説明

光ファイバフェルール保持装置

【課題】フェルールの位置決めと姿勢保持を行うフェルール保持装置において、繰り返してのフェルールの挿入に伴うフェルール挿通孔内面での磨耗の発生に対する保持精度の低下に低コストで対処し得るようにする。
【解決手段】フェルール10をフェルール固定用のフェルール挿通孔131に軸方向に挿入した態様に保持するものであって、装置基部110に交換可能に取り付けられる保持部材130が、スリーブ部133と固定部134とが一体に形成されるとともに、貫通するフェルール挿通孔131と割り溝137とフェルール10の周面に押圧可能に変位する押圧部位136とを有し、装置基部110の操作部材150による押圧部位136の押圧によってフェルール挿通孔内に挿入されたフェルールを保持する一方、固定部134を装置基部110から外して保持部材130が脱着交換可能なように構成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、顕微干渉計装置(「干渉顕微鏡装置」とも称される)を用いて、光コネクタを構成する光ファイバフェルールの先端部の形状等を解析する際に、この光ファイバフェルールを対物レンズ前の所定位置に保持するために使用される光ファイバフェルール保持装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光通信に用いられる光ファイバは、例えば外径10μm程度のコアと、その外周に設けた例えば外径125μm程度のクラッド層からなり、光ファイバ同士を接続するためにその接続端部に光コネクタが設置される。
【0003】
上記光コネクタは、光ファイバの端部を保持固定する光ファイバフェルール(以下単にフェルールと呼ぶ)を備える。このフェルールは光ファイバの端部を保持固定する円筒状の部品で構成され、その中心部の貫通穴に光ファイバの端部が挿入され接着剤等で固定された後、その先端面が鏡面状に研磨されてなる。そして、2つのフェルールの先端面を光コネクタによって突き合わせることによって、それぞれに保持された2つの光ファイバを光学的に接続するように構成されている。
【0004】
このフェルールの先端面は、光軸に対して直交する平面に研磨されたものや、光軸に対して斜交する平面に研磨されたものが知られているが、最近、フェルールの先端面を突き合わせる際の押圧力により先端面が弾性変形して、フェルール先端面同士の密着性を高め得るように、先端面を球面形状にするPC(phisical contact)研磨が施されたものが注目されている。
【0005】
ところで、光コネクタによる光ファイバの接続に伴う光損失を低減するため、フェルールには高精度な種々の規格がJISにより定められており、上記PC研磨が施されたフェルールに対しては、先端面の曲率半径の寸法誤差、フェルールの球状先端面の頂点と光ファイバのコアの中心(ファイバの外形中心)との位置ずれ誤差など、6項目に及ぶμmオーダの規格が定められている。
【0006】
作製されたフェルールが、上記規格に適合しているかどうかを検査するために、前述の顕微干渉計装置が用いられることがある。顕微干渉計装置は、微小な被検体の表面形状や屈折率分布などの位相情報を担持した物体光と、参照光とを干渉させて得られる干渉縞を観察し、この干渉縞の形状や変化を測定解析することにより、被検体の位相情報を得るように構成されている。
【0007】
このような顕微干渉計装置を用いて、作製されたフェルールの検査を行う場合、顕微干渉計装置の対物レンズに対向する前方の所定位置に、検査するフェルールを高い位置精度で保持するためのフェルール保持装置が必要となる。従来、このようなフェルール保持装置として、下記特許文献1に記載されているものが知られている。
【0008】
【特許文献1】特開2005−69697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に記載された従来のフェルール保持装置は、図7に例示するような構造を有している。図7ではフェルール保持装置500の本体部分のみ示しているもので、フェルール10を、図7で左方に位置する顕微干渉計装置の対物レンズユニット前方の所定位置に保持するためのものである。
【0010】
フェルール10は光コネクタを構成するものであり、通常は、光コネクタのプラグ内に収容されている。このフェルール10は、フェルール本体11の外径中心にシングルモードタイプの光ファイバ(不図示)の一端部を保持しており、このフェルール本体11には、フェルール10を光コネクタのプラグ内に収容するための保持具12が取り付けられている。また、フェルール本体11は、ジルコニアセラミックからなり、その先端面は不図示の相手側フェルールの先端面と密着し易いように凸状にPC研磨されている。
【0011】
従来のフェルール保持装置500は、円形の板状部材からなる基部510を備え、上記基部510は上下方向に延びる切欠部550を有し、該切欠部550を挟んで互いに対向する2つの部分、すなわち、支持部560と変位部570とに、部分的に分割されている。上記支持部560は、基部510の中央部を軸線方向に延びる貫通孔によるフェルール挿通孔561を備えている。このフェルール挿通孔561は、上記フェルール10の外径と略同寸法の内径を有しており、上記支持部560は、このフェルール挿通孔561内に挿通されたフェルール10を該フェルール挿通孔561の内面により支持するように構成されている。
【0012】
変位部570は、フェルールの挿通方向に変位可能に形成され、フェルール挿通孔561の延長線上に、フェルール10の先端部分を、上記変位に伴い、フェルール10の挿通方向と略直角な方向に押圧して、フェルール10を保持する押圧部位571を有している。変位部570の変位を調整する機構は図示していないが、変位部570の先端部に形成されたネジ孔572に、基部510に設置された不図示の操作部材の先端ネジ部が螺合されてなり、この操作部材の回転操作によって変位部570が支持部560側に引き寄せられると、押圧部位571がフェルール10の周面を押圧して保持するものである。
【0013】
しかし、このような構成のフェルール保持装置には、次のような問題がある。すなわち、上記従来のフェルール保持装置500では、繰り返してのフェルール10の保持操作に伴ってフェルール挿通孔561および押圧部位571における摩耗部位A,Bに摩耗が発生して、フェルール10の保持精度の低下を招く問題がある。
【0014】
つまり、支持部560のフェルール挿通孔561の内面とフェルール10の外面とのクリアランスは小さく設定されて、両者の中心位置が精度よく一致するように構成されていることから、このフェルール10をフェルール挿通孔561に挿入する際に、上記フェルール挿通孔561の開口端部の摩耗部位Aはフェルール10の外面と擦れて摩耗が生起する。
【0015】
また、変位部570の押圧部位571においては、操作部材の締付操作によって変位部570が切欠部550を狭めるように撓み変形させて保持操作したとき、押圧部位571の内面の摩耗部位Bがフェルール10の周面に押圧して擦れて摩耗を生起することになる。
【0016】
そして、上記のような摩耗の発生によりフェルール10の保持精度が低下すると、最終的にはフェルール保持装置500の全体を交換することが必要になり、検査コストの上昇を招く問題が生じている。特に、顕微干渉計装置による光ファイバフェルールの端面検査の測定精度は高く、被測定物保持部品としてのフェルール保持装置に要求される部品の寸法精度も高く、加工精度、材質、加工処理等の高度化に伴って高価なものとなっており、光ファイバの使用量の増大に伴い検査量も増大しており、係る問題の解消が重要な課題となっている。
【0017】
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、光コネクタを構成するフェルールを高精度に保持することを維持するために繰り返しての使用に伴う摩耗に低コストで対処し得るようにした光ファイバフェルール保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するため本発明の光ファイバフェルール保持装置は、光ファイバの端部に固着されたフェルールを、フェルール固定用のフェルール挿通孔にその軸方向に挿入した態様に保持する光ファイバフェルール保持装置であって、装置基部と、該装置基部に交換可能に取り付けられる保持部材とを備え、前記保持部材は、筒状のスリーブ部と前記装置基部に固定される固定部とが一体に形成されるとともに、前記スリーブ部および固定部を貫通して形成された前記フェルール挿通孔と、該フェルール挿通孔の軸方向または軸方向と直交する周方向に形成された割り溝と、該割り溝により前記フェルール挿通孔の一部内面が画成され、該フェルール挿通孔に挿入された前記フェルールの周面に押圧可能に変位する押圧部位とを有し、前記装置基部は、前記保持部材の前記押圧部位を変位させる外力を加える操作部材を備え、前記押圧部位の押圧によって前記フェルール挿通孔内に挿入された前記フェルールを保持する一方、前記固定部を前記装置基部から外して前記保持部材が脱着交換可能であることを特徴とするものである。
【0019】
また、具体的には、前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、該割り溝により画成された一方の前記押圧部位に、プレート状の変位部材がフェルール挿通孔の軸方向と直交方向に延びて連設され、前記押圧部位と対向して画成された他方の部位には、前記変位部材と反対方向に延びるプレート状の前記固定部が連設されてなり、前記変位部材のスリーブ部側の端面に、前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と平行な押圧外力が作用するように構成されてなるものとすることができる。
【0020】
また、具体的には、前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部近傍に、軸方向と直交する周方向に形成された前記割り溝を備え、該割り溝により画成され、該割り溝より端部に位置する前記押圧部位に、プレート状の変位部材がフェルール挿通孔の軸方向と直交方向に延びて連設され、前記押圧部位と対向して前記割り溝が形成されていない部位には、前記変位部材と反対方向に延びるプレート状の前記固定部が連設されてなり、前記変位部材のスリーブ部側の端面に、前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と平行な引張外力が作用するように構成されてなるものとすることができる。
【0021】
また、具体的には、前記保持部材は、前記スリーブ部の前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に前記固定部が連設されてなり、前記スリーブ部のフェルール挿入側端部には、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、該割り溝により画成された一方のスリーブ部が前記押圧部位に形成され、該押圧部位に前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と直交する方向の押圧外力が作用するように構成されてなるものとすることができる。
【0022】
また、具体的には、前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、該割り溝により画成された一方のスリーブ部が前記押圧部位に形成され、該押圧部位に前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と直交する方向の押圧外力が作用するように構成され、前記押圧部位と対向して画成された他方の部位には、プレート状の前記固定部が連設されてなるように構成することができる。
【0023】
なお、上記フェルール挿通孔の断面形状としては、フェルールの断面形状と同じ円形とすることができるが、フェルールの位置決めを行うことが可能であれば、円形に限られるものではなく、正方形や菱形あるいは多角形状に形成してもよい。その場合、フェルール挿通孔の内径とは、フェルールの外周面と接し、かつフェルールを挟んで互いに対向する面間の距離を意味する。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明の光ファイバフェルール保持装置は、フェルールをフェルール固定用のフェルール挿通孔に軸方向に挿入した態様に保持するものであって、装置基部に交換可能に取り付けられる保持部材が、スリーブ部と固定部とが一体に形成されるとともに、貫通するフェルール挿通孔と割り溝とフェルールの周面に押圧可能に変位する押圧部位とを有し、装置基部の操作部材による押圧部位の押圧によってフェルール挿通孔内に挿入されたフェルールを保持する一方、固定部を装置基部から外して保持部材が脱着交換可能なように構成されている。
【0025】
このように構成された本発明のフェルール保持装置においては、フェルール挿通孔におけるフェルールの挿入に伴う挿入端部位での摩耗、およびフェルールを保持する押圧部位の押圧に伴う摩耗により、フェルール保持装置によるフェルールの保持精度が低下した場合には、操作部材などを有する装置基部を残して、フェルール挿通孔を構成する保持部材の部分のみを交換するようにしたので、交換に要する費用の低減化を図ることができ、長期間にわたって安定した保持精度を維持できる。
【0026】
つまり、検査量の増大に伴いフェルールを繰り返して保持することに応じてフェルール挿通孔に摩耗が発生し、その摩耗程度に応じて保持部材を交換することで、フェルール保持装置の全体を交換することに比べて部品代が低廉化し、定期的な交換が可能となり、フェルールの保持精度が維持でき、良好な解析精度の確保が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、本発明のフェルール保持装置の実施形態について図面を用いて説明する。
【0028】
<第1の実施形態>
図1は本発明の第1の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
【0029】
図示したフェルール保持装置100は、図1に示す光ファイバの端部に固着されたフェルール10を、不図示の顕微干渉計装置の対物レンズユニット前方の所定位置に保持するためのものであり、図1の左側すなわち図2に示す正面が顕微干渉計装置に装着される面で、図1の右側すなわち図3に示す背面からフェルール10を挿入するように構成されている。なお、顕微干渉計装置の装置構造例は、前述の特許文献1に詳細に説明されているので、その記載を参照されたい。
【0030】
図1に示すフェルール10は、前述のように、不図示の相手側プラグと不図示のスリーブを介して接合される光コネクタを構成するものであり、通常は、光コネクタのプラグ内に収容されている。このフェルール10は、フェルール本体11の外径中心にシングルモードタイプの光ファイバ(不図示)の一端部を保持しており、このフェルール本体11には、フェルール10を光コネクタのプラグ内に収容するための保持具12が取り付けられている。また、フェルール本体11は、ジルコニアセラミックからなり、その先端面11aは不図示の相手側フェルールの先端面と密着し易いように凸状にPC研磨され、この先端面11aの形状精度を上記顕微干渉計装置で解析するものである。
【0031】
本実施形態のフェルール保持装置100は、円形の板状部材からなる装置基部110と、該装置基部110に前面側から交換可能に取り付けられる保持部材130とを備え、その中心部にはフェルール固定用のフェルール挿通孔131を有し、前記フェルール10をその軸方向に挿入した態様に保持する。また、装置基部110は操作部材150(図3には図示省略)を備えている。
【0032】
前記装置基部110は、中央の円盤部111と、外周縁の略円環状の縁部112とが一体に形成され、円盤部111の背面側の中央部には円板状の回転規制板(図示せず)が取り付けられる。
【0033】
図2,図3に示すように上記縁部112は、ネジ孔113(図で3個)と位置決め用の凹部114とを備えている。ネジ孔113は、フェルール保持装置100を顕微干渉計装置に取り付けるための取付ネジ用のものであり、凹部114はその位置決め用のピンとの係合用に形成されている。
【0034】
図1に示すように上記装置基部110の前面側に脱着交換可能に装着される保持部材130は、中心部の筒状のスリーブ部133と、該スリーブ部133の一端に一体形成されたプレート状の固定部134および変位部材135を有している。そして、この保持部材130は、スリーブ部133が装置基部110の中心部に嵌挿され、固定部134を止着ネジ140で締結することによって組み付けられる。
【0035】
上記保持部材130のスリーブ部133、固定部134および変位部材135には、フェルール挿通孔131が軸方向に貫通して形成されている。このフェルール挿通孔131は、上記フェルール10の外径と略同寸法の内径を有しており、上記スリーブ部133は、このフェルール挿通孔131内に挿通されたフェルール10を該フェルール挿通孔131の内面により支持するように構成されている。
【0036】
また、保持部材130は、前記フェルール挿通孔131におけるフェルール挿入側端部(図1で右側)と反対側の端部に、該端部より他端部へ向かってフェルール挿通孔131の軸方向に延びて形成された割り溝137を有し、該割り溝137によって、該割り溝137を挟んで互いに対向する2つの部分に分割されている。上記割り溝137は、スリーブ部133を分割するだけでなく、図2に示すように、横方向(直径方向)にスリット状に延びて、固定部134と変位部材135とを上下に分離している。
【0037】
上記割り溝137によりフェルール挿通孔131の一部内面が上下に、上方(一方)の変位部材135の部分の押圧部位136と、下方(他方)の固定部134の部分とに画成されている。上側の押圧部位136は、該押圧部位136にフェルール挿通孔131の軸方向と直交方向に設けられた変位部材135が連設されていることにより、この変位部材135がスリーブ部133と反対側(図で左側)へ倒れるような変位に応じて、フェルール挿通孔131に挿入された前記フェルール10の周面に押圧可能に変位するように構成されている。
【0038】
つまり、変位部材135は、上記割り溝137の幅が狭くなるように変位可能に形成されている。また、変位部材135の下端押圧部位136は、上記フェルール挿通孔131内にフェルール10が挿通された際、該フェルール挿通孔131の挿通方向前側の端部に位置する、フェルール10の先端部分を、上記変位に伴い、フェルール10の挿通方向と略直角な方向に押圧して、フェルール挿通孔131内に挿通されたフェルール10を保持する。
【0039】
上記割り溝137により前記押圧部位136と対向して画成された他方(下側)の部位、すなわち固定部134は、前記変位部材135と反対方向に延び、正面側からの止着ネジ140(図2で4本)の締め付けによって装置基部110に取り付けられる。この構造により、前記押圧部位136と対向する部位は変位しないで、フェルール挿通孔131に挿通されたフェルール10の周面を保持するように作用する。
【0040】
前記装置基部110には、上部の上記変位部材135の背面側位置に形成されたネジ孔116に操作部材150が螺合されている。この操作部材150は、上記ネジ孔116に螺合されるネジ軸151を有し、該ネジ軸151の先端は、ネジ孔116を挿通して前記変位部材135の背面(スリーブ部133側の端面)に当接して押圧可能であり、ネジ軸151の後部側にはつまみ部153が設けられている。上記つまみ部153の締め付け回転操作に伴って、変位部材135には操作部材150によるフェルール挿通孔131の軸方向と平行な押圧外力が作用する。そして、この変位部材135を変位させることを介して、前記保持部材130の前記押圧部位136を変位させる外力を与える構造となっている。
【0041】
なお、上記操作部材150の操作を容易にするため、または操作量を規定するために、操作部材150にレバーを立設し、このレバーの移動範囲をピン等の設置によってクランプ位置と解放位置とに規制するように構成してもよい。例えば、フェルール挿通孔131にフェルール10が挿入されていない状態で、前記操作部材150が大きく操作されると、割り溝137の部分で塑性変形が生じて、変位部材135が元の位置に戻れなくなってその後のフェルール10の挿入が不能となる恐れがあり、これを規制する機構が必要とされる。その具体的構造については、前述の特許文献1の記載を参照されたい。
【0042】
また、前記フェルール挿通孔131の先端開口部(図1の左端部)は、これに挿入されたフェルール10の先端面11aを観察するための観察孔となり、フェルール保持装置100が顕微干渉計装置にセットされた際、対物レンズユニットの正面に位置するように構成されている。
【0043】
上記押圧部位136の変位に伴い、その内面がフェルール挿通孔131内に挿入されたフェルール10の周面(上面)を押圧することによって、該フェルール10をフェルール挿通孔131に固定保持する。一方、前記フェルール10の繰り返し保持に伴うフェルール挿通孔131の内面の摩耗程度に応じて、上記固定部134を前記装置基部110から外して上記保持部材130を脱着交換する。
【0044】
なお、装置基部110の材質例としては、無処理のステンレス素材(SUS303)で構成可能であるが、保持部材130の材質例としては、硬質ステンレス素材(SUS440)を使用し、焼入れ・焼き戻しの熱処理、無電解ニッケルメッキの表面処理を施す必要がある。両者が一体構造の場合には、全体を硬質材料および表面処理が必要となり、コスト面で不利となるのに対し、本発明のように分離交換構造とすることでこの点の改善も図れる。
【0045】
上記のような本実施形態のフェルール保持装置100の作用を説明すれば、以下のようにしてフェルール10を保持する。
【0046】
まず、操作部材150を解放位置に操作する。このとき、上記変位部材135は、変位していない状態、すなわち、上記割り溝137の間隔がその全長に亘って一定となる状態に維持される。
【0047】
次に、フェルール10を、その先端部側からフェルール保持装置100のスリーブ部133のフェルール挿通孔131に挿入してセットする。フェルール挿通孔131の内径は、フェルール10の外径の大きさと略同じ大きさに形成されているので、フェルール10をフェルール挿通孔131内に挿入した時点で、フェルール10は所期の位置に、所期の姿勢で高精度にセットされる。
【0048】
次いで、操作部材150をクランプ位置に操作する。このとき、変位部材135は操作部材150によって押圧され、装置基部110の前面から離れる方向に変位し、この変位によって、変位部材135の上記押圧部位136が、フェルール挿通孔131に挿入されたフェルール10の先端部分を、フェルール10の挿通方向と略直角な方向に押圧して、フェルール挿通孔131内に挿通されたフェルール10が抜脱しないように保持する。
【0049】
フェルール10の保持を解除する場合は、操作部材150を逆方向に操作する。このとき、操作部材150の後退移動に応じて変位部材135は操作部材150による押圧が解放され、装置基部110の前面に接近する方向に変位し、この変位によって、変位部材135の押圧部位136によるフェルール10の先端部分に対する押圧が解除されて、フェルール10をフェルール挿通孔131内から抜脱することが可能となる。
【0050】
<第2の実施形態>
図4は第2の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置を示す概略断面図である。この実施形態におけるフェルール保持装置200は、割り溝237の形態が第1の実施形態とは異なっている。
【0051】
具体的には、フェルール保持装置200は、前例と同様に装置基部210と保持部材230とを備え、上記装置基部210の前面側に脱着交換可能に装着される保持部材230は、中心部の筒状のスリーブ部233と、該スリーブ部233の一端に一体形成された固定部234および変位部材235を有している。そして、この保持部材230は、スリーブ部233が装置基部210の中心部に嵌挿され、固定部234を止着ネジ240によって締結することによって組み付けられる。
【0052】
上記保持部材230のスリーブ部233、固定部234および変位部材235には、フェルール挿通孔231が軸方向に貫通して形成されている。また、保持部材230は、前記フェルール挿通孔231におけるフェルール挿入側端部(図4で右側)と反対側の端部の近傍で、上記変位部材235の裏面位置に、フェルール挿通孔231の軸方向と直交する周方向に延びて形成された割り溝237を有する。この割り溝237は、延長部分が装置基部210と変位部材235の間に延び、該変位部材235が割り溝237の幅が変化するように変位可能に設けられている。
【0053】
上記割り溝237により、変位部材235の中心部におけるフェルール挿通孔231の一部内面に押圧部位236が画成されている。この押圧部位236からプレート状の変位部材235がフェルール挿通孔231の軸方向と直交方向に延びて連設されている。また、上記押圧部位236と対向して割り溝237が形成されていない部位には、変位部材235と反対方向に延びるプレート状の前記固定部234が連設されてなる。
【0054】
前記変位部材235のスリーブ部233側の端面に、装置基部210に設置された操作部材250により、フェルール挿通孔231の軸方向と平行な引張外力が作用するように構成されている。
【0055】
上記操作部材250は、その操作量に応じて上記変位部材235の変位を調整するものであり、変位部材235の先端部に軸線方向に延びるように形成されたネジ孔241に操作部材250の先端のネジ部251が螺合し、後端部につまみ部253を有している。このつまみ部253の締め付け操作によって、ネジ部251は変位部材235のネジ孔241にねじ込まれて、この変位部材235を引き寄せるように外力を与える。
【0056】
前記変位部材235の変位操作に伴って押圧部位236が変位し、その内面がフェルール挿通孔231内に挿入されたフェルール10の周面(上面)を押圧することによって、該フェルール10をフェルール挿通孔231に固定保持する。一方、前記フェルール10の繰り返し保持に伴うフェルール挿通孔231の内面の摩耗程度に応じて、前記固定部234を前記装置基部210から外して前記保持部材230を脱着交換する。
【0057】
上記のような本実施形態のフェルール保持装置200の作用を説明すれば、以下のようにしてフェルール10を保持する。
【0058】
操作部材250を解放位置に操作したとき、上記変位部材235は、割り溝237の間隔が変化していない状態に維持され、フェルール10をフェルール挿通孔231に挿入してセットする。
【0059】
次いで、操作部材250をクランプ位置に操作すると、変位部材235は操作部材250によって引っ張られ、装置基部210の前面に接近する方向に変位し、この変位によって、変位部材235の上記押圧部位236が、フェルール挿通孔231に挿入されたフェルール10の先端部分を押圧して、該フェルール10が抜脱しないように保持する。フェルール10の保持を解除する場合は、操作部材250を逆方向に操作することによって、変位部材235の押圧部位236によるフェルール10の先端部分に対する押圧が解除されて、フェルール10をフェルール挿通孔231内から抜脱することが可能となる。
【0060】
<第3の実施形態>
図5は第3の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置を示す概略断面図である。この実施形態におけるフェルール保持装置300は、割り溝337の形態が第1の実施形態とは異なっている。
【0061】
具体的には、フェルール保持装置300は、前例と同様に装置基部310と保持部材330とを備え、上記装置基部310の前面側に脱着交換可能に装着される保持部材330は、中心部の筒状のスリーブ部333と、該スリーブ部333の一端全周に一体形成された固定部334を有している。そして、この保持部材330は、スリーブ部333が装置基部310の中心部に嵌挿され、固定部334を止着ネジ340によって締結することによって組み付けられる。
【0062】
上記保持部材330のスリーブ部333および固定部334には、フェルール挿通孔331が軸方向に貫通して形成されている。そして、上記保持部材330は、スリーブ部333のフェルール挿通孔331におけるフェルール挿入側端部(図5で右側)と反対側の端部に固定部334が連設され、これと反対側のフェルール挿入側端部に、該端部より他端部へ向かってフェルール挿通孔331の軸方向に延びて形成された割り溝337を有し、該割り溝337によって、該割り溝337を挟んで互いに対向する2つの部分に分割されている。
【0063】
上記割り溝337によりフェルール挿通孔331の一部、すなわちスリーブ部333の端部が上下に、上方(一方)の押圧部位336と下方(他方)の固定部分とに画成されている。上側の押圧部位336は、装置基部310に設置された操作部材350によるフェルール挿通孔331の軸方向と直交する方向の押圧外力が作用するように構成され、その押圧力によって中心方向に変位可能で、フェルール挿通孔331に挿入された前記フェルール10の周面に押圧するように構成されている。
【0064】
上記割り溝337が形成されていないフェルール挿通孔331の反対側端部においては、外周に上記固定部334が、フェルール挿通孔331の軸方向と直交する方向に延び、正面側からの止着ネジ340の締め付けによって装置基部310に取り付けられる。
【0065】
上記操作部材350は、その操作量に応じて上記押圧部位336の変位を調整するものであり、装置基部310に上記押圧部位336の周面に向けて軸方向と直交する方向に延びるように形成されたネジ孔341に操作部材350のネジ部351が螺合し、後端部につまみ部353を有し、上記ネジ部351の先端が上記押圧部位336の周面を押圧可能に設置されている。上記つまみ部353の締め付け操作によって、ネジ部351は装置基部310のネジ孔341にねじ込まれて、押圧部位336を押し込むように外力を与える。
【0066】
上記変位操作に伴って押圧部位336が変位し、その内面がフェルール挿通孔331内に挿入されたフェルール10の周面(上面)を押圧することによって、該フェルール10をフェルール挿通孔331に固定保持する。一方、前記フェルール10の繰り返し保持に伴うフェルール挿通孔331の内面の摩耗程度に応じて、前記固定部334を前記装置基部310から外して前記保持部材330を脱着交換する。
【0067】
上記のような本実施形態のフェルール保持装置300の作用を説明すれば、以下のようにしてフェルール10を保持する。
【0068】
操作部材350を解放位置に操作したとき、上記押圧部位336は、割り溝337の間隔が変化していない状態に維持され、フェルール10をフェルール挿通孔331に挿入してセットする。
【0069】
次いで、操作部材350をクランプ位置に操作すると、押圧部位336は操作部材350によって押圧されて変位し、この変位によって、フェルール挿通孔331に挿入されたフェルール10の根元部分を押圧して、該フェルール10が抜脱しないように保持する。フェルール10の保持を解除する場合は、操作部材350を逆方向に操作することによって、押圧部位336によるフェルール10に対する押圧が解除されて、フェルール10をフェルール挿通孔331内から抜脱することが可能となる。
【0070】
本実施形態においては、フェルール挿通孔331に挿入されたフェルール10を、先端部より後方の根元部分で保持するようにしたことにより、第1の実施形態のように先端部分で押圧保持する場合に比べて、フェルール先端面11aの解析精度が良好となる。つまり、第1の実施形態のように、フェルール10の先端側を押圧部位136によって押圧して保持する場合には、この押圧力の作用の影響でフェルール先端面11aが倒れるように変位することになり、フェルール10中心のファイバの中心位置がずれ、測定誤差に影響を与えるおそれも考えられる。しかし、本実施形態のように後部側に離れた根元部分でフェルール10を押圧保持する場合には、この押圧に伴うフェルール先端面11aの倒れは少なく、ファイバの中心位置のずれも少なく保持精度が高く測定誤差が小さくなる点で有利となる。
【0071】
<第4の実施形態>
図6は第4の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置における保持部材を示す概略断面図である。この実施形態におけるフェルール保持装置400は、押圧部位436を直接変位させるように押圧力を作用させる点で第1の実施形態とは異なっている。
【0072】
本実施の形態において、不図示の装置基部の前面側に脱着交換可能に装着される保持部材430は、中心部の筒状のスリーブ部433と、該スリーブ部433の一端下部に一体形成された固定部434を有している。そして、この保持部材430は、スリーブ部433が図1と同様に装置基部の中心部に嵌挿され、固定部434を締結することによって組み付けられる。
【0073】
上記保持部材430のスリーブ部433および固定部434には、フェルール挿通孔431が軸方向に貫通して形成されている。そして、上記保持部材430は、フェルール挿通孔431におけるフェルール挿入側端部(図6で右側)と反対側の端部に、該端部より他端部へ向かってフェルール挿通孔431の軸方向に延びて形成された割り溝437を有し、該割り溝437によって、該割り溝437を挟んで互いに対向する2つの部分に分割されている。
【0074】
上記割り溝437によりフェルール挿通孔431の一部、すなわちスリーブ部433の端部が上下に、上方(一方)の押圧部位436と下方(他方)の固定部434が連設された固定部分とに画成されている。上側の押圧部位436は、図示していない装置基部に設置された操作部材によるフェルール挿通孔431の軸方向と直交する方向の押圧力Fが作用するように構成され、その押圧力Fによって中心方向に変位可能で、フェルール挿通孔431に挿入された前記フェルール10の周面に押圧するように構成されている。その他は、第1の実施形態と同様に構成される。
【0075】
上記押圧部位436が押圧力Fによって変位すると、その内面がフェルール挿通孔431内に挿入されたフェルール10の周面(上面)を押圧することによって、該フェルール10をフェルール挿通孔431に固定保持する。一方、前記フェルール10の繰り返し保持に伴うフェルール挿通孔431の内面の摩耗程度に応じて、前記固定部434を装置基部から外して前記保持部材430を脱着交換する。
【0076】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限られず、種々の態様の変更が可能である。
【0077】
例えば、上記実施形態において、フェルール保持装置は、先端面がPC研磨されたフェルールを保持するものとしているが、このフェルール保持装置は、先端面が光軸に対して垂直な平面に研磨されたフェルールや、先端面が光軸に対して斜交する平面に研磨されたフェルールを保持することも可能である。
【0078】
また、上記フェルール保持装置に保持するフェルールとしては、光コネクタのプラグ内から取り出された状態のフェルール(図示の場合)を保持するときと、光コネクタのプラグの一部分が装着されたものを保持するときとがあるが、それぞれの場合に適合して、プラグ等との干渉を回避する凹部逃げ構造を設置することで保持できるようにすることが可能である。
【0079】
さらに、上記実施形態においては、フェルールは、ジルコニアセラミック製であり、その軸心部にはシングルモードタイプの光ファイバを保持しているが、フェルールに関しては、ステンレス製やプラスチック製等の他の材料で形成されたものであってもよく、保持する光ファイバに関しては、マルチモードタイプのものであってもよい。
【0080】
また、本発明のフェルール保持装置は、顕微干渉計装置に使用が限られるものではなく、フェルールの検査等に用いられる他の機器において、フェルールを所期の位置に保持するなどのために用いることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図
【図2】図1に示すフェルール保持装置の正面図
【図3】図1に示すフェルール保持装置の背面図
【図4】本発明の第2の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図
【図5】本発明の第3の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る光ファイバフェルール保持装置における保持部材の断面図
【図7】従来例に係る光ファイバフェルール保持装置の断面図
【符号の説明】
【0082】
10 フェルール
11 フェルール本体
100 フェルール保持装置
110 装置基部
116 ネジ孔
130 保持部材
131 フェルール挿通孔
133 スリーブ部
134 固定部
135 変位部材
136 押圧部位
137 割り溝
140 止着ネジ
150 操作部材
151 ネジ軸
153 つまみ部
200 フェルール保持装置
210 装置基部
230 保持部材
231 フェルール挿通孔
233 スリーブ部
234 固定部
235 変位部材
236 押圧部位
237 割り溝
240 止着ネジ
241 ネジ孔
250 操作部材
251 ネジ部
253 つまみ部
300 フェルール保持装置
310 装置基部
330 保持部材
331 フェルール挿通孔
333 スリーブ部
334 固定部
336 押圧部位
337 割り溝
340 止着ネジ
341 ネジ孔
350 操作部材
351 ネジ部
353 つまみ部
400 フェルール保持装置
430 保持部材
431 フェルール挿通孔
433 スリーブ部
434 固定部
436 押圧部位
437 割り溝
F 押圧力


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバの端部に固着されたフェルールを、フェルール固定用のフェルール挿通孔にその軸方向に挿入した態様に保持する光ファイバフェルール保持装置であって、
装置基部と、該装置基部に交換可能に取り付けられる保持部材とを備え、
前記保持部材は、筒状のスリーブ部と前記装置基部に固定される固定部とが一体に形成されるとともに、
前記スリーブ部および固定部を貫通して形成された前記フェルール挿通孔と、
該フェルール挿通孔の軸方向または軸方向と直交する周方向に形成された割り溝と、
該割り溝により前記フェルール挿通孔の一部内面が画成され、該フェルール挿通孔に挿入された前記フェルールの周面に押圧可能に変位する押圧部位とを有し、
前記装置基部は、前記保持部材の前記押圧部位を変位させる外力を加える操作部材を備え、
前記押圧部位の押圧によって前記フェルール挿通孔内に挿入された前記フェルールを保持する一方、前記固定部を前記装置基部から外して前記保持部材が脱着交換可能であることを特徴とする光ファイバフェルール保持装置。
【請求項2】
前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、
該割り溝により画成された一方の前記押圧部位に、プレート状の変位部材がフェルール挿通孔の軸方向と直交方向に延びて連設され、
前記押圧部位と対向して画成された他方の部位には、前記変位部材と反対方向に延びるプレート状の前記固定部が連設されてなり、
前記変位部材のスリーブ部側の端面に、前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と平行な押圧外力が作用するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバフェルール保持装置。
【請求項3】
前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部近傍に、軸方向と直交する周方向に形成された前記割り溝を備え、
該割り溝により画成され、該割り溝より端部に位置する前記押圧部位に、プレート状の変位部材がフェルール挿通孔の軸方向と直交方向に延びて連設され、
前記押圧部位と対向して前記割り溝が形成されていない部位には、前記変位部材と反対方向に延びるプレート状の前記固定部が連設されてなり、
前記変位部材のスリーブ部側の端面に、前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と平行な引張外力が作用するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバフェルール保持装置。
【請求項4】
前記保持部材は、前記スリーブ部の前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に前記固定部が連設されてなり、
前記スリーブ部のフェルール挿入側端部には、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、該割り溝により画成された一方のスリーブ部が前記押圧部位に形成され、
該押圧部位に前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と直交する方向の押圧外力が作用するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバフェルール保持装置。
【請求項5】
前記保持部材は、前記フェルール挿通孔におけるフェルール挿入側端部と反対側の端部に、該端部より軸方向に形成された前記割り溝を備え、
該割り溝により画成された一方のスリーブ部が前記押圧部位に形成され、該押圧部位に前記操作部材によるフェルール挿通孔の軸方向と直交する方向の押圧外力が作用するように構成され、
前記押圧部位と対向して画成された他方の部位には、プレート状の前記固定部が連設されてなることを特徴とする請求項1記載の光ファイバフェルール保持装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−74961(P2009−74961A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−244916(P2007−244916)
【出願日】平成19年9月21日(2007.9.21)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】