説明

光スキャナーおよび画像形成装置

【課題】騒音を低減する光スキャナーを提供する。
【解決手段】光反射性を有する光反射基板11と、光反射基板11を支持する一対の梁13と、を有する第1振動子10と、第1振動子10の一対の梁13をねじれ変形させて光反射基板11を一定の周波数で駆動させる磁石14およびコイル15と、第1振動子10と同一面に設けられた副振動子20と、副振動子20を一定の周波数で駆動させる磁石24およびコイル25と、を備え、副振動子20の駆動する周波数が第1振動子10と同一で、かつ、位相が逆位相である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光スキャナーおよび光スキャナーを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザープリンターなどに用いられ、光走査により描画を行う光スキャナーとして、梁により支持されたミラー基板(光反射基板)を、この梁をねじり回転軸として駆動(振動)させる光スキャナーが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような光スキャナーでは、駆動周波数が人間の可聴域内にあり、光スキャナーの駆動中に耳障りな騒音として認知されることがある。また、この光スキャナーが装置に組み込まれた場合に、装置の筐体などに振動が伝搬して共鳴し、騒音が大きくなることがある。
このような問題に対して、関連技術として、ポリゴナルミラーを有する画像形成装置において、ポリゴナルミラーを回転させるモーターの振動周波数に対して逆位相の振動を発生させる加振器をハウジングに設け騒音を低減した装置が提案されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−267994号公報
【特許文献2】特開2001−38955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献2の技術を利用して、梁のねじり振動を利用する光スキャナーのパッケージなどに加振器を設けた場合、ミラー基板の回転軸が変動して光軸がずれる問題がある。また、特許文献2の技術における加振器は、所定時間毎のテーブル形式で記憶された周波数および振動量を発生するものであり、光スキャナーの駆動周波数の個体ばらつきや、外乱の影響によって駆動周波数が変化した場合に、騒音を低減できなくなる問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]本適用例にかかる光スキャナーは、光反射性を有する光反射基板と、該光反射基板を支持する一対の梁と、を有する第1振動子と、前記第1振動子の前記一対の梁をねじれ変形させて前記光反射基板を一定の周波数で駆動させる第1振動子駆動部と、前記第1振動子と同一面に設けられた副振動子と、前記副振動子を一定の周波数で駆動させる副振動子駆動部と、を備え、前記副振動子の駆動する周波数が前記第1振動子と同一で、かつ、位相が逆位相であることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、光スキャナーは光反射性を有する第1振動子と、副振動子とを備え、副振動子の駆動する周波数が第1振動子と同一で、かつ、位相が逆位相となるように構成されている。
光スキャナーから発生する騒音は、第1振動子の駆動による振動が原因であり、この振動と同一の周波数で、かつ位相が180°反転した逆位相の振動を副振動子から供給することで、騒音の原因となる振動の振幅を小さくなるように調整できる。その結果、光スキャナーから発する騒音を低減することができる。
【0008】
[適用例2]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記第1振動子が駆動する周波数の位相を検知する位相情報検知手段を備えることが望ましい。
【0009】
第1振動子の駆動周波数の位相は、位相情報検知手段として外部に設けられたフォトディテクターまたは第1振動子に設けられた歪みゲージなどのセンサーにより常時、第1振動子の位相をモニターする。この構成によれば、第1振動子の位相を常時モニタリングできるので、その位相が180°反転した逆位相の振動を副振動子に供給することができ、第1振動子の駆動周波数の個体ばらつきや、外乱の影響による駆動周波数変化によらず、光スキャナーから発する騒音を低減することができる。
【0010】
[適用例3]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記副振動子がねじり振動を行う振動子であることが望ましい。
【0011】
この光スキャナーは、第1振動子および副振動子がねじり振動を行う振動子で構成されている。
このように両者の振動子が同じ振動を行う振動子であるため、同じ構成を採用することができ、設計が容易である。
【0012】
[適用例4]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記副振動子が前記第1振動子と同一の形状であることが望ましい。
【0013】
この構成によれば、副振動子が第1振動子と同一の形状である。第1振動子と副振動子に同じエネルギーを投入することで、同じ振幅の振動が逆位相のために打ち消しあって、騒音を無くすことができる。
【0014】
[適用例5]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記副振動子が振動腕の曲げ振動を行う振動子であることことが望ましい。
【0015】
この構成によれば、副振動子が振動腕の曲げ振動を行う振動子である。曲げ振動を行う振動子は、棒状の振動腕を設けることで構成でき、大きなスペースを必要としない。このため、従来の光スキャナーのサイズを維持して構成が可能である。
【0016】
[適用例6]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記副振動子の前記振動腕の上に圧電素子が形成されていることことが望ましい。
【0017】
この構成によれば、振動腕の上に圧電素子が形成されている。振動腕に圧電素子を設けることで、容易に振動腕を曲げ振動させる振動子を構成できる。
【0018】
[適用例7]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記圧電素子に印加する電圧のオフセット電圧を変化させることで、前記副振動子の周波数を調整することことが望ましい。
【0019】
この構成によれば、圧電素子に印加する電圧のオフセット電圧を変化させることで、前記副振動子の周波数を調整している。このオフセット電圧を適宜選択することで所望の周波数を得ることができ、周波数の調整が容易である。
【0020】
[適用例8]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記副振動子が複数設けられていることことが望ましい。
【0021】
この構成によれば、第1振動子と周波数が同一で、かつ位相が逆位相の副振動子が複数設けられている。
このように、複数の副振動子を利用することができることから、光スキャナーの設計の自由度を向上させることができる。
【0022】
[適用例9]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記第1振動子および前記副振動子がシリコンにて形成されていることことが望ましい。
【0023】
この構成によれば、半導体プロセスを利用して、シリコン基板から第1振動子と副振動子をエッチングによって一体形成でき、生産性が高い。また、光スキャナーの微細な加工ができ、光スキャナーの小型化に寄与できる。
【0024】
[適用例10]上記適用例にかかる光スキャナーにおいて、前記第1振動子および前記副振動子における駆動方法が電磁駆動、静電駆動、圧電駆動のいずれから選択された駆動方法であることことが望ましい。
【0025】
このように、第1振動子および副振動子の駆動方法を電磁駆動、静電駆動、圧電駆動のいずれかより採用でき、容易に第1振動子および副振動子を駆動することができる。
【0026】
[適用例11]本適用例にかかる画像形成装置は、上記に記載の光スキャナーと、前記光スキャナーの光反射基板に向けて光を射出する光源と、を備え、前記光反射基板で反射した光を走査して対象物上に画像を形成するように構成されたことを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、騒音の発生を低減した光スキャナーを画像形成装置に備えており、光スキャナーの駆動に起因した騒音を低減する画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】第1の実施形態における光スキャナーの構成を示し、(a)は概略平面図、(b)は同図(a)のA−A断線に沿う概略断面図。
【図2】第1の実施形態における駆動回路の構成を示すブロック図。
【図3】第1の実施形態における第1振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャート。
【図4】第1の実施形態における副振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャート。
【図5】第1の実施形態における変形例を示す概略平面図。
【図6】第2の実施形態における光スキャナーの構成を示し、(a)は概略平面図、(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図、(c)は同図(a)のC−C断線に沿う概略断面図。
【図7】第2の実施形態における駆動回路の構成を示すブロック図。
【図8】第2の実施形態における第1振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャート。
【図9】第2の実施形態における副振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャート。
【図10】第2の実施形態における変形例を示す概略平面図。
【図11】第3の実施形態における画像形成装置の一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の寸法の割合を適宜変更している。
(第1の実施形態)
【0030】
図1は本実施形態の光スキャナーの構成を示し、図1(a)は概略平面図、図1(b)は同図(a)のA−A断線に沿う概略断面図である。
光スキャナー1は、基体18と、函体19と、基体18に設けられた磁石14,24と、函体19に設置されたコイル15,25と、を有している。
基体18は、枠状をなす枠部16と、第1振動子10と、副振動子20と、を備えている。第1振動子10は、矩形状の光反射基板11と、この光反射基板11を支持する一対の梁13から形成されている。光反射基板11の一方の面には、光反射性を有する光反射面12が形成されている。一対の梁13は、光反射基板11を駆動させる駆動軸Xに沿って設けられ、一方の端を光反射基板11に接続され、他方の端を枠部16に接続されている。このように、枠部16が第1振動子10および副振動子20を囲む構成となっている。
【0031】
副振動子20は、矩形状の可動基板21と、この可動基板21を支持する一対の梁23から形成されている。一対の梁23は、駆動軸Xに平行な可動基板21を駆動させる駆動軸X’に沿って設けられ、一方の端を可動基板21に接続され、他方の端を枠部16に接続されている。また、この第1振動子10と副振動子20とは、形状が同じになるように設定されている。
さらに、光反射基板11の他方の面には磁石14が取り付けられ、同様に可動基板21には磁石24が取り付けられている。
基体18は、板状のシリコン基板から形成され、第1振動子10と副振動子20とは半導体プロセスを利用したシリコン基板のエッチングによって同一平面に一体形成されている。このため、光スキャナーの微細な加工が生産性よく製造でき、光スキャナーの小型化に寄与できる。
【0032】
さらに、基体18の枠部16の下面には一面が開放された箱状の函体19が接合されている。函体19は、シリコン、ガラスなどの材料で形成されている。そして、函体19内にはコイル15,25が配置されている。
コイル15は、フェライトなどで形成されたコア15aと、導線が巻かれた巻線15bからなり、同様にコイル25は、コア25aと、巻線25bとからなる。
コイル15は、光反射基板11の他方の面に取り付けられた磁石14に対応する位置に一定の距離をおいて配置され、コイル25は、可動基板21の面に取り付けられた磁石24に対応する位置に一定の距離をおいて配置されている。
光スキャナー1は、磁石14とコイル15とで第1振動子駆動部を構成し、磁石24とコイル25とで副振動子駆動部を構成している。
【0033】
このような構成の光スキャナー1において、コイル15に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル15に発生した磁界により第1振動子10の磁石14がコイル15に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁13がねじれて光反射基板11が駆動軸Xまわりに変位角θ1と変位角−θ1とを交互に動く振動が励起される。
同様に、コイル25に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル25に発生した磁界により副振動子20の磁石24がコイル25に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁23がねじれて可動基板21が駆動軸X’まわりに変位角θ2と変位角−θ2とを交互に動く振動が励起される。
そして、第1振動子10と副振動子20とは、周波数が同じで、かつ互いに位相が逆位相となる振動となるように構成されている。なお、第1振動子10の駆動周波数は20〜20000Hz程度であり、この周波数は人間の可聴域に相当する。
【0034】
次に、上記のような光スキャナーの駆動を行わせる回路構成について説明する。
図2は光スキャナーの駆動回路の構成を示すブロック図である。この駆動回路は、プロジェクターなどの画像形成装置を一例として説明する。また、この図2は構成を説明する必要な部分についてのみ表している。
【0035】
第1振動子の位相情報を検出する位相情報検知手段200は画像処理コントローラー202に接続されている。この位相情報検知手段200は、外部に設けられたフォトディテクターまたは、第1振動子10に設けられた歪みゲージなどのセンサーが用いられ、常時、第1振動子10の位相をモニターしている。画像処理コントローラー202は駆動タイミング信号生成部203に接続され、駆動タイミング信号生成部203は駆動ドライバー205に接続されている。そして、駆動ドライバー205はコイル15に接続されている。
また、駆動タイミング信号生成部203は位相反転信号生成部204に接続され、位相反転信号生成部204は駆動ドライバー206に接続されている。そして、駆動ドライバー206はコイル25に接続されている。
【0036】
まず、画像を形成する映像信号201が画像処理コントローラー202に入力される。画像処理コントローラー202では、光スキャナーの駆動タイミング信号を調整して、その信号を駆動タイミング信号生成部203に入力する。また、画像処理コントローラー202では、図示しないが、レーザなどの光源を制御するRGBコントローラーに接続され、制御信号が入力される。駆動タイミング信号生成部203は駆動信号を駆動ドライバー205に入力し、駆動ドライバー205はコイル15に電流を出力する。
一方、駆動タイミング信号生成部203に接続された位相反転信号生成部204では、駆動信号の位相を180°反転させた信号を生成して、駆動ドライバー206に入力する。そして駆動ドライバー206はコイル25に電流を出力する。
【0037】
コイル15は第1振動子10に対応し、コイル25は副振動子20に対応して、それぞれに駆動力を与えている。そして、コイル15とコイル25に入力される駆動電流は位相が逆相となる関係にあり、第1振動子10と副振動子20とは、周波数が同一で位相が逆相となる振動が励起される。
【0038】
次に、上記のような動作を行う、第1振動子および副振動子の駆動における変位角とコイルに印加する電流について説明する。
図3は第1振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャートであり、図4は副振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャートである。
図3(a)は、第1振動子の変位角を示し、縦軸に変位角θ1、横軸に時間tをとって表している。この図から、第1振動子は、時間t1,t5において最大の変位角を有し、時間t3において最小の変位角を有する振動が励起されている。また、この振動では時間t0,t2,t4,t6において変位角が0となる。
この第1振動子が図3(a)の動作をするとき、コイルに印加される電流は、図3(b)に示す電流である。この図では、縦軸に電流I1、横軸に時間tをとって表している。
コイルに印加する電流は、時間t2,t6で最大の電流で、時間t0,t4で最小の電流である。また、時間t1,t3,t5で電流が0である。
このように、コイルの電流が0のときに、第1振動子の変位角が最大または最小の値をとり、コイルの電流が最大または最小のときに第1振動子の変位角が0になる。
【0039】
図4(a)は、副振動子の変位角を示し、縦軸に変位角θ2、横軸に時間tをとって表している。この図から、副振動子は、時間t3において最大の変位角を有し、時間t1,t5において最小の変位角を有する振動が励起されている。また、この振動では時間t0,t2,t4,t6において変位角が0となる。
この副振動子が図4(a)の動作をするとき、コイルに印加される電流は、図4(b)に示す電流である。この図では、縦軸に電流I2、横軸に時間tをとって表している。
コイルに印加する電流は、時間t0,t4で最大の電流で、時間t2,t6で最小の電流である。また、時間t1,t3,t5で電流が0である。
このように、コイルの電流が0のときに、副振動子の変位角が最大または最小の値をとり、コイルの電流が最大または最小のときに副振動子の変位角が0になる。
【0040】
図3、図4に示すように、第1振動子および副振動子における変位角変化の位相は逆相となっている。この変位角の周期的変化は、第1振動子および副振動子が振動する周波数に置き換えることができ、第1振動子および副振動子は周波数が同じであり、かつ位相が逆相の関係にある。
なお、上記の実施形態では第1振動子を電磁駆動による駆動方式として説明したが、他に、静電駆動または圧電駆動としても良い。さらに、副振動子を電磁駆動による駆動方式としたが、静電駆動または圧電駆動としても良い。これらの駆動方式を採用することができるため、第1振動子および副振動子の駆動が容易である。
【0041】
以上のように、本実施形態の光スキャナー1は、副振動子20の駆動する周波数が第1振動子10と同一で、かつ、位相が逆位相となるように構成されている。
副振動子20から第1振動子10の振動と同一の周波数で、かつ位相が180°反転した逆位相の振動を供給することで、騒音の原因となる振動の振幅を打ち消すことが可能である。そして、副振動子20が第1振動子10と同一の形状で、両者はねじり振動を行う振動子であることから、第1振動子10と副振動子20に同じエネルギーを投入することで、同じ振幅の振動が打ち消しあって、光スキャナー1から発する騒音を無くすことができる。また、副振動子20は第1振動子10と同一の形状で同一の材料であることから、外部の環境、特に温度が変化しても同じように駆動する周波数が変化するため、温度変化によらずに光スキャナー1から発する騒音を無くすことができる。
(変形例)
【0042】
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。この変形例では、光スキャナーに複数の副振動子を備える点において、第1の実施形態と異なる。
図5は第1の実施形態における変形例を示す概略平面図である。
光スキャナー2の基体38は、枠状をなす枠部36と、第1振動子30と、2つの副振動子40,50と、を備えている。第1振動子30は、矩形状の光反射基板31と、この光反射基板31を支持する一対の梁33から形成されている。光反射基板31の一方の面には、光反射性を有する光反射面32が形成されている。一対の梁33は、光反射基板31を駆動させる駆動軸Xに沿って設けられ、一方の端を光反射基板31に接続され、他方の端を枠部36に接続されている。
【0043】
第1振動子30の一方の脇には、副振動子40が設けられ、矩形状の可動基板41と、この矩形状の可動基板41を支持する一対の梁43を有している。一対の梁43は、駆動軸Xに平行な可動基板41を駆動させる駆動軸X’に沿って設けられ、一方の端を可動基板41に接続され、他方の端を枠部36に接続されている。
【0044】
同様に、第1振動子30の他方の脇には、副振動子50が設けられ、矩形状の可動基板51と、この矩形状の可動基板51を支持する一対の梁53を有している。一対の梁53は、駆動軸Xに平行な可動基板51を駆動させる駆動軸X’’に沿って設けられ、一方の端を可動基板51に接続され、他方の端を枠部36に接続されている。
【0045】
さらに、図示しないが、第1の実施形態と同様に、光反射基板31の他方の面には磁石が取り付けられ、同様に可動基板41,51には磁石が取り付けられている。
基体38は枠部36の下面には一面が開放された箱状の函体が接合され、函体内にはそれぞれの磁石に対応してコイル35,45,55が一定の距離をおいて配置されている。
【0046】
このような構成の光スキャナー2において、コイル35に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル35に発生した磁界により第1振動子30の磁石がコイル35に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁33がねじれて光反射基板31が駆動軸Xまわりに動く振動が励起される。
同様に、コイル45,55に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル45,55に発生した磁界により副振動子40,50の磁石がコイル45,55に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁43,53がねじれて可動基板41,51が駆動軸X’,X’’まわりに動く振動が励起される。
なお、2つの副振動子40,50の振幅の和と、第1振動子30の振幅が等しくなるように可動基板41,51の大きさ、梁43,53の寸法が決められている。
【0047】
そして、本変形例の光スキャナー2は、副振動子40,50の駆動する周波数が第1振動子30と同一で、かつ、位相が逆位相となるように構成されている。
副振動子40,50からは第1振動子30の振動と同一の周波数で、かつ位相が180°反転した逆位相の振動が供給され、騒音の原因となる第1振動子30の振動の振幅を打ち消すことが可能であり、光スキャナー2から発する騒音を無くすことができる。このように、光スキャナーに副振動子を複数設けて実施することもできる。
(第2の実施形態)
【0048】
次に、光スキャナーの他の実施として、第2の実施形態について説明する。
図6は本実施形態の光スキャナーの構成を示し、図6(a)は概略平面図、図6(b)は同図(a)のB−B断線に沿う概略断面図、図6(c)は同図(a)のC−C断線に沿う概略断面図である。
光スキャナー3は、基体68と、函体69と、基体68に設けられた磁石64と、函体69に設置されたコイル65と、を有している。
基体68は、枠状をなす枠部66と、第1振動子60と、副振動子70と、を備えている。第1振動子60は、矩形状の光反射基板61と、この光反射基板61を支持する一対の梁63から形成されている。光反射基板61の一方の面には、光反射性を有する光反射面62が形成されている。一対の梁63は、光反射基板61を駆動させる駆動軸Xに沿って設けられ、一方の端を光反射基板61に接続され、他方の端を枠部66に接続されている。
【0049】
副振動子70は、枠部66から駆動軸Xに平行に延出する棒状の振動腕71と、振動腕71上に形成された圧電素子79とから構成されている。
図6(c)に示すように、振動腕71の一方の面にはSiO2などの絶縁膜72を介して圧電素子79が形成されている。圧電素子79は、PZTなどの圧電材料74をAlなどの金属からなる下部電極73および上部電極75で挟んだ構造を有している。下部電極73は枠部66に引き出され、接続パッド76に接続されている。上部電極75は枠部66に形成された接続パッド77に金線などの金属ワイヤ78により接続されている。
【0050】
なお、基体68は、板状のシリコン基板から形成され、第1振動子60と副振動子70とは半導体プロセスを利用したシリコン基板のエッチングによって同一平面に一体形成されている。このため、光スキャナーの微細な加工が生産性よく製造でき、光スキャナーの小型化に寄与できる。また、副振動子70の振動腕71は駆動軸Xに平行に延出することに限らず、駆動軸Xに交差する方向に延出しても良い。
【0051】
さらに、基体68の下面には一面が開放された箱状の函体69が接合されている。函体69は、シリコン、ガラスなどの材料で形成されている。そして、函体69内にはコイル65が配置されている。
コイル65は、フェライトなどで形成されたコア65aと、導線が巻かれた巻線65bからなる。このコイル65は、光反射基板61の他方の面に取り付けられた磁石64に対応する位置に一定の距離をおいて配置されている。
光スキャナー3は、磁石64とコイル65とで第1振動子60の第1振動子駆動部を構成し、圧電素子79により副振動子70の副振動子駆動部を構成している。
【0052】
このような構成の光スキャナー3において、コイル65に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル65に発生した磁界により第1振動子60の磁石64がコイル65に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁63がねじれて光反射基板61が駆動軸Xまわりに変位角θ3と変位角−θ3とを交互に動く振動が励起される。
また、副振動子70は、接続パッド76,77を介して、下部電極73と上部電極75に交番電圧を印加することで、圧電材料74が伸縮して振動腕71がそれに追従して基体68の厚み方向に変位する振動が励起される。
そして、第1振動子60と副振動子70とは、周波数が同じで、かつ互いに位相が逆位相となる振動となるように構成されている。
【0053】
次に、上記のような光スキャナーの駆動を行わせる回路構成について説明する。
図7は駆動回路の構成を示すブロック図である。この駆動回路は、プロジェクターなどの画像形成装置を一例として説明する。また、この図7は構成を説明する必要な部分についてのみ表している。
【0054】
第1振動子の位相情報を検出する位相情報検知手段302は画像処理コントローラー303に接続されている。この位相情報検知手段302は、外部に設けられたフォトディテクターまたは、第1振動子60に設けられた歪みゲージなどのセンサーが用いられ、常時、第1振動子60の位相をモニターしている。画像処理コントローラー303は駆動タイミング信号生成部304に接続され、駆動タイミング信号生成部304は駆動ドライバー306に接続されている。そして、駆動ドライバー306はコイル65に接続されている。
また、駆動タイミング信号生成部304は位相反転信号生成部307に接続され、位相反転信号生成部307は駆動ドライバー308に接続されている。そして、駆動ドライバー308は圧電素子79に接続されている。
さらに、駆動タイミング信号生成部304はオフセット電圧−周波数特性データ比較部305に接続され、オフセット電圧−周波数特性データ比較部305は駆動ドライバー308に接続されている。オフセット電圧−周波数特性データ比較部305では、圧電素子79に印加するオフセット電圧に対する周波数のデータが予め記憶されている。圧電素子79に印加するオフセット電圧を変化させることで、第1振動子の周波数と同じ周波数に調整することが可能である。
【0055】
まず、画像処理コントローラー303に、位相情報検知手段302から第1振動子60の位相情報信号が入力される。ここで、画像を形成する映像信号301が画像処理コントローラー303に入力されると、画像処理コントローラー303では、光スキャナーの駆動タイミングを調整して、その信号を駆動タイミング信号生成部304に入力する。
また、画像処理コントローラー303では、図示しないが、レーザなどの光源を制御するRGBコントローラーに接続され、制御信号が入力される。駆動タイミング信号生成部304は駆動信号を駆動ドライバー306に入力し、駆動ドライバー306はコイル65に電流を出力する。
一方、駆動タイミング信号生成部304に接続された位相反転信号生成部307では、駆動信号の位相を180°反転させた信号を生成して、駆動ドライバー308に入力する。また、駆動タイミング信号生成部304に接続されたオフセット電圧−周波数特性データ比較部305では、記憶されたデータと駆動タイミング信号生成部304から送られた、第1振動子60の周波数と同じ周波数となるオフセット電圧を選択して駆動ドライバー308にオフセット電圧信号を入力し、駆動ドライバー308は圧電素子79に電圧を出力する。
【0056】
コイル65は第1振動子60に対応して駆動力を与えている。圧電素子79は副振動子70に駆動力を与えている。そして、第1振動子60と副振動子70とは周波数が同じで、かつ位相が逆相となる振動が励起される。なお、第1振動子60の駆動周波数は20〜20000Hz程度であり、この周波数は人間の可聴域に相当する。
【0057】
次に、上記のような動作を行う第1振動子の駆動における変位角とコイルに印加する電流、副振動子の駆動における変位角と圧電素子に印加する電圧について説明する。
図8は第1振動子の変位角とコイル電流を示すタイムチャートであり、図9は副振動子の変位角と圧電素子に印加する電圧を示すタイムチャートである。
【0058】
図8(a)は、第1振動子の変位角を示し、縦軸に変位角θ3、横軸に時間tをとって表している。この図から、第1振動子は、時間t1,t5において最大の変位角を有し、時間t3において最小の変位角を有する振動が励起されている。また、この振動では時間t0,t2,t4,t6において変位角が0となる。
この第1振動子が図8(a)の動作をするとき、コイルに印加される電流は、図8(b)に示す電流である。この図では、縦軸に電流I3、横軸に時間tをとって表している。
コイルに印加する電流は、時間t2,t6で最大の電流で、時間t0,t4で最小の電流である。また、時間t1,t3,t5で電流が0である。
このように、コイルの電流が0のときに、第1振動子の変位角が最大または最小の値をとり、コイルの電流が最大または最小のときに第1振動子の変位角が0になる。
【0059】
図9(a)は、副振動子の変位角を示し、縦軸に変位角θ4、横軸に時間tをとって表している。この図から、副振動子は、時間t3において最大の変位角を有し、時間t1,t5において最小の変位角を有する振動が励起されている。また、この振動では時間t0,t2,t4,t6において変位角が0となる。
この副振動子が図9(a)の動作をするとき、圧電素子に印加される電圧は図9(b)に示す電圧である。この図では、縦軸に電流V4、横軸に時間tをとって表している。
圧電素子に印加される電圧は、オフセット電圧Vosであり、この電圧において、副振動子の周波数が第1振動子の周波数と等しくなる。圧電素子に印加される電圧は、時間t0,t4で最大の電圧で、時間t2,t6で最小の電圧である。
このように、電圧がオフセット電圧Vosのときに副振動子の変位角が最大または最小の値をとり、コイルの電流が最大または最小のときに副振動子の変位角が0になる。
【0060】
そして、図8、図9に示すように、第1振動子および副振動子における変位角変化の位相は逆相となっている。この変位角の周期的変化は、第1振動子および副振動子が振動する周波数に置き換えることができ、第1振動子および副振動子は周波数が同じであり、かつ位相が逆相の関係にある。
【0061】
以上のように、本実施形態の光スキャナー3は、副振動子70の駆動する周波数が第1振動子60と同一で、かつ、位相が逆位相となるように構成されている。
副振動子70から第1振動子60の振動と同一の周波数で、かつ位相が180°反転した逆位相の振動を供給することで、騒音の原因となる振動の振幅を打ち消すことが可能である。
そして、副振動子70が振動腕の曲げ振動を行う振動子である。曲げ振動を行う振動子は、棒状の振動腕を設けることで構成でき、大きなスペースを必要としない。このため、従来の光スキャナーのサイズを維持して構成が可能である。さらに、振動腕に圧電素子を設けることで、容易に振動腕を曲げ振動させる振動子を構成できる。
また、圧電素子に印加する電圧のオフセット電圧を変化させることで、前記副振動子の周波数を調整することができ、容易に第1振動子と同一の周波数を得ることができる。
(変形例)
【0062】
次に、第2の実施形態の変形例について説明する。この変形例では、複数の副振動子を備える点において、第2の実施形態と異なる。
図10は第2の実施形態における変形例を示す概略平面図である。
光スキャナー4の基体88は、枠状をなす枠部86と、第1振動子80と、2つの副振動子90,100と、を備えている。第1振動子80は、矩形状の光反射基板81と、この光反射基板81を支持する一対の梁83から形成されている。光反射基板81の一方の面には、光反射性を有する光反射面82が形成されている。一対の梁83は、光反射基板81を駆動させる駆動軸Xに沿って設けられ、一方の端を光反射基板81に接続され、他方の端を枠部86に接続されている。
【0063】
副振動子90は、枠部86から駆動軸Xに平行に延出する棒状の振動腕91と、振動腕91上に形成された圧電素子99とから構成されている。副振動子100は、枠部86から駆動軸Xに平行に延出する棒状の振動腕101と、振動腕101上に形成された圧電素子109とから構成されている。
副振動子90と副振動子100とは、第1振動子80における光反射面82の中央点Gに対して点対称な位置に配置されている。副振動子90の振動腕の一方の面には圧電素子99が設けられている。圧電素子99は圧電材料をAlなどの金属からなる下部電極93および上部電極95で挟んだ構造を有している。下部電極93は枠部86に引き出され、接続パッド96に接続されている。上部電極95は枠部86に形成された接続パッド97に金線などの金属ワイヤ98により接続されている。
【0064】
同様に、副振動子100の振動腕の一方の面には圧電素子109が設けられている。圧電素子109は圧電材料をAlなどの金属からなる下部電極103および上部電極105で挟んだ構造を有している。下部電極103は枠部86に引き出され、接続パッド106に接続されている。上部電極105は枠部86に形成された接続パッド107に金線などの金属ワイヤ108により接続されている。
なお、基体88は、板状のシリコン基板から形成され、第1振動子80と副振動子90,100とは半導体プロセスを利用したシリコン基板のエッチングによって同一平面に一体形成されている。
【0065】
さらに、図示しないが、第2の実施形態と同様に、光反射基板81の他方の面には磁石が取り付けられている。
基体88の枠部86の下面には一面が開放された箱状の函体が接合され、函体内には磁石に対応してコイル85が一定の距離をおいて配置されている。
【0066】
このような構成の光スキャナー4において、コイル85に周期的に正負が代わる電流を流すことで、コイル85に発生した磁界により第1振動子80の磁石がコイル85に引き寄せられたり、反発したりする力が働き、梁83がねじれて光反射基板81が駆動軸Xまわりに動く振動が励起される。
また、副振動子90,100は、接続パッド96,97,106,107を介して、下部電極93,103と上部電極95,105に交番電圧を印加することで、圧電材料が伸縮して振動腕91,101がそれに追従して基体88の厚み方向に変位する振動が励起される。
なお、2つの副振動子90,100の振幅の和と、第1振動子80の振幅が等しくなるように副振動子90,100の各寸法が決められている。
【0067】
そして、本変形例の光スキャナー4は、副振動子90,100の駆動する周波数が第1振動子80と同一で、かつ、位相が逆位相となるように構成されている。
副振動子90,100からは第1振動子80の振動と同一の周波数で、かつ位相が180°反転した逆位相の振動が供給され、騒音の原因となる第1振動子80の振動の振幅を打ち消すことが可能であり、光スキャナー4から発する騒音を無くすことができる。このように、光スキャナーに副振動子を複数設けても実施することができる。
(第3の実施形態)
【0068】
次に、画像形成装置の一例としてプロジェクターに本実施形態の光スキャナーを採用した例を説明する。
図11は、画像形成装置としてのプロジェクターを示す概略図である。
図11に示す画像形成装置5は、光スキャナー1と、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の光源121、122、123と、クロスダイクロイックプリズム(Xプリズム)124と、ガルバノミラー125と、固定ミラー126と、スクリーン127とを備えている。
【0069】
このようなプロジェクター5では、光源121、122、123からクロスダイクロイックプリズム124を介して光スキャナー1の光反射面12に各色の光が照射される。このとき、光源121からの赤色の光と、光源122からの緑色の光と、光源123からの青色の光とが、クロスダイクロイックプリズム124にて合成される。
そして、光反射面12で反射した光(3色の合成光)は、ガルバノミラー125で反射した後に、固定ミラー126で反射し、スクリーン127上に照射される。
【0070】
その際、光スキャナー1の駆動(駆動軸Xまわりの回動)により、光反射面12で反射した光は、スクリーン127の横方向に走査(主走査)される。一方、ガルバノミラー125の軸線Yまわりの回転により、光反射面12で反射した光は、スクリーン127の縦方向に走査(副走査)される。また、各色の光源121、122、123から出力される光の強度は、図示しないコンピューターから受けた画像情報に応じて変化する。
【0071】
以上のように、本実施形態のプロジェクターは、騒音の発生を低減した光スキャナーを備えており、光スキャナーの駆動に起因した騒音を低減するプロジェクター(画像形成装置)を提供できる。
なお、本実施形態の光スキャナーはプロジェクターに限らず、レーザープリンター、バーコードリーダー、走査型共焦点顕微鏡などの画像形成装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0072】
1,2,3,4…光スキャナー、5…プロジェクター、10…第1振動子、11…光反射基板、12…光反射面、13…梁、14…磁石、15…コイル、15a…コア、15b…巻線、16…枠部、18…基体、19…函体、20…副振動子、21…可動基板、23…梁、24…磁石、25…コイル、25a…コア、25b…巻線、30…第1振動子、31…光反射基板、32…光反射面、33…梁、35…コイル、36…枠部、38…基体、40…副振動子、41…可動基板、43…梁、45…コイル、50…副振動子、51…可動基板、53…梁、55…コイル、60…第1振動子、61…光反射基板、62…光反射面、63…梁、64…磁石、65…コイル、65a…コア、65b…巻線、66…枠部、68…基体、69…函体、70…副振動子、71…振動腕、72…絶縁膜、73…下部電極、74…圧電材料、75…上部電極、76,77…接続パッド、78…金属ワイヤ、79…圧電素子、80…第1振動子、81…光反射基板、82…光反射面、83…梁、85…コイル、86…枠部、88…基体、90…副振動子、91…振動腕、93…下部電極、95…上部電極、96,97…接続パッド、98…金属ワイヤ、99…圧電素子、100…副振動子、101…振動腕、103…下部電極、105…上部電極、106,107…接続パッド、108…金属ワイヤ、109…圧電素子、121…光源、122…光源、123…光源、124…クロスダイクロイックプリズム、125…ガルバノミラー、126…固定ミラー、127…スクリーン、200…位相情報検知手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光反射性を有する光反射基板と、該光反射基板を支持する一対の梁と、を有する第1振動子と、
前記第1振動子の前記一対の梁をねじれ変形させて前記光反射基板を一定の周波数で駆動させる第1振動子駆動部と、
前記第1振動子と同一面に設けられた副振動子と、
前記副振動子を一定の周波数で駆動させる副振動子駆動部と、を備え、
前記副振動子の駆動する周波数が前記第1振動子と同一で、かつ、位相が逆位相であることを特徴とする光スキャナー。
【請求項2】
請求項1に記載の光スキャナーにおいて、
前記第1振動子が駆動する周波数の位相を検知する位相情報検知手段を備えることを特徴とする光スキャナー。
【請求項3】
請求項1または2に記載の光スキャナーにおいて、
前記副振動子がねじり振動を行う振動子であることを特徴とする光スキャナー。
【請求項4】
請求項3に記載の光スキャナーにおいて、
前記副振動子が前記第1振動子と同一の形状であることを特徴とする光スキャナー。
【請求項5】
請求項1または2に記載の光スキャナーにおいて、
前記副振動子が振動腕の曲げ振動を行う振動子であることを特徴とする光スキャナー。
【請求項6】
請求項5に記載の光スキャナーにおいて、
前記副振動子の前記振動腕の上に圧電素子が形成されていることを特徴とする光スキャナー。
【請求項7】
請求項6に記載の光スキャナーにおいて、
前記圧電素子に印加する電圧のオフセット電圧を変化させることで、前記副振動子の周波数を調整することを特徴とする光スキャナー。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光スキャナーにおいて、
前記副振動子が複数設けられていることを特徴とする光スキャナー。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の光スキャナーにおいて、
前記第1振動子および前記副振動子がシリコンにて形成されていることを特徴とする光スキャナー。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか一項に記載の光スキャナーにおいて、
前記第1振動子および前記副振動子における駆動方法が電磁駆動、静電駆動、圧電駆動のいずれから選択された駆動方法であることを特徴とする光スキャナー。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光スキャナーと、
前記光スキャナーの光反射基板に向けて光を射出する光源と、を備え、
前記光反射基板で反射した光を走査して対象物上に画像を形成するように構成されたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−204336(P2010−204336A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48915(P2009−48915)
【出願日】平成21年3月3日(2009.3.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】