積層する手法が採用されることが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−108761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記カバーレイフィルムは、ポリイミドフィルムに接着剤を塗布して形成されており、積層前に金型等によって所定形状に成形された後、上記配線パターン面に加熱プレス等によって貼着される。上記カバーレイフィルムは屈曲性が高いため、フレキシブルプリント配線板の屈曲性を損なうことなく、配線パターンを保護することができる。
【0008】
ところが、上記カバーレイフィルムは、フレキシブルプリント配線板の屈曲性を高めるため耐熱性の低い接着剤等を用いて貼着されることが多い。このため、フレキシブルプリント配線板に電子部品を実装する半田リフロー処理を行う際のソルダーレジスト膜として用いることは困難である。また、近年、耐熱性が改善された感光性のカバーレイフィルムも開発されているが、電子部品を実装する半田リフロー処理を行うための耐熱性は充分でなく、保護膜が配線パターン形成面や補強板から剥離する等の問題が生じることも多い。
【0009】
また、上記カバーレイフィルムは、配線パターン等に応じてあらかじめプレス等によって所定の形状に切断加工され、上記接着剤を介して配線パターン面に積層される。ところが、上記カバーレイフィルムと上記フレキシブルプリント配線板との位置合わせ等が困難であり、高い精度で保護膜を形成することはできない。また、製造工程が複雑になるばかりでなく、歩留りが低下するといった問題もあった。
【0010】
本願発明は、上記従来の問題を解決し、フレキシブルプリント配線板に用いて所要の屈曲性を確保できるとともに、所要の領域において耐熱性の高い保護膜を形成できる保護膜形成用樹脂組成物等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載した発明は、フレキシブルプリント配線板の保護膜を形成する保護膜形成用樹脂組成物であって、硬化条件又は硬化特性の異なる第1の硬化性樹脂成分と第2の硬化性樹脂成分とを含んで構成されるとともに、主として上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の変形能を有する保護膜が形成されるとともに、上記第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の耐熱性を有する保護膜が形成されるものである。
【0012】
本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物は、硬化条件や硬化特性の異なる第1の硬化性樹脂成分と第2の硬化性樹脂成分とを含んで構成される。このため、異なる硬化処理を行うことによって、上記硬化処理に応じた所要の特性を有する樹脂硬化物が形成される。特に本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板の保護膜として要求される変形能と、部品搭載の際に作用する温度に対する耐熱性を付与できるように構成される。
【0013】
異なる硬化条件あるいは硬化特性を有する硬化性樹脂成分の組合せは特に限定されることはない。たとえば、硬化温度が異なる2種類の硬化性樹脂成分を第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分として組み合わせることができる。また、硬化操作が異なる硬化性樹脂成分を組み合わせることができる。たとえば、光硬化性樹脂を第1の硬化性樹脂成分として採用し、熱硬化性樹脂を第2の硬化性樹脂成分として採用することができる。なお、上記第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分は、硬化性樹脂のみならず、上記樹脂を硬化させるための種々の添加剤を含む概念である。また、第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分を、複数の硬化樹脂を含んで構成することもできる。
【0014】
本願発明では、主として上記第1の硬化樹脂成分を硬化させることにより、所要の変形能を有する保護膜が形成されるとともに、上記第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の耐熱性を有する保護膜が形成される。
【0015】
第1の硬化性樹脂成分と第2の硬化性樹脂成分の硬化条件等が完全に異なることは要求されない。たとえば、第1の硬化性樹脂成分を硬化させる工程において、第2の硬化性樹脂成分の一部が硬化し、第2の硬化性樹脂成分を硬化させる工程において第1の硬化性樹脂成分の未硬化部分が硬化するように構成することができる。また、第2の硬化性樹脂成分を硬化させる際に、第1の硬化性樹脂成分の硬化度が高まるように構成することもできる。
【0016】
第1の硬化性樹脂を硬化させることにより得られる上記変形能は、フレキシブルブリント配線板に適用した場合、要求される屈曲性を確保できるものであればよい。また、上記第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより得られる上記耐熱性は、保護膜を設けたフレキシブルプリント配線板に、半田リフロー処理によって電子部品を搭載した場合に、保護膜が剥がれたり劣化することがない程度の耐熱性を有するように設定される。
【0017】
請求項2に記載した発明のように、光又は/及び熱を作用させることにより硬化させられて、上記保護膜に所要の変形能を発揮させる第1の硬化性樹脂成分と、電子線を作用させることにより硬化させられて、上記保護膜に所要の耐熱性を発揮させる第2の硬化性樹脂成分とを含んで構成するのが好ましい。
【0018】
上記第1の硬化性樹脂成分として、既知の光硬化性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂を採用することができる。上記第1の硬化性樹脂成分は、光又は/及び熱を作用させることにより、完全に硬化させる必要はなく、所要の変形能を有する程度に硬化させるのが好ましい。さらに、第1の硬化性樹脂成分を所要の変形能を有する硬化度まで硬化させた後、電子線を作用させる工程において、第2の硬化性樹脂成分とともに、第1の硬化性樹脂成分の未硬化部分が硬化するように構成することもできる。
【0019】
一方、上記第2の硬化性樹脂成分は、第1の硬化性樹脂を硬化させる際に作用する光や熱の作用では硬化しないもの、あるいは、硬化しにくいものを採用するのが好ましい。たとえば、第2の硬化性樹脂成分が、電子線照射及び加熱のいずれの操作でも硬化する特性を有する場合、第1の硬化性樹脂を硬化させる加熱温度では硬化せず、電子線照射で硬化する特性を有するものを、第2の硬化性樹脂成分として採用することができる。なお、第1の硬化性樹脂成分を硬化させる工程において、第2の硬化性樹脂成分の一部が硬化し、あるいは低い硬化度(硬度)で硬化するように構成することもできる。
【0020】
また、電子線硬化性樹脂は、紫外線硬化樹脂等の光硬化性樹脂に比べて硬化させるために大きなエネルギが必要である。また、重合開始剤や触媒を要することなく硬化させることができる。さらに、不活性ガス等の雰囲気中において硬化させるのが望ましい。このため、従来の光硬化性樹脂を第1の硬化性樹脂成分として採用する一方、従来の光硬化性樹脂を硬化させる条件では硬化しない樹脂を第2の硬化性樹脂成分として採用することができる。
【0021】
電子線は、既知の電子線照射装置によって発生させることができる。電子線照射装置は、人工的に電子を加速して対象物に当てるもので、対象物に大きなエネルギを供給し、樹脂組成物の架橋反応を生じさせることができる。上記電子線の強度は、対象となる樹脂組成物の構成や形態等に応じて設定することができる。プリント配線板に電子部品を搭載する半田リフロー処理前に、高い温度が作用する領域に対して電子線硬化工程を施すことにより、上記領域に高い耐熱性を付与することが可能となる。したがって、保護膜が配線パターン面や補強板から剥離するといった問題を解消できる。すなわち、フレキシブルプリント配線板において、所要の領域に高い屈曲性を確保できるとともに、高温が作用する領域において耐熱性を確保することが可能となる。
【0022】
一方、通常のフレキシブルプリント配線板において、耐熱性が要求されるのは、フレキシブルプリント配線板の一部の領域であり、また、高い屈曲性が要求される領域も限られる。たとえば、半田リフロー処理等において高温が作用する電子部品の実装領域においては、高い耐熱性が要求されるとともに補強板等が積層されることも多く、屈曲性が要求されることは少ない。逆に、高い屈曲性が要求される部位に電子部品が搭載されることはほとんどない。したがって、屈曲性の高い領域と、耐熱性の高い領域とを一つのフレキシブルプリント配線板に分離して設けても問題が生じることは少ない。さらに、電子線硬化性樹脂は、硬化剤等を要することなく硬化させられるものが多く、未硬化の状態でも安定なものが多い。したがって、変形能が要求される部分において未硬化樹脂が存在していても、安定した性能を維持できる。
【0023】
本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板の配線層に所定厚みで積層される。上記樹脂組成物の積層方法は特に限定されることはない。たとえば、フィルム状に形成した上記保護膜形成用樹脂組成物を、上記フレキシブルプリント配線板の配線層に加熱プレス等を用いて積層することができる。また、液状の樹脂組成物を上記配線層に所定厚みで塗着することにより構成することもできる。
【0024】
積層した上記樹脂組成物にマスキングを施して、紫外線等の光を所要の領域あるいは配線パターンに応じて照射した後、現像を行うことにより、フレキシブルプリント配線板において寸法精度や形状精度の高いソルダーレジスト膜を形成することが可能となる。
【0025】
この結果、本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物から形成される保護膜は、所定領域に耐熱性を有するソルダーレジスト膜としての機能を持たすとともに、他の領域に屈曲性が要求されるカバーレイフィルムの機能を持たすことが可能となる。したがって、カバーレイフィルムを別途積層する工程が不要となり、製造工程を簡略化することが可能になるばかりでなく、製品の歩留りを高めることも可能となる。
【0026】
請求項3に記載した発明のように、上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、1GPa以下の弾性率を有する保護膜が形成される一方、上記第1の硬化性樹脂成分と上記第2の硬化性樹脂成分とを硬化させることにより、上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させて形成される上記保護膜より、弾性率が30%以上大きい保護膜が形成されるように構成するのが望ましい。
【0027】
第1の硬化性樹脂成分を硬化させた場合に、1GPa以下の弾性率を有する硬化物が形成されるように設定することにより、硬化物の変形能を確保できる。したがって、フレキシブルプリント配線板に適用した場合に高い屈曲性を確保することができる。
【0028】
一方、本願発明に係る樹脂組成物によって形成される保護膜に要求される耐熱性は、作用する温度や、積層形態に応じて設定することができる。たとえば、プリント配線板において半田リフロー処理によって電子部品を接続する際のドライフィルムソルダーレジストに適用する場合には、上記ドライフィルムソルダーレジストと、配線パターンを構成する銅箔との界面やポリイミドフィルムとの界面において、ボイド等に起因する浮き(剥離)が生じないように設定される。
【0029】
上記第1の硬化性樹脂成分に加えて、第2の硬化性樹脂成分を硬化させた場合に、上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させて形成される上記保護膜より、弾性率が30%以上大きい保護膜が形成されるように構成するのが望ましい。これにより、上記電子線を照射して硬化させた領域の保形性が高まる。このため、フレキシブルプリント配線板におけるソルダーレジスト膜として使用した場合に、加熱による剥離等が生じにくくなり、高い耐熱性を確保することが可能となる。
【0030】
上記光硬化性樹脂成分及び/又は熱硬化性樹脂成分と、上記電子線硬化性樹脂成分の種類及び配合割合は、特に限定されることはない。また、上記光硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分と、電子線硬化性樹脂成分の種類及び配合割合を調節することにより、所要の屈曲性と耐熱性とを設定することができる。
【0031】
請求項4に記載した発明のように、第1の硬化性樹脂成分として、たとえば、ドライフィルムソルダーレジストを構成する樹脂成分を採用することができる。たとえば、ウレタンアクリレート系樹脂成分又はエポキシアクリレート系樹脂成分を採用することができる。また、光硬化促進剤及び熱硬化促進剤等を添加して、光硬化工程における硬化及び熱硬化工程における硬化を促進することができる。一方、電子線硬化性樹脂成分として、電子線照射によるラジカル重合開始剤を含むものを採用することもできる。
【0032】
上記光硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分として、ウレタンアクリレート系樹脂を採用する場合、ソフトセグメントとして、ポリエーテル(ポリプロピレングリコール)、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルジオール等の樹脂成分を採用することができる。ハードセグメントとして、芳香属イソシアネート(トリレンジイソシアネート)、脂環式イソシアネート(イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート)、脂肪属イソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)等を採用することができる。また、架橋部として、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルアクリレート及びそのε−カプロラクトン付加物、グリセリンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の樹脂成分を採用できる。
【0033】
上記光硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分として、エポキシアクリレート系樹脂を採用する場合、エポキシ成分として、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリセロールポリグリシジルエーテル、1,6ヘキサングリシジルエーテル等の樹脂成分を採用できる。また、アクリル成分として、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、アクリル酸+ラクトン等の樹脂成分を採用できる。
【0034】
第1の硬化性樹脂成分として光硬化性樹脂を採用する場合、必要に応じて、光硬化促進剤(光硬化開始剤)等を含ませることができる。また、第1の硬化性樹脂成分として熱硬化促進剤を採用する場合、触媒や重合促進剤を含ませることができる。
【0035】
また、第2の硬化性樹脂成分として電子線硬化性樹脂成分を採用する場合、必要に応じて、ラジカル重合開始剤等を配合することもできる。たとえば、ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類;ベンゾイン等のアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4・−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4・−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−アセトキシベンゾフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン等の上記化合物以外のアセトフェノン類;アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類;フェナシルクロラツイド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物;ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物等を採用できる。
【0036】
本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物は、フレキシブルプリント配線板に種々の形態の保護膜を構成できる。
【0037】
すなわち、請求項5に記載した発明のように、請求項1から請求項4のいずれかに記載の上記保護膜形成用樹脂組成物を含んだドライフィルムソルダーレジストを構成できる。
【0038】
また、請求項6に記載した発明のように、請求項1から請求項4のいずれかに記載の保護膜形成用樹脂組成物を含んだカバーレイフィルムを構成できる。
【0039】
本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物に対して、光硬化工程及び加熱硬化工程を行った後に、所要の領域に対して電子線を照射して電子線硬化工程を行うことより、屈曲性の高い領域と、耐熱性を確保した領域とを設けることができる。たとえば、請求項7に記載した発明のように、所要の変形能を有する保護膜を設けた第1の領域と、所要の耐熱性を有する保護膜を設けた第2の領域とを備えるフレキシブルプリント配線板を構成できる。
【0040】
本願発明に係るフレキシブルプリント配線板においては、請求項8に記載した発明のように、上記第1の領域においては、主として上記第1の硬化性樹脂成分が硬化させられているとともに、上記第2の領域においては、上記第1の硬化性樹脂成分及び上記第2の硬化性樹脂成分が硬化させられている。この構成を採用することにより、屈曲性と耐熱性を兼ね備えたフレキシブルプリント配線板を得ることができる。
【0041】
請求項9に記載した発明は、請求項7又は請求項8に記載したフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、フレキシブルプリント配線板に、保護膜形成用樹脂組成物を積層する積層工程と、主として第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、上記保護膜形成用樹脂組成物を、所要の変形能を有するまで硬化させる第1の硬化工程と、上記第2の領域において、主として第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、上記保護膜形成用樹脂組成物を、所要の耐熱を有するまで硬化させる第2の硬化工程とを含むものである。
【0042】
請求項10に記載したように、上記第1の硬化工程として、光硬化工程及び/又は熱硬化工程を採用するとともに、上記第2の硬化工程として、電子線硬化工程を採用できる。
【0043】
たとえば、上記光硬化工程は、配線パターンに対応して所定の領域に紫外線等を照射することにより行われる。その後、現像工程を行うことにより、マスキングを施して紫外線が照射されなかった部分を溶解除去し、精度の高いソルダーレジスト膜を形成することができる。その後、熱硬化工程を行うことにより、熱硬化性樹脂成分を硬化させて上記レジスト膜を安定化させる。この段階では、上記電子線硬化性樹脂成分が硬化させられておらず、フレキシブルプリント配線板の屈曲性を確保することができる。
【0044】
一方、上記加熱硬化工程を終えたのみでは、電子部品を搭載するために行われる半田リフロー処理に対する耐熱性は充分ではない。このため、本願発明では、高温が作用する領域に電子線を照射して電子線硬化性樹脂成分を硬化させる電子線硬化工程が行われる。電子線硬化工程を行うことにより、ソルダーレジスト膜の弾性率がさらに高まる。これにより、半田リフロー処理における耐熱性を確保することが可能となる。
【発明の効果】
【0045】
屈曲性を確保できるとともに、所要の領域に高い耐熱性を持たせたフレキシブルプリント配線板を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】配線パターンを形成した両面フレキシブルプリント配線板に、ドライフィルムソルダーレジストとしての保護膜及び補強板を積層した状態を示す分解断面図である。
【図2】本願発明に係るフレキシブルプリント配線板の製造工程の概略を示すフローチャートである。
【図3】図1に示すプリント配線板に積層した硬化前の保護膜の状態を模式的に示す平面図である。
【図4】図3の保護膜の所定領域の光硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分を硬化させた状態を模式的に示す平面図である。
【図5】現像を行って、紫外線を照射していない領域の保護膜を除去した状態を模式的に示す平面図である。
【図6】光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を硬化させた後に、所定領域に電子線を照射して電子線硬化工程を行った後の状態を模式的に示す平面図である。
【図7】保護膜を除去した領域に電子部品を搭載した状態を模式的に示す平面図である。
【図8】図7に示すフレキシブルプリント配線板のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下、本願発明の実施形態を図に基づいて具体的に説明する。なお、本実施形態は、本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物を両面フレキシブルプリント配線板1のソルダーレジスト膜に適用したものである。
【0048】
図1は本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物を用いてフレキシブルプリント配線板1を構成する場合の各部材を分解して示した断面図である。
【0049】
本願発明に係るフレキシブルプリント配線板1は、絶縁性のフィルム状基材2と、このフィルム状基材2の両面に図示しない接着剤層を介して積層された銅箔に配線パターンを形成して構成される配線層3,4とを備えて構成される。
【0050】
上記配線層3,4に、本願発明に係る保護膜形成用樹脂組成物から形成されたソルダーレジスト層(DFSR層)5,6が積層される。また、電子部品を搭載しない側には、上記ソルダーレジスト層6を介してステンレスシートから形成された補強プレート7が積層されている。
【0051】
図2から図8に基づいて、本実施形態に係るフレキシブルプリント配線板1の製造工程を説明する。
【0052】
まず、図1に示す配線パターンを形成した配線層3,4を備えるフレキシブルプリント配線板1が準備される(S101)。上記配線層3,4に、上述したソルダーレジスト層5,6が形成される(S102)。
【0053】
上記ソルダーレジスト層5,6は、本願発明に係る樹脂組成物を上記配線層3,4に積層することにより設けることができる。たとえば、上記樹脂組成物から形成されたフィルム(DFSR)を上記配線層3,4上に加熱プレス等を用いて積層することにより、上記ソルダーレジスト層5,6を設けることができる。また、液状の上記樹脂組成物を上記配線層3,4上に、所定の厚みで塗着して乾燥させることにより上記ソルダーレジスト層5,6を設けることもできる。
【0054】
本実施形態に係る上記ソルダーレジスト層5,6を構成する樹脂組成物は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂を含む第1の硬化性樹脂成分と、電子線硬化性樹脂を含む第2の硬化性樹脂成分とを配合して構成される。上記光硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の変形能を発揮できる弾性率を有する硬化物が形成される一方、上記すべての硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の耐熱性を発揮できる弾性率を有する硬化物が形成されるように構成されている。
【0055】
本実施形態に係る上記光硬化性樹脂成分及び上記熱硬化性樹脂成分は、ウレタンアクリレート系樹脂成分又はエポキシアクリレート系樹脂成分を含んで構成することができる。
【0056】
上記光硬化性樹脂成分及び上記熱硬化性樹脂成分として、上記ウレタンアクリレート系樹脂成分を採用する場合、ソフトセグメントとして、ポリエーテル(ポリプロピレングリコール)、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルジオール等の樹脂成分を採用することができる。ハードセグメントとして、芳香属イソシアネート(トリレンジイソシアネート)、脂環式イソシアネート(イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート)、脂肪属イソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート)等を採用することができる。また、架橋部として、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルアクリレート及びそのε−カプロラクトン付加物、グリセリンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等の樹脂成分を採用できる。
【0057】
上記光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂として、エポキシアクリレート系樹脂を採用する場合、エポキシ成分として、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、グリセロールポリグリシジルエーテル、1,6ヘキサングリシジルエーテル等の樹脂成分を採用できる。また、アクリル成分として、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸ダイマー、アクリル酸+ラクトン等の樹脂成分を採用できる。
【0058】
なお、光硬化性樹脂成分として、光硬化促進剤(光硬化開始剤)を配合することができる。また、熱硬化性樹脂成分として、熱硬化を促進する触媒等を配合することができる。
【0059】
上記電子線硬化性樹脂として、電子線によって硬化させられる種々の樹脂を採用することができる。上記電子線硬化性樹脂は、電子線によってのみ硬化させられる樹脂に限定されることはない。上記光硬化性樹脂及び上記熱硬化性樹脂を硬化させる工程で硬化せず、電子線を照射することにより硬化するものであれば足りる。たとえば、従来の紫外線照射によっては完全に硬化しない光硬化性樹脂と、第1の硬化性樹脂成分に含まれる熱硬化性樹脂より硬化温度の高い熱硬化性樹脂を配合して第2の硬化性樹脂成分を構成できる。
【0060】
なお、電子線によって上記第2の硬化性樹脂成分を完全に硬化させるため、ラジカル重合開始剤を配合することができる。たとえば、ラジカル重合開始剤として、ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類;ベンゾイン等のアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホン酸、ベンゾフェノン、4,4・−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4・−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α−ジメトキシ−α−アセトキシベンゾフェノン、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン等の上記化合物以外のアセトフェノン類;アントラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類;フェナシルクロラツイド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物;ジ−tert−ブチルパーオキサイド等の過酸化物等を採用できる。
【0061】
上記硬化性樹脂成分を配合して形成されたフィルム状樹脂組成物(DFSR)を、フレキシブルプリント配線板1の配線層3,4に積層した後、上記配線層を露出させる領域11,11にマスキングを施して、全体を紫外線に露光させることにより、光硬化工程が行われる(S103)。本実施形態では、図4に示すように、上記マスキング領域11,11以外の領域が硬化させられる。
【0062】
上記光硬化工程(S103)を施した後、現像を行って(S104)、上記マスキングを施した領域11,11の樹脂組成物を溶解除去する。これにより、図5に示すように、電子部品が接続される電極部8,8が露出させられた開口部12,12が形成される。なお、本実施形態では、上記電子部品を接続する開口部12,12を形成した側と反対側のソルダーレジスト層6は、全域に紫外線を照射して光硬化性樹脂を硬化させ、配線層4を保護するカバーレイフィルムとして機能するように構成している。
【0063】
次に、開口部12,12を形成した側と反対側の領域に、ステンレス製の補強プレート7が図示しない接着剤を介して積層接着される。上記補強プレート7を設けることにより、電子部品搭載領域の剛性を高めることができる。なお、上記補強プレート7は、後に述べる電子線硬化工程後に積層することもできる。
【0064】
上記補強プレート7を積層した後に、熱硬化性樹脂成分を硬化させる加熱硬化工程(S106)が施される。上記加熱硬化工程においては、上記電子線硬化性樹脂成分は、硬化しないか、あるいは硬化度が高まらないように設定されている。このため、熱硬化性樹脂成分と紫外線硬化性樹脂成分とから形成される保護膜に比べて変形能の大きい保護膜を形成することができる。これにより、上記ソルダーレジスト層5,6の紫外線硬化性樹脂成分及び熱硬化性樹脂成分を安定化させるとともに、ソルダーレジスト層5,6の弾性率が調整される。本実施形態では、上記加熱硬化工程を行った後の弾性率が、1GPa以下となるように上記硬化性樹脂の配合成分が調整されている。上記ソルダーレジスト層5,6の弾性率を1GPa以下に設定することにより、上記フレキシブルプリント配線板1の屈曲性を確保することが可能となる。
【0065】
次に、図6に示すように、電子部品が接続される開口部12,12の周囲の矩形領域5b,6bに電子線を照射して、電子線硬化性樹脂成分を硬化させる電子線硬化工程が行われる(S107)。上記領域5bは、半田リフローによる部品実装工程(S108)において、高温が作用する領域である。上記光硬化性樹脂成分及び上記熱硬化性樹脂成分を硬化させただけでは、上記ソルダーレジスト層5,6が、配線層3,4や、補強プレート7から浮き上がる恐れがある。
【0066】
本実施形態では、鉛フリー半田をリフローさせて電子部品を接続する際に、上記ソルダーレジスト層5,6と、上記配線層3,4の界面において、ボイドが発生して、上記ソルダーレジスト層5,6が浮き上がらない程度の耐熱性を備えるように、上記ソルダーレジスト層の耐熱性が設定される。たとえば、上記電子線硬化工程を施した領域の弾性率が、上記加熱硬化工程後の上記保護膜より、弾性率が30%以上大きい保護膜が形成されるように、上記各硬化性樹脂成分を調整するのが望ましい。
【0067】
部品実装工程S108は、上記開口部12において露出させられた電極部8,8上に塗着された半田9を介して電子部品10が位置決め載置され、上記電子線硬化性樹脂を硬化させた領域5b,6bを加熱することにより行われる。図7及び図8に示すように、上記部品実装工程(S108)を終えたフレキシブルプリント配線板1において、電子部品10を囲むように設定された矩形領域5b,6bにおけるソルダーレジスト層5,6の弾性率は、上記矩形領域5b,6bの外側の領域5a,6aの弾性率より大きい。このため、上記電子部品10を接続した部分近傍のフレキシブルプリント配線板1の保形性が高くなり、電子部品を確実に保持させることができる。
【0068】
一方、その他の領域5a.6aにおけるソルダーレジスト層の弾性率は、1GPa以下であるため、フレキシブルプリント配線板1の屈曲性を確保することが可能となる。
【0069】
また、上記ソルダーレジスト層5,6を除去することなく、カバーレイフィルムの機能を持たすことができる。このため、カバーレイフィルムを別途積層する工程が不要となり、製造工程を簡略化することが可能になる。また、製品の歩留りを高めることも可能となる。
【0070】
本願発明の範囲は、上述の実施形態に限定されることはない。今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものでないと考えられるべきである。本願発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0071】
高い耐熱性を有するとともに、高い屈曲性を備えるフレキシブルプリント配線板を製造することができる。
【符号の説明】
【0072】
1 フレキシブルプリント配線板
2 フィルム状基材
3 配線層
4 配線層
5 ソルダーレジスト層
6 ソルダーレジスト層
7 補強プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレキシブルプリント配線板の保護膜を形成する保護膜形成用樹脂組成物であって、
硬化条件又は硬化特性の異なる第1の硬化性樹脂成分と第2の硬化性樹脂成分とを含んで構成されるとともに、
主として上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の変形能を有する保護膜が形成されるとともに、
上記第1の硬化性樹脂成分及び第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、所要の耐熱性を有する保護膜が形成される、保護膜形成用樹脂組成物。
【請求項2】
光又は/及び熱を作用させることにより硬化させられて、上記保護膜に所要の変形能を発揮させる第1の硬化性樹脂成分と、
電子線を作用させることにより硬化させられて、上記保護膜に所要の耐熱性を発揮させる第2の硬化性樹脂成分とを含んで構成された、請求項1に記載の保護膜形成用樹脂組成物。
【請求項3】
上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、1GPa以下の弾性率を有する保護膜が形成される一方、
上記第1の硬化性樹脂成分と上記第2の硬化性樹脂成分とを硬化させることにより、上記第1の硬化性樹脂成分を硬化させて形成される上記保護膜より、弾性率が30%以上大きい保護膜が形成される、請求項1又は請求項2に記載の保護膜形成用樹脂組成物。
【請求項4】
上記第1の硬化性樹脂成分が、ウレタンアクリレート系樹脂成分又はエポキシアクリレート系樹脂成分を含むとともに、
上記第2の硬化性樹脂成分が、電子線照射によるラジカル重合開始剤を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保護膜形成用樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の上記保護膜形成用樹脂組成物を有する、感光性ドライフィルムソルダーレジスト。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の保護膜形成用樹脂組成物を有するカバーレイフィルム。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載した保護膜形成用樹脂組成物から形成された保護膜を有するフレキシブルプリント配線板であって、
所要の変形能を有する保護膜を設けた第1の領域と、
所要の耐熱性を有する保護膜を設けた第2の領域とを備える、フレキシブルプリント配線板。
【請求項8】
上記第1の領域において、主として上記第1の硬化性樹脂成分が硬化させられているとともに、
上記第2の領域において、上記第1の硬化性樹脂成分及び上記第2の硬化性樹脂成分が硬化させられている、請求項7に記載のフレキシブルプリント配線板。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載したフレキシブルプリント配線板の製造方法であって、
フレキシブルプリント配線板に、保護膜形成用樹脂組成物を積層する積層工程と、
主として第1の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、上記保護膜形成用樹脂組成物を、所要の変形能を有するまで硬化させる第1の硬化工程と、
上記第2の領域において、主として第2の硬化性樹脂成分を硬化させることにより、上記保護膜形成用樹脂組成物を、所要の耐熱を有するまで硬化させる第2の硬化工程とを含む、フレキシブルプリント配線板の製造方法。
【請求項10】
上記第1の硬化工程が、光硬化工程及び/又は熱硬化工程であり、
上記第2の硬化工程が、電子線硬化工程である、請求項9に記載のフレキシブルプリント配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−21067(P2013−21067A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−151965(P2011−151965)
【出願日】平成23年7月8日(2011.7.8)
【出願人】(500400216)住友電工プリントサーキット株式会社 (197)
【Fターム(参考)】