説明

充電システムおよび充電器

【課題】リレーに溶着故障が発生した場合の安全性を高める。
【解決手段】電動車両にはバッテリにリレーを介して繋がる受電コネクタ29が設けられる。また、充電器には受電コネクタ29に接続される給電コネクタ42が設けられ、給電コネクタ42にはロック機構60が設けられる。ロック機構60をロック状態に切り換えることにより、受電コネクタ29と給電コネクタ42との接続解除が禁止される。受電コネクタ29に給電コネクタ42が接続され、かつリレーに溶着故障が発生している場合には、タッチパネル47に故障警告が表示されるとともに確認ボタン47aが表示される。そして、作業者によって確認ボタン47aが押されるまで、ロック機構60はロック状態に保持される。これにより、リレーの溶着故障を作業者が認識するまで、受電コネクタ29が露出することはなく、充電作業時の安全性を向上させることが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電システムおよび充電器に関し、特にリレーに溶着故障が発生した場合の安全性を高めるための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動力源として電動モータを備える電動車両が開発されている。電動車両に搭載されるバッテリ等の蓄電デバイスを充電する際には、外部の充電器から延びる給電コネクタが電動車両の受電コネクタに接続される。また、動力源としてエンジンおよび電動モータを備えるハイブリッド型の電動車両においても、外部の充電器によって蓄電デバイスを充電する所謂プラグイン方式の電動車両が開発されている。
【0003】
このような電動車両に設けられる受電コネクタには、蓄電デバイスの端子電圧が印加されることから、受電コネクタが露出する充電作業時の安全を確保することが必要となる。このため、蓄電デバイスと受電コネクタとを接続する通電ラインにはリレーが設けられており、充電時以外にはリレーを切断することで受電コネクタに対する端子電圧の印加が防止されている。
【0004】
このように通電ライン上に設置されるリレーには、充電時に大電流が供給されることから、溶着故障が発生してしまうおそれがある。そこで、充電終了後にリレーを切断状態に切り換えるとともに、リレー切断に伴う電圧変動を監視するようにした充電システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この充電システムを用いることにより、リレーの溶着故障を検出することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−238576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、リレーの溶着故障が検出された場合には、受電コネクタに蓄電デバイスの端子電圧が印加される虞があることから、作業者に対して適切に警告を行う必要がある。しかしながら、単に警告ブザーや警告灯等を用いて警告するだけでは、受電コネクタに高電圧が印加され得るという故障状況を、作業者が十分に認識していないことも考えられる。このため、リレーの溶着故障が検出された場合には、作業者が受電コネクタに触れてしまうことがないように、充電器や電動車両側で対処することが望まれていた。
【0007】
本発明の目的は、リレーに溶着故障が発生した場合の安全性を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の充電システムは、蓄電デバイスにリレー手段を介して繋がる受電コネクタを電動車両に設け、前記受電コネクタに充電器の給電コネクタを接続し、前記充電器から前記蓄電デバイスに充電電力を供給する充電システムであって、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を禁止するロック状態と、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を許可する解除状態とに作動するロック機構と、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、作業者に故障警告を発して作業者からの確認操作を受け付ける警告確認手段と、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、前記警告確認手段に対して作業者による故障警告の確認操作が行われるまで、前記ロック機構をロック状態に保持するロック制御手段とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の充電システムは、前記リレー手段に発生した溶着故障の情報が記憶される情報記憶手段を有し、前記警告確認手段および前記ロック制御手段は、前記情報記憶手段からの情報に基づき前記リレー手段の溶着故障を判断することを特徴とする。
【0010】
本発明の充電システムは、前記ロック制御手段は、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続されると前記ロック機構をロック状態に作動させることを特徴とする。
【0011】
本発明の充電システムは、前記リレー手段は、前記蓄電デバイスと前記受電コネクタとを接続する一対の通電ラインの一方に設けられる第1リレーと、前記一対の通電ラインの他方に設けられる第2リレーとを備え、前記警告確認手段は、充電前に前記第1リレーと前記第2リレーとの一方に溶着故障が発生している場合に、作業者に充電警告を発して作業者からの確認操作を受け付け、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われない場合には充電電力の供給を禁止する一方、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われた場合には充電電力の供給を許可する充電制御手段を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の充電システムは、前記充電制御手段は、前記第1リレーと前記第2リレーとの双方に溶着故障が発生している場合に、充電電力の供給を禁止することを特徴とする。
【0013】
本発明の充電器は、蓄電デバイスとこれにリレー手段を介して繋がる受電コネクタとを備える電動車両に接続して使用され、前記蓄電デバイスに充電電力を供給する充電器であって、前記受電コネクタに着脱自在に接続される給電コネクタと、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を禁止するロック状態と、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を許可する解除状態とに作動するロック機構と、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、作業者に故障警告を発して作業者からの確認操作を受け付ける警告確認手段と、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、前記警告確認手段に対して作業者による故障警告の確認操作が行われるまで、前記ロック機構をロック状態に保持するロック制御手段とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の充電器は、前記警告確認手段および前記ロック制御手段は、前記電動車両から送信される情報に基づき前記リレー手段の溶着故障を判断することを特徴とする。
【0015】
本発明の充電器は、前記ロック制御手段は、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続されると前記ロック機構をロック状態に作動させることを特徴とする。
【0016】
本発明の充電器は、前記電動車両に設けられる前記リレー手段は、前記蓄電デバイスと前記受電コネクタとを接続する一対の通電ラインの一方に設けられる第1リレーと、前記一対の通電ラインの他方に設けられる第2リレーとを備え、前記警告確認手段は、充電前に前記第1リレーと前記第2リレーとの一方に溶着故障が発生している場合に、作業者に充電警告を発して作業者からの確認操作を受け付け、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われない場合には充電電力の供給を禁止する一方、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われた場合には充電電力の供給を許可する充電制御手段を有することを特徴とする。
【0017】
本発明の充電器は、前記充電制御手段は、前記第1リレーと前記第2リレーとの双方に溶着故障が発生している場合に、充電電力の供給を禁止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、受電コネクタに給電コネクタが接続され、かつリレー手段に溶着故障が発生している場合には、作業者に故障警告を発して作業者による故障警告の確認操作が行われるまで、ロック機構をロック状態に保持している。これにより、作業者が溶着故障の発生を認識するまでは、受電コネクタから給電コネクタが取り外されることはなく、充電作業時の安全性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施の形態である充電システムによる充電状況を示す説明図である。
【図2】充電システムを構成する電動車両の内部構造を示す概略図である。
【図3】充電システムを構成する充電器の内部構造を示す概略図である。
【図4】電動車両に充電器を接続した状態を示す概略図である。
【図5】リレー診断制御を実行する充電システムの要部を示す概略図である。
【図6】リレー診断制御の実行手順を示す説明図である。
【図7】受電コネクタと給電コネクタとの構造を示す概略図である。
【図8】(a)〜(d)は受電コネクタと給電コネクタとの接続過程を示す説明図である。
【図9】充電前制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】充電後制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施の形態である充電システム10による充電状況を示す説明図である。また、図2は充電システム10を構成する電動車両11の内部構造を示す概略図である。さらに、図3は充電システム10を構成する充電器12の内部構造を示す概略図である。図1に示すように、電動車両11には蓄電デバイスとしてバッテリ13が搭載されており、バッテリ13を充電する際には充電器12の充電ケーブル14が電動車両11の充電口15に接続される。
【0021】
図2に示すように、電動車両11は動力源であるモータジェネレータ20を有しており、モータジェネレータ20は駆動軸21を介して駆動輪22に連結されている。また、モータジェネレータ20とバッテリ13とは、直流電力と交流電力とを双方向に変換するインバータ23を介して接続されている。バッテリ13とインバータ23とは電力ライン24,25を介して接続されており、電力ライン24,25にはメインリレー26,27が設けられている。また、電動車両11の充電口15は、車体側部に開閉自在に設けられる充電リッド28と、充電リッド28の内側に収容される受電コネクタ29とによって構成されている。受電コネクタ29には一対の受電端子29a,29bが設けられており、一方の受電端子29aは受電ライン(通電ライン)30を介して正極側の電力ライン24に接続され、他方の受電端子29bは受電ライン(通電ライン)31を介して負極側の電力ライン25に接続されている。また、受電ライン30には第1リレー(リレー手段)32が設けられており、受電ライン31には第2リレー(リレー手段)33が設けられている。さらに、受電コネクタ29には信号端子29cが設けられており、信号端子29cには通信ライン34が接続されている。さらに、電動車両11には、車両全体を統合制御する車両制御ユニット35、バッテリ13を制御するバッテリ制御ユニット36、インバータ23を制御するモータ制御ユニット37が設けられている。これらの制御ユニット35〜37は、通信ネットワーク38を介して相互に接続されている。なお、各制御ユニット35〜37はCPUやメモリ等によって構成されている。
【0022】
図3に示すように、充電器12には、外部電源40の交流電力から直流電力(充電電力)を生成する電力制御部41が設けられている。この電力制御部41は、整流回路、変圧器、スイッチング回路等によって構成されている。また、充電器12に設けられる充電ケーブル14の先端には、受電コネクタ29に対して着脱自在となる給電コネクタ42が設けられている。この給電コネクタ42には、受電コネクタ29の受電端子29a,29bに対応する一対の給電端子42a,42bが設けられている。一方の給電端子42aは給電ライン43を介して電力制御部41の正極端子41aに接続され、他方の給電端子42bは給電ライン44を介して電力制御部41の負極端子41bに接続されている。また、充電器12には、給電ライン43,44間の電圧V1を計測する電圧センサ45が設けられている。さらに、給電コネクタ42には信号端子42cが設けられており、信号端子42cには通信ライン46が接続されている。また、充電器12には、警告確認手段として機能するタッチパネル47が設けられるとともに、警告ブザー48や警告灯49が設けられている。さらに、充電器12にはCPUやメモリ等によって構成される充電制御ユニット50が設けられており、充電制御手段として機能する充電制御ユニット50によって電力制御部41が制御されている。
【0023】
図4は電動車両11に充電器12を接続した状態を示す概略図である。図4に示すように、充電口15に充電ケーブル14を接続する際には、車体の充電リッド28を開いて受電コネクタ29を露出させ、受電コネクタ29に対して充電ケーブル14の給電コネクタ42が接続される。これにより、給電および受電ライン30,31,43,44を介して電力制御部41とバッテリ13とが接続されるとともに、通信ライン34,46を介して車両制御ユニット35と充電制御ユニット50とが接続された状態となる。そして、充電制御ユニット50は、バッテリ13の目標充電状態SOC(例えば100%)に対応する目標電圧(例えば400V)を設定し、バッテリ13の端子電圧が目標電圧に達するまで電力制御部41からバッテリ13に向けて充電電力を供給する。なお、電動車両11に充電器12が接続される充電時においては、充電器12側の電圧センサ45を用いて給電ライン43,44間の電圧V1つまりバッテリ13の端子電圧を計測することが可能となっている。
【0024】
前述したように、電動車両11に充電器12を接続する際には、受電コネクタ29を覆う充電リッド28を開くことにより、受電コネクタ29を外部に露出させる必要がある。すなわち、電動車両11に充電器12を接続する際には、バッテリ13に繋がる受電端子29a,29bが一時的に露出することになる。このため、受電ライン30,31には、接続状態と切断状態とに切り換えられるリレー32,33が設けられている。そして、コンタクタとも言われるリレー32,33を切断状態に切り換えることにより、受電端子29a,29bに対する高電圧の印加を防止することができ、充電作業時の安全を確保することが可能となる。ところで、受電ライン30,31には充電時に大きな電流が流れることから、受電ライン30,31上のリレー32,33に対して溶着故障や溶断故障が発生するおそれがある。そこで、車両制御ユニット35は、バッテリ13の充電終了後にリレー診断制御を実施することにより、リレー32,33における溶着故障や溶断故障の有無を検出している。以下、リレー診断制御について説明する。
【0025】
図5はリレー診断制御を実行する充電システム10の要部を示す概略図である。なお、図5において、図4に示す部品と同一の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。図5に示すように、車両制御ユニット35は、各リレー32,33の作動状態を制御するリレー制御部51を有している。このリレー制御部51は、リレー32,33の図示しない電磁コイルに対する通電を制御し、それぞれのリレー32,33を接続状態や切断状態に切り換えている。また、車両制御ユニット35は、リレー32,33における溶着故障や溶断故障の発生を検出するリレー診断部52を有している。このリレー診断部52には、リレー制御部51から各リレー32,33の制御状況が入力されるとともに、通信ライン34,46を介して充電器12側から電圧V1が入力される。そして、リレー診断部52は、各リレー32,33の切り換えに伴う電圧V1の変動状態に基づき、リレー32,33の溶着故障や溶断故障を診断している。また、車両制御ユニット35は情報記憶部(情報記憶手段)53を有しており、溶着故障や溶断故障が発生していると診断された場合には、溶着故障や溶断故障の情報が情報記憶部53に格納される。
【0026】
図6はリレー診断制御の実行手順を示す説明図である。図6に示すように、バッテリ13に対する充電が終了すると、第2リレー33を接続状態(ON)に保持したまま第1リレー32が切断状態(OFF)に切り換えられる。そして、第1リレー32が切断操作される所定時間Ta1(例えば1秒)内に、電圧V1が所定の判定電圧L(例えば270V)を下回るか否かが判定される。所定時間Ta1内に電圧V1が判定電圧Lを下回る場合(符号a)、つまり第1リレー32の切断に伴って受電端子29a,29b間の電圧低下が確認された場合には、第1リレー32に溶着故障が発生していないと判定される。一方、所定時間Ta1内に電圧V1が判定電圧Lまで低下しなかった場合、つまり第1リレー32の切断に伴って所定の電圧低下が確認できなかった場合には、第1リレー32に溶着故障が発生していると判定される。このように溶着故障が検出された場合には、溶着故障の情報が車両制御ユニット35の情報記憶部53に格納される。
【0027】
続いて、第2リレー33を接続状態に保持したまま第1リレー32が接続状態に切り換えられる。そして、第1リレー32が接続操作される所定時間Tb1(例えば0.5秒)内に、電圧V1が所定の判定電圧H(例えば300V)を上回るか否かが判定される。所定時間Tb1内に電圧V1が判定電圧Hを上回る場合(符号b)、つまり第1リレー32の接続に伴って受電端子29a,29b間の電圧上昇が確認された場合には、第1リレー32に溶断故障が発生していないと判定される。一方、所定時間Tb1内に電圧V1が判定電圧Hまで上昇しなかった場合、つまり第1リレー32の接続に伴って所定の電圧上昇が確認できなかった場合には、第1リレー32に溶断故障が発生していると判定される。このように溶断故障が検出された場合には、溶断故障の情報が車両制御ユニット35の情報記憶部53に格納される。
【0028】
次いで、第1リレー32を接続状態に保持したまま第2リレー33が切断状態に切り換えられる。そして、第2リレー33が切断操作される所定時間Ta2(例えば1秒)内に、電圧V1が所定の判定電圧Lを下回るか否かが判定される。所定時間Ta2内に電圧V1が判定電圧Lを下回る場合(符号c)、つまり第2リレー33の切断に伴って受電端子29a,29b間の電圧低下が確認された場合には、第2リレー33に溶着故障が発生していないと判定される。一方、所定時間Ta2内に電圧V1が判定電圧Lまで低下しなかった場合、つまり第2リレー33の切断に伴って所定の電圧低下が確認できなかった場合には、第2リレー33に溶着故障が発生していると判定される。このように溶着故障が検出された場合には、溶着故障の情報が車両制御ユニット35の情報記憶部53に格納される。
【0029】
続いて、第1リレー32を接続状態に保持したまま第2リレー33が接続状態に切り換えられる。そして、第2リレー33が接続操作される所定時間Tb2(例えば0.5秒)内に、電圧V1が所定の判定電圧Hを上回るか否かが判定される。所定時間Tb2内に電圧V1が判定電圧Hを上回る場合(符号d)、つまり第2リレー33の接続に伴って受電端子29a,29b間の電圧上昇が確認された場合には、第2リレー33に溶断故障が発生していないと判定される。一方、所定時間Tb2内に電圧V1が判定電圧Hまで上昇しなかった場合、つまり第2リレー33の接続に伴って所定の電圧上昇が確認できなかった場合には、第2リレー33に溶断故障が発生していると判定される。このように溶断故障が検出された場合には、溶断故障の情報が車両制御ユニット35の情報記憶部53に格納される。
【0030】
なお、前述の説明では、リレー診断制御における判定電圧Hの例として300Vを挙げているが、これは充電状態SOCが0%の時にバッテリ13の端子電圧が300Vを示すためである。すなわち、バッテリ13の充電状態SOCに拘わらず、バッテリ13の端子電圧は300V以上に保たれることから、双方のリレー32,33が接続されていれば、電圧センサ45によって直ちに300V以上の電圧が検出されるため、この下限電圧である300Vを判定電圧Hとして設定している。このように、判定電圧Hをバッテリ13の下限電圧に設定することにより、判定時間を短縮しながら確実にリレー32,33の溶断故障を検出することが可能となる。なお、判定電圧Hとしては300Vに限られることはなく、バッテリ13の下限電圧以上の値であれば他の値を採用しても良い。また、リレー診断制御における判定電圧Lの例として270Vを挙げているが、これに限られることはなく、バッテリ13の下限電圧を下回る値であれば他の値を採用しても良い。
【0031】
前述したように、リレー32,33に溶着故障が発生している状況は、受電コネクタ29に対して高電圧が印加される虞がある状況であることから、作業者にリレー32,33の溶着故障を通知するとともに、作業者が誤って受電コネクタ29に触れることが無いように対処する必要がある。そこで、充電制御ユニット50は、タッチパネル47等を用いて作業者に溶着故障の発生を認識させるとともに、作業者が溶着故障を認識する迄は後述するロック機構60を用いて給電コネクタ42の取り外しを禁止している。以下、ロック機構60の構成について説明した後に、充電制御ユニット50によって実行される充電前制御および充電後制御について説明する。なお、充電前制御とは、受電コネクタ29に給電コネクタ42を接続してから充電を開始するまでの間に実施される制御である。また、充電後制御とは、充電が終了してから給電コネクタ42を取り外すまでの間に実施される制御である。
【0032】
まず、給電コネクタ42に設けられるロック機構60について説明する。図7は受電コネクタ29と給電コネクタ42との構造を示す概略図である。なお、図7において、図2および図3に示す部品と同一の部品については、同一の符号を付してその説明を省略する。図7に示すように、電動車両11側に設けられる受電コネクタ29は、円筒ハウジング61を有している。円筒ハウジング61には受電端子29a,29bや信号端子29cが保持されており、円筒ハウジング61の外周面には係合溝62が形成されている。また、充電器12側に設けられる給電コネクタ42は、作業者に把持されるグリップ63を備えた本体カバー64と、この本体カバー64の開口部から突出する円筒ハウジング65とを有している。また、給電コネクタ42の円筒ハウジング65には、給電端子42a,42bや信号端子42cが保持されている。さらに、給電コネクタ42の本体カバー64内には、受電コネクタ29に係合するロック機構60が設けられている。このロック機構60は、支点ピン66を中心に揺動自在となるロックレバー67と、ロックレバー67の後端部を付勢するバネ部材68と、ロックレバー67の後端部の近傍に設置されるアクチュエータ69とによって構成されている。また、ロックレバー67の先端部には受電コネクタ29の係合溝62に噛み合う係合爪70が形成されており、ロックレバー67の後端部には係合溝62から係合爪70を抜く際に操作される解除ボタン71が設けられている。また、ロック機構60のアクチュエータ69は、実線で示す解除位置と破線で示すロック位置とに回動自在となるロック板72を備えている。さらに、アクチュエータ69には図示しない電磁駆動部が設けられており、ロック制御手段として機能する充電制御ユニット50からの制御信号に応じて、ロック板72を解除位置やロック位置に回動させることが可能となっている。
【0033】
続いて、図8(a)〜(d)は受電コネクタ29と給電コネクタ42との接続過程を示す説明図である。図8(a)に示すように、受電コネクタ29から給電コネクタ42が外された状態では、アクチュエータ69のロック板72は解除位置に作動している。図8(b)に示すように、受電コネクタ29に給電コネクタ42が挿し込まれると、ロックレバー67の係合爪70は円筒ハウジング61の外周面に乗り上げ、ロックレバー67はバネ部材68を圧縮しながら矢印α方向に傾動する。さらに、図8(c)に示すように、端子同士が接続されるまで給電コネクタ42が挿し込まれると、バネ部材68のバネ力によってロックレバー67が矢印β方向に傾動し、ロックレバー67の係合爪70と円筒ハウジング61の係合溝62とが噛み合った状態となる。そして、図8(d)に示すように、受電コネクタ29に対する給電コネクタ42の接続が完了すると、充電制御ユニット50からアクチュエータ69に制御信号が出力され、アクチュエータ69はロック板72をロック位置に回動させる。このように、アクチュエータ69のロック板72をロック位置に回動させることにより、ロックレバー67の解除ボタン71を押し込むことが不可能となる。すなわち、ロック板72をロック位置に回動させることにより、ロック機構60は受電コネクタ29と給電コネクタ42との接続解除を禁止するロック状態に制御される。また、受電コネクタ29から給電コネクタ42を取り外す際には、図8(c)に示すように、ロック板72を解除位置に回動させた後に、図8(b)に示すように、ロックレバー67の解除ボタン71を押し込みながら給電コネクタ42が引き抜かれる。すなわち、ロック板72を解除位置に回動させることにより、ロック機構60は受電コネクタ29と給電コネクタ42との接続解除を許可する解除状態に制御される。
【0034】
次いで、充電制御ユニット50によって実行される充電前制御について説明する。図9は充電前制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。充電器12を用いてバッテリ13を充電するため、受電コネクタ29に給電コネクタ42が接続されると、図9のフローチャートに沿って充電前制御が開始される。図9に示すように、ステップS1では、ロック機構60がロック状態に切り換えられ、ステップS2では、車両制御ユニット35の情報記憶部53から送信される故障情報に基づき、リレー32,33に溶着故障が発生しているか否かが判定される。ステップS2において、リレー32,33に溶着故障が発生していないと判定された場合には、ステップS3に進み、バッテリ13に対する充電が許可されてルーチンを抜ける。一方、ステップS2において、リレー32,33に溶着故障が発生していると判定された場合には、ステップS4に進み、両方のリレー32,33に溶着故障が発生しているか否かが判定される。ステップS4において、両方のリレー32,33に溶着故障が発生していると判定された場合には、続くステップS5において、タッチパネル47に「リレー故障のため充電できません」という旨の内容が表示され、続くステップS6において、タッチパネル47に「高電圧が印加されるため受電コネクタに触れないでください」という旨の内容が表示される。すなわち、ステップS5およびS6において、作業者に対してタッチパネル47から故障警告が発せられる。なお、警告ブザー48や警告灯49を用いて故障警告を発しても良い。そして、ステップS7では、図7に示すようにタッチパネル47に確認ボタン47aが表示されるとともに、この確認ボタン47aが作業者によって操作されたか否かが判定される。ステップS7において、作業者による確認ボタン47aが押された場合、つまり作業者が故障警告に対する確認操作を行った場合には、ステップS8に進み、ロック機構60が解除状態に切り換えられて給電コネクタ42の取り外しが許可される。一方、ステップS7において、作業者が故障警告に対する確認操作を行わなかった場合には、ステップS9に進み、ロック機構60がロック状態に維持されて給電コネクタ42の取り外しが禁止される。このように、双方のリレー32,33に溶着故障が発生している場合、つまり既に受電コネクタ29に対して高電圧が印加されている場合には、作業者に警告を発するとともに作業者に対して溶着故障を認識させてから、ロック機構60を解除状態に切り換えている。これにより、リレー32,33の溶着故障を作業者が認識する迄は、受電コネクタ29を露出させることがなく、充電作業時の安全性を向上させることが可能となる。
【0035】
一方、ステップS4において、リレー32,33の一方だけに溶着故障が発生していると判定された場合には、続くステップS10において、タッチパネル47に「リレー故障が発生しています」という旨の内容が表示され、続くステップS11において、タッチパネル47に「充電によって故障範囲が拡大する虞があります」という旨の内容が表示される。すなわち、ステップS10およびS11において、作業者に対してタッチパネル47から充電警告が発せられる。なお、警告ブザー48や警告灯49を用いて充電警告を発しても良い。そして、ステップS12では、タッチパネル47に確認ボタン47aが表示されるとともに、この確認ボタン47aが作業者によって操作されたか否かが判定される。ステップS12において、作業者による確認ボタン47aが押された場合、つまり作業者が充電警告に対する確認操作を行った場合には、ステップS13に進み、バッテリ13に対する充電が許可されてルーチンを抜ける。一方、ステップS12において、作業者が充電警告に対する確認操作を行わなかった場合には、充電を許可することなくステップS14に進み、ロック機構60がロック状態に維持される。このように、作業者による確認操作が行われなかった場合には、ステップS5に進み、前述したように、作業者に故障警告を発するとともに、作業者が溶着故障に伴う危険を認識してから、ロック機構60を解除状態に切り換えている。このように、リレー32,33の一方だけに溶着故障が発生している場合には、作業者に故障拡大の警告を行った上でバッテリ13の充電を許可している。これにより、バッテリ13の電力が枯渇していた場合であっても、バッテリ13を充電して電動車両11を整備工場等まで走行させることが可能となり、非常時における電動車両11の使い勝手を向上させることが可能となる。また、充電を行わずに給電コネクタ42を取り外す際には、前述したように、作業者に警告を発するとともに作業者に対して溶着故障を認識させてから、ロック機構60を解除状態に切り換えている。これにより、リレー32,33の溶着故障を作業者が認識する迄は、受電コネクタ29を露出させることがなく、充電作業時の安全性を向上させることが可能となる。
【0036】
続いて、充電制御ユニット50によって実行される充電後制御について説明する。図10は充電後制御の実行手順の一例を示すフローチャートである。受電コネクタ29に給電コネクタ42を接続してバッテリ13の充電が終了すると、受電コネクタ29から給電コネクタ42を取り外す前に、図10のフローチャートに沿って充電後制御が開始される。図10に示すように、ステップS21では、ロック機構60がロック状態に維持され、ステップS22では、車両制御ユニット35の情報記憶部53から送信される故障情報に基づき、リレー32,33に溶着故障が発生しているか否かが判定される。ステップS22において、リレー32,33に溶着故障が発生していないと判定された場合には、ステップS23に進み、ロック機構60が解除状態に切り換えられ、給電コネクタ42の取り外しが可能となる。一方、ステップS22において、リレー32,33に溶着故障が発生していると判定された場合には、ステップS24に進み、タッチパネル47に「高電圧が印加されるため受電コネクタに触れないでください」という旨の内容が表示される。すなわち、ステップS24において、作業者に対してタッチパネル47から故障警告が発せられる。なお、警告ブザー48や警告灯49を用いて故障警告を発しても良い。そして、ステップS25では、タッチパネル47に確認ボタン47aが表示されるとともに、この確認ボタン47aが作業者によって操作されたか否かが判定される。ステップS25において、作業者による確認ボタン47aが押された場合、つまり作業者が故障警告に対する確認操作を行った場合には、ステップS26に進み、ロック機構60が解除状態に切り換えられて給電コネクタ42の取り外しが許可される。一方、ステップS25において、作業者が故障警告に対する確認操作を行わなかった場合には、ステップS27に進み、ロック機構60がロック状態に維持されて給電コネクタ42の取り外しが禁止される。このように、リレー32,33の一方または双方に溶着故障が発生している場合、つまり受電コネクタ29に対して高電圧が印加され得る場合には、作業者に警告を発するとともに作業者に対して溶着故障を認識させてから、ロック機構60を解除状態に切り換えている。これにより、リレー32,33の溶着故障を作業者が認識する迄は、受電コネクタ29を露出させることがなく、充電作業時の安全性を向上させることが可能となる。
【0037】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。前述の説明では、ロック機構60を充電器12側の給電コネクタ42に設けているが、これに限られることはなく、ロック機構60を電動車両11側の受電コネクタ29等に設けても良い。この場合には、車両制御ユニット35がロック制御手段として機能することになる。また、前述の説明では、リレー診断部52や情報記憶部53を電動車両11側の車両制御ユニット35に組み込んでいるが、これに限られることはなく、リレー診断部52や情報記憶部53を充電器12側の充電制御ユニット50に組み込むようにしても良い。さらに、前述の説明では、充電器12内に給電ライン43,44間の電圧を測定する電圧センサ45を設けているが、これに限られることはなく、電動車両11内に受電ライン30,31間の電圧を測定する電圧センサを設けるようにしても良い。また、前述の説明では、警告確認手段としてタッチパネル47を用いているが、これに限られることはなく、タッチパネル47、警告ブザー48、警告灯49、機械的な押しボタン等を組み合わせて警告確認手段を構成しても良い。
【0038】
また、前述したように、受電コネクタ29に対する給電コネクタ42の接続が完了すると、充電制御ユニット50からアクチュエータ69に対して制御信号が出力され、ロック機構60がロック状態に制御される。この場合には、通信ライン34,46を介して充電制御ユニット50と車両制御ユニット35とが接続されることから、充電制御ユニット50は制御ユニット35,50間の通信状態に基づいてコネクタ29,42の接続状態を判定している。しかしながら、コネクタ29,42の接続状態を判定する方法としては、これに限られることはなく、コネクタ29,42の接続状態を判定するセンサを設けても良い。また、アクチュエータ69によってロック板72を回動させ、ロック機構60をロック状態に制御しているが、これに限られることはなく、他の機構を用いてロック機構をロック状態に制御しても良い。
【0039】
また、前述の説明では、バッテリ13の正極側と負極側との双方にリレー32,33が設けられているが、バッテリ13の正極側だけにリレー32を備える電動車両や、バッテリ13の負極側だけにリレー33を備える電動車両を充電する際にも、本発明を適用することが可能である。なお、充電作業時における安全性を高める観点からは、バッテリ13の正極側と負極側との双方にリレー32,33を設けることが望ましい。さらに、前述の説明では、バッテリ13の充電終了後にリレー診断制御を実施しているが、これに限られることはなく、バッテリ13の充電前にリレー診断制御を実施しても良い。また、図示する電動車両11は、駆動源としてモータジェネレータ20のみを備えた電動車両であるが、駆動源としてモータジェネレータ20およびエンジンを備えたハイブリッド型の電動車両であっても良い。また、蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池等のバッテリ13を採用しているが、これに限られることはなく、蓄電デバイスとして、リチウムイオンキャパシタや電気二重層キャパシタ等のキャパシタを用いても良い。
【符号の説明】
【0040】
10 充電システム
11 電動車両
12 充電器
13 バッテリ(蓄電デバイス)
29 受電コネクタ
30 受電ライン(通電ライン)
31 受電ライン(通電ライン)
32 第1リレー(リレー手段)
33 第2リレー(リレー手段)
42 給電コネクタ
47 タッチパネル(警告確認手段)
50 充電制御ユニット(ロック制御手段,充電制御手段)
53 情報記憶部(情報記憶手段)
60 ロック機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電デバイスにリレー手段を介して繋がる受電コネクタを電動車両に設け、前記受電コネクタに充電器の給電コネクタを接続し、前記充電器から前記蓄電デバイスに充電電力を供給する充電システムであって、
前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を禁止するロック状態と、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を許可する解除状態とに作動するロック機構と、
前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、作業者に故障警告を発して作業者からの確認操作を受け付ける警告確認手段と、
前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、前記警告確認手段に対して作業者による故障警告の確認操作が行われるまで、前記ロック機構をロック状態に保持するロック制御手段とを有することを特徴とする充電システム。
【請求項2】
請求項1記載の充電システムにおいて、
前記リレー手段に発生した溶着故障の情報が記憶される情報記憶手段を有し、
前記警告確認手段および前記ロック制御手段は、前記情報記憶手段からの情報に基づき前記リレー手段の溶着故障を判断することを特徴とする充電システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の充電システムにおいて、
前記ロック制御手段は、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続されると前記ロック機構をロック状態に作動させることを特徴とする充電システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の充電システムにおいて、
前記リレー手段は、前記蓄電デバイスと前記受電コネクタとを接続する一対の通電ラインの一方に設けられる第1リレーと、前記一対の通電ラインの他方に設けられる第2リレーとを備え、
前記警告確認手段は、充電前に前記第1リレーと前記第2リレーとの一方に溶着故障が発生している場合に、作業者に充電警告を発して作業者からの確認操作を受け付け、
前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われない場合には充電電力の供給を禁止する一方、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われた場合には充電電力の供給を許可する充電制御手段を有することを特徴とする充電システム。
【請求項5】
請求項4記載の充電システムにおいて、
前記充電制御手段は、前記第1リレーと前記第2リレーとの双方に溶着故障が発生している場合に、充電電力の供給を禁止することを特徴とする充電システム。
【請求項6】
蓄電デバイスとこれにリレー手段を介して繋がる受電コネクタとを備える電動車両に接続して使用され、前記蓄電デバイスに充電電力を供給する充電器であって、
前記受電コネクタに着脱自在に接続される給電コネクタと、
前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を禁止するロック状態と、前記受電コネクタと前記給電コネクタとの接続解除を許可する解除状態とに作動するロック機構と、
前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、作業者に故障警告を発して作業者からの確認操作を受け付ける警告確認手段と、
前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続され、かつ前記リレー手段に溶着故障が発生している場合に、前記警告確認手段に対して作業者による故障警告の確認操作が行われるまで、前記ロック機構をロック状態に保持するロック制御手段とを有することを特徴とする充電器。
【請求項7】
請求項6記載の充電器において、
前記警告確認手段および前記ロック制御手段は、前記電動車両から送信される情報に基づき前記リレー手段の溶着故障を判断することを特徴とする充電器。
【請求項8】
請求項6または7記載の充電器において、
前記ロック制御手段は、前記受電コネクタに前記給電コネクタが接続されると前記ロック機構をロック状態に作動させることを特徴とする充電器。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載の充電器において、
前記電動車両に設けられる前記リレー手段は、前記蓄電デバイスと前記受電コネクタとを接続する一対の通電ラインの一方に設けられる第1リレーと、前記一対の通電ラインの他方に設けられる第2リレーとを備え、
前記警告確認手段は、充電前に前記第1リレーと前記第2リレーとの一方に溶着故障が発生している場合に、作業者に充電警告を発して作業者からの確認操作を受け付け、
前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われない場合には充電電力の供給を禁止する一方、前記警告確認手段に対して作業者による充電警告の確認操作が行われた場合には充電電力の供給を許可する充電制御手段を有することを特徴とする充電器。
【請求項10】
請求項9記載の充電器において、
前記充電制御手段は、前記第1リレーと前記第2リレーとの双方に溶着故障が発生している場合に、充電電力の供給を禁止することを特徴とする充電器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−70465(P2013−70465A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−205569(P2011−205569)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000005348)富士重工業株式会社 (3,010)
【Fターム(参考)】