説明

内燃機関式の手持ち工具の制御方法および内燃機関式の手持ち工具

【課題】内燃機関式の手持ち工具の燃焼室への一回の燃料供給量を制御すること。
【解決手段】内燃機関式の手持ち工具の制御方法において、該工具の一連の駆動操作の最初の駆動操作で制御電圧信号が送出された後、電流値が増加する遷移期間内で電流値が低下する時刻toを検知し、時刻toの後にソレノイドバルブ(1)が開弁している既知の所定時間Toから、ソレノイドバルブ(1)のコイル(15)内の電流値が低下し始めた後、噴射制御電圧信号の最初の上昇時間であるTOFFを減じて、或いは、コイル(15)内の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでのであるTOFFを減じて噴射制御信号を停止する時刻tdを決定するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持材内へ締結具を駆動する所謂ガス駆動式工具に関し、特にガス駆動式工具の内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を噴射、供給するためのソレノイドバルブからの制御パルスに関連する問題を解決する。
【背景技術】
【0002】
こうしたソレノイドバルブは栓として作用し、燃料カートリッジと燃焼室との間に配設される。ソレノイドバルブは所定時間開くことによって、適切な1回量の燃料をカートリッジから燃焼室へ供給する。
【0003】
ソレノイドバルブは、通常、磁気コアを備え、該磁気コアには、入口ポートから出口ポートへ延びる通路が貫通している。通路の中程に空所が形成されており、該空所にバネが配設されている。弁体はバネによって出口ポートへ付勢されている。前記コアを包囲するコイルに流を供給するとコア内に磁界が形成され、その作用によって開弁するようになっている。休止している間、弁体は出口ポートを閉塞する。電流が供給され、コイルが付勢されると、弁体は出口ポートを開放し、こうして、ソレノイドバルブが開弁する。
【0004】
ソレノイドバルブの開弁制御は電圧スロットによってなされる。電圧スロットの立上がる前縁によってソレノイドバルブが開弁し、下降する前縁にて閉弁する。実際上、図1、2を参照すると、電圧スロットの立上がる前縁で時刻tmでコイルへの電流供給が開始され、電流値は次第に増加して右上がりの遷移領域が形成される。遷移領域ではコアは休止している。時刻toにおける実際上瞬間的であるが小さな電流低下の後、コアは作動状態となり、そこからソレノイドバルブが開弁し始める。この電流低下の後、電流値は増加して急速に高レベルに達する。電流値は、時刻tdで電圧スロットの前縁が下降するまで高レベルを維持する。時刻tdを超えてもソレノイドバルブは開いている。電圧スロットの下降する前縁の後に、電圧は中立レベルまで増加する。この電圧の増加は、時刻tfにおける小さな電圧低下によって2つに分けられる。ツェナーダイオードを含む回路によってコイルの放電が安定化される場合には、時刻tfでソレノイドバルブは閉弁する。そうでなければ、コイルの電流信号は、低下し始めた後に時刻tfで小さく上昇する。こうして、ソレノイドバルブは、To=tf−toの間、開いた状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】フランス国特許第2 887 958号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
制御電圧スロットは時刻tmで立上り、時刻tdで下降し、ソレノイドバルブは、時刻toから時刻tfまで開いた状態となる。工具の燃焼室への一回の燃料供給量は、ソレノイドバルブの開弁時間に依存し、従って、時間TON=to−tmおよび時間TOFF=tf−tdに依存しているが、時間TONおよび時間TOFFが電気的、機械的理由からソレノイドバルブ間で異なっている問題がある。
【0007】
本発明は、ソレノイドバルブの開弁時間が区々となる問題を解決し、ガス駆動式工具の燃焼室への一回の燃料供給量を制御することを目的としている。更に、本発明は、より一般的にガス駆動式工具の燃焼室への燃料供給装置であって、電圧制御信号によってある構成要素に生じる電流で開く弁を具備した燃料供給装置の燃料供給供給量が変化する問題を解決することを目的としている。実際上、こうした例は、圧電式噴射装置である。圧電式噴射装置では、水晶がソレノイドバルブ式噴射装置のコイルに相当する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、電気的燃料供給装置(1)によって燃料カートリッジ(16)から内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具の制御方法において、
前記電気的燃料供給装置(1)が弁を具備しており、該弁は、その構成要素(15)に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記方法が、一連の駆動操作の最初の駆動操作で制御電圧信号が送出された後、電流値が増加する遷移期間内で電流値が低下する時刻toを検知し、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記構成要素(15)内の電流値が低下し始めた後、前記噴射制御電圧信号の最初の上昇時間であるTOFFを減じて、或いは、前記構成要素(15)内の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでのであるTOFFを減じて噴射制御信号を停止する時刻tdを決定するようにしたことを特徴とする方法を要旨とする。
【0009】
時間TOFFは時刻tdで開始し、ソレノイドバルブを開くための電流のコイルからの放電が、例えば、ツェナーダイオードを具備する電圧制御回路によって安定化されているか否かによって、噴射制御電圧信号の最初の上昇で終了するか、或いは、コイル内の電流値が低下した後の最初の上昇で終了する。
【0010】
コイルからの放電が、フランス国特許第2 887 958号に記載されているようにスレッショルド電圧に達すると迅速に電流を通すツェナーダイオードによって安定化されている場合、コイルからは急速に放電され、そして、制御電圧信号は急速に上昇する。従って、時間TOFFは短く、かつ、駆動毎に概ね一定となる。時間TOFFの変動は非常に小さくなる。
ツェナーダイオードではなく、複数の制御ダイオードを用いてもよい。
【0011】
それに対してコイルからの放電がツェナーダイオードによって安定化されていない場合、制御電圧信号は非常に緩慢に上昇する。時刻tfで閉弁するとコイル内の電流値が僅かに上昇する。
【0012】
実際上、燃料供給装置の弁の応答時間は駆動毎に大きくは変動せず、各駆動毎に制御方法を実施することも可能であろうが、本発明の方法は時々実施すれば十分である。また、ツェナーダイオードによる放電の安定化が図れる場合、最初の電圧上昇後の小さな電圧低下の時間は無視しうる。
【0013】
前記弁を開くための電流の前記燃料供給装置の前記構成要素からの放電が安定化されている場合には、時刻tdにおいて噴射制御信号が停止する。この時刻tdは、前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記噴射制御電圧信号の最初の上昇時間であるTOFFを減じて決定される。
【0014】
前記弁を開くための電流の前記燃料供給装置の前記構成要素からの放電が安定化されていない場合には、前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記構成要素内の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでの時間であるTOFFを減じて決定される時刻tdのときに噴射制御信号が停止される。
【0015】
その場合、一連の駆動操作の少なくとも1つの駆動操作の後に、時刻tdにおいて前記構成要素の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでの実際の時間TOFFを測定し、該時間TOFFを減じるようにする。
【0016】
前記噴射制御電圧信号(UV)は矩形波であり、前記噴射制御電圧信号(UV)が一連のパルスの包絡線によって規定される。
本発明によれば、ソレノイドバルブや圧電式噴射装置は、種々の修正や代案が可能である。また、燃料の供給やソレノイドバルブの開弁も最適化できよう。
【0017】
本発明は、また、電気的燃料供給装置によって燃料カートリッジから内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具において、
前記電気的燃料供給装置が弁を具備しており、前記弁は、その構成要素に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記工具が、更に、前記燃料供給装置に対して直列に接続された電流測定器と、該電流測定器の出力信号をと、前記供給装置のための制御パルス(UV)とを受信し、前記燃料供給装置の開弁時間を演算するマイクロコントローラーとを具備することを特徴とする工具を要旨とする。
【0018】
好ましくは、前記マイクロコントローラーは、前記燃料供給装置の機械的な開閉を検知する処理回路を具備する。
更には、前記燃料供給装置は、該供給装置の開弁時間を演算する回路によって制御される電源装置を具備しており、該電源装置の入力が前記マイクロコントローラーの処理回路に接続されている。
【0019】
前記燃料供給装置が、コイルを備えたソレノイドバルブを具備している場合、前記電流測定器は該コイルに対して直列に接続される。
更には、電圧保護、制御、安定化回路が前記供給装置に並列に接続され、該電圧保護、制御、安定化回路が、電圧保護および安定化制御のためのツェナーダイオードを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】手持ち工具の燃焼室へ燃料を供給する弁を開くための電圧スロット、および、前記弁を直接制御する構成要素であって、該構成要素の放電がツェナーダイオードによって安定化するようにした構成要素内に前記電圧スロットによって生じる電流信号のグラフである。
【図2】手持ち工具の燃焼室へ燃料を供給する弁を開くための電圧スロット、および、前記弁を直接制御する構成要素であって、該構成要素の放電がツェナーダイオードによって安定化するようにしていない構成要素内に前記電圧スロットによって生じる電流信号のグラフである。
【図3】工具の燃料供給装置の制御回路のブロック図である。
【図4】手持ち工具の燃焼室へ燃料を供給する弁を開くための電圧スロット、および、燃料供給装置の出口に配設された圧力センサーの圧力信号のグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1については既に説明した。図1には、電圧パルスと電流パルスの2つのグラフが示されており、横軸は時間(秒)であり、縦軸は、右側が電流パルスIAに対する電流値I(A)、左側が電圧パルスUVに対する電圧値U(V)となっている。
【0022】
工具は、釘打ち機型の手持ち工具であって、燃料供給ソレノイドバルブ1を具備している。該工具の燃焼室に配設された燃料供給電子装置の制御回路およびその制御方法は後述する。ソレノイドバルブはコイル15によって開弁し、燃料がガスカートリッジ16から入口マニフォールド17を介して燃焼室に流入する。
【0023】
本発明は、また、ステープル打ち機、穴あけ機更には固定樹脂噴射装置(anchoring resin injecting device)にも応用可能である。ソレノイドバルブに関連して本発明を説明するが、本発明は、また、例えば、圧電式噴射装置のような他の燃料供給装置にも応用可能である。
【0024】
一例として示すソレノイドバルブ1は、マイクロコントローラー2によって制御される。本例では、コイル15は電流測定器3に対して直列に接続され、かつ、電源装置4によって電圧が制御される。
【0025】
電源装置4は、出力側がソレノイドバルブ1および電流測定器3の直列要素に対して並列に接続され、工具のバッテリー5、6を横断して反対側が入力側となっている。電圧保護制御回路7が、電源装置4並びにソレノイドバルブ1および電流測定器3に対して並列に接続されている。電源装置4はパワートランジスターである。回路7は、コイル15の放電を可能とする電源装置4のための保護ダイオード18と、放電ダイオード18に対して直列に接続された放電時間を低減すると共に放電を安定化するツェナーダイオード19を具備している。こうした組立体がフランス国特許第2 887 958号に記載されている。電流測定器3は抵抗器を具備している。マイクロコントローラー2は、アナログ−デジタル変換器8、信号処理回路9およびソレノイドバルブ1の開弁時間を演算するための演算回路10を具備している。
【0026】
演算回路10は、出力が電源装置4の制御入力13に接続され、入力が処理回路9に接続されている。電流信号を出力する電流測定器3は、変換器8の複数の入力の1つ11に接続されている。変換器8の他の入力が、電圧信号を出力する電源装置4の制御出力14に接続されている。
【0027】
電流値IAおよび電圧値UVが変換されると、処理回路9は、各スロットに対して、時刻toと、その結果として時刻tdとを決定する。Toは既知であり、実質的に一定の値TOFFは、工具を一番最初に駆動したとき、つまり一連の駆動の最初の駆動に際して決定される。回路7がツェナーダイオードを備えていない場合、処理回路9は、駆動する度に、次の駆動のために正確なTOFFを測定しておくことができよう。
【0028】
つまり、処理回路9は、ソレノイドバルブ1の機械的な開閉を検知して時刻to時刻tfとすることができよう。演算回路10が、電源装置4の制御パルスの下降する前縁のトリガーである時刻tdをtd=to+To−Toffから演算する。
【0029】
或いは、同じ技術概要として、ソレノイドバルブが開弁し始める時刻to、ソレノイドバルブの閉弁する時刻tfおよび噴射制御信号が送信される時刻tdを獲得するために、電流/電圧信号ではなく、燃料出力を検知する圧力センサーを燃料供給装置の出口に配設することができよう。
【0030】
図3、4を参照すると、マニフォールド17に圧力センサー20(図3、4)が配設されている。時刻toでソレノイドバルブ1が開弁すると圧力が増加し、時刻tfでソレノイドバルブ1が閉弁すると圧力が低下し始める。
【0031】
従って、本発明は、また、電気的燃料供給装置によって燃料カートリッジから内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具の制御方法において、
前記電気的燃料供給装置が弁と、該燃料供給装置の出口に配設された圧力センサーとを具備しており、前記弁は、その構成要素に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記方法が、一連の駆動操作の最初の駆動操作で制御電圧信号が送出された後、電流値が増加する遷移期間内で電流値が低下する時刻toを検知し、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、時間TOFFを減じて噴射制御信号を停止する時刻tdを決定し、
前記時間TOFFは噴射制御電圧信号の停止から、前記供給装置の出口における圧力低下によって検知される閉弁時刻tfまでの時間であり、
一連の駆動操作の少なくとも1つの駆動操作の後に、時刻tdにおいて前記電流値が低下し始めた後から前記圧力低下までの実際の時間TOFFを測定し、該時間TOFFを減じるようにしたことを特徴とする方法に関連している。
【0032】
噴射制御電圧信号は、そのまま維持される。
本発明は、また、既述した工具に関し、ソレノイドバルブの出口に配設されている。
【符号の説明】
【0033】
1 ソレノイドバルブ
2 マイクロコントローラー
3 電流測定器
4 電源装置
5 バッテリー
6 バッテリー
7 電圧保護制御回路
8 デジタル変換器
9 信号処理回路
10 演算回路
13 制御入力
14 制御出力
15 コイル
16 ガスカートリッジ
17 入口マニフォールド
18 保護ダイオード
19 ツェナーダイオード
20 圧力センサー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的燃料供給装置(1)によって燃料カートリッジ(16)から内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具の制御方法において、
前記電気的燃料供給装置(1)が弁を具備しており、該弁は、その構成要素(15)に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記方法が、一連の駆動操作の最初の駆動操作で制御電圧信号が送出された後、電流値が増加する遷移期間内で電流値が低下する時刻toを検知し、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記構成要素(15)内の電流値が低下し始めた後、前記噴射制御電圧信号の最初の上昇時間であるTOFFを減じて、或いは、前記構成要素(15)内の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでのであるTOFFを減じて噴射制御信号を停止する時刻tdを決定するようにしたことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記方法を各駆動毎に行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電気的燃料供給装置の前記構成要素から前記弁を開くための電流の放電が安定化され、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記噴射制御電圧信号の最初の上昇時間であるTOFFを減じて決定される時刻tdのときに噴射制御信号を停止するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記電気的燃料供給装置の前記構成要素から前記弁を開くための電流の放電が安定化されておらず、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、前記構成要素内の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでの時間であるTOFFを減じて決定される時刻tdのときに噴射制御信号を停止するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
一連の駆動操作の少なくとも1つの駆動操作の後に、時刻tdにおいて前記構成要素の電流値が低下し始めた後から上昇したときまでの実際の時間TOFFを測定し、該時間TOFFを減じるようにしたことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
電気的燃料供給装置(1)によって燃料カートリッジ(16)から内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具の制御方法において、
前記電気的燃料供給装置(1)が弁と、該燃料供給装置(1)の出口に配設された圧力センサー(20)とを具備しており、前記弁は、その構成要素(15)に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記方法が、一連の駆動操作の最初の駆動操作で制御電圧信号が送出された後、電流値が増加する遷移期間内で電流値が低下する時刻toを検知し、
前記時刻toの後に前記弁が開弁している既知の所定時間Toから、時間TOFFを減じて噴射制御信号を停止する時刻tdを決定し、
前記時間TOFFは噴射制御電圧信号の停止から、前記供給装置(1)の出口における圧力低下によって検知される閉弁時刻tfまでの時間であり、
一連の駆動操作の少なくとも1つの駆動操作の後に、時刻tdにおいて前記電流値が低下し始めた後から前記圧力低下までの実際の時間TOFFを測定し、該時間TOFFを減じるようにしたことを特徴とする方法。
【請求項7】
前記噴射制御電圧信号(UV)が矩形波であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記噴射制御電圧信号(UV)が一連のパルスの包絡線によって規定されることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の方法。
【請求項9】
電気的燃料供給装置(1、15)によって燃料カートリッジ(16)から内燃機関の燃焼室に駆動用燃料を輸送し、該燃焼室内で前記駆動用燃料を天して締結具を支持材内へ駆動する内燃機関式の手持ち工具において、
前記電気的燃料供給装置が弁(1)を具備しており、前記弁は、その構成要素(15)に噴射制御電圧信号(UV)によって生じる電流(IA)の作用によって供給位置へ開弁するようになっており、
前記工具が、更に、前記燃料供給装置(1)に対して直列に接続された電流測定器(3)と、該電流測定器(3)の出力信号をと、前記供給装置(1)のための制御パルス(UV)とを受信し、前記燃料供給装置の開弁時間を演算するマイクロコントローラー(2)とを具備することを特徴とする工具。
【請求項10】
前記マイクロコントローラー(2)が、前記燃料供給装置(1)の機械的な開閉を検知する処理回路(9)を具備する請求項9に記載の工具。
【請求項11】
前記燃料供給装置(1)が、該供給装置の開弁時間を演算する回路(10)によって制御される電源装置(4)を具備しており、該電源装置(4)の入力が前記マイクロコントローラー(2)の処理回路(9)に接続されている請求項10に記載の工具。
【請求項12】
前記燃料供給装置が、コイル(15)を備えたソレノイドバルブ(1)を具備しており、前記電流測定器(3)が該コイル(15)に対して直列に接続されている請求項9〜11の何れか1項に記載の工具。
【請求項13】
電圧保護、制御、安定化回路(7)が前記供給装置(1)に並列に接続されている請求項9〜12の何れか1項に記載の工具。
【請求項14】
電圧保護、制御、安定化回路(7)が、電圧保護および安定化制御のためのツェナーダイオード(19)を具備する請求項13に記載の工具。
【請求項15】
前記ツェナーダイオード(19)に放電ダイオード(18)が直列に接続されている請求項14に記載の工具。
【請求項16】
前記燃料供給装置(1)の出口に圧力センサー(20)を配設した請求項8〜14の何れか1項に記載の工具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−152638(P2011−152638A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13927(P2011−13927)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【出願人】(506380787)ソシエテ ドゥ プロスペクティオン エ ディンベンティオン テクニク スピ (14)
【Fターム(参考)】