説明

偏光板の欠陥検査方法及び欠陥検査装置

【課題】セパレートフィルム付き偏光板の欠陥を検査する際に、簡便な装置構成にて、問題とならないセパレートフィルムに起因する欠陥を検出せず、偏光板本体および粘着剤層に起因する欠陥のみを精度よく検出できる欠陥検査方法・検査装置も開発。
【解決手段】偏光板の一方の側に配置された光源と他方の側に配置されたカメラとを用い、偏光板の透過光を利用するセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査方法において、光源からの透過光が直接カメラに入射しないようにカメラの受光方向と光源の位置を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置などに用いられる偏光板の欠陥を検査する欠陥検査方法および欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は、薄型で低消費電力のため、テレビをはじめ、コンピュータ、携帯電話、カーナビゲーションシステムなどの表示装置として、近年、広い用途に用いられるようになった。偏光板は、このような液晶表示装置を構成する光学部品のひとつとして重要であり、通常、液晶パネルの両面に粘着剤層を介して貼合される。
【0003】
このような偏光板は、図1に示すように、通常、ヨウ素などで染色され一軸延伸されたポリビニルアルコール(以下、PVA)フィルムからなる偏光素子11と、その両面に、それぞれ接着剤層12a、12bを介して貼合された保護膜13a、13bで構成される。保護膜13a、13bは、たとえばトリアセチルセルロース(以下、TAC)やノルボルネンからなるフィルムで形成される。(以下、図1の19のように偏光素子11の両面に接着剤層12a、12bを介して保護膜13a、13bが貼合された状態の偏光板を、「偏光板本体」と称する。)
【0004】
さらに、液晶表示装置に用いられる偏光板は、この偏光板本体19の一方の表面(図1では保護膜13aの表面)に液晶パネルに貼合するための粘着剤層14が形成され、液晶パネルへの貼合が施されるまで粘着剤層14を保護するために粘着剤層14上にセパレートフィルム15が形成される。このセパレートフィルム15は液晶パネルへの貼合の際に剥離され廃棄される。
【0005】
偏光板本体19の他方の表面(図1では保護膜13bの表面)には、その表面を保護するために、さらに、第2の粘着剤層16を介して剥離フィルム17が添付されることが一般的である。この剥離フィルム17は、液晶パネルへの偏光板の貼合の際に、剥離され廃棄される。その際、第2の粘着剤層16も剥離フィルム17に粘着した状態で剥離され、偏光板本体19の表面には残らない。(以下、図1の10のように、偏光板本体19の少なくとも一方の表面に粘着剤層14を介してセパレートフィルム15が形成された状態の偏光板を、「セパレートフィルム付き偏光板」と称する。セパレートフィルム付き偏光板10は、上述の第2の粘着剤層16を介して剥離フィルム17が形成された状態の偏光板も含むものとする。)
【0006】
通常、このような偏光板は、長い帯状のシート状態でほぼ連続的に生産され、最後に貼合する液晶パネルの形状に応じた形状に切断され、液晶表示装置の製造メーカに出荷される(以下、これを「偏光板製品」と称する)。その際、偏光板に異物、パーティクル、傷などの欠陥がある箇所は避けて偏光板製品を切りださなければならない。そのため、切断前に、セパレートフィルム付き偏光板10の欠陥を検査する工程が重要となってくる。
【0007】
図4は、従来の偏光板の欠陥検査装置の一例の断面図である。偏光板の欠陥検査装置40において、被検査対象の偏光板49は、紙面で左から右に水平方向に移動しており、その検査部は、第1の検査部41とその右側に配置された第2の検査部42からなる。図4では、偏光板49の膜構成は図示を省略している。第1の検査部41は、偏光板49の鉛直方向下方に配置された第1の光源43と、偏光板49の鉛直方向上方に第1の光源43と正対するように配置された第1のカメラ(撮像部)44からなる。同様に、第2の検査部42は、偏光板の鉛直方向下方に配置された第2の光源45と、偏光板の鉛直方向上方に第2の光源45と正対するように配置された第2のカメラ(撮像部)46からなる。この第2の光源45と偏光板49との間には、偏光フィルタ47が配置される。偏光板49と偏光フィルタ47の偏光軸は、クロスニコルになるように配置されている。
【0008】
ここで、第1の光源43と第1のカメラ44、第2の光源45と第2のカメラ46は、それぞれ偏光板49に対し鉛直線上に配置され、第1のカメラ44、第2のカメラ46の受光方向は真下、つまりそれぞれ、第1の光源43、第2の光源45に向けられている。
なお、本発明でカメラの受光方向とは、受光レンズの中心が向いている方向を指す。
【0009】
第1の検査部41では、検査用の偏光フィルタは配置されていないので、偏光板49の欠陥が第1の光源43からの透過光の中の暗点として検出されるため、主として大きな有色のパーティクルなどの欠陥を、第1のカメラ44によって暗点として捕え、検出する。第2の検査部42では、検査用の偏光フィルタ47が被検査対象の偏光板49に対してクロスニコルに配置されているため、通常光は遮断され黒くなるが、偏光板49に欠陥があると黒くならず、透過光が輝点として検出される。したがって、第2の検査部42では、第1の検査部41では検出できないような透明な欠陥や、小さなケバ状の欠陥も、第2のカメラ46によって捕え、検出することができる。
【0010】
第1のカメラ44、第2のカメラ46からの映像は、それぞれ、図示しないコンピュータシステムによって画像処理され、適切な閾値をもって欠陥と判断され、またその位置(座標)が記憶される。そして、これによる第1の検査部41と第2の検査部42の検査結果を照合したうえでプログラムされた適切な判断基準によって最終的に欠陥が判断され、かつ、その位置(座標)が記憶される。そして、最終的に欠陥と判断された箇所は、コンピュータシステムからの指令により、図示しないマーキングシステムによって、偏光板49の該当欠陥箇所に直接マーキングされ、その箇所は不良とされる。偏光板製品を切り出す際には、そのマーキングされた不良箇所はさけて切り出され、偏光板製品が得られる。
このような第2の検査部については、たとえば、特許文献1(特開2004−198163号)にも開示されているとおりである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−198163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このような偏光板の欠陥検査装置40において、被検査対象の偏光板49がセパレートフィルム付き偏光板10の場合、第2の検査部42、すなわち第2の光源45と被検査対象の偏光板49との間に偏光フィルタ47を配置し欠陥を輝点として検出する検査では、セパレートフィルム15に起因する欠陥も輝点として検出されてしまうという問題点があった。
【0013】
セパレートフィルム15は、上述のように、液晶パネルへの貼合の際に剥離され廃棄されるものであるため、欠陥があっても問題にはならない。ところが、従来の欠陥検査装置では、セパレートフィルム15に起因する欠陥なのか、偏光板本体19や粘着剤層14に起因する欠陥なのか、区別をすることができなかった。そのため、セパレートフィルム15に起因する欠陥であっても、不良と判断され、不当に歩留まりを低下させるという問題点があった。
【0014】
なお、セパレートフィルム15に起因する欠陥は、通常、セパレートフィルム中の異物あるいは付着物によるものであり、セパレートフィルム15と一体化していて無色で屈折率に大きな変化はないため、第1の検査部41、すなわち検査用の偏光フィルタを配置せず欠陥を暗点として検出する検査においては、暗点とはならず、欠陥として検出されない。
【0015】
特許文献1では、液晶パネルに貼合の際に偏光板から剥離され廃棄される保護フィルム(本明細書のセパレートフィルム15に相当)に起因する欠陥を区別するために、暗い画像中に周期的または連続的に検出される明るい部分は保護フィルム(セパレートフィルム)の欠陥と判定することが開示されている。
【0016】
しかしながら、保護フィルム(セパレートフィルム)の欠陥には、必ずしもこのように区別できない場合もある。たとえば、保護フィルム(セパレートフィルム)の欠陥には、蛇行してランダムに現れる欠陥もある。この場合、保護フィルム(セパレートフィルム)の欠陥であっても、この判定方法では保護フィルム(セパレートフィルム)に起因する欠陥とはみなされず、その部分は不良品と判定される。このように、保護フィルム(セパレートフィルム)に起因する欠陥を偏光板本体の欠陥と判定する、また、逆に偏光板本体に存在する周期的又は連続的な欠陥を保護フィルム(セパレートフィルム)の欠陥としてしまう、などの誤判定が多く生じてしまうという問題があった。
【0017】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、セパレートフィルム付き偏光板の欠陥を検査する際に、検査装置を複雑化、高価格化することなく、セパレートフィルムに起因する欠陥は検出せず、偏光板本体および粘着剤層に起因する欠陥のみを精度よく検出できる偏光板の欠陥検査装置および欠陥検査方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、偏光板の一方の側に配置された光源と他方の側に配置されたカメラとを用い、偏光板の透過光を利用するセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査方法において、カメラの受光方向と光源の位置との関係に着目し、本発明を完成したものである。
すなわち、カメラの受光方向にある光源からの透過光を利用する従来の欠陥検査方法・装置に換えて、カメラの受光方向に対し斜め方向にある光源からの透過光を利用することにより、全体の受光量を低下させてカメラの感度を上げることが可能となり、セパレートフィルム中の異物は検出せず、小さなケバも検出でき、上記課題を解決できることを初めて見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、次の第1〜第7の発明から構成される。
【0019】
すなわち第1の発明は、偏光板の一方の側に配置された光源と他方の側に配置されたカメラとを用い、偏光板の透過光を利用するセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査方法において、カメラの受光方向に対し斜め方向にある光源からの透過光に基づき欠陥検査することを特徴とする偏光板の欠陥検査方法に関するものである。
【0020】
第2の発明は、カメラの受光方向が偏光板と直交し、その直交位置から、偏光板移動方向の上流側又は下流側に10mm〜30mmずれた位置に光源があり、偏光板と光源上面との距離が150〜250mm、偏光板とカメラの下端との距離が200〜260mmであることを特徴とする請求項1に記載の偏光板の欠陥検査方法。
上記の光源とカメラの配置により、カメラに入射する透過光が、カメラの受光方向に対し斜め方向からのものだけになるようにしたものである。
【0021】
第3の発明は、光源とカメラとを偏光板を挟んで正対するように配置し、カメラの受光方向を偏光板移動方向に対して上流側又は下流側に2°〜10°傾斜するように設置することを特徴とする第1の発明に係る偏光板の欠陥検査方法に関するものである。
上記のようにカメラを設置することにより、第2の発明とは異なる方法によって、カメラに入射する透過光が、カメラの受光方向に対し斜め方向からのものだけになるようにしたものである。
【0022】
第4の発明は、偏光板を挟んでカメラの受光方向と正対した光源からの透過光に基づき欠陥検査する偏光板の欠陥検査方法と組合わせて用いることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明に係る偏光板の欠陥検査方法に関するものであり、本発明と従来の透過検査による欠陥検査方法とを組み合わせることにより、より精度の高い欠陥検査を可能とするものである。
【0023】
第5の発明は、前記セパレートフィルムが偏光板本体の両方の表面に粘着材層を介して形成されていることを特徴とする第1〜4のいずれかの発明に係る偏光板の欠陥検査方法に関するものである。
【0024】
第6の発明は、第1,2,4,5のいずれかの偏光板の欠陥検査方法の発明に用いるセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査装置であって、偏光板を挟んで光源とカメラとが配置され、カメラの受光方向が偏光板と直交し、光源の位置がその直交位置から偏光板移動方向の上流側又は下流側に10mm〜30mmずれており、偏光板と光源上面との距離が150〜250mm、偏光板とカメラの下端との距離が200〜260mmであることを特徴とする偏光板の欠陥検査装置。
【0025】
第7の発明は、第1及び第3〜5のいずれかの偏光板の欠陥検査方法の発明に用いるセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査装置であって、光源とカメラとが偏光板を挟んで正対する位置に配置され、カメラの受光方向が、偏光板移動方向に対して上流側又は下流側に2°〜10°傾斜するように設置されていることを特徴とする偏光板の欠陥検査装置に関するものである。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、セパレートフィルム付き偏光板の欠陥を検査する際に、簡便な装置構成にて、問題とならないセパレートフィルムに起因する欠陥を検出せず、偏光板本体および粘着剤層に起因する欠陥のみを精度よく検出できるため、検査精度を落とさず、歩留まりの低下を防ぐことができる。さらに、本発明の検査装置は従来の検査装置に比べ、検査用の偏光フィルタを省略でき、安価で簡便に構成できるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】被検査対象の偏光板の膜構成を示す断面図。
【図2】本発明の第1の実施形態による偏光板の欠陥検査装置の断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態による偏光板の欠陥検査装置の断面図。
【図4】従来の偏光板の欠陥検査装置の断面図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の偏光板の欠陥検査方法及び欠陥検査装置において、被検査対象となるセパレートフィルム付き偏光板10の断面構成を示すものである。
【0029】
図1において、11は偏光性能を有する偏光素子である。偏光素子11は、たとえば、ヨウ素で染色され一軸延伸されたPVAフィルムからなり、その膜厚は、たとえば、20μm〜100μmである。偏光素子11のそれぞれの面には、接着剤層12a、12bを介して、保護膜13a、13bが形成されている。接着剤層12a、12bは、たとえば、PVA系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤などで形成される。
【0030】
保護膜13a、13bは、たとえばTAC、ノルボルネン、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称す)のいずれかのフィルム、またはこれらを積層した積層フィルムで形成される。それぞれの保護膜13a、13bの膜厚は、たとえば、5μm〜120μmである。保護膜13aと13bは、それぞれ同じ材質の膜でも互いに異なる材質の膜であってもよい。また保護膜13a、13bのいずれか一方は、位相差板であってもよく、あるいは位相差板が積層されていてもよい。
【0031】
また、保護膜13a、13bのいずれか一方または両方の表面または内面に、アンチグレア(AG)処理が施されていてもよい。このように、偏光素子11とそのそれぞれの面に接着剤層12a、12bを介して形成された保護膜13a、13bとで、偏光板本体19は構成される。
【0032】
セパレートフィルム付き偏光板10は、偏光板本体19の一方の面(図1の例では、保護膜13aの側)に形成された粘着剤層14とその上面に形成されたセパレートフィルム15で構成される。粘着剤層14は、液晶パネルに貼合するためのものであるが、偏光板製品の一部としてあらかじめ形成されている。
【0033】
粘着剤層14は、たとえば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤で形成される。セパレートフィルム15は、偏光板が液晶パネルに貼合されるまで、粘着剤層14を保護するために粘着剤層14上に形成される。このセパレートフィルム15は液晶パネルへの貼合の際に剥離され廃棄される。セパレートフィルム15は、たとえば、PETで形成され、その膜厚は、たとえば、20μm〜60μmである。
【0034】
セパレートフィルム付き偏光板10は、偏光板本体19の他方の面(図1の例では、保護膜13bの側)に、第2の粘着財層16を介して、剥離フィルム17が形成されていてもよい。この剥離フィルム17は、偏光板本体19の他方の面を保護するためのフィルムであり、液晶パネルへの偏光板の貼合の際に、剥離され廃棄される。その際、第2の粘着剤層16も剥離フィルム17に粘着したまま剥離され、偏光板本体19の表面には残らない。第2の粘着剤層16は、たとえば、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤で形成される。剥離フィルム17は、たとえば、PETで形成され、その膜厚は、たとえば、20μm〜60μmである。
【0035】
このようなセパレートフィルム付き偏光板10は、既知の製法を用いて作製することができる。以下にその一例を簡単に説明する。
帯状のロールにまかれて供給されたPVAフィルム原反からPVAフィルム引き出し、純水中で膨潤させる。ついで、ヨウ素のヨウ化カリウム溶液中に浸漬し、PVAフィルムをヨウ素で染色する。ついで、ヨウ素で染色されたPVAフィルムをホウ酸を含有する水溶液に浸漬して架橋処理を施す。ついで、PVAフィルムを所定の倍率で一軸延伸する。延伸倍率は、たとえば、4倍〜7倍である。延伸は2段階以上にわけて行ってもよく、染色前あるいは染色と同時に行ってもよく、架橋処理工程で行ってもよい。その後PVAフィルムを乾燥させ、偏光素子11を得る。
【0036】
次いで、PVAフィルムの偏光素子11の一方の面に接着剤層12aを適切な溶媒を用いた塗布法によって形成し、その上面に保護膜13aとして、たとえば、TACフィルムを貼合させる。ついで、他方の面にも同様に接着剤層12bを同様の塗布法によって形成し、その上面に保護膜13bとしてたとえばTACフィルムを貼合させる。このようにして、偏光板本体19の構造が作製される。
【0037】
次いで、後ほどこの偏光板本体19の一方の面にセパレートフィルム15が粘着剤層14を介して貼合されるが、その前に、偏光板本体19の他方の面に、剥離フィルム17が貼合される。剥離フィルム17には、あらかじめその一方の面に第2の粘着財層16が形成されており、その第2の粘着財層16の形成された面を偏光板本体19の他方の面に粘着させることによって、貼合される。PVAフィルム原反からPVAフィルム引き出して水中で膨潤させる工程から、剥離フィルム17を貼合する工程までは、通常、連続的に行なわれる。
【0038】
この後、偏光板本体19の一方の面に粘着剤層14を塗布法によって形成するが、粘着剤層14を塗布する工程は、有機溶媒を多量に使用するため、この工程以降は、これより前の工程とは別の製作室で行なわれる場合が多い。そのため、剥離フィルム17を貼合する工程の後、いったんそこまで作製された帯状の偏光板をロール状に巻き取る。そして、別の製作室であらためて、このロール状に巻き取られた偏光板を引き出し、粘着剤層14を適切な有機溶媒を用いた塗布法にて形成する工程を施す。
粘着剤層14の塗布形成後、粘着剤層14が完全に乾燥しないうちにその上面にセパレートフィルム15を貼合し、適宜乾燥する。以上によって、セパレートフィルム付き偏光板10が作製される。
【0039】
その後は、このセパレートフィルム付き偏光板10をロール状に巻き取り、切断工程にて、巻き取られたセパレートフィルム付き偏光板10をあらためて引き出し、要求される貼合すべき液晶パネルの形状に応じた形状に切り出し、偏光板製品として液晶表示装置の製造メーカに出荷される。偏光板製品の切り出しは、一旦シート状に切り出した後、そのシートから偏光板製品として切り出してもよい。なお、セパレートフィルム付き偏光板10をロール状のまま液晶表示装置の製造メーカに出荷し、液晶表示装置の製造ラインで液晶パネルへの貼合の際に切断する場合もある。
【0040】
ここで、偏光板製品を切り出す際、偏光板本体19や粘着剤層14に存在する異物、パーティクル、傷などの欠陥箇所は、避けて切り出さなくてはならない。欠陥を有したままの偏光板を液晶パネルに貼合すると、液晶表示装置が不良となってしまうからである。そのため、偏光板の欠陥を検査する工程が重要となってくる。
【0041】
欠陥を検査する工程としては、たとえば、偏光板本体19の構造が作製された後、剥離フィルム17貼合前、または剥離フィルム17貼合後に行われることもあるが、それに加えて、セパレートフィルム15の貼合後、つまりセパレートフィルム付き偏光板10として完成された工程で検査することが重要である。剥離フィルム17貼合後の粘着剤層14形成前では、粘着剤層14の欠陥が検出できない。粘着剤層14は液晶パネル貼合後も残存するため、その欠陥も検出する必要がある。また、粘着剤層14の形成前に、いったんロールに巻かれ製作室を移動している際にパーティクルなどが付着する可能性もあり、それも検出する必要があるからである。また、粘着剤層14形成後、セパレートフィルム15貼合前は、粘着剤層14が露出しており、ここで検査することは好ましくない。よって、セパレートフィルム15の貼合後に検査することが好ましい。本発明による偏光板の欠陥検査方法及び装置は、このセパレートフィルム15貼合後の検査に適用される。
【0042】
つまり、本発明による偏光板の欠陥検査方法及び装置は、セパレートフィルム15を貼合後、ロール状に巻き取る前に、セパレートフィルム付き偏光板10の帯状フィルムの状態で欠陥を検査するものである。また本発明による偏光板の欠陥検査方法及び装置は、セパレートフィルム15を貼合してロール状に巻き取った後、セパレートフィルム付き偏光板10をロールから引き出し、偏光板製品に切り出す前に、帯状フィルムの状態で、欠陥を検査してもよい。
【0043】
図2は、本発明の第1の実施形態による偏光板の欠陥検査方法・装置を示す図である。偏光板の欠陥検査装置20において、セパレートフィルム付き偏光板29は、水平方向に配置され、紙面左から右に移動している。移動の速度は、たとえば、10m/分〜20m/分である。
なお、図2において、セパレートフィルム付き偏光板29は、膜構成の図示は省略しているが、図1の10の膜構成となっている。ここでは、セパレートフィルム付き偏光板29のセパレートフィルム15が下側、剥離フィルム17が上側となっていることが好ましい。
【0044】
欠陥検査装置20は、好ましくは、第1の検査部21と、第2の検査部22とからなる。第1の検査部21と、第2の検査部22の配置(検査順)は任意であるが、図2の例では、第2の検査部22は第1の検査部21の右側、つまりセパレートフィルム付き偏光板29の移動方向の下流側に配置されている。
【0045】
第1の検査部21は、従来技術の第1の検査部41と同様である。すなわち、セパレートフィルム付き偏光板29に対し、垂直方向、つまり鉛直方向下方に配置された第1の光源23と、それと同じ鉛直方向のセパレートフィルム付き偏光板29の上方に、すなわち、第1の光源23と第1のカメラ24とが偏光板29と正対するように配置された第1の撮像部、つまり第1のカメラ24とからなる。
したがって、第1の光源23と第1のカメラ24とは、第1のカメラ24の受光方向が第1の光源23の方向と一致するように、セパレートフィルム付き偏光板29に対して同じ垂直(鉛直)線上に配置されている。
【0046】
第1の光源23は、たとえば蛍光灯やLEDであり、セパレートフィルム付き偏光板29の幅方向(図で紙面に垂直方向)に全体にいきわたって配置されている。ここで、セパレートフィルム付き偏光板29の幅は、たとえば、0.6m〜2.0mである。図2では、第1の光源23は、第1の蛍光灯23aである場合を示している。第1の蛍光灯23aの下には、その下側半分の面の回りに第1の反射板23bが配置されていて、第1の光源23からの光は上方向に向けられている。第1の反射板23bはなくてもよい。第1の蛍光灯23aの管の直径はたとえば、25mm〜35mmである。セパレートフィルム付き偏光板29と第1の光源23上面との距離は、たとえば、150mm〜250mmであり、より好ましくは170mm〜230mmである。
【0047】
第1のカメラ24は、たとえば、CCDラインセンサまたは2次元CCDを搭載したカメラからなり、第1の光源23から発せられ、被検査対象のセパレートフィルム付き偏光板29を透過した光を受光する。第1のカメラ24は、下部にレンズを有し、その受光方向は鉛直方向(セパレートフィルム付き偏光板29に垂直方向)直下に向けられている。すなわち、第1の光源23と第1のカメラ24は、セパレートフィルム付き偏光板29に対して同じ垂直(鉛直)線上に配置されており、第1のカメラ24の受光方向もその垂直(鉛直)線上でその下方を向いている。第1のカメラ24も、セパレートフィルム付き偏光板29の幅方向全体をカバーできるよう、幅に応じて必要な数が幅方向に並べられて設けられている。セパレートフィルム付き偏光板29と第1のカメラ24の下端(第1のカメラ24のレンズ)との距離は、たとえば、200mm〜260mmであり、より好ましくは、220mm〜240mmである。
【0048】
第2の検査部22は、セパレートフィルム付き偏光板29の下方に配置された第2の光源25と、セパレートフィルム付き偏光板29の上方に配置された第2の撮像部、つまり第2のカメラ26とからなる。第2の光源25、第2のカメラ26の構成、セパレートフィルム付き偏光板29との垂直(鉛直)方向の距離は、第1の検査部と同様である。すなわち、第2の光源25は、たとえば蛍光灯やLEDであり、セパレートフィルム付き偏光板29の幅方向に全体にいきわたって配置されている。図2では、第1の光源23と同様に、第2の光源25は、第2の蛍光灯25aとその下面に配置された第2の反射板25bとからなる例を示しており、第2の光源25からの光は上側に向けられている。第2の反射板25bはなくてもよい。第2の蛍光灯25aの管の直径はたとえば、25mm〜35mmである。セパレートフィルム付き偏光板29と第2の光源25上面との鉛直方向の距離は、たとえば、150mm〜250mmであり、より好ましくは170mm〜230mmである。
【0049】
第2のカメラ26は、たとえば、CCDラインセンサまたは2次元CCDを搭載したカメラからなり、第2の光源25から発せられ、被検査対象のセパレートフィルム付き偏光板29を透過した光を受光する。第2のカメラ26は、下部にレンズを有し、その受光方向は鉛直方向(セパレートフィルム付き偏光板29に垂直方向)直下に向けられている。第2のカメラ26も、セパレートフィルム付き偏光板29の幅方向全体をカバーできるよう、幅に応じて必要な数が幅方向に並べられて設けられている。セパレートフィルム付き偏光板29と第2のカメラ26の下端(第2のカメラ26のレンズ部)との垂直(鉛直)方向の距離は、たとえば、200mm〜260mmであり、より好ましくは、220mm〜240mmである。
【0050】
本発明による第2の検査部22の、第1の検査部21と異なる点は、第2のカメラ26による欠陥検査が、カメラの受光方向に対し斜め方向にある光源からの透過光に基づきなされる点である。
すなわち、第2の光源25と第2のカメラ26とが、偏光板29を挟んで正対する位置からずれており、透過光がカメラの受光方向に対し斜め方向からカメラに入射するようになっている。具体的には、第2の光源25は、第2のカメラ26のセパレートフィルム付き偏光板29に対する垂直(鉛直)線から、水平方向に、つまり図2における紙面の左右方向にずれた位置に配置される。図2では、第2の光源25は左方向にずれた位置に配置された場合を示したが、右方向にずれた位置に配置されていてもよい。その左右方向のずれ量d、つまり第2のカメラ26のセパレートフィルム付き偏光板に対する垂直(鉛直)線からの第2の光源の水平方向のずれ量dは、たとえば、10mm〜30mmであり、より好ましくは、15mm〜25mmである。
【0051】
ここで、第2のカメラ26の受光方向は、偏光板の移動方向と直交する方向、すなわち、垂直(鉛直)方向の直下に向けられているので、第2の検査部22では、第2のカメラ26は、第2の光源25からの光を斜め方向から受光することになる。
さらに、第2の検査部22は、従来技術では、検査用の偏光フィルタが被検査対象の偏光板と第2の光源との間に配置されていたが、本発明による偏光板の欠陥検査装置20の第2の検査部22には、偏光フィルタは配置されていない。
【0052】
本発明の第2の検査部22は、このように検査用の偏光フィルタを配置しないので、第1の検査部21と同様セパレートフィルム15に起因する欠陥が第2のカメラ26で捕えらえることはない。あるいは、捕えたとしても、他の欠陥と適切な閾値によって区別できる程度に抑えることができる。これは、先に述べたように、セパレートフィルム15に起因する欠陥は、セパレートフィルム中の異物あるいは付着物によるものが多く、これらはセパレートフィルム15と一体化していて無色で屈折率に大きな変化はないため、検査用の偏光フィルタを配置しない本発明の第2の検査部22においては、検出されないためである。
【0053】
なおかつ、第2の光源25から発せられ、被検査対象のセパレートフィルム付き偏光板29を透過した光を斜め方向から受光することによって、セパレートフィルム15以外に起因する欠陥については、従来の偏光フィルタを配置して検出される欠陥と同等のレベルで、検出することができる。これは、本発明による第2の検査部22は検査用の偏光フィルタを配置しないため、基本的には、欠陥の検出としては、第1の検査部21と同様に暗点を検出することによるが、欠陥の種類によっては偏光フィルタを配置した場合と同様の輝点としても検出されるからである。その理由を以下に述べる。
【0054】
本発明による第2の検査部22は基本的には暗点を検出することによる。通常の従来の暗点による欠陥検出では、欠陥が小さいと回りの光によって埋もれてしまい暗点とならず検出できない。ところが、本発明のように、第2のカメラ26に光を斜め方向から受光させることによって、第2のカメラ26が受光する全体の光量を低く抑えることができ、小さな欠陥も暗点として感度よく検出することができる。
【0055】
さらに、本発明による第2の検査部22は、欠陥に対して斜め方向から光をあてることにより、欠陥のエッジにより光をあてることができ、欠陥のエッジからの反射光を、その周りの全体の光量が低いことから、輝点として捉えることができる。したがって、セパレートフィルム15以外に起因する、無色透明であってもフィルムと一体化していない、エッジを有する異物等による欠陥をも感度よく検出することができる。
このように、本発明の第2の検査部22は、欠陥の種類によって、暗点、輝点として捉えることができるので、多くの欠陥を感度よく検出することができ、さらに、暗点、輝点の別によって、欠陥の種類も判別することができるという効果もある。なおかつ、セパレートフィルム15に起因する欠陥は検出されない。
【0056】
本発明の偏光板の欠陥検査方法は、この第2の検査部22のみを用いた欠陥検査方法としてもよい。また、本発明の欠陥検査装置20は、この本発明の第2の検査部22のみで構成されても効果を発揮することができる。つまり、本発明の偏光板の欠陥検査装置は、この第2の検査部22のみで構成されるとしてもよい。
【0057】
しかしながら、上述した実施の形態のように、第1の検査部21と併用する方式がさらに好ましい。たとえば、比較的大きな有色のパーティクルからなる欠陥の場合、第2の検査部22では、欠陥のエッジからの光による輝点によって、欠陥の暗点の大きさが半減してしまう場合がある。このような有色のパーティクルの場合は、第1の検査部21のほうが、その大きさをより正確に検出することができる。したがって、第1の検査部と第2の検査部とを併用する偏光板の欠陥検査方法・装置がより望ましい。
【0058】
第1のカメラ24、第2のカメラ26で捕えた映像は、それぞれ、図示しないコンピュータシステムによって画像処理し、適切な閾値をもって欠陥と判断され、またその位置(座標)が記憶される。そして、これによる第1の検査部21と第2の検査部22の検査結果をコンピュータシステムにて照合したうえで、コンピュータシステムにプログラムされた適切な判断基準によって最終的に欠陥か否かが判断され、かつ、欠陥と判断された場合はその位置(座標)が記憶される。通常、第1の検査部21と第2の検査部22のいずれか一方で欠陥と判断された箇所は、最終的な欠陥と判断されるが、第1の検査部21と第2の検査部22の欠陥を総合したうえでの閾値を定め、適切な閾値をもって最終的に欠陥と判断するよう、プログラムしてもよい。
【0059】
そして、最終的に欠陥と判断された箇所は、コンピュータシステムからの指令により、図示しないマーキングシステムによって、セパレートフィルム付き偏光板29の該当欠陥箇所に直接マーキングされ、その箇所は不良とされる。マーキング手段は、既知の手段が用いられ、たとえばインクジェット方式による印字が例示される。セパレートフィルム付き偏光板29から偏光板製品を切り出す際には、マーキングされた不良箇所はさけて切り出され、偏光板製品が得られる。
【0060】
本実施形態では、第2の検査部22は第1の検査部21の右側、つまりセパレートフィルム付き偏光板29の移動方向の下流側に配置したが、第1の検査部21と第2の検査部22の配置を左右逆に、つまり第2の検査部22をセパレートフィルム付き偏光板29の移動方向の上流側に配置してもよい。
また、被検査対象のセパレートフィルム付き偏光板29のセパレートフィルム15側を下側、つまり第1、第2の光源23、25の側が好ましいとしたが、逆にセパレートフィルム15側を上側、つまり第1、第2のカメラ24、26の側とすることも可能である。
【0061】
また、本実施形態では、セパレートフィルム付き偏光板29の移動方向を水平方向としたが、セパレートフィルム付き偏光板29の移動方向を鉛直方向や斜め方向にして、それに応じて、第1の検査部、第2の検査部の各構成要件の配置を本発明の趣旨にしたがって変更させてもよい。
【0062】
また、セパレートフィルム付き偏光板29は、帯状フィルムの状態としたが、切り出された後のシート状のセパレートフィルム付き偏光板や、貼合される液晶パネルの形状に応じて切り出された偏光板製品についても、光源からの光を透過させるようセパレートフィルム付き偏光板の両端のみを支え検査部中を移動できる適切な載置手段を設ければ、適用できる。これは、たとえば偏光板製品の出荷前、または液晶パネルへの貼合前の再検査などに用いることができる。
【0063】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図3は本発明の第2の実施の形態による偏光板の欠陥検査方法・装置を示す図である。偏光板の欠陥検査装置30は、第2の検査部32の、第2の光源35と第2の撮像部である第2のカメラ36とが、水平方向に移動しているセパレートフィルム付き偏光板39に対して、同じ垂直(鉛直)線上に、すなわち、第2のカメラ36と第2の光源35とが偏光板39をはさんで正対するように配置されている。
【0064】
ただし、第2のカメラ36の受光方向が、垂直(鉛直)方向の真下ではなく斜め方向を向いている。その傾斜方向は、その傾いた角度θが、垂直(鉛直)方向の真下方向から、図で紙面の右または左の方向に、2°〜10°傾いた方向が好ましい傾斜方向である。
【0065】
第2の光源35は、たとえば第2の蛍光灯35aとその下側半分の面の回りに配置された第2の反射板35bからなる。それ以外の構成、位置関係は、第1の実施形態と同じである。また、第1の検査部31の、第1の蛍光灯33aとその下側半分の面の回りに配置された第2の反射板33bからなる第1の光源33、第1のカメラ34も第1の実施形態と同じである。このように構成することによっても、第2のカメラ36は、第2の光源35から発せられ被検査対象のセパレートフィルム付き偏光板39を透過した光を、斜め方向から受光することができ、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0066】
10 セパレートフィルム付き偏光板
11 偏光素子
12a、12b 接着剤層
13a、13b 保護膜
14 粘着剤層
15 セパレートフィルム
16 第2の粘着財層
17 剥離フィルム
19 偏光板本体
20、30、40 偏光板の欠陥検査装置
21、31、41 第1の検査部
22、32、42 第2の検査部
23、33、43 第1の光源
23a、33a 第1の蛍光灯
23b、33b 第1の反射板
24、34、44 第1のカメラ
25、35、45 第2の光源
25a、35a 第2の蛍光灯
25b、35b 第2の反射板
26、36、46 第2のカメラ
29、39 セパレートフィルム付き偏光板
47 偏光フィルタ
49 偏光板
X カメラの受光方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
偏光板の一方の側に配置された光源と他方の側に配置されたカメラとを用い、偏光板の透過光を利用するセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査方法において、カメラの受光方向に対し斜め方向にある光源からの透過光に基づき欠陥検査することを特徴とする偏光板の欠陥検査方法。
【請求項2】
カメラの受光方向が偏光板と直交し、その直交位置から、偏光板移動方向の上流側又は下流側に10mm〜30mmずれた位置に光源があり、偏光板と光源上面との距離が150〜250mm、偏光板とカメラの下端との距離が200〜260mmであることを特徴とする請求項1に記載の偏光板の欠陥検査方法。
【請求項3】
光源とカメラとを偏光板を挟んで正対するように配置し、カメラの受光方向を偏光板移動方向に対して上流側又は下流側に2°〜10°傾斜するように設置することを特徴とする請求項1に記載の偏光板の欠陥検査方法。
【請求項4】
偏光板を挟んでカメラの受光方向と正対した光源からの透過光に基づき欠陥検査する偏光板の欠陥検査方法と組合わせて用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板の欠陥検査方法。
【請求項5】
前記セパレートフィルムが偏光板本体の両方の表面に粘着材層を介して形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板の欠陥検査方法。
【請求項6】
請求項第1,2,4,5のいずれかに記載の偏光板の欠陥検査方法の発明に用いるセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査装置であって、偏光板を挟んで光源とカメラとが配置され、カメラの受光方向が偏光板と直交し、光源の位置がその直交位置から偏光板移動方向の上流側又は下流側に10mm〜30mmずれており、偏光板と光源上面との距離が150〜250mm、偏光板とカメラの下端との距離が200〜260mmであることを特徴とする偏光板の欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1及び請求項3〜5のいずれかに記載の偏光板の欠陥検査方法の発明に用いるセパレートフィルム付き偏光板の欠陥検査装置であって、光源とカメラとが偏光板を挟んで正対する位置に配置され、カメラの受光方向が、偏光板移動方向に対して上流側又は下流側に2°〜10°傾斜するように設置されていることを特徴とする偏光板の欠陥検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−226957(P2011−226957A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−97895(P2010−97895)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【出願人】(000177232)株式会社サンリッツ (9)
【Fターム(参考)】