説明

光ディスク原盤露光装置およびこの偏芯除去方法

【課題】溝付きレジスト原盤の偏芯を除去して溝内部の中央を露光し溝またはピットを形成する。
【解決手段】記録済み溝部を有するレジスト原盤1をターンテーブル上に設置してフォーカスサーボ制御する。この時はまだレジスト原盤の吸着を行わない。マイクロメータヘッド11をレジスト原盤1の外周端部に接触させ、ターンテーブルをゆっくり回転してTe信号検出器12で得るトラッキングエラー信号から最も偏芯が少ないようにマイクロメータヘッド11でレジスト原盤1を移動して偏芯を除去する。レジスト原盤1を回転させ、Te信号検出器12で得るトラッキングエラー信号から偏芯量を検知して、再度マイクロメータヘッド11により微調整を行う。その後、レジスト原盤1を吸着してターンテーブルを回転させ、トラッキングサーボ制御をかけて露光することで、記録済み溝部をもつレジスト原盤1に対して偏芯除去し、溝内部の中央に露光することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、偏芯除去機構を有する光ディスク原盤露光装置およびこの偏芯除去方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の光ディスク原盤露光装置では研磨されたガラス板上にレジストを塗布し、そのレジスト面に対して対物レンズにより集光したレーザ光を照射し溝形成を行っている。したがって、光ディスク原盤露光装置のレジスト面上でレーザ光を集光する対物レンズにはフォーカス方向のみ駆動する構造になっている。
【0003】
また、特許文献1には、同心円状あるいはスパイラル状にパターンが形成された円盤状物体を保持回転する回転テーブルと、回転テーブルに固定され円盤状物体の外周に接するように配置された2個の位置決めストッパと、円盤状物体を2個の位置決めストッパの中心線方向に移動する移動調整機構と、円盤状物体に形成されたパターンの外周エッジまたは内周エッジを含む領域をモニタする映像モニタ部とを有し、円盤状物体の外径中心と回転テーブルの回転中心とのズレを補正することにより、円盤状物体の回転時のパターン偏芯を小さくして、光ディスク原盤等の信号検査装置においてプリフォーマット信号変調度などの測定を正確に行う偏芯調整装置が記載されている。
【0004】
特許文献2にも、測定時、光ディスク原盤などの円盤状物体を保持し回転する回転機構部に装着して回転した状態で、レーザ発振器から円盤状物体に形成されたパターン上にレーザビームを照射する。そして円盤状物体に形成されたパターンによって回折する1次回折光を光位置センサ部で捕捉し、また偏芯量算出部は受光位置信号aの変化量が小さくなるよう偏芯量補正信号bを出力し位置調整部は偏芯量補正信号bによって円盤状物体を移動し回転機構部の回転中心と円盤状物体上のパターン中心との偏芯を調整する偏芯調整装置が記載されている。
【0005】
そして、特許文献3には、光ディスクのガラス板が載置されるべきターンテーブルの周囲に配設されたベースプレート上にてターンテーブルの回転中心に関して等角度間隔で配設された3つのピボット軸に連結されたリンクアームと、隣接するリンクアームを互いに揺動可能に連結する連接棒と、各リンクアーム上に取り付けられた案内駒と、各リンクアームのうち、少なくとも一つのリンクアームとベースプレートとの間に、ピボット軸を介して連結された、このリンクアームを揺動させるための駆動手段とを有しており、駆動手段により、各リンクアームをピボット軸の周りに揺動させることにより、各案内駒が、ターンテーブルの回転中心に対して、同一方向に等距離だけ移動して、ターンテーブル上に載置されたガラス板の外周に当接する構成としたガラス板のセンタリング装置が記載されている。
【特許文献1】特開平5−266581号公報
【特許文献2】特開平6−4891号公報
【特許文献3】特開平7−240037号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような構成の光ディスク原盤露光装置は、すでに記録済み溝部を有した光ディスク原盤であるレジスト原盤の溝内部に露光ピットを形成しようとする場合に、前述に提案されているフォーカス方向の機構だけでは、溝内部に露光ビームを照射することは困難である。その理由としては、溝付きレジスト原盤の回転中心とターンテーブル回転中心を一致させなければならず、このため対物レンズにトラッキング方向へ駆動する機構を設けてトラッキングサーボ制御による追従を実施しても偏芯が大きいとサーボ残差によって溝中心に露光ができないという課題があった。
【0007】
本発明は、前記従来技術の課題を解決することに指向するものであり、溝付きレジスト原盤の偏芯を除去し溝内部の中央に露光溝またはピットを形成するため、溝付きレジスト原盤の回転中心とターンテーブル中心を一致させて、溝付きレジスト原盤の円周方向中心に露光ビームを照射して溝内部の中央に露光溝またはピットを露光形成する光ディスク原盤露光装置およびこの偏芯除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載される光ディスク原盤露光装置は、光ディスク原盤露光装置において、光ディスク原盤の回転中心を装置内に有する回転軸受の回転中心に一致させる偏芯除去手段と、偏芯除去手段を含めこの光ディスク原盤露光装置の各部を制御する制御手段とを備えた構成によって、偏芯除去手段により、対象の光ディスク原盤の外径真円度の影響に関係なく露光装置のターンテーブル中心を一致させて、記録済み溝部を有する光ディスク原盤を露光することができる。
【0009】
また、請求項2,3に記載される光ディスク原盤露光装置は、偏芯除去手段として、光ディスク原盤の外周端部に接触して偏芯量を検知し補正するエンコーダモータ付きのマイクロメータヘッドを備えたこと、さらに、偏芯除去時のみ光ディスク原盤に接触し、偏芯除去後は前記光ディスク原盤から離れるよう動作する駆動機構を備えた構成によって、偏芯除去手段により、対象となる溝付き光ディスク原盤とターンテーブル中心を一致させ、光ディスク原盤の記録済み溝内部の中心を露光することができる。
【0010】
また、請求項4,5に記載される光ディスク原盤露光装置は、偏芯除去手段として、光ディスク原盤の露光に用いる対物レンズのフォーカス信号,トラッキング信号により偏芯量を検知する偏芯量検知機構を備えたこと、さらに、対物レンズの駆動手段として、対物レンズをフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動する構成によって、露光装置の対物レンズを光ディスク原盤の記録済み溝部に位置決めすることができる。
【0011】
また、請求項6に記載される光ディスク原盤露光装置の偏芯除去方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク原盤露光装置の偏芯除去手段による偏芯除去方法であって、光ディスク原盤の外周端部に接触するエンコーダモータ付きのマイクロメータヘッドによって偏芯除去を行い、その後、対物レンズを光ディスク原盤の記録済み溝部にフォーカスサーボ制御させ光ディスク原盤を回転することで得られるトラッキングエラー信号から偏芯量を検知し、再度、マイクロメータヘッドにより偏芯除去の微調整を行って、記録済み溝部に対して偏芯量の少ない光ディスク原盤の中心を求める方法によって、溝付き光ディスク原盤における溝内部に露光ビームを照射することができ、溝内部の中央に溝またはピットを露光形成することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明のディスク原盤露光装置およびこの偏芯除去方法によれば、偏芯除去手段により対象の光ディスク原盤の外径真円度の影響に関係なく露光装置のターンテーブル中心を一致させて、光ディスク原盤の記録済み溝内部の中央を露光可能として、その溝内部の中央に溝またはピットを露光形成できることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明における実施の形態を詳細に説明する。
【0014】
図1は本発明の実施の形態における偏芯除去手段を備えた光ディスク原盤露光装置の概略構成を示すブロック図である。
【0015】
図1に示すように、本露光装置の構成はレジスト原盤1を吸着して回転させるターンテーブル付きのエアスピンドルモータ(以下、ターンテーブル2という)、ターンテーブル2上に位置して対物レンズ3を含む移動光学系4からなる記録ヘッドを移動させるエアスライダ(図示せず)、記録するための露光光学系の一部である固定光学系5により構成されている。
【0016】
この固定光学系5においては、露光光源として、紫外レーザ光(λ=250〜460nm)を発振するUVレーザ51が設置されている。UVレーザ51から出射された紫外レーザ光は、E/O(電気光学効果)素子またはA/O(音響光学効果)素子を用いた光変調器52に入射され、所望のフォーマットに変調されるようになっている。光変調器52によって変調された紫外レーザ光は、反射ミラー53を介して、ビームエキスパンダ54に入射され、紫外レーザ光を拡大し、ビーム成形するようになっている。ビームエキスパンダ54によってビーム成形された紫外レーザ光は、分離ミラー55を介して、移動光学系4に導かれるようになっている。
【0017】
さらに、この分離ミラー55を介して、CCD(Charge Coupled Device ;固体撮像素子)56が配置されている。このCCD56には、紫外レーザ光の集光ビームスポットを表示するモニタ57が接続されている。
【0018】
また、移動光学系4においては、回動可能な平行平面板からなるビームシフタ41が配置され、固定光学系5の分離ミラー55から導かれた紫外レーザ光の光軸を平行に移動して調整するようになっている。ビームシフタ41の後段には、回動可能な部分反射ミラー42が配置され、ビームシフタ41によって光軸調整された紫外レーザ光を反射して、対物レンズ3に入射すると共に、この対物レンズ3に入射する紫外レーザ光の入射角を調整するようになっている。そして、対物レンズ3を用いて、回転するターンテーブル2上に搭載されたレジスト原盤1上に紫外レーザ光をその回折限界まで集光する。
【0019】
さらに、部分反射ミラー42を挟んで、対物レンズ3に対向する側に、フォーカス用LD45、シリンドリカルレンズ43および4分割PD(4分割受光素子)44から構成されるフォーカス光学系が設けられている。フォーカス用LD45から出射されたLD光は対物レンズ3によってレジスト原盤1上に回折限界まで集光、反射し再び対物レンズ3および部分反射ミラー42,46を介してシリンドリカルレンズ43を通過し、さらに4分割PD44に入射するようになっている。
【0020】
なお、対物レンズ3はボイスコイルアクチュエータ(図示せず)が接続されており、4分割PD44によって得られたフォーカスエラー信号に基づき、回転するレジスト原盤1の面ぶれに対応しつつ、レジスト原盤1からの距離が常に対物レンズ3の焦点深度内に保持されるように対物レンズ3の位置をフォーカスサーボ制御するようになっている。
【0021】
本露光装置の露光光学系の光軸調整を行った後、露光光源としてのUVレーザ51に紫外レーザ光を発振させ、光変調器52に入射させて所望のフォーマットに変調する。この光変調器52によって変調された紫外レーザ光を、反射ミラー53、ビームエキスパンダ54、分離ミラー55を介して移動光学系4に導く。移動光学系4では、固定光学系5からの紫外レーザ光がビームシフタ41に入射、通過し部分反射ミラー42により対物レンズ3方向に反射し、この対物レンズ3に入射する。そして、対物レンズ3を用いて、回転するターンテーブル2上に搭載されたレジスト原盤1上に紫外レーザ光をその回折限界まで集光する。
【0022】
紫外レーザ光を回転するレジスト原盤1上に常に集光(フォーカス)させる手段としてのフォーカス光学系はLD45、シリンドリカルレンズ43、4分割PD44で構成される。LD45から出射したレーザ光は部分反射ミラー42,46によって対物レンズ3を通過しレジスト原盤1上に集光し、その反射光が再度部分反射ミラー42,46を通過しシリンドリカルレンズ43で非点収差を加えて4分割PD44に入射する。
【0023】
そして、図2(b)に示す4分割PD44によって検出した各検出信号A,B,C,Dから、下記の(数1)によってフォーカスエラーFe、反射光量Rf、トラッキングエラーTeの各信号を得る。
(数1)
Fe=(A+C)−(B+D)
Rf=A+B+C+D
Te=(A+D)−(B+C)
ここで、光ディスク原盤であるレジスト原盤1の作成工程について説明する。図3に示すように、ガラス板1aの基板洗浄を行って(S1)、レジスト膜1bをガラス板1a上に塗布して、レジスト原盤1’を作成する(S2)。作成したレジスト原盤1’を露光装置のターンテーブル上に設置し偏芯除去を行い(S3)、UVレーザ51,光変調器52からの紫外レーザ光を対物レンズ3介してレジスト原盤1’に溝部1cを露光して(S4)、これを現像することで溝部1cを形成する(S5)。
【0024】
さらに、レジスト原盤1’上にレジスト膜1bを塗布して、記録済み溝部を有するレジスト原盤1を作成する(S6)。このレジスト原盤1を露光装置のターンテーブル上に設置し本実施の形態の偏芯除去を行って(S7)、処理S4と同様に露光し(S8)、現像することにより光ディスク原盤を得る(S9)。
【0025】
また、本露光装置が露光動作を行う場合、レジスト原盤1’をターンテーブル2に吸着させて一定速度(CAV,CLV)で回転させる。次に記録ヘッドがその半径、回転数に応じてレジスト原盤1’の半径方向に移動して紫外レーザ光をレジスト原盤1’に照射して潜像を形成する。通常この場合はレジスト原盤(図3に示すレジスト原盤1’)に溝はなく、平滑なレジスト面に対して露光が行われるためトラッキングサーボ制御は行わずフォーカスサーボ制御のみで露光が行われる。なお、このときのレジスト原盤1’とターンテーブル2との回転中心の偏芯除去はマイクロメータヘッドより検知し補正される。
【0026】
例えば、CAV(角速度一定)露光の場合はターンテーブル2およびエアスライダは一定速度で駆動し、CLV(線速度一定)露光の場合は線速が一定になるようにターンテーブル2の回転、エアスライダの送り速度を送りピッチに合うように駆動することで一定ピッチの露光動作を行う。エアスライダを設定した送りピッチになるように駆動するためには、エアスライダ移動体(記録ヘッド)に設置したスケール(レーザスケール,マグネスケール,レーザ測長器等)により位置情報を得て、その位置情報にフィードバックサーボ制御を行い精度のよい送りを実現する。
【0027】
図4は本実施の形態における偏芯除去手段の概略構成を示すブロック図であり、図4を参照しながら偏芯除去の動作について説明する。
【0028】
図4に示すように、レジスト原盤1を吸着回転させるターンテーブル駆動系と、ターンテーブル上の記録ヘッド10を移動するエアスライダ駆動系と、記録するための露光光学系(図示せず)、およびPC(パーソナルコンピュータ)13からなる制御系で構成され、詳細には、ターンテーブル駆動系では、PC13からの駆動信号に基づいてスピンドル・スライダサーボドライバ14からのスピンドル駆動信号によってエアスピンドルモータ(図示せず)が回転駆動される。
【0029】
エアスライダ駆動系では、PC13からの制御信号および後述するスケールデータ信号に基づいてスピンドル・スライダサーボドライバ14からのスライダ駆動信号によってエアスライダ6を駆動させて、記録ヘッド10をレジスト原盤1の半径方向で回転数に応じて移動し紫外レーザ光をレジスト原盤1上に照射して潜像を形成する。その際、記録ヘッド10に取り付けられているスケール7も記録ヘッド10の移動に従って移動し、その移動量または位置情報をスケールデータ信号としてスピンドル・スライダサーボドライバ14に出力する。
【0030】
さらに、偏芯除去手段は、エンコーダモータ付きのマイクロメータヘッド11、Te信号検出器(トラッキングエラー信号検出器)12、PC13から構成されている。マイクロメータヘッド11は、ターンテーブル中心に対向するように設置され、使用時以外はレジスト原盤1から離れるように移動軸をもっている。また、マイクロメータヘッド11は、エアスライダ6の移動軸に平行に位置している。
【0031】
本実施の形態における偏芯除去の処理として、まず、前述の図4に示すように記録済み溝部を有するレジスト原盤1をターンテーブル2上に設置してフォーカスサーボ制御を行う、この時はまだレジスト原盤の吸着を行わない。
【0032】
そして、マイクロメータヘッド11をレジスト原盤1の外周端部に接触させてターンテーブルをゆっくり回転しTe信号検出器12より得るトラッキングエラー信号から最も偏芯が少ないように(1周内においてゼロクロスする波形1周期が少ない)マイクロメータヘッド11でレジスト原盤1を移動してレジスト原盤1の偏芯を除去する(図5参照)。なお、このレジスト原盤1の中心位置を設定する際に、ターンテーブルを所定の角度として、例えば90度ずつ回動させてもよい。
【0033】
なお、Te信号検出器12として、図2(b)において説明した4分割PDの受光面から得られるトラッキングエラー信号(Te=(A+D)−(B+C))を用いる。
【0034】
さらに、レジスト原盤1を回転させ、Te信号検出器12より得られるトラッキングエラー信号から偏芯量を検知して、再度マイクロメータヘッド11により検知した偏芯量に基づき偏芯除去の微調整を行う。その後、レジスト原盤1を吸着してターンテーブルを回転させ、トラッキングサーボ制御をかけて露光を行う。
【0035】
このように、すでに形成されている記録済み溝部をもつレジスト原盤1に対して偏芯除去して、トラッキングサーボ制御をかけて露光を行うことで、すでに形成されている溝内部の中央を露光しピットやグルーブの形成を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る光ディスク原盤露光装置およびこの偏芯除去方法は、偏芯除去手段により対象の光ディスク原盤とターンテーブルの回転中心を一致させて、光ディスク原盤の記録済み溝内部の中央部分を露光して溝またはピットを形成することができ、露光装置等の偏芯除去に用いて有用である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態における偏芯除去手段を備えた光ディスク原盤露光装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本実施の形態の光ディスク原盤露光装置における(a)はフォーカス光学系の概略構成、(b)はフォーカス光学系の4分割PDの受光面を示す図
【図3】光ディスク原盤であるレジスト原盤の作成工程を示す図
【図4】本実施の形態における偏芯除去手段の概略構成を示すブロック図
【図5】光ディスク原盤の回転に伴う偏芯の測定波形を示す図
【符号の説明】
【0038】
1,1’ レジスト原盤
2 ターンテーブル
3 対物レンズ
4 移動光学系
5 固定光学系
6 エアスライダ
7 スケール
10 記録ヘッド
11 マイクロメータヘッド
12 Te信号検出器
13 PC
14 スピンドル・スライダサーボドライバ
41 ビームシフタ
42,46 部分反射ミラー
43 シリンドリカルレンズ
44 4分割PD
45 LD
51 UVレーザ
52 光変調器
53 反射ミラー
54 ビームエキスパンダ
55 分離ミラー
56 CCD
57 モニタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスク原盤露光装置において、前記光ディスク原盤の回転中心を装置内に有する回転軸受の回転中心に一致させる偏芯除去手段と、前記偏芯除去手段を含め当該光ディスク原盤露光装置の各部を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク原盤露光装置。
【請求項2】
前記偏芯除去手段として、光ディスク原盤の外周端部に接触して偏芯量を検知し補正するエンコーダモータ付きのマイクロメータヘッドを備えたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク原盤露光装置。
【請求項3】
前記偏芯除去手段として、偏芯除去時のみ光ディスク原盤に接触し、偏芯除去後は前記光ディスク原盤から離れるよう動作する駆動機構を備えたことを特徴とする請求項2記載の光ディスク原盤露光装置。
【請求項4】
前記偏芯除去手段として、光ディスク原盤の露光に用いる対物レンズのフォーカス信号,トラッキング信号により偏芯量を検知する偏芯量検知機構を備えたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク原盤露光装置。
【請求項5】
前記対物レンズの駆動手段として、前記対物レンズをフォーカス方向およびトラッキング方向に駆動することを特徴とする請求項4記載の光ディスク原盤露光装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ディスク原盤露光装置の偏芯除去手段による偏芯除去方法であって、光ディスク原盤の外周端部に接触するエンコーダモータ付きのマイクロメータヘッドによって偏芯除去を行い、その後、対物レンズを前記光ディスク原盤の記録済み溝部にフォーカスサーボ制御させ光ディスク原盤を回転することで得られるトラッキングエラー信号から偏芯量を検知し、再度、前記マイクロメータヘッドによって前記検知した偏芯量で偏芯除去の微調整を行って、前記記録済み溝部に対して偏芯量の少ない前記光ディスク原盤の中心を求めることを特徴とする光ディスク原盤露光装置の偏芯除去方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−12370(P2006−12370A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−199054(P2004−199054)
【出願日】平成16年7月6日(2004.7.6)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】