説明

再生装置および再生方法

【課題】複数のイヤホンをそれぞれの特性に応じて適切に使用することが可能な再生装置および再生方法を提供すること。
【解決手段】楽曲を含むデータを記憶する記憶手段(メモリ150)と、記憶手段に記憶されているデータを再生する再生手段(楽曲再生部160)と、再生手段によって得られた音声信号を、イヤホンに対して出力する出力手段(イヤホン接続部170)と、出力手段に対して接続されるイヤホン毎の個別情報をイヤホンから取得する取得手段(イヤホン識別部)と、取得手段によって取得された個別情報に基づいて装置の環境設定を行う設定手段(中央制御部100)と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生装置および再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のユーザによってオーディオ再生機器を共有する技術が開示されている。すなわち、特許文献1には、各ユーザがそのオーディオ再生機器を普段使用している際の各種設定を、所定のボタンを操作することによってサーバ装置から呼び出すことができる技術が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−242667号公報(特許請求の範囲、要約書)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、携帯型の再生装置が市場に数多く流通している。これらの携帯型再生装置は、内蔵されているメモリまたはHDD等の記憶装置に記憶されている楽曲を含むデータを再生し、イヤホンを用いて再生された楽曲を試聴することができる。
【0005】
ところで、最近では、数多くの種類のイヤホンが販売されており、試聴する環境または目的に応じてイヤホンを選択するユーザも数多く存在する。イヤホンは、それぞれ特性が異なるため、使用するイヤホンに応じて、音量レベルを調整したり、イコライザを調整したりする必要があるため、ユーザにとっては操作が煩雑であるという問題点がある。
【0006】
そこで、特許文献1の技術を用いて、イヤホン毎に設定情報を準備し、使用するイヤホンに応じたボタンを操作することにより、設定を変更することも考えられる。しかしながら、そのような方法の場合には、ユーザはイヤホンを変更するたびにボタンを操作する必要があるために煩雑である。また、ユーザは、イヤホンとボタンとの対応関係を記憶する必要があることから、ユーザに別の負担が生じるという問題点もある。
【0007】
本発明は、上記の事情に基づきなされたもので、その目的とするところは、複数のイヤホンをそれぞれの特性に応じて適切に使用することが可能な再生装置および再生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的を達成するため、本発明の受信装置は、楽曲を含むデータを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶されているデータを再生する再生手段と、再生手段によって得られた音声信号を、イヤホンに対して出力する出力手段と、出力手段に対して接続されるイヤホン毎の個別情報をイヤホンから取得する取得手段と、取得手段によって取得された個別情報に基づいて装置の環境設定を行う設定手段と、を有する。
【0009】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、個別情報がイヤホン側の記憶部に記憶されており、取得手段が、イヤホンが出力手段に接続された際に、記憶部から個別情報を取得するようにしている。
【0010】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、個別情報が、イヤホン毎に付与された識別情報であり、設定手段が、個別情報に対応する環境設定を行うようにしている。
【0011】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、個別情報が、イヤホンの特性に関する情報を有し、設定手段が、特性に関する情報に基づいて環境設定を行うようにしている。
【0012】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、設定手段が、個々のイヤホンに対応した音量レベルを設定するようにしている。
【0013】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、設定手段が、個々のイヤホンに対応したイコライザ特性を設定するようにしている。
【0014】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、記憶手段に記憶されているデータを管理する管理情報を有し、設定手段が、個々のイヤホンに対応する所定の管理情報に基づいて、記憶手段に記憶されているデータを管理するようにしている。
【0015】
また、他の発明の再生装置は、上述の発明に加えて、所定の情報を表示する表示手段を有し、設定手段が、個々のイヤホンに応じて表示手段の表示環境を設定するようにしている。
【0016】
また、本発明の再生方法は、楽曲を含むデータを記憶する記憶ステップと、記憶ステップにおいて記憶されたデータを再生する再生ステップと、再生ステップにおいて得られた音声信号を、イヤホンに対して出力する出力ステップと、出力ステップにおいて出力される音声信号が供給されるイヤホン毎の個別情報をイヤホンから取得する取得ステップと、取得ステップにおいて取得された個別情報に基づいて装置の環境設定を行う設定ステップとを有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数のイヤホンをそれぞれの特性に応じて適切に使用することが可能な再生装置および再生方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。なお、以下では、(A)実施の形態の構成例、(B)実施の形態の動作の概要、(C)実施の形態の動作の詳細、および、(D)変形実施の態様の順に説明する。なお、本発明の再生方法については、本発明の実施の形態の再生装置の動作として説明する。
【0019】
(A)実施の形態の構成例
【0020】
図1は、本発明の実施の形態の再生装置およびイヤホンの構成例を示す概略斜視図である。この図に示すように、本発明の実施の形態の再生装置10は、表示部110および操作ボタン121をその操作パネル面(図の奥行き方向手前側の面)に有する。また、天面(図の上下方向上側の面)には、イヤホン20が接続される接続端子171が設けられている。なお、この図では、再生装置10の詳細構造が明確になるように、再生装置10を拡大して示しているので、実際の比率とは異なる。
【0021】
イヤホン20は、ヘアバンド型のイヤホンであり、2つの音声出力部220がユーザの耳介にそれぞれ当接するように装着され、再生装置10において再生された信号を音声出力部220から音声として出力する。また、イヤホン20は、再生装置10に接続される接続端子としての再生装置接続部200を有している。当該再生装置接続部200の内部には、後述するように、イヤホンIDを記憶したイヤホンID記憶部210が配置されている。再生装置接続部200と音声出力部220とはケーブルによって接続されている。なお、この例では、前述のようにヘアバンド型のイヤホン20が例示してあるが、これ以外にも、例えば、外耳道に挿入するタイプ(カナル型)、外耳に引っかけるタイプ(インナーイヤー型)を使用することも可能である。
【0022】
図2は、図1に示す再生装置10の電気的な構成例を示すブロック図である。この図に示すように、再生装置10は、中央制御部100、表示部110、入力部120、I/F(Interface)部130、イヤホン識別部140、メモリ150、楽曲再生部160、および、イヤホン接続部170を主要な構成要素としている。
【0023】
ここで、設定手段としての中央制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)によって構成され、例えば、メモリ150または内蔵された記憶部(不図示)に格納されているプログラムに応じて、装置の各部を制御する。
【0024】
表示手段としての表示部110は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)によって構成され、中央制御部100から供給された情報(テキスト情報および画像情報等)を表示する。
【0025】
入力部120は、例えば、キーデバイス等によって構成され、図1に示す操作ボタン121の操作に応じた情報を生成し、中央制御部100に供給する。
【0026】
I/F部130は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等によって構成され、USB規格に基づいて、外部のパーソナルコンピュータ等との間で情報を授受する。
【0027】
取得手段としてのイヤホン識別部140は、イヤホン接続部170に対してイヤホン20が接続された場合に、イヤホン20が有するイヤホンID記憶部210からイヤホンIDを取得し、イヤホン20の種類を特定する。
【0028】
記憶手段としてのメモリ150は、例えば、フラッシュメモリ等によって構成される。この例では、メモリ150は、楽曲データ151、楽曲情報152、および、設定情報153その他を有している。楽曲データ151は、例えば、MP3(MPEG-1 Audio Layer-3)またはATRAC(Adaptive Transform Acoustic Coding)等によって圧縮処理が施されたデータである。なお、楽曲等の音声以外にも映像を含んでいてもよい。管理情報としての楽曲情報152は、楽曲データ151の属性情報であり、例えば、それぞれの楽曲を分類する際に使用される。設定情報153は、環境設定等を行うための情報であり、この例では、イヤホン毎に準備されている。
【0029】
再生手段としての楽曲再生部160は、中央制御部100によってメモリ150から取得された楽曲データを再生(デコード)し、得られた音声信号をイヤホン接続部170を介してイヤホン20に供給する。
【0030】
出力手段としてのイヤホン接続部170は、再生装置10の天面に設けられている接続端子171を有するとともに、イヤホン20が接続されたことを検出する検出部(不図示)を有している。接続端子は、ステレオ用の音声をイヤホン20に供給するための右チャンネル端子、左チャンネル端子、および、グランド端子を有するとともに、イヤホンID記憶部210からイヤホンIDを読み出す際に使用される情報端子を少なくとも有する。なお、これら以外にも、例えば、ボリューム制御、再生、停止、スキップ等の制御を行うための制御情報端子を有していてもよい。
【0031】
図3は、図1に示すイヤホン20の電気的な構成例を示すブロック図である。この図に示すように、イヤホン20は、再生装置接続部200、イヤホンID記憶部210、音声出力部220、および、接続ケーブル230を主要な構成要素としている。
【0032】
ここで、再生装置接続部200は、図1に示すように、例えば、円筒形状を有する部材とその一端に設けられた接続端子とによって構成される。接続端子は、ステレオ用の音声を再生装置10から受けるための右チャンネル端子、左チャンネル端子、および、グランド端子を有するとともに、イヤホンID記憶部210からイヤホンIDを読み出す際に使用される情報端子を少なくとも有する。また、円筒形状を有する部材の内部には、後述するイヤホンID記憶部210が配設され、当該イヤホンID記憶部210は接続端子の前述した情報端子およびグランド端子に接続されている。さらに、円筒形状を有する部材の内部には、接続ケーブル230が挿通されており、当該接続ケーブル230の一端は右チャンネル端子、左チャンネル端子、および、グランド端子に接続されている。また、他端は、音声出力部220に接続されている。
【0033】
イヤホン側の記憶部としてのイヤホンID記憶部210は、例えば、イヤホンIDを記憶するROM(Read Only Memory)およびこれから情報を読み出すための読み出し回路によって構成されており、再生装置10から情報の読み出し指示を示す信号が供給された場合には、読み出し回路がROMからイヤホンIDを読み出して再生装置10に供給する。なお、イヤホンIDとは、イヤホン毎に付与されたユニークな識別子である。なお、イヤホン毎ではなく、イヤホンの種類毎にイヤホンIDを付与するようにしてもよい。
【0034】
音声出力部220は、電気−音響変換器であり、電気信号を音声に変換して出力する。なお、変換の方法としては、ダイナミック型、圧電型、静電型等がある。
【0035】
接続ケーブル230は、図1に示すように、再生装置接続部200と音声出力部220とを接続するケーブルであり、例えば、右チャンネルおよび左チャンネルに対応する銅線が、グランドに対応する銅線によってそれぞれ被覆された2つの同軸ケーブルによって構成される。
【0036】
(B)実施の形態の動作の概要
【0037】
つぎに、本発明の実施の形態の動作の概要について説明する。ユーザが所定のイヤホン20を再生装置10に接続すると、再生装置10の中央制御部100は、イヤホン接続部170の検出部(不図示)からの信号により、イヤホン20が接続されたことを検出する。すると、中央制御部100は、イヤホン識別部140に対してイヤホンIDを取得するように指示する。この結果、イヤホン識別部140は、イヤホンID記憶部210からイヤホンIDを取得し、中央制御部100に供給する。
【0038】
中央制御部100は、供給されたイヤホンIDに対応する設定情報をメモリ150の設定情報153から取得する。設定情報としては、音量レベル、イコライザ情報、ランダム再生種別、文字サイズ、画面背景、および、ライブラリID等がある。
【0039】
中央制御部100は、取得した設定情報に基づいて環境設定を行う。すなわち、中央制御部100は、楽曲再生部160に対して制御信号を送り、取得した音量レベルおよびイコライザ情報に基づいて、出力音量レベルと、イコライザ特性とを設定する。
【0040】
また、中央制御部100は、取得したランダム再生種別に基づいて、楽曲をランダム再生する際の設定(例えば、曲毎またはアルバム毎等の設定)を行う。さらに、中央制御部100は、取得した文字サイズに基づいて、表示部110に表示する文字情報のサイズを設定するとともに、画面背景に基づいて、表示部110の背景画面を設定する。
【0041】
さらにまた、中央制御部100は、取得したライブラリIDに対応する楽曲情報をメモリ150の楽曲情報152から取得する。なお、楽曲情報は、複数のユーザが個別のイヤホンを使用する場合に、それぞれのイヤホン(ユーザ)に応じて、表示部110に表示される楽曲の一覧(楽曲リスト)を変更するために使用される。例えば、ユーザAによって使用される場合には、クラッシック系の楽曲を一覧表示し、ユーザBによって使用される場合には、ポップス系の楽曲を一覧表示するといった具合である。
【0042】
そして、このようにして設定された楽曲リストから、ユーザは所望の楽曲を選択して再生させることができる。また、そのとき、音量レベルおよびイコライザ特性は、使用しているイヤホン20に応じた最適な設定となっている。
【0043】
なお、別のイヤホンが再生装置10に新たに接続された場合には、前述の場合と同様の処理によって、当該イヤホンに最適な設定がなされる。あるいは、それを使用するユーザの嗜好に合致した設定がなされる。
【0044】
以上に説明したように、本発明の実施の形態によれば、再生装置10がイヤホン20からイヤホンIDを読み取って、対応する環境設定を行うようにした。これにより、例えば、それぞれのイヤホン20の特性に適合する音量レベルおよびイコライザ特性を設定することができる。
【0045】
また、ユーザ毎にイヤホン20を分けて使用する場合には、個々のユーザの嗜好に応じた環境を設定することができる。例えば、ユーザの嗜好に合った画面表示(文字サイズ、画面背景等)を行ったり、ユーザ毎に異なる楽曲を一覧表示させたりすることが可能になる。
【0046】
また、イヤホン20が再生装置10に接続された際に、イヤホンIDを自動的に読み取って前述したような環境設定を行うようにしたので、ユーザが操作部を別途操作する手間を省略することができる。
【0047】
(C)実施の形態の動作の詳細
【0048】
つぎに、本発明の実施の形態の詳細な動作について説明する。
【0049】
図4は、図2に示す再生装置10において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。この図に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0050】
ステップS10:中央制御部100は、イヤホン接続部170からの出力信号を参照し、イヤホン20が接続されたか否かを判定し、接続された場合にはステップS11に進み、それ以外の場合には同じ処理を繰り返す。より具体的には、ユーザが、図1に示すイヤホン20の再生装置接続部200を、接続端子171に接続すると、イヤホン接続部170に内蔵されている検出部(不図示)が検出信号を出力するので、中央制御部100はイヤホン20が接続されたことを検出し、ステップS11に進む。
【0051】
ステップS11:中央制御部100は、イヤホン識別部140に対してイヤホンIDを取得するように要求する。その結果、イヤホン識別部140は、イヤホン接続部170を介して、イヤホン20のイヤホンID記憶部210からイヤホンIDを取得する。取得したイヤホンIDは、中央制御部100に供給される。より具体的には、例えば、イヤホンIDとして、「ID−1」が取得される。
【0052】
ステップS12:中央制御部100は、メモリ150の設定情報153を参照し、取得したIDが登録済みであるか否かを判定する。そして、登録済みである場合にはステップS13に進み、それ以外の場合にはステップS14に進む。
【0053】
より具体的には、メモリ150の設定情報153としては、図5に示す情報が登録されている。この例では、設定情報153は、イヤホンID、音量レベル、イコライザ情報、ランダム再生種別、文字サイズ、画面背景、および、ライブラリIDを有している。ここで、「イヤホンID」は、個々のイヤホンに対して付与されたユニークな識別子である。この例では、ID−1、ID−2等の情報が格納されている。「音量レベル」は、デフォルトとして設定する音量のレベルである。同一のレベルの音声信号が出力された場合でも、イヤホンの感度等によって出力される音圧レベルが異なるので、これを均一化するために音圧レベルが用いられる。また、ユーザ毎に好みの音量レベルが異なるので、これを反映する目的も有する。
【0054】
「イコライザ情報」は、イコライザを設定するための情報である。イヤホン毎に周波数特性が異なるためと、ユーザ毎に好みの周波数特性が異なるためにこれらに対応するために用いられる情報である。「ランダム再生種別」は、楽曲をランダムに再生する際の種別を示し、この例では、楽曲単位でランダム再生する「曲」と、アルバム単位でランダム再生する「アルバム」の2種類から選択される。「文字サイズ」は、表示部110に表示される文字のサイズを設定するための情報である。「画面背景」は、例えば、画面の背景として表示する画像(壁紙画像)を指定するための情報である。「ライブラリID」は、各ユーザ単位で異なる楽曲リストを表示するための「ライブラリ」を指定するIDである。
【0055】
いまの例では、取得されたイヤホンIDである「ID−1」は、図5の第1行目に存在するので、登録済みであると判定され、ステップS13に進む。
【0056】
ステップS13:中央制御部100は、ステップS11において取得したイヤホンIDに対応する設定情報をメモリ150から取得する。いまの例では、イヤホンID「ID−1」に対応する、図5の第1行目の情報が取得される。
【0057】
ステップS14:中央制御部100は、未登録のイヤホンIDと、これに対応する設定情報とを新規に登録する「新規登録処理」を実行する。なお、この処理の詳細は、図9を参照して後述する。
【0058】
ステップS15:中央制御部100は、ステップS13で取得した設定情報、または、ステップS14において新規に登録された設定情報に基づいて設定処理を実行する。すなわち、中央制御部100は、設定情報の「音量レベル」に基づいて楽曲再生部160が出力する音量レベルを設定するとともに、「イコライザ情報」に基づいて楽曲再生部160のイコライザ特性を設定する。また、中央制御部100は、「ランダム再生種別」に基づいてランダム再生する際の種別を設定する。また、中央制御部100は、「文字サイズ」に基づいて、表示部110に表示する文字情報のサイズを設定するとともに、「画面背景」に基づいて、表示部110の背景に表示する画像(例えば、壁紙の画像)を設定する。
【0059】
いまの例では、イヤホンIDとして「ID−1」が取得されているので、図5の第1行目に示すように、音量レベルとしては「11」が設定される。また、イコライザ特性としては「EQ−1」に対応する特性が設定される。なお、イコライザ特性としては、複数のイコライザ特性のパターンを予め準備し、これら複数のパターンのそれぞれにEQ−1、EQ−2等の識別子を付与し、当該識別子を指定することにより、所望のパターンを選択できるにようにすればよい。なお、これ以外にも、例えば、再生帯域を複数の帯域に分割し、それぞれの帯域のレベルを数値によって指定するようにしてもよい。例えば、0〜100Hzは+5dBで、200〜1000Hzは−5dBでといった具合に指定することができる。
【0060】
また、ランダム再生種別としては、「曲」が指定されているので、ランダム再生の際には楽曲単位でシャッフルが実行される。文字サイズとしては、「10」が指定されているので、表示部110に表示される文字のサイズは「10」に指定される。さらに、画面背景は、「Ba−1」が指定されているので、これによって指定される画像データが背景画面とされる。
【0061】
ステップS16:中央制御部100は、メモリ150の楽曲情報152の中から、ライブラリIDで指定される楽曲情報を取得する。いまの例では、ライブラリIDとして「La−1」が設定されているので、中央制御部100は、これに対応する楽曲情報をメモリ150の楽曲情報152の中から取得する。
【0062】
図6は、楽曲情報152の構造の一例を示す図である。この図の例では、ライブラリID毎に領域が確保されて割り当てられている。なお、この例では、イヤホンIDとライブラリIDとが1対1の対応関係となるように、領域が確保されているが、複数のイヤホンIDに対して単一のライブラリIDを対応付けするようにしてもよい。
【0063】
図7は、図6のそれぞれの領域に格納されている楽曲情報と、楽曲データとの対応関係を示す図である。図7(A)は、アーティストと楽曲データとの対応関係を示す情報の一例であり、図7(B)は、アルバムと楽曲データとの対応関係を示す情報の一例であり、図7(C)は、ジャンルと楽曲データとの対応関係を示す情報の一例であり、図7(D)は楽曲データ151の一例を示している。この図に示すように、各楽曲データは、アーティスト、アルバム、および、ジャンルによって分類され、ポインタによって各分類と楽曲データとが対応付けされている。具体的には、楽曲データ#1は、アーティスト#1、アルバム#3、および、ジャンル#3に分類され、これらの各分類と楽曲データ#1とがポインタP−1によって対応付けされている。なお、このような楽曲情報は、図6に示すように、ライブラリID単位で存在し、それぞれの内容も異なっている。例えば、ライブラリID「La−1」に関しては、アーティスト#1〜#bを有しているが、ライブラリID「La−2」については、これとは全く異なるアーティスト群またはアーティスト#1〜#bの一部または全てを含むアーティスト群を有している。
【0064】
ステップS17:中央制御部100は、ステップS16において取得された楽曲情報に基づいて、楽曲リストを表示部110に表示する処理を実行する。図8は、このとき表示部110に表示される情報の一例を示す図である。図8(A)は、図7に示す楽曲情報に基づいて表示された表示例である。この例では、左側の画面において楽曲を表示する際の分類方法として「アーティスト」が選択され、これに基づいて右側の画面ではアーティストに基づいて楽曲を分類した楽曲リストが表示されている。すなわち、図7(A)に示すように、「アーティスト#1」に分類される楽曲は「楽曲#1」および「楽曲#2」であるのでこれらが表示され、また、「アーティスト#2」に分類される楽曲は「楽曲#3」であるのでこれらが表示され、さらに、「アーティスト#3」に分類される楽曲は「楽曲#4」および「楽曲#5」である(不図示)のでこれらが表示されている。
【0065】
図8(B)は、例えば、ライブラリIDが「La−2」である場合の楽曲情報に基づいて、表示された楽曲リストの例である。この例では、アーティスト#3〜#5に関する楽曲が表示されている。すなわち、前述の場合と同様に、左側の画面において楽曲を表示する際の分類方法として「アーティスト」が選択され、これに基づいて右側の画面ではアーティストに基づいて楽曲を分類した楽曲リストが表示されている。具体的には「アーティスト#3」に分類される楽曲として「楽曲#4」および「楽曲#5」が表示され、また、「アーティスト#4」に分類される楽曲として「楽曲#6」が表示され、さらに、「アーティスト#5」に分類される楽曲として「楽曲#7」および「楽曲#8」が表示されている。また、図5に示すようにライブラリIDが「La−1」と「La−2」の設定情報では、文字サイズの設定が異なっており、「La−1」が「10」であり、「La−2」が「12」であるので、図8(B)に表示される文字の方が、図8(A)に表示される文字よりも大きくなっている。
【0066】
ステップS18:中央制御部100は、入力部120の操作ボタン121が操作されて所定の楽曲が楽曲リストの中から選択されたか否かを判定し、選択された場合にはステップS19に進み、それ以外の場合には同様の処理を繰り返す。すなわち、楽曲の選択待ちの状態となる。具体的には、中央制御部100は、例えば、図8(A)の表示画面を参照して、ユーザが入力部120の操作ボタン121を操作し、所定の楽曲を選択した場合にはステップS19に進み、それ以外の場合には楽曲が選択されるまで待ち状態となる。
【0067】
ステップS19:中央制御部100は、ステップS18において選択された楽曲の再生処理を実行する。すなわち、中央制御部100は、ステップS18において指定された楽曲データをメモリ150から取得し、楽曲再生部160に供給する。これにより、楽曲再生部160は選択された楽曲の再生を開始する。
【0068】
ステップS20:中央制御部100は、処理を終了するか否かを判定し、処理を終了しない場合にはステップS18に戻って同様の処理を繰り返し、それ以外の場合には処理を終了する。
【0069】
つぎに、図9を参照して、図4のステップS14に示す「新規登録処理」の詳細について説明する。この図のフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0070】
ステップS30:中央制御部100は、図4のステップS11で取得したイヤホンIDをメモリ150の設定情報153に新たに登録する。これにより、図5に示す設定情報に新たなイヤホンIDが追加登録される。
【0071】
ステップS31:中央制御部100は、表示部110に対して、デフォルトの音量レベルを入力するように指示するメッセージを表示し、操作ボタン121が操作されて入力された音量レベルに関する情報を取得する。
【0072】
ステップS32:中央制御部100は、表示部110に対して、イコライザ情報を入力するように指示するメッセージを表示し、操作ボタン121が操作されて入力されたイコライザ情報を取得する。なお、イコライザ情報を入力する方法としては、複数のパターンを予め準備しておき、これらの中から所望のパターンを選択するようにしたり、あるいは、再生周波数帯域を複数の帯域に分割し、それぞれの帯域のレベルを入力するようにしたりすることができる。
【0073】
ステップS33:中央制御部100は、表示部110に対して、ランダム再生種別を入力するように指示するメッセージを表示し、操作ボタン121が操作されて入力されたランダム再生の種別に関する情報を取得する。具体的には、「曲」または「アルバム」のいずれかを選択させ、選択された方に関する情報を取得する。
【0074】
ステップS34:中央制御部100は、表示部110に対して、文字サイズを入力するように指示するメッセージを表示し、操作ボタン121が操作されて入力された文字サイズに関する情報を取得する。例えば、複数のサイズの文字を例示し、いずれかの文字が選択された場合には、該当する文字サイズを取得する。
【0075】
ステップS35:中央制御部100は、表示部110に対して、画面の背景を入力するように指示するメッセージを表示し、操作ボタン121が操作されて入力された画面背景に関する情報を取得する。例えば、複数の画像を例示し、いずれかの画像が選択された場合には、該当するファイル名を取得する。
【0076】
ステップS36:中央制御部100は、ステップS31〜S35において入力された情報を、メモリ150の設定情報153のひとつとして登録する。これにより、図5に示す設定情報において、ステップS30で登録されたイヤホンIDに対応付けされて各種の情報が登録される。
【0077】
ステップS37:中央制御部100は、ライブラリを新たに作成するか否かを、ユーザに問い合わせ、新たに作成する場合にはステップS38に進み、それ以外の場合には元の処理に復帰(リターン)する。なお、ライブラリを新たに作成せずに、既存のライブラリを使用するようにしてもよい。
【0078】
ステップS38:中央制御部100は、ライブラリIDを生成する。すなわち、中央制御部100は、既存のライブラリIDと重複しない新たなライブラリIDを生成する。
【0079】
ステップS39:中央制御部100は、ユーザに対して楽曲情報を入力させる。具体的には、中央制御部100は、メモリ150に記憶されている楽曲情報を表示部110に表示し、その中から所望の情報を選択させることにより、新たな楽曲情報を生成する。なお、このとき、I/F部130をパーソナルコンピュータに接続し、新たな楽曲データをメモリ150に追加し、当該楽曲も含む楽曲情報を生成するようにしてもよい。
【0080】
ステップS40:中央制御部100は、ステップS39において入力された楽曲情報をメモリ150の楽曲情報152のひとつとして登録する。すなわち、中央制御部100は、図6に示すような新たな領域を追加作成するとともに、図7(A)〜(C)に示すような情報を新たに生成された領域に対して登録する。そして、元の処理に復帰する。
【0081】
以上に説明したように、本発明の実施の形態では、再生装置10がイヤホン20からイヤホンIDを読み取って、対応する環境設定を行うようにした。これにより、例えば、それぞれのイヤホン20の特性に適合する音量レベルおよびイコライザ特性を設定することができる。
【0082】
また、本実施の形態によれば、例えば、ユーザが楽曲のジャンル毎にイヤホンを使い分ける、といったことが可能になる。例えば、イヤホンIDが「ID−1」であるイヤホンが使用された場合には、ジャンル#1およびジャンル#2に属する楽曲のみを楽曲リストとして表示し、イヤホンIDが「ID−2」であるイヤホンが使用された場合には、ジャンル#3およびジャンル#4に属する楽曲のみを楽曲リストとして表示することができる。
【0083】
また、ユーザ毎にイヤホン20を分けて使用する場合には、個々のユーザに応じた最適な環境を設定することができる。例えば、ユーザの嗜好に合った画面表示(文字サイズ、画面背景等)を行ったり、ユーザ毎に異なる楽曲を一覧表示させたりすることが可能になる。
【0084】
また、イヤホン20が再生装置10に接続された際に、イヤホンIDを自動的に読み取って前述したような環境設定を行うようにしたので、ユーザが操作部を別途操作する手間を省略することができる。
【0085】
(F)変形実施の態様
【0086】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0087】
例えば、以上の実施の形態では、イヤホン20には、イヤホンIDのみを格納するようにしたが、例えば、図10に示すように、イヤホンIDとともに、イヤホンの特性を示す情報を併せてイヤホンID記憶部210に記憶するようにしてもよい。図10に示す例では、イヤホンIDとともに、「接続タイプ」、「イヤホンタイプ」、「インピーダンス値」、「感度」、および、「周波数特性」が格納されている。ここで、「接続タイプ」は、有線または無線の別を示す。有線とは再生装置10とイヤホン20とが接続ケーブルによって接続されることを示し、無線とは再生装置10とイヤホン20とが無線(例えば、赤外線)によって接続されることを示す。「イヤホンタイプ」は、イヤホンの種類を示し、外耳道に挿入するカナル型、外耳に掛けるインナーイヤー型、頭に掛けるヘッドバンド型等がある。また、「インピーダンス値」は、イヤホンのインピーダンスの値を示す。また、感度は1mWに対する出力音圧レベル(dB/mW)を示す。また、周波数特性は、それぞれの周波数における出力音圧を示す。この例では、周波数特性のパターンが複数準備されており、これら複数のパターンの中から、例えば、近似するものが選択され、対応する識別子が格納されている。なお、前述のように再生帯域を複数の帯域に分割し、それぞれの帯域の出力レベルを数値として格納するようにしてもよい。
【0088】
このような情報を有するイヤホン20が再生装置10に接続された場合には、再生装置10のイヤホン識別部140はイヤホンIDとともに、前述したイヤホンの特性を示す情報も併せて取得する。そして、取得したイヤホンIDに基づいて、前述したように、楽曲情報を特定して対応する楽曲リストを表示するとともに、ランダム再生種別、文字サイズ、および、画面背景等を設定する。
【0089】
また、インピーダンス値および感度を用いて音量レベルを設定するとともに、周波数特性を参照して、再生特性がフラットになるようにイコライザ特性を設定する。例えば、音量レベルについては、インピーダンスに反比例し、また、感度に比例して出力音圧が増大するので、これらの値および目的となる出力音圧レベル(例えば、90dB)に基づいて、音量レベルを設定する。なお、感度が一定である場合には、例えば、図11に示すようなインピーダンスと、音量レベルとの対応表を用いて、音量レベルを一意に決めることも可能である。例えば、インピーダンス値が16オームの場合には、音量レベルとして「8」が設定される。
【0090】
また、イコライザ特性に関しては、例えば、周波数特性のパターンを指示する識別子(図10の例)を用いる場合、格納されている識別子に対応するイコライザ特性を取得し、当該特性に基づいてイコライザ特性を設定する。また、帯域毎の出力音圧が数値として格納されている場合(例えば、0〜100Hzが+5dB、200〜1000Hzが−2dB等の場合)には、それを補間するようにイコライザ特性を設定すればよい。具体的には、0〜100Hzを−5dBとし、200〜1000Hzを+2dBに設定する等である。
【0091】
なお、出力音圧レベルおよびイコライザ特性の設定は、イヤホンタイプを考慮して設定するようにしてもよい。すなわち、それぞれのタイプにより、イヤホンと鼓膜との間に形成される音波の伝送路の特性がそれぞれ異なるので、例えば、インナーイヤー型の場合には、音波の漏洩が少ないので音量レベルを低めに設定し、また、外耳道における共振が顕著に発生することからイコライザの当該周波数のレベルを低く設定する。
【0092】
また、以上の実施の形態では、イヤホンID記憶部210に格納されているイヤホンIDは、有線通信によって取得するようにしたが、無線通信によって取得することも可能である。すなわち、イヤホン識別部140が赤外線または電波等によって、イヤホンIDを取得する構成としてもよい。その場合、例えば、RF(Radio Frequency)タグを用いてイヤホンIDを授受するようにすることができる。その結果、イヤホンID記憶部210を有していないイヤホンに対して、イヤホンIDを格納したRFタグを貼付することで、前述の場合と同様の機能を発揮させることができる。
【0093】
また、以上の実施の形態では、図6に示すように、イヤホンIDとライブラリIDとは1対1の対応関係を有するようにした。しかしながら、例えば、複数のイヤホンIDに単一のライブラリIDが関連付けされるようにしてもよい。そのような方法によれば、例えば、同一のユーザが複数のイヤホンを使い分ける場合に対応することができる。
【0094】
また、以上では、設定情報を新たに登録する場合についてのみ説明したが、登録済みの設定情報を編集できるようにしてもよい。具体的には、図9のステップS31からステップS35に示す処理によって修正する情報を入力し、ステップS36の処理において、新たな設定情報によって既存の設定情報を上書きすることにより、設定情報の編集が可能となる。また、同様にして、登録済みのライブラリを編集可能としてもよい。具体的には、ステップS39の場合と同様に、登録済みのライブラリを編集(追加または削除)したり、新たな楽曲を追加したりすることにより、登録済みのライブラリを編集できる。
【0095】
また、以上の実施の形態では、楽曲データを、図6に示すように、個別の領域に格納するようにしたが、楽曲データは、例えば、同一の領域に一元的に保有しておき、イヤホン毎またはユーザ毎に図7に示す楽曲情報を準備して、個別に管理するようにしてもよい。そのような方法によれば、重複する楽曲データが格納され、記憶容量が浪費されることを防止できる。また、一元的に管理するのではなく、例えば、ユーザ毎やジャンル毎に楽曲データを分けて格納するようにしてもよい。
【0096】
また、以上の実施の形態では、楽曲のみを含むデータを再生する場合を例に挙げて説明したが、これ以外にも、例えば、映像データや、それ以外のデータ(例えば、文字データ)を再生するようにしてもよい。
【0097】
また、以上の実施の形態では、楽曲の再生のみを行う携帯型の再生装置を例に挙げて説明したが、本発明は、これ以外の装置にも適用することができる。例えば、据え置き型の再生装置に適用したり、メモリ以外の記憶媒体(例えば、光ディスク、HDD(Hard Disk Drive))に記憶されたデータを再生する装置に対して適用したりすることができる。また、携帯電話等にも本発明を適用することができる。さらに、再生機能のみならず、録音(または録画)機能を有する装置にも本発明を適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、例えば、携帯型再生装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施の形態に係る再生装置の斜視図である。
【図2】図1に示す再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示すイヤホンの構成例を示すブロック図である。
【図4】図2に示す再生装置において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図2に示す設定情報の一例を示す図である。
【図6】図2に示す楽曲情報の格納状態の一例を示す図である。
【図7】図2に示す楽曲情報の一例を示す図である。
【図8】楽曲リストの表示例を示す図である。
【図9】図4に示す新規登録処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】他の実施の形態においてイヤホンIDとともに格納される情報の一例である。
【図11】インピーダンスと音量レベルとの対応付けをした表の一例である。
【符号の説明】
【0100】
10 再生装置
20 イヤホン
100 中央制御装置(設定手段)
110 表示部(表示手段)
140 イヤホン識別部(取得手段)
150 メモリ(記憶手段)
152 楽曲情報(管理情報)
160 楽曲再生部(再生手段)
170 イヤホン接続部(出力手段)
210 イヤホンID記憶部(イヤホン側の記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲を含むデータを記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶されている上記データを再生する再生手段と、
上記再生手段によって得られた音声信号を、イヤホンに対して出力する出力手段と、
上記出力手段に対して接続される上記イヤホン毎の個別情報を上記イヤホンから取得する取得手段と、
上記取得手段によって取得された上記個別情報に基づいて装置の環境設定を行う設定手段と、
を有することを特徴とする再生装置。
【請求項2】
前記個別情報は前記イヤホン側の記憶部に記憶されており、
前記取得手段は、前記イヤホンが前記出力手段に接続された際に、上記記憶部から前記個別情報を取得する、
ことを特徴とする請求項1記載の再生装置。
【請求項3】
前記個別情報は、前記イヤホン毎に付与された識別情報であり、
前記設定手段は、前記個別情報に対応する環境設定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の再生装置。
【請求項4】
前記個別情報は、前記イヤホンの特性に関する情報を有し、
前記設定手段は、上記特性に関する情報に基づいて環境設定を行う、
ことを特徴とする請求項1または2記載の再生装置。
【請求項5】
前記設定手段は、個々のイヤホンに対応した音量レベルを設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の再生装置。
【請求項6】
前記設定手段は、個々のイヤホンに対応したイコライザ特性を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の再生装置。
【請求項7】
前記記憶手段に記憶されているデータを管理する管理情報を有し、
前記設定手段は、個々のイヤホンに対応する所定の管理情報に基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータを管理する、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の再生装置。
【請求項8】
所定の情報を表示する表示手段を有し、
前記設定手段は、個々のイヤホンに応じて上記表示手段の表示環境を設定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の再生装置。
【請求項9】
楽曲を含むデータを記憶する記憶ステップと、
上記記憶ステップにおいて記憶された上記データを再生する再生ステップと、
上記再生ステップにおいて得られた音声信号を、イヤホンに対して出力する出力ステップと、
上記出力ステップにおいて出力される音声信号が供給される上記イヤホン毎の個別情報を上記イヤホンから取得する取得ステップと、
上記取得ステップにおいて取得された上記個別情報に基づいて装置の環境設定を行う設定ステップと、
を有することを特徴とする再生方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2008−294516(P2008−294516A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−135203(P2007−135203)
【出願日】平成19年5月22日(2007.5.22)
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】