説明

修飾マクロファージ転移阻害因子阻害剤

式I(I)の種々の化合物が、与えられている。また、式II(II)の種々の化合物が、与えられている。また、上の化合物を含んでいる複数の医薬組成物が、与えられている。加え、ある1哺乳類におけるマクロファージ転移阻害因子(MIF)活性を阻害していくとの複数の方法が、与えられており、ある1哺乳類における炎症を処置していくかもしくは防いでいくとの複数の方法のようである。更に、敗血症(sepsis、septicemia)および/または内毒素ショックを持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法が、与えられている。また、自己免疫疾患を持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法、および、ある1腫瘍を持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法が、与えられている。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対する相互参照
この出願が、2006年3月24日出願された米国仮出願第60/785,898号の利益を請求する。
【0002】
(1)本発明分野
本発明が、複数のサイトカイン阻害剤に関する。より具体的には、本発明が、マクロファージ転移阻害因子の幾つかの阻害剤を同定し、特徴化する。
【背景技術】
【0003】
(2)関連技術の記述
マクロファージ転移阻害因子(MIF)が、原炎症サイトカインであり、決定的に炎症疾患の病原中、関与した(CalandraおよびRoger、2003年;Riedemannら、2003年)。最近の研究が、敗血症の病理生理学における決定因子としてMIFを明確に定義してきている(Al−Abedら、2005年)。敗血症の間中の抗体もしくはISO−1によるMIF活性の廃止が、心臓循環器効率を向上させ、敗血症と関連した致死性を防ぐ(Al−Abedら、2005年;Linら、2005年)。ある1イソオキサゾリンたる特異的阻害剤ISO−1が、設計(デザイン)されたが、MIFの疎水性活性部位中に適合(フィット)し、ある1相互作用が、ISO−1とのMIF複合体の結晶構造により確認された(図1、Lubetskyら、2002年)。敗血症臨床関連モデルにおけるISO−1投与が、中庸の保護を(80%対40%コントロール)授ける。これらの結果が、治療意図を有する第1のMIF原炎症活性小分子阻害剤としてISO−1を同定し、ヒト敗血症における治療介入に向かう新規標的(ターゲット)としてのMIF活性部位の潜在力を指し示す。上に基づいたら、MIFを阻害する他のイソキサゾリンの同定が、望まれている。本発明が、そんな必要に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者が、MIF活性を阻害する幾つかの新しい化合物を同定し、特徴化させてきている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明が、これゆえ、式I:
【0006】
【化1】

【0007】
の複数の化合物に関している。これらの化合物を用い、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、式中、もし、R2、R3、R4、およびR5の全てが、Hであれば、この時、R1が、CH3でない。
【0008】
本発明が、式II:
【0009】
【化2】

【0010】
の複数の化合物にも関しており、これらの化合物を用い、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、但し、R2、R3、R4、およびR5の全てでないのが、Hである。
【0011】
本発明が、医薬として許容可能な担体中、上の複数の化合物のいずれか、もしくは、これの医薬として許容可能な塩を含んでいる医薬組成物にも関している。
【0012】
本発明が、更に、ある1哺乳類におけるマクロファージ転移阻害因子(MIF)活性を阻害していくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該哺乳類におけるMIF活性を阻害するに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0013】
更に、本発明が、ある1哺乳類における炎症を処置していくか、もしくは、防いでいくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該哺乳類における当該炎症を処置するか、もしくは、防ぐに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0014】
また、本発明が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを処置するに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0015】
本発明が、更に、自己免疫疾患を持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該自己免疫疾患を処置するに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0016】
加え、本発明が、ある1腫瘍を持っているある1哺乳類を処置していくとの複数の方法に関しており、本方法が、当該腫瘍を処置するに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含んでいる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明が、MIF活性を阻害する幾つかの新しい化合物を与える。実施例参照。
【0018】
本発明が、これゆえ、式I:
【0019】
【化3】

【0020】
の複数の化合物に関しており、式中、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、ここで、もし、R2、R3、R4、およびR5の全てが、Hであれば、その時、R1が、CH3でない。好ましくは、R2、R3、R4、およびR5の1つだけが、Fである。より好ましくは、R2が、Fである。
【0021】
ある幾つかの好ましい化合物を用いると、R2、R3、R4、およびR5の全てが、Hである。他の好ましい化合物を用いると、R2が、Fである。
【0022】
更なる好ましい化合物中、R1が:
【0023】
【化4】

【0024】
である。
【0025】
より好ましい化合物が、化合物17であり、式:
【0026】
【化5】

【0027】
を持っている。
【0028】
更に好ましい化合物が、ISO−63であり、式:
【0029】
【化6】

【0030】
を持っている。
【0031】
尚もう1種別の好ましい化合物が、ISO−60であり、式:
【0032】
【化7】

【0033】
を持っている。
【0034】
最も好ましい実施形態中、本化合物が、(R)異性体(アイソマー)である。
【0035】
本発明に関した重要な発見が、イソキサゾリンMIF阻害剤の芳香環への1以上の弗素部分の付加が、その阻害活性を向上させることである。実施例1参照。これゆえ、米国特許出願公開第2005−0,250,826A1号明細書において開示されたもののような、他のイソキサゾリンMIF阻害剤が、その芳香環への1以上の弗素部分の付加により向上していると期待されている。これゆえ、本発明が、式II:
【0036】
【化8】

【0037】
の化合物にも関しており、式中、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、但し、R2、R3、R4、およびR5の全てでないのが、Hである。好ましくは、R2、R3、R4、およびR5の1つだけが、Fである。より好ましくは、R2が、Fである。R2が、Fである場合、R3、R4、およびR5が、Hであるのが、好ましい。
【0038】
本発明が、医薬として許容可能な担体中、上の複数の化合物のいずれか、もしくは、これの医薬として許容可能な塩を含んでいる複数の医薬組成物にも関している。
【0039】
<<医薬として許容可能な>>により、(i)本組成物の他の成分と相容れており、その意図された目的に本組成物を不適にしていくことなく、(ii)本明細書において与えれたとおりの主題を有する使用に適しており、(毒性、侵襲、およびアレルギー応答のような)不要な悪影響を及ぼす副作用のない、ある1素材が、意味されている。副作用が、<<不要>>であるのは、そのリスクが、本組成物により与えられた益よりも重い場合である。医薬として許容可能な担体の非限定例が、限定なく、燐酸緩衝化生理食塩水溶液のような標準医薬担体、水、油/水エマルション、微小(ミクロ)エマルションのようなエマルション等のいずれかを包含する。
【0040】
複数の上記化合物が、過度の実験なく、特定の応用に適するよう、ヒトを包含しているある1哺乳類に対する投与用に製剤され得る。加えて、これら組成物の適正な用量が、過度の実験なく、標準用量−応答プロトコルを使用しながら、求められ得る。
【0041】
従って、経口、舌、舌下、口腔、および口腔内投与用に設計(デザイン)されたこれら組成物が、過度の実験なく、当業界においてよく知られた手段、例えば、不活性稀釈剤を用いてもしくは可食担体を用いて調製され得る。これら組成物が、ゼラチンカプセル中封じられていてもよく、錠剤(タブレット)に圧縮されていてもよい。経口治療投与目的に関し、本発明のこれら医薬組成物が、賦形剤と共に取り込まれていてもよく、タブレット、トローチ、カプセル、エリキシル、サスペンション、シロップ、ウェーハ、チューイングガム、および同様のものの形において使用されていてもよい。
【0042】
タブレット、ピル、カプセル、トローチ、および同様のものが、バインダー、、崩壊剤、潤滑剤、甘味料、および香料も含有してよい。バインダーのある幾つかの例が、微結晶セルロース、トラガカントガム、もしくはゼラチンを包含する。賦形剤の例が、スターチもしくはラクトースを包含する。崩壊剤のある幾つかの例が、アルギン酸、コーンスターチ、および同様のものを包含する。潤滑剤の例が、ステアリン酸マグネシウムもしくはステアリン酸カリウムを包含する。潤滑剤(glidant)のある1例が、コロイド状二酸化珪素である。甘味料のある幾つかの例が、スクロース、サッカリン、および同様のものを包含する。香料の例が、ペパーミント、サリチル酸メチル、オレンジ香料、および同様のものを包含する。これらの種々の組成物を調製していくことにおいて使用された素材が、医薬として純粋であり、使用された量において非毒性であるべきである。
【0043】
これら化合物が、容易に、例えば、静脈内、筋内、蜘蛛膜下、もしくは皮下注射によるよう、非経口投与され得る。非経口投与が、これら化合物をある1溶液もしくは懸濁(サスペンション)中に取り込ませていくことにより達成され得る。このような溶液もしくは懸濁が、注射用水、生理食塩水溶液、固定化油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、もしくは他の合成溶媒のような無菌稀釈剤も包含してよい。非経口製剤が、例えば、ベンジルアルコールもしくはメチルパラベンのような抗菌剤、例えば、アスコルビン酸もしくは重亜硫酸ナトリウムのような抗酸化剤、ならびに、EDTAのようなキレート化剤も包含してよい。酢酸塩、クエン酸塩、もしくは燐酸塩のような緩衝剤(バッファー)、ならびに、塩化ナトリウムもしくはデキストロースのような浸透圧調整剤も加えられていてよい。本非経口調製品が、アンプル、使い捨て可能シリンジ、またはガラスもしくはプラスチックから調製された多数回用量バイアル中、封じられ得る。
【0044】
直腸投与が、直腸もしくは大腸中に医薬組成物中の本化合物を投与していくことを包含する。これが、坐薬もしくは浣腸を使用しながら、達成され得る。坐薬製剤が、容易に、当業界において知られた方法により調製され得る。例えば、坐薬製剤が、グリセリンを約120℃に熱していき、本組成物をそのグリセリンに溶かしていき、その熱せられたグリセリンを混ぜていき、その後、精製水が、加えられていてよく、そしてその熱い混合物を坐薬型中に注いでいくことにより調製され得る。
【0045】
経皮投与が、皮膚を通る本組成物の経皮吸収を包含する。経皮製剤が、パッチ(よく知られたニコチンパッチのような)、外用薬、クリーム、ジェル、軟膏、および同様のものを包含する。
【0046】
これら化合物が、鼻投与用にも調製され得る。本明細書中、使用されたとおり、鼻投与が、その患者の鼻道もしくは鼻腔の粘膜に本化合物を投与していくことを包含する。本化合物の鼻投与用医薬組成物が、例えば、鼻スプレー、鼻ドロップ、懸濁、ジェル、外用薬、クリーム、もしくは粉末として投与されているよく知られた方法により調製された本化合物の治療有効量を包含する。本化合物の投与が、鼻タンポンもしくは鼻スポンジを使用しながら、行われてもよい。
【0047】
本発明のこれら化合物が、これら自体投与されていてもよく(原液、ニート)、医薬として許容可能な塩の形にあってもよい。医学において使用された場合、これら塩が、薬理学的におよび医薬として両方許容可能であるべきであるが、医薬として許容不可能な塩が、便利に、使用されていてよく、遊離の活性化合物もしくはこの医薬として許容可能な複数の塩を調製する。薬理学的におよび医薬として許容可能な複数の塩が、以降の酸:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、蟻酸、マロン酸、琥珀酸、ナフタレン−2−スルホン酸、およびベンゼンスルホン酸から調製されたものを包含するが、これらに限られていない。また、医薬として許容可能な複数の塩が、そのカルボン酸基のナトリウム塩、カリウム塩、もしくはカルシウム塩のようなアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類塩として調製され得る。
【0048】
本発明が、更に、ある1哺乳類におけるマクロファージ転移阻害因子(MIF)活性を阻害していくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該哺乳類におけるMIF活性を阻害するに有効な量における複数の上の医薬組成物のいずれかを当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0049】
これらの方法が、如何なる哺乳類上でも使用され得る。好ましくは、本哺乳類が、ヒトである。本哺乳類が、MIFにより少なくとも一部媒介されている炎症サイトカインカスケードを含むある1病状を持つか、または、これに関するリスクにあることも好ましい。このような病状の非限定例が、増殖脈管疾患、急性呼吸困難症候群、サイトカイン媒介毒性、乾癬、インターロイキン−2毒性、虫垂炎、消化潰瘍、胃潰瘍、および十二指腸潰瘍、腹膜炎、膵炎、潰瘍結腸炎、偽膜結腸炎、急性結腸炎、および虚血結腸炎、憩室炎、喉頭蓋炎、無弛緩症、胆管炎、胆嚢炎、肝炎、炎症腸疾患、クローン病、腸管炎、ホウィップル病、喘息、アレルギー、アナフィラキシーショック、免疫複合病、臓器虚血、再灌流傷害、臓器壊死、枯草熱、敗血症(sepsis、septicemia)、内毒素ショック、悪液質(カケクシア)、超高熱、好酸肉芽腫、肉芽腫症、類肉腫症、敗血症流産、副睾丸炎、膣炎、前立腺炎、尿道炎、気管支炎、気腫、鼻炎、嚢胞線維症、肺炎、肺胞炎、細気管支炎、咽頭炎、胸膜炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、呼吸多核ウィルス感染、ヘルペス感染、HIV感染、B型肝炎ウィルス感染、C型肝炎ウィルス感染、伝搬菌血、デング熱、カンジダ症、マラリア、糸状虫症、アメーバ症、包虫嚢胞、火傷、皮膚炎、皮膚筋炎、日焼け、蕁麻疹(urticaria)、疣、蕁麻疹(wheals)、脈管炎、血管炎、心内膜炎、動脈炎、粥状(アテローム)硬化、血栓静脈炎、心膜炎、心筋炎、心筋虚血、結節性動脈周囲炎、リューマチ熱、アルツハイマー病、腔疾患、鬱血心不全、髄膜炎、脳炎、多発硬化、脳梗塞、脳塞栓、ギランバレー症候群、神経炎、神経痛、脊髄傷害、麻痺、葡萄膜炎、関節炎、関節痛、骨髄炎、筋膜炎、パジェット病、痛風、歯周病、リューマチ関節炎、滑膜炎、重症筋無力症、甲状腺炎、全身狼紅エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ベーチェット症候群、同種異系移植片拒絶、移植片対宿主病、強直性脊椎炎、バージャー病、1型糖尿、2型糖尿、バージャー病、ルティエ症候群、およびホジキン病を包含する。好ましいこのような病状が、敗血症(sepsis、septicemia)および/または内毒素ショックである。
【0050】
MIFが、自己免疫疾患における重要な役を演じると示されてきている。例えば、Cvetjovicら、2005年参照。これら本方法が、これゆえ、自己免疫疾患処置において有用であると思われる。これゆえ、これらの方法のある態様中、本哺乳類が、自己免疫疾患を持つかもしくはこれに関するリスクにある。このような自己免疫疾患の非限定例が、多発硬化、全身紅斑狼瘡(エリテマトーデス)、リューマチ関節炎、移植片対宿主病、自己免疫肺炎、自己免疫脳脊髄炎、ギランバレー症候群、自己免疫甲状腺炎、インシュリン依存糖尿、クローン病、硬皮症、乾癬、シェーグレン症候群、および自己免疫炎症眼病である。
【0051】
MIFも、腫瘍の浸襲および転移を促進させると知られている。例えば、Sunら、2005年参照。これら本方法が、これゆえ、ある1腫瘍を持つある1哺乳類の処置に有用であると思われる。
【0052】
本発明が、ある1哺乳類における炎症を処置していくかもしくは防いでいくとの方法にも関している。これら方法が、当該哺乳類における炎症を処置するかもしくは防ぐに有効な量における上の医薬組成物を当該哺乳類に投与していくことを含む。
【0053】
これらの方法に関し、本哺乳類が、好ましくは、ヒトである。本哺乳類が、炎症、例えば、増殖脈管疾患、急性呼吸困難症候群、サイトカイン媒介毒性、乾癬、インターロイキン−2毒性、虫垂炎、消化潰瘍、胃潰瘍、および十二指腸潰瘍、腹膜炎、膵炎、潰瘍結腸炎、偽膜結腸炎、急性結腸炎、および虚血結腸炎、憩室炎、喉頭蓋炎、無弛緩症、胆管炎、胆嚢炎、肝炎、炎症腸疾患、クローン病、腸管炎、ホウィップル病、喘息、アレルギー、アナフィラキシーショック、免疫複合病、臓器虚血、再灌流傷害、臓器壊死、枯草熱、敗血症(sepsis、septicemia)、内毒素ショック、悪液質(カケクシア)、超高熱、好酸肉芽腫、肉芽腫症、類肉腫症、敗血症流産、副睾丸炎、膣炎、前立腺炎、尿道炎、気管支炎、気腫、鼻炎、嚢胞線維症、肺炎、肺胞炎、細気管支炎、咽頭炎、胸膜炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、呼吸多核ウィルス感染、ヘルペス感染、HIV感染、B型肝炎ウィルス感染、C型肝炎ウィルス感染、伝搬菌血、デング熱、カンジダ症、マラリア、糸状虫症、アメーバ症、包虫嚢胞、火傷、皮膚炎、皮膚筋炎、日焼け、蕁麻疹、疣、蕁麻疹、脈管炎、血管炎、心内膜炎、動脈炎、粥状(アテローム)硬化、血栓静脈炎、心膜炎、心筋炎、心筋虚血、結節性動脈周囲炎、リューマチ熱、アルツハイマー病、腔疾患、鬱血心不全、髄膜炎、脳炎、多発硬化、脳梗塞、脳塞栓、ギランバレー症候群、神経炎、神経痛、脊髄傷害、麻痺、葡萄膜炎、関節炎、関節痛、骨髄炎、筋膜炎、パジェット病、痛風、歯周病、リューマチ関節炎、滑膜炎、重症筋無力症、甲状腺炎、全身狼紅エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ベーチェット症候群、同種異系移植片拒絶、移植片対宿主病、強直性脊椎炎、バージャー病、1型糖尿、2型糖尿、バージャー病、ルティエ症候群、もしくはホジキン病に関与している病を持ち得るか、もしくは、これらの病に関するリスクにあり得る。好ましくは、本哺乳類が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを持つか、あるいは、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックに関するリスクにある。
【0054】
これらの方法が、本哺乳類に対する第2の抗炎症剤の投与を包含し得る。このような第2の抗炎症剤の例が、NSAIDs、サリチラート、COX阻害剤、COX−2阻害剤、およびステロイドである。好ましくは、本哺乳類が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックに関するリスクを持つか、または、リスクにあり、第2の処置が、ムスカリンアゴニスト、アドレノメデュリン、アドレノメデュリン結合蛋白、乳脂球状表皮成長因子VIII、活性化蛋白C、もしくはα2A−アドレナリン作動アンタゴニストの投与である。
【0055】
本発明が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを持っている哺乳類を処置していくとの複数の方法にも関している。これら方法が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを処置するに有効な量において当該哺乳類に上の医薬組成物を投与していくことを含む。
【0056】
本発明が、更に、自己免疫疾患を持っている哺乳類を処置していくとの複数の方法に関している。これら方法が、当該自己免疫疾患を処置するに有効な量において当該哺乳類に上の医薬組成物を投与していくことを含む。このような自己免疫疾患の例が、多発硬化、全身狼瘡エリテマトーデス、リューマチ関節炎、移植対宿主疾患、自己免疫肺炎、自己免疫脳脊髄炎、ギラン−バレー症候群、自己免疫甲状腺炎、インシュリン依存糖尿病、クローン病、硬皮症、乾癬、シェーグレン症候群、および自己免疫炎症眼病を包含する。
【0057】
加え、本発明が、腫瘍を持っている哺乳類を処置していくとの方法に関しており、本方法が、当該腫瘍を処置するに有効な量において当該哺乳類に上の医薬組成物を投与していくことを含んでいる。
【0058】
これらの化合物が、有効に経口投与されると期待され得る。これゆえ、上の方法のいずれにおいても本医薬組成物が、経口投与され得る。あるいは、本医薬組成物が、非経口投与され得る。
【0059】
本発明の好ましい実施形態が、以降の実施例中、記載されている。本明細書中の請求項の範囲内の他の実施形態が、本明細書の考慮、もしくは、本明細書中、開示されたとおりの本発明の実際から当業者に明らかとなる。本明細書が、これら実施例と一緒に例えとしてだけ考慮され、本発明の範囲および精神が、これら請求項により指し示されていることが、意図されており、これら実施例に伴う。
【実施例】
【0060】
実施例1.ISO−1スキャッフォールドの決定的な修飾が、マクロファージ転移阻害因子(MIF)活性のその潜在的な阻害を向上させる
実施例の要約
【0061】
ある1原炎症サイトカインMIF阻害剤たる(S,R)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−4,5−ジヒドロ−5−イソキサゾール酢酸メチルエステル(ISO−1)のスキャッフォールドに基づいたら、不斉分割および2回の決定的な修飾が、その阻害の潜在力を有意に向上させてきている。(R)−17が、ISO−1よりも20倍潜在的であり、550nMのIC50を有し、MIF互変化酵素(トートメラーゼ)活性を阻害する。
【0062】
結果および議論
ISO−1の潜在力を向上させるに、ISO−1の構造−活性相関が、探された。以前、決定的な複数の官能基が、ISO−1スキャッフォールド内で同定されたが、そのパラ−(p−)ヒドロキシル官能基のメチル化へのそのMIF阻害効果の消失、イソキサゾールにまでの4,5−ジヒドロイソキサゾールの酸化、または、アルコールにまでのメチルエステルの還元により、証明されたとおりである(Lubetskyら、2002年)。本明細書中、ISO−1のフェノール基のオルト位上へのモノ弗素化が、41%にまでもMIF活性阻害を向上させたことが、発見された(図3)。また、ISO−1のアルキル尾部が、種々のエステル類似体(アナローグ)および種々のアミド類似体(アナローグ)を用いて調べられた。この新しい合成経路(ルート)が、大規模(ラージスケール)においてその前駆体(ISO−1−酸)を提供する(図2)。ISO−1−酸とアルコール(もしくはアミン)との間でのエステル化およびアミド形成が、標準DCCカップリングプロトコール(DCC、DMAP、もしくはHOBt)を使用しながら、達成された(表1)。
【0063】
【表1】

【0064】
表1および表2において要約されたとおり、我々は、これらエステル類似体(アナローグ)が、その(対応)アミド対旋律よりも潜在的な阻害剤であることを見出した(例えば、化合物14(IC50=2.5μM)対化合物6(IC50=24μM)および化合物3(IC50=8.5μM)対化合物7(IC50=26μM))。我々は、MIF活性を阻害していくという潜在力へのこのエステル基の嵩高さの影響を更に調査した。ISO−1−酸のエステル化プロセスが、以降のアルコール:エタノール、10;1−プロパノール、11;2−プロパノール、12;1−ブタノール、13;シクロヘキサノール、14;シクロヘキシルメタノール、15;およびネオペンチルアルコール、16を使用しながら、TMSClを用いて達成された(表2)。表3において示されたとおり、最も嵩高いアルコール(化合物16、ネオペンチルエステル類似体(アナローグ))が、より優れた阻害活性(IC50=1.5μM)を示し、ISO−1よりも約10倍潜在的である。
【0065】
【表2】

【0066】
MIF/ISO−1錯体結晶構造解析が、ISO−1の(R)−異性体(アイソマー)が、(S)−異性体(アイソマー)よりも良く、その電子密度(電子雲)中に適合(フィット)することを予言し、該(R)−異性体(アイソマー)が、MIF活性部位に対するより高い親和性(アフィニティー)と共に結合することがあることを示唆している(Diosら、2002)。以前、そのアミノ酸シッフ塩基(ベース)の絶対配置の重要さが、MIF阻害効果に関し、示された(Lubetskyら、2002)。してみると、この光学活性ISO−1の分割およびその阻害活性の決定が、各異性体(アイソマー)に関し、必要とされた。不斉分割が、メチル化ISO−1−酸ジアステレオマーシンコニジン塩分画結晶化を通し、以前記載されたとおり、達成された(図3、Wityakら、1997)。それらの(S)−配置の塩が、より可溶性でないと見出され、その不斉混合物から析出された。これら(S)および(R)−配置の塩が、次いで、1規定(N)塩酸(HCl)により酸性化され、BBr3を用いて脱メチル化され、そしてメタノール(MeOH)中、TMSClを用いてエステル化されたが、(S)−ISO−1(90%ee)および(R)−ISO−1(90%ee)を与える。両異性体(アイソマー)が、MIFドーパクローム互変化酵素(トートメラーゼ)アッセイにおいて活性に関してテストされた。(R)−ISO−1が、約7μMのIC50を有し、MIF互変化酵素(トートメラーゼ)活性を阻害したが、(S)−ISO−1が、約13μMのIC50を有し、50%活性でなかった(図3)。
【0067】
最も潜在的な特異的な小分子MIF阻害剤を得るに当たり、3回の決定的な工程(ステップ)が、本ISO−1スキャッフォールド中に統合されている(織り込まれている)ことが必要である:
(1)ISO−1のフェノール基の弗素化、好ましくは、該フェノール基のオルト位(o−)上にモノ弗素化;
(2)ISO−1のメチルエステルを置き換えている、ネオペンチルエステルのようなより嵩高い官能基;および
(3)(R)−異性体を得る不斉分割。
こうして、化合物17(図3)が、最適化されたが、750nMのIC50を有する、MIF活性潜在的阻害剤である。古典的な不斉分割後、(R)−17が、MIF互変化酵素(トートメラーゼ)活性を阻害したが、550nMのIC50を有し、一方、(S)−17が、50%活性でなかったが、約1.1μMのIC50を有した(図3)。化合物(R)−17が、その親化合物ISO−1よりも20倍潜在的である。
【0068】
ISO−1スキャッフォールド上での決定的な2回の修飾後、我々が、ナノモーラー濃度(550nM)にまで、MIF互変化酵素(トートメラーゼ)活性阻害を向上させてきており、ISO−1よりも約20倍潜在的である。
【0069】
材料および方法
MIF互変化酵素(トートメラーゼ)活性が、UV−可視記録分光器(SHIMADZU、UV1600U)により、測定された。L−ドーパクロームメチルエステルの保管(ストック)したての溶液が、過沃素酸ナトリウムを用いたL−3,4−ジヒドロキシフェニルアラニンメチルエステルの酸化を通し、2.4mMにおいて調製された。MIF溶液(800〜900ng/mL)1μLおよび本酵素阻害剤の種々の濃度を有するDMSO溶液1μLが、0.7mLアッセイ用緩衝液(バッファー、50mM燐酸カリウム、pH7.2)を含有しているプラスチックセル(cuvette、10mm、1.5mL)中に加えられた。次いで、L−ドーパクロームメチルエステル溶液(0.3mL)が、該アッセイ用緩衝液(バッファー)の混合物に加えられた。活性が、室温(RT)において求められ、それらの分光測定が、標準溶液に比べ、L−ドーパクロームメチルエステル脱色速度をモニターしていくことにより、20秒間、λ=475nmにおいてなされた。
【0070】
全ての溶媒が、Fisher ScientificからのHPLC等級(グレード)であった。シリカゲル(Selecto Scientific、32〜63μm平均粒子サイズ)が、フラッシュカラムクロマトグラフィー(FCC)用に使用された。254nm蛍光指示器TLC板(プレート)と共にアルミニウム焼成シリカゲル60が、使用された。TLC板(プレート)上のスポットが、短波長UV灯(ランプ)下、視覚化されるか、あるいは、I2蒸気を用いて染色された。NMRスペクトルが、1H NMRスペクトルに関し、270MHzでの、および、13C NMRスペクトルに関し、67.5MHzでのJeol Eclipse 270分光器上、演算された。重水素化溶媒のピークに相対し、カップリング定数が、ヘルツ(Hz)単位で報告されており、化学シフト(ケミカルシフト)が、ppm単位で報告されている。これらカップリング定数(J)が、ヘルツ(Hz)単位で測定されており、シングレット(s)、ダブレット(d)、トリプレット(t)、マルチプレット(m)、およびブロード(br)として帰属されている。低分解能質量スペクトルが、陰イオンもしくは陽イオンのモードを有するThermofinnigan LCQ DecaXPplus4極イオン捕捉器(トラップ)MSを使用しながら、獲得された。
【0071】
4−メトキシベンズアルデヒドオキシム調製。
4−メトキシベンズアルデヒド(5.0g、36.8ミリモル)メタノール(300mL)溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(7.6g、110.4ミリモル)および2規定(N)水酸化ナトリウム(NaOH、37mL、73.6ミリモル)が、加えられた。この混合物が、6時間、室温(RT)において攪拌された。この混合物が、1規定(N)塩酸(HCl)を使用していくことにより、pH4にまで、中和された。過剰のメタノールが、真空中、除かれたが、そのオキシム体を沈澱させ切る。これら沈澱が、濾過され、水洗された。生成物が、真空下、乾燥され、白色固体を与える(4.9g、88%):1H NMR(270MHz、アセトン−d6)δ8.07(s、1H)、7.55(d、J=8.2Hz、2H)、6.95(d、J=8.2Hz、2H)、3.82(s、3H)。
【0072】
ISO−1−酸調製。
4−メトキシベンズアルデヒドオキシム(4グラム(g)、26ミリモル)無水DMF(500mL)溶液にNCS(5.2g、39ミリモル)が、加えられた。この反応混合物が、その塩化オキシム(クロロオキシム)を与えながら、室温(RT)において5時間、攪拌された。この溶液にビニル酢酸(6.6mL、78ミリモル)が、加えられたが、DMF(50mL)中トリエチルアミン(5.5mL、39ミリモル)の滴下により伴われた。この反応混合物が、48時間、室温(RT)においてN2下、攪拌された。溶媒が、真空中、除かれ、残渣が、EtOAc中、拾われた。このEtOAc溶液が、0.5規定(N)HCl、水、(飽和)食塩水洗浄され、無水MgSO4(硫酸マグネシウム、硫マグ)乾燥された。最終溶液が、真空中、濃縮され、真空ポンプ下、乾燥されたが、定量的な収率において1を与える。1(乾いたジクロロメタン中、40〜50ミリモル(mM))溶液が、N2下、0℃において過剰(8〜10当量)の三臭化硼素(1Mジクロロメタン溶液、アルドリッチカタログ#:211222)を用いて処理された。この反応混合物が、5〜6時間に亘り、室温(RT)に届くようにされ、次いで、飽和NaHCO3水を用いて反応停止(クウェンチ)された(注意:BBr3が、水と激しく反応する!!!)。この混合物が、1/2時間、攪拌され、次いで、水およびCH2Cl2を用いて稀釈された。その有機層が、その水層から分離され、廃棄された。この水の部分が、pH4にまで、1規定(N)塩酸(HCl)を用いて中和され、EtOAc抽出された。EtOAc溶液の組み合わせが、(飽和)食塩水洗浄され、無水MgSO4(硫酸マグネシウム、硫マグ)乾燥されたが、良好な収率(75%)において薄黄色粉末としてISO−1−酸を与える。1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ10.65(br、1H)、8.75(s、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.85(d、J=8.7Hz、2H)、5.01(m、1H)、3.50(m、1H)、3.05(m、1H)、2.68(m、2H);ESI−MS m/z 220(M-)。
【0073】
エステルもしくはアミドの形成に向かっての一般的なDCCカップリング手順。
ISO−1−酸(乾いたジクロロメタン中、100ミリモル(mM))が、1.1当量のDCC、0.2当量のDMAP、および1.5当量のアルコール(もしくは、0.2当量のHOBtおよび1.5当量のアミン)を用いて処理された。この混合物が、室温(RT)において8時間、攪拌された。形成された白色沈澱が、濾過され取り除かれ、CH2Cl2洗浄され、その濾液が、乾燥にまで、エバポレーションされた。その残渣が、シリカゲル上、精製され(ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)/MeOH 4/3/1)、白色固体としてこれらエステルもしくはアミドを与える。
化合物2(65%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.75(br、1H)、7.54(d、J=8.7Hz、2H)、7.38(m、2H)、7.22(m、1H)、7.11(m、2H)、6.86(d、J=8.7Hz、2H)、5.10(m、1H)、3.54(m、1H)、3.27(m、1H)、2.96(m、2H);ESI−MS m/z 296(M-
化合物3(60%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.78(s、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、7.02(d、J=8.7Hz、2H)、6.90(d、J=8.7Hz、2H)、6.86(d、J=8.7Hz、2H)、5.10(m、1H)、3.76(s、3H)、3.53(m、1H)、3.25(m、1H)、2.76(m、2H);ESI−MS m/z 326(M-
化合物4(40%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.75(br、1H)、7.55(d、J=8.7Hz、2H)、7.39(d、J=8.7Hz、2H)、7.03(d、J=8.7Hz、2H)、6.85(d、J=8.7Hz、2H)、5.11(m、1H)、3.55(m、1H)、3.23(m、1H)、2.95(m、2H)、1.30(s、9H);ESI−MS m/z 352(M-
化合物5(30%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.75(s、1H)、7.72(d、J=8.7Hz、2H)、7.17(d、J=8.7Hz、2H)、6.86(s、2H)、5.10(m、1H)、3.55(m、1H)、3.25(m、1H)、2.96(m、2H)、2.05(s、9H);ESI−MS m/z 338(M-
化合物6(80%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.79(s、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、7.00(br、1H)、6.85(d、J=8.7Hz、2H)、4.94(m、1H)、3.64(m、1H)、3.42(m、1H)、3.10(m、1H)、2.52(m、1H)、2.37(m、1H)、1.90〜1.00(m、10H);ESI−MS m/z 301(M-
化合物7(88%収率):1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ9.10(br、1H)、8.80(br、1H)、7.53(m、4H)、6.84(m、4H)、5.06(m、1H)、3.72(s、3H)、3.49(m、1H)、3.17(m、1H)、2.73(m、1H)、2.60(m、1H);ESI−MS m/z 325(M-
化合物8(95%収率):1H NMR(270MHz、アセトン−d6)δ7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.88(d、J=8.7Hz、2H)、6.07(br、1H)、5.02(m、1H)、3.46(m、1H)、3.13(m、5H)、2.56(m、2H)、1.51(m、4H)、1.38(s、9H);ESI−MS m/z 414(M+Na+
化合物9(90%収率):1H NMR(270MHz、アセトン−d6)δ8.63(br、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.87(d、J=8.7Hz、2H)、5.04(m、1H)、3.84(m、2H)、3.28(m、3H)、2.58(m、3H)、1.86(m、2H)、1.65(m、2H);ESI−MS m/z 292(M+
【0074】
一般的なTMSClエステル化手順。
ISO−1−酸(50ミリグラム、0.23ミリモル)3mLアルコール(エタノール、10;1−プロパノール、11;2−プロパノール、12;1−ブタノール、13;シクロヘキサノール、14;シクロヘキシルメタノール、15;およびネオペンチルアルコール、16)溶液に0.1mLのTMSClが、加えられた。この混合物が、2時間、室温(RT)において(14、15、および16に関し:50℃において3時間)攪拌された。この混合物が、乾燥にまで、エバポレーションされたが、その残渣が、シリカゲル上での精製に付された(ヘキサン/酢酸エチル(EtOAc)4/3)が、定量的な収率で、白色固体もしくは薄黄色油(オイル)を与える。
化合物10:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.74(s、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.85(d、J=8.7Hz、2H)、4.97(m、1H)、4.10(q、2H)、3.51(m、1H)、3.12(m、1H)、2.66(m、2H)、1.19(t、3H);ESI−MS m/z 248(M-
化合物11:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.75(s、1H)、7.51(d、J=8.7Hz、2H)、6.86(d、J=8.7Hz、2H)、4.98(m、1H)、4.01(t、2H)、3.51(m、1H)、3.15(m、1H)、2.66(m、2H)、1.60(m、2H)、0.89(t、3H);ESI−MS m/z 262(M-
化合物12:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.74(s、1H)、7.51(d、J=8.7Hz、2H)、6.85(d、J=8.7Hz、2H)、4.97(m、2H)、4.72(m、1H)、3.51(m、1H)、3.12(m、1H)、2.63(m、2H)、1.18(d、J=6.3Hz、6H);ESI−MS m/z 262(M-
化合物13:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.78(s、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.86(d、J=8.7Hz、2H)、4.99(m、1H)、4.05(t、2H)、3.51(m、1H)、3.12(m、1H)、2.68(m、2H)、1.10〜1.60(m、4H)、0.88(t、3H);ESI−MS m/z 276(M-
化合物14:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.84(br、1H)、7.52(d、J=8.7Hz、2H)、6.86(d、J=8.7Hz、2H)、4.98(m、1H)、4.72(m、1H)、3.51(m、1H)、3.15(m、1H)、2.66(m、2H)、1.90〜1.20(m、10H);ESI−MS m/z 302(M-
化合物15:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.78(s、1H)、7.55(d、J=8.7Hz、2H)、6.88(d、J=8.7Hz、2H)、5.02(m、1H)、3.90(d、J=6.7Hz、2H)、3.51(m、1H)、3.15(m、1H)、2.72(m、2H)、1.80〜0.90(m、11H);ESI−MS m/z 302(M-
化合物16:1H NMR(300MHz、アセトン−d6)δ8.79(s、1H)、7.54(d、J=8.7Hz、2H)、6.88(d、J=8.7Hz、2H)、5.05(m、1H)、3.82(m、2H)、3.52(m、1H)、3.18(m、1H)、2.75(m、2H)、0.96(s、9H);ESI−MS m/z 292(M+
【0075】
これらシンコニジン塩の結晶化経由の酸1の古典的分割。
(R,S)−1(1.3グラム、5.5ミリモル)が、熱アセトン(25mL)に溶解され、シンコニジン(1.61グラム、5.5ミリモル)が、加えられ、そしてこの溶液が、室温(RT)にまで、冷やされ、終夜、−20℃においておかれた。この結果得られてくる白色固体が、濾過されたが、(S)−1塩を与える。濾液が、真空中、濃縮されたが、(R)−1塩を与える。(R)−1塩もしくは(S)−1塩(200ミリグラム、0.4ミリモル)のクロロホルム(3mL)溶液にエーテル(3mL、3ミリモル)中1規定(1N)塩酸(塩化水素、HCl)が、加えられた。この結果得られてくる白色沈澱が、濾過して除かれ、濾液が、真空中、濃縮されたが、定量的な収率で、(R)−1もしくは(S)−1を与える。
【0076】
実施例2.急性炎症に対する応答における白血球の動員へのイソキサゾリンMIF阻害剤の効果。
空気(エア)パウチが、0日目(6mL)および3日目(3mL)、無菌空気(エア)を皮下注射していくことによりスイスウェブスター(Swiss Webster)雄マウス(複数、25〜30g)上、標準手順(Garcia−Ramalloら、2002)に従いながら、調製された。6日目、複数の動物が、ビヒクル(20%DMSO350μL)、ISO−1(40mg/kg)、もしくはISO−63(40mg/kg)を用いる単回腹腔内(i.p.)注射と共に処理された。15分後、これら動物が、該空気(エア)パウチの空洞中に(PBS中)1%カラゲナン1mLを注射していくことにより挑まれた。ガラゲナン注射5時間後、これら動物が、犠牲にされ、これらパウチが、PBS洗浄され、滲出物が、回収され、そして浸潤細胞合計数が、定量された。
【0077】
図5が、このアッセイの結果を要約する。ISO−63処理が、急性炎症に対する応答における白血球の動員における有意な抑制を引き起こしたが、ISO−1処理が、そうでなかった。
【0078】
実施例3.マトリゲル(Matrigel)中へのリューマチ関節炎線維芽細胞様滑膜細胞(RA−FLS)の浸潤へのイソキサゾリンMIF阻害剤の効果。
浸潤が、マトリゲル浸潤チャンバー(Matrigel Invasion Chambers、Becton Dickinson、MA)を通して細胞浸潤を測定していくことによりアッセイされた。25μMのISO−1もしくは100nMのISO−63を用いるRA−FLS処理1日後、4×104個の細胞が、無血清培地中の上の方のチャンバーに入れられた。10%FBSおよび10%ヒト血清を含有している500μLの全培地が、底の方のチャンバーに加えられた。37℃でのインキュベート24時間後、フィルターの上の方の表面上の細胞が、Q−チップを用いて拭き取られたが、該フィルターが、4%ホルムアルデヒド/PBS中、固定された。クリスタルヴァイオレットを用いて染色した後、転移した細胞が、倒立顕微鏡を使用しながら、計数された。
【0079】
図6が、このアッセイの結果を要約する。ISO−63処理が、ISO−1処理よりも遙かに大きい程度にまで、細胞浸潤を抑えた。
【0080】
参照
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米国特許出願第2005−0,250,826A1号明細書
【0081】
上の観点中、本発明の幾つかの利点が、達成されており、他の利点が、達成されたことが、分かる。
【0082】
種々の変更が、本発明範囲から逸脱していくことなく、上の方法および上の組成物中、なされ得るので、上の記載中、含有された、添付図面中、示された全事項が、例示として解釈されているべきであり、限定していく感覚中でないと意図されている。
【0083】
この明細書中、引用された全参照が、本明細書により援用されている。本明細書中のこれら参照の議論が、単にその著者らによりなされた主張を要約すると意図されており、如何なる参照も先行技術を構成すると全く認められていない。出願人どもが、これら引用参照の正確さおよび適切さに挑むに当たっての権利を保留する。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】マクロファージ転移阻害因子(MIF)に関与している化学経路を示し、MIFが、ドーパクロームメチルエステルをおよびMIF阻害剤ISO−1の構造をも互変異性化させることを示している。
【図2】ISO−1−酸の合成に向かっての化学スキームを示す。
【図3】ISO−1および化合物17の立体異性体(ステレオアイソマー)の合成に向かっての化学スキームを示す。これら同定された化合物のMIF阻害活性も、与えられている。
【図4】2種のジイソプロピルメチルエステルイソキサゾリン化合物の合成に向かっての化学スキームを示す。これら同定された化合物のMIF阻害活性も、与えられている。
【図5】ISO−63が、急性炎症の樹立されたモデルにおける白血球動員を阻害することを示している複数の実験結果のグラフである。**ビヒクル単独に相対し、p<0.007(n=7)。
【図6】ISO−63が、マトリゲル中へのリューマチ関節炎線維芽細胞様滑膜細胞(RA−FLS)の浸潤を阻害することを示している複数の実験結果のグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

式中、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、式中、もし、R2、R3、R4、およびR5の全てが、Hであれば、この時、R1が、CH3でない、化合物。
【請求項2】
R2、R3、R4、およびR5の1つだけが、Fである、請求項1の化合物。
【請求項3】
R2が、Fである、請求項2の化合物。
【請求項4】
R2、R3、R4、およびR5の全てが、Hである、請求項1の化合物。
【請求項5】
R2が、Fである、請求項1の化合物。
【請求項6】
R1が:
【化2】

である、請求項1の化合物。
【請求項7】
前記化合物が、化合物17であり、式
【化3】

を持つ、請求項1の化合物。
【請求項8】
前記化合物が、ISO−63であり、式
【化4】

を持つ、請求項1の化合物。
【請求項9】
前記化合物が、ISO−60であり、式
【化5】

を持つ、請求項1の化合物。
【請求項10】
前記化合物が、(R)異性体(アイソマー)である、請求項1〜9のいずれか1項の化合物。
【請求項11】
式II:
【化6】

式中、R1が、直鎖もしくは分岐C1〜C10アルキルであり、R2、R3、R4、およびR5が、独立に、FもしくはHであり、但し、R2、R3、R4、およびR5のうちの全てが、Hというわけでない、化合物。
【請求項12】
R2、R3、R4、およびR5のうちの1つだけが、Fである、請求項11の化合物。
【請求項13】
R2が、Fである、請求項11もしくは12の化合物。
【請求項14】
医薬として許容可能な賦形剤中、請求項1〜13のいずれか1項の化合物、もしくは、この医薬として許容可能な塩を含む、医薬組成物。
【請求項15】
哺乳類におけるマクロファージ転移阻害因子(MIF)活性を阻害する方法であって、当該哺乳類におけるMIF活性を阻害するに有効な量における、請求項14の医薬組成物を当該哺乳類に投与することを含む、方法。
【請求項16】
前記哺乳類が、ヒトである、請求項15の方法。
【請求項17】
前記哺乳類が、MIFにより少なくとも一部媒介される炎症サイトカインカスケードを含む病状を持つか、もしくは、これに関するリスクにある、請求項15の方法。
【請求項18】
前記病状が、増殖脈管疾患、急性呼吸困難症候群、サイトカイン媒介毒性、乾癬、インターロイキン−2毒性、虫垂炎、消化潰瘍、胃潰瘍、および十二指腸潰瘍、腹膜炎、膵炎、潰瘍結腸炎、偽膜結腸炎、急性結腸炎、および虚血結腸炎、憩室炎、喉頭蓋炎、無弛緩症、胆管炎、胆嚢炎、肝炎、炎症腸疾患、クローン病、腸管炎、ホウィップル病、喘息、アレルギー、アナフィラキシーショック、免疫複合病、臓器虚血、再灌流傷害、臓器壊死、枯草熱、敗血症(sepsis、septicemia)、内毒素ショック、悪液質(カケクシア)、超高熱、好酸肉芽腫、肉芽腫症、類肉腫症、敗血症流産、副睾丸炎、膣炎、前立腺炎、尿道炎、気管支炎、気腫、鼻炎、嚢胞線維症、肺炎、肺胞炎、細気管支炎、咽頭炎、胸膜炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、呼吸多核ウィルス感染、ヘルペス感染、HIV感染、B型肝炎ウィルス感染、C型肝炎ウィルス感染、伝搬菌血、デング熱、カンジダ症、マラリア、糸状虫症、アメーバ症、包虫嚢胞、火傷、皮膚炎、皮膚筋炎、日焼け、蕁麻疹(urticaria)、疣、蕁麻疹(wheals)、脈管炎、血管炎、心内膜炎、動脈炎、粥状(アテローム)硬化、血栓静脈炎、心膜炎、心筋炎、心筋虚血、結節性動脈周囲炎、リューマチ熱、アルツハイマー病、腔疾患、鬱血心不全、髄膜炎、脳炎、多発硬化、脳梗塞、脳塞栓、ギランバレー症候群、神経炎、神経痛、脊髄傷害、麻痺、葡萄膜炎、関節炎、関節痛、骨髄炎、筋膜炎、パジェット病、痛風、歯周病、リューマチ関節炎、滑膜炎、重症筋無力症、甲状腺炎、全身狼紅エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ベーチェット症候群、同種異系移植片拒絶、移植片対宿主病、強直性脊椎炎、バージャー病、1型糖尿、2型糖尿、バージャー病、ルティエ症候群、もしくはホジキン病である、請求項17の方法。
【請求項19】
前記病状が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックである、請求項17の方法。
【請求項20】
前記哺乳類が、自己免疫疾患を持つか、もしくは、自己免疫疾患に関するリスクにある、請求項15の方法。
【請求項21】
前記自己免疫疾患が、多発硬化、全身紅斑狼瘡(エリテマトーデス)、リューマチ関節炎、移植片対宿主病、自己免疫肺炎、自己免疫脳脊髄炎、ギランバレー症候群、自己免疫甲状腺炎、インシュリン依存糖尿、クローン病、硬皮症、乾癬、シェーグレン症候群、および自己免疫炎症眼病である、請求項20の方法。
【請求項22】
前記哺乳類が、腫瘍を持つ、請求項10の方法。
【請求項23】
哺乳類における炎症を処置するかもしくは防ぐ方法であって、当該哺乳類における炎症を処置するかもしくは防ぐに有効な量における、請求項14の医薬組成物を当該哺乳類に投与することを含む、方法。
【請求項24】
前記哺乳類が、ヒトである、請求項23の方法。
【請求項25】
前記哺乳類が、増殖脈管疾患、急性呼吸困難症候群、サイトカイン媒介毒性、乾癬、インターロイキン−2毒性、虫垂炎、消化潰瘍、胃潰瘍、および十二指腸潰瘍、腹膜炎、膵炎、潰瘍結腸炎、偽膜結腸炎、急性結腸炎、および虚血結腸炎、憩室炎、喉頭蓋炎、無弛緩症、胆管炎、胆嚢炎、肝炎、炎症腸疾患、クローン病、腸管炎、ホウィップル病、喘息、アレルギー、アナフィラキシーショック、免疫複合病、臓器虚血、再灌流傷害、臓器壊死、枯草熱、敗血症(sepsis、septicemia)、内毒素ショック、悪液質(カケクシア)、超高熱、好酸肉芽腫、肉芽腫症、類肉腫症、敗血症流産、副睾丸炎、膣炎、前立腺炎、尿道炎、気管支炎、気腫、鼻炎、嚢胞線維症、肺炎、肺胞炎、細気管支炎、咽頭炎、胸膜炎、副鼻腔炎、インフルエンザ、呼吸多核ウィルス感染、ヘルペス感染、HIV感染、B型肝炎ウィルス感染、C型肝炎ウィルス感染、伝搬菌血、デング熱、カンジダ症、マラリア、糸状虫症、アメーバ症、包虫嚢胞、火傷、皮膚炎、皮膚筋炎、日焼け、蕁麻疹(urticaria)、疣、蕁麻疹(wheals)、脈管炎、血管炎、心内膜炎、動脈炎、粥状(アテローム)硬化、血栓静脈炎、心膜炎、心筋炎、心筋虚血、結節性動脈周囲炎、リューマチ熱、アルツハイマー病、腔疾患、鬱血心不全、髄膜炎、脳炎、多発硬化、脳梗塞、脳塞栓、ギランバレー症候群、神経炎、神経痛、脊髄傷害、麻痺、葡萄膜炎、関節炎、関節痛、骨髄炎、筋膜炎、パジェット病、痛風、歯周病、リューマチ関節炎、滑膜炎、重症筋無力症、甲状腺炎、全身狼紅エリテマトーデス、グッドパスチャー症候群、ベーチェット症候群、同種異系移植片拒絶、移植片対宿主病、強直性脊椎炎、バージャー病、1型糖尿、2型糖尿、バージャー病、ルティエ症候群、もしくはホジキン病を持つ、請求項23の方法。
【請求項26】
前記哺乳類が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを持つ、請求項23の方法。
【請求項27】
前記哺乳類が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックに関するリスクにある、請求項23の方法。
【請求項28】
更に、前記哺乳類に第2の抗炎症剤を投与することを含む、請求項23の方法。
【請求項29】
第2の抗炎症剤が、NSAID、サリチラート、COX阻害剤、COX−2阻害剤、もしくはステロイドである、請求項28の方法。
【請求項30】
前記哺乳類が、敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックに関するリスクを持つか、または、リスクにあり、第2の処置が、ムスカリンアゴニスト、アドレノメデュリン、アドレノメデュリン結合蛋白、乳脂球状表皮成長因子VIII、活性化蛋白C、もしくはα2A−アドレナリン作動アンタゴニストの投与である、請求項28の方法。
【請求項31】
敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを持つ哺乳類を処置する方法であって、該敗血症(sepsis、septicemia)、および/または内毒素ショックを処置するに有効な量における、請求項14の医薬組成物を当該哺乳類に投与することを含む、方法。
【請求項32】
自己免疫疾患を持つ哺乳類を処置する方法であって、該自己免疫疾患を処置するに有効な量における、請求項14の医薬組成物を当該哺乳類に投与することを含む、方法。
【請求項33】
前記自己免疫疾患が、多発硬化、全身紅斑狼瘡(エリテマトーデス)、リューマチ関節炎、移植片対宿主病、自己免疫肺炎、自己免疫脳脊髄炎、ギランバレー症候群、自己免疫甲状腺炎、インシュリン依存糖尿、クローン病、硬皮症、乾癬、シェーグレン症候群、および自己免疫炎症眼病である、請求項32の方法。
【請求項34】
腫瘍を持つ哺乳類を処置する方法であって、該腫瘍を処置するに有効な量における、請求項14の医薬組成物を当該哺乳類に投与することを含む、方法。
【請求項35】
前記医薬組成物が、経口投与される、請求項15〜34のいずれか1項の方法。
【請求項36】
前記医薬組成物が、非経口投与される、請求項15〜34のいずれか1項の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−530404(P2009−530404A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501591(P2009−501591)
【出願日】平成19年3月23日(2007.3.23)
【国際出願番号】PCT/US2007/007319
【国際公開番号】WO2007/112036
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(501324834)ザ・フェインスタイン・インスティチュート・フォー・メディカル・リサーチ (14)
【氏名又は名称原語表記】The Feinstein Institute for Medical Research
【住所又は居所原語表記】350 Community Drive, Manhasset, NY 11030, U.S.A.
【Fターム(参考)】