説明

光ファイバテープ心線及び光ファイバコード及び光ファイバケーブル

【課題】テープ心線を構成する個々の単心線の識別性、取り扱い性に優れた光ファイバテープ心線を提供する。
【解決手段】直径Dが250μmの光ファイバ素線2の周囲に短径Wと長径Tとを持つように被覆3を施した扁平光ファイバ心線4を複数本、短径方向と直行する面である側面4aを互いに隣接させて横1列に並べ接合してなる光ファイバテープ心線1であって、短径W及び長径Tの寸法が、Dμm≦W<(D+100)μm 420μm≦T≦550μmの範囲にあることを特徴とする。テープ心線を構成する単心線(扁平光ファイバ心線)の剛性の向上、取り扱い性の向上が図られる。φ250μm素線テープ心線用の通常の融着接続機で一括融着接続が可能、φ500μm心線用の通常の被覆除去工具で被覆除去可能、φ500μm心線用のテープ心線ホルダでクランプ可能などの利便性が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外径250μmの光ファイバ素線を並べ接合した光ファイバテープ心線に関し、特に識別性、取り扱い性を向上させた光ファイバテープ心線に関する。
【背景技術】
【0002】
直径125μmのガラスファイバに例えば紫外線硬化樹脂の被覆及び識別のための着色を施した直径250μm(以下、場合によりφ250μmと表示する)の光ファイバは、標準的な光ファイバとして広く用いられている。
しかし、このφ250μmの光ファイバ素線(以下、場合によりφ250μm素線と略す)は、細径でありかつ剛性が低いため、接続現場等において識別性及び取り扱い性に欠けるという欠点がある。
そこで、φ250μm素線の上に更に被覆材をかぶせて直径500μmとした光ファイバ心線も知られている。
このφ500μmの光ファイバ心線(以下、場合によりφ500μm心線と略す)は、φ250μm素線と比較して、外径が2倍と太くなりかつ剛性が高くなるため、識別性及び取り扱い性が格段に向上する。
【0003】
ところで、図18(a)に示すように、φ250μm素線2を複数本並べ全体被覆82を施した光ファイバテープ心線(以下、光ファイバテープ心線を場合により単にテープ心線という)81は広く使用されているが、このφ250μm素線2を用いたテープ心線(以下、場合によりφ250μm素線テープ心線という)81は、複数本の光ファイバ素線2を一括して融着接続することができ、作業性が良好である。2aはコアの周囲にクラッドを形成したガラスファイバ(裸ファイバ)、2bは紫外線硬化型樹脂などによる被覆を示す。
【0004】
しかし、このφ250μm素線テープ心線81を光ファイバ素線2に分離して取り扱う際には、上述したように、細径でありかつ剛性が低いため、接続現場等において細心の注意が必要で取り扱い性に欠けるという欠点がある。また、又、細すぎるため、識別のために各光ファイバ素線2毎に色付けされたその色の識別が困難な場合もしばしばある。
【0005】
そこで、図18(b)に示すように、φ250μm素線2の周囲にさらに被覆93を施してなるφ500μm心線92を並列に並べ、全体被覆94を施してテープ心線91としたものがある。
しかし、このφ500μm心線92を用いたテープ心線(以下、場合によりφ500μm心線テープ心線という)91の場合、ファイバ間のピッチは500μmとなり、ファイバピッチが広いため、融着接続機の位置決め用のV溝に乗らず、並列に並べても一括融着接続をすることができない。
また、φ500μm心線を用いたテープ心線は、ファイバピッチ250μmのテープ心線との融着接続は不可能である。
【0006】
ところで、特許文献1には、厚みがφ250μmの光ファイバ素線(特許文献1では心線と記載)6の外径にほぼ等しく、幅がその厚みよりも大なる単心テープ状光ファイバ心線1が、お互いのテープ面を重ね合わせて複数枚積層された構造の単心多心光ファイバ心線変換部材が示されている。
これにより、テープ心線を構成する単心線(仮に構成単心線と呼ぶ)に剛性を持たせながら、通常のφ250μm素線からなるテープ心線のファイバピッチと同様なファイバピッチで配列できるので、各構成単心線の取り扱い性がよく、また単心多心光ファイバ心線変換部材を、取り扱い性よく、低価格で構成できる(特許文献1の図、図3、段落番号[0053]など)。
【0007】
また、特許文献2には、複数枚対複数枚の光ファイバテープ心線を一括接続可能にする方法として、複数のφ250μmの光ファイバ素線を一括被覆している一括被覆層の横幅を削った光ファイバテープ心線を密着させて並べ、一括融着する光ファイバテープ心線の接続方法が示されている。
【0008】
特許文献3には、光ファイバ素線個々を目視にて簡単に識別可能な光ファイバテープ心線として、並列に配置した光ファイバ素線(φ250μm素線を想定していると思われる)の全体を被覆する長方形の被覆体の少なくとも一端側に、配列順の基準を示す目印を設けた光ファイバテープ心線が示されている。
この目印を基準として各光ファイバ素線の位置を認識することで、個々の光ファイバ素線を識別することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平8−313771
【特許文献2】特開平8−62476
【特許文献2】特願平7−310625
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1における単心テープ状光ファイバ心線は、通常の単心光ファイバ心線と比較すると、剛性が高くなるという点で取り扱い性が良くなり、また、ファイバピッチの点でも取り扱い性が良くなるが、融着接続の作業等を考慮すると、必ずしも取り扱い性が良好とは言えない。
すなわち、特許文献1では、実施例の単心テープ状光ファイバ心線の幅が800μ
mであり、また、少なくとも幅が500μm以上を想定しており(段落番号[0038])、このような幅寸法では、被覆除去工具による被覆除去、あるいは融着接続時のテープ心線ホルダでのクランプ等において取り扱い性が良くない。
また、特許文献1では、光ファイバ素線の識別性についてはとくに考慮されていない。
【0011】
また、特許文献2の光ファイバテープ心線の接続方法では、テープ心線の横幅を削る際、端の光ファイバ心線を断線させてしまう恐れがあり、作業者の熟練を考慮せずに安心して作業できる方法とも言い難い。
【0012】
特許文献3の光ファイバテープ心線は、テープ心線における各光ファイバ素線の識別、及びテープ心線のオモテ面ウラ面の識別性は良くなるが、テープ心線を単心分離した後は、各光ファイバ素線を識別できなくなる。
【0013】
本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもので、光ファイバテープ心線を構成する各φ250μmの光ファイバ素線の取り扱い性が良好であり、被覆除去や融着接続にかかる取り扱い性が良好な光ファイバテープ心線を提供することを目的とし、また、個々の光ファイバ素線の識別性の良好な光ファイバテープ心線を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決する請求項1の発明は、
直径Dが250μmの光ファイバ素線の周囲に短径Wと長径Tとを持つように被覆を施した扁平光ファイバ心線を複数本、短径方向と直行する面である側面を互いに隣接させて横1列に並べ接合してなる光ファイバテープ心線であって、
前記短径W及び長径Tの寸法が、
Dμm≦W<(D+100)μm
420μm≦T≦550μm
の範囲にあることを特徴とする。
【0015】
請求項2は、請求項1記載の光ファイバテープ心線において、扁平光ファイバ心線が、直径250μmの光ファイバ素線の周囲に形成した厚さ数〜数十μmの着色層の周囲に、長径Tと短径Wの寸法を満たすように、無色透明または着色層と同色の被覆材を被せた構成であることを特徴とする。
【0016】
請求項3は、請求項1記載の光ファイバテープ心線において、扁平光ファイバ心線が、直径250μmの光ファイバ素線の周囲に直接、長径Tと短径Wの寸法を満たすように、目的の色に着色された被覆材を被せた構成であることを特徴とする。
【0017】
請求項4は、請求項1〜3の光ファイバテープ心線において、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、対向する側面が互いに直接接触する状態で接合されていることを特徴とする。
【0018】
請求項5は、請求項1〜4のいずれかの光ファイバテープ心線において、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、対向する側面の全体が接合材を介して接合されていることを特徴とする。
【0019】
請求項6は、請求項1〜4のいずれかの光ファイバテープ心線において、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、それぞれの中心を結ぶ中心軸を含む一部分の接合部を介して接合されていることを特徴とする。
【0020】
請求項7は、請求項1〜6のいずれかの光ファイバテープ心線において、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、互いに接合されていない心線間分離部を長手方向に間隔をあけて持つ態様で接合されていることを特徴とする。
【0021】
請求項8の光ファイバコードは、請求項1〜7のいずれかの光ファイバテープ心線を有することを特徴とする。
【0022】
請求項9の光ファイバケーブルは、請求項1〜7のいずれかの光ファイバテープ心線を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明の光ファイバテープ心線によれば、テープ心線を構成する単心線(構成単心線と呼ぶ)が、短径W・長径Tの扁平光ファイバ心線であって、その長径Tの寸法が、420μm≦T≦550μm なので、すなわち長径方向の被覆の厚みが通常のφ250μmの光ファイバ素線の被覆と比べて大幅に厚くなっているので、構成単心線(扁平光ファイバ心線)の剛性が大幅に向上する。
剛性が大となったこと及びサイズが大きくなったことで、φ250μmの細径の光ファイバ素線と比較して構成単心線の取り扱い性が大幅に向上する。
【0024】
また、扁平光ファイバ心線の短径Wが、Dμm≦W<(D+100)μm であることで、このテープ心線のファイバピッチを、通常のφ250μm素線からなるテープ心線のファイバピッチと概ね同じとすることができ、したがって、素線被覆を除去した各裸ファイバをφ250μm素線テープ心線用の通常の融着接続機の位置決め用のV溝に収容することが可能となり、通常の融着接続機で一括融着接続することが可能となる。
また、長径Tの寸法が420μm≦T≦550μm であれば、φ500μm心線用の通常の被覆除去工具を用いて被覆を除去することが可能である。したがって、被覆除去作業についての取り扱い性が向上する。
また、長径Tが420μm≦T≦550μm であれば、φ500μm心線用のテープ心線ホルダの矩形溝の深さに対応できる範囲内であり、テープ心線被覆部を問題なくクランプすることができる。したがって、この点でも融着接続作業についての取り扱い性が向上する。
また、特許文献2の接続方法と異なり、光ファイバテープ心線の被覆の一端を削らなくても一括融着可能であるので、光ファイバを断線させる恐れはなく、作業者の熟練を考慮せずに安心して融着接続することができる。
【0025】
請求項2の光ファイバテープ心線によれば、扁平光ファイバ心線が着色層を有するので、その着色層の色分けすることで、個々の扁平光ファイバ心線の識別が可能となる。
請求項3の光ファイバテープ心線によれば、扁平光ファイバ心線の被覆自体が目的とする色に着色されているので、個々の扁平光ファイバ心線の識別が可能となる。
また、請求項2、3のいずれの光ファイバテープ心線も、特許文献3の光ファイバテープ心線を異なり、テープ心線を単心分離した後の識別性も維持され、取り扱い性が向上する。
【0026】
請求項4光ファイバテープ心線のように、隣接する扁平光ファイバ心線どうしの側面同士が互いに接触する状態で接合されている構成とすれば、あるいは請求項5の光ファイバテープ心線のように、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、対向する側面の全体が接合材を介して接合されている構成とすれば、光ファイバテープ心線をテープ心線ホルダに入れて上から押さえ蓋で挟み込む際に、扁平光ファイバ心線が傾いてしまうことがなく、融着接続を行なえなくなることを防止できる。
【0027】
請求項6の光ファイバテープ心線のように、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、それぞれの中心を結ぶ中心軸を含む一部分の接合部を介して接合されている構成とすれば、やはり、テープ心線ホルダにおいて扁平光ファイバ心線が傾いてしまうことがなく、したがって、融着接続ができなくなることを防止できる。
【0028】
請求項7の光ファイバテープ心線のように、隣接する扁平光ファイバ心線どうしが長手方向に間隔をあけた、互いに接合されていない心線間分離部を持つ構成とすれば、剛性を有しながら取り扱いのし易い光ファイバテープ心線を得ることができる。
【0029】
請求項7又は8によれば、光ファイバテープ心線の取り扱い性が良好な光ファイバコード、あるいは光ファイバケーブルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本願発明の一実施例の光ファイバテープ心線の断面図である。
【図2】(イ)は図1の光ファイバテープ心線における1つの扁平光ファイバ心線の断面図、(ロ)、(ハ)はそれぞれ扁平光ファイバ心線の断面形状の他の実施例をを示す断面図である。
【図3】本発明の光ファイバテープ心線におけるファイバピッチPを2心の場合について説明する図であり、扁平光ファイバ心線の側面同士が直接接触していない場合の光ファイバテープの断面図である。
【図4】本発明の光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状を心数が2心の場合について説明するための図で、隣接する扁平光ファイバ心線の対向する側面が互いに直接接触している場合であり、(a)は全体被覆を有する場合、(b)は互いに接触する扁平光ファイバ心線の長径方向両側に形成される略V溝状隙間に充填された接合材で接合した場合である。
【図5】本発明の光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状の他の例を同じく2心の場合について説明するための図で、隣接する扁平光ファイバ心線の対向する側面の全体が接合材を介して互いに接合されている場合であり、(a)は全体被覆が形成される態様の場合、(b)は全体被覆が形成されない態様の場合である。
【図6】本発明の光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状のさらに他の例を同じく2心の場合について説明するための図で、隣接する扁平光ファイバ心線が、それぞれの中心を結ぶ中心軸を含む一部分の接合部を介して接合されている場合であり、(a)は全体被覆が形成される態様の場合、(b)は全体被覆が形成されない態様の場合である。
【図7】光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状として適切でない例を同じく2心の場合について説明するための図で、隣接する扁平光ファイバ心線の対向する側面が互いに接触しておらず、かつ、扁平光ファイバ心線の中心を結ぶ中心軸から同じ側に反れた位置を連結する接合材で接合されている場合であり、(a)は全体被覆が形成される態様の場合、(b)は全体被覆が形成されない態様の場合、(c)は(b)の場合に生じる不都合を説明する図である。
【図8】光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状として適切でない他の例を同じく2心の場合について説明するための図で、隣接する扁平光ファイバ心線の対向する側面が互いに接触しておらず、かつ、扁平光ファイバ心線の中心を結ぶ中心軸から互いに反対側に反れた位置を連結する接合材で接合されている場合であり、(a)は全体被覆が形成される態様の場合、(b)は全体被覆が形成されない態様の場合、(c)は(b)の場合に生じる不都合を説明する図である。
【図9】光ファイバテープ心線における心線間接合部の形状として適切でないさらに他の例を心数が4心の場合について説明するための図で、(a)は隣接する扁平光ファイバ心線を接合する接合材の位置が、隣接する扁平光ファイバ心線の中心軸から互いに反対側に反れた箇所にあり、かつ、扁平光ファイバ心線並び方向の3箇所の接合材の反れた位置が交互に上下反対となる光ファイバテープ心線の断面を示す図、(b)は(a)の光ファイバテープ心線に生じる不都合を説明する図である。
【図10】本発明の一実施例の光ファイバテープ心線を一般的なφ250μm素線用の融着接続機を用いて融着接続する場合の融着接続機の要部の模式的に示した側面図である。
【図11】図10の融着接続機の平面図である。
【図12】図11におけるA−A要部拡大断面図である。
【図13】図11におけるB−B要部拡大断面図である。
【図14】(a)は従来のφ500μm心線の被覆をφ500μm心線用の被覆除去工具で除去する際の切込み刃の状況を説明する図、(b)は本発明の実施例の光ファイバテープ心線の被覆を(a)と同じくφ500μm心線用の被覆除去工具で除去する際の切込み刃の状況を説明する図である。
【図15】本発明の光ファイバテープ心線を間欠固定テープ心線として構成した実施例を示す斜視図である。
【図16】本発明の光ファイバテープ心線を用いた光ファイバコードの断面図である。
【図17】本発明の光ファイバテープ心線を用いた光ファイバケーブルの断面図である。
【図18】(a)は従来の一般的なφ250μm素線からなる光ファイバテープ心線の断面図、(b)は従来の一般的なφ500μm心線からなる光ファイバテープ心線の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を実施した光ファイバテープ心線、光ファイバコード、及び光ファイバケーブルについて、図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0032】
図1は本発明の一実施例の光ファイバテープ心線1の断面図、図2(イ)はこの光ファイバテープ心線1を構成する単心線である扁平光ファイバ心線4の断面図である。
この光ファイバテープ心線1は、図2(イ)に示すように外径125μmの裸ファイバ(ガラスファイバ)2aに例えば紫外線硬化樹脂による被覆2bを施した外径D=250μmの光ファイバ素線2を用いている。
この光ファイバ素線2の周囲に短径Wと長径Tとを持つように被覆3を施した扁平光ファイバ心線4を複数本(図示例では4本)、短径方向(図1、図2で左右方向)と直行する面である側面4aを互いに隣接させて横1列に並べ接合してなり、そして、前記短径W及び長径Tの寸法が、
Dμm≦W<(D+100)μm
420μm≦T≦550μm
の範囲にある。
図示例の光ファイバテープ心線1は、光ファイバ素線2の周囲に厚さ数〜数十μmの着色層5を施した後に被覆3を形成している。
被覆3の材料としては特に限定されないが、紫外線硬化型樹脂等の熱硬化型樹脂、あるいは、ナイロンその他の熱可塑性樹脂を用いることができる。
【0033】
この光ファイバテープ心線1は、テープ心線を構成する単心線(構成単心線)が短径W・長径Tの扁平光ファイバ心線4であって、その長径Tの寸法が、420μm≦T≦550μm なので、すなわち長径方向の被覆の厚みが通常のφ250μmの光ファイバ素線の被覆と比べて大幅に厚くなっているので、構成単心線(扁平光ファイバ心線)の剛性が大幅に向上する。
剛性が大となったこと及びサイズが大きくなったことで、φ250μmの細径の光ファイバ素線と比較して構成単心線の取り扱い性が大幅に向上する。
【0034】
図10は上記テープ心線1を一般的なφ250μm素線用の融着接続機を用いて融着接続する場合の融着接続機31の要部の模式的に示した側面図、図11は同平面図、図12は図11のA−A要部拡大断面図、図13は図11のB−B要部拡大断面図である。
これらの図におて、32は250μm間隔のV溝32aを上面に設けたV溝台、33は押さえ部材、34はテープ心線1の被覆部をクランプするテープ心線ホルダ、34aはそのベース本体、34bは蓋体、35はホルダ台である。放電電極は図示を省略した。
本発明のテープ心線1は、テープ心線を構成する扁平光ファイバ心線4の短径Wが、 Dμm≦W<(D+100)μm であることで、このテープ心線1のファイバピッチPを、通常のφ250μm素線からなるテープ心線のファイバピッチと概ね同じとすることができる。
したがって、図11、図13のように、被覆を除去した各裸ファイバ2aをφ250μm素線テープ心線用の通常の融着接続機31の位置決め用のV溝32aに収容することが可能となり、通常の融着接続機31で一括融着接続することが可能となる。
【0035】
図14はテープ心線を構成する単心線の被覆除去について説明する図である。
同図において、41はφ500μm心線用の通常の被覆除去工具の切込み刃を示し、下刃を41a、上刃を41bで示す。実線で示した上下刃41a、41bは被覆に切り込みを入れた状態を示し、破線は切り込む前の状態を示す。
実線のように切り込みを入れた状態で切り込み刃41を心線長手方向にスライドさせて被覆3、3’を剥ぎ取る。なお、着色層5はこの段階では除去されない。着色層5を残して被覆3’を剥ぎ取ることができるので、被覆3’を除去した後のφ500μm心線はφ250μm心線(着色層付きφ250μm素線)として取り扱うことができる。
図14(a)は従来のφ500μm心線4’の被覆3’を除去する際の切込み刃41の状況を説明する図であり、図14(b)は長径Tが上限550μm又は下限420μmの扁平光ファイバ心線4の被覆3を同じ切込み刃41を用いて除去する際の切込み刃41の状況を説明する図である。
扁平光ファイバ心線4の被覆3を除去する場合は、φ500μm心線4’の被覆3’を除去する場合と比べて、切り込み刃41の被覆3への切り込み面積(かみ込み面積)が狭くなるので、被覆3をうまく剥ぎ取ることができない場合(例えば剥ぎ残しが生じる場合)がある。
しかし、種々実験した結果、長径Tが550μm以下又は420μm以上であれば、φ500μm心線用の通常の切り込み刃41は、扁平光ファイバ心線4の被覆3に対して、被覆剥ぎ取り可能な切り込み面積を確保することができ、被覆3をうまく剥ぎ取ることができた。
なお、図示例の切り込み刃41は、上下刃41a、41bがそれぞれ浅いV形で上下合わせて菱形になる形状であるが、浅いV形に限らず、上下刃が半円形で上下合わせて円形になる形状などの他の形状の場合でも、φ500μm心線4’の被覆3’を剥ぎ取り可能なものであれば、420μm≦T≦550μm の扁平光ファイバ心線の被覆3を剥ぎ取ることができる。
【0036】
図12のテープ心線ホルダ34は、φ500μm心線テープ心線用のテープ心線ホルダであるが、ホルダ本体34aに矩形溝34cを備え、この矩形溝34cに収容したテープ心線1を蓋体34bでクランプして、テープ心線1を固定する。
このテープ心線ホルダ34に対して、長径Tの寸法が420μm≦T≦550μm であれば、蓋体34bを閉じた時に、テープ心線1の上面との間に隙間が生じて押さえられなかったり、あるいはテープ心線1が矩形溝34cから高く突出し過ぎて蓋体34bによる押さえ力が過大になったりはしない。
このように、扁平光ファイバ心線の長径Tが420μm≦T≦550μm であれば、φ500μm心線用のテープ心線ホルダ34の矩形溝34cの深さに対応できる範囲内であり、テープ心線被覆部を問題なくクランプすることができるので、融着接続に際して、φ500μm心線テープ心線用のテープ心線ホルダ34を使用できる。この点でも融着接続作業についての取り扱い性が向上する。
【0037】
また、特許文献2の接続方法と異なり、テープ心線の被覆の一端を削らなくても一括融着可能であるので、光ファイバ(裸ファイバ)を断線させる恐れはなく、作業者の熟練を考慮せずに安心して融着接続することができる。
【0038】
扁平光ファイバ心線4の外形(被覆3の外形)について説明する。
扁平光ファイバ心線4の被覆3に用いる樹脂(被覆材)が柔らかい場合、樹脂の目付け量を多くして、扁平光ファイバ心線4の断面形状を上述した実施例のように概ね四角形(図2(a)の形状)として、扁平光ファイバ心線4の剛性を出すことができる。
逆に、樹脂が硬い場合、樹脂の目付け量を減らして、長径と短径の寸法のみを満たす形状、例えば図2(b)のような長円形状とすれば、剛性を押さえることができる。
図2(c)は樹脂の目付け量が図2(a)のものと図2(b)のものとの中間である。
このように、樹脂の硬さと目付け量等を考慮し、扁平光ファイバ心線4の剛性を取り扱いに適する程度に調節することができる。
【0039】
実施例の扁平光ファイバ心線4は、上記の通り、心線識別のための着色層5を備えている。テープ心線1における各扁平光ファイバ心線4の着色層5は、それぞれの心線を識別できるように、青・黄・緑などの異なる色とされている。
この扁平光ファイバ心線4は、φ250μm素線2の周囲に厚さ数〜数十μmの着色層5を施した後に、長径Tと短径Wの寸法を満たすように無色透明または、着色層と同色の被覆材3を被せて作製したものである。被覆材3も着色層5と同じ色に着色されている方が、識別性が高くなる。
なお、φ250μm素線2の周囲に直接、目的の色に着色された樹脂(被覆材)を、長径Tと短径Wの寸法を満たすように被せた構成としてもよい。
ただし、扁平光ファイバ心線4の構造を図示例のように、φ250μm素線2/着色層5/被覆材3とすれば、被覆3を除去してφ250μm心線(着色層付きのφ250μm素線)とすることが容易である。
【0040】
図1に示したテープ心線1は、隣接する扁平光ファイバ心線4どうしが、対向する側面4aが互いに直接接触して接合されているが、図3のテープ心線1Aのように、隣接する扁平光ファイバ心線4どうしが、対向する側面4aが互いに直接接触せずに接合材を介して接合(接合部を7で示す)される構造としてもよい。図示のテープ心線1Aにおける接合部7は、並列した複数の扁平光ファイバ心線4の全体を覆う全体被覆8の形成と同時に同じ樹脂で形成されたものである。
この場合、テープ心線1Aの各φ250μm素線2を一括融着接続するために、各扁平光ファイバ心線4におけるφ250μm素線2の裸ファイバが融着接続機のV溝に無理なく収容される必要がある。扁平光ファイバ心線4の短径Wが Dμm≦W<(D+100)μm、すなわち250μm≦W<350μm なので、W=250μmの場合は接合部7の厚みは最大100μmまで可能である。
【0041】
ところで、隣接する扁平光ファイバ心線4どうしを接合する心線間接合部の形状は、以下に述べるように、融着接続機に装着したテープ心線ホルダでクランプする際の扁平光ファイバ心線4の倒れに影響する。
例えば、図9(a)に示したテープ心線51のように、隣接する扁平光ファイバ心線4を接合する接合部57の位置が、隣接する扁平光ファイバ心線4の中心軸mから互いに反対側に反れた箇所にあり、かつ、扁平光ファイバ心線並び方向の3箇所の接合部57の反れた位置が交互に上下反対となっている場合、これをテープ心線ホルダ34(図12参照)のホルダ本体34aの矩形溝34cに収容し蓋体34bでクランプした時、矩形溝34cの幅が広くテープ心線51の両側に隙間がある場合は、蓋体34bで押込まれた扁平光ファイバ心線4が図9(b)のように長径方向が横向きになって倒れ易い。すると、ファイバピッチが広がってしまうので、一括融着接続をすることができない。
【0042】
しかし、図1のテープ心線1のように、隣接する扁平光ファイバ心線4の側面4aが互いに直接接触している状態で接合されている4心のテープ心線1であれば、これを図12のようにテープ心線ホルダ34のホルダ本体34aの矩形溝34cに収容し蓋体34bでクランプしても、扁平光ファイバ心線4がその長径方向が横向きになって倒れる恐れはない。したがって、ファイバピッチが広がらず一括融着接続が可能である。
図4(a)、(b)はいずれも心数が2心である場合の実施例のテープ心線であり、隣接する扁平光ファイバ心線4の対向する側面4aが互いに直接接触している場合であるが、前記と同様に、これをテープ心線ホルダのホルダ本体の矩形溝に収容し蓋体でクランプしても、扁平光ファイバ心線4の倒れは生じない。
図4(a)のテープ心線1Bは全体被覆8を有する場合、図4(b)のテープ心線1B’は扁平光ファイバ心線4の断面形状が図2(b)のような長円状の場合であって側面が互いに接触する扁平光ファイバ心線4間の長径方向両側(同図で上下両側)に形成される略V溝状隙間9に充填された接合材で接合(接合部を7B’で示す)した場合であるが、いずれも倒れる恐れはない。
【0043】
図5(a)、(b)もいずれも心数が2心である場合の実施例のテープ心線であり、隣接する扁平光ファイバ心線4の対向する側面4aの全体が接合材を介して互いに接合(接合部を7C、7C’で示す)されている場合であるが、前記と同様に、これをテープ心線ホルダのホルダ本体の矩形溝に収容し蓋体でクランプしても、扁平光ファイバ心線4の倒れる恐れはない。
図5(a)のテープ心線1Cは全体被覆8を有する場合、図5(b)のテープ心線1C’は接合部7C’が側面4a間のみに存在し全体被覆が形成されない態様の場合であるが、いずれも倒れる恐れはない。
【0044】
図6(a)、(b)もいずれも心数が2心である場合の実施例のテープ心線であり、
隣接する扁平光ファイバ心線4が、それぞれの中心を結ぶ中心軸mを含む一部分の接合部(接合部を7D、7D’で示す)を介して接合されている場合であるが、前記と同様に、これをテープ心線ホルダのホルダ本体の矩形溝に収容し蓋体でクランプしても、扁平光ファイバ心線4の倒れる恐れはない。
図6(a)のテープ心線1Dは全体被覆8を有する場合、(b)のテープ心線1D’は接合部7D’が中心軸mを含む一部分のみに存在し全体被覆が形成されない態様の場合であるが、いずれも倒れる恐れはない。
【0045】
図7、図8はテープ心線における心線間接合部の形状として適切でない例を同じく2心の場合について示す。
図7(a)、(b)の各テープ心線61、61’は、隣接する扁平光ファイバ心線4の対向する側面4aが互いに接触しておらず、かつ、扁平光ファイバ心線4の中心を結ぶ中心軸mから同じ側に反れた位置を連結する接合材で接合(接合部を67、67’で示す)されている場合であり、(a)のテープ心線61は全体被覆8が形成される態様の場合、(b)のテープ心線61’は全体被覆が形成されない態様の場合である。
例えば、図7(b)のテープ心線61’をテープ心線ホルダのホルダ本体の矩形溝に収容し蓋体でクランプした時、矩形溝の幅が広くテープ心線61’の両側に隙間がある場合は、蓋体で押込まれた扁平光ファイバ心線4が図7(c)のように倒れ易い。
図7(a)のテープ心線61も同様であり、倒れ易い。
【0046】
図8(a)、(b)のテープ心線71,71’は、隣接する扁平光ファイバ心線4の対向する側面4aが互いに接触しておらず、かつ、扁平光ファイバ心線4の中心を結ぶ中心軸mから互いに反対側に反れた位置を連結する接合材で接合(接合部を77、77’で示す)されている場合であり、(a)は全体被覆8が形成される態様の場合、(b)は全体被覆が形成されない態様の場合である。
例えば、図8(b)のテープ心線71’をテープ心線ホルダのホルダ本体の矩形溝に収容し蓋体でクランプした時、矩形溝の幅が広くテープ心線71’の両側に隙間がある場合は、蓋体で押込まれた扁平光ファイバ心線4が図8(c)のように倒れ易い。
図8(a)のテープ心線71も同様であり、倒れ易い。
【実施例2】
【0047】
図15に本発明のテープ心線の他の実施例を示す。このテープ心線1Eは、隣接する扁平光ファイバ心線4どうしを、互いに接合されていない心線間分離部Qを長手方向に間隔をあけて持つ態様で接合した間欠固定テープ心線である。すなわち、隣接する扁平光ファイバ心線4どうしを接合する接合部7Eが心線長手方向に間隔をあけて存在する。
図示例の扁平光ファイバ心線4の外形は図4(b)と同じく長円断面形状のであり、隣接する扁平光ファイバ心線4は、側面が互いに接触する扁平光ファイバ心線4の長径方向両側に形成される略V溝状隙間に充填された接合材で接合されている。
このテープ心線1Eは心線間に分離部Qを持つので、テープ心線としての剛性は小さく比較的柔軟に撓み易いので、取り扱いが容易である。
このように、間欠固定テープ心線とすることで、扁平光ファイバ心線4の被覆3の断面形状を調整して扁平光ファイバ心線4の剛性を調整することができる上に、心線間分離部Qを適切に設定してテープ心線としての剛性を調整することができるので、取り扱いし易い剛性のテープ心線を作製することが容易である。
【実施例3】
【0048】
図16に図1のテープ心線1を用いた光ファイバコード20の一実施例を示す。この光ファイバコード20は、テープ心線1の周囲に長さ方向に伸びる抗張力繊維21を配置し、その周囲にシース22を形成した構造である。
この構造により、扁平光ファイバ心線4の剛性の調整、あるいはさらにテープ心線1としての剛性の調整ができることで、光ファイバコードとしての剛性の調整が可能であり、取り扱いのし易い剛性の光ファイバコードを得ることができる。
【実施例4】
【0049】
図17に図1のテープ心線1を用いた光ファイバケーブル25の実施例を示す。この光ファイバケーブル25は、いわゆるドロップ型光ケーブルで、テープ心線1の両側にテンションメンバ26を配置し支持線27と合わせて一体樹脂成形して、ケーブル本体部28と支持線部29とを一体化した構造である。矩形のシースを形成するケーブル本体部28の両面に切欠き28aを有し、ケーブル本体部28と円形断面の支持線部分29との間は破断できるようにくびれている。
この構造により、扁平光ファイバ心線4の剛性の調整、あるいはさらにテープ心線1としての剛性の調整ができることで、光ファイバケーブルとしての剛性の調整が可能であり、取り扱いのし易い剛性の光ファイバケーブルを得ることができる。
【符号の説明】
【0050】
1、1A、1B、1B’、1C、1C’、1D、1D’、1E 光ファイバテープ心線
2 光ファイバ素線(φ250μmの光ファイバ素線(φ250μm素線))
2a 裸ファイバ(ガラスファイバ)
2b 被覆
3 被覆
4 扁平光ファイバ心線
4a 側面
5 着色層
7 接合部(隣接する扁平光ファイバ心線どうしを接合する接合部)
8 全体被覆
20 光ファイバコード
21 抗張力繊維
22 シース
25 光ファイバケーブル
26 テンションメンバ
27 支持線
31 融着接続機
32 V溝台
33 押さえ部材
32a V溝
34 テープ心線ホルダ
34a ホルダ本体
34b 蓋体
34c 矩形溝
41 (被覆除去工具の)切り込み刃
41a 下刃
41b 上刃
W (扁平光ファイバ心線4の)短径
T (扁平光ファイバ心線4の)長径
P ファイバピッチ
m 扁平光ファイバ心線の中心を通る中心軸


【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径Dが250μmの光ファイバ素線の周囲に短径Wと長径Tとを持つように被覆を施した扁平光ファイバ心線を複数本、短径方向と直行する面である側面を互いに隣接させて横1列に並べ接合してなる光ファイバテープ心線であって、
前記短径W及び長径Tの寸法が、
Dμm≦W<(D+100)μm
420μm≦T≦550μm
の範囲にあることを特徴とする光ファイバテープ心線。
【請求項2】
前記扁平光ファイバ心線が、直径250μmの光ファイバ素線の周囲に形成した厚さ数〜数十μmの着色層の周囲に、長径Tと短径Wの寸法を満たすように、無色透明または着色層と同色の被覆材を被せた構成であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
【請求項3】
前記扁平光ファイバ心線が、直径250μmの光ファイバ素線の周囲に直接、長径Tと短径Wの寸法を満たすように、目的の色に着色された被覆材を被せた構成であることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
【請求項4】
隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、対向する側面が互いに直接接触する状態で接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
【請求項5】
隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、対向する側面の全体が接合材を介して接合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
【請求項6】
隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、それぞれの中心を結ぶ中心軸を含む一部分の接合部を介して接合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
【請求項7】
隣接する扁平光ファイバ心線どうしが、互いに接合されていない心線間分離部を長手方向に間隔をあけて持つ態様で接合されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかの光ファイバテープ心線を有することを特徴とする光ファイバコード。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれかの光ファイバテープ心線を有することを特徴とする光ファイバケーブル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−256812(P2010−256812A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−109665(P2009−109665)
【出願日】平成21年4月28日(2009.4.28)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】