光学フィルム、及びそれを有する偏光板
【課題】VAモード液晶表示装置の表示特性の改善に寄与する新規な光学フィルム及びそれを用いた偏光板の提供。
【解決手段】400nm〜700nmにおける面内レターデーション(Re)及び厚さ方向のレターデーション(Rth)が長波長ほど大きい二軸性光学フィルムであって、波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)がRe(550)>20nmを満たし、且つNz(Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5)値が1.1≦Nz≦5を満たすことを特徴とする光学フィルム、及びそれを有する偏光板である。
【解決手段】400nm〜700nmにおける面内レターデーション(Re)及び厚さ方向のレターデーション(Rth)が長波長ほど大きい二軸性光学フィルムであって、波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)がRe(550)>20nmを満たし、且つNz(Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5)値が1.1≦Nz≦5を満たすことを特徴とする光学フィルム、及びそれを有する偏光板である。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
400nm〜700nmにおける面内レターデーション(Re)及び厚さ方向のレターデーション(Rth)が長波長ほど大きい二軸性光学フィルムであって、波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)がRe(550)>20nmを満たし、且つNz(Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5)値が1.1≦Nz≦5を満たすことを特徴とする光学フィルム。
【請求項2】
TD方向に1.01〜2倍延伸されていることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
【請求項3】
少なくとも一種のポリマーと、少なくとも一種の添加剤とを含有し、該添加剤の少なくとも一種が液晶性化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
【請求項4】
少なくとも一種の液晶性化合物を0.1〜30質量%含有し、及び該液晶性化合物の全添加剤に対する質量比が40〜100質量%であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項5】
二種類以上の液晶性化合物を0.1〜30質量%含有し、該二種類以上の液晶性化合物の全添加剤に対する質量比が50〜100質量%であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項6】
前記液晶性化合物として、下記式(A)で表される化合物及び下記式(a)で表される棒状化合物をそれぞれ少なくとも一種含有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【化1】
(式中、L1及びL2は各々独立に単結合又は二価の連結基を表す。A1及びA2は各々独立に、−O−、−NR−(Rは水素原子又は置換基を表す。)、−S−及び−CO−からなる群から選ばれる基を表す。R1、R2、及びR3は各々独立に置換基を表す。
Xは第14〜16族の非金属原子を表す(ただし、Xには水素原子又は置換基が結合してもよい)。nは0から2までの整数を表す。)
一般式(a):Ar1−L12−X−L13−Ar2
上記一般式(a)において、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に、芳香族基であり;L12及びL13はそれぞれ独立に、−O−CO−又は−CO−O−基であり;Xは、1,4−シクロへキシレン基、ビニレン基又はエチニレン基である。
【請求項7】
セルロースアシレートを主成分として含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項8】
膜厚が30〜200μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項9】
25℃10%RH、25℃80%RH、及び25℃60%RHのそれぞれの環境下における波長548nmの面内レターデーションRe10%(548)、Re80%(548)及びRe60%(548)が、下記式を満たすことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィルム:
0.1%≦[{Re10%(548)−Re80%(548)}/Re60%(548)]≦20% 。
【請求項10】
光弾性係数が0〜30×10-8cm2/Nであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項11】
波長548nmの面内レターデーションRe(548)(単位はnm)とフィルム厚み(d)(単位はnm)とが下記関係を満たす請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学フィルム:
0.00125<Re(548)/d<0.00700 。
【請求項12】
下記式(3)〜(5)の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学フィルム:
式(3) −2.5×Re(550)+300 <Rth(550) < −2.5×Re(550)+500
式(4) −2.5×Re(450)+250 <Rth(450) <−2.5×Re(450)+450
式(5) −2.5×Re(630)+350 <Rth(630) <−2.5×Re(630)+550 。
【請求項13】
フィルムの幅が1470mm以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項14】
ロール長が2500m以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項15】
偏光膜と、該偏光膜の一方の面上に請求項1〜14のいずれか1項に記載の光学フィルムとを有することを特徴とする偏光板。
【請求項16】
前記偏光板の他方の面に、透湿度が300g/(m2・day)以下の外側保護フィルムをさらに有することを特徴とする請求項15に記載の偏光板。
【請求項17】
前記外側保護フィルムが、ノルボルネン系ポリマーフィルムからなることを特徴とする請求項16に記載の偏光板。
【請求項1】
400nm〜700nmにおける面内レターデーション(Re)及び厚さ方向のレターデーション(Rth)が長波長ほど大きい二軸性光学フィルムであって、波長550nmにおける面内レターデーションRe(550)がRe(550)>20nmを満たし、且つNz(Nz=Rth(550)/Re(550)+0.5)値が1.1≦Nz≦5を満たすことを特徴とする光学フィルム。
【請求項2】
TD方向に1.01〜2倍延伸されていることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
【請求項3】
少なくとも一種のポリマーと、少なくとも一種の添加剤とを含有し、該添加剤の少なくとも一種が液晶性化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
【請求項4】
少なくとも一種の液晶性化合物を0.1〜30質量%含有し、及び該液晶性化合物の全添加剤に対する質量比が40〜100質量%であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項5】
二種類以上の液晶性化合物を0.1〜30質量%含有し、該二種類以上の液晶性化合物の全添加剤に対する質量比が50〜100質量%であることを特徴とする請求項3に記載の光学フィルム。
【請求項6】
前記液晶性化合物として、下記式(A)で表される化合物及び下記式(a)で表される棒状化合物をそれぞれ少なくとも一種含有することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【化1】
(式中、L1及びL2は各々独立に単結合又は二価の連結基を表す。A1及びA2は各々独立に、−O−、−NR−(Rは水素原子又は置換基を表す。)、−S−及び−CO−からなる群から選ばれる基を表す。R1、R2、及びR3は各々独立に置換基を表す。
Xは第14〜16族の非金属原子を表す(ただし、Xには水素原子又は置換基が結合してもよい)。nは0から2までの整数を表す。)
一般式(a):Ar1−L12−X−L13−Ar2
上記一般式(a)において、Ar1及びAr2はそれぞれ独立に、芳香族基であり;L12及びL13はそれぞれ独立に、−O−CO−又は−CO−O−基であり;Xは、1,4−シクロへキシレン基、ビニレン基又はエチニレン基である。
【請求項7】
セルロースアシレートを主成分として含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項8】
膜厚が30〜200μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項9】
25℃10%RH、25℃80%RH、及び25℃60%RHのそれぞれの環境下における波長548nmの面内レターデーションRe10%(548)、Re80%(548)及びRe60%(548)が、下記式を満たすことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学フィルム:
0.1%≦[{Re10%(548)−Re80%(548)}/Re60%(548)]≦20% 。
【請求項10】
光弾性係数が0〜30×10-8cm2/Nであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項11】
波長548nmの面内レターデーションRe(548)(単位はnm)とフィルム厚み(d)(単位はnm)とが下記関係を満たす請求項1〜10のいずれか1項に記載の光学フィルム:
0.00125<Re(548)/d<0.00700 。
【請求項12】
下記式(3)〜(5)の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の光学フィルム:
式(3) −2.5×Re(550)+300 <Rth(550) < −2.5×Re(550)+500
式(4) −2.5×Re(450)+250 <Rth(450) <−2.5×Re(450)+450
式(5) −2.5×Re(630)+350 <Rth(630) <−2.5×Re(630)+550 。
【請求項13】
フィルムの幅が1470mm以上であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項14】
ロール長が2500m以上であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学フィルム。
【請求項15】
偏光膜と、該偏光膜の一方の面上に請求項1〜14のいずれか1項に記載の光学フィルムとを有することを特徴とする偏光板。
【請求項16】
前記偏光板の他方の面に、透湿度が300g/(m2・day)以下の外側保護フィルムをさらに有することを特徴とする請求項15に記載の偏光板。
【請求項17】
前記外側保護フィルムが、ノルボルネン系ポリマーフィルムからなることを特徴とする請求項16に記載の偏光板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−63983(P2009−63983A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326142(P2007−326142)
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】
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