説明

光電変換材料、該材料を含む膜、光電変換素子、光電変換素子の製造方法、光電変換素子の使用方法、光センサ、撮像素子

【課題】光電変換素子に適用した場合に光電変換素子として機能し、高光電変換効率、低暗電流性、高速応答性を示し、かつ蒸着時に分解が起こらない化合物を提供すること。
【解決手段】紫外可視吸収スペクトルにおいて400nm以上720nm未満に吸収極大を有し、その吸収極大波長のモル吸光係数が10000mol-1・l・cm-1以上で、融点と蒸着温度の差(融点−蒸着温度)の差が31℃以上である特定構造の化合物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外可視吸収スペクトルにおいて400nm以上720nm未満に吸収極大を有し、その吸収極大波長のモル吸光係数が10000mol-1・l・cm-1以上で、融点と蒸着温度の差(融点−蒸着温度)の差が31℃以上である下記一般式(I)で表される化合物。
一般式(I)
【化1】

(一般式(I)中、Zは少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。L、L、及びLはそれぞれ独立に、無置換メチン基、又は置換メチン基を表す。Dは原子群を表す。nは0以上の整数を表す。)
【請求項2】
前記Dが下記一般式(II)で表される、請求項1に記載の化合物。
一般式(II)
【化2】

(一般式(II)中、R21、及びR22はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Ar21は芳香族炭化水素環基又は芳香族複素環基を表す。*は結合位置を表す。Ar21とR21、Ar21とR22、R21とR22はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。)
【請求項3】
前記Dが下記一般式(III)で表される、請求項1又は2に記載の化合物。
一般式(III)
【化3】

(一般式(III)中、R31は単結合又は2価の連結基を表し、R32は水素原子又は置換基を表す。Ar31は芳香族炭化水素環又は芳香族複素環基を表す。*は結合位置を表す。Xaは、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、又はイミノ基を表し、これらは更に置換基を有してもよい。Ar31とR32、R31とR32はそれぞれ互いに結合して環を形成してもよい。)
【請求項4】
前記一般式(II)又は(III)におけるR21、R22、R31、又はR32がそれぞれ独立に置換又は無置換のアリール基である、請求項2又は3に記載の化合物。
【請求項5】
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(IV)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
一般式(IV)
【化4】

(一般式(IV)中、Zは少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。L、L、及びLはそれぞれ独立に、無置換メチン基、又は置換メチン基を表す。nは0以上の整数を表す。mは0又は1を表す。R41〜R46はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R42とR43、R43とR44、R45とR46、R41とR46はそれぞれ互いに独立して環を形成してもよい。R401は単結合又は2価の連結基を表し、R402はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。Xaは、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、又はイミノ基を表し、これらは更に置換基を有してもよく、R41〜R46のいずれかひとつとして連結する。R401とR402、R402とR41〜R46は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。)
【請求項6】
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(V)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
一般式(V)
【化5】

(一般式(V)中、Zは少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。L、L、及びLはそれぞれ独立に、無置換メチン基、又は置換メチン基を表す。nは0以上の整数を表す。mは0又は1を表す。R41〜R46はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R42とR43、R43とR44、R45とR46、R41とR46はそれぞれ互いに独立して環を形成してもよい。R401は3価の連結基を表し、R402は単結合又は2価の連結基を表す。Xa及びXbはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、又はイミノ基を表し、これらは更に置換基を有してもよく、R41〜R46のいずれかひとつとして連結する。R402とR41〜R46は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。)
【請求項7】
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(VI)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
一般式(VI)
【化6】

(一般式(VI)中、Zは少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。L、L、及びLはそれぞれ独立に、無置換メチン基、又は置換メチン基を表す。nは0以上の整数を表す。mは0又は1を表す。R41〜R46はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R42とR43、R43とR44、R45とR46、R41とR46はそれぞれ互いに独立して環を形成してもよい。R401は単結合又は2価の連結基を表し、R402は単結合又は2価の連結基を表す。Xa及びXcはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、又はイミノ基を表し、これらは更に置換基を有してもよく、R41〜R46のいずれかひとつとして連結する。R401とR402は、それぞれ互いに結合して環を形成してもよい。)
【請求項8】
前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(VII)で表される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
一般式(VII)
【化7】

(一般式(VII)中、Zは少なくとも2つの炭素原子を含む環であって、5員環、6員環、又は、5員環及び6員環の少なくともいずれかを含む縮合環を表す。L、L、及びLはそれぞれ独立に、無置換メチン基、又は置換メチン基を表す。nは0以上の整数を表す。mは0又は1を表す。R41〜R46はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表す。R42とR43、R43とR44、R45とR46、R41とR46はそれぞれ互いに独立して環を形成してもよい。R401は3価の連結基を表し、R402は3価の連結基を表す。Xa、Xb、及びXcはそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基、シリレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基、アリーレン基、2価の複素環基、又はイミノ基を表し、これらは更に置換基を有してもよく、R41〜R46のいずれかひとつとして連結する。
【請求項9】
前記一般式(IV)〜(VII)におけるXa、Xb、Xcがそれぞれ独立に、単結合、酸素原子、アルキレン基、又はシリレン基である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
前記一般式(IV)〜(VII)におけるXa、Xb、Xcがアルキレン基である、請求項5〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項11】
前記Zと酸素原子により形成される構造が下記一般式(VIII)又は下記一般式(IX)で表される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
一般式(VIII)
【化8】

(一般式(VIII)中、R51〜R54はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。R51〜R54のうち隣接する2つが互いに結合して環を形成してもよい。*はLとの結合位置を表す。)
一般式(IX)
【化9】

(一般式(IX)中、R61〜R66はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。R61〜R66のうち隣接する2つが互いに結合して環を形成してもよい。*はLとの結合位置を表す。)
【請求項12】
前記L、L、及びLが無置換メチン基である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項13】
前記nが0である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
導電性膜、有機光電変換膜、及び透明導電性膜を有する光電変換素子であって、前記有機光電変換膜が請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物と、フラーレン又はフラーレン誘導体とを含む、光電変換素子。
【請求項15】
前記導電性膜、有機光電変換膜、及び透明導電性膜をこの順に有する、請求項14に記載の光電変換素子。
【請求項16】
前記フラーレン又はフラーレン誘導体がC60である、請求項14又は15に記載の光電変換素子。
【請求項17】
前記有機光電変換膜が、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物と、フラーレン又はフラーレン誘導体とが混合された状態で形成されたバルクヘテロ構造を有する、光電変換素子。
【請求項18】
(フラーレン又はフラーレン誘導体)/(請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物)の比(モル比)が0.5以上である、請求項17に記載の光電変換素子。
【請求項19】
前記透明導電性膜が電極膜であり、該電極膜上方から前記有機光電変換膜に光が入射される、請求項14〜18のいずれか1項に記載の光電変換素子。
【請求項20】
請求項14〜19のいずれか1項に記載の光電変換素子を含む、撮像素子。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−77064(P2012−77064A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−84012(P2011−84012)
【出願日】平成23年4月5日(2011.4.5)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】